JPH0112654Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、ハンドバツク等に収納して携帯され
る化粧用コンパクトに関する。

「従来の技術」 この種コンパクトは、化粧品皿に化粧料を充填
し、蓋裏面に鏡を取付けた構造が基本形で、多く
はさらに化粧用具としてのパフを収納している。

「考案が解決しようとする問題点」 この種コンパクトは携帯用であるため小形、薄
形の形状であり、従来特に化粧料上面を覆う機構
を設けていないので鏡やパフ等が化粧料で汚れ易
く、また化粧料が乾燥しやすい欠点がある。

本考案は、常時非通気性のシートで化粧料を覆
う構造とし、鏡やパフの汚れを防止すると共に化
粧料の乾燥防止を計つた化粧用コンパクトを得る
にある。

「問題点を解決するための手段」 本考案では、上面中央部に化粧料室１を凹設し
た化粧品皿２後端部に、裏面に鏡３を取付けた蓋
４を開閉自在に枢着した化粧用コンパクトにおい
て、化粧品皿２の化粧料室１後方の後部には上下
に貫通した左右方向に細長なスリツト５を明け、
また化粧料室１前方の前部上面両側には止め穴
６，６を穿ち、そして、前記スリツト５を遊通し
て化粧料室１上面を覆う非通気性シート７の化粧
品皿２裏面側端には抜け止め用の軸８を設け、化
粧品皿２上面側端には前記止め穴６，６に係合す
る止め軸９，９を突設した止め板１０を取付けた
覆い１１を設けた構成としている。

「作用」 常時は第１図の実線のように、覆い１１は化粧
品皿２上面側に引出され、止め軸９，９を止め穴
６，６に係合して化粧料室１上面を非通気状態に
覆つている。化粧時には、蓋４を閉蓋したのち、
止め板１０を持上げて止め軸９，９を止め穴６，
６から外し、軸８により覆い１１を同図鎖線のよ
うに化粧品皿２裏面側に引戻せばよい。

「実施例」 化粧品皿２と蓋４はヒンジ１２で枢着され、化
粧品皿２の前面中央部には止め金の一方の係合突
起１３が突設され、蓋４の前端中央部からは止め
金の他方の係合突起１４が垂設されている。

また化粧品皿２上面の化粧料室１を設けた中央
部分はその周りの部分から幾分上方に隆設し、覆
い１１を覆つたときこの覆い１１が張つて化粧料
室１上面を気密に覆うことができるようにしてあ
り、またスリツト５の背面側は軸８が係合できる
巾広な溝部１５としてある。

覆い１１の止め板１０は中間部の可撓ヒンジ１
６で折り重ねできるようになつており、そして一
方の１０ａには前記止め軸９，９のほかに両端近
くに貫通孔１７，１７を明け、また他方の１０ｂ
にはこれら貫通孔１７，１７に挿入される止め軸
１８，１８があり、第３図のように折り重ねた１
０ａ，１０ｂ間でシート７端を挾み、かつこのシ
ート７に明けた孔に止め軸１８，１８を通すこと
で簡単に取付けることができるようにしてある。
尤も、この場合、シート７端を接着剤等で止め板
１０に貼着してもよく、この場合には止め板１０
は折り重ね形でなくてよい。尚、シート７は特に
限定するものではないが、フイルム状のものが好
ましい。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記本考案では、化粧料室１上面を非通気性の
覆い１１で常時覆うようにしたので、化粧料によ
る鏡３やパフの汚れが防止でき、さらに化粧料の
乾燥も防ぐことができる。またこの覆い１１は引
出し、引き戻し自在の取付けなので、化粧時には
化粧品皿２の裏面側に引戻しておけばよく、支障
はなく、しかも構造的には簡単なので、コスト的
に負担となるようなことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの一実施例の
開蓋状態の縦断面図、第２図は同実施例の分解斜
視図、第３図は同実施例の覆いの要部の拡大断面
図である。 １……化粧料室、２……化粧品皿、３……鏡、
４……蓋、１１……覆い。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面中央部に化粧料室１を凹設した化粧品皿２
   後端部に、裏面に鏡３を取付けた蓋４を開閉自在
   に装着した化粧用コンパクトにおいて、化粧品皿
   ２の化粧料室１後方の後部には上下に貫通した左
   右方向に細長なスリツト５を明け、また化粧料室
   １前方の前部上面両側には止め穴６，６を穿ち、
   そして、前記スリツト５を遊通して化粧料室１上
   面を覆う非通気性シート７の化粧品皿２裏面側端
   には抜け止め用の軸８を設け、化粧品皿２上面側
   端には前記止め穴６，６に係合する止め軸９，９
   を突設した止め板１０を取付けた覆い１１を設け
   た化粧用コンパクト。