JPH01117915A - 水冷式ｖ形エンジンの冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、水冷式Ｖ形エンジンの冷却装置において、特
にその冷却水を循環させる冷却水ポンプのレイアウトに
関する。

［従来の技術］ 自動二輪車に搭載される水冷式Ｖ形エンジンにおいて、
従来、例えば「特開昭５５−６９７１９号公報」に見ら
れるように、前部シリンダと後部シリンダとで挾まれた
空間の谷部に、冷却水ポンプから送られる冷却水を各シ
リンダのウォータジャケットに導＜抛通路を形成し、冷
却水の循環経路を簡略化したものが知られている。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、上記冷却水ポンプはクランク軸からの動力伝
達によって駆動されるために、従来ではシリンダから遠
ざかったクランクケースの下部側に取付けられており、
これら冷却水ポンプの吐出口と流通路とを別な配管で結
ぶ必要があった。このため、冷却水ポンプからシリンダ
のウォータジャケットまでの通路長が長くなったり、複
雑に折れ曲がることがあり、その分、冷却水の流通抵抗
が大きくなるとともに、クランクケースからシリンダま
での広い範囲に亙って配管のためのスペースを確保しな
くてはならなかった。

したがって、本発明は、冷却水ポンプをシリンダ構体間
の流通路の直ぐ近くに配置することができ、冷却水の循
環経路を簡略化してコンパクトで纏まりの良いレイアウ
トとすることができる水冷式Ｖ形エンジンの冷却装置の
提供を目的とする。

［課通を解決するための手段］ そこで、本発明においては、クランク軸を収容したクラ
ンクケース上に、第１のシリンダ構体と第２のシリンダ
構体を所定の挾角を存してＶ形に立設し、これら第１の
シリンダ構体と第２のシリンダ構体との間に、冷却水の
流通路を形成した水冷式Ｖ形エンジンを前提とし、 上記流通路に連通される冷却水ポンプを、上記エンジン
をクランク軸の軸方向から見た場合に、このクランク軸
よりも上方であり、かつ上記■形状を形作る一対のシリ
ンダ構体の外形線で挾まれる略逆三角形状の範囲内に設
けたことを特徴としている。

【作用］ この構成によれば、冷却水ポンプはクランクケース上の
シリンダ構体回りに位置されるから、従来に比べて冷却
水ポンプがシリンダ構体間の流通路に近づくことになり
、これら冷却水ポンプと流通路との間の距離が短くなる
。このため、冷却水の循環経路がより簡略化され、この
冷却水の流通抵抗が少なく抑えられるとともに、クラン
クケースからシリンダ構体にかけての広い範囲に亙って
格別な配管を引き回す必要もなくなり、この配管を通す
ためのスペースが不要となる。

［実施例］ 以下本発明の一実施例を、自動二輪車に適用した図面に
もとづいて説明する。

第３図中符号ｌは自動二輪車の車体を構成するフレーム
であり、その前端にフロントフォーク２を枢支するステ
アリングヘッドバイブ３を備えている。ステアリングヘ
ッドバイブ３には、後方に延びるメインバイブ４と下方
に延びるダウンチューブ５が接合されており・、これら
メインバイブ４とダウンチューブ５との間に、本発明に
係る水冷式Ｖ形四気筒エンジン６が搭載されている。

エンジン６のクランクケース７は上ケース７ａと下ケー
ス７ｂとに二分割されており、このクランクケース７上
には第１のシリンダ構体８と第２のシリンダ構体９が突
謳されている。第１のシリンダ構体８は上ケース７ａの
上面ｂ１ら斜め前方に向って起立されているとともに、
第２のシリンダ構体９も同じく上ケース７ａの上面から
後方に向って起立されており、したがって、これらシリ
ンダ構体８゜９は車体の前後方向に所定の挾角を存して
側面視略Ｖ字形に配置されている。

第１および第２のシリンダ構体８，９は、第２図に示す
ように夫々左右一対の気筒１０を並設してなるシリンダ
ブロック１１と、このシリンダブロック１１に被嵌され
たシリンダヘッド１２とで構成され。

本実施例のシリンダブロック１１はクランクケース７の
上ケース７ａと一体化されている。シリンダブロック１
１およびシリンダヘッド１２には、各気筒ｌＯを取囲む
ウォータジャケットＩ３が形成されており、夫々のシリ
ンダ構体８，９のウォータジャケット１３は、気筒１０
の間において互いに連通されている。

