JPS6034572B2 - ポリパラフエニレンテレフタルアミドの製造方法 - Google Patents

ポリパラフエニレンテレフタルアミドの製造方法

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JPS6034572B2
JPS6034572B2 JP1151878A JP1151878A JPS6034572B2 JP S6034572 B2 JPS6034572 B2 JP S6034572B2 JP 1151878 A JP1151878 A JP 1151878A JP 1151878 A JP1151878 A JP 1151878A JP S6034572 B2 JPS6034572 B2 JP S6034572B2
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polymerization reaction
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【発明の詳細な説明】 本発明はポリパラフェニレンテレフタルアミドの製造方
法の改良に関する。
その目的とするところは、濃硫酸に対するポリパラフェ
ニレンテレフタルァミドの安定性を大幅に改善せし、併
せて重合反応系の腐食性を著しく軽減せしめるにある。
ポリパラフェニレンテレフタルアミド(以下PPTAと
略称することがある。)に代表される全芳香族ポリァミ
ドをアミド系極性溶剤中で低温溶液重合して得ることは
公知である(例えば、特公昭35−1439叫号公報)
。また、この方法において高重合度のPPTAを与える
溶剤系としては、ヘキサメチルホスホルアミド単独系又
はへキサメチルホスホルアミドとN−メチルピロリドン
等の他のアミド系極性溶剤との混合物系(米国特許第3
86942y言明細書)と、N,N−ジメチルアセトア
ミドやNーメチルピロリドン等に塩化カルシウムが塩化
リチウムに代表される無機塩を添加した系(Vysok
omol.Soyed.AI2,2185(1970年
)等)とがニ大好適例として従来広く知られていた。
しかし上記へキサメチルホスホルアミドは、労働衛生上
その使用が好ましくないことが近年明らかになり、前記
無機塩添加系における重合の見直しが行なわれるに至っ
た。特に塩化カルシウム添加系については、特開昭51
一10909y号公報、特関昭52−71593号公報
等により、その改良技術が公開されている。しかし、前
者の方法(実施例)によれば、塩化カルシウム濃度が比
較的大きい場合には経済的に不利なばかりでなく、塩化
カルシウムがN−メチルピロリドンと持朱な付加物をつ
くるためか溶剤系がゲル化することが頻繁にみられ、こ
れりよってPPTAの重合が円滑に実施されない事態が
生じること、ポリマー濃度(Nーメチルピロリドンに対
して生成するPPTAの重量百分率ぜ表わしたもの。)
が、約9.5%未満の重合においては重合生成物が粘性
を示して移送などの取扱いが難しく、また重合装置等の
腐食性にも問題を残していることが判った。また後者の
方法によれば、主張されている塩化カルシウム濃度にあ
っては、工業的に有用な高ポリマー濃度の重合を実施し
た時に、溶剤系のポリマー溶解力が不足して重合途中で
PPTAの沈殿析出がおこり、その結果低重合度のPP
TAしか得られないことがいまいまみられた。
そして両者共通して濃硫酸に対するPPTAの安定性が
低く、装置の腐食性の改善せられるべきことが指摘され
る。本発明者らは、塩化カルシウム添加系によるPPT
Aの溶液重合について、独自の重合方法一重合の途中で
生成する重合反応中間物の固化後も、これを粉砕し、か
つせん断力を与えつづけるという方法−を駆使して検討
した結果、特別な塩化カルシウム濃度及びポリマー濃度
で重合を実施する重合度の高いPPTAポリマーを安定
して製造できることを発見し、さきに別途特許出願した
。しかし、その後このようにして得られたポリマーから
各種の成形品(繊維やフィルムやファイブリッドなど)
を得る検討を行なううちに、塩化カルシウム添加系の溶
液重合により得られるPPTAに共通する欠点として、
