JPH0112662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は人体から芳香を発散させ、あるい
は、体臭等の発臭を紛らわすために使用する芳香
シートに関するものである。

人体から芳香を発散させ、あるいは体臭や汗の
臭いが人体から発臭するのを紛らわすために、従
来から香水やオーデコロンが一般に使用されてい
る。しかるにこれらの香水等は容器に充填されて
いて、かさばり、携帯には不便な場合があるし、
また、使用に際して塗布棒やスプレーが必要で、
取扱いに不便である。

この考案は上記のごとき事情に鑑みてなされた
ものであつて、芳香の発散や、体臭止めとして有
効に機能するとともに、特に形状がかさばらず、
使用が簡単で、かつ、携帯に便利な芳香部材を提
供することを目的とするものである。

この目的に対して、この考案の芳香シートは、
通気性及び通液性を有するシートの一方の面に油
性香料を包含した水溶性材料からなるマイクロカ
プセルの層を形成し、前記シートの他方の面に粘
着剤の層を形成し、さらに、前記粘着剤の層の上
に前記粘着剤の層に対して剥離性を有する剥離シ
ートを設けてなることを特徴としている。

以下、この考案の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。

第１図において１は芳香シートである。芳香シ
ート１はベースシート２を備えている。ベースシ
ート２は、例えばポリエチレンの不織布のごと
き、通気性及び通液性のある素材のシートを使用
する。ベースシート２の一方の面上には印刷等の
手段によつてマイクロカプセルの層３を形成す
る。このマイクロカプセルは例えばゼラチン製等
の水溶性材料からなり、内部に油性香料が包含さ
れている。この様な、マイクロカプセルの大きさ
は例えば40μであり、その製造は、米国特許第
3341466号明細書及び米国特許第3533958号明細書
等に示された技術を使用して行うことができる。

ベースシート２の他方の面上には粘着剤の層４
を形成する。粘着剤としては、人体の皮膚に剥離
可能に接着し、かつ、その皮膚に損傷を与える事
のないものを選択する。その様な粘着剤としては
ゴム系エマルジヨンタイプのものを使用すること
ができる。粘着剤の層４の上面にはセパレーター
５が剥離可能に接着して、粘着剤の層４を覆つて
いる。セパレーター５としては、例えば、PVC
のシートを使用する。

この様に構成された芳香シートは、人体の皮膚
や物品や、あるいはその他の芳香を発散させた
り、または悪臭の発臭を止めたりする必要のある
対象物に貼着して使用する。すなわち、使用に際
しては、第２図に示すように、セパレーター５を
剥がし取り、次いで第３図に示すように粘着材の
層４を利用して、対象、例えば人体６の皮膚に貼
着する。マイクロカプセルは、体温や汗によつて
徐々に破壊して、あるいは着衣との擦れによつて
破壊して、内部の香料が漏出して芳香を発する。

この芳香シートは薄いシート状であるから、場
所を取らず携帯に便利であるばかりでなく、使用
に際してはセパレーター５が剥がして身体や着衣
やあるいはネクタイ等の装身具である対象物に貼
るだけであるから、取扱いが極めて簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係わる芳香シー
トを示す断面拡大説明図、第２図面は芳香シート
からセパレーターを剥がした状態を示す断面拡大
説明図、及び第３図は芳香シートの使用状態を示
す説明図である。 １……芳香シート、２……ベースシート、３…
…マイクロカプセルの層、４……粘着材の層、５
……セパレーター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通気性及び通液性を有するシートの一方の面に
   油性香料を包含した水溶性材料からなるマイクロ
   カプセルの層を形成し、前記シートの他方の面に
   粘着剤の層を形成し、さらに、前記粘着剤の層の
   上に前記粘着剤の層に対して剥離性を有する剥離
   シートを設けてなる芳香シート。