また、クランクケース７の内部のクランク室１４には、
−本のクランク軸１５が軸受ｌＢを介して軸支されてい
る。クランク軸１５は車体の左右方向に沿って横置きさ
れており、このクランク軸１５には各気筒ｌＯ”のピス
トン１７がコンロッド１８を介して連結されている。こ
のため、第１のシリンダ構体８と第２のシリンダ構体９
は、第１図および第５図に示すようにクランク軸１５の
軸方向に沿ってオフセットされている。そして、クラン
ク軸１５の右端部はクランクケース７を貫通して外方に
導出されており、この導出端にはクランク軸１５の出力
を図示しない歯車変速機に伝える歯車２４が取付けられ
ている。

なお、歯車２４の周囲はクランクケース７の右側面に取
付けたクランクケースカバー７０によって覆われている
。

前後一対のシリンダヘッド１２の互いに対向する内面に
は、上向きに開口する吸気口１９が形成されており、こ
れ６各吸気ロ１９には気化器２０が接続されている。気
化器２０は単一のエアクリーナ２１に連なっており、こ
のエアクリーナ２１は燃料タンク２２の底面に設けた凹
部２２ａ内に配置されている。

なお、第３図中符号２３は排気管を示す。

第１のシリンダ構体８および第２のシリンダ構体９を構
成するシリンダブロック１１は、連結壁２５によって一
体に連結されており、この連結壁２５は前後一対のシリ
ンダブロック１１で挾まれた空間２Ｂの底部に、第４図
に示すようにクランク室１４に連なるガス分離室２７を
構成している。ガス分離室２７の底面となる上ケース７
ａには、冷却水の流通路２８が形成されている。流通路
２８は上ケース７ａに設けた分配通路２９を介して進行
方向右側に位置する前後の気筒ｌＯのウォータジャケッ
ト１３に連なっており、この流通路２８の上流側端部は
上ケース７ａの側面に開口している。

また、シリンダヘッド１２には各気筒１０のウォータジ
ャケット１３に連なる冷却水出口３０が形成されている
。冷却水出口３０はシリンダヘッド１２の互いに対向す
る内面に開口され、夫々連通管３１を介して一本の冷却
水戻し管３２に連なっている。冷却水戻し管３２は上記
空間２６の上部に車体の左右方向に沿って横置きされて
おり、その流出側端部が戻しホース３３を介して上記ダ
ウンチューブ５に取付けたラジェータ３４の流入口に連
なっている。ラジェータ３４の流出口は送りホース３５
を介して上記流入路２８の開口端に接続されており、こ
の送りホース３５の途中に冷却水を循環させる冷却水ポ
ンプ３Ｂが設けられている。

冷却水ポンプ３Ｂは丁度ガス分離室２７の右側方、つま
り第１のシリンダ構体８と第２のシリンダ構体９とで挾
まれた空間２Ｂの右側に位置しており、第２図に示すよ
うにクランク軸１５よりも上方であノ リ、かつＶ形状を形作る第１のシリンダ構体８と第２の
シリンダ構体９の外形線Ｘ１およびＸ２とによって挾ま
れた略逆三角形状の範囲内に設けられている。そして、
この冷却水ポンプ３６は、第４図に示すようにガス分離
、室２７の右側外側面に固定されて、クランク軸１５の
軸端の歯車２４の上方に位置しており、上記クランクケ
ースカバー７０の上面とガス分配室２７の右側面との間
に生じた段差部３７に収められている。

眞の冷却水ポンプ３６はポンプハウジング３８ａ内にイ
ンペラ３８を収容してなり、このインペラ３８には回転
軸３９が連結されている。回転軸３９はクランク軸１５
と平行をなすとともに、ガス分離室２７の内部に軸受４
０を介して軸支されており、この回転軸３９とクランク
軸１５とはチェーン４１を介して連動されている。チェ
ーン４１はクランク軸１５および回転軸３９の左端部に
設けられており、冷却水ポンプ３Ｂとは反対側に位置し
ている。そして、ポンプハウジング３８ａは冷却水の吸
入口４２と吐出口４３を備えており、この吸入口４２に
上記ラジェータ８４からの送りホース３５が接続されて
いるとともに、吐出口４３は上記流通路２８に接続され
ている。

このため、クランク軸１５からの動力伝達によりインペ
ラ３８が駆動されると、ラジェータ３４で熱交換された
冷たい冷却水が流通路２８内に流入し、ここから分配通
路２９を経て、まず冷却水ポンプ３Ｂに近い側の気筒ｌ
Ｏのウォータジャケット１３に流れ込む。そして、この
冷却水の一部はそのままシリンダヘッド１２側に導かれ
て、冷却水ポンプ３６に近い側の気筒ｌＯを冷却すると
ともに、残りの冷却水は隣接する気筒ｌＯのウォータジ
ャケット１３に流入して、この気筒１０を冷却する。全
ての気筒１０を冷却して高温となった冷却水は、シリン
ダへラド１２の冷却水出口３０から連通管３１．冷却水
戻し管３２および戻しホース３３を経てラジェータ３４
に導かれ、ここで再び冷却された後に、上記と同様に冷
却水ポンプ３６を介してウォータジャケット１３に導か
れる。