PPTAが、その良溶剤の1つでありまたPPTAの成
形用原液の溶剤である濃硫酸に対する安定性、特にその
比較的高温における安定性に欠けることを究明した。ま
た該重合系の腐食という問題も、実際上是非解決しなけ
ればならない要請を含むものであった。このように濃硫
酸に対し安定性を欠くことは、たとし・重合反応により
得られたポリマーが高重合度であっても、成形原液とし
ての硫酸溶液を調整する工程で重合度の低下を起すとい
う重大な欠陥を有し、また重合系の腐食という問題を随
伴している。
本発明者等は、塩化カルシウム添加系の溶液重合により
得られるPPTAの対硫酸安定性を改良すべく種々研究
を重ねた結果、酸化カルシウムを特定の量その重合反応
系に添加するときは、重合反応直後の重合度を、酸化カ
ルシウム無添加系のそれと変らない状態で安定に保持し
得るとともに、濃硫酸中におけるPPTAの安定性を大
幅に改善できることを究明し、更に酸化カルシウムの添
加により重合反応系の腐食性が著しく軽減される事実を
確認し、この知見に基いて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、実質的にバラフェニレンジアミン
とテレフタル酸ジクロラィドを反応させてポリパラフェ
ニレンテレフタルアミドを製造するに当り、胸N−メチ
ルピロリドン及びN,N−ジメチルアセトアミドの少な
くとも1種と、(B)塩化カルシウムと、‘C)上記反
応により発生する塩化水素に対して1〜45モル%量の
酸化カルシウムとから成る混合物中で上記反応を行なわ
しめることを特徴とするポリパラフェニレンテレフタル
アミドの製造方法である。以下、本発明の構成、実施態
様、効果について更に詳細に述べる。
本発明による方法は種々のやり方で実施することができ
る。
例えば、N−メチルピロリドン及び/又はN,N−ジメ
チルアセトアミドに必要量の塩化カルシウム及び酸化カ
ルシウムを混合し、続いてバラフェニレンジアミンを、
及び激しく燈拝しながらテレフタル酸ジクロラィドを添
加することができる。或いは、反応系の成分を異なる順
序に、例えば、先ずN−メチルピロリドン及び/又はN
,N−ジメチルアセトアミドにバラフェニレンジアミン
を、続いて塩化カルシウム及び酸化カルシウムを添加し
、激しく燈拝しつつテレフタル酸ジクロラィドを添加す
る方法もよく、または、例えばN−メチルピロリドン及
び/又はN,N−ジメチルアセトアミドに塩化カルシウ
ム及び酸化カルシウムを添加した系に必要な混合比にお
けるバラフェニレンジアミンとテレフタル酸ジクロラィ
ドとの粉末混合物を激しい縄枠下に添加することにより
モノマ−を反応媒体中中へ同時に導入する方法も可能で
ある。更に、酸化カルシウムは塩化カルシウムと同時に
添加する方法に限るものでなく、上記例示の各方法に準
じて塩化カルシウム、バラフェニレンジアミン、テレフ
タル酸ジクロラィドと同時に或いは相前後して添加して
行なってもよい。特別な場合として、これらと粉末状酸
化カルシウムをあらかじめ混合して用いてもよく、更に
特別な場合として酸化カルシウムが分子状に分散して含
有されている塩化カルシウムを用いることができる。本
発明による方法は、回分式にも連続式にも或いは部分的
連続式にも実施することができる。
本重合反応に包含される物質は最少量の不純物舎量でな
ければならない。特に全反応混合物に基づいて計算して
約0.05重量%よりも多量の水の存在は低い重合度の
ポリマーしか与えないという結果をもたらす。従って、
2つのモノマー、Nーメチルピロリドン、N,N−ジメ
チルアセトアミド、塩化カルシウム及び酸化カルシウム
は実際上水を含有しないものであるべきである。塩化カ
ルシウム及び酸化カルシウムが水を含まないようにする
には粉末物を例えば200o○又はそれ以上の温度にお
いて真空下又は常圧下に乾燥することによって行なうこ
とができる。粉末化した塩化カルシウム及び酸化カルシ
ウムは、溶剤中において迅速・効果的に分散しうるとい
う長所もある。本発明において用いるべき酸化カルシウ
ムの量は、反応により発生する塩化水素の1〜45モル
%にすべきである。1モル%未満の酸化カルシウム量を
用いたのでは、本発明の目的とするPPTAの濃硫酸中
