JPH0115732Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、原子力プラント等における床洗浄水の
排水口等に配設されて使用される水の吹上げ防止
機能を有する逆止弁付目皿に関するものである。

前記逆止弁付目皿の従来例を第１図によつて説
明すると、胴本体ａ、胴本体ａの内側に螺着b₁さ
れ胴本体の内側突部a₁上に支持されたＯリングb₂
を有する環状のフロート支持板ｂ、フロート支持
板ｂの下側にボルト止めc₁されて吊持されたフロ
ート案内板ｃ、案内棒d₁を介しフロート案内板ｃ
内に上下動自在に案内されたフロートｄ、フロー
ト支持板ｂ上に配置され突出内縁部でフロートｄ
をシールするシートパツキンｅ、フロート支持板
ｂ上に螺着f₁されたシートパツキンｅを押えるパ
ツキン押え板ｆ、フロート支持板ｂおよびパツキ
ン押え板ｆ上にてネジ止めg₁された枠付金網ｇ、
および胴本体ａの上部に着脱可能に嵌着された目
板ｈよりなり、胴本体ａ、フロート支持板ｂ、パ
ツキン押え板ｆおよび目板ｈ等を鋳物で形成し、
螺着b₁、ボルト止めc₁、螺着f₁およびネジ止めg₁
によつて、胴本体ａ内の各部材が着脱可能に配設
された構造になつている。

しかし、前記の逆止弁付目皿においては、分解
点検、組立に際し、多数の螺着部、ネジ止め部を
着脱する面倒な操作を要しかつ螺条部の洗浄手間
を要して分解点検、組立作業が煩雑であるととも
に、螺着、ネジ止め部が損傷され勝ちであつて性
能、寿命低下をもたらす原因になつている。

本案は、従来の逆止弁付目皿における前記した
ような難点を解消する考案に係り、胴本体、胴本
体の内側に固着された環状の座板、底板上に載置
され上下動自在にフロートを案内しているフロー
ト案内板を一体に吊持した環状のフロート支持
板、フロート支持板上に載置されたフロートのシ
ートパツキン、前記フロート支持板上に載置され
た環状のパツキン押え板、前記座板上に立設され
前記のフロート支持板、シートパツキンおよびパ
ツキン押え板を離脱可能に締着したボルト、前記
パツキン押え板上に挿入された枠付金網、および
前記胴本体上部に着脱可能に配設された目板より
なる点に特徴を有するものであつて、その目的と
する処は、螺着部をなくしボルト止めを最少限に
することにより、分解点検、組立を容易とし損傷
し難い信頼性のある逆止弁付目皿を供する点にあ
る。

本案は、前記した構成になつているので、目板
および枠付金網を外し座板上に立設されたボルト
のナツトを外すと、パツキン押え板、シートパツ
キン、フロート支持板の順序でかつフロート支持
板とともにフロート案内板とフロートを同時に、
胴本体から極めて容易に取出すことができるとと
もに、前記の順序で各部材を極めて容易に胴本体
に位置づけて組立てることができ、分解点検、組
立を極めて容易に迅速に行うことができる。

また、本案においては、座板上に立設されたボ
ルトの案内によつてフロート支持板、シートパツ
キンおよびパツキン押え板が順次に位置づけさ
れ、前記各部材の位置づけが極めて容易であると
ともに正確な配置となり、かつ前記各部材が損傷
されず、逆止弁機能、信頼性、寿命が著しく向上
される。

以下、本案の実施例を図示について説明する。

第２図ないし第５図に本案の一実施例を示し、
図中１は筒状の胴本体、１ａは連通孔１′ａを有
し胴本体１の下部に溶着された底板、１ｂは底板
１ａの下側に溶着されたパイプ、２は胴本体１の
内側に溶接により固着された環状の座板、４は座
板２上にガスケツト３を介して載置された環状の
フロート支持板、５は、上端がフロート支持板４
の下側凹部に溶着された側部案内板５ａと同側部
案内板５ａの下部に溶着された支え板５ｂとより
なり吊持された側部案内板、６は、下側に突設し
た案内棒６ａを支え板５ｂの孔内に摺動自在に挿
入しフロート案内板５内で上下動自在に案内され
たフロート、７は、フロート支持板４上に配設さ
れ突出内縁部でフロート６をシールする環状のシ
ートパツキン、８は、フロート支持板４上に載置
され内側縁部でシートパツキン７を押えて挾持す
る還状のパツキン押え板であつて、座板２には図
示のように適宜間隔を存して複数のボルト９が立
設され（下部を座板２に螺着して固定するか、埋
込溶着等の手段にて植設されている）、同ボルト
９にはガスケツト３、フロート支持板４およびパ
ツキン押え板８に設けた各穴部が嵌装され、ナツ
ト１０により座板２上にガスケツト３、フロート
支持板４、シートパツキン７およびパツキン押え
板８が離脱可能に締着されている。

