JPH01163485A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷凍、空調用、冷蔵庫用等の冷媒圧縮機とし
て用いられるスクロール型圧縮機に関するものである。

従来の技術 第６図から第８図を参照して、その基本的構成及び潤滑
法について説明する。第６図は従来の空調機用密閉形ス
クロール圧縮機の全体構成図を示す。該圧縮機は圧縮要
素部である固定スクロール１と旋回スクロール２の両ス
クロールと、旋回スクロール２の自転を防止する自転防
止部材３及び主軸４、これを支える三個の軸受部、即ち
、旋回軸受５と主軸受６及び補助軸受７と、電動機８゜
同定スクロール１を固定する静止部材のブロック９など
から構成され、これらの機械部品は密閉容器１ｏの内部
に収納される。

そして、圧縮要素部の固定として、ブロック９が密閉容
器に圧入されている。

冷媒ガスの流れに従って上記圧縮機の作用を説明する。

なお、説明を容易にするため、作動ガスの流れ方向を示
す実線矢印を挿入した。

低温低圧の冷媒ガスは、吸入管１１から導かれ固定スク
ロール１内の吸入室１２に至る。圧縮要素部に至った冷
媒ガスは第７図に示すように旋回スクロール２の自転を
防止された公転運動により、両スクロールで形成される
密閉空間１３ａ、１３ｂが漸次縮小し、スクロール中央
部に移動するとともに、該冷媒ガスは圧力を高め、中央
の吐出穴１４より吐出される。吐出された高温、高圧の
冷媒ガスは、密閉容器１ｏ内の上部の空間である吐出室
１６、及び連通路１６．１７を介し電動機室１８を満た
し、吐出管１９を介して外部へ導かれる。

他方、旋回スクロール２の背面とブロック９で囲まれた
空間の背圧室２ｏには、固定、旋回の両スクロールで形
成される複数個の密閉空間内のガス圧によるスラスト方
向のガス力に対抗するため吸入圧力と吐出圧力の中間の
圧力が作用する。

そして該中間圧力により、旋回スクロール２を固定スク
ロール１へ押し付けているこの中間圧力の設定は、旋回
スクロール２の鏡板２ａに細孔２ｂ。

２Ｃを設け、との細孔を介して圧縮途中のスフ目−ル内
部のガスを背圧室２０に導き、旋回スクロール２の背面
にガス力を作用させて行う。

次に潤滑油の流れについて説明する。なお、説明を容易
にするため、潤滑油の流れ方向を示す破線矢印を挿入し
た。

潤滑油２１は密閉容器１ｏの下部に溜められる。

主軸４の下端は容器底部の油中に浸漬し、主軸４の上部
には偏心軸部４ａを備え、該偏心軸部４ａが旋回軸受５
を介して圧縮要素部である旋回スクロール２と係合して
いる。主軸４には、各軸受部への給油を行うための縦孔
４ｂが主軸下端から主軸の上端面まで形成されも潤滑油
２１内に浸漬された主軸４下端は高圧の吐出圧力（Ｐｄ
）の雰囲気にあり、他方、下流となる旋回軸受５のまわ
り及び背圧室２０は、中間圧力（Ｐｍ）の雰囲気にある
ため、（Ｐｄ−Ｐｍ　）の圧力差によって密閉容器底部
の潤滑油２１は縦孔４ｂ内を上昇する。縦孔４ｂを上昇
した潤滑油は、補助軸受７．主軸受６へ給油され、おの
おのの軸受隙間を通って背圧室２０へ排油される。背圧
室２ｏに至った潤滑油は、上記旋回スクロール２の鏡板
２ａに設けられた細孔２ｂ　、２ｃを介して固定スクロ
ール１と旋回スクロール２とで形成される作動室に注入
され、作動室内部で前記冷媒ガスと混合される。

次に冷媒ガスと共に潤滑油は昇圧作用を受け、吐出穴１
４．吐出室１６．さらに連通路１６　、１７を経て電動
機室１８へと移動する。電動機室１８に至った潤滑油は
自重のだめ密閉容器１ｏの底部へ落下した潤滑油は再び
密閉容器１ｏ底部に溜められ、各部の潤滑に供給される
。

他方、固定スクロール１と旋回スクロール２の摺動面に
関する構成及び作用について説明する。

第８図に示すように固定スクロール１の外周部に複数の
油溜め部２２を有し、該油溜め部２２と旋回スクロール
２の鏡板部２ａに設けられた環状溝２３とを連結する細
孔１ａが固定スクロール１に設けられている。

