JPH01113435A - パラ配向芳香族ポリアミド粒子の製造法 - Google Patents

パラ配向芳香族ポリアミド粒子の製造法

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JPH01113435A
JPH01113435A JP26942287A JP26942287A JPH01113435A JP H01113435 A JPH01113435 A JP H01113435A JP 26942287 A JP26942287 A JP 26942287A JP 26942287 A JP26942287 A JP 26942287A JP H01113435 A JPH01113435 A JP H01113435A
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para
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aromatic polyamide
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JP26942287A
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Eiji Sato
栄二 佐藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パラ配向芳香族ポリアミド粒子の製造法に関
する。特に、プラスチック、ゴム等の補強用充填材また
は圧縮成形用原料等として用いられる接着性に優れた高
度なパラ配向芳香族ポリアミド粒子の製造法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、ポリマー粒子は、タルク、アルミナ、ガラス粉
等の無機系粒子と同様、プラスチック、ゴム等の補強、
あるいは寸法安定性、耐熱性、電気的特性等の特性改良
を目的として使用されることは既に知られている。
一般に、かかる粒子は、粒子径と共にプラスチックやゴ
ム等のマトリックス樹脂との接着性が製品物性に与える
影響が大きく、高い補強効果あるいは高物性の圧縮成形
物を得る為には、微細な粒子径とすると共に接着性を高
めることが必要である。また、最近特に複合技術の高度
化に伴って、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性等に優れた
ものであることが強く要求されている。
芳香族ポリアミド、その中でもとりわけ、バラ配向芳香
族ポリアミドは、その構造からも予想される通り、剛直
であって寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性等に
優れることから、ポリマー粒子の形態で用いられる補強
用充填材、圧縮成形用原料として大いに期待される素材
である。
芳香族ポリアミドは、相当する芳香族ジアミン及び芳香
族二塩基酸ハライドから、所謂低温溶液重合法(例えば
、特公昭35−14399号公報参照)によって高収率
で高重合度ポリマーとして得られる。
かかる芳香族ポリアミドから粒子が得られることは既に
知られており、例えば、前掲の特公昭35−14399
号公報には、低温溶液重合によって得られた重合溶液を
、水等の凝固剤中に投入攪拌することによって得られる
ことが開示されている。
しかしながら、かかる方法をパラ配向芳香族ポリアミド
に適用した場合、パラ配向芳香族ポリアミドは凝固速度
が速く、かつ高結晶性で剛直であるため、粒状物として
得られるものの、前述の如き目的の微細な粒径の粒子と
しては得られない。また、微細化のために溶液中のパラ
配向芳香族ポリアミドの濃度を小さくすることは、微細
化効果は認められるものの充分ではなく、新たに、多量
の溶媒を使用せざるを得ない等の難点があるので、工業
的には到底採用できる方法ではない。
一方、単離精製されたポリマーから、汎用的に粒子を得
る方法として、ボールミル、グラインダー、ハンマーミ
ル等の機械的粉砕手段を適用し得ることは周知の事実で
ある。しかしながら、かかる方法をパラ配向芳香族ポリ
