JPH01166963A - インクジェットプリンタ用のプリントヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 インクジェットプリンタに使用されるプリントヘッドの
構造に関し、 インク通路並びにノズルからの気泡排出機構の改良を目
的とし、 記録に供するインクを噴出する少なくとも一つのノズル
と、該ノズルに連通し、インク噴射のエネルギを発生す
るインク室と、該インク室から前記ノズルにインクを供
給する少なくとも一つの第１インク通路と、気泡の排出
を主目的とし、記録に供するインクを噴出しない少なく
とも一つの第　　′２インク通路とを具え、前記各第２
インク通路の流路抵抗値を、前記ノズルを含む各第１イ
ンク通路の流路抵抗値の１〜２倍の範囲に設定したこと
を特徴とするインクジェットプリンタ用プリントヘッド
として構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明はインクジェットプリンタに使用されるプリント
ヘッドに関する。

〔従来の技術〕

インクジェットプリンタは普通紙に記録ができ、又操作
に際し低騒吾であり、記録速度が速く、ランニングコス
トが安く、且つカラー化が容易等の利点を有するため、
実用化に向けて多くの開発努力がなされている。しかし
、現在の所、ノズル孔の目詰まりやインク通路内への気
泡の侵入等によってインクの噴射が停止する故障が多く
、信頼性の低いことが実用化への大きな障害の一つとな
っている。

このインクの目詰まりの対策としては、インク自体の改
良とノズル面の密閉化等の装置の改善とによってかなり
の効果が認められている。一方、気泡の侵入の対策とし
ては、インク通路の構造の改善やインクヘッドの駆動条
件の最適化等の研究が成果を挙げている。　インク通路
構造の改善の目的の一つとして、初期にヘッド内へイン
クを充填する際に、インク通路内に気泡が残留し難く、
たとえ残留したとしてもこれが排出され易い構造となす
ことが挙げられる。この例として、第３図に示すように
、ヘッド内の上部領域に気泡排出用の通路４を設け、こ
の通路４を太くすることによってその流路抵抗をインク
噴射用の各通路２ａ。

２ｂ…のそれよりも小さく設定することによって、該気
泡排出用通路にインクが流入し易くし、このインクと共
に気泡を排出する構造が提案されている。即ち、このヘ
ッドは気泡排出通路４側を上にして垂直に設置され、イ
ンクはインク貯留器（図示しない）から、供給口ｌに取
付けられたジヨイントに接続されたチューブ（図示しな
い）を経て、共通インク室３に達し、ここから各インク
通路２　ａ＋　　２　ｂｒ　…へ順次に充填される。こ
の際に、共通インク室３内の空気は、流路抵抗の低い気
泡排出用通路４から大量に排出され、一方、インク貯留
室からのインク流に含まれて共通インク室３に入り込ん
だ気泡も、該室内を自然に上昇して前記気泡排出用通路
４から排出され、インク通路２ａ、　　２ｂ、…内には
侵入しないように構成されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このように、第３図の構造によれば、供給口１側から侵
入する気泡に対しては効率よくこれを排出することが可
能である。しかし、気泡は供給口１側からだけでなく、
ノズル孔５ａ、５ｂ、…の側からも侵入する可能性があ
り、事実、使用中にノズル孔から侵入した気泡によって
インクの噴射が中断する事故がしばしば発生している。

又、各インク通路２　ａ、２　ｂｒ　…でキャビテーシ
ョンによりインク内から気泡が発生することもある。−
般に、−旦インク通路内に侵入又は発生した気泡の除去
は、ノズル孔から強制的にインクを排出することによっ
て行われ、従ってこのインク排出力が大きい程、気泡を
除去し易くなる。第３図に示す従来構造のプリントヘッ
ドにおいては、このノズル孔からの強制的なインク排出
の際、共通インク室３の内圧を高めたり、ノズル孔側に
吸引力を作用させたりしているが、この場合、流路抵抗
の低い気泡排出用通路４の方にインクが流れ易く、逆に
インク噴射用通路２ａ、　　２ｂ、…の方には余りイン
クが供給されず、目的とするノズル孔５ａ。

５ｂ、…からのインク排出は貧弱なものとなり勝ちであ
る。これを補うためには、インク室３に対する加圧を大
きくしたり、ノズル孔側の吸引力を大きくする等の手段
を講じる必要が生じ、又、気泡排出用通路４から大量の
インクが流出して無駄になる欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、前述の従来のインクジェットプリンタ用のプ
リントヘッドにおける気泡排出構造の欠点を解決するこ
とを目的とする。

