JPH01153817A - 転動体案内保持器付き転がり軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用骨〕 本発明は、各種回転機械の回転部に使用される転動体案
内保持器付き転がり軸受に間するものである。

〔従来技術〕

縦来がら各種回転機械の回転部に使用されている転がり
軸受の転動体を隔離し案内する保持器には、外輪内周の
両端部または内輪外周の両端部に接触して案内されるリ
ング案内形と、転動体を隔離する一方で該転動体に保持
案内される転動体案内形とがある。そして前者は、−ｆ
ｆｉ的に重い転動体、精密さを要求される条件、苛酷な
使用条件などに使用され、後者はその逆の一般的な用途
に使用されていることは周知の通りである。さらに、前
者は保持器のポケットと転動体との間および保持器と案
内するリングとの間が面接触の滑り摩擦のため串擦トル
クや温度上昇などが大きく、特に案内面で潤滑不良を起
こし易く、時には摩耗や破壊などを起こす欠点がある。

一方、後者は、保持器が転動体に保持案内されるために
ポケットスキマを小さくせざるを得ないので、保持器の
ポケットと転動体との間の面接触滑り摩擦と、潤滑材の
攬伴、揃断、吸込み、排除などの諸抵抗が加算されてポ
ケット同志の責めぎ合いを起こして摩擦トルクや温度上
昇が大きくなり、ポケット内部での潤滑の不足、不良な
どから保持語合の発生、ポケットの摩耗、時には破壊に
まで至ることもある。

また製造時にポケット内部に侵入した金属異物の洗浄が
困難であり、軸受回転中に潤滑材に誘導されて浸入した
金属異物などとともに耳障りなごみ音が発生するなどの
問題点もある。

特に合成樹脂系材料を保持器材として使用した場合には
、膨張係数が軸受鋼のほぼ１０倍にも達するばかりでな
くモールデイグ後の吸水吸油などによる変形や寸法変化
も大きいので、ポケット寸法の設計に当たっては使用時
の保持器外径の熱膨張寸法を起点とせざるを得す、した
がって使用温度が予測値より低かった時にはポケットス
キマが大き過ぎて保持器ががたがたとなり不規則な大き
な振れ回り運動を起こして異常音を発したり、使用温度
が高すぎた時にはポケットスキマが無くなり焼付いたり
破壊するなどの大きな欠点がある。

以上のような技術的背景から前記リング案内形保持器付
き転がり軸受については、保持器案内面に凹部を設けて
摩擦トルクを減少させた発明（特公昭５１−２８７７２
）、多数のポケットを基設するさいの各ポケットのピッ
チや千鳥などの影響を除去する発明（特公昭５５−２７
９７２＞などがある。

しかしながら、一方の転動体案内保持器については、ポ
ケット内部に潤滑溝を設けたりポケットを異形にする程
度の改良のみで、非鉄金属、合成樹脂材料などの膨張係
数までを折り込んだ根本的、包括的な改良は全くなされ
ていない。