アミドに適用した場合、機械的な粉砕操作の摩擦熱によ
り重合度の低下、あるいは分解による変質等が発生する
。加えて、本質的に剛直がっ耐衝撃性に優れることから
、充分に小さな粒径の粒子とするためには、多大なエネ
ルギーが必要とされ、工業的実用性の極めて乏しい方法
と言わざるを得ない。
これら従来の粒子製造法に対して、パラ配向芳香族ポリ
アミドの溶液の固化物を非凝固性雰囲気下で粉砕し、し
かる後、溶剤を洗浄除去する方法が、例えば特開昭62
−32123号公報に提案されており、充分に微細な粒
子を効率よく得られることになった。しかしながら、が
かる粒子では、マトリックス樹脂等との接着性が不充分
であることが新たに問題となることが判明した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上述する欠点、即ち、マトリックス樹脂に対
する接着性を改良し、従来の技術においては達成が極め
て困難であった微細化された、マトリックス樹脂に対す
る接着性に優れたバラ配向芳香族ポリアミド粒子を得る
為になされたものである。
本発明者は、接着性を改良する目的で、パラ配向芳香族
ポリアミドの溶液の固化物を粉砕して得られる粒子につ
き鋭意検討を重ねた結果、該粒子から洗浄によって溶剤
を除去した未乾燥の粒子は膨潤状態にあり、乾燥によっ
て初めて緻密化するものであり、膨潤状態では種々の化
合物を溶液あるいは分散液のかたちで含浸させ得ること
を見い出し、更に検討を重ねて本発明を完成させたもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は実質的に、パラ配向芳香族ポリアミド及
び該パラ配向芳香族ポリアミドを溶解し得る溶剤とから
なる溶液の固化物を、粒径が500μm以下となるよう
に非凝固性雰囲気下で粉砕し、ついで溶剤を洗浄除去し
た未乾燥粒子に、分子内に少くとも2以上のエポキシ基
を有するエポキシ化合物の溶液又は分散液を接触させた
のち乾燥及び/又は熱処理することを特徴とするパラ配
向芳香族ポリアミド粒子の製造法である。
本発明において、「パラ配向芳香族ポリアミH パラ位に2価の結合手が位置する芳香族基が連結されて
なるポリアミドをいい、該芳香族基は具体的には、2価
の結合手が1.4−フェニレン(パラフェニレン)や4
.4′−ビフェニレン、1.4−ナフチレンの如(、芳
香族環より同軸的に反対方向に、または1,5−ナフチ
レンや2.6−ナフチレンの如く、平行軸的に反対方向
に配置されているような芳香族基を意味する。これらの
芳香族基には、メチル基やエチル基等の低級アルキル基
やメトキシ基、エトキシ基、クロル基等のハロゲン基等
が1個または2個以上含まれていてもよい。
これらのパラ配向芳香族ポリアミドの典型的なものとし
ては、ポリ−パラベンズアミド、ポリ−パラフェニレン
テレフタルアミド、ポリ−4,4′−ジアミノベンズア
ニリドテレフタルアミド、ポリーN、N’−p−フェニ
レンビス(p−ベンズアミド)テレフタルアミド、ポリ
−パラフェニレン−2,6−ナフタリンアミド。
コポリ−パラフェニレン/4.4’−(3,3’−ジメ
チルビフエニレン)−テレフタルアミド、ポリ−2−ク
ロロ−パラフェニレンテレフタルアミド等があげられる
。これらのうち、ポリ−パラフェニレンテレフタルアミ
ド、またはポリマーを構成する繰返し単位の90モル%
以上が、パラフェニレンテレフタルアミド単位であるコ
ポリマーは、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性の点から好
ましい。
上記のようなパラ配向芳香族ポリアミドを溶解し得る溶
剤は、該ポリマーを実質的に溶解するものであればいず
れでもよく、具体的には、N、N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチルピロリ
ジン、ヘキサメチルホスホルアミド等の所謂アミド型溶
媒の1種または2種以上、及びこれらに塩化リチウム、
塩化カルシウム等を添加した溶剤、または濃度95重量
%以上の濃硫酸、フン化水素酸、メタンスルホン酸等が
あげられる。
本発明においては、上述のパラ配向芳香族ポリアミド及
び溶剤から調製された溶液の固化物、即ち固化ドープが
