JPH0115128Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は照光式回転型可変抵抗器に関し、特に
光源とこの光源からの光を搬送する導光体とをそ
れぞれケースと中空シヤフトとつまみ内とに内蔵
し、回転かつスラスト移動可能なつまみを回転す
ることにより、その回転位置をつまみに端面に光
で表示するようにした照光式回転型可変抵抗器に
関するものである。

以下、本考案の実施例を第１図乃至第５図に基
づいて説明する。第１図は本考案に係る照光式回
転型可変抵抗器の側断面図、第２図はつまみ部を
裏側からみた側面図、第３図はつまみ部を表側か
らみた側面図、第４図及び第５図は光源部の拡大
断面図である。

第１図において、本考案の照光式回転型可変抵
抗器はつまみ部Ａ、軸部Ｂ、可変抵抗部Ｃおよび
光源部Ｄとで構成されている。

つまみ部Ａは、つまみ１と第二の導光体２によ
つて構成され、つまみ１の表面は端面１ａとこの
端面１ａから円筒状に延びる環状突堤１ｂによつ
て第１図及び第３図のように形成されている。一
方、つまみ１の裏面は環状突堤１ｂと同心円状の
管状突起１ｃと、これに接続する一対の仕切壁１
ｄ，１ｄ及び嵌合穴１ｅによつて第１図及び第２
図のように形成されている。そして、このつまみ
１内には、第１図及び第２図に示す如く、第二の
導光体２が配置され、第二の導光体２の基部２ａ
はつまみ１の回転中心位置に、先端２ｂはつまみ
１の回転中心位置から離れた位置の端面１ａへ表
示できるように折曲状に配置されている。

軸部Ｂは、軸受け３、この軸受け３に回転かつ
スラスト移動可能に支承された中空シヤフト４、
及びこの中空シヤフト４内に配置された第一の導
光体５とによつて第１図のように構成されてい
る。また前記中空シヤフト４の外周壁にはリング
状のスプリング６が弾接してあり、中空シヤフト
４はスラスト移動した時にこのスプリング６によ
つて移動位置にロツクされる。そして、前記中空
シヤフト４の鍔部４ａは前記つまみ１の嵌合穴１
ｅに固定され、つまみ１の回動によつて中空シヤ
フト４は回転し、つまみ１を手前に引くと中空シ
ヤフト４も左右へスラスト移動するようになつて
いる。さらに、前記第一の導光体５の先端５ａは
第二の導光体２の基端２ａと対向し、他端５ｂは
後述する光源部Ｄと対向している。

可変抵抗部Ｃは、可変抵抗体７、及び左右のス
ピーカーのバランス調整用の可変抵抗体８等から
なり、前記中空シヤフト４の係合部４ａは、第１
図に示す状態では可変抵抗体７と係合し、前記つ
まみ１を手前に引いて中空シヤフト４が右方へ移
動した状態ではバランス用の可変抵抗体８と係合
する。そして前記つまみ１を回転すると、中空シ
ヤフト４の係合部４ａと係合している側の可変抵
抗体が回転操作され、この抵抗値が変化する仕組
になつている。

光源部Ｄは、LEDからなる光源９、この光源
９を保持するためのPBT等の合成樹脂材からな
る一対の保持部材１０，１０、及び光源９に接続
する光源端子１１とによつて構成され、光源９か
らの光は第一の導光体５の端部５ｂから端部５ａ
へ伝達され、さらに第二の導光体２の基端２ａか
ら先端へ伝達されて前記つまみ１の端面１ａに表
示される。また、第一の導光体５側の前記保持部
材１０には円筒状の反射部１０ａが突出形成して
あり、前記中空シヤフト４の先端は、この反射部
１０ａの内壁に案内されて前述の如くスラスト移
動可能となつている。尚、１２は目盛板、１３は
目盛板１２の目盛である。

