JPH01121461A - プレキャストコンクリート製型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、鉄筋コンクリート造もしくは鉄骨鉄筋コン
クリート造の建築物における梁、特に腰壁が一体に設け
られている腰壁付きの梁を、その腰壁とともに形成する
ために用いられるプレキャストコンクリート製の型枠に
関するものである。

「従来の技術」 周知のように、鉄筋コンクリート造もしくは鉄骨鉄筋コ
ンクリート造の建築物の外壁を施工するに際して、プレ
キャストコンクリート製の型枠（以下ではＰＣ型枠とい
う）が従来より用いられている。ＰＣ型枠は、外壁用の
外型枠として用いられてその内側にコンクリートが打設
され、そのままコンクリートと一体となって外壁の一部
となるものである。このようなＰＣ型枠を用いれば、従
来一般の型枠を用いる場合のように型枠解体作業が不要
であるし、ＰＣ型枠の外表面に予めタイルを打ち込んで
おく等の仕上げを施しておけば外壁の仕上げ工事も簡略
化され、工期短縮とコスト削紘を図ることができるとと
もに、精度良く、しかも信頼性に優れた施工を行うこと
ができる。

ところで、上記のようなＰＣ型枠を用いて腰壁付きの梁
、すなわちｌｌ！壁が上部に一体に設けられている梁を
施工することも従来より行なわれている。第４図はＰＣ
Ｃ型枠によって形成された腰壁付きの梁２の立面図、第
５図はその断面図であって、この場合、そのｐｃ型枠１
は横長矩形板状とされていて、その下部は梁２用の型枠
として用いられるとともにその梁２の一部・となる梁部
１ｍとなっており、上部はそのまま腰壁３となる腰壁部
ｌｂとなっている。このＰＣＣ型枠色厚み寸法は、その
上部の腰壁部ｔｂにおいては腰壁３として構造上必要な
程度（たとえば１５０ｍｍ程度）に厚くされ、下部の梁
部１ａにおいては型枠として必要な程度（たとえば７５
＋ｓｍ程度）に薄くされている。また、上記のようなＰ
ＣＣ型枠色用いる場合には、柱型枠との取り合いの関係
から、腰壁部！ｂの両端と柱４．４との間に第４図に示
すような若干の隙間５．５が設けられることが一般的で
ある。

なお、第４図、第５図に示すＰＣ型枠！では、梁部１ａ
の高さ寸法（すなわちこのＰＣＣ型枠色よって形成され
る梁２の成寸法）と、腰壁部ｔｂの高さ寸法（すなわち
腰壁３の梁上の高さ寸法）とがほぼ等しくされているが
、これは設計上自由に変更し得るものである。また、こ
のＰＣＣ型枠色下端には庇１ｃが設けられているが、こ
の庇１ｃも設計上不要な場合は省略されるものである。

「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上記のようなＰＣＣ型枠色よって施工される
腰壁付きの梁２にあっては、その構造力学的な挙動が腰
壁のない従来一般の梁と異なるものとなるのであるが、
このような腰壁付きの梁２の構造力学的な挙動は現在ま
でのところ充分に解明されているとはいえず、特に、梁
２の端部における挙動に不明解さを残しているものであ
った。

そして、このような梁２では、曲げ剛性が過大になって
梁端部に応力が集中してしまい、その結果、梁端部が脆
性的な破壊を受けてしまう恐れがあるのではないか、と
の懸念があり、したがって、上記のようなＰＣＣ型枠を
用いることは必ずしも好ましくないのではないか、との
懸念があった。

この発明は、上記のような懸念を解消し得て、腰壁付き
の梁を施工する際に用いて有効なＰＣ型枠を提供するこ
とを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 この発明は、鉄筋コンクリート造もしくは鉄骨鉄筋コン
クリート造の建築物における腰壁付きの梁を形成するた
めに用いられ、上部か腰壁を形成するための腰壁部とさ
れているとともに下部が梁を形成するための梁部とされ
ている横長矩形板状のプレキャストコンクリート製の型
枠において、前記腰壁部と前記梁部との間に両端から内
側に向かってスリットが形成されていることを特徴とし
ている。

「作用　」 この発明のＰＣ型枠にあっては、腰壁部の端部と梁部の
端部とがスリットによって縁切りされ、このため、この
ＰＣ型枠によって形成される梁の端部は腰壁に同等拘束
されることがない。したがって、その梁の構造力学的な
挙動はＨ壁を有しない一般の梁と同等となり、また、曲
げ剛性が過大になったり、梁端部に応力が集中したりす
ることがない。