用いられる。
溶液を固化ドープとするには、−旦溶解して得られた溶
液を、通常は冷却することによって容易に達成すること
ができる。その際の温度は、使用される溶剤の種類、ド
ープ濃度即ち溶液中のパラ配向芳香族ポリアミドの濃度
等により異なり、−概に規定することはできない。本発
明においては温度の高低は特に問題ではなく、要は固化
物であればよい。
ドープ濃度は本発明法において特に制限を受けるもので
はないが、一般に、高い濃度の方が高い温度でも固化物
を与えること、粒子を製造する場合の溶剤の使用量が少
ない等の利点があるので好ましい。通常は、5〜40重
量%の範囲で行われるが、これに限定されるものではな
い。
一般に、前掲の特公昭35−14399号公報に開示さ
れている低温溶液重合法をパラ配向芳香族ポリアミド、
特にポリマー鎖を構成する二価の芳香族基のすべてか、
またはその95モル%以上がパラフェニレン基であるよ
うなパラ配向芳香族ポリアミドに適用し、工業的に重要
な高濃度で重合を行う場合、その重合反応物は殆どの場
合ゲル状またはチーズ状の固化物として得られる(以下
この様なゲル状またはチーズ状の重合反応固化物を、単
に「重合固化ドープ」と略称する)。
重合固化ドープは、本発明において適用されうる固化ド
ープであり、重合操作と同時に得られることから、特に
有用な固化ドープである。
本発明法によりパラ配向芳香族ポリアミドの粒子を得る
には固化ドープを、非凝固性雰囲気下で粉砕することが
肝要である。
粉砕に先立って、該固化ドープを凝固性雰囲気下、特に
水等の水性媒体等にさらすと、固化ドープ中から溶媒の
脱離、ポリマーの凝集沈澱が起こり、強固な粗大粒子あ
るいは塊状物を形成してしまう結果、従来法と同様充分
に微細な粒子を得ることは不可能となる。
非凝固性雰囲気下では、固化ドープはそれ自体極めて安
定であって、溶媒を分離し、凝集沈澱することはない。
このように溶剤によって溶媒和された状態を保ったまま
粉砕することによって、固化ドープは容易に微細化され
る。
更に、本発明においては、固化ドープから得られた粉砕
粒子は、溶媒和された溶剤を含んだままの粒子であって
、該粒子は後述される溶剤の洗浄除去によって、初めて
粒子内のポリマーの凝集沈澱が起こる結果、更に微細な
バラ配向芳香族ポリアミド粒子が得られることになる。
本発明にいう「非凝固性雰囲気」とは、実質的に固化ド
ープからの溶剤の脱離、希釈等の起こらない雰囲気をい
う。具体的には、窒素、酸素、ヘリウム、あるいは少な
くとも相対湿度60%以下の空気等の気体中、あるいは
、固化ドープを形成する溶剤に不溶性で、かつ脱水され
た液状媒体中をいう。液状媒体の具体的な例としてはヘ
キサン、ヘプタン等の炭化水素、脂肪族カルボン酸のア
ルキルエステル類等があげられる。
粉砕の方法は本発明において特に限定されるものではな
く、前述の非凝固性雰囲気下で、得ようとする粒子径ま
で粉砕することのできる汎用的な手段であればよい。
具体的に固化ドープ又は重合固化ドープを粉砕する手段
としては、例えばハンマーミル、ボールミル、ショーク
ラッシャー、ヘンシェルミキサー等の通常汎用的に使用
される粉砕装置、機械等による方法、あるいは、2軸の
混練ニーダ−等を用いて規定の篩状格子から押し出す方
法等も有用である。
粉砕の程度は、得られるパラ配向芳香族ポリアミド微細
粒子の使用目的によって多少異なるが、最近の高度化し
た複合材料技術への適用を満足するためには、最終粒子
の大きさを大きくても250μm以下の粒子とする必要
があり、そのためには本発明法においては固化ドープを
少なくとも粒径が500μm以下となる様に粉砕する。
粉砕時の温度は、摩擦熱等により固化ドープが、溶液状
とならないように保持さえすればよく、特に本発明では
制限されない。必要に応じて加熱することも可能である
し、また、冷却することも当然許される。通常は、高い
温度によっては、溶剤の分解変性、あるいはポリマーの
着色等の可能性があるため、100℃以下の温度である
ことが好ましい。
このようにして粉砕された固化ドープからの粒子は、未
だ溶剤を含んでいるため、圧搾等によって粒子同志が圧
着あるいは密着することはあるが、次いで実施される溶
