JPH01168749A - 光拡散性アクリル樹脂 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は照明カバー、デイスプレィ、グレージング等に
好適な光拡散性アクリル樹脂に関する。

（従来の技術） 光拡散性アクリル樹脂は隠蔽効果と視覚的な柔らかさを
与える、さまざまな成形品の成形素材として利用されて
おり、特に照明カバー等の用途に対してはエネルギー効
率がよいこと、すなわち高い全光線透過率を有すること
と同時に平行光線透過率が低くカバーを通して光源が透
けて見えにくいことが要求されている。

従来の光拡散性アクリル樹脂としてはメタクリル酸メチ
ル重合体中に無機透明物質粉末あるいは有機透明物質粉
末を含有せしめたものがあり、樹脂中への分散のしやす
さ、着色の少なさの点から無機透明物質粉末である硫酸
バリウム、炭酸カルシウム等が好ましく使用されている
。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら上述の硫酸バリウム、炭酸カルシウムを配
合した光拡散性アクリル樹脂の場合には、光源が透けて
見えないようにするため添加量を増して平行光線透過率
を低くすると全光線透過率が著しく低下してエネルギー
効率が悪くなりさら６二色調においても黄味が増加し白
皮が低下して外観の美麗さが損なわれるという問題点が
あった。したがって本発明は、高い光拡散性と高い全光
線透過率を合わせ持ち透過光で着色のない光拡散性アク
リル樹脂を得ることを目的としている。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的は本発明によれば、メタクリル酸メチル重合
体１００部に対して、平均粒径が１〜２０μの霞石閃長
石粉体を０．１〜３０部含有せしめてなる光拡散性アク
リル樹脂により達成される。

（作用） 本発明でいうメタクリル酸メチル重合体とは、メタクリ
ル酸メチルを８５％以上含むコポリマーまたはホモポリ
マーをいい、通常用いられる染顔料、滑剤、紫外線吸収
剤、増白剤、熱安定剤等の微量添加剤あるいは耐衝撃性
改良剤などの改質剤を含んでいてもよい。またその分子
量は、特に本発明において制限されるものではないが、
混練のしやすさや物性面等から一般には５万〜５０万、
好ましくは７万〜３０万である。

本発明に用いる霞石間長石は霞石を含有するアルカリ閃
長石をいい、霞石はゲイ長質鉱物成分全量の５〜５０重
量％を占め、またアルカリ閃長石はカリチョウ石、カリ
チョウ石とソウチョウ石、またはソウチョウ石から成る
３種類の場合がある。

本発明で用いる霞石閃長石粉体とは上記天然の霞石間長
石を機械粉砕して得られる微粉体であり重力沈降法によ
り測定された平均粒子径が１〜２０μ、好ましくは３〜
１０μのものである。この平均粒子径が１μに満たない
場合は、光が通過する際に透過波長の選択が起こり、そ
の透過光は著しく赤味を帯びたものになり、また２０μ
を超えると、成形品表面の肌荒れが起こり好ましくない
。

また、この微粉体の配合量は耐衝撃強さが実用上不都合
なほど低下しないこと、真空成形等の二次加工が容易に
できること、成形品表面の肌荒れを起こさないこと等を
考えるとメタクリル酸メチル重合体１００重量部に対し
て約３０重量部位までに制限するのが妥当であり、エネ
ルギー効率を高めな高全光線透過率とするなめには、成
形等による最終使用の形状において０．１〜１５重量％
、さらに好ましくは０．１〜１０重量％の添加量である
ことが望ましい。

また本発明の光拡散性アクリル樹脂は、非常に透明感の
ある風合を有しているが、不透明な風合を求める目的に
対しては他の有機及び無機透明物質粉末を併用してもよ
い。

本発明の光拡散性アクリル樹脂を製造する方法としては
、霞石閃長石粉体とメタクリル酸メチル重合体をヘンシ
ェルミキサー、タンブラ−等により十分攪拌混合した後
、通常成形使用される射出成形装置、押出成形装置等の
ホッパーから直接供給し、混練成形する方法、直接供給
せずに、まず通常のベレット製造装置により混練押出し
ベレット状にした後射出成形あるいは押出成形により成
形する方法等がある。

これら成形された光拡散性アクリル樹脂は、成形形状の
ままでまたは上記押出成形によりまず平板を成形後、真
空成形等により付型して照明カバー、デイスプレィ、グ
レージング等に使用される。

（実施例） 以下、実施例により本発明を説明する。

なお、実施例中において部は重量部を表し、また光線透
過率測定及び光拡散性評価は次のとおり実施した。

ｍ豆！１文 ＪＩＳＫ６７１７に準拠して積分式光線透過率測定装置
（スガ試験機ＫＫ製：直読ヘイズコンピューターＨＧＭ
−２ＤＰ）Ｇこより測定し、全光線透過率及び平行光線
透過率を算出した。