「実施Ｐ１ｊ 以下、この発明の一実施例を第１図ないし第３図を参照
して説明する。

第１図はこの実施例のＰＣ型枠！ｌを用いて施工された
腰壁付きの梁１２の立面図であり、第２図、第３図はそ
れぞれその梁１２の断面図である。

この実施例のＰＣ型枠１１は、上述した従来のＰＣＣ型
枠色同様に庇１１ｃを有する横長矩形板状のプレキャス
トコンクリート製のものであって、その上部がそのまま
腰壁１３となる腰壁部ｔｔｂとされ、下部が梁型枠とな
るとともに梁１１の一部となる梁部１１ａとなっており
、腰壁部１１ｂの両端と往４．４との間には隙間５．５
が設けられるようにされている。

以上の構成は従来のＰＣ型枠１と同様であるが、この実
施例のＰＣ型枠ｔｉが従来のＰＣ型枠１と異なるところ
は、腰壁部１１ｂと梁部１１ａとの間に、このＰＣ型枠
１１の両端から内側にむかってスリットｌ“４．１４が
形成されている点にある。

これらのスリット１４．１４の高さ寸法（図中の６寸法
）はたとえば２５ＩＩＩＩ１１程度とすることが望まし
く、それらの長さ寸法（図中のＱ寸法）は、梁部１１ａ
の高さ寸法（すなわちこのＰＣ型枠１１によって形成さ
れる粱１２の成寸法）と同等程度とすることが望ましい
。

このようなスリット１４．１４が形成されていることに
より、このＰＣ型枠１１によって形成される腰壁付きの
粱１２にあっては、その端部と腰壁１３とが構造的に縁
切りされており、したがって粱１２の端部は腰壁１３に
何等拘束されることがない。このため、この梁１２の端
部は構造力学的には腰壁１３が設けられていない一般の
梁と同様の挙動を呈することになり、その挙動は明解な
ものとなっている。そして、この梁１２にあっては、そ
の曲げ剛性が腰壁のない一般の梁に比してわずかに大き
くなる程度で済み、したがって梁端部に応力が集中する
ことがなく、脆性的な破壊を受ける恐れもない。

なお、上記のスリット１４．１４および腰壁部１１ｂの
両端と柱４．４との間の隙間５．５は、必要とあらば仕
上げ工事の段階でたとえば樹脂等のシール材によって適
宜塞げば良い。また、上記実施例では、ＰＣ型枠１１の
腰壁部１１ｂをそのまま腰壁１３としたものであるが、
腰壁部ｔｔｂを型枠として用いてその内側にコンクリー
トを打設することによって腰壁を形成することも可能で
ある。その場合、腰壁部１１ｂの厚み寸法を型枠として
必要な程度に薄いものとして良い。

また、梁部の下部に、腰壁部と同様の垂壁部をさらに設
け、腰壁のみならず垂壁も梁と同時にかつ一体に形成す
るようにしても良い。

「発明の効果」 以上で詳細に説明したように、この発明のＰＣ型枠は、
腰壁を形成するための腰壁部と、梁を形成するための梁
部との間に両端から内側に向かってスリットを形成した
ものであるので、このＰＣ型枠によって形成される腰壁
付きの梁はその端部と腰壁とが構造的に縁切りされて梁
端部は腰壁に何等拘束さ−れることかなく、このため、
その梁の構造力学的な挙動°は従来一般の梁と同様に明
解なものとなり、また、その曲げ剛性が過大になること
もなく、したがって梁端部に応力が集中して脆性的な破
壊を受け゛る恐れもない、という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの発明の実施例を示すもので、
第１図はこの実施例のＰＣ型枠を用いて施工された腰壁
付きの梁の部分立面図、第２図は第１図の■−■線視固
視図３図は第１図の■−■線視固視図る。 第４図は従来のＰＣ型枠を用いて施工された腰壁付きの
梁の部分立面図、第５図は第４図の■−■線視固視図る
。 １１・・・・・・ＰＣ型枠（プレキャストコンクリート
型枠）、ｌｌａ・・・・・・梁部、ｌｌｂ・・・・・・
腰壁部、１２・・・・・・梁、１３・・・・・・腰壁、
１４・・・・・・スリット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鉄筋コンクリート造もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造の
   建築物における腰壁付きの梁を形成するために用いられ
   、上部が腰壁を形成するための腰壁部とされているとと
   もに下部が梁を形成するための梁部とされている横長矩
   形板状のプレキャストコンクリート製の型枠において、
   前記腰壁部と前記梁部との間に両端から内側に向かって
   スリットが形成されていることを特徴とするプレキャス
   トコンクリート製型枠。