剤の除去、あるいは水洗操作での攪拌等によって容易に
分散されるため、本発明法において特に問題となること
はない。
粉砕された固化ドープからの粒子は、ついで洗浄によっ
て溶剤が除去される。
本発明において洗浄の手段は特に制限を受けるものでは
なく、通常汎用的に用いられる手段で実施されてよい。
具体的には例えば、該粒子に洗浄剤を加えて攪拌後ポリ
マー粒子を回分式に濾過する方法、洗浄剤を連続的に供
給しつつ洗浄する向流または並流多段洗浄法等があげら
れる。かかる洗浄の程度は、必要とするポリマーの精製
の程度に応じて適宜決定されればよい。
本発明において用いられる洗浄剤は特に限定されるもの
ではなく、例えばメチルアルコール、エチルアルコール
等のアルコール類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、
水等々、いずれでも良いが通常の場合は経済的理由から
水が用いられるのが普通である。
本発明法においては、このようにして洗浄された粒子は
必要に応じて脱液されたのち、未乾燥粒子のままエポキ
シ化合物の溶液又は分散液に接触させることが必要であ
る。本発明に言うエポキシ化合物とは、比較的低分子量
で、且つ同一分子内に少なくとも2以上のエポキシ基を
有するポリエポキシドを指し、具体的には、グリセリン
、プロピレングリコール、エチレングリコール、ヘキサ
ントリオール、ソルビトール、トリメチロールプロパン
、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
等の脂肪族多価アルコール類とエビククルヒドリンの如
きハロヒドリンとの初期縮合物、レゾルシン、カテコエ
ーテル、トリグリシジルシアヌレート等を主成分とする
初期縮合物等が使用される。
エポキシ化合物の分散液を得るには、例えばエポキシ化
合物を少量の極性溶媒に溶解したのち又は無極性溶剤に
溶解したのち、水又は界面活性剤を含む水溶液中に、強
力な攪拌下に加えることにより乳化分散させることで調
整される。
かかるエポキシ化合物の溶液又は分散液の濃度は、処理
方法、処理速度、未乾燥粒子の保液率、目的とするエポ
キシ化合物の付着量によって適宜選ばれることになるが
、一般には1〜10重量%又はそれ以上に選ばれてよい
未乾燥粒子とエポキシ化合物の溶液又は分散液を接触さ
せる方法については特に本発明において特定されるもの
ではないが、一般には、未乾燥粒子をエポキシ化合物の
溶液又は分散液に投入してスラリー状としたのち濾別す
る方法、未乾燥粒子に該溶液又は分散液をシャワリング
又は散布する方法、あるいは、洗浄された粒子のスラリ
ー液の中に直接エポキシ化合物を投入攪拌する方法も採
用されてよい。
エポキシ化合物の溶液又は分散液には、エポキシ化合物
及び分散助剤の他に、それがエポキシ化合物と敏感に反
応するなど本発明の効果を損なう不都合を生じない限り
、例えば帯電防止剤、ゴムラテックス、増粘剤、光安定
剤、酸化防止剤等の諸処理剤を含有することも出来る。
又、エポキシ化合物を硬化させる為の硬化剤、例えば脂
肪族、脂環族あるいは芳香族アミン類、有機酸等々を含
むことも出来る。
本発明において、エポキシ化合物の粒子に対する付着量
は特に限定されるものではないが、通常0.05〜10
重量%の範囲で行われるのがよい。即ち、接着性を高め
る為には粒子の表面層にエポキシ化合物が存在すること
が不可欠であるが、その量は乾燥粒子に対して極めて微
量であっても有効に作用するからであり、又これ以上の
付着率であっても特に本発明の効果を損ねるものではな
い。付着量の調整は、接触させるエポキシ化合物の溶液
又は分散液の濃度及び保液量によって容易に行うことが
出来る。
本発明法においては、上述のようにしてエポキシ化合物
の溶液又は分散液と接触させられた未乾燥粒子は、つい
で乾燥される。乾燥についても本発明法においては特別
な制限はなく慣用の手段が用いられる。例えば、回分式
に、あるいは連続的に未乾燥粒子に熱風をあてて乾燥す
る箱型乾燥機あるいは流動乾燥機、赤外線ランプ、遠赤
外線ヒーター、高周波誘電加熱装置等により乾燥する方
法、等々いずれの方法であってもよい。
乾燥温度に関しても、通常採用される範囲であって良く