〔本発明が解決すべき問題点〕

本発明は上記縦来技術の欠点や問題点を根本的包括的な
視点になって解決することを目的とし、本出願人の同日
出願である［転動体案内保持器を備えた転がり軸受」の
関連出願として、該出願より、さらに−層の低トルク、
高性能化を計ると共に、特に非鉄金属、合成樹脂製保持
器の膨張問題をも一挙に解決するために、縦来の転動体
案内保持器のポケットが有する転動体を隔離しがっ転動
体に保持案内されるという一体的な機能を、保持器本来
の転動体隔離のみを有するポケットと、該隔Ｍ機能と転
動体によって保持案内される機能を有するポケットと、
該隔ｔｉ機能と転動体によって少なくとも軸方向のみは
案内されるか保持はされないポケットとに分解し、面接
触の滑り摩擦と潤滑材に起因される諸抵抗の最も大きい
転動体案内ポケットを最小数となして、前記各ポケット
のそれぞれ所要数を一個の保持器の所定位置にそれぞれ
配置し必要に応じて前記転動体案内ポケットを保持器の
半周以内に限定配置して軸受に組付けた転動体案内保持
器付き転がり軸受を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために、本発明に係わる転動体案
内保持器付き転がり軸受においては、保持器の各ポケッ
トを、転動体隔離のみをなし保持器の軸方向および円周
方向の動きを規制せずがっ滑り摩擦ならびに潤滑材に起
因される諸抵抗などを小さく抑えたポケットスキマの大
きい非規制ポケット部と、転動体隔離ならびに転動体に
よって保持案内され保持器の軸方向および円周方向の動
きを所定量以内に規制するポケットスキマを小さく規制
した転動体案内ポケット部と、転動体隔離ならびに少な
くとも保持器の軸方向の動きを所定量以内に規制はする
か転動体によって保持案内はされずかつ滑り辛擦ならび
に潤滑材に起因される諸抵抗などが小さくなるように配
慮した少なくとも軸方向ポケットスキマの小さい規制ポ
ケット部とで構成し、前記非規制ポケット部の間に前記
転勤本案内ポケット部と前記規制ポケット部とのそれぞ
れを１個または複数個の群として配置し、さらに必要に
応じて前記転動体案内ポケット部を保持器の半周以内に
配置させて転動体案内ポケットとなし、軸受に組込んで
低コスト、量産容易な、低摩擦、低温度上昇、低騒音で
しかも非鉄金属、合成樹脂材料などの熱膨張の問題点を
も解決した転動体案内保持器付き転がり軸受に関するも
のである。

〔実施例〕

以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。第１図は本発明に係わる転動体案内保持器付き転がり
軸受の第１の実施例の要部を示す説明図である。（ａ）
図はラジアル球軸受に本発明を適用する場合の一要素で
ある転動体案内ポケット部の一例を示す縦断面図で、外
輪７１の内周面７１１には軌道７１２、内輪８１の外周
面８１１には前記軌道７１２と対応させて軌道８１２を
設けて、両軌道間に転動体としての球９１を配列させで
ある。保持器１は波形プレス製で、転動体案内ポケット
部１１の内面は前記法９１の球面曲率より僅かに大きい
曲率の球面穴、すなわち図の上方に僅かに移動したとき
には転動体案内ポケット部１１の内側端部１１１の内面
縁部が球９１と接触してそれ以上の移動を阻止されて外
輪の内周面７１１と接触することがなく、また下方に僅
かに下方に移動したときには転動体案内ポケット部１１
の外側端部１１２の内面縁部が球９１と接触してそれ以
上の移動が阻止されて外輪の内周面８１１とは接触せず
、かつ球９１の転勤を円滑になすようなポケットスキマ
を与えてプレス成形されている。したがって球９１を円
滑に案内隔離すると共に球９１によって保持案内される
。

（ｂ）図は同じく規制ポケット部の一例を示す縦断面図
で、規制ポケット部１２の内面は球９１の直径より若干
大きい直径の放射方向円筒穴の頂部を前記内輪８１の軌
動８１２の周方向と平行方向に平押し加工により巾狭平
行部８１５を設け、該平行部８１５の内面と転動体との
間のポケットスキマを前記転動体案内ポケット部１１の
ポケットスキマとほぼ同一となるようプレス成形する。

したがって球９１によって、該ポケッ部１２の軸方向移
動は前記転動体案内ポケット部１１と同程度量に前記平
行部８１５によって規制されるが、円周方向移動はポケ
ットスキマが大きく設定されているので規制されること
はなく、特に球９１によって保持案内されることもない
。

（ｃ）図は非規制ポケット部の一例を示す縦断面図で、
非規制ポケット部１３の内面は球９１の直径より大きい
直径の放射方向円筒穴で、該円筒穴の内面と転動体９１
との間のポケットスキマを前記転動体案内ポケット部１
１のポケットスキマより大きくなるようプレス成形され
ている。したかって球９１の転勤は軸方向および円周方
向の何れにおいても自由度が高く、また球９１によって
保持案内されることがない。

（ｄ）図は本実施例の波形プレス製保持器の一片の背面
図で、保持器の各ポケットを８個設け、このうちの２個
を転動体案内ポケット部１１．１個を規制ポケット部１
２とし、残りの５個を非規制ポケット部１３として、前
記規制ポケット部１２を２等辺３角形の頂点に配置し、
前記転動体案内ポケット部１１の２個をそれぞれ底辺の
角部に配置させ、残りの非規制ポケット部１３は転動体
案内ポケット部の間に１個、転動体案内ポケットと規制
ポケットとの間にそれぞれ各２個を配置させである。１
４は平面部で、そのほぼ中心部にリベット穴１５を基設
してあり、もう−枚の対称形状にプレス成形された保持
器１の平面部１３と合わせて図示しないリベットにより
軸受に装着固定して、転動体案内保持器付き転がり軸受
として完成される。

