JP2553791Y2

JP2553791Y2 - 非常用照明器具

Info

Publication number: JP2553791Y2
Application number: JP1991000982U
Authority: JP
Inventors: 光宏加藤
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1991-01-17
Filing date: 1991-01-17
Publication date: 1997-11-12
Anticipated expiration: 2006-01-17
Also published as: JPH0741843U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、蓄電池を有してなる防
湿・防雨型の非常用照明器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図９は、従来の蓄電池を有してなる防湿
・防雨型の非常用照明器具の一例（第１の従来例）を示
すものである。この照明器具は、一面に開口部を有する
器具本体１と、その開口部に配設された透光性部材であ
るガラスグローブ２と、パッキン３、光源４、蓄電池５
及び非常灯ブロック等の電気部品６を具備して構成され
たものである。

【０００３】器具本体１は、一面が開口した有底の円筒
状に構成され、その底部１ａの外面側には弾性を有する
防湿シート７が貼り付けられて天井等の取付け面８に取
り付けられ、開口部近傍の内壁には、後述のガラスグロ
ーブ２を取り付けるために雌ねじ部１ｂが設けられてい
る。さらにその下端部が外方に略垂直に曲げられて、平
坦な鍔部１ｃが形成され、その先端がさらに取付け面８
側に曲げられて外郭１ｄとして構成されたものである。

【０００４】透光性部材であるガラスグローブ２は、断
面が略凸形で上方に開口し、その開口端部の外壁に前記
器具本体１の雌ねじ部１ｂに螺合する雄ねじ部２ｂが形
成されてなるもので、器具本体１と螺合させた状態で、
器具本体１の鍔部１ｃと略凸形のガラスグローブ２の肩
部２ｃとの間にパッキン３を挟むことにより、略凸形の
密閉室９を形成するものである。また、この密閉室９内
への電源線の引込み部等についてもブッシング等により
密閉が保たれている。

【０００５】このように構成された密閉室９の内部に
は、円柱状の複数のセルが環状に連結されてなる蓄電池
５、及び非常灯ブロック等の電気部品６等が収納され、
その下端側の透光性部材であるガラスグローブ２側に光
源４が配設されて構成されたものである。

【０００６】図１０は、従来の蓄電池５を有してなる防
湿・防雨形の非常用照明器具の別の一例（第２の従来
例）を示すものである。この照明器具は、一面に開口部
を有する器具本体１と、その開口部に配設された透光性
部材であるガラスパネル２と、パッキン３、光源４、蓄
電池５、非常灯ブロック等の電気部品６、及び捨て本体
１０を具備して構成されたものである。

【０００７】器具本体１は、一面が開口した有底の円筒
状に構成され、その開口部に板状のガラスパネル２が枠
１１に取り付けられて配設され、そのガラスパネル２の
全周に取り付けられたパッキン３を器具本体１の端部に
当接させて略凸形の密閉室９を形成したものである。ま
た、この密閉室９内への電源線の引込み部等についても
ブッシング等により密閉が保たれる。

【０００８】このように構成された密閉室９の内部に
は、蓄電池５及び非常灯ブロック等の電気部品６等が収
納され、その透光性部材であるガラスグローブ２側に光
源４が配設されて構成され、その密閉室９が器具本体１
と略同形で、器具本体１よりも僅かに大きい捨て本体１
０に収納され、その捨て本体１０が天井等の取付け面８
に取り付けられて構成されたものである。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】ところが、このように
構成された従来の防湿・防雨形の非常用照明器具におい
ては、蓄電池５と光源４及び非常灯ブロック等の電気部
品６等が、器具本体１と透光性部材２を具備して構成さ
れる密閉室９内に収納されているため、蓄電池５から水
素が発生した場合には、その水素が密閉室９内にたま
り、同一の密閉室９内に収納された光源４及び非常灯ブ
ロック等の電気部品６等の事故等により火花が発生する
と、爆発を起こす危険性があるという欠点があった。

【００１０】本考案は、前記背景に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、蓄電池から発生する
水素を飛散させて、蓄電池から発生する水素により爆発
する危険性のない防湿・防雨型の非常用照明器具を提供
することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本考案は、少なくとも一面に開口部を有する器具本体１
と、前記開口部に配設される透光性部材２とを具備し、
前記器具本体１と前記透光性部材２とで外形が略凸形の
密閉室９を形成すると共に、該密閉室９内に少なくとも
光源４と、非常灯ブロックを含む電気部品６とを収納さ
せてなる非常用照明器具において、前記密閉室９の外側
であって略凸形の肩部９ａに、前記光源４の非常点灯用
の蓄電池５を、その収納部周囲の少なくとも一部を開放
させて取り付けると共に、前記蓄電池５と前記電気部品
６とを前記密閉室９が密閉を保つように接続したことを
特徴とするものである。