この目的は、記録に供するインクを噴出する少なくとも
一つのノズルと、該ノズルに連通し、インク噴射のエネ
ルギを発生するインク室と、該インク室から前記ノズル
にインクを供給する少なくとも一つの第１インク通路と
、気泡の排出を主目的とし、記録に供するインクを噴出
しない少なくとも一つの第２インク通路とを具え、前記
各第２インク通路の流路抵抗値を、前記ノズルを含む各
第１インク通路の流路抵抗値の１〜２倍の範囲に設定し
たことを特徴とするインクジェットプリンタ用プリント
ヘッドによって達成される。

前記第２インク通路の気泡排出口と前記第１インク通路
のノズル出口とは、同一形状をなし、プリントヘッドの
同一面に開口していることが望ましい。

〔作　用〕

本発明のプリントヘッドにおいては、使用中にノズル内
に侵入した気泡を排出するために、インク室を加圧する
と、インクは各インク通路に圧送され、その流路抵抗に
応じて供給量が決定される。

本発明の場合には、気泡排出用の第２インク通路の流路
抵抗を記録用インク噴出用の各第１インク通路のそれの
１〜２倍の範囲内に設定したので、従来のヘッドのよう
に流路抵抗が極端に少ない第２インク通路に偏ってイン
クが供給されることなく、インクは第１インク通路と第
２インク通路の両者にそれ、ぞれに略均等に供給されて
ノズル出口並びに気泡排出口から排出され、これに伴っ
てノズル内の気泡も除去される。

このプリントヘッドは第２インク通路が上部に位置する
ように垂直に設置されるので、初期状態におけるインク
の充填の際に、インク室内にインクが供給されると、該
室内の空気は上昇して最上部の第２インク通路から外に
排出され、又、気泡が混じった場合にもこれはインク内
を上昇して自然に第２インク通路に入り脱泡されるので
支障はない。

〔実施例〕

図面に示す好適実施例に基づいて本発明を更に詳細に説
明する。

第１図は本発明の第１実施例にかかるプリントヘッドの
平面図を示し、前述の第３図に示した従来例と同じく、
インク貯留器（図示しない）に接続された供給口１を有
する共通インク室３と、これに連通ずる複数の記録イン
ク射出用インク通路（以下第１インク通路と称する）２
ａ、２ｂ、…と、最上部に設けられた気泡排出用通路（
以下第２インク通路と称する）４を具えている。前記第
１インク通路２ａ、２ｂ、…の入口側は比較的細く作ら
れ、中程で拡大して圧力室を形成し、先端は再び細くな
って一つの面に集束されて外部に開口したノズル５ａ、
５ｂ、…となっている。前記第２インク通路４の出口側
も前記ノズル２ａ等と同じ形状に作られ、同じ面上で外
部に開口している。

る。

付属するノズルを含む各第１インク通路２ａ。

２ｂ、…は、インクの射出量が等しくなるように、その
流路抵抗Ｒ１がすべて同じ値に調整されている。本発明
においては、前記第２インク通路４の流路抵抗Ｒ２が′
この第１インク通路２ａ等の流路抵抗Ｒ１に対して次式
で規定する所定の範囲に設定されることを特徴とする。

Ｒ１≦Ｒ２≦２×Ｒ１…　（１） 第１図の実施例のヘッドにおいては、流路抵抗値Ｒ１と
Ｒ２とが等しくなるように設計されており、これが最も
好ましい態様の一つであり、効率の良い気泡排出作業が
実施できる。

Ｒ２が前記式の範囲にあると、ノズルに気泡が詰まった
場合にこれを排出するためにインク室３の圧力を増加し
たり、又はノズルの前面から負圧を作用させたりした際
に、インクが第２インク通路４と第１インク通路に略均
等に流れ、故障を生じたノズル５ａ等の内部の気泡をイ
ンクと共に排出することができる。

Ｒ２がこの範囲よりも大きくなると、初期のインク供給
時におけるインク室３からの空気の排出が円滑に行えず
、不都合である。又、後述するように、一般に抵抗値が
高くなることは通路が細くなったり長（なったりするこ
とを意味し、ごみ等による目詰まりの危険性が増加して
好ましくない。