Ｌ帆監二１１ １０Ｗ直管蛍光灯（１本）の前方８■の位置に試料片を
平行に置き、試料片より１ｍＭれて、試料片の光拡散性
を目視観察し次の記号でその状態を表した。

◎；蛍光灯の輪郭が認められない。

○；蛍光灯の輪郭が不明瞭でわずかに認められる。

×：蛍光灯の輪郭が認められる。

実施例１ メタクリル樹脂ＣｔｌＡ和ガス化学工業ＫＫ製：パラペ
ットＥＨ−１０００）１００部に対して平均粒径８μの
霞石閃長石粉体（白石工業ＫＫ製：ＭＩＮＥＸ＃４、屈
折率１．５３）９部を添加しヘンシルミキサーを用いて
充分均一に混合した後押出成形により板厚３ｒｍの乳白
色シートを得た。得られたシート及び得られたシートを
２００℃のオ−ジン中で７分間加熱し真空成形した種々
の厚さのシートについて光線透過率測定と光拡散性評価
を実施し、その結果を第１表及び第１図に示した。

実施例２ 平均粒径３μの霞石閃長石粉体（白石工業ＫＫ製：ＭＩ
ＮＥＸ＃１０．屈折率１．５３）７部を添加する他は実
施例１と同様にして乳白色のシートを得、得られたシー
ト及び実施例１と同様にして得た種々の厚さのシートに
ついて光線透過率測定と光拡散性評価を実施し、その結
果を第１表及び第１図に示した。

実施例３ 実施例１と同様にしてメタクリル樹脂と霞石閃長石粉体
を混合した後射出成形により厚味３．０酎、２．８ｍ＋
ｎ、２．５１ｆｆ＋、２．０關、及び１．５酊の乳白色
板状成形品を得た。得られた成形品は押出成形品と同様
いずれも光拡散性評価で蛍光灯の輪郭は認められず、反
射光及び透過光において黄味感がなく白色感のある乳白
色を呈していた。

これらの光線透過率と光拡散性は実施例１と同様の傾向
を示した。

比較例１ 平均粒径４μの硫酸バリウム粉体（堺化学工業ＫＫ製：
沈降性バリウム、屈折率１．６４）を１゜２部添加する
他は実施例１と同様にして乳白色シートを得、得られた
シート及び実施例１と同様にして得た種々の厚さのシー
トについて光線透過率と光拡散性評価を実施し、その結
果を第１表及び第１図に示した。これらのシートは透過
光で観察すると黄味を帯びており、真空成形で板厚が薄
くなる程黄味の度合は強くなる傾向を有していた。

比較例２ 平均粒径４μの炭酸カルシウム粉体（根本特殊化学ＫＫ
製：ルミパールＤＳＮ−７、屈折率１゜６０）を５．０
＃添加する他は実施例１と同様にして乳白色シートを得
、得られたシート及び実施例１と同様にして得た種々の
シートについて光線透過率と光拡散性評価を実施し、そ
の結果を第１表及び第１図に示した。透過光でａ！察し
た場合の黄味を帯びる傾向は比較例１と同様であった。

以上のように第１表から硫酸バリウムあるいは炭酸カル
シウムを配合したシートは全光線透過率が８０％程度で
蛍光灯の輪郭が明瞭に認められ透けるのに比べて、霞石
間長石配合シートは全光線透過率が８０％以上でも透け
ず、全光線透過率が９０％程度となっても蛍光灯の輪郭
が明瞭に認められることはなく、光拡散性にすぐれてい
ることがわかる。また第１図から硫酸バリウムあるいは
炭酸カルシウム配合シートの全光線透過率−平行光線透
過率曲線Ｂと霞石間長石配合シートの全光線透過率−平
行光線透過率曲線Ａとはその傾きが異なり、霞石間長石
配合の方が全光線透過率が上昇しても平行光線透過率の
上昇は少なく光拡散性にすぐれていることがわかる。

以下余白 （効果） 本発明は以上説明したように、メタクリル酸メチル重合
体１００部に対して、平均粒径が１〜２０μの霞石閃長
石粉体を０．１〜３０部含有せしめてなる光拡散性アク
リル樹脂であるから、高い光線透過率と高い光拡散性を
有し、かつ透過光で着色がないので、照明カバー、デイ
スプレィ、グレージング等に有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１、実施例２で得られた全光線透過率−
平行光線透過率曲線Ａおよび比較例１、比較例２で得ら
れた全光線透過率−平行光線透過率曲線Ｂを表したもの
である。 特許出願人　　協和ガス化学工業株式会社第１図 平行光線透過率（％）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）メタクリル酸メチル重合体１００部に対して、平
   均粒径が１〜２０μの霞石閃長石粉体を０．１〜３０部
   含有せしめてなることを特徴とする光拡散性アクリル樹
   脂。