JPH011531A

JPH011531A - 耐熱性食品容器材料

Info

Publication number: JPH011531A
Application number: JP62-156638A
Authority: JP
Inventors: 清長田; 古原　洋一郎; 徳永　博邦
Original assignee: 王子製紙株式会社
Filing date: 1987-06-25
Publication date: 1989-01-05
Anticipated expiration: 2012-12-03

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、耐熱性食品容器材料に関し、更に詳しくは電
気オープン、ガスオープン及び電子レンジ等で調理され
る場合に使用される紙トレー及び紙カップ等の材料で、
耐熱性が著しく優れる耐熱性食品容器材料に関する。

〔従来の技術〕

従来、耐熱性食品容器材料としては主として陶磁器が使
用されてき九が、近年になって使い捨て容器の需要かた
かまり、電気オーブン、ガスオーブンにはアルミ容器が
電子レンジ用にプラスチック容器等が使用されるように
なった。

しかし、アルミ容器、グラスチック容器は外観が悪いた
め、最近になって、紙の内面にポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを積層し、外面に美麗な印刷を施した紙容
器が使用されるようになってきた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記紙には一般に、通常の高級白板紙が
使用されているため、高温に暴露された場合、容器が劣
化し、強度が低下し九り、変色したりするという欠点を
有している。このため、紙そのものを高温に耐えるよう
Ｋすることが今後の課題である。

セルロース繊維に水酸化アルミニウムを加えた難燃紙に
耐熱性樹脂を積層或いは含浸させ、成形した簡易容器が
知られているが（実開昭６ｌ−６２ｆ３７１号公報）単
に耐熱性樹脂を積層したものは、かかる原紙を加工する
過程において、成型時に原紙から繊維、水酸化アルミニ
ウム等の粉落ちが著しいこと、また容器に成形特原紙の
割れが生じやすいこと、或いは食品容器の場合一般に外
面に印刷が施されるが、その際の印刷適性が不満足であ
る等実用上食品容器材料として不十分である。また更に
耐熱性樹脂を含浸によって原紙表面に接合する方法も記
載されているが、耐熱性樹脂を積層したものと比較して
著しく耐水性や製函時のヒートシール性等実用性が劣シ
、食品容器として実用上問題を有していた。

〔発明の目的〕

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、
一般の電気オープン、ガスオーブンによる加熱温度に充
分に耐えられるとともに、電子レンジでの使用も可能な
、安価な食品容器に好適な耐熱性に優れた食品容器材料
を提供することを目的とするものである。特に容器への
加工の際の粉落ち、シート割れのない印刷適性、ヒート
シール性等加工特性に優れた食品容器材料を提供するこ
とを目的とするものである。

〔問題点を解決するだめの手段〕本発明を概説すれば、本発明は耐熱性食品容器材料に関
する発明であって、セルロースパルプと水酸化アルミニ
ウム及び／又は水酸化マグネシウムとを含有する原紙に
耐熱性樹脂を含浸せしめた基紙の少なくとも片面に、耐
熱性樹脂が積層されている耐熱性食品容器材料である。

以下、本発明について具体的に説明する。

原紙の製造は、セルロースパルプと水酸化アルミニウム
及び／又は水酸化マグネシウムとの水性分散系から、通
常の抄紙法により行えばよい。

バルブは、一般に叩解し、サイズ剤、バインダー、その
他必要に応じ薬品を添加し、分散させる。

サイズ剤としては、通常の抄紙用に使用されるものはい
ずれでもよいが、耐熱性の点からは酸性サイズ剤より中
性サイズ剤、例えばアルキルケテンダイマー、アルケニ
ル無水コハク酸系が好ましい。

バインダーとしては、水酸化アルミニウム及び／又は水
酸化マグネシウムの粉末をシート中に保持できるもので
あれば、特に制限はない。

通常の抄紙用に使用される、尿素樹脂、メラミン樹脂、
ポリアミド−エポキシ樹脂等の硬化性樹脂、ポリビニル
アルコール、デンプン及びその誘導体、ポリアクリル酸
等の水溶性樹脂類、各種合成樹脂エマルジョン、ラテッ
クス、あるいは繊維状のバインダー等のいずれでもよい
。

一方、水酸化アルミニウム及び／又は水酸化マグネシウ
ム系は、水酸化アルミニウム及び／又は水酸化マグネシ
ウムを水に分散させる。

その後、両者を均一にかくはん、混合し、凝集剤等を添
加し、抄紙機で抄紙する。抄紙機は、丸網マシンでも、
長網マシンでもよい。

水酸化アルミニウム及び／又は水酸化マグネシウムの配
合量は原紙全体に対して１５〜８５重量％が好ましく、
５０〜７０重量％がよシ好適である。それは、水酸化ア
ルミニウム及び／又は水酸化マグネシウムの配合量が多
ければ耐熱性が向上することは当然のことであるが、配
合量が８５重量％を超えると、シート強度が低下するの
で好ましくなく、他方、１５重Ｗ％未満では、耐熱性が
低下し、満足な値を得られないので好ましくないからで
ある。

原紙には、セルロースパルプ、水酸化アルミニウム及び
／又は水酸化マグネシウムのほかに、シートの耐熱補強
材として、耐熱性の無機又は有機の繊維を配合してもよ
い。その配合量は、パルプに対して１０重８％程度まで
でよく、それによシ寸法安定性が向上する。好適な繊維
材料としては、ガラス繊維、フェノール繊維（例えばカ
イノールミＲ維）、アラミドｍ維、及びポリエステル繊
維等が使用可能である。