での安定性が十分でなく、また重合時の腐蝕性も改善さ
れない。
逆に45モル%を越える酸化カルシウムを用いると、高
い重合度のポリマーが最早や得られなくなる。なお、好
ましくは反応により発生する塩化水素の2.5〜35モ
ル%の酸化カルシウムを用いるべきで、このときより高
重合度のポリマーがより腐蝕性の軽減された条件下に得
られ、しかもこのようにして製造されたポリマーの耐硫
酸性がより優れている。酸化カルシウム及び塩化カルシ
ウムは、重合反応開始時には一部だけが溶解し部分的に
けんだくした状態で存在させることもよい。
ことに、酸化カルシウムはNーメチルピロリドンやN,
N−ジメチルアセトアミド‘こ対する溶解度がかなり小
さいため、実際上、微粉末の固相にて反応媒体中に分散
させておくのが好ましい実施型態の1つである。固相で
存在する酸化カルシウム及び塩化カルシウムは反応の開
始とともに次第に溶解していく現象はたびたび観察され
る。本発明の方法において、塩化カルシウムの用いるべ
き量はもっぱら高重合度のポリマーを得るための要請で
決められるべきで、好ましくはバラフェニレンジアミン
に対し少なくとも等モル用いるのがよい。
なぜなら、等モルよりも少なく用いると、ポリマーが重
合反応中に沈殿するために低重合度のポリマーしか得ら
れないという結果をいまいま招くからである。なお、塩
化カルシウム量が多いときには、酸化カルシウムの存在
しない系では、塩化カルシウムがNーメチルピロリドン
やN,N−ジメチルアセトアミドと特殊な付加物を形成
して反応媒体がゲル化することがあるが、本発明の方法
則ち酸化カルシウムを含む系においては、酸化カルシウ
ムがゲル化防止剤として機能しこれに原因する低重合度
ポリマーの生成という結果を招かないという利点も有し
ている。塩化カルシウム量の上限が特に限定されないこ
とも本発明の特徴であって、経済的理由からこれを決め
ればよい。本発明の方法において、重合反応時のモノマ
−濃度は、溶剤(Nーメチルピロリドン及び/又はN,
N−ジメチルアセトアミド)1のこ対し少なくとも0.
1モル使用して行なうのが好ましい。
0.1モル/Z未満のモマー濃度では経済的に不利であ
るからである。
このように選択したモノマー濃度の重合反応においては
、重合反応系は反応の中間段階で固化現象をおこし、後
述する独特の縄梓・混合方法を好ましく適用できる。な
お、酸化カルシウムを存在させない系においては、重合
反応系の腐蝕性を軽減させるために相当の高モノマー濃
度にする必要があるが、本発明の酸化カルシウムを添加
使用する重合反応系では0.1モル/そという濃度にお
いてさえ腐蝕性が軽減されている。バラフェニレンジア
ミン及びテレフタル酸ジクロラィドは等モル量又はそれ
らのいずれかを他に比較してわづかに過剰に使用する。
重合度調節物質及び他の常用の添加剤もまた使用するこ
とができる。本発明の方法において溶剤としては、Nー
メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド又は
これらの任意の割合の混合物が用いられる。
これらの間の優劣は、もっぱら、価格、回収の難易、安
定性など重合工程以外の因子により決定されるできであ
る。なお、約10%以下の量だけ、異なる溶剤例えば他
のアミド系溶剤やクロロホルム、酢酸ッーブチロラクト
ン、nーヘキサンなどを反応系に存在させることができ
る。本発明の実施においては、特にバラフェニレンジア
ミンとテレフタル酸ジクロライドとが互いに十分に混合
されて反応できるように反応混合物を激しく混合するこ
とが必要である。
混合が不十分であると、目的とする高重合度のポリマー
が得られないという結果をもたらすからである。混合は
、重合反応の開始時より、PPTAがその最終重合度に
達するまで行なうのが好ましく、重合反応開始時の激し
い蝿拝とともに、重合反応系が固化してからも、粉砕及
び特殊なせん断力を付与するのが望ましい。より望まし
くは、重合反応中間物に与えるせん断力として、10$
ec‐1以上のせん断速度又は50肌/sec以上の鯛
梓翼先端速度にて行なうことである。重合装置の具体例
としては、一般のたて型櫨梓槽やいわゆるワーリングブ
