JPH0112957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧縮空気の圧力で移動するピストンを
もつてたがねの頭を打つようにした自動たがね装
置に関する。

従来、自動たがね装置として、往復動自在に支
持したたがねの頭を、圧縮空気の圧力で高速に移
動するピストンをもつて打ち、これによりたがね
を作動するようにしたものがあるが、ピストンで
打ち出されたたがねの復帰は、ピストンを圧縮空
気の圧力で戻したのち、たがねを被加工物に押し
当てる方法によつており、したがつて、たがねは
被加工物がないと復帰することができず、しか
も、復帰したたがねの先端位置が一定しないた
め、たがねの先端を被加工面に正確に当てること
が困難であり、そのため、産業用ロボツトを利用
してのばり・スラツグ除去作業の自動化に際し大
きな障害になつていた。また、圧縮ばねでたがね
を復帰させるようにしたものもあるが、この構造
では、圧縮ばねの反発力に抗してたがねを作動さ
せる必要があるため、たがねの衝撃力が弱くなる
問題があつた。本考案は上記の問題を解消するた
めになされたもので、たがねを自動的に所定位置
に復帰させることができるとともに、ピストンで
たがねを打ち出した時には被加工物による抵抗だ
けがたがねに作用するようにした自動たがね装置
を提供することを目的とする。以下、本考案の一
実施例について図面に基づき詳細に説明する。１
はピストン摺動孔２を備えた筒体で、該ピストン
摺動孔２内にはピストン３が往復摺動自在に挿入
嵌合されている。そして、筒体１の前端にはキヤ
ツプ状の前蓋４が、また後端には第１給排気孔５
を有する後蓋６がそれぞれ螺着されている。ま
た、前蓋４内には、ピストン摺動孔２と同心する
ホルダー摺動孔７が形成されており、ピストン摺
動孔２とホルダー摺動孔７とは前蓋４に螺着のガ
イド部材８により仕切られている。さらに、前蓋
４おびガイド部材８にはホルダー摺動孔７と同心
するホルダー案内孔９，１０がそれぞれ透設さ
れ、該ホルダー案内孔９，１０にはホルダー１１
が摺動自在に貫装嵌合されている。そして、ホル
ダー１１の先端付近には、ホルダー１１の長手方
向に指向するとともにホルダー１１と中心線を同
じくするたがね挿入穴３１と、該たがね挿入穴３
１と直交するとともにこれに連通するピン取付孔
３２と、がそれぞれ形成され、たがね挿入穴３１
には、基端付近にピン貫通孔３３を透設したたが
ね３４が挿入取り付けられている。そして、ピン
取付孔３２およびピン貫通孔３３には接手ピン３
５が貫装されており、該接手ピン３５はリング３
６，３６により固定されている。また、ホルダー
１１の中間位置付近にはホルダー摺動孔７内に往
復摺動自在に嵌合されるピストン部１１ａが形成
されており、筒体１の前蓋４寄胴部には、ピスト
ン摺動孔３におけるピストン３前面側に圧緒空気
を導入する第２給排気孔１２が設けられている。
また、前蓋４には、ホルダー摺動孔７におけるピ
ストン部１１ａ前面側に圧縮空気を導入する第３
給排気孔１３と、ホルダー摺動孔７におけるピス
トン部１１ａ背面側を大気に連通させる貫通孔１
４とがそれぞぜれ透設されている。また、第１給
排気孔５は配管１５および２位置３ポート弁１６
を介して圧縮空気源（図示せず）に連通接続され
ており、第２、第３給排気孔１２，１３は急速排
気弁１７，１８および配管１９，２０をそれぞれ
介して２位置３ポート弁２１に連通されており、
該２位置３ポート弁２１は図示しない圧縮空気源
に連通接続されている。２２は筒体１の支持部
材、２３，２４，２５はクツシヨン材である。

このように構成された装置は、２位置３ポート
弁１６を操作してピストン摺動孔２のピストン３
背面側の圧縮空気を第１給排気孔５、配管１５を
介し、排出するとともに、２位置３ポート弁２１
を操作して配管１９，２０、急速排気弁１７，１
８を介し第２、第３給排気弁１２，１３にそれぞ
れ圧縮空気を供給すると、ピストン３ピストン部
１１ａが後退されて、ピストン３はクツシヨン材
２３を介在して後蓋６に、またピストン部１１ａ
はクツシヨン材２４を介在してガイド部材(8)にそ
れぞれ当接され、これによりホルダー１１、たが
ね３４は所定位置に復帰せしめられる。一方、た
がね３４により被加工物のばりやスラツグを除去
するには、たがね３４の先端を所要箇所に当接し
たのち、２位置３ポート弁２１を操作してピスト
ン３およびピストン１１ａの前面側の圧縮空気を
第２、第３給排気孔１２，１３を介して急速排気
弁１７，１８から速やかに排出させるとともに、
２位置３ポート弁１６を操作して配管１５を介し
給排気孔５に圧縮空気を供給すると、ピストン３
は高速で前進せしめられてホルダー１１を介して
たがね３４の頭に衝突し、これによりたがね３４
は前進せしめられて被加工物に衝撃を与える。以
上の作動を繰り返すことにより被加工物のばりや
スラツグを除去する。

以上の説明からも明らかなように本考案は、ホ
ルダーの中間位置付近にピストン部を設け当該ピ
ストン部に急速排気弁を介して圧縮空気を作用せ
しめるようにしたから、圧縮空気をもつてピスト
ン部を後退させることにより、突出後のたがねを
ホルダーを介して復帰させることができ、これに
よりたがねを所定位置に自動的に復帰させること
が可能になり、しかも、たがねがホルダーに着脱
自在に取り付けられているため、たがねを適宜に
取り換えることができるなどの優れた実用的効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す一部断面正面図
である。 １：筒体、３：ピストン、４：前蓋、６：後
蓋、７：ホルダー摺動孔、８：ガイド部材、１
１：ホルダー、１１ａ：ピストン部、１３：給排
気孔、２１：２位置３ポート弁、３１：たがね挿
入穴、３４：たがね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前端及び後端をガイド部材８及び後蓋６により
   封鎖した筒体１内に、圧縮空気の圧力で移動する
   ピストン３を摺動自在に挿入し、前記筒体１の前
   端にはキヤツプ状の前蓋４を、該前蓋４と前記ガ
   イド部材８とによりホルダー摺動孔７を構成して
   嵌着し、さらに、前記筒体１には、先端付近にた
   がね挿入穴３１をまた中間位置にピストン部１１
   ａをそれぞれ有するホルダー１１を、その先側軸
   部を前記前蓋４に、その後側軸部を前記ガイド部
   材８にそして前記ピストン部１１ａを前記ホルダ
   ー摺動孔７にそれぞれ位置させて摺動自在に嵌合
   貫装し、前記筒体１の前記前蓋４寄胴部には、前
   記ピストン３の前面側に圧縮空気を導入する第２
   排気孔１２を設け、前記たがね挿入穴３１にたが
   ね３４を挿入取り付け、前記ホルダー摺動孔７に
   おける前記ピストン部１１ａ前面側には第３給排
   気孔１３を透設し、該第３給排気孔１３および前
   記第２給排気孔１２を２位置３ポート弁２１を介
   して圧縮空気源に連通接続したことを特徴とする
   自動たがね装置。