JPH01143497A - シェル構造を有する振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は各種音響機器に使用されるスピーカの振動板
、詳しくはコーン型の振動板において。

その振動面に任意形状のシェルを多数設けたシェル構造
を有する振動板に関するものである。

〔従来の技術〕

スピーカに使用される振動板は大別すると、コーン型振
動板、ドーム型振動板および平面振動板に分けることが
できる。

か＼る振動板において、近時平面振動板の多（は、２枚
の薄いスキン間に蜂の巣状に形成されたハニカムコアと
呼ばれるコア材を接着固定したものが使用されている。

これに対して、最も多くのスピーカに使用されるコーン
型の振動板は、振動板を構成する素材については９種々
な素材が研究開発されて実用に供されているが、その形
状は単に一枚の素材を金型等を使用して所謂円錐形に成
型しているにすぎなく、シたがってその断面は中実であ
る。

そのため、コーン型の振動板は、振動板自体に剛性を持
たせるために、振動面にコルゲーションや球状の膨出部
を形成している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前記公知の手段による場合１例えば振動
面にコルゲーションを付した振動板は。

ひねりに対しては強度を有するが、放射状の荷重（縦方
向）には弱く、また振動面に球状の膨出部を形成した場
合には、膨出部を形成した周辺部の強度は確実に増すが
、振動板全体の剛性を増すためには殆ど有効でなく、デ
ザイン的にもスッキリしたものとはならないなどの不都
合があった。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明はか＼る現状に鑑み９部分的に振動板の剛性を
増すのでなく、振動板全体の剛性を増すようにしたコー
ン型の振動板を提供することを目的として鋭意研究を行
い、この発明を完成したものである。

すなわち、この発明は、シート状素材をコーン形状に成
型すると共に、その錐面に凹凸状のシェルを複数設けて
振動板素材を形成し、この振動板素材を複数枚重ね合わ
せて固定することによって振動板としたことを特徴とす
るシェル構造を有する振動板である。

この発明の振動板に使用する素材は、その材質は特に限
定されないが、祇若しくは合成樹脂フィルム等の薄いシ
ート部材が好ましい。

これらシート部材をコーン状に成型するには。

従来公知の手段によって行うもので、シート素材をコー
ン状に成型するに際して、凹凸からなるシェルも同時に
成型するものである。

錐面に形成する凹凸状のシェルの形状は２円錐状、角錐
状２球状等があるので、スピーカの用途に合わせてシェ
ルの形状を選択する。

か−るシェルは、錐面の一部若しくは全面に一体的に形
成するもので、その配列はコーンの中心部を基準として
外周面に向けてランダムに配設する方法、あるいはイン
ボリュート、スパイラル。

バラポリツク、円弧若しくは双曲線など函数配列する方
法があるが、特にその配列は限定されず。

スピーカの用途に応じて適宜選択する。

〔作　　　用〕

この発明は、錐面に凹凸状の複数のシェルを一体的に成
型した２枚以上の振動板素材を重ね合わせて接着等の手
段によって固定することによって１枚のコーン型の振動
板を構成したので、薄い振動板素材であってもこれを重
ね合わせることによって充分な剛性を有する振動板とす
ることができる。

〔実　施　例〕

この発明のシェル構造を有する振動板の一実施例を添付
の図面に基づいて詳細に説明する。

第１図はこの発明のシェル構造を有する振動板の一例を
示す一部切欠き断面図、第２図は第１図Ａの拡大断面図
、第３図は他の実施例を示す要部の拡大断面図である。

第１図および第２図において、この発明の振動板１は、
２枚の振動板素材２．３から構成されている。

一方の振動板素材２は２合成樹脂製の薄いシート部材を
コーン状に成型すると同時に、その錐面に截頭角錐状の
シェル２ａを、コーンの中心部Ｏを中心として同心円状
に配列して一体的に形成したものである。

他方の振動板素材３は、前記振動板素材２と同一の材質
からなる合成樹脂製の薄いシート部材を使用してコーン
状に成型すると同時に、その錐面に截頭角錐状のシェル
３ａを、コーンの中心部Ｏを中心として同心円状に配列
して一体的に形成したものであるが、この振動板素材３
は図示のように内側に位置するものであるため、外側の
振動板素材２の口径よりも小さな口径とし、かつ両振動
素材２．３を重ね合わせて接合したとき、振動板２に形
成した凹凸状の各シェル２ａの頂部と、振動板素材３に
形成したシェル３ａの頂部とを接合できるようシェル３
ａの配置や大きさ等を考慮して製作する。

しかして、振動板素材２および３ができると。

振動板素材２を外側に、振動板素材３を内側にして同心
円状に配設し、振動板素材２．３に形成した各シェル２
ａ、３ａの頂部を接着剤によって貼着することによって
振動板１を構成する。

第３図はこの発明の他の実施例を示し、外側の振動板素
材４と真ん中の振動板素材５と内側の振動板素材６をも
って内外三重構造の振動板としたもので、まず外側の振
動板素材４のシェル４ａの底部と、真ん中の振動板素材
のシェル５ａの底部とを接合固定し、ついで振動板素材
５のシェル５ａの頂部と内側の振動板素材６のシェル６
ａの頂部とを重ね合わせて固定することによって一つの
振動板１としたものである。

なお、振動板１を構成するために使用する振動板素材の
枚数は、４枚以上であってもよく、とくに枚数は制限さ
れなず、その素材も紙、単一の合成樹脂材料あるいは複
数の合成樹脂材料を使用したものでもよい。

〔発明の効果〕

この発明は以上述べたように、シート部材をコーン型に
成型すると共に、その錐面に複数の凹凸状のシェルを適
宜の態様で一体的に形成して振動板素材を構成し、これ
ら振動板素材を重ね合わせて固定することによって一枚
のコーン型の振動板としたので、コーン型の振動板にお
ける全体の剛性を大幅に向上させることができ、特に曲
げに対する剛性が強化される。

また、錐面に一体的に形成するシェルの形状や配列を任
意に選択することに機械的なコンプライアンスを与え、
できるだけ平坦な周波数特性をもつと共に、指向性のよ
い振動板を得ることができるなど実用上多大な効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のシェル構造を有する振動板の一例を
示す一部切欠き断面図、第２図は第１図Ａの拡大断面図
、第３図は他の実施例を示す要部の拡大断面図である。 １・・・振動板 ２．３．４．５．６・・・振動板素材 ２ａ、３ａ、４ａ、４ａ、６ａ・・・シェル０・・・振
動板中心 特許出願人　ミ　　ネ　　ベ　　ア　株式会社代　理　
人　弁理士　幸　　１）　全　　弘第１図 第２図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）シート状素材をコーン形状に成型すると共に、そ
   の錐面に複数の凹凸状のシェルを一体的に設けて振動板
   素材を形成し、この振動板素材を複数枚重ね合わせて固
   定することによって振動板としたことを特徴とするシェ
   ル構造を有する振動板。
2. （２）前記シェルは、円錐、角錐、球状のいずれかであ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシェル
   構造を有する振動板。
3. （３）前記シェルは、コーン状に成型された錐面の中心
   部から外周縁部に向けてランダム状に配設されているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシェル構造
   を有する振動板。
4. （４）前記シェルは、コーン状に成型された錐面の中心
   部から外周縁部に向けてインボリュート状、スパイラル
   状、円弧状若しくは双曲線状等の函数配列としたことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシェル構造を有
   する振動板。
5. （５）前記振動板素材は、紙若しくは合成樹脂フィルム
   製の薄いシート部材からなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のシェル構造を有する振動板。