この実施例においては、面接触の滑り摩擦の比較的多い
転動体案内ポケット部２個（公知の保持器のボケラット
と同じ形状で同程度の滑り摩擦）に対して、球との接触
が巾侠平行部と転勤中の球に進みや遅れが生じた時のみ
ポケットの円周方向位置において短い線または点に近い
面のみに限定されて滑り摩擦か小さくさらに潤滑材の攪
伴、揃断、吸い込み、排除などの諸抵抗も小さくなるよ
うに円筒穴ポケットでその一部に平行部を有する若干大
きめのポケットスキマの規制ポケット部１個と、球との
接触が転勤中の球に進みや遅れが生じた時にのみポケッ
トの円周方向位置において短い線または点に近い面のみ
に限定された接触で滑り摩擦が小さく、さらに潤滑材の
攬伴、揃断、吸い込み、排除などの諸抵抗も小さくなる
ような円筒穴で大きなポケットスキマを有する非規制ポ
ケット部５個とで保持器ポケットを構成し、前記転動体
案内ポケット部２個で保持器案内形となし該２個の転動
体案内ボケッと前記規制ポケット部１個の計３個ポケッ
トで保持器の所定量以上の軸方向動き、円周方向回転の
制御、捻じれなどを吸収して、残りの非規制ポケット部
５個と規制ポケット部１個の合計６個のポケット部の滑
り摩擦並びに潤滑材に起因される諸抵抗を小さく抑えて
たので、ポケット同志の責めぎ合いも大きく減少される
。したかつて滑り摩擦並ひに潤滑材に起因される諸抵抗
の減少率か高く、その分だけ前記転動体案内ポケット部
えの負荷、モーメントなども減小し、保持語合の発生、
潤滑不良、摩耗、破壊などが解消され、潤滑寿命、軸受
寿命などの著しい延長が計れる。　なおこの実施例では
、規制ポケット部並びに非規制ポケット部をそれぞれ平
行部を有する円筒穴と単なる円筒穴としたが、外内輪と
接触しても転動体とは接触しない寸法の該円筒穴とそれ
ぞれほぼ同径の球面穴としてもよい。さらにポケット位
置の誤組立てを防止するために小さな切欠き、小さな直
線部などの標識を保持器の強度を落とさない範囲で付し
てもよい。

第２図は本発明の第２の実施例の要部を示す説明図で、
（ａ）図はラジアル球軸受に合成樹脂製爪付き保持器を
適用する場合の一要素である転動体案内ポケット部の一
例を示す側面図で、合成樹脂製爪付き保持器２の転動体
案内ポケット部２１゛　　は波線がポケット最大直径穴
で本体２１１と爪部２１２とからなり、該爪部２１２は
軸受えの該保持器組付は時に球９２への挿入を許す開口
部（型抜き兼用）を備えて本体２１１の側方に本体と一
体に設けられており、該本体２１１と協同して第１の実
施例と同様に球９２の転勤を円滑に保つとともに該球９
２によって保持案内されるポケットスキマを有する球面
穴で、軸受に組込み後軸受の停止時または回転時におい
ても外内輪とは接触しない外内径寸法にモールデイグ加
工される。

（ｂ）図は同じく規制ポケット部の一例を示す側面図で
、規制ポケット部２２はボケッスキマを前記転動体案内
ポケット部２１のポケットスキマとほぼ同じ寸法の放射
方向円筒穴で、球９２の転勤を円滑に保つとともに球９
２によって軸方向ならびに円周方向への移動は規制され
るが保持されることはなく、該保持器２の半径方向内外
への膨張を妨げることなく許容する。

（ｃ）図は同じく非規制ポケット部の一例を示す側面図
で、非規制ポケット部２３は前記転動体案内ポケット部
２１のポケットより大きい曲率の球面穴で、軸方向並び
に円周方向への移動の自由度が高く球に保持案内されず
、かつ保持器２の半径方向への膨張を許容しかつ自動的
に補正する。

