JPH0115998Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はカメラ用雲台の改良に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、カメラ載架台の上面にカメラ固定ネジを
備えた雲台に於て、カメラ固定ネジを同位置で抜
去不能且つ回転自在とし、このカメラ固定ネジを
回転させる手動ハンドルをカメラ載架台の側面
に、またカメラ固定ネジの内端個所と手動ハンド
ルの中心軸の内端個所とに相互に噛合するギヤを
夫々設けた雲台は例えば、特公昭51−14383号公
報などによつて公知となつているが、この構造の
ものは手動ハンドルの中心軸の先端のギヤの径が
カメラ載架台の同中心軸挿通用の横孔の径より大
であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従つて、この形式の雲台においては手動ハンド
ルの中心軸をその先端にギヤを備えたまゝ横孔よ
り抜去することは不可能であり、このために例え
ば中心軸若しくはその先端のギヤを分解掃除する
ためにこれらを横孔より抜去する際にはその先端
よりギヤを取外すという煩瑣な作業を必要とし且
つこの作業に用いる器具の差込などのためにギヤ
ボツクスの内部を予め広く設計することなどをも
要求され、このために同ギヤボツクスをコンパク
トな構造とすることができないという問題があつ
た。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はこのような問題点を解決すべくカメラ
載架台の上面にカメラ固定ネジを備えた雲台に於
て、カメラ固定ネジを同位置で抜去不能且つ回転
自在とし、このカメラ固定ネジを回転させる手動
ハンドルをカメラ載架台の側面に、またカメラ固
定ネジの内端個所と手動ハンドルの中心軸の内端
個所とに相互に噛合するギヤを夫々設けると共に
カメラ載架台における手動ハンドルの中心軸挿通
用の横孔の径を同中心軸の先端のギヤの径より大
とし且つこの中心軸の中間にリング状の凹溝を設
け、またカメラ載架台の上面にこの凹溝に向つて
貫通するネジ孔を穿設し、このネジ孔にビスを螺
入すると共にその先端を凹溝内に突出させたもの
である。

〔作用〕

本考案は叙上の通りであるので、例えば手動ハ
ンドルの中心軸、ギヤボツクス若しくはギヤの分
解掃除などの際には、ネジ孔内のビスを僅かに螺
戻してその先端を中心軸の凹溝より離脱させるこ
とによつて同中心軸及びその先端のギヤを横孔よ
り直ちに外方に完全抜脱させることができるもの
である。

〔効果〕

本考案は叙上のようにハンドルの中心軸よりギ
ヤを外すことなく両者を同時に横孔より外方に引
出すことができるので前記公知のものと異なりギ
ヤボツクス、横孔などの掃除の際に極めめて利便
であるのみならずギヤボツクス内での中心軸先端
へのギヤの着脱作業を必要としないので同部への
当該作業用器具の差込を考慮することなく同ボツ
クスを狭隘な構成とすることができこれによつて
同部の構造を著しくコンパクトなものとすること
が可能であり、これらによつて本考案の前記の目
的を充分に達成することができる効果がある。