、又乾燥に先立って付与されたエポキシ化合物の樹脂化
を進行させたい場合には、望ましい程度まで樹脂化を進
行せしめるための温度、即ち、エポキシ化合物の種類及
び乾燥時間によっても異なるが、通常約140℃以上、
好ましくは160℃以上に選ばれる。樹脂化の進行を望
まない場合には、実質的に水分を蒸発させるに必要な温
度であれば良く通常は80℃以上の温度が選ばれる。
一方、高すぎる温度は粒子を構成するバラ配向芳香族ポ
リアミドの劣化や着色等を招くので好ましくなく、又乾
燥装置及び乾燥費用が高価となり、不利となる為、約3
00℃以下に選ばれることが多い。
乾燥に続いて、エポキシ化合物の樹脂化を適当な程度ま
で進行させるために、追加的に熱処理を行うことも有用
であり、この場合の温度は約140〜300℃又はそれ
以上で、好的な時間、通常10秒から10分間の範囲で
行なわれてよい。
このようにして本発明の方法によって得られたパラ配向
芳香族ポリアミド粒子は、微細な粒子径を有すると共に
エポキシ化合物を表面層及び内部に保有する結果、種々
のプラスチックあるいはゴム等のマトリックス樹脂との
接着力が高く極めて高い補強効果を示すものであり、こ
の効果は単に乾燥したパラ配向芳香族ポリアミド粒子に
エポキシ化合物を作用させた粒子では得られず、本発明
法による粒子とは区別されるものである。面この効果の
相違の明確な理由は不明であるが、本発明法においては
、膨潤状態でエポキシ化合物を接触させたの緻密化され
る為、エポキシ化合物が粒子内部に捕捉されたアンカー
効果によるものと推定される。
〔実施例〕
以下実施例によって、本発明法を更に詳細に説明する。
実施例中、特にことわりのない限り%は重量%を表わす
なお、粉砕後の固化ドープの粒子径及び最終的に得られ
たパラ配向芳香族ポリアミド粒子の粒子径はタイラー(
Tyler)標準篩によって測定された値を表わす。
〈固有粘度の測定法〉 固有粘度(η1nh)は、98.5重量%の濃硫酸に濃
度(C)=0.2g/d1でポリマーを溶かした溶液を
30℃にて常法により測定する。
〈複合材料の特性〉 本発明法によって得られたパラ配向芳香族ポリアミド粒
子を用いた複合材料の特性は次の測定法による。
ナイロン66樹脂(旭化成工業■製、レオナ(300s
)に粒子が30wt%となる様にコンパウンドし、射出
成形によって試験片を作成し以下の物性を測定した。
曲げ強度及び曲げ弾性率; ASTMD 790に従っ
て試験片を作成し、測定条件も同規格に沿って試験した
アイゾツト衝撃: ASTMD256に従ってノツチ付
試験片にて測定を行った。
実施例1 攪拌機を備えた重合器中のN、N−ジメチルアセトアミ
ド250 kgに塩化リチウム8.5 kg及びパラ−
フェニレンジアミン゛10.8 kgを加えて溶解し、
ついで粉末状のテレフタル酸クロライド20.3 kg
を一度に投入して重合を行った。投入後約3分で攪拌が
困難となったので攪拌を停止し、そのまま30分間放置
したのち、チーズ状に固化した重合固化ドープを得た。
この固化ドープを一部5 kgを、100メツシユ(目
開き147μm)の金網スクリーンを付し窒素シールさ
れたハンマーミルの中に投入して30分間攪拌粉砕し、
スクリーンを通して固化ドープの粉砕物3.2 kgを
得た。
ついで得られた粉砕物を、水と共に家庭用のミキサー中
に投入して攪拌した。得られたスラリーを、400メツ
シユ(目開き38μm)の金網スクリーンが底部に張っ
である円筒型の濾過機に入れて濾別後、スクリーン上の
粒子を集めて水中に投入し洗浄する操作を7回繰り返し
て洗浄した。
ついで、洗浄粒子の濃度が10%となる様に水スラリー
液とし、このスラリー液に、エピコートGE100(昭
和シェル化学■ グリセリンのジグリシジルエーテル)
100部と85%けん化ポリビニルアセテート20部を
混合攪拌して、水を加えてエピコートGE100の濃度
が10%となるように調整した分散液を加えて、スラリ
ー液中のエピコートGE100の濃度がそれぞれ0.1
%、0.2%、0.5%、1.0%となるように各スラ
リー液を得た。ついでそれぞれのスラリー液を室温で3
0分間攪拌後、セントル型脱水液で水分率が350%と
なるように脱水したのち130℃の熱風乾燥機中で1.