（ｄ）図は同じく合成樹脂製爪付き保持器の平面図で、
保持器ポケット部を８個設け、このうちの２個を転動体
案内ポケット部２１としＮｌｌを規制ポケット部２２と
して、該規制ポケット部２２を２等辺３角形２５の頂点
に配置し、前記転動体案内ポケット部２１を該保持器２
の半周以内に位置する前記２等辺３角形の底辺の角部に
配置し、該転動体案内ポケット部２１．２１の間に１個
、該転動体案内ボーケラト部２１と規制ポケット部２２
の間にそれぞれ２個の計５個の非規制ポケット部２３を
配置させである。したがって該保持器２を軸受に組込み
、該軸受を回転して軸受温度が上昇し該保持器２が大き
く膨張するた場合には、前記転動体案内ポケット部２１
．２１の２点はその間の膨張量分だけ球９２に保持案内
されたまま図示しない内輪軌道を円周方向にごく僅か移
動して該膨張を許容し自動的に補正するが、残りの規制
ポケット部２２および非規制ポケット部２３の合計６＠
のポケットは球９２に保持されない構成としであるので
何れも前記転動体案内ポケット部２′１．２１の２つの
移動点を基点としてそれぞれの膨張量に順応して円周方
向、放射方向に膨張し、保持器全体としては膨張量だけ
偏心するが球９２の円滑な転勤並びに軸受性能を低下さ
せることなく、保持器全体として該膨張を許容しかつ自
動的に補正する。

この実施例においては保持器材料に摩擦係数の小さい合
成樹脂を使用したので、前記第１の実施例に加えて滑り
摩擦の減少率がより高く、諸抵抗も減少させることがで
きる。特に大きな特徴として、縦来の合成樹脂製保持器
では膨張係数が大きいためにそのポケットスキマおよび
その公差を鉄系保持器の数倍以上にしても時にはポケッ
ト端部が球に食付く事故や保持器の保持不良による異常
な振回りなどによる破損事故などが避けられないので、
その使用範囲は直径の小さいものに限定されていたが、
この実施例においては前述の通り、転動体案内ポケット
部を基点として残りの規制ポケットと非規制ポケットの
全てが膨張を許容し自動的に補正する構造となしたので
、現用の鉄系保持器と同様に保持器本来の機能を原点と
しての理想的な設計を可能にしたばりでなく、−段とそ
の精度、性能などの向上が可能となり、さらにその使用
可能な保持器直径の制約を解消し、その応用分野の大幅
な拡大が計れる点にある。

第３図は本発明の第３の実施例の要部を示す説明図で、
（ａ）図はアンギュラ形球軸受に布入りフェノール樹脂
製一体形保持器を適用した場合の一要素である内方向転
動体案内ポケットの一例を示す縦断面図で、外輪７２の
内周面７２１には転動７２２とカウンターボア部７２３
があり、内輪８２の外周８２１には前記転動７２２に対
応させて転動８２２を設け、該軌道間には転動体として
の球９３を配列させる。一体型布入りフェノール甜脂製
保持器３の内方向転動体案内ポケット部３０は、外周側
から窄設した前記法９３より僅かに大きい直径の放射方
向の円筒穴３０１と鎖式の内周側端部３０２に設けた保
持器の半径方向外側えの動き量を規制する直径の鍔部３
０３とで構成され、該ポケット部３０が図の上方に僅か
に移動した時には該鍔部部３０３の内周縁部が球９３と
接触して外輪の内周面７２１とは接触することがなく、
下方えの移動については該ポケット部３０のみであれば
可能であるが、後記する近接して設置される反対方向の
外方向転動体案内ポケット部の鍔部との相互補完作用に
よってその移動が拘束限定され、該ポケット部３０と外
方向転動体案内ボケッ部とによる群として前記法９３を
拘束することなくその転勤を円滑になすに必要なポケッ
トスキマを与えである。