逆にＲ２が前記範囲より小さくなると、前述の気泡除去
の際に第２インク通路４にのみ多量のインりが供給され
、肝心の第１インク通路２３等へのインク供給量が減少
して気泡除去ができない。

この通路の流路抵抗値は、通路の長さ、形状、太さ等を
適当に設計することによって任意のものを選択して作製
可能である。

第２図に示す本発明の第２実施例にかかるプリントヘッ
ドは、第２インク通路４の長さを第１実施例に比して長
く作製しており、これによってＲ２＝２ＸＲ１の関係と
なるように調整されている。この例では、初期のインク
充填時のインク室内の空気の排出には若干多くの時間を
要するが、使用時にノズルに侵入した気泡の除去作用は
向上し、この作業に伴う強制排出によるインクの消費量
は少なくてすむ。

以上述べた本発明の効果は、次に示す実験によって更に
明らかとなろう。

〔実　験〕

第１図に示す２４個のノズルを具えたインクジェットプ
リンタ用ヘッドを基本とし、前述の流路抵抗の比率Ｒ２
／Ｒ１を変更した４種類のへラドＡ。

Ｂ、Ｃ，Ｄを作製した。これらを使用して、次の条件で
気泡排出作業を行った。

先ず、インク供給経路を閉じた状態で一定時間ヘッドの
駆動を続けて各ノズルからインクを噴射した後停止して
、各ノズル内に積極的に気泡を侵入させた。ノズル群の
出口開口面に０．８気圧の負圧を作用させて、気泡除去
のためのインク排出動作を５秒、３０秒の２段階で行い
、その後、再びヘッドを駆動し全ノズルが良好にインク
を噴射するかどうかを調査し、一つのノズルでも噴射し
ない場合には失敗と判定した。以上の実験を繰り返して
行い、その結果から次の式に基づいてノズル復旧率を計
算した。

ノズル復旧率＝（（実験回数−失敗回数）／実験回数Ｊ
Ｘ１００（χ） この結果を横軸にＲ２／Ｒ１を、縦軸に復旧率をとって
グラフ化したものを第４図に示す。これによれば、Ｒ２
／Ｒ１が１．０より小さい場合には、３０秒間の操作に
よっても復旧率は１００％に達しないことが判る。

初期のインク充填時においてインク通路側から侵入した
気泡の除去に対する性能を調査するため、インク充填時
に気泡排出動作を１分、２分の２段階で行い、前と同様
にノズル復旧率を計算した。

この結果をグラフ化したものを第５図に示す。

これによれば、Ｒ２／　Ｒ１が２．０を越えると２分間
の操作によっても気泡が除去されず、復旧率が１００％
に達しないことが判る。これらを総合して、ヘッドのＲ
２／Ｒ１は前述のように１〜２の範囲にあることを要す
るものと結論される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例のプリントヘッドの平面図
、 第２図は同じく第２実施例の平面図、 第３図は従来のプリントヘッドの平面図、第４図及び第
５図は本発明の効果を示す気泡除去操作後のノズル復旧
率のグラフである。 １…インク供給口、 ２ａ、２ｂ、…第１インク通路、 ３…インク室、 ４…第２インク通路、 ５ａ、５ｂ、…ノズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、記録に供するインクを噴出する少なくとも一つのノ
   ズル（５ａ，５ｂ、…）と、該ノズルに連通し、インク
   噴射のエネルギを発生するインク室（３）と、該インク
   室から前記ノズル（５ａ，５ｂ，…）にインクを供給す
   る少なくとも一つの第１インク通路（２ａ，２ｂ，…）
   と、気泡の排出を主目的とし、記録に供するインクを噴
   出しない少なくとも一つの第２インク通路（４）とを具
   え、前記各第２インク通路（４）の流路抵抗値を、前記
   ノズル（５ａ，５ｂ，…）を含む各第１インク通路（２
   ａ，２ｂ，…）の流路抵抗値の１〜２倍の範囲に設定し
   たことを特徴とするインクジェットプリンタ用プリント
   ヘッド ２、前記第２インク通路（４）の気泡排出口と前記第１
   インク通路（２ａ，２ｂ，…）のノズル出口とが同一形
   状をなし、プリントヘッドの同一面に開口している特許
   請求の範囲第１項に記載されたプリントヘッド。