JPH0115012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、磁気デイスクを取り付けたハブを
移動させてヘツド当り調整を行う磁気デイスク装
置に関するものである。

〔背景技術とその問題点〕

第１図は従来の磁気デイスク装置を示す断面略
図で、１はセツトシヤーシ、２は前記セツトシヤ
ーシ１に取り付けたバツクプレートで、空気吸込
孔３とトラバース孔４とが設けてある。

５は前記バツクプレート２に間隔筒７を用いて
取り付けたデイスクモータで、そのモータ軸６は
空気吸込孔３のほぼ中心に位置する。８は前記モ
ータ軸６に押ねじ９で取り付けたボスで、取り付
ける可撓性の磁気デイスクＤの記録面、すなわち
下面がバツクプレート２から所定の間隙で、例え
ば0.5mm高くなるように取り付けてある。１０は
前記ボス８に螺合して磁気デイスクＤをボス８に
固定するハブである。

１１は前記バツクプレート２に取付板１３を用
いて取り付けたヘツドモータで、その軸は送りね
じ１２としてあり、トラバース板１４が螺合して
いる。そして、このトラバース板１４に磁気ヘツ
ド１７を取り付けたヘツドベース１６がビス１５
で取り付けてあり、磁気ヘツド１７はトラバース
孔４からバツクプレート２の前面へ所定長突出し
ている。なお、磁気ヘツド１７のバツクプレート
２からの突出長は、ボス８上に載せられ、ハブ１
０で固定される磁気デイスクＤに対して良好なヘ
ツド当りが得られるような長さとしてある。

上記のように構成した従来の磁気デイスク装置
は、ハブ１０でボス８に載せた磁気デイスクＤを
固定し、この磁気デイスクＤをデイスクモータ５
によつてボス８、ハブ１０とともに回転させる
と、空気吸込孔３より吸い込まれた空気流がバツ
クプレート２と磁気デイスクＤとの間を一点鎖線
で示すように流れる。この空気流のために磁気デ
イスクＤは持ち上げられ、その記録面がバツクプ
レート２の面から所定の間隙で保持される。この
状態でヘツドモータ１１を駆動して磁気ヘツド１
７を磁気デイスクＤの半径方向へ移動させ、磁気
デイスクＤに情報を記録、または磁気デイスクＤ
から情報を再生するものである。

従来の磁気デイスク装置は上記のようにして記
録または再生を行うので、ヘツド当りが良好でな
い場合はボス８と磁気デイスクＤとの間に適宜な
スペーサを挿入するか、ボス８の高さを調整する
か、または磁気ヘツド１７の高さを調整してヘツ
ド当り調整をしなければならず、ヘツド当り調整
に時間がかかる。また、磁気デイスクＤはボス８
とハブ１０とで固定されるので、ボス８が空気吸
込孔３内に位置することになり、空気吸込孔３の
外径が大きくなる。したがつて、磁気デイスクＤ
の内周の記録面を有効に利用できなくなる等の問
題がある。

そこで、磁気ヘツド１７と反対側に磁気デイス
クＤを押圧するパツド等の押圧機構を設けてヘツ
ド当りを得る構成にすると、薄い磁気デイスクＤ
を低速回転させる場合はよいが、磁気デイスクＤ
を高速回転させる場合は押圧機構によつて磁気デ
イスクＤにウエーブが生じ、良好なヘツド当りが
得られないという問題がある。

〔考案の目的〕

この考案は、上記の点にかんがみてなされたも
ので、磁気デイスクに対するヘツド当り調整が容
易にできるとともに、磁気デイスクの内周の記録
面も有効に利用できるようにした磁気デイスク装
置を提供するものである。

〔考案の概要〕

この考案は、上記した所期の目的を達成するた
め、バツクプレートに設けた空気吸込孔にデイス
クモータのモータ軸を貫通させてバツクプレート
にデイスクモータを取り付け、モータ軸に被冠さ
せるハブには、下方に磁気デイスクを取り付ける
基準面と、磁気デイスクと磁気ヘツドとのヘツド
当り調整を行うハブ上下移動機構と、ヘツド当り
調整後にハブをモータ軸に固定するハブ固定機構
とを設けた構成としたものである。