（ｂ）図は同じく外方向転動体案内ポケット部の一例を
示す断面図で、前記（ａ）図と同−外内輪の他の位置で
前記内方向転動体案内ポケット部３０に近接した位置に
おいて同一寸法の球９３に保持された外方向転動体案内
ポケット部３１は、保持器３の内周側から窄設した前記
法９３より僅かに大きい直径の放射方向円筒穴３１１（
前記内方向転動体案内ポケット部３０の円筒穴３０１と
同直径）と外周側縁部３１３に設けた保持器の半径方向
内側えの動き量を規制する直径の鍔部３１４とで構成さ
せ、保持器が図の下方に僅かに移動した時には該鍔部３
１４の内周縁部が球９３と接触して内輪の外周面８２１
とは接触することがなく、上方えの移動は該ポケット部
のみであれば可能であるが、近接して設けた前記内方向
転動体案内ポケット部３０の鍔部３０３との相互補完作
用によってその移動が拘束限定され、該両ポケット部３
０．３１とからなる群の補完作用によって前記法９３を
拘束することなく鎖環の転勤を円滑になすに必要なポケ
ットスキマを与えである。なお円筒穴３１１と鍔３１４
の加工は、ポケット数を偶数個に設計し放射方向反対側
のポケットを後記する非規制ポケット穴とすれば鎖式の
方が大きいので接触することなく容易に加工ができる。

（Ｃ）図は同じく規制ポケット部の一例を示す断面図で
、前記（ａ）図と同−外内輪の他の位置において同一寸
法の球９３を遊合する規制ポケット部３２は、保持器３
の外周側がら基設した前記内方向転動体案内ポケット部
３ｏの円筒穴３０１とほぼ同径の単純な放射方向円筒穴
３２１で、該ポケット部３２は球９３とは接触すること
なく図の上下方向えの移動が自由にでき、保持器３が膨
張、収縮しても球９３の円滑な転勤を妨げることなく許
容補正し、該ポケット部３２の軸方向、円周方向への移
動については前記内方向転動体案内ポケット部３０、外
方向転動体案内ポケット部３１とほぼ同程度の量を許容
する。

（ｄ）図は同じく非規制ポケット部の一例を示す断面図
で、前記（ａ）図と同−外内輪の他の位置において同一
寸法の球９３を遊合する非規制ポケット部３３は、保持
器３の外周側がら基設した前記内方向転動体案内ポケッ
ト部３ｏの円筒穴３０１より大きい直径の放射方向円筒
穴３３１で、球９３が軌動内を転勤するさいに蛇行して
も接触することがなく、また軸受回転時に球に進みゃ遅
れが生じた時のみ該ポケット部の円周方向面において短
い線または点に近い面接触で滑り摩擦が小さく、潤滑材
に起因される諸抵抗も小さく、異物の排除も容易でかつ
保持語合の発生もなく、保持器の膨張をも許容し補正す
る自由度の大きなポケットスキマを有している。

（ｅ）図は本実施例の内方向転動体案内ポケット部、外
方向転動体案内ポケット部、規制ポケット部、非規制ポ
ケット部の配置の一例を保持ポケットのピッチサークル
ダイヤ（ｐｃｔ＞を使って示した説明図で、ｐｃｄ線５
上の分割線５５とのそれぞれの交点に前記内方向転動体
案内ポケット部３０（内側の中心側を半丸とした２重丸
で表示）の１個と、前記外方向転動体案内ポケット部３
１（内側の反中心側を半丸とした２重丸で表示）の１個
とを隣接して設け、この両ポケットの１群で両方向の転
動体案内ポケット部を構成させ、該ポケット部を保持器
の半周以内の２ケ所に配置させ、前記規制ポケット部３
２（内側を点線の丸とした２重丸で表示）の２個を、残
りの保持器の半周強の中央部に非規制ポケット部３３（
１重丸で表示）の１個を挟んで配置し、残余のｐｃｄ線
５上の分割線５５との交点に非規制ポケット部３３をそ
れぞれ３個の群として配置しである。

この実施例では１６個の各ポケット部を、４個の外およ
び内方転動体案内ポケット部と、２個の規制ポケット部
と、１０個の非規制ポケット部とで構成したので、滑り
摩擦、潤滑材に起因される諸抵抗などの減少率が高く、
がっ半周以内の２個・所に設置した内方向および外方向
転動体案内ポケット部の群が球９３に保持案内されるの
で、該２箇所を基点として保持器の膨張を許容し自動的
に補正されるなど前記第２実施例と同様の優れた特徴を
有し、さらに一体形保持器としたので軸受がら脱落する
心配がないので、スラスト負荷を常時受けるような厳し
い用途、高速回転用、低騒音用などに特に適する。

