JPH01186247A - ツインドラム式連続鋳造機におけるサイド堰 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ツインドラム方式の連続鋳造機によって金属
薄帯を製造する際、冷却ドラムの側面に押圧されるサイ
ド堰に関する。

〔従来の技術〕

最近、溶鋼等の溶融金属から最終形状に近い数市〜数十
市程度の厚みをもつ金属薄帯を直接的に製造する方法が
注目されている。この連続鋳造法によるとき、従来のよ
うな多段階にわたる熱延工程を必要とすることなく、ま
た最終形状にする圧延も軽度なもので済むため、工程及
び設備の簡略化が可能となる。

第３図は、この連続鋳造法の一つとして知られているツ
インドラム方式の連続鋳造−の設備構成を示す（特開昭
６０−１３７５６２号公報参照）。

この方式においては、互いに逆方向に回転する一対の冷
却ドラムｌａ、　ｌｂＯ間に、ドラム軸方向両端部をサ
イド堰２ａ、　２ｂで仕切り、湯溜り部３を形成する。

この湯溜り部３に溶融金属４を注入し、冷却ドラムｌａ
、　ｌｂを介して溶融金属４を抜熱することにより、そ
れぞれの冷却ドラムｌａ、　ｌｂの周面に凝固シェルを
形成する。この凝固シェルは、成長しながら冷却ドラム
ｌａ、　ｌｂの回転に伴ってドラムギャップ５に移行す
るっ　ドラムギャップ５で、それぞれの冷却ドラムｌａ
、　ｌｂ周面に形成された凝固シェルが圧接され、金属
薄帯６として冷却ドラムｌａ、　ｌｂＯ間から搬出され
る。

ここで、サイドｓ２ａ、　２ｂとしては、耐火れんが等
の剛性が高いものが使用され、冷却ドラムｌａ。

１ｂの側面に固定して配置されている。このような剛性
の高いサイド￥１２ａ、　２ｂにあっては、冷却ドラム
ｌａ、　ｌｂ側面位冒の僅かな誤差によって、冷却ドラ
ムｌａ、　ｌｂの側面とサイド堰２ａ、　２ｂの内面と
の間に隙間が生じ、湯差し、渦漏れ等が発生し易い。

また、サイド堰２ａ、　２ｂが固定されているため、サ
イド［２ａ、　２ｂの内面と金属薄帯６の側面との間で
固着・剥離が繰り返される。その結果、金属薄帯６の両
端部に割れが発生し易くなる。更には、冷却ドラムｌａ
、　ｌｂ側面との摩擦が大きく、サイド堰２ａ、　２ｂ
が短時間に摩耗するため、その交換を頻繁に行う必要が
あった。

このような欠点を解消するため、鋳造された金属薄帯の
移動に随伴する可動式にしたサイド堰が特開昭６０−３
３８５９号公報で提案されている。このサイド堰は多数
のダムブロックを無端状に接続しており、冷却ドラムの
周面に設けた案内溝に送り込まれる。

〔発明が解決しようとする課題〕

このように冷却ドラムの周面に設けた案内溝に沿って無
端状のサイド堰を移動させる方式においては、冷却ドラ
ムの構造が複雑なものとなる。また、両方の冷却ドラム
の位置合わせ不良等によって案内溝に対してサイド堰が
正確に一致していなければ、依然として冷却ドラムとサ
イド堰との間に湯差しの原因となる隙間が生じる。更に
は、充分な量の溶融金属を保持する湯溜り部を形成する
ため、深い案内溝を冷却ドラムの周面に設けることが必
要となる。そのため、冷却ドラムの構造強度が劣化し、
回転に伴って発生する冷却ドラムの振動が大きくなり、
鋳造条件が不安定になる。

ところで、冷却ドラムの回転軸を互いにずらせること等
によりドラムギャップの形状を調整し、鋳造される金属
薄帯の断面形状をたとえば圧延に効果的な凸クラウンに
する方法を本発明者等は開発した。この場合、回転軸の
ずれに伴って、冷却ドラムの周面に設けた案内溝がそれ
ぞれの冷却ドラム毎に異なった平面上に位置する。その
ため、この案内溝を、無端状のサイド堰を所定の軌跡に
沿って案内する手段として使用することはできない。

