JPH0118568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ジヤケツト、ブラウス、シヤツ等の
衣類のアンダーアーム部分に容易に取付けが可能
な汗取り用のパツドに関するもので、特に衣類の
アンダーアーム部分に容易に取りつけ取外しが出
来るとともに、それを装着したときに、肌と衣類
の双方にピツタリとフイツトして異和感を持たせ
ることのないようにし、しかも、汗へ十分に吸取
ることを可能にした吸汗パツドを提供することを
目的とする。

従来より用いられている吸汗パツドは、ガーゼ
等の吸水性の良好な布を重ね合せて形成した厚手
の吸汗部分の裏面に、水を通さないビニールシー
ト等を重ね合せて、その周辺部をミシンで縫うこ
とによつて一体に形成しているものが多い。そし
て、この布とシートとの間に防臭処理を施した布
を挟む事によつて、さらに、効果を増すようにし
ているものもある。

ところが、このようにして作られた吸汗パツド
は、そのいずれもが比較的ぶ厚いものであるため
に、それを装着したときに肌と衣類の双方にフイ
ツトすることがなく、余分なものをつけたという
異和感をもたせることが多い。特に、素肌に直接
シルクのブラウス等を着る時に、従来の吸汗パツ
ドを用いると、そのシルエツトを保つことが出来
なくなるという欠点をもつている。

さらに、従来の吸汗パツドは、全てのアームホ
ールをカバーすることが出来ないために、それを
装着する衣類のサイズに応じて、種々の大きさの
ものを作つておかなければならないものであり、
そのために、パツドの値段が高くなるという欠点
を持つている。

本考案のアンダーアームシールドは、比較的薄
い素材を用いて構成することにより、薄いブラウ
スを着るときにも用いることができ、しかも、汗
を完全に吸取つて、ブラウス等に汗のシミを残す
ことのないようにするものであり、さらに、一種
類のものを作つておくことによつて、すべりのサ
イズのアームホールをカバーすることが可能であ
ることより、大量生産が出来、その製造コストを
低くすることを可能にするものであり、これによ
つて、使い捨てができるようにしたものである。

つぎに、本考案のアンダーアームシールドの構
成を図に従つて説明する。

第１〜２図に示すように、本考案のアンダーア
ームシールド１は、コツトンのような吸水性をも
つ素材より作られた不織布２を長円形に裁断して
布片を形成する。そして、その中央部に、プリー
ツ加工を施し、複数条のランダムプリーツ５を形
成して布の重合部分４を設けている。また、本考
案におけるランダムプリーツは、ヒダを深くする
ことによつて、布の重合枚数を通常のプリーツよ
りも多くできるようにしているものである。

さらに、この重合部分４には、プリーツ５と直
角にミシンステツチ６を一本ないしは、複数本所
定の間隔を置いて形成することによつて、プリー
ツ５は、ミシンステツチ６の両側で、自由に伸縮
が出来るようになつている。

そして、その中央部の両側に半円形に形成され
る側部７に、両面接着テープ等によつて形成した
接着部８を設けている。この接着部８は、市販の
両面接着テープを所定の長さに切断して貼り付け
るものであり、円形の比較的小さなものを用いる
と、衣類に接着される部分が少なく、しかも、そ
の取付けが確実になつて、非常に効果を発揮する
ことになる。

本考案のアンダーアームシールド１は、第３図
および第４図に示すようにして装着される。

例えば、ブラウス９に本考案のアンダーアーム
シールド１を取付ける場合に、アンダーアーム部
１２にその重合部分４が接するようにして、ブラ
ウス９のスリーブ１０と、ボデイの両方にアンダ
ーアームシールド１の側部７を接着部８を介して
取付けるようにしている。この場合には、重合部
分４の両側の部分４ａは、アームホールの形に合
せて伸びるために、ブラウス９のアンダーアーム
部分をカバーできるようになつている。

従つて、アーム１１とボデイの上の部分には側
部７が接することになり、、特に汗をかきやすい
アンダーアーム部１２にはプリーツを設けた重合
部分４が接することになるから、汗を良く吸取
り、ブラウスのアンダーアーム部分は、汗はしみ
出すことがなくなる。