このような構成によれば、各シリンダ構体８゜９のウォ
ータジャケット１３に連なる冷却水の流通路２８を、こ
れら両シリンダ構体８，９の間の空間２６の底部に設け
るとともに、この流通路２８に冷却水を送り込むウォー
タポンプ３Ｇを、上記空間２Ｂの右側方に配置したので
、この冷却水ポンプ３６と流通路２８とが互いに接近す
ることになり、この冷却水ポンプ３６から流通路２８ま
での距離を従来に比べて短くすることができる。

このため、冷却水ポンプ３６から吐出された冷却水は直
ちにウォータジャケット１３に流れ込むことになり、そ
の分、冷却水の循環経路が簡略化されて流通抵抗が少な
く抑えられる。それとともに、クランクケース７から前
後のシリンダ構体８，９゜にかけての広い範囲に亙って
格別な冷却水配管を引き回す必要もなくなるので、この
配管を通すスペースが不要となり、コンパクトで纏まり
の良いレイアウトとすることができる。

特に本実施例のように、冷却水ポンプ３６を流通路２８
が位置する空間２６の右側方に対応して設ければ、この
冷却水ポンプ３Ｇの吐出口４３を直接流通路２８に接続
することができ、冷却水の流れ経路をより短くできる。

また、冷却水ポンプ３Ｂはクランクケースカバー７０と
ブローバイガス分離室２７の外側面との間の段差部３７
に収められるので、この冷却水ポンプ３６がエンジン６
の側方に大きく突出することもなく、エンジン６回りの
限られた空間部分を有効に活用することができる。した
がって、エンジンＢをよりコンパクト化することができ
る。

なお、本発明に係る水冷式Ｖ形エンジンは、クランク軸
を車体の左右方向に沿って配置するものに限らず、車体
の前後方向に沿って配置しても良いとともに、その用途
も自動二輪車用に限らず、例えば乗用自動車用としても
同様に実施可能である。