また本保持器の軸受えの組付けについては、まず内輪８
２に保持器３を遊合し、ついで球９３を粘着力のあるグ
リースを使用して各ポケットに押込むとともに軌道８２
２に接触保持させたのち、別個に加熱膨張させた外輪の
カウンターボア部７２３側から外輪の軌道７２２内に挿
入組立てて、そのまま冷却すればよい。なおこの実施例
においては、一体形のフェノール崩脂材に機械加工より
ポケット穴を外内方向より基設したが、成形型が若干複
雑にはなるが合成樹脂材のモールディングによって製作
すれば、低コストでしがも大量生産が可能である。

第４図は本発明の前記各機能のポケット部の他の配置例
を第３図（ｄ）図と同様にモデル的に示した説明図で、
（ａ）図は両方向の転動体案内ポケット部、例えば第２
図の転動体案内ポケット部２１（２重丸で示す）を１個
と、規制ポケット部２２を２個（内側を点線の丸とした
２重丸で表示）と、非規制ポケット部２３を５個の合計
８個の各ポケット部をｐｃｄ線６上の分割線６６との交
点に配置して保持器を構成させた例で、転動体案内ポケ
ット部が１個のみであるので、滑り摩擦、潤滑材に起因
する諸抵抗を最小限にとどめることかでき、かつ安定し
た回転が期待できるので、特に低回転、低荷重、低トル
ク用などに適する。

（ｂ）図は同じく転動体案内ポケット部２１を２個、規
制ポケット部２２を２個、非規制ポケット部２３を４個
の合計８個のポケットをｐａｄ線６上の分割線６６との
交点に前記各ポケットを交互に配置して保持器を構成さ
せた例で、特に保持器の強度を必要とする用途、低振動
を要求される用途などに適する。

（Ｃ）図は同じく（ｂ）図の各保持器ポケット部の配置
を各２個毎に配置がえしたもので、前者同様の用途に適
する。

なお、図示しないが特に転動体数の多い軸受にあっては
、転動体案内ポケット部、規制ポケット部を２個でなく
３個程度の群としてもよい。

以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、例えば規制ポケ
ット部、非規制ポケット部の形状を転動体案内ポケット
部の球面よりも大きな２次曲面で形成しても、あるいは
四角形、多角形などであっても、前述の通りそれぞれの
ポケット部が単体として外内輪に接触しても転動体とは
接触しないものであればその形状を問わない。また保持
器の形式として、椀形、冠形、Ｚ形、円錐形などいかな
る形状、いかなる材料の保持器にも適用できるものであ
り、また軸受形式についても、内外輪の何れかと転動体
間に滑り京擦のある円筒コロ軸受、円錐コロ軸受、球面
コロ軸受、ニードル軸受など全ての軸受に適用できるも
のである。なお転動体案内ポケット部、規制ポケット部
などの配分比率、配置などは本実施例に限定されるもの
ではない。

〔発明の効果〕

以上述べてきたように本発明によれば、公知の保持器ポ
ケットが果たしている転動体の隔離と転動体によって保
持案内される一体的機能を、転動体の隔離機能のみを有
する非規制ポケット部と、該隔離機能と保持器の少なく
とも軸方向移動を規制する規制ポケット部と、転動体の
隔離と転動体によって保持案内される転動体案内ポケッ
ト部とに機能面で分解し、非規制ポケットの数を多くし
て、−個の保持器の所定位置にそれぞれ所要数を配置し
、必要に応じて前記転動体案内ポケット部を保持器の半
周以内に限定配置して、該保持器を転動体案内形となる
ように軸受に組付は転動体案内保持器付き転がり軸受と
なしたので、軸受回転中の転動体の転勤、蛇行などがあ
ってもポケット部同志の責めぎ合いや拘束などが起こり
にくく、さらに面接触による滑り摩擦、潤滑材の攪伴、
揃断、吸い込み、排除などの諸抵抗が前記非規制ポケッ
ト部、規制ポケット部などの配置数に応じて減少し、以
上の結果として、保持器えの負荷、モーメントなどが減
少して保持器強度がアップしたことになり、さらに保持
器音の発生、潤滑不良、ポケット摩耗、保持器破損など
が防止され、ポケット内部の異物滞留も減少して、潤滑
寿命や軸受寿命などが延長できる効果を有する。

