JPH0111820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寒冷地用便器の流動弁の開閉ハンドル
に関するものであり、目的とするところは不要水
の流出を防止効果的に便器内トラツプ水の凍結を
防止するように成した流動弁用ハンドルを提供す
るところにある。

従来、寒冷地すなわち冬期、便器からの臭気を
遮断するようになされた便器内に溜水されたトラ
ツプ水が凍結し、便器本体が該凍結により破損す
る或いは凍結により便器の使用が不可能となるこ
とを防止するため、便器を加熱しトラツプ水の凍
結を防止したりあるいは臭気の発生を防止するト
ラツプを便器本体下方の地下２メートルの不凍結
帯に形成してトラツプ水の凍結を防止している
が、前者の場合は便器が陶器で形成されているた
め、熱効率が悪くトラツプ水の凍結を防止するた
めには多額の電気料が必要であり、後者の場合は
便器の施工時点で行わなければならずまた地下２
メートルの不凍結地帯まで排便管を埋設しなけれ
ばならないため施工費用を要するものであつた。
従つてこれ等両者を解決するものとして流動水に
より凍結を防止するものが多く利用されている
が、この方法は凍結が予想される夜間、洗浄のた
めの水を僅かずつ流出して凍結を防止するように
なしてあるため予想温度により流出量を定め適量
によらなければ、無駄な水の流出或いは逆に凍結
事故等があり、従来この方法は安全を考慮しバル
ブを全開にしているため無駄な水の流出があつ
た。またこの操作はバルブを開閉する操作ハンド
ルを回転により行うものであつたため、その回転
操作は回転が終つた時点でないと開閉が確認し難
く回転操作が止まるまで回転させ行うことからも
無駄な水の流出は己むを得ないものであつた。

本考案は上記の点に鑑み案出されたものであ
り、その構成は便器洗浄用タンク内の貯溜水を僅
かずつ便器内に流出させ、便器のトラツプ水の凍
結を防止するようになした寒冷地用便器の流動弁
のハンドルにおいて、凍結防止のための気温と弁
の開度との関係を示す目盛および温度を表示した
表示部を開閉ハンドルに設けた寒冷地用便器の流
動弁用ハンドルである。

以下実施例を図面に従つて説明すると、流動弁
Ａの弁本体１は該本体１の中央に上下方向へ貫通
孔２が形成され、該弁本体１の上方に、上部のタ
ンク（図示せず）底部の開口と連通する上部開口
３を有し、下部には便器のリム通水路（図示せ
ず）に連通する下部開口４が形成されている。該
弁本体１には貫通孔２に対して直交する方向に開
閉ハンドル５が挿入されている。板状体により形
成された開閉ハンドル５の上面５′には弁の開放
割合に相当する単位吐水量に基ずく凍結防止のた
めの氷点下の気温を表示した目盛６および表示部
７が形成されている。また該目盛６の弁開閉位置
を示す指標８は任意に例えばタンク底部或いは便
器本体上面等に設けておくことは勿論のことであ
り、本実施例においては弁本体１のハンドル５の
挿入孔端部と成した。

以上のようにしてなる本考案は、夜間の冷え込
みに合わせ適量の流水の流出が可能であり、たと
えば、最低気温が−３℃のとき最初の目盛に表示
された「−３℃」に合致するよう操作部を回転若
しくはプツシユ、プル操作により、凍結防止に最
も効果のある30／ｈが流出するように成された
ものであり、従来は回転ハンドルの回転操作のみ
しかなく不確実な流量調整であつたが、本考案は
適切な必要最小限の水にて凍結を防止するもので
ある。従つて水資源の有効利用に有益であり、そ
の操作も極めて簡便に行い得る等利用価値大なる
考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は流動弁の正面図、第２図は第１図の平面図で
ある。 Ａ……流動弁、５……ハンドル、６……目盛、
７……表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 便器洗浄用タンク内の貯溜水を僅かづつ便器内
   に流出させ、便器のトラツプ水の凍結を防止する
   ようになした寒冷地用便器の流動弁のハンドルに
   おいて、凍結防止のための気温と流動弁との関係
   を示す目盛および温度を表示した表示部を開閉ハ
   ンドルに設けたことを特徴とする寒冷地用便器の
   流動弁用ハンドル。