さらに、前記のパツキン押え板８上には、水平
金網１１ａと筒状の垂直金網１１ｂとからなる枠
付金網１１が載置され、また、同枠付金網１１の
上側には、胴本体１の上部に螺着可能に水流通孔
１２ａを有する目板１２が配設された構造よりな
つている。

また、フロート支持板５の側部案内板５ａの上
部部分には上方から流入した水がその外周側に流
出するための適宜形の流出孔（図示省略）が形成
され、またその支え板５ｂは第５図に示すように
２枚の板体よりなり下方のパイプ１ｂ側から吹上
げて来た水をフロート６の下面側に案内する穴部
５′ｂが設けられ、前記吹上水にて上昇されるフ
ロート６は、側部案内板５ａにて案内され第２図
鎖線位置となり、シートパツキン７に当つて吹上
水が上方へ流通しない逆止弁の構造になつてお
り、吹上げ水の作用がなくなると第２図実線のよ
うに自重で落下し、目板１２側から流入した水
を、フロート６上の周囲から側部案内板５ａの上
部に設けた流出孔を流通せしめ、さらにフロート
支持板５の下側からパイプ１ｂに流通させるよう
になつている。

さらにまた、前記した胴本体１、目板１２を含
む各部材は、鋼板にて形成され、適宜に溶着加工
されており、軽重量化、材量節減、加工費節減が
なされている。

図示した実施例は、前記したような構成になつ
ており、胴本体１をフロア等に埋設して使用さ
れ、洗浄水等を排出することができ、かつ前記し
たように内部のパイプ１ｂ側からの吹上水の流出
を防止する逆止機能を有している。

さらに、金網１１の目詰りや胴本体内部に雑物
が流入した際にそれらを除去し、清掃するために
随時に分解点検が行われるが、本実施例では、目
板１２、枠付金網１１を外したのちに、ナツト１
０を外すと、パツキン押え板８、シートパツキン
７、フロート支持板４の順次で胴本体１内から極
めて容易に取出すことができ、かつフロート支持
板４とともにフロート案内板５とフロート６を同
時に取出すことができるし、さらにフロート案内
板５からフロート６を外すことも可能であつて、
前記各部材の分解を極めて容易になし得るととも
に、ボルト９、ナツト１０以外には螺子部がな
く、それらの清掃を容易、迅速にでき、かつ、組
立ても前記とは逆順序にて迅速にできる。

また、組立に際し、ガスケツト３、フロート支
持板４、およびパツキン押え板８がそれらに設け
られた穴を介しボルト９により案内されるので、
それらの各部材を容易に正確に位置づけでき、か
つ前記各部材は損傷し難いため、逆止弁機能、信
頼性、寿命が著しく向上される。

さらに、前記各部材を鋼板にて形成し、かつ適
宜に溶着し一体化することにより軽量化、低コス
ト化などの利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の逆止弁付目皿の縦断側面図、第
２図は本案の一実施例を示す縦断側面図、第３図
は第２図の上面図（一部断面）、第４図は第２図
の部分の拡大図、第５図は第２図の−断面
図である。 １……胴本体、２……座板、４……フロート支
持板、５……フロート案内板、５ａ……側部案内
板、５ｂ……支え板、６……フロート、７……シ
ートパツキン、８……パツキン押え板、９……ボ
ルト、１０……ナツト、１１……枠付金網、１２
……目板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴本体、胴本体の内側に固着された環状の座
   板、底板上に載置され上下動自在にフロートを案
   内しているフロート案内板を一体に吊持した環状
   のフロート支持板、フロート支持板上に載置され
   たフロートのシートパツキン、前記フロート支持
   板上に載置された環状のパツキン押え板、前記座
   板上に立設され前記のフロート支持板、シートパ
   ツキンおよびパツキン押え板を離脱可能に締着し
   たボルト、前記パツキン押え板上に挿入された枠
   付金網、および前記胴本体上部に着脱可能に配設
   された目板よりなることに特徴を有する逆止弁付
   目皿。