特に、前記転動体案内ポケット部を保持器の半周以内に
限定配置した場合には、膨張係数の大きい非鉄金属製、
特に合成樹脂製などの保持器の膨張を許容しかつ自動的
に補正するので、ポケット部単体寸法のみの僅かな膨張
を考慮すればよいので、保持器本来の機能を原点とした
理想的な設計が可能となり、ポケットスキマが小さくか
つ精度を著しく向上できるのでその結果として、強度ア
ップにつながり、転動体の保持不良、転動体えの食付き
などによる保持器音の発生、破損などが未然に防止され
る。これらの総合的な効果から、合成樹脂製保持器の使
用可能な直径範囲の制約を解消できるばかりでなく、そ
の応用分野の拡大が計れるなどの大きな効果が期待でき
る。

さらに上記の諸効果はいかなる形式の保持器、軸受にも
応用、適用できるものであり、したがって公知の軸受で
は対応しきれなかった範囲の低トルク、低振動、低音響
、高速回転などを容易になしうるちのであり、特に諸抵
抗の大きいグリース潤滑で大きな効果が挙げることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わる転動体案内保持器付き転がり軸
受の第１の実施例の要部を示す説明図、第２図は同じく
第２実施例の要部を示す説明図、第３図は同じく第３実
施例の要部を示す説明図、第４図は同じく各機能のポケ
ットの池の配置例をモデル的に示した説明図である。 〔主要部分の符号の説明〕 １・・・保持器 ２・・・合成樹脂製爪付き保持器 ３・・・−本型布入りフェノール樹脂製保持器１１．２
１・・・転動体案内ポケット部１２．２２．３２・・・
規制ポケット部１３．２３．３３・・・非規制ポケット
部３０・・−内方向転動体案内ポケット部３１・・・外
方向転動体案内ポケット部７１・・・外輪 ８１・・・内輪 ９１．９２．９３・・−球 出　　願　　人　　　　　大　　　木　　　信　　　次
図面の、争８寸Ｃｒ’ｉ′ｉ’ｒに″ニアなし）（ｅ＞ 手続補正書く方式） 昭ｆ０６３年１２月１５日 日　特許庁長官　殿 １゜事件の表示 昭和６２年特許願第３１２３６０号 ２、特許の名称 転勤本案内保持器ｆすき転がり軸受 ３補正をする者 事件との関係　特許出願人 住　所　神奈川県藤沢市鵠沼海岸６−１７−２５４、補
正命令の日付（発送臼） 昭和６３年１１月２９日 ５、補正の対称 図　　　面 ６、補正の内容 全図面の浄書（内容に変更なし）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、内周に軌道を有する外輪と、外周に軌道を有する内
   輪と、該外内輪軌道の間に配列された多数の転動体と、
   前記外内輪の間に挿入されて該転動体をポケット内に収
   容し隔離する保持器とからなる軸受において、前記保持
   器を、転動体案内ポケット部と、少なくとも軸方向ポケ
   ットスキマを規制した規制ポケット部と、軸方向および
   円周方向ポケットスキマの大きい非規制ポケット部とで
   構成し、該非規制ポケット部の間に前記転動体案内ポケ
   ット部と規制ポケット部とのそれぞれ所要数を所定位置
   に配置して転動体案内形となし転動体に保持案内させた
   ことを特徴とする転動体案内保持器付き転がり軸受。 ２、前記転動体案内ポケット部と前記規制ポケット部と
   のそれぞれを１個およびまたは複数個のポケット群とな
   して配置したことを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の転動体案内保持器付き転がり軸受。 ３、前記転動体案内ポケットを保持器の半周以内に配置
   したことを特徴とする特許請求の範囲第１項、第２項に
   記載の転動体案内保持器付き転がり軸受。 ４、前記転動体案内ポケットを近接する互いに異なる方
   向の一方向転動体案内ポケット同志の相互補完により構
   成させたことを特徴とする特許請求の範囲第３項に記載
   の転動体案内保持器付き転がり軸受。