以上のように構成されたスクロール圧縮機において、背
圧室２０の中間圧力の設定は、密閉容器１０内の吐出圧
力が主軸受６と旋回軸受６の軸受隙間を通って背圧室２
０に入る量と、背圧室２゜から連通細孔２ｂ、２ｃを経
て吸入室１２へ出ていく量によって決定される。この背
圧室２ｏの中間圧力によって、旋回スクロール２を固定
スクロール１側に押し上げるので、旋回スクロール２と
固定スクロール１のスラスト方向の隙間が小さくなって
圧縮が可能となる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、旋回スクロール２
の鏡板部２ａの潤滑は固定スクロール１の油溜め部２２
の細孔１ｂを介しているため、運転開始してから油溜め
部２２に潤滑油が溜まって初めて潤滑可能となる。従っ
て、鏡板部２ａの摩耗が大きくなり機械損失が増加しＥ
ＥＲ（エネルギー消費効率）の低下をひきおこす原因と
なっている。

また、旋回スクロール２をはさんでいる固定スクロール
１とブロック９間の隙間が長期運転による摩耗によって
大きくなった際の起動初期や、圧縮比の大きい運転時に
背圧室２０内の中間圧力が上昇せず、旋回スクロール２
が上方に押し上げられないため、正規の圧縮作用を生じ
ないことがある。

即ち、停止時には旋回スクロール２は自重で下方に落ち
てブロック９側にある。運転開始とともに、旋回スクロ
ール２が旋回して圧縮し始めて、冷媒ガスは昇圧して、
背圧室２ｏの中間圧力が上昇して旋回、固定の両スクロ
ールで形成される複数の作動室内のガス圧によるスラス
ト方向のガス力より増大すると旋回スクロール２が上方
に押し上げられた正規の圧縮運転が可能となるが、固定
スクロール１とブロック９間の隙間が大きいと固定スク
ロールｌ：旋回スクロール２のスラスト方向の隙間が大
となり圧縮洩れが生じて吐出穴１４からでる冷媒ガスの
圧力は余り高くならず背圧室２０の中間圧力はなかなか
上昇しないま＼となり、旋回スクロール２を上方に押し
上げることのできる圧力に到達しない。

また、上記のような構成による背圧室２ｏの圧力は、吸
入圧力によってほぼ決定され、圧縮比の大きい運転時に
は、固定スクロール１と旋回スクロール２で形成される
複数の作動室内のガス圧によるスラスト方向のガス力が
よシ増大し、旋回スクロール２の背面の背圧室２ｏの中
間圧力による旋回スクロール２を固定スクロール１に押
し上げるガス圧に勝り、旋回スクロール２は固定スクロ
ール１から離れた圧縮洩れ運転となる。従って、所定の
能力が出す、又、圧縮洩れによって圧縮温度が高くなり
、機械損失が増加しＥＥＲ（エネルギー消費効率）の低
下をひきおこす原因となっている。

本発明はこのような従来の問題点を解決するものであり
、簡単な構成で旋回スクロールの鏡板部とラップ部の潤
滑給油を同時に行うことができ、中間圧力を適正圧力に
保ち旋回スクロールを上方に押し上げて正規の運転を行
うことのできるスクロール型圧縮機を提供するものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のスクロール型圧縮
機は、旋回スクロール鏡板上の環状溝に内側方向及び外
側方向に溝を設け、また背圧室と密閉容器内とを連通遮
断する弁装置を設け、該弁装置は吐出圧力と背圧室圧力
との差が一定圧力よりも大きくなると開路するように構
成されているものである。

作　　用 本発明は、旋回スクロール鐘板上の環状溝に内側方向及
び外側方向の溝をつけることによって旋回スクロールの
鏡板部の潤滑を背圧室から直接に給油することで、鏡板
部の給油を運転開始後早くでき、鏡板部の摩耗が少なく
なるとともに、背圧室の圧力は吐出圧力によってほぼ決
定され、圧縮比の大きい運転であっても背圧室の中間圧
力は、旋回スクロールを固定スクロールに押し上げるの
に十分な圧力とすることができる。

さらに、背圧室と密閉容器内とを連通遮断する弁装置を
設け、その弁装置は吐出圧力と背圧室の中間圧力との差
圧が一定差圧よりも大きくなると開路するように構成す
ることによって、長期運転等によって旋回スクロールを
はさんでいる固定スクロールとブロック間の隙間が拡大
して起動初期に背圧室の中間圧力が吸入圧力によって低
下しゃすくなった際にも背圧室の中間圧力の低下を防止
して旋回スクロールを固定スクロールに押し上げること
ができる。。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図乃至第５図を参照して
説明する。尚、従来例と同一部分は同一符号を付し説明
を省略する。

図において、２４は旋回スクロール２の鏡板２ａ上の環
状溝の外側に向かって設けられた溝であり、２６は環状
溝２３の内側に向かって設けられた溝であり、２６は背
圧室２０と密閉容器内とを連通遮断する弁装置である。