レンダー、ダブルモーション蝿梓槽、遊星運動型櫨梓槽
、ヘンシェルミキサーなどを用いることもできるが、好
ましいのは、一般のたて型損梓槽や望ましくは本発明者
らが先に提案した回転連動と往復連動の可能な蝿梓槽(
特開昭50−108381号)、回転半径可変型燈梓槽
(美顔昭49−6382号)などを重合前半の激しい混
合作用を付与する第1段重合装置として用い、スクリュ
ー式混合機、回分式又は連続式ニーダー、加圧型ニーダ
ー、コニーダー、たて型ニーダー、バンバリーミキサー
、インターナルミキサー・ヘンシェルミキサー、ボテー
ター、往復回転式反応機等を重合後半の高粘度物又は固
化物を更に損拝して、粉砕及びせん断力付与を行なう第
2段重合装置として用い2段式に組合わせる方法である
また、好ましい重合装置の別の例として、連続的に重合
を実施する方法があり、噴射衝突型ミキサー(米国特許
第3849074号)や高せん断速度をもった連続混合
機等と、スクリュー押出機や連続ニーダ−(好ましくは
米国特許第3195868号等に開示されているいわゆ
る全表面更新型連続2藤ニーダーJ等を縄合せたもので
ある。
連続的に重合する方法は、重合反応に伴なう相変化を最
も合理的に吸収しつつ、激しい混合、粉砕、せん断力の
付与等の混合効果を重合反応系に与えることが出来ると
いう点で最も好ましい方法であり、その実施に当って、
特関昭50−128793号や特開昭51−14210
ぴ号で既に本発明者らが明らかにした一且プレポリマー
を経由して行なう方法を本発明に援用するのも望ましい
実施態様の1つである。本発明の方法は70oo以下の
温度で実施する。モノマ−を急速に合体した直後に温度
の急上昇を、つづいて蝿洋機の機械的エネルギーによっ
て起る温度の漸次的上昇を観察することができる。好適
には、本発明は、反応混合物の温度が−20〜60oo
の範囲内にあるように実施する。これは反応前、反応の
間、及び/又は反応後冷却することによって達成せられ
る。実際の重合反応は速やかに進行して通常30分間以
内に完結する。
モノマーはできるだけ迅速に、例えば10〜2硯砂以下
の間に添加すべきであり、その後、PPTAの重合度が
その最終値に達するまで混合を継続するのが好ましい。
普通、ゲル状物質に形成せられる反応生成物を凝固に適
する粒子径に粉砕するため、必要ならば燈梓をひきのば
すこともできる。PPTAは、つづいて、反応混合物か
ら分離しなければならない。
これは、例えば前記ワーリング混合機中において、或い
は反応混合物をチップ状に成形して通常の糟中において
、反応混合物を水もしくは水性アルカリと緊密に混合す
ることによって行なうことができる。なお、本発明の酸
化カルシウムを含有する反応混合物はチップ状に成形す
ることが非常に容易で、従来の酸化カルシウムを含まな
い反応混合物に比べてチップ状に成形することにより後
処理操作がやり易いという利点がある。得られた微粉末
状又はチップ状のPPTAは炉別又は遠心分離をうけ、
水により精製した後に乾燥する。Nーメチルピロリドン
及び/又はN,N−ジメチルアセトアミド、塩化カルシ
ウム(反応前に添加したものと、重合反応により生成す
る塩化水素が酸化カルシウムと反応して出来たものとを
含む。
)反応中に生成した塩化水素及び水より成る炉液からN
−メチルピロリドン又は/及びN,N−ジメチルアセト
アミド及び塩化カルシウムを回収することが出来る。こ
の様にして製造されたポリマーは、例えば濃硫酸等に溶
かした溶液から湿式、乾式、空間吐出後湿式などの方法
により繊維やフィルム、ファイブリッド等に成形される
このとき、本発明の方法に従って製造されたポリマーは
、その優れた耐硫酸性という特徴を遺憾なく発揮する。
これらの成形品の用途は、衣料用、産業資材用を問わず
幅広く利用され、例えば耐熱服、耐熱ホース、耐熱フィ
ルム、耐熱紙、耐熱接着剤、防燃カーテン、防燃織布、
防燃カーペット、バックフイルター、ロープ、また、タ
イヤ、ベルト、エアバック等のゴム補強材、樹脂の補強
材等の分野で、その耐熱性、高強力、高ヤング率などの
特徴が十分に発揮される。
なお予想外の効果として、本発明方法によって製造され
たPPTAからの成形品は、耐湿熱性に優れていること