［発明の効果］ 以上詳述した本発明によれば、冷却水ポンプとシリンダ
構体間の流通路までの距離が短くなるので、°冷却水の
循環経路がより簡略化され、この冷却水の流通抵抗を小
さく抑えることができる。それとともに、クランクケー
スからシリンダ構体にかけての広い範囲に亙って格別な
冷却水配管を引き回す必要もなくなるので、この配管を
通すスペースが不要となり、コンパクトで纏まりの良い
レイアウトとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は水冷式Ｖ形エ
ンジンの平面図、第２図は水冷式Ｖ形エンジンを一部断
面した側面図、第３図は自動二輪車の側面図、第４図は
第２図中ＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は第２図中
■−■線に沿う断面図、第６図は冷却水ポンプを一部破
断した側面図である。 ７・・・クランクケース、８・・・第１のシリンダ構体
、９・・・第２のシリンダ構体、１５・・・クランク軸
、２Ｂ・・・流通路、３Ｂ・・・冷却水ポンプ、Ｘｌ、
Ｘ２・・・外形線。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 ７・・・７ラシ７ケース 第１日 ｒ’＞ｌＴｌ ０’ｌ’−ノ 手続補正書 昭和６３年１０月１４日 特許庁長官　吉　１）文　毅　殿 １、事件の表示 昭和６３年９月１６日付は提出の特許願２、発明の名称 水冷式Ｖ形エンジンの冷却装置 ３６　補正をする者 事件との関係　　特許出願人 （ＡＯ７）　　ヤマハ発動機株式会社 ４、代理人 東京都千代田区霞が関３丁目７番２号　ＵＢＥビル７、
補正の内容 （１）特許請求の範囲を別紙の通り訂正する。 （２）明細書中箱３ページ第７行目から第４ページ第９
行目にかけて、「そこで・・・・・・不要となる。」と
あるを、下記の如く訂正する。 記 そこで、本発明においては、クランク軸を収容したクラ
ンクケース上に、第１のシリンダ構体と第２のシリンダ
構体をＶ形に立設し、これら第１のシリンダ構体と第２
のシリンダ構体との間に、冷却水ポンプに連なる冷却水
の流通路を設けた水冷式Ｖ形エンジンを前提とし、 上記冷却水の流通路を、上記クランク軸の軸方向に沿わ
せて設け、この流通路の延長線上に上記冷却水ポンプを
配置して、これら冷却水ポンプと流通路とを連通させた
ことを特徴としている。 ［作用］ この構成によれば、冷却水ポンプが第１および第２のシ
リンダ構体間の側方に位置されるから、この冷却水ポン
プと流通路とを直接連通させることができ、従来に比べ
て冷却水の流れ経路が短くなる。このため、冷却水の循
環経路がより簡略化され、冷却水の流通抵抗が少なく抑
えられる。それとともに、クランクケースからシリンダ
構体にかけての広い範囲に亙って格別な配管を引き回す
必要もなくなり、この配管を通すためのスペースが不要
となる。 （３）明細書中箱７ページ第９行目から第１５行目にか
けて、「ガス分離室・・・・・・開口している。」とあ
るを、下記の如（訂正する。 記 ガス分離室２７の底面となる上ケース７ａには、第４図
および第５図に示すように冷却水の流通路２８が形成さ
れている。流通路２８はクランク軸１５の軸方向に沿っ
て設けられており、その上流側端部は上ケース７ａの側
面に開口している。そして、この流通路２８は上ケース
７ａに設けた分配通路２９を介して進行方向右側に位置
する前後の気筒１０のウォータジャケット１３に連なっ
ている。 （４）明細書中第８ページ第１行目からｔＢ２行目にか
けて、「戻し管３２は・・・・・・横置きされており、
」とあるを、 「戻し管３２は上記空間２Ｇの上部において、クランク
軸１５の軸方向に沿って横置きされており１．」と訂正
する。 （５）明細書中第８ページ第９行目から第１６行目にか
けて、「冷却水ポンプ・・・・・・設けられている。」
とあるを、下記の如（訂正する。 記 冷却水ポンプ３６は丁度ガス分離室２７の右側方、つま
り第１のシリンダ構体８と第２のシリンダ構体９とで挾
まれた空間２６の右側に位置しており、第４図に示すよ
うに上記流通路２８の開口端側において、この流通路２
８の延長線上に設けられている。 （６）明細書中箱９ページ第１４行目に「流通路２８に
接続されている。」とあるを、 「流通路２８の開口端に接続されている。」と訂正する
。 （７）明細書中筒１０ページ第１０行目から第１８行目
にかけて、「このような構成によれば・・・短くするこ
とができる。」とあるを、下記の如く訂正する。 記 このような構成によれば、各シリンダ構体８゜９のウォ
ータジャケット１３に連なる冷却水の流通路２８を、こ
れら両シリンダ構体８，９の間の空間２０の底部におい
て、クランク軸１５の軸方向に沿って設けるとともに、
この流通路２８に冷却水を送り込むウォータポンプ３６
を、流通路２８の延長線上に配置したので、この冷却水
ポンプ３６の吐出口４亭を直接流通路２８に接続するこ
とができ、この冷却水　・ポンプ３Ｂから流通路２８ま
での距離を従来に比べて短くすることができる。 （８）明細書中筒１１ページ第８行目から第１２行目に
かけて、「特に本実施例・・・・・・短くできる。」と
あるを削除する。 （９）明細書中箱１２ページ第６行目から第８行目にか
けて、「以上詳述した・・・・・・短くなるので、」と
あるを、 ［以上詳述した本発明によれば、冷却水ポンプと流通路
とを直接連通させることができるので、」と訂正する。 （１０）明細書中筒１３ページ第３行目から第５行目に
かけて、「７・・・クランクケース・・・・・・外形線
。」とあるを、 「７・・・クランクケース、８・・・第１のシリンダ構
体、９・・・第２のシリンダ構体、１５・・・クランク
軸、２８・・・流通路、３０・・・冷却水ポンプ。」と
訂正する。 （１１）図面企図を別紙の通り訂正する。 ２、特許請求の範囲 クランク軸を収容したクランクケース上に、第流通路と
を連通させたことを特徴とする水冷式Ｖ形エンジンの冷
却装置。 出願人°代理人　弁理士　鈴江武彦 ９・・・焉２のシリジグ′づ１不 第１０ Ｇ’１０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランク軸を収容したクランクケース上に、第１のシリ
   ンダ構体と第２のシリンダ構体を所定の挾角を存してＶ
   形に立設し、これら第１のシリンダ構体と第２のシリン
   ダ構体との間に、冷却水の流通路を形成した水冷式Ｖ形
   エンジンにおいて、上記流通路に連通される冷却水ポン
   プを、上記エンジンをクランク軸の軸方向から見た場合
   に、このクランク軸よりも上方であり、かつ上記Ｖ形状
   を形作る一対のシリンダ構体の外形線で挾まれる略逆三
   角形状の範囲内に設けたことを特徴とする水冷式Ｖ形エ
   ンジンの冷却装置。