２７は上記弁装置の本体、２８はポール、２９はバイア
スバネ、３ｏはプラグ、３１は上記弁本体に設けられた
連通孔である。

上記構成において背圧室２０の圧力は旋回スクロール２
の環状溝２３の外側方向の溝２４および内側方向の溝２
６を介して吸入室１２と通じているため吐出圧力と吸入
圧力の中間の圧力となる。

従って、密閉容器１ｏの下部に溜められた潤滑油２１は
、差圧によって背圧室２０迄導かれ、さらに、旋回スク
ロール２の鏡板２ａ上の外周方向の溝２４．環状溝２３
．内側方向の溝２５を介して吸入室１２に入ってくる。

吸入室１２に流入した潤滑油はスクロールラップを潤滑
しながら吐出穴１４から吐出され、連通路１６．１７を
通って容器１０下部に落下してくる。また、吸込室１２
側への通路が溝形状であるから圧力差の大小にあまり影
響されない通路抵抗となるため、背圧室２゜の中間圧力
は高圧によってほぼ決定される。これにより、圧縮比の
大きい運転の場合でも中間圧力は適正圧力を保ち旋回ス
クロール２を固定スクロールに押し上げる。

さらに、長期運転等において旋回スクロール２をはさん
でいる固定スクロール１とブロック９の隙間が摩耗によ
って拡大して、上記環状溝２３、外側方向の溝２４、内
側方向の溝２６による通路抵抗が減少、中間圧が低下、
吐出圧力と中間圧力との差圧が大きくなった際には、弁
装置２７０本体２７の中にあるボール２８を背圧室２ｏ
側に押し上げる力が強くなり、バイアスバネ２９の付勢
力に勝ちポール２８を押し上げ、密閉容器内（吐出圧力
）と背圧室２０とが弁体２７に設けた連通孔３１を介し
て連通ずる。すなわち、弁装置２６が開き、高圧ガスを
背圧室２０内へ導き適正な中間圧になるよう回復させる
。

発明の効果 以上のように本発明は、旋回スクロールの鏡板上の環状
溝に外側方向及び内側方向に溝を設け、背圧室と密閉容
器内とを連通遮断する弁装置を備え、該弁装置は吐出圧
力と背圧室圧力との差圧が一定圧力よりも大きくなると
開路するように構成することによシ、背圧室の油は吸入
室との差圧によって外周方向の溝から鏡板部の環状溝お
よび内側方向の溝を通っ−て吸入室へ導かれるため、背
圧室からの鏡板べの給油及びラップへの給油を運転開始
後短時間で行うことができるので、機械損失の増加によ
るＥＥＲの低下を防止することができる。さらに、中間
圧は吐出圧力に依存するため圧縮比が大きい運転の際に
も旋回スクロールを固定スクロールへ押し上げることの
できる適正な中間圧を保ち、また長期運転等によって旋
回スクロールをはさみ込んでいる固定スクロールとブロ
ック間の隙間が拡大し中間圧が低下しやすくなった際に
は、弁装置を介して吐出ガスを背圧室へ導き適正な中間
圧を保つため、旋回スクロールが固定スクロールから離
れることがないので圧縮洩れ等損失の増加によるＥＥＲ
の低下を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスクロール型圧縮機の
縦断面図、第２図は同第１図の旋回スクロールの平面図
、第３図は同第１図の固定スクロールを中心とした縦断
面図、第４図は同第１図の弁装置の断面図、第６図は同
第４図の上面図、第６図は従来のスクロール型圧縮機の
縦断面図、第７図は同第６図のスクロールのかみあい状
態を示す横断面図、第８図は同第６図の固定スクロール
を中心とした縦断面図である。 １・・・・・・固定スクロール、１ａ・・・−・・固定
スクロール鏡板、２・・−・・・旋回スクロール、２ａ
・・・・・・旋回スクロール鏡板、９・・・・・・ブロ
ック、１０・・・・・・密閉容器、２ｏ・・・・・・背
圧室、２３・・・・・−環状溝、２４・・・・・・外側
方向の溝、２６・・・・・・内側方向の溝。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名／−
−一固定スクロール ご２図　　　　第３図 第４図 あ 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鏡板に渦巻状のラップを有する固定スクロールと、鏡板
   に渦巻状のラップとその外側に環状溝及びその環状溝の
   外側方向と内側方向に溝を有する旋回スクロールとが互
   いにラップを向かい合わせにしてかみ合い、固定スクロ
   ールに対して見かけ上自転しないように旋回スクロール
   が旋回運動し、ガス圧縮を行い、密閉容器内に吐出する
   もので、旋回スクロールの鏡板上の環状溝に外側方向及
   び内側方向に溝を設け、旋回スクロールとブロックにて
   囲まれた背圧室と、密閉容器内とを連通遮断する弁装置
   を備え、該弁装置は密閉容器内圧力と背圧室圧力との差
   圧が一定圧力よりも大きくなると開路するように構成さ
   れていることを特徴とするスクロール型圧縮機。