そして、本考案のアンダーアームシールドは、
その素材である不織布２を２枚または３枚以上重
ねた状態でプリーツ加工およびミシンステツチを
施して、１つのアンダーアームシールド１を作る
ことが出来るのであるから、その中から各個人の
汗かきの程度に応じて、選択出来るようにすれば
良いことになる。

上記したこの考案の実施例においては、アンダ
ーアームシールド１を不織布の素材のままで用い
た場合について説明したが、本考案は、第１図の
実施例に限定されるものではなく、第２図に示す
ように不織布２に薄いポリエチレンシート等の水
を通さない素材３をニードルパンチ等で一体に接
着し、それを所定の大きさに切断してからプリー
ツ加工を施して作つても良い。そして、その場合
には、かなり汗をかく人であつても、汗がしみ出
ることはなくなりブラウス等にシミを作ることは
完全に防止できることになる。

本考案のアンダーアームシールド１は、その素
材である不織布２にデオドラント加工を施したも
のを使用すると、ワキガの強い人でも使用でき、
その場合には、汗の吸い取りと、防臭の効果を完
全に発揮できることになる。

さらに、本考案のアンダーアームシールドは、
薄いものから厚いものまで任意に作ることがで
き、さらに、ランダムプリーツ部分は布の重合枚
数を任意に設定できるものであるから、それを装
着する場合に応じて、適当に選択できるようにす
ることが可能であり、これに加えて、プリーツ加
工した重合部分は、ミシンステツチ６によつて中
央部は固定されるが、その両側の部分４ａは、第
４図に示すようにアームホールの形状に合せて自
由に伸縮可能であることより、腕を振り回す等の
運動が自由にできることになり、それを着用した
ために腕の動きを制限されることはないのであ
る。

そして、本考案のアンダーアームシールドによ
つて、従来は、素肌に直接着用すると、汗と体温
によつて、毛玉やよれ縮みができやすかつたアン
ゴラやラムのセーター等も、何時でも着用するこ
とができるのであり、汗がしみだすことがなく、
そのクリーニングの回数を少なくできる。

さらに、薄手のシルクのブラウスや、ニツト製
品に本考案のアンダーアームシールドをつけるこ
とが非常に容易にできるので、汗をかきやすいア
ンダーアームを完全に保護することができ、さら
に、そのほかの衣服の汚れ防止のために用いるこ
とを可能にするものであり、それを着用すること
によつて、特に夏の暑い時期に限らずに、何時で
も快適に過ごすことができるのである。

また、本考案は、その素材として、ベンリーゼ
（旭化成工業株式会社の商品名）を用いる場合を
想定しているが、この素材を用いると、吸湿性が
良く、コツトンであつても糸屑ができにくい等の
その素材の持つ特有の効果を利用することができ
るのであり、本考案のものの効果をよりいつそう
発揮させることができるのであるが、その他に同
様の性質を持つ素材であれば、不織布に限らずに
その材料として用いることは可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のアンダーアームシールドの
背面図、第２図は、他の実施例を示す側面図、第
３図および第４図は、衣服への装着状態を示す説
明図である。 図中の符号、１……アンダーアームシールド、
２……不織布、３……ポリエチレンシート、４…
…重合部分、５……プリーツ、６……ミシンステ
ツチ、７……側部、８……接着部、９……ブラウ
ス、１０……スリーブ、１１……アーム、１２…
…アンダーアーム部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 吸水性を有する不織布を略長円形に裁断して
   布片を形成し、この布片の中央部に布片の長さ
   方向と直角にプリーツ加工を施して布の重合部
   分を形成し、前記重合部分の中央に、プリーツ
   と直角にミシンステツチを施すとともに、前記
   重合部分の両側の略半円形の側部には、両面接
   着テープ等による衣類への接着部分を設けたこ
   とを特徴とするアンダーアームシールド。 (2) 吸水性を有する不織布の裏面にポリエチレン
   シート等のシートをニードルパンチ等によつて
   ボンデングした複合材を用い、これにプリーツ
   加工およびミシンステツチを施すようにしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のアンダーアームシールド。 (3) 不織布にデオドラント加工を施すようにする
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項ないし第２項のいずれかに記載のアンダーア
   ームシールド。