【００１２】

【作用】本考案における非常用照明器具は、少なくとも
一面に開口部を有する器具本体１と、前記開口部に配設
される透光性部材２とを具備し、前記器具本体１と前記
透光性部材２とで外形が略凸形の密閉室９を形成すると
共に、該密閉室９内に少なくとも光源４と、非常灯ブロ
ックを含む電気部品６とを収納させてなる非常用照明器
具において、前記密閉室９の外側であって略凸形の肩部
９ａに、前記光源４の非常点灯用の蓄電池５を、その収
納部周囲の少なくとも一部を開放させて取り付けると共
に、前記蓄電池５と前記電気部品６とを前記密閉室９が
密閉を保つように接続したため、光源４や非常灯ブロッ
クを含む電気部品６等は密閉室９内にあって防湿・防雨
性能は確保でき、また、蓄電池５から水素が発生して
も、蓄電池５の収納部周囲の一部から前記水素が照明器
具の外部に飛散し、非常用照明器具内に水素が溜まるこ
とがなく、さらには、光源４や非常灯ブロックを含む電
気部品６は密閉室９の内部にあるため、密閉室９の内部
で火花が発生しても、この火花は密閉室９から出て密閉
室９の外部の蓄電池５の周辺に至ることはなく、これに
より爆発を起こす危険性がなくなる。

【００１３】また、蓄電池５を密閉室９の外側の凸形の
肩部９ａに、その周囲の一部を開放させて取り付けたた
め、蓄電池５の放熱が良くなり、蓄電池５の温度上昇を
低減できる。

【００１４】

【実施例】図１及び図２は、本考案の防湿・防雨型の非
常用照明器具の第１の実施例を示すものであり、前記第
１の従来例と異なる点は、器具本体１と蓄電池５の取付
け部であり、他は前記第１の従来例と同様に構成されて
いる。

【００１５】器具本体１は、一面が開口した有底の円筒
状に構成され、その底部１ａの外面側には弾性を有する
防湿シート７が貼り付けられて天井等の取付け面８に取
り付けられ、開口部近傍の内壁には、透光性部材である
ガラスグローブ２を取り付けるために雌ねじ部１ｂが設
けられている。さらにその下端部が外側に略垂直に曲げ
られて、平坦でかつその巾が蓄電池５の底部よりも広い
鍔部１ｃが形成され、その鍔部１ｃにねじ孔１ｅが３ヶ
所に設けられて構成されたものである。

【００１６】蓄電池５は、このように構成された器具本
体１と、前記透光性部材であるガラスグローブ２とパッ
キン３により構成される略凸形の密閉室９の肩部９ａで
ある器具本体１の鍔部１ｃの取付け面８側に載置され、
その下面側から略円筒状で下端に内方に略垂直に折曲さ
れた水平片１２ｃを有すると共に、その水平片１２ｃの
前記ねじ孔１ｅに対向する部分に、略円形の挿通孔１２
ｅが設けられてなる蓄電池カバー１２を、ねじにより装
着して取り付け、蓄電池カバー１２の上端部と取付け面
８の間には隙間を設けて、蓄電池５の収納された部分へ
の外気の通路として開放状態（蓄電池５の周囲を非密
閉）として構成したものである。つまり、略凸形の密閉
室９の内部には、光源４や非常灯ブロックを含む蓄電池
５以外の電気部品６等が収納され、蓄電池５のみが密閉
室９の外側に配設されているのである。そして、このよ
うな蓄電池５は、外装を損傷することによって短絡され
るおそれをなくするため、耐久性に富んだ部材製の蓄電
池カバー１２によって略覆われて、上述のように、その
収納部周囲の少なくとも一部を開放させて密閉室９の肩
部９ａ上に取り付けられているのである。