含浸用耐熱性樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂等の熱可塑性樹脂或いはエポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂或いはポリビニルアルコールが使用でき、それら
の溶剤溶液、エマルジョン、水溶液等の単独又は混合物
を一般のサイズプレス、塗工、浸漬法等の加工方法にょ
リ、シート中に１乃至５０重量％、好ましくは１０〜４
０重量％均一に含有せしめる。

このような難燃紙は、従来の紙と異なり、紙中に多量の
無機物が混入されているためにシートの寸法安定性に優
れている。更にこのシートは非常に燃えにくいことに加
えて、自己消火性、低発煙性を備えている。

更に樹脂が均一に含浸されているために、食品容器とし
て製函加工する過程において、原紙打抜き時の紙粉、填
料等の粉落ちが少なく、容器成形時の原紙の割れが起こ
りにくい等加工原紙として優れている。更に樹脂が含浸
されているために、高温加熱されたときに、変色するこ
とが少ない。

また、基紙は印刷されて使用される場合が多いが、その
場合、印刷性改善のため、サイズプレスにより表面サイ
ズを施してもよい。表面サイズ剤としては、通常の抄紙
で使用されるものがいずれも使用可能である。又、顔料
塗工層を設けてもよい。

基紙の米坪は、紙トレーや紙カップの大きさ、配合物、
及び使用目的によって変るが、通常１００〜４００９７
ｍ”の範囲である。

上記基紙の少なくとも片面に耐熱性樹脂を積層するが、
積層の方法は常法でよく、例えばエクストルージョンコ
ーティングによる方法、及び樹脂フィルムを接着剤を介
してラミネートする方法等がある。

耐熱性樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル、ポリメチルペンテン、又はメチルペ
ンテンと熱可塑性樹脂の原料の単量体との共重合体等が
挙げられる。

本発明において、基紙に耐熱性樹脂を積層する際に、基
紙にアンカー剤をコーティングしたり、コロナ処理等の
活性化処理を施してもよい。

耐熱性樹脂の積層厚みは、通常１０〜６０μ惰、好まし
くは２５〜４０　μ偽である。

また、上記のごとき方法で得られた積層物は、使用目的
に応じて、エンボス加工等を施してもよい。

本発明の材料において、使用する水酸化アルミニウム及
び／又は水酸化マグネシウムは白色の結晶粉末であり、
約２００℃まで安定であるが、それ以上の温度では結晶
水の解離反応が起って、大きな吸熱を示す。したがって
、上記水酸化アルミニウム及び／又は水酸化マグネシウ
ムをパルプに配合して水酸化アルミニウム及び／又は水
酸化マグネシウム内添紙をつくると、この紙自体も高温
下で安定となり、劣化が小さくなる。そして、この基紙
に耐熱性樹脂を積層することによって、優れた本発明の
耐熱性食品容器材料が得られる。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。

実施例１及び比較例１ＤＤＦｔによシ３００−まで叩解したＮ　−ＢＫＰに、
バインダーとして、ビニロン繊維であるｓＭｂ（ユニチ
カ社製）５重量部を添加したもの１０５重量部に対して
、水酸化アルミニウム（昭和軽金属社製）１４０重量部
を加え、ミキサーで十分にかくはんする。そして、この
原料に凝集剤としてハイホルダー　３０４（栗田工業社
製）を加え、抄幅１２００ｍの長網抄紙機で抄造を行い
、その間に存在するサイズプレスでカーボミュールＰ１
２０（デイックバーキュレス製）を用い表面サイズ処理
を行った。その後、マシンカレンダーで仕上処理を行っ
た。この基紙の米坪は２２０ｆ乙−であシ、緊度はα８
５であった。

得られた原紙にポリエステル樹脂（東洋紡■製バイロン
）を対原紙固形分として第１表に示す量で含浸せしめた
。

次いで、得られた基紙にコロナ処理を施し、ポリエチレ
ンテレフタレートのペレット（東洋紡社製）をエクスト
ルーダーにより４０μｍ厚みで基紙の片面にラミネート
した。

一方、比較例として、ポリエステル樹脂を含浸しない原
紙を使用し、それ以外は実施例と同一方法で４０μ想の
厚みのポリエチレンテレフタレートをラミネートした。

上記両者に対して加工品質の評価を行った。

その効果を第１表に示す。

第１表（評価）：　◎（優）〜　Ｘ（不良）〔発明の効果〕以上のように本発明は、耐熱性樹脂を難燃紙に含浸せし
めたシートの片面或いは両面に耐熱′性樹脂を積層した
積層構造を有する、耐熱性及び加工性に優れる加工原紙
である。従ってこのような加工原紙によれば、一般の電
気或いはガスオーブン及び電子レンジを使用して加熱調
理可能な、使い捨て使用の安価な食品容器を提供するこ
とが出来る。

Claims

【特許請求の範囲】

１、セルロースパルプと水酸化アルミニウム及び／又は
水酸化マグネシウムとを含有する原紙に耐熱性樹脂を含
浸した基紙の少なくとも片面に、耐熱性樹脂が積層され
ている耐熱性食品容器材料。