JPH01179755A - 切削工具用セラミックス部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度と、すぐれた耐摩耗性および耐欠損
性を有し、特にこれらの特性が要求される一般鋳鉄やダ
クタイル鋳鉄の切削に切削工具として用いた場合に２０
０ｍ／ｍｉｎ以上の切削速度での切削が可能であり、ま
た鋼、特に高硬度鋼の切削に用いた場合には８０ｍ／ｍ
ｉｎ以上の切削速度での切削が可能なセラミックス部材
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、一般鋳鉄の切削に、切削速度が２００ｍ　／ｍｉ
ｎ以下の場合には炭化タングステン（ＷＣ）超超硬合金
部材が、同２００ｒｎ／ｍ］ｎ以上の場合には酸化アル
ミニウム（以下ＡΩ２０３で示す）基セラミックス部材
がそれぞれ切削工具として用いられ、また前記Ａｇ２Ｏ
３基セラミツクスは、十分な強度および耐摩耗性を具備
するものでないため使用条件に制限はある力ｔ、ダクタ
イル鋳鉄の切削にも切削工具として用いられ、さらに前
記Ａｇ２Ｏ３基セラミツクス部材の中でも炭化チタン（
Ｔ　ｉ　Ｃ）を約３０重量％（以下％は重量％を示す）
含有するものが高硬度鋼の切削に切削工具として用いら
れている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上記のＷＣ基超超合余部材を、一般鋳鉄の切削
に、切削速度か２００ｍ／ｍｉｎ以上の高速で使用する
と工具寿命か急速に低下し、２５０ｍ／ｍｉｎ以上の切
削速度では実用に耐えなくなり、また、ＡＤ　２０３基
セラミックス部材は、上記のように一般鋳鉄の高速切削
には向いているが、切込み量の多い切削では、強度不足
か原因で切刃に欠けやチッピングか発生し易（、また同
様に高強度か要求されるダクタイル鋳鉄の切削でも欠損
の発生か多く、さらに高硬度鋼の切削にＡρ２０３基セ
ラミックス部材を用いた場合には、耐摩耗性および耐欠
損性不足が原因で所望の使用寿命を示さないのが現状で
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本発明者等は、上述のような観点から、切削速
度か２００ｍ／ｍｉｎ以上の高速での一般鋳鉄の切削、
並びにダクタイル鋳鉄や高硬度鋼の切削に適合した切削
工具用飼料を開発すべく研究を行なった結果、 Ｔｉ／Ｈｆ重量比：２／８〜９．５１０．５を満足す７
＋Ｔｉ　とＨｆの複炭化物〔以下、（Ｔｉ、Ｈｆ）Ｃで
示す〕＝２０〜４９，５％、 Ｍｇ、Ｙ、およびＺｒの酸化物（以下、それぞれＭｇＯ
，ＹＯおよびＺ　ｒ　Ｏ２で示し、こ２　３　ゝ れらを総称して金属酸化物という）のうちの１種または
２種以上：０．５〜８％、 を含有し、残りか５０〜７９％のＡｇ２Ｏ３と不可避不
純物からなる組成を有するセラミックス部材は、高強度
と、すぐれた耐摩耗性および耐欠損性を有し、これらの
特性が要求される一般鋳鉄の高速切削や高切込み切削、
さらにダクタイル鋳鉄および高硬度鋼の切削に切削工具
として用いた場合に著しく長期に亘ってすぐれた切削性
能を発揮するという知見を得たのである。

この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであり
、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説明す
る。

（ａ）　　（Ｔｉ　、　　Ｈｆ　）　Ｃ（Ｔｉ、Ｈｆ）
Ｃには、耐欠損性を向上させるほか、焼結後もそれ自身
微細粒度を保持して強度および耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量か２０％未満では前記作用に所
望の向上効果が得られず、一方その含有量か４９．５％
を越えると、特に乾式切削での耐摩耗性か低下するよう
になることから、その含有量を２０〜４９．５％と定め
た。

また、上記の（Ｔｉ　、Ｈｆ　）Ｃによってもたらされ
る作用効果を確保するには、（Ｔｉ、Ｈｆ）Ｃにおける
ＴｉとＨｆの割合（重量比）が２／８〜９．５１０．５
の範囲内にあることが必要で、これは、その割合か９．
５１０．５を越えると、実質的にＨｆに比してＴｉの割
合が多くなりすぎることから、焼結後の（Ｔｉ　、Ｈｆ
　）Ｃの平均粒径を２．５１Ｍ１以下、望ましくは０．
３〜１．．５ＩＭｌにすること、並びに緻密な焼結体を
得ることが困難となり、この傾向は普通焼結法やＨＩＰ
法を適用した場合に顕著に現われるものであり、一方そ
の割合が２／８未満になると、Ｈｆの割合が多くなって
著しいコスト高をもたらし、その割には作用効果が飽和
して一段の向上効果が現われないという理由によるもの
である。なお、０．３５〜０．６５がＴｉ／Ｈｆの最も
望ましい範囲である。