そこで、本発明は、可撓性薄板を移動式の無端ベルトと
して冷却ドラムの側面に押圧する方式を採用することに
より、冷却ドラムの周面に案内溝等の加工を施す必要な
く、冷却ドラム側面の位置関係に多少の誤差があっても
それを吸収し、且つ冷却ドラム側面に対する摩擦を少な
くし、サイド堰の寿命を延ばすと共に、安定した条件下
で金属薄帯を製造することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のサイド堰は、その目的を達成するために、互い
に逆方向に回転する一対の冷却ドラムの間に形成された
湯溜り部に注湯された溶融金属を急冷・凝固して金属薄
帯を製造するツインドラム式連続鋳造機において、前記
湯溜り部の両端部を仕切る可撓性薄板を無端ベルトとし
て前記冷却ドラムの両側に配置し、前記薄板を前記冷却
ドラムの両側面に押圧する加圧パッドを前記薄板を介し
て前記冷却ドラムの両側面に対向して設け、且つ前記薄
板を鋳造方向と平行に移動させる駆動機構を設けたこと
を特徴とする。

第１図は、本発明のサイド堰を備えたツインドラム式連
続鋳造機の要部を示す。第２図は、そのツインドラム式
連続鋳造機をドラム軸方向にみた側面図である。

このサイド堰は、可撓性のある薄板１１を無端状のベル
トとして備えている。この薄板１１は、たとえば鋼板、
Ｎｌメツキを施した銅板等の金属材料で作られており、
０．３〜３　ｍｍ程度の肉厚をもっている。薄板１１の
内側には、それぞれの冷却ドラムｌａ。

１ｂ毎に加圧パッド１２ａ、　１２ｂが配置されている
。この加圧パッド１２ａ、　１２ｂから薄板１１に向け
て加圧流体が送り出され、薄板１１が冷却ドラムｌａ、
　ｌｂの側面に押圧される。このとき、加圧流体の圧力
を保持するため、加圧パッド１２ａ、　１２ｂと薄板１
１との間にスカート１３が配置されている。また、薄板
１１は、互いに平行な位置関係で上下に配置された一対
のブー１月４ａ、　１４ｂに捲回されている。

この薄板１１は、金属薄帯６と同じ速度で鋳造方向Ｘに
移動する。このとき、ブー１月４ａ、　１４ｂのいずれ
か一方、たとえばブー！Ｊ　１４ａを駆動式として、そ
の回転速度を鋳造速度に同期させることによって、薄板
１１を移動させることができる。或いは、薄板１１と冷
却ドラムｌａ、　１ｂｌＪ面との間の摩擦力を駆動力と
して利用し、薄板１１を移動させることも可能である。

この駆動、非駆動両者を含む意味において、本願明細書
ではブー！Ｊ　１４ａ、　１４ｂを駆動機構という。

このように薄板１１が金属薄帯６の搬出速度と同じ速度
で移動するため、金属薄帯６又は凝固シェルの端面と薄
板１１の内面との間に辷りが生じることがない。そのた
め、金属薄帯６の端部が薄板１１の内面に固着・剥離を
繰り返すことなく、冷却ドラムＩａ、　ｌｂの間から送
り出される。したがって、固定式のサイド堰を使用した
ツインドラム式連続鋳造機にみられたような割れ、疵等
の欠陥が金属薄帯６の両端部に発生することがなくなる
。

加圧パッド１２ａ、　１２ｂから流出する加圧流体とし
ては、冷却水等の冷媒を使用することが好ましい。

このとき、加圧流体によって薄板１１が冷却ドラムｌａ
、　ｌｂの側面に押圧されると共に、薄板１１の冷却も
図られる。また、湯溜り部３に相当する位置の薄板１１
に対しては、特に冷媒の供給量を多くして、強冷却を行
うことが好ましい。このためには、その位置の薄板１１
に冷媒を別途供給する配管を設けると良い。或いは、ス
カート１３の内側に開口を形成し、加圧パッド１２ａ、
　１２ｂから流出した加圧流体（冷媒）を湯溜り部３に
相当する位置の薄板１１に供給する手段を採用すること
ができる。

このように流体圧によって薄板１１を冷却ドラムｌａ、
　ｌｂの側面に押圧しているため、それぞれの冷却ドラ
ムｌａ、　ｌｂの側面に多少のずれがあっても、そのず
れは加圧パッド１２ａ、　１２ｂ及びスカート１３で吸
収される。そして、薄板１１が可撓性をもつことから、
冷却ドラムｌａ、　ｌｂの側面と薄板１１の表面との間
の密着性が向上し、そこに湯差し、湯漏れ等の原因とな
る隙間が生じない。そのため、安定した条件下での鋳造
作業が可能となり、また鋳造された金属薄帯６の両端部
に発生する耳も小さなものとなる。