〔実施例〕

第２図はこの考案の一実施例の一部を拡大して
示した断面略図で、第１図と同一符号は同一部分
を示す。

１８は前記デイスクモータ５のモータ軸で、そ
の先端には所定長の平面部１９が軸方向に形成し
てある。

２０は前記モータ軸１８に被冠させるハブで、
下方に磁気デイスクＤを接着剤または貼着テープ
で取り付け、固定する基準面２１と、上下方向に
モータ軸１８が嵌入する挿入孔２２と、磁気デイ
スクＤに挿入する突出部２３と、挿入孔２２に連
通するねじ孔２４と、このねじ孔２４から離れた
位置のねじ孔２５と、挿入孔２２とねじ孔２５と
に連通する孔２６が半径方向に設けてある。

２７は前記ねじ孔２４に螺合する押ねじで、こ
の押ねじ２７を回転することによつてハブ２０を
バツクプレート２に対して上下に移動するもので
ある。

２８は前記ねじ孔２５に螺合する押ねじで、こ
の押ねじ２８を回転することによつて孔２６に挿
入した金属球２９をモータ軸１８の平面部１９に
押圧してハブ２０をモータ軸１８に固定したり、
金属球２９を平面部１９から離間させてハブ２０
のモータ軸１８への固定を解除するものである。

上記のように構成したこの考案の磁気デイスク
装置は、最初にハブ２０の基準面２１の接着剤等
で磁気デイスクを固定する。その後良好なヘツド
当りが得られる基準面の下限位置、すなわちバツ
クプレート２に接近した状態でハブ２０をモータ
軸１８に被冠させ、押ねじ２８を回転させてハブ
２０をモータ軸１８に仮り止めする。そして、デ
イスクモータ５を回転させ、再生画像等によつて
ヘツド当りの程度を見る。この時にヘツド当りが
悪ければデイスクモータ５を停止し、押ねじ２７
を回転させてハブ２０をバツクプレート２、モー
タ軸１８に対して上方へ移動させる。そして、再
度デイスクモータ５を回転させてヘツド当りの程
度をみる。

上記の操作を繰り返して良好なヘツド当りに調
整し、押ねじ２８を回転させてハブ２０をモータ
軸１８に固定する。

この考案の磁気デイスク装置は押ねじ２７を回
転してヘツド当り調整を行い、その後押ねじ２８
を回転してハブ２０をモータ軸１８に固定させた
ので、ヘツド当り調整が容易に行える。また、空
気吸込孔３内に位置するのはモータ軸１８のみと
なるので、従来のものに比べて空気吸込孔３の外
径を小さくできる。したがつて、トラバース孔４
を磁気デイスクＤのより内周まで形成でき、磁気
デイスクＤの内周の記録面を有効に利用できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案の磁気デイスク
装置はバツクプレートに設けた空気吸込孔にデイ
スクモータのモータ軸を貫通させてバツクプレー
トにデイスクモータを取り付け、モータ軸に被冠
させるハブには、下方に磁気デイスクを取り付け
る基準面と、磁気デイスクと磁気ヘツドとのヘツ
ド当り調整を行うハブ上下移動機構と、ヘツド当
り調整を行うハブ上下移動機構と、ヘツド当り調
整後にハブをモータ軸に固定するハブ固定機構と
を設けた構成としたので、ヘツド当り調整はハブ
上下移動機構で容易に行える。また、空気吸込孔
内に位置するのはモータ軸のみとなり、従来のも
のに比べて空気吸込孔の外径を小さくできるの
で、磁気デイスクの内周の記録面も有効に利用で
きる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気デイスク装置を示す断面略
図、第２図はこの考案の一実施例の一部を示す拡
大した断面略図である。 図中、２はバツクプレート、３は空気吸込孔、
４はトラバース孔、５はデイスクモータ、１１は
ヘツドモータ、１７は磁気ヘツド、１８はモータ
軸、１９は平面部、２０はハブ、２１は基準面、
２２は挿入孔、２３は突出部、２４，２５はねじ
孔、２６は孔、２７，２８は押ねじ、２９は金属
球、Ｄは磁気デイスクである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バツクプレートに設けた空気吸込孔にデイスク
   モータのモータ軸を貫通させて前記バツクプレー
   トに前記デイスクモータを取り付け、前記モータ
   軸に被冠させるハブには、下方に磁気デイスクを
   取り付ける基準面と、前記磁気デイスクと磁気ヘ
   ツドとのヘツド当り調整を行うハブ上下移動機構
   と、前記ヘツド当り調整後に前記ハブを前記モー
   タ軸に固定するハブ固定機構とを設けたことを特
   徴とする磁気デイスク装置。