が最近のテストによって判明した。この性質を利用して
タイヤコードなどの製造工程で高温湿熱処理をうける用
途や、耐熱紙、耐熱フィルムなど高温湿熱状態で使用さ
れる用途に適用すれば特に有効である。本発明を更に下
記諸実施例によって説明する。重合度の目安としてのP
PTAの対数粘度りinhは次の通りで定義される。帆
=1帯, 式中、りre,は重合体溶液(9母重量%硫酸100泌
中0.5タPPTA)と純溶媒(98重量%硫酸)との
2500において毛細管粘度計にて測定した流出時間の
比である。
また、耐硫酸性は、上記対数粘度測定用重合体溶液と全
く同様に約260で溶液を調製した後、7500にて3
時間静置し、75qo処理前後の対数粘度の比で表示し
た。実施例 1〜8、比較例 1〜4 本発明者等の提案に係る特開昭50−108381号公
報に記載の、回転運動とともに上下への往復運動も可能
な塊梓翼を備えた重合槽と加圧式回分ニーダ−とを組み
合せて用いて、PPTAの重合を行なった。
即ち、内容積約50そのステンレス(SUS304)製
の上記重合槽を乾燥窒素を流すことにより良く乾燥し、
N−メチルピロリドンを30Z入れ、バラフェニレンジ
アミンを1.296k9添加して室温にて溶解した。
次に、各別々に約300ooで3昼夜常圧乾燥した塩化
カルシウム特級試薬(酸化カルシウム非検出)2.00
0k9と酸化カルシウム特級試薬必要量(下記表に掲示
)とを粉末状で混合して添加し櫨拝した。
更に、温度を約5〜1oo0に調整したあと、約110
〜12000に溶融したテレフタル酸ジクロラィドを2
.436k9一気に添加し、高速損梓した。このときの
損梓翼は重合槽底にかなり近いところに位置させた。テ
レフタル酸ジクロラィドの添加後3分で蝿梓を停止し、
ェアシリンダ−を作動させて礎梓翼を重合槽内の上部空
間に持ち上げた。この状態で5分間放置したのち、蝉梓
翼を低速回転させつつゆっくり下方に移動させた。擬伴
翼が最下点に来たとき重合槽排出弁を開けると、微粉末
を少し含むこぶし大の塊状物が落下し重合槽の真下に設
けられたステンレス(SUS304)製加圧式ニーダー
の中に入った。重合槽の鰯洋翼を低速回転させつつ上下
動を数回くり返して重合槽内の重合反応物をほぼ全部加
圧式ニーダーに移した。次に加圧式ニーダーの蓋をセッ
トして、2k9/塊Gにて加圧し、最大35伍ec‐1
のせん断速度で運転した。加圧式ニーダーのジャケット
には縄梓熱による温度上昇を防ぐために冷媒を通した。
8分間の運転後内容物をとり出した。
温度は35〜50qoの間にあった。生成したPPTA
を含む重合混合物をガラス製容器に移し、水洗したPP
TAと他の成分とを炉別した。
更に5回この操作をくり返した。得られたポリマーはこ
れを乾燥して対数粘度りinhを測定した。一方、炉水
は各々水洗段ごとN−メチルピロリドン濃度と金属イオ
ン(Fe.Ni)濃度に測定し、金属イオンのN−メチ
ルピロリドンに対する重量比を計算し、重合装置の腐食
度の目安とした。なお、各水洗段ごとのこの比は同じ重
合バッチに関しては測定誤差範囲内で一定であったので
、第1水洗炉水についての結果のみ下記の表に記入した
。なお重合槽の覗窓より観察した所見を付記すると、テ
レフタル酸ジクロラィド添加直前において酸化カルシウ
ムと推定される不溶微粒子が、比較例1,2及び実施例
1を除き全て存在していた。
下記の表に示す結果より次のようなことがわかる。‘1
}酸化カルシウム添加量が反応により発生する塩化水素
の45モル%をこえると急激に重合度が小さくなる。■
酸化カルシウムが同じく1モル%禾満では重合装置の腐
食が進みやすく、重合混合物よりN−メチルピロリドン
等を押出する炉水中の金属イオン含量が多い。【3}酸
化カルシウム1モル%未満では耐硫酸性の極端に悪いP
PTAが製造される。実施例 9 本例はPPTAの連続的製造例を示すものである。
内容横約80そ燈杵槽を充分乾燥しておき、これにN−
メチルピロリドンを40.00k9糟秤して入れ、次に
渡梓下に工業用無水塩化カルシウム(1.母重量%の酸
化カルシウムを含有。)を4.000k9糟秤して添加
して、室温で溶解した。1時間後、バラフェニレンジア
ミンを2.160k9精秤して添加し約4び分間櫨枠を
