JPH0115519Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、豆腐を効率良く正確に切断する豆腐
切断装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 豆腐の製造工程においては、型箱に詰めて圧搾
した豆腐を所定の大きさに切断して製品とする
が、従来はこの切断作業は人の手により行われて
いた。しかし作業者が慣れないと豆腐の形状がい
びつになり、商品としての価値はなくなつてしま
う。このため切断工程を機械化することが望まれ
ているが、未だ有用なものは実現していない。

なぜなら、木綿豆腐の場合は型箱の底面側が豆
腐の表面となり、豆腐を型箱に入れたまま上か
ら、つまり豆腐の裏側から布巾や形箱を傷めずに
豆腐の表面まで確実に切断するのは難しく、豆腐
を切断するにはどうしても反転して形箱から出し
て表面から切断しなければならないという大前提
があり、また豆腐は水槽外での取扱いでは形崩れ
を起しやすいこともあつて切断工程の機械化は困
難なこととされていた。

（本考案の目的） 本考案は、豆腐の切断工程を機械化して豆腐製
造工程を省力化すると共に、形崩れのない形の揃
つた豆腐が効率よくできる豆腐切断装置を提供す
ることを目的とする。

（本考案の構成） 上記目的を達成するために講じた本考案の構成
は次の通りである。

即ち、本考案に係る豆腐切断装置は基板を有し
基板は水槽に取り付けるための取付手段を有し、
位置設定枠と、昇降収容枠と、昇降切断刃と、を
備え、前記位置設定枠は基板に昇降可能に設けら
れ、水中で豆腐の位置決めをするものであり、前
記昇降収容枠は位置設定枠の下方に昇降可能に設
けられ、位置設定枠で位置決めされた豆腐を水中
で収容するものであり、前記昇降切断刃は位置設
定枠の上方に昇降可能に設けられ、昇降収容枠に
収められた豆腐を下降しながら切断するようにし
たものである。

（実施例） 本考案を図面に示した実施例に基づき更に詳細
に説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す側面図で、第
２図は昇降切断刃の中央部分を切欠した正面図で
ある。

符号Ａは豆腐切断装置で、位置設定枠２と、昇
降収容枠３と、昇降切断刃４を備えている。

基板１には、水槽１００に取りつけるための長
孔（図では見えない）が上下方向に穿設してあ
り、基板１のほぼ中央にはエアシリンダー１０が
ロツドヘツド１０１を上にして取付けられてい
る。ロツドヘツド１０１には、後述する摺動パイ
プ１２，１２ａの上端を連結している連結部材１
１が取付けられている。連結部材１１の両端部に
は摺動パイプ１２，１２ａが垂設されており、摺
動パイプ１２，１２ａの下部端には昇降収容枠３
が第１図において左へ張り出して取付けられてい
る。また摺動パイプ１２，１２ａは基板１の両端
に固定されたガイド１３，１３ａに摺動自在に挿
通されている。

昇降収容枠３は、型箱から出した豆腐Ｔが収容
できる大きさに形成してあり、底部には内方に向
けて後述する蓋５０を載置する載置フランジ３１
が突設してあり、上縁部には豆腐Ｔが入りやすい
ように広口ガイド３２を備えている。昇降収容枠
３の豆腐収容部の厚さは型箱から出した豆腐Ｔと
蓋５０を合わせた厚さとほぼ同じである。

基板１の両端にはＬ状のブラケツト１４，１４
ａが取付けてあり、ブラケツト１４，１４ａには
第１図に示すようにエアシリンダー１５，１５ａ
がロツドヘツドを下へ向けてやや傾斜して取付け
られている。ロツドヘツドには平面視Ｌ状の位置
設定枠２が取付けられており、エアシリンダー１
５，１５ａを下げ切つたときに上縁部が水面より
やや高い位置にくるように設定されている。

基板１の支持板１４，１４ａの間のほぼ中央に
は、上方向にほぼＬ型に折曲してある支持梁１６
が取付けられている。第１図において左方に張り
出した支持梁１６の先部にはエアシリンダー１７
がロツドヘツドを下へ向けて取付けられている。
そしてロツドヘツドには平面視で枡状の多数の刃
を備えた昇降切断刃４が取付けられている。昇降
切断刃４の上部は開口しており、豆腐切断時に豆
腐が昇降切断刃４に入り込んだまま出てこない等
の不都合が生じないようにしている。

昇降切断刃４には二本の摺動パイプ４１が立設
され、支持梁１６にエアシリンダー１７を挾んで
設けられたガイド１８に摺動自在に挿通されてい
る。

（作用） 本実施例に係る豆腐切断装置Ａは次のように作
用する。

豆腐切断装置Ａは、水槽１００に架設されてい
る支梁１０２にボルト１０４によつて装着してあ
る。なお基板１には長孔が穿設してあるので、長
孔の範囲内で豆腐切断装置Ａの高さを任意に設定
できる。又、第１図及び第２図においてＨは水面
を示している。

(1) 圧搾が終了した型箱の蓋５０を取り、布巾を
開いて豆腐Ｔに再び蓋５０を載置して水槽に入
れる。そして水槽１００内で型箱を反転させ、
豆腐Ｔを取出す。このとき豆腐Ｔは蓋５０に載
つたままで、蓋５０の浮力により豆腐Ｔの上面
は水面とほぼ面一に浮かぶ。

(2) エアシリンダー１５，１５ａを作動させてシ
リンダーを下げ切つた状態にしておく。豆腐Ｔ
を移動させて位置設定枠２に当接させる。

(3) エアシリンダー１０を作動させて昇降収容枠
３をゆつくり上昇させ、豆腐Ｔを収容する。そ
れと同時にエアシリンダー１５，１５ａを作動
させて位置設定枠２を上昇させて、豆腐Ｔの収
容の邪魔にならないようにする。

(4) エアシリンダー１７を作動させて昇降切断刃
４を下降させ、豆腐Ｔを切断する。

(5) 昇降切断刃４を上昇させ、昇降収容枠３を或
一定の速度で下降させると切断された豆腐Ｔは
蓋５０の浮力によつて昇降収容枠３から浮き上
がつて残る。そして豆腐Ｔを入れ替えて上記操
作を繰り返す。

なお、本考案は図示の実施例に限定されるもの
ではなく、実用新案登録請求の範囲の記載内にお
いて種々の変形が可能である。

（考案の効果） 本考案は上記構成を備えているので、豆腐の切
断工程が機械化でき、豆腐製造工程を省力化でき
る。また切断工程において豆腐は水中で扱うので
型崩れが生じにくく、形の揃つた豆腐が効率よく
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は一部切欠正面図である。 Ａ；豆腐切断装置、２；位置設定枠、３；昇降
収容枠、４；昇降切断刃。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基板は水槽に取り付けるための取付手段を有
   し、更に位置設定枠と、昇降収容枠と、昇降切断
   刃と、を備え、 前記位置設定枠は基板に昇降可能に設けられ、
   水中で豆腐の位置決めをするものであり、 前記昇降収容枠は位置設定枠の下方に昇降可能
   に設けられ、位置設定枠で位置決めされた豆腐を
   水中で収容するものであり、 前記昇降切断刃は位置設定枠の上方に昇降可能
   に設けられ、昇降収容枠に収められた豆腐を下降
   しながら切断するものである ことを特徴とする豆腐切断装置。