（ｂ）金属酸化物 これらの成分には、焼結性を改善して、部材の強度を著
しく向上させる作用かあるが、その含有量か０，５％未
満では、ホットプレス法による焼結では高強度を確保す
ることが可能であるか、普通焼結法や、熱間静水圧プレ
ス（ＨＩ　Ｐ）法を併用する焼結法では焼結が不十分と
なり、所望の高強度を確保することができす、一方その
含有量が８％を越えると、耐摩耗性が低下するようにな
るばかりでなく、耐チッピング性も低下することから、
その含有量を０．５〜８％と定めた。

（ｃ）　Ａｇ２Ｏ３ Ａｇ２Ｏ３には、耐摩耗性を向上させる作用があるか、
その含有量か５０％未満では所望のすぐれた耐摩耗性を
確保することかできず、一方その含有量が７９％を越え
ると耐欠損性か低下するようになることから、その含有
量を５０〜７９％と定めた。

〔実　施　例〕

つぎに、この発明のセラミックス部材を実施例により説
明する。

原料粉末として、いずれも１．０ｔＩｘｌの平均粒径を
有し、かつＴｉ／Ｈｆ重量比がそれぞれ３／７゜４／Ｂ
、　　６／４．　７／３．　９／１．および１０１０の
６種の（Ｔｉ、Ｈｆ’）Ｃ粉末、平均粒径：０．８部の
Ａ　（ｉ　２０３粉末、同１μｍのＭｇＯ粉末、並びに
同２μｓのＹ　○　粉末およびＺ　ｒ　Ｏ２粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第１表に示される配合組
成に配合し、ホールミルにて７２時時間式粉砕混合し、
乾燥した後、圧粉体に成形し、この圧粉体を、昇温開始
時の雰囲気を真空とし、３００°Ｃからの昇温および焼
結の雰囲気を１気圧以下のＡｒガス雰囲気とし、温度：
　１７７０℃に３時間保持の条件で焼結し、さらにＡｒ
ガス雰囲気中、圧カニ１５００気圧、温度　１６００°
Ｃ１保持時間：１時間の条件でＨＩＰ処理を施すことに
よって実質的に配合組成と同一の組成を有する本発明セ
ラミックス部材１〜９および比較セラミックス部材１〜
５をそれぞれ製造した。

なお、比較セラミックス部材１〜５は、いずれも（Ｔｉ
　、Ｈｆ　）Ｃの組成あるいは構成成分の含有量がこの
発明の範囲から外れたもので、第１表には該当個所に※
印を付した。

つぎに、この結果得られた各種のセラミックス部材につ
いて、 被削材：ＦＣ２５、切削速度：２８０ｍ　／ｍｉｎ。

送　　リ：　ＯＪ＋ｎｍ／ｒｅｖ、、切込み：１．５ｍ
ｍ。

の条件で一般鋳鉄の乾式による連続高速切削試験を行な
い、また、 被削材：　５ＫＤ６１　　（焼入れダイス鋼、ＨＲｅＯ
４）切削速度：　［ｌＯｍ／ｍｉｎ　％送　リ：　０．
１５ｍｍ／ｒｅｖ、、切込み：　０．５　＋ｎ＋ａ、 の条件で高硬度鋼の連続切削試験を行ない、いずれの試
験でも切刃の逃げ面摩耗幅が０．３＋ａｍに至るまでの
切削時間を測定した。なお、切削途中で切刃にチッピン
グや欠けが発生した場合には、これの発生時点で使用寿
命とし、それまでの切削時間を示した。

〔発明の効果〕

第１表に示される結果から、本発明セラミックス部材１
〜９は、いずれも高強度、並びにすぐれた耐摩耗性およ
び耐欠損性を有するので、これらの特性が要求される一
般鋳鉄の高速切削や高硬度＝　１０− 鋼の切削ですぐれた切削性能を長時間に亘って発揮する
のに対して、比較セラミックス部材１〜５に見られるよ
うに、（Ｔｉ、Ｈｆ）Ｃの組成および構成成分の含有量
のうちのいずれかてもこの発明の範囲から外れると所望
の切削性能を示さず、少なくともいずれかの切削試験で
きわめて短時間で使用寿命に至ることが明らかである。

上述のように、この発明のセラミックス部材は、切削工
具として、一般鋳鉄やダクタイル鋳鉄などの鋳鉄や、さ
らに鋼、特に高硬度鋼の切削に用いた場合に、すぐれた
切削性能を著しく長期に亘って発揮するなど工業上有用
な特性を有するのである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｔｉ／Ｈｆ重量比：２／８〜９．５／０．５を満
   足するＴｉとＨｆの複炭化物：２０〜４９．５％、Ｍｇ
   ，Ｙ，およびＺｒの酸化物のうちの１種または２種以上
   ：０．５〜８％、 を含有し、残りが５０〜７９％の酸化アルミニウムと不
   可避不純物からなる組成（以上重量％）を有することを
   特徴とする切削工具用セラミックス部材。