つづけ、液温を約0℃にして、糟秤した粉末状のテレフ
タル酸ジクロラィド2.030k9を添加して、バラフ
ェニレンジアミン1モルに対してテレフタル酸ジクロラ
ィドが0.5モル入ったプレポリマー溶液をつくり、l
5qoに温調した。
一方、ジャケットに0.5k9/鮒Gの水蒸気を通すこ
とのできる内容積約15そのステンレス製タンクに、約
7k9のテレフタル酸ジクロラィドの塊を入れて、水蒸
気をジャケットに通し溶融した。
プレポリマ−溶液及びテレフタル酸ジクロラィド溶融液
は各々定量ポンプで600夕/分、26.6夕/分の比
率で、連続混合機に注入した。連続混合機にて約2秒間
高速擬梓をうけ浪合された重合反応液は、連続混合機の
直下に直接接続された凸レンズ型の「パドル」をもつ2
軸「全表面更新型一連続ニーダーに導かれ、更に約50
$ec‐1の高せん断速度で混合されて、連続ニーダー
出口に取付けた5側めの孔をもつ多孔板より排出された
排出物は運転開始直後は流動性をもっていたが、やがて
固化状物に変り、うどん状で排出されるようになった。
運転開始より2び分後より終了までの間の排出重合物を
集め、約2物岬の長さに切ってチップと成したあと、約
100そのタンクで水洗し、乾燥した。計算上、重合反
応により発生する塩化水素の2.9モル%の酸化カルシ
ウムを含有する重合系より生成したことになる本例のポ
リマーの対数粘度は5.90で、耐硫酸性は92%であ
った。比較例 5使用に供した塩化カルシウムを、酸化
カルシウムが1.亀重量%含有されている工業用の代り
に、酸化カルシウム非検出の特級試薬を用いた以外は、
実施例9と全く同様に連続重合させた。
連続ニーダ−出口の多孔板から排出される重合反応物は
崩れやすく、粉体状物がかなりの量で発生した。また、
得られたポリマーの対数粘度は6.05で実施例9より
やや大きかったが、耐硫酸性は71%で相当小さかった
実施例 10〜12 重合溶剤をN−メチルピロリドンの代物こN,N−ジメ
チルアセトアミド‘こし、酸化カルシウム量を反応によ
り発生する塩化水素の30モル%にし、酸化カルシウム
の添加法を変えた以外は、実施例1と全く同様にして重
合を実施した。
結果を次表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的にパラフエニレンジアミンとテレフタル酸ジ
    クロライドとを反応させてポリパラフエニレンテレフタ
    ルアミドを製造するにあたり、(A)N−メチルピロリ
    ドン及びN,N−ジメチルアセトアミドの少なくとも1
    種と、(B)塩化カルシウムと、(C)上記反応におい
    て発生する塩化水素に対し1〜45モル%量の酸化カル
    シウムとから成る混合物中で上記反応を行なわせること
    を特徴とするポリパラフエニレンテレフタルアミドの製
    造方法。 2 塩化カルシウムをパラフエニレンジアミンに対して
    少なくとも等モル用いる特許請求の範囲第1項に記載の
    ポリパラフエニレンテレフタルアミドの製造方法。 3 酸化カルシウムを反応により発生する塩化水素に対
    し2.5〜35モル%用いる特許請求の範囲第1項に記
    載のポリパラフエニレンテレフタルアミドの製造方法。 4 酸化カルシウムを反応開始前に部分的に固相として
    存在させる特許請求の範囲第1項に記載のポリパラフエ
    ニレンテレフタルアミドの製造方法。5 パラフエニレ
    ンジアミンをN−メチルピロリドンとN,N−ジメチル
    アセトアミドの合計量1lに対し少なくとも0.1モル
    を用いて、重合反応系を該反応の中間段階で固化させる
    特許請求の範囲第1項に記載のポリパラフエニレンテレ
    フタルアミドの製造方法。 6 重合反応系が固化しつつある時期に或いは固化後に
    重合反応中間物を粉砕し、ついで粉砕された重合反応中
    間物にせん断力を付与して重合反応を完結させる特許請
    求の範囲第1項又は第5項のいずれかに記載のポリパラ
    フエニレンテレフタルアミドの製造方法。
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