〔実施例〕

雲台本体イの頂部に装備するカメラ載架台１の
中央に上下両面に貫通する上半個所を小径とし下
半個所を大径とした縦孔２を設け、この縦孔２の
小径孔部３内にカメラ固定ネジ４の頭部５を挿入
して当該カメラ固定ネジ４をカメラ載架台１に、
これ等小径孔部３、頭部５の周壁に設けたリング
状突条６と同状凹条７との嵌合により同位置で抜
去不能且つ回転自在に取付け、また縦孔２の大径
孔部８の横腹にカメラ載架台１の横腹外面に貫通
する横孔９を穿設しこの横孔９に手動ハンドル１
０の中心軸１１を外方より回転自在に挿入して当
該中心軸１１の内端を大径孔部８内に貫出し、こ
の貫出端と上記のカメラ固定ネジ４の内端とに相
互に噛合する一対のベベルギヤ１２，１２′を固
定すると共に手動ハンドル１０の中心軸１１の中
間にリング状の凹溝１３を、またカメラ載架台１
の上面に同凹溝１３に向つて貫通するネジ孔１４
を穿設し、このネジ孔１４にビス１５を螺入させ
て当該ビス１５の先端を凹溝１３内に突出させて
手動ハンドル１０の中心軸を抜出不能とし、 更に、カメラ載架台１に於てカメラ固定ネジ４
の取付個所の側傍にピンプツシユスプリング１
７、ストツプピン１８およびカバーボルト１９よ
り構成された出没形式の第１ストツプピン装置２
０を設けると共にカメラ載架台１に於てカメラ固
定ネジ４の取付個所の上記とは反対の側傍にカメ
ラ固定ネジ４に向つて進退するスライダー２２を
配し、このスライダー２２をカメラ載架台１に設
けた長孔２３と同長孔２３の下側にビス２４によ
るカメラ載架台１への固定により設けた取付座２
５の凹所２６とに摺動自在に嵌着すると共に当該
スライダー２２の中央に通孔２７をまた凹所２６
の底壁にスライダー２２の進退方向と平行に長い
長孔２８を更に同底壁の下面にスライダー２２の
進退方向と平行に長い規制溝２９を夫々穿設し、
これ等通孔２７、長孔２８、規制溝２９に硬貨の
縁が入る幅のすり割３０を頂面に備えたスライダ
ー２２停止用の平頭ネジ３１を上方より挿入して
其の平頭をスライダー２２の頂面より突出しない
ように落し込んだ状態とし同じく先端を規制溝２
９内に貫出した状態とし、この貫出端に両側縁が
規制溝２９の両側壁に衝合して回転しない角ナツ
ト３２を螺着すると共に平頭ネジ３１の先端面に
小さいネジ孔３３を穿設し、このネジ孔３３に角
ナツト３２の最大戻り量を調節する小ネジ３４を
螺着して平頭ネジ３１によるスライダー２２の固
定および解放に際する同平頭ネジ３１の捻じ回し
角度を設定自在とし、更にスライダー２２の上面
に於ける一端寄り個所に上記の第１ストツプピン
装置２０と同じ構成の第２ストツプピン装置３５
を搭載し、またカメラ載架台１の上面にスライダ
ー２２による第２ストツプピン装置３５の移動量
を計測する寸法目盛３６を貼着したものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案雲台の実施例を示すものであつて、
第１図は全体を示す平面図、第２図は第１図Ａ−
Ａ線に沿う断面図、第３図は第１図A′−A′線に
沿う断面図、第４図は第１図A″−A″線に沿う断
面図である。 １……カメラ載架台、２……縦孔、３……小径
部、４……カメラ固定ネジ、５……頭部、６……
リング状突条、８……大径孔部、９……横孔、１
０……手動ハンドル、１１……中心軸、１２，１
２′……ベベルギヤ、１３……凹溝、１４……ネ
ジ孔、１５……ビス、１７……ピンプツシユスプ
リング、１８……ストツプピン、１９……カバー
ボルト、２０……第１ストツプピン装置、２２…
…スライダー、２３……長孔、２４……ビス、２
５……取付座、２６……凹所、２７……通孔、２
８……長孔、２９……規制溝、３０……すり割、
３１……平頭ネジ、３２……角ナツト、３３……
ネジ孔、３４……小ネジ、３５……第２ストツパ
ーピン装置、３６……寸法目盛、３７……滑止用
ラバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カメラ載架台の上面にカメラ固定ネジを備えた
   雲台に於て、カメラ固定ネジを同位置で抜去不能
   且つ回転自在とし、このカメラ固定ネジを回転さ
   せる手動ハンドルをカメラ載架台の側面に、また
   カメラ固定ネジの内端個所と手動ハンドルの中心
   軸の内端個所とに相互に噛合するギヤを夫々設け
   ると共にカメラ載架台における手動ハンドルの中
   心軸挿通用の横孔の径を同中心軸の先端のギヤの
   径より大とし且つこの中心軸の中間にリング状の
   凹溝を設け、またカメラ載架台の上面にこの凹溝
   に向つて貫通するネジ孔を穿設し、このネジ孔に
   ビスを螺入すると共にその先端を凹溝内に突出さ
   せて成る雲台。