JPH01168314A - 湿分分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電用蒸気タービンに係り、特に、湿
り蒸気中の湿分を分離するのに好適な湿分分離装置に関
する。

〔従来の技術〕

最近の原子力発電プラントは大容量になるに伴い、高圧
高温の蒸気を使用するようになってきている。しかし、
一般の火力発電プラントと異なり、高圧高温の過熱蒸気
を使用するものではなく、飽和状態に近い蒸気を大量に
使用する形式が取られている。

このような飽和状態の蒸気はタービンで膨張する過程で
多量の湿分を生成することになり、この湿分はタービン
の運転中にタービン羽根の侵食。

あるいは、内部効率の低下等の有害な現象を引き起こす
ことが分っている。従って、蒸気中の湿分を減少させる
手段を講じる必要があり、その−手段として、高圧ター
ビンと低圧タービンの配管の途中に波板、もしくは湿分
分離エレメントを内蔵した気水分離器を設置することが
行われている。

一方、配管内に液分収集装置、あるいは、気水分離装置
を設けて、湿分を分離するのも有効な方法である。従来
の装置は、特開昭５１−１１０７６５号公報に記載のよ
うに、管内に液分を収集するチャンバーを設けて気液を
導入し、気液が流入した時に生じる遠心力を利用して、
比重の大きい液体の方を分離・収集するようにしていた
。

また、従来の装置の他の例として、実開昭５４−１５９
４７９号公報に記載のように、外管と内管とで二重管を
形成し、内管の周側面に多数のスリットを設けて、そこ
から水分を含んだ蒸気を横方向に噴出させ、外管の内壁
に当てて気水分離するようにしていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来技術のうち、前者は気液混合ガスを一旦チャン
バーに導入していること、又、後者は蒸気の流れの方向
を直角方向に変えているので、ガスもしくは蒸気が分離
・収集装置を通過する間に流路の抵抗を受けて圧力損失
が大きくなるので。

原子力発電プラントの配管にこの装置を設置した場合１
発電効率を低下させるという問題があった。

本発明の目的は、管内を流れる蒸気の圧力損失の少ない
湿分分離装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的は、管の内周壁に蒸気の流れ方向に沿つて、湿
り蒸気中の湿分を分離するためのスリットをもつ屈曲し
た波形の流路と分離したドレンを管外に排出するための
Ｕ字形シール部を設けることにより達成される。

〔作用〕

多量の湿分を含んだ蒸気を屈曲した流路に導入し、流れ
の偏向による遠心力と水滴の慣性を利用して、流路に設
けたポケットでドレンを捕獲する。

捕獲されたドレンは、−旦、Ｕ字形のドレンだまりに集
めて一定の水位を形成させてから管外に排出する。そう
することによって、管内の蒸気が直接管外へ流出するの
を防いでいる。

一方、湿分が除去された蒸気は、屈曲した流路の途中に
明けたスリットを通って、再び、管の中央に戻り１本流
と一緒になって管内を流れて行く。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図ないし第３図により説明する
。

高圧タービン１を出た蒸気は、クロスアラウンド管２を
通って湿分分離装置３及び気水分離器４を経て低圧ター
ビンに達する。

次に、本発明の係る湿分分離装置３を、第３図及び第１
図により説明する。

管５の内壁に案内板６と鍵板７及び受け板８で屈曲した
通路１１を形成する。鍵板７と受け板８との間には、ス
リット１２があって、通路１１を通った蒸気が再び管の
本流１５と合流するようになっている。ここで重要なこ
とは、受け板の先端８ａは鍵板の内面７ａに沿う延長線
より外側、即ち、管の中心側に位置させることである。

受け板８は管の内壁に取り付けられていて、ドレン捕集
室１３を形成し、この捕集室の下方に堰９と案内板６か
ら成るドレンだまり１４を形成し、ここからドレン排出
管１０によってドレンを管外に排出させる。

原子力発電プラントでは、高圧タービン１で所定の仕事
を終えて膨張した蒸気は多量の湿分を含んでいるので、
クロスアラウンド管２を通過する間にその内壁面に付着
・成長を繰返し、ドレンと成ってクロスアラウンド管の
一番低い箇所に停滞している。このドレンは、管を腐食
させたり、タービンの内部効率の低下等の不都合な現象
を招くもととなる。これに対処するために、クロスアラ
ウンド管の途中に湿分分離装置３を設けて、内壁面に付
着する湿分を積極的に管外へ排出する。

管の内壁面に沿って流れる蒸気１６は、案内板６によっ
て通路１１に導入されて屈曲した通路を通る間に、蒸気
中の湿分は流れの偏向による遠心力と水滴の慣性のため
にスリット１２を飛び越してドレン捕集室１３に捕獲さ
れる。

捕獲された湿分は、水滴１７となって重力により管の内
壁面と堰９にそって落下し、ドレンだまり１４に集めら
れてドレン排出管１０により、管外へ排出される。

一方、蒸気は、鍵板７によって管路が狭められたために
流速が速くなり、負圧となった区域１８に吸引されて、
再び管の本流１５と合流して管内を流れて行く。

また、堰９の下端は、ドレンだまり１４に停留したドレ
ンの水面下に深く差し込むことによって一定の水位１９
を形成させ、通路１１に導入した蒸気がドレン排出管１
ｏを通って管外に流出しないようにする。

本実施例によれば、分離装置を通過する蒸気の流れを、
直角方向に変えたり、停滞させることが無いので、圧力
損失を最小限に押えることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、管内での圧力損失の小さい湿分分離装
置を提供できるので、蒸気タービンの発電効率の向上と
ドレンによる機器の侵食を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の部分断面図、第２図は蒸気
タービンの斜視図、第３図は第２図の■部の断面図であ
る。 １・・・高圧タービン、２・・・クロスアラウンド、３
・・・湿分分離装置、４・・・気水分離器、５・・・管
、６・・・案内板、７・・・鍵板、８・・・受け板、９
・・・堰、１０・・・ドレン排出管、１１・・・通路、
１２・・・スリット、１３・・・ドレン捕集室。 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、蒸気管内におけるドレンを減速して捕集する案内板
   と鍵板から成る通路を持ち、前記鍵板に対向した受け板
   との空間にスリットを設けた湿分分離装置において、 屈曲した通路と前記スリットを設けたことを特徴とする
   湿分分離装置。 ２、特許請求の範囲第１項において、 前記受け板と管内壁で形成したドレン捕集室及び前記案
   内板と前記管内壁とで作られたドレンだまりを設けた湿
   分分離装置。