この冷却ドラムｌａ、　ｌｂの側面に対する薄板１１の
適合性は、特に側面が同一平面上にないように冷却ドラ
ムｌａ、　ｌｂを配置した場合に有効である。たとえば
、冷却ドラムｌａ、　ｌｂの回転軸を互いに交叉させる
とき、その交叉角の大小に応じてドラムギャップのドラ
ム軸方向に関する間隙分布を調整することができる。こ
の場合、回転軸の交叉に伴って、冷却ドラムｌａ、　ｌ
ｂの側面がそれぞれ異なった平面上に来る。しかし、薄
板１１が可撓性をもっているため、加圧流体で押された
薄板１１は、それぞれの冷却ドラムｌａ、　ｌｂの側面
に追従して変形し、密着性良く冷却ドラムｌａ、　ｌｂ
の側面に押し付けられる。したがって、この場合におい
ても、冷却ドラムｌａ、　ｌｂの側面と薄板１１との間
に、湯差し、湯漏れ等の原因となる隙間が生じない。

〔実施例〕

ドラム径１２００ｍｍで軸方向長さ８００　ｍをもつ一
対の冷却ドラムを互いに平行に配置し、その間に湯溜り
部を形成した。これら冷却ドラムの側面に、板厚１．Ｏ
ｍｍで板幅６００市の薄板を無端ベルトにして、加圧力
２ｋｇ　／　ｃｄで押し付けた。この状態で、５ＵＳ３
０４のステンレス鋼組成をもち温度１４９０℃の溶鋼を
流量１１００ｋｇ／分の割合で注湯し、鋳造速度９０ｍ
／分で金属薄帯を製造した。また、この鋳造速度と同じ
速度で、薄板を冷却ドラムの側面に押圧しながら移動さ
せた。

冷却ドラムの側面に対する薄板の密着状態が良好なため
、その間に湯差しが発生することなく、得られた金属薄
帯の両端部に生じた鋳バリも僅かなものであった。また
、金属薄帯の両端部で、割れ、疵等の欠陥が検出されな
かった。この薄板からなるサイド堰は、使用を開始して
から通算１０時間の使用に耐えた。

これに対し、従来の固定式サイド堰を使用した場合にあ
っては、同一条件下で得られた金属薄帯の両端部には、
板厚方向に約３　ｍｍの高さをもつ耳が発生していた。

また、金属薄帯の両端部に多数の割れ、疵等がみられた
。この固定式のサイド堰は、冷却ドラムの側面との摩擦
による摩耗が激しく、使用を開始してから通算０．５時
間の使用で取り替えることが必要であった。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、本発明においては、薄板を移動
可能な無端ベルトとして冷却ドラムの側面に押圧するこ
とによって、冷却ドラムの間に形成される湯溜り部の両
側を仕切っている。この薄板は、可撓性があるため、冷
却ドラムの側面に対する密着性に優れており、湯差しや
湯漏れ等の原因となる隙間をサイド堰の内面と冷却ドラ
ムの側面との間に生じさせない。そのため、鋳造作業を
安定した条件下で行うことができ、また得られた金属薄
帯の両端部に発生する耳を小さくすることもできる。更
に、このサイド堰は鋳造速度と同じ速度で移動するため
、冷却ドラムの周面に形成された凝固シェルがサイド堰
の内面に固着・剥離を繰り返すことなくドラムギャップ
まで移行し、圧接される。そのため、鋳造された金属薄
帯の両端部に割れ、疵等が発生する割合も少なく、表面
性状の優れた製品が得られる。また、冷却ドラムの側面
に対する摩擦も少ないため、サイド堰の寿命も長いもの
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のサイド堰を組み込んだツインドラム式
連続鋳造機の要部を示し、第２図はそれをドラム軸方向
にみた図である。他方、第３図は従来の固定式サイド堰
を備えたツインドラム式連続鋳造機を示す。 特許出願人　　　　新日本製鐵　株式會社代　理　人　
　　　小　堀　　益（ほか２名）第　　１　　図 ドラ 第３図 ｂ ６二金属薄帯 ム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、互いに逆方向に回転する一対の冷却ドラムの間に形
   成された湯溜り部に注湯された溶融金属を急冷・凝固し
   て金属薄帯を製造するツインドラム式連続鋳造機におい
   て、前記湯溜り部の両端部を仕切る可撓性薄板を無端ベ
   ルトとして前記冷却ドラムの両側に配置し、前記薄板を
   前記冷却ドラムの両側面に押圧する加圧パッドを前記薄
   板を介して前記冷却ドラムの両側面に対向して設け、且
   つ前記薄板を鋳造方向と平行に移動させる駆動機構を設
   けたことを特徴とするツインドラム式連続鋳造機におけ
   るサイド堰。