【００１７】このような非常用照明器具においては、光
源４及び非常灯ブロック等の電気部品６等が取り付けら
れた器具本体１を、防湿シート７を介在させて取付け面
８に取り付け、蓄電池５を器具本体１の鍔部１ｃの取付
け面８側に載置し、その下面側から蓄電池カバー１２を
装着した後に、透光性部材であるガラスグローブ２の雄
ねじ２ｂを器具本体１の雌ねじ１ｂに螺合させて取付
け、器具本体１の鍔部１ｃとガラスグローブ２の肩部２
ｃの間にパッキン３を挟んで密閉室９を形成することに
より、その密閉室９内に光源４、及び非常灯ブロックを
含む蓄電池５以外の電気部品６等を収納して取り付けが
される。

【００１８】このため、光源４及び非常灯ブロックを含
む電気部品６等は密閉室９内にあって防湿・防雨性能は
確保でき、また、蓄電池５から水素が発生しても、蓄電
池５の収納部周囲の一部開放させた部分である蓄電池カ
バー１２の隙間から水素が照明器具の外部に飛散し、非
常用照明器具内に水素が溜まることがなく、さらには、
非常灯ブロックを含む電気部品６や光源４は密閉室９の
内部にあるため、密閉室９の内部で火花が発生しても、
この火花は密閉室９から出て密閉室９の外部の蓄電池５
の周辺に至ることはなく、これにより爆発を起こす危険
性がなくなる。

【００１９】また、蓄電池５を密閉室９の外側の凸形の
肩部９ａに、その周囲の一部を開放させて取り付けたた
め、蓄電池５の放熱が良くなり、蓄電池５の温度上昇を
低減できる。

【００２０】図３及び図４は、本考案の第２の実施例を
示すもので、前記第１の実施例と異なる点は、器具本体
１と蓄電池カバー１２であり、他は前記第１の実施例と
同様に構成されている。

【００２１】器具本体１は、前記第１の実施例において
鍔部１ｃの巾が狭く、底部１ａの取付け面８側には、底
部１ａの径よりも大きい径の底板１３が取り付けられ、
その底板１３の取付け面８側に防湿シート７が貼り付け
られて構成されたものである。また、その底板１３の器
具本体１の円筒状部分の外側部分には、先端部が大径の
頭部１４ａを有する係止棒１４が環状に３本設けられて
構成されている。

【００２２】蓄電池カバー１２は、前記第１の実施例に
おいて水平片１２ｃの挿通孔１２ｅを、円形に代えて、
前記係止棒１４の頭部１４ａが挿通する大径孔１２ａ
と、その大径孔１２ａに連続し前記頭部１４ａよりも巾
狭の巾狭孔１２ｂからなるダルマ孔として構成したもの
である。

【００２３】このように構成された非常用照明器具にお
いては、光源４及び非常灯ブロック等の電気部品６等が
取り付けられた器具本体１を、防湿シート７を介在させ
て取付け面８に取付け、蓄電池５を略凸形の密閉室９の
肩部９ａである蓄電池カバー１２の水平片１２ｃに載置
し、水平片１２ｃに設けられた挿通孔１２ｅであるダル
マ孔の大径孔１２ａに係止棒１４の頭部１４ａを挿入
し、蓄電池カバー１２を略水平方向に回転させて前記係
止棒１４を巾狭孔１２ｂに案内すれば、係止棒１４の頭
部１４ａにより蓄電池カバー１２が係止されて蓄電池５
が保持される。その後に、ガラスグローブ２の雄ねじ２
ｂを器具本体１の雌ねじ１ｂに螺合させて取り付け、器
具本体１の鍔部１ｃとガラスグローブ２の肩部２ｃの間
にパッキン３を挟んで密閉室９を形成することにより、
その密閉室９の中に光源４及び電気部品６等を収納して
取付けがされる。

【００２４】このように構成されているため、本実施例
においても前記第１の実施例と同様の効果を奏すると共
に、蓄電池５の着脱がねじを用いることなく行なえるた
め、保守・点検時の作業性が良い。

【００２５】図５及び図６は、本考案の第３の実施例を
示すもので、前記第１の実施例と異なる点は、器具本体
１と蓄電池カバー１２であり、他は前記第１の実施例と
同様に構成されている。

【００２６】器具本体１は、前記第１の実施例において
鍔部１ｃの先端が、取付け面８側に曲げられて折曲片１
ｆとされ、鍔部１ｃに代えて折曲片１ｆにねじ孔１ｅを
設けて構成したものである。

【００２７】蓄電池カバー１２は、前記第１の実施例に
おいて、蓄電池カバー１２をその中心軸を含んで２分割
すると共に、水平片１２ｃに代えて側壁１２ｆの前記折
曲片１ｆのねじ孔１ｅに対向する位置に、挿通孔１２ｅ
を設けて構成したものである。

