JPH0117790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、屋外に設置される継電器等の制御装
置を保護するための保護凾に関するものである。

従来屋外に設置される電気機器は、風雨等から
保護するため、密閉された保護凾内に収容されて
いる。ところが、この凾は、密閉されているた
め、内部の制御装置が異常発熱した場合には、ガ
スの発生あるいは、内部の空気の膨張により、内
部が高圧となり、破損されることがある。

本考案は、従来の制御装置凾の上記のような問
題点に着目してなされたもので、ケースの開放端
部寄側壁に通気孔を設け、このケースの開放部に
密閉ふたを摺動自在に挿入し、この密閉ふたを常
時は側壁の通気孔位置よりも奥に配置し、密閉ふ
たの摺動によりケース内圧の変化を吸収し、また
過度の膨張時には内部圧力を通気孔より外部に放
出するよう構成することにより上記従来の問題点
を解決することを目的としている。

以下図について本考案の実施例を説明する。図
示の実施例において、ケース１は、合成樹脂等の
比較的軽量な素材から成り、筒状で、下方に開放
している。ケース１の下端部寄の側壁には通気孔
１ａが穿たれている。

密閉ふた２は、ケース１内に、摺動自在かつ気
密に挿入され、開放部を密閉している。密閉ふた
２は、ケース１内において継電器等の電気制御装
置３を支持し、常時は通気孔１ａよりもケースの
奥の方に押し込まれている。Ｏリング２ａは、ふ
た２の気密を保持している。密閉ふた２は、その
下部に取付金具４を有し、これにより電柱等に固
定可能である。

セツトリング５は、Ｃ字状で、弾性部材から成
り、内周に環状のばね受溝５ａを有する。セツト
リング５は、赤色塗装するか、赤色素材から成型
することが望ましい。これは、後記するように、
ケース１からの抜出しを警報するためである。リ
ングばね６は、同じくＣ字状で、セツトリング５
の内側ばね受溝５ａ内に嵌め込まれている。そし
て、セツトリング５は、収縮された状態でケース
１内に挿入され、密閉ふた２の下面に当接してこ
れを支持している。

次に作用を説明する。この制御装置凾は、取付
金具４により電柱や家屋外壁面等に固着される。
外気温の上昇や、制御装置３内の放電等により、
ケース１内が高温となり、内部圧が高くなると、
密閉ふた２が、セツトリング５と共にケース外方
へ押し出される。これによりケース１内空気の膨
張が吸収され、内部はほぼ一定圧に保たれる。内
部空気が膨張して第３図の位置までセツトリング
５が押出されると、この赤色のセツトリング５の
下部がケース１の下端から露出して危険を表示す
る。この段階で、ケース１内空気の膨張阻止の何
らかの手段を講じることができる。この状態を看
過してさらにケース１の内圧が高くなると、第４
図の如く、密閉ふた２が通気孔１ａの位置よりも
下がり、通気孔１ａが開口し、内部空気を外部へ
吹き出して爆発を防止する。定期点検等によりこ
の状態を発見したら、内部機械を取り替える等し
て再び密閉ふた２をセツトする。

以上説明してきたように、本考案は、一端が開
放し、この一端寄の側面に通気孔１ａを有し、か
つ内部に制御装置３を収容したケース１と、常時
は通気孔１ａよりもケース１の奥に位置して、ケ
ース１の開放部を密閉するようケース１内に摺動
自在に挿入された密閉ふた２とを具備した構成と
したため、ケース１内の温度変化による内部空気
の膨張、収縮を密閉ふた２の摺動により吸収して
ケース１の破損を防止することができ、従つてケ
ース１の強度を相対的に低くして軽量化できると
共に、安価に提供しうるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は断面図、第２図は斜視図、第３図、第
４図は一部の断面図である。 １……ケース、１ａ……通気孔、２……密閉ふ
た、２ａ……Ｏリング、３……制御装置、４……
取付金具、５……セツトリング、５ａ……ばね受
溝、６……リングばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端が開放し、この一端寄の側面に通気孔を有
   し、かつ内部に制御装置を収容したケースと、 常時は上記通気孔よりも上記ケースの奥に位置
   してケース開放部を密閉するようケース内に摺動
   自在に挿入された密閉ふたとを具備した屋外用制
   御装置凾。