5時間乾燥した。
得られた乾燥粒子のタイラー標準篩による篩分は平均粒
子径は43μmの微細粒子であった。
この粒子を用いて前掲の複合材の特性評価を行った結果
を第1表に示す。本発明の粒子を用いた複合材は、粒子
の接着性が高められた結果、曲げ特性、耐衝撃特性に優
れたものであることが証明された。
比較例1 エピコートGE 100を含む分散液を付与しなかった
以外は全〈実施例1と同じ操作で得た粒子(平均粒子径
42μm)を用いて複合材の特性評価を実施した。得ら
れた複合材の物性は第1表に並記された通りであり、本
発明法の粒子を用いた複合材に対していずれも劣った物
性値であった。
(以下余白) 実施例2〜4 実施例1で用いた重合機を用いて、200 kgのN−
メチル−2−ピロリドンに塩化カルシウム15.5kg
、バラーフユニレンジアミン8.64kgを攪拌溶解し
、ついで16.24 kgの粉末状テレフタル酸クロラ
イドを一気に投入して重合を行った。実施例1と同様攪
拌は投入後約3分で困難となり、攪拌停止後約1時間後
チーズ状の固化ドープを得た。この固化ドープを粗砕し
つつ払い出し、次いで、この粗砕物を、窒素流で満たさ
れた機壁とパドルとのクリアランス0.5龍の2軸の連
続式ニーグー(栗本鉄工所製2イクチKRCニーグー)
に連続して投入し、0.15muφの孔が多数設けられ
た多孔板を付した排出部から、滞留時間が10分となる
様に排出した。
その際、排出物は0.15mφの孔から一見連続したヒ
モ状物として得られたが、これを水中に投入し、ついで
−船釣に使用される家庭用ミキサーで攪拌することによ
って容易に粒子化した。
このようにして得られたスラリーを実施例1と同様にし
て洗浄後、セントル脱水機で脱水し、水分率320%の
未乾燥粒子を得た。
一方、第2表に示すエポキシ化合物を1%ペレックス0
T−P (花王アトラス社製分散剤)2%を含む水分散
液を調整した。この水分散液に先の未乾燥粒子を投入し
て30分間攪拌後、セントル脱水機で脱液しく水分率3
50%)、ついで実施例1と同様に乾燥した。得られた
乾燥粒子の平均粒子径はいずれも78μmであり、エポ
キシ化合物の付着量は約3.5%であった。
これらの粒子を用いた複合材の物性は第2表に示す通り
であり、いずれも優れた特性を示すものであった。
(以下余白) 比較例2 エポキシ化合物を付与しない以外は実施例2と同じ処理
により乾燥粒子を得た。この粒子を用いた複合材の物性
を第2表に並記した。
実施例3 固有粘度(η1nh)が7.05のポリ−パラフェニレ
ンテレフタルアミドを、ポリマー濃度が18.7%とな
るように、ジャケット温度を80℃に保ちながら99.
7%の濃硫酸に加えて攪拌溶解し、ドープを調製した。
このドープは光学的異方性を示すことが、直交ニコル下
の偏光顕微鏡観察で確認された。また80℃におけるド
ープの粘度は5750ボイズであった。
゛次いで、攪拌を続けながらジャケット内に一15℃の
エチレングリコール水溶液を送液して冷却固化させ、粗
砕された固化ドープを得た。
この固化ドープを、ジャケットに一15℃のエチレング
リコール水溶液を送液して冷却したことを除いては、全
〈実施例2で用いた装置及び条件で排出し、水中に投入
後家庭用ミキサーで攪拌したのち、実施例1と同様の水
洗、及びエポキシ化合物による処理を行って、エポキシ
化合物の付着量1.8%、平均粒子径92μmの乾燥粒
子を得た。
この粒子を用いた複合材の曲げ強度は1670kg/ 
col、曲げ弾性率は3580 kg / cm、アイ
ゾツト衝撃は4.4 kg−印/LJ+であった。
〔発明の効果〕
本発明の製造法において得られるバラ配向2香族ポリア
ミド粒子は、微細な粒子であって、接着性に極めて優れ
る結果、複合材料用の補強材料として該材料の力学的性
質、特に衝撃特性及び曲げ特性を飛躍的に高めることが
可能である。また、粒子自体の耐熱性、耐薬品性、難燃
性を利用した改質も可能であるばかりではなく圧縮成形
材料としても極めて有効に用いられるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)実質的に、パラ配向芳香族ポリアミド及び該パラ
    配向芳香族ポリアミドを溶解し得る溶剤とからなる溶液
    の固化物を、粒径が500μm以下となるように非凝固
    性雰囲気下で粉砕し、ついで溶剤を洗浄除去した未乾燥
    粒子に、分子内に少くとも2以上のエポキシ基を有する
    エポキシ化合物の溶液又は分散液を接触させたのち乾燥
    及び/又は熱処理することを特徴とするパラ配向芳香族
    ポリアミド粒子の製造法。
  2. (2)パラ配向芳香族ポリアミド及び溶剤とからなる溶
    液の固化物が、低温溶液重合法により得られるパラ配向
    芳香族ポリアミドの重合反応固化物である特許請求の範
    囲第1項記載の製造法。
  3. (3)溶剤が、95重量%以上の硫酸である特許請求の
    範囲第1項記載の製造法。
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