この様な構造において、つまみ１を第３図に示
す如く時計方向に角αだけ回転させると、つまみ
１の端面１ａに固定された第二の導光体２も第３
図の仮想線で示す位置へ移動する。一方、つまみ
１と中空シヤフト４は一体に結合されているの
で、つまみ１の回転に伴つて中空シヤフト４も角
αだけ回転し、この中空シヤフト４の回転によつ
て可変抵抗体７，８は回転操作されてその抵抗値
を変える。

他方、光源９からの光は、第一の導光体５と第
二の導光体２とを介してつまみ１の端面１ａまで
伝達されるが、第１図及び第４図に示すつまみ１
を引かない状態では、光源９からの光は、近接し
て対向する第一の導光体５の端部５ｂに入射し、
第一の導光体５と第二の導光体２とを通つて、つ
まみ１の端面１ａに露出する第二の導光体２の先
端２ｂまで伝達される。この様にして、つまみ１
の回転角度はつまみ１の端面１ａに光学的に表示
され、可変抵抗体７の抵抗値、すなわちボリユー
ムの音量を目盛板１２の目盛１３によつて読みと
ることができる。

前記つまみ１を手前に引いて中空シヤフト４を
右方へスラスト移動させると、ボリユーム用の可
変抵抗体７と中空シヤフト４の係合部４ａとの係
合は解除され、係合部４ａはバランス用の可変抵
抗体８と係合し、中空シヤフト４はスプリング６
によつてこの位置にロツクされる。そして、この
状態でつまみ１を回転すると、今度は可変抵抗体
８が中空シヤフト４によつて回転操作されて、そ
の抵抗値が変えられる。一方、つまみ１を引いて
中空シヤフト４を右方へスラスト移動させると、
第５図に示すように、中空シヤフト４の先端は保
持部材１０の反射部１０ａ内壁に案内されて右方
へ移動し、第一の導光体５の端部５ｂに光源９か
ら離れる。この状態で光源９からの光は、反射部
１０ａの内壁に形成した内側へ傾斜する第一の傾
斜部１０ｂ、平行部１０ｃ、及び外側へ傾斜する
第二の傾斜部１０ｄで反射されて効率よく第一の
導光体５端部５ｂへと入射し、つまみ１の端面１
ａに露出する第二の導光体２の先端２ｂまで伝達
される。この様に、中空シヤフト４がスラスト方
向に移動して光源９と第一の導光体５端部５ｂと
の距離が離れても、光源９からの光を反射部１０
ａによつて第一の導光体５に効率よく入射させる
ことができるため、つまみ１の端面１ａで照光す
る光が色むらや光量不足になることはない。

本考案は、上述の如く、回転するつまみと、こ
のつまみに連結されたスラスト移動可能な中空シ
ヤフトと、つまみと中空シヤフトの内側に配置さ
れた導光体と、この導光体の端部に対向して設け
られた光源とを備え、前記光源を保持する保持部
材に円筒状の反射部を突設し、この反射部内で前
記導光体の端部がスラスト移動するように構成し
たので、中空シヤフトがスラスト移動して光源と
導光体との距離が離れても、光源からの光を反射
部によつて効率よく入射させることができ、従つ
て、つまみの端面で照光する光源からの光が色む
らや光量不足になることを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る照光式回転型可変抵抗器
の側断面図、第２図は第１図のつまみ部を裏側か
らみた側面図、第３図は第１図のつまみ部を表側
からみた側面図、第４図は第１図の光源部の拡大
側断面図、第５図は導光体が移動した状態におけ
る光源部の拡大側断面図である。 １……つまみ、２，５……導光体、４……中空
シヤフト、９……光源、１０……保持部材、１０
ａ……反射部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転するつまみと、このつまみに連結されたス
   ラスト移動可能な中空シヤフトと、つまみと中空
   シヤフトの内側に配置された導光体と、この導光
   体の端部に対向して設けられた光源とを備え、前
   記光源を保持する保持部材に円筒状の反射部を突
   設し、この反射部内で前記導光体の端部がスラス
   ト移動するようにしたことを特徴とする照光式回
   転型可変抵抗器。