【００２８】このように構成しても、前記第１の実施例
と同様の効果を奏すると共に、蓄電池カバー１２が照明
器具の側方に取外しできるため、ガラスグローブ２を外
すことなく蓄電池５の着脱ができて、保守・点検時の作
業性が良い。

【００２９】図７及び図８は、本考案の第４の実施例を
示すもので、前記第２の従来例と異なる点は、器具本体
１と蓄電池５の取付け部であり、他は前記第２の従来例
と同様に構成されている。

【００３０】器具本体１は、その円筒状部の下端に蓄電
池５の底部よりも巾の広い鍔部１ｃが形成され、この鍔
部１ｃには、蓄電池５の底部よりも巾の広い孔１ｇが設
けられている。

【００３１】このような構成の照明器具においては、鍔
部１ｃの下面側から蓋１５を取り付け、さらに下面側か
らガラスパネル２が装着された枠１１を取り付ければ、
略凸形の密閉室９が形成されて、光源４及び電気部品６
等がその中に収納される。また、蓄電池５は密閉室９の
凸形の肩部９ａに載置して取り付けられ、この器具本体
１が捨て本体１０の開口部に取り付けられる。また、捨
て本体１０には電源線の引込み口や、取り付けのための
孔、捨て孔等があり、これらの孔は塞ぐことなく非密閉
状態を保つ。このように構成しても、前記第１の実施例
と同様の効果を奏すると共に、枠１１及び蓋１５を外す
ことにより、器具下面側からも蓄電池５の交換をするこ
ともできる。

【００３２】

【考案の効果】このように本考案における非常用照明器
具においては、少なくとも一面に開口部を有する器具本
体と、前記開口部に配設される透光性部材とを具備し、
前記器具本体と前記透光性部材とで外形が略凸形の密閉
室を形成すると共に、該密閉室内に少なくとも光源と、
非常灯ブロックを含む電気部品とを収納させてなる非常
用照明器具において、前記密閉室の外側であって略凸形
の肩部に、前記光源の非常点灯用の蓄電池を、その収納
部周囲の少なくとも一部を開放させて取り付けると共
に、前記蓄電池と前記電気部品とを前記密閉室が密閉を
保つように接続したため、非常灯ブロックを含む電気部
品や光源等は密閉室内にあって防湿・防雨性能は確保で
き、また、蓄電池から水素が発生しても、蓄電池の収納
部周囲の一部開放させた部分から水素が照明器具の外部
に拡散されて水素が溜まることがなく、さらには、非常
灯ブロックを含む電気部品や光源は密閉室の内部にある
ため、密閉室の内部で火花が発生しても、この火花は密
閉室から出て密閉室の外部の蓄電池の周辺に至ることは
なく、これにより爆発を起こす危険性がなくなる。

【００３３】また、蓄電池を密閉室の外側の凸形の肩部
にその周囲の一部を開放させて取り付けたため、蓄電池
の放熱が良くなり、蓄電池の温度上昇を低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す一部断面側面図で
ある。

【図２】同上の分解斜視図である。

【図３】本考案の第２の実施例を示す一部断面側面図で
ある。

【図４】同上の分解斜視図である。

【図５】本考案の第３の実施例を示す一部断面側面図で
ある。

【図６】同上の分解斜視図である。

【図７】本考案の第４の実施例を示す一部断面側面図で
ある。

【図８】同上の分解斜視図である。

【図９】従来の非常用照明器具（第１の従来例）を示す
一部断面側面図である。

【図１０】従来の別の非常用照明器具（第２の従来例）
を示す一部断面側面図である。

【符号の説明】

１器具本体２透光性部材４光源５蓄電池９密閉室９ａ肩部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】少なくとも一面に開口部を有する器具本
体と、前記開口部に配設される透光性部材とを具備し、
前記器具本体と前記透光性部材とで外形が略凸形の密閉
室を形成すると共に、該密閉室内に少なくとも光源と、
非常灯ブロックを含む電気部品とを収納させてなる非常
用照明器具において、前記密閉室の外側であって略凸形
の肩部に、前記光源の非常点灯用の蓄電池を、その収納
部周囲の少なくとも一部を開放させて取り付けると共
に、前記蓄電池と前記電気部品とを前記密閉室が密閉を
保つように接続したことを特徴とする非常用照明器具。