JPH01112990A - 脂肪酸エステルの合成法 - Google Patents

脂肪酸エステルの合成法

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JPH01112990A
JPH01112990A JP27148787A JP27148787A JPH01112990A JP H01112990 A JPH01112990 A JP H01112990A JP 27148787 A JP27148787 A JP 27148787A JP 27148787 A JP27148787 A JP 27148787A JP H01112990 A JPH01112990 A JP H01112990A
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gas
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fatty acid
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JP27148787A
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Katsunori Akeboshi
明星 克範
Mikinobu Satou
佐藤 幹延
Shiro Yoshikawa
史朗 吉川
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YOSHIKAWA SEIYU KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の目的) 本発明は先に開発した、ステロール脂肪酸エステルの酵
素による製造方法を、工業的に、より有利に実施できる
改良された方法を提供することにある。
(従来の技術) ステロール脂肪酸エステルは、従来より、たとえばコレ
ステリック液晶(特開昭52−24992号公報参照)
や、医薬化粧用親水性基剤(特開昭52−79030号
公報参照)等として各種分野で広く用いられている。
また高級アルコール類の脂肪酸エステルnは、医薬化粧
用親水性基剤として古くから用いられてきている。
従来かかる脂肪酸エステル類は、もっばら有機合成法に
より製造されていたが、一般に有機合成法では過酷な反
応条件が採用され、しかも副反応が起きる弊害は避けら
れず、反応に引き続き、複雑な口的物の単jl精製操作
が必要となる。特にスチロールの水酸基はセカンダリ−
であり、しかもこの水酸基はステロイド骨格に近接して
いるために、通常の脂肪族セカンダリ−アルコールと比
較しても反応性が低下しており、そのためステロールと
脂肪酸とを反応させ、ステロール脂肪酸エステルを製造
する場合、非常に過酷な条件が必要とされていた。
本発明者らは上記過酷な反応条件を要し、高価でかつ不
安定な反応試薬等を必要とする有機合成によることなく
、所望のエステル類をより温和な条件で有利に品質よく
、かつ収率よく製造できる方法を提供することを目的と
して鋭意研究を重ねた結果、先に特定の酵素がステロー
ルエステル類の合成を触媒することを見いだし、この知
見に基づき酵素による脂肪酸エステルの合成法を発明し
、特許出願した。(特開昭61−204197特開昭6
2−48391、特開昭62−1668しかしながら、
これらには次のような問題点があり、工業的な実施のた
めに改善が必要であった。
エステル化反応に伴い生成する水が系内より除去できな
いため、反応が平衡となり最終合成率を充分高くできな
い。
また、固定化酵素を用いた場合は、水がその表面より除
去できず、そのため固定化担体への基質の分配が阻害さ
れ、反応速度が低下する。また、固定化酵素を用いた充
填カラム法の場合には、固定床型であるため、装置の圧
力損失が高く、飽和濃度以上の基質濃度では使用できな
い、すなわち、溶媒を多量に添加した低基質濃度のもの
を用いる必要があり、装置当たり、時間当たりの生産性
が低い。
さらに、装置当りの酵素量が非常に多く必要であるにも
かかわらず、基質濃度が低いため、生産性が低く、酵素
当りの合成量が少ない。
また、多孔性の膜を用いたグリセリンと脂肪酸からのグ
リセライドの連続合成装置において、グリセリン酵素溶
液を脱水用のモレキュラーシーブに通すことにより、生
成する水を除去する方法も知られているが、この方法は
酵素液を一旦系外へ出し、モレキュラーシープカラムを
通して脱水するため、装置が複雑となり、またモレキュ
ラーシーブの再生にコストがかかるという欠点がある。
また耐熱性固定化酵素を用いた、液状の基質によるエス
テル合成において、反応を60℃で行い系内を減圧にし
て生成する水を除去する方法が知られているが、この方
法は基質がそれ自体液状であることが必要であり、また
耐熱性酵素以外には適用できない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、従来技術の持つこれらの問題点を解決す
べく研究開発を進め、これらの問題を解決した。
(従来技術の問題点の解決法) これらの問題点は、リパーゼ、コレステロールエステラ
ーゼを用いて、脂肪酸エステルを合成する反応において
、上記酵素類と基質液とを共存させた中に、ガスを通気
して反応させ、反応に伴って生成する水および低沸点物
質を、上記ガスによって除去することにより解決するこ
とができる。
本発明でいうエステル合成反応とは、生成物が脂肪酸エ
ステルである反応のことである。
本発明において用いられる酵素類は、リパーゼおよびコ
レステロールエステラーゼから選択されるが、上記酵素
は、従来公知の各種方法(特開昭82−48391参照
)により固定化して用いることもでき、これらの固定化
物の使用は基質との分離が容易となり、好ましい。
また、基質であるアルコール成分としては、ステロール
類、長鎖脂肪族アルコール類が用いられる。・ 本発明における他方の基質とする酸成分としては、脂肪
酸、脂肪酸のグリセリンエステルおよび炭素数1〜32
の脂肪族アルコールエステル類が用いられる。
これらの酵素類、その固定化法、基質としてのアルコー
ル成分、酸成分などについては、特開昭61−2041
97、特開昭62−48391、特開昭62−1668
95に記載のものをすべて使用できる。
本発明は、脂肪酸および脂肪酸エステルと、長鎖脂肪族
アルコールおよび/またはステロールの混合物を、液体
状として、リパーゼおよびコレステロールエステラーゼ
から選択される酵素またはその固定化物(以下これらを
酵素類と総称する、)と共存させ、反応容器内にガスを
吹き込むことにより、酵素類と基質を接触反応させ、反
応に伴って生成する水および低沸点物質を吹き込んだガ
スによって除去することにより実施される。
なお基質の一方が脂肪酸エステルの場合には、反応初期
は原料脂肪酸エステルの加水分解のために水を必要とす
るので、系内に小量の水をあらかじめ添加し、そして/
または通気ガス中に水蒸気を含ませて初期加水分解反応
を起こさせるのが好ましい、その後、通気ガスを水蒸気
、低沸点物質で飽和されていないガスに変えることによ
り、本発明は実施される。
本発明において、原料とする基質が常温で固体である場
合には、酵素活性を阻害しない溶媒、たとえばヘキサン
、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン
、デカン、ヘキサデカン、流動パラフィン、スラリラン
、スクワレン、ブリスタン、およびこれらの混合溶媒、
たとえばアイビーツルベン)101B(出光石油化学社
1り、アイソパーE(エクソン化学社!りなどを加えて
、・流動状態を改善して用いればよい。
本発明に使用する基質は、溶液である必要はなく、単に
流動すればよく、未溶解部のある過飽和のスラリー吠で
あってもよい。
この方法に用いられる反応器としては、その形状は、酵
素類と液状の基質が充分に流動する気泡塔形式のもので
あればよく、通常、内′Wi(ドラフトチューブ)を持
ったものが、混合効率、固定化担体のゲル強度を要求し
ない点で推奨される。
本発明の実施に特に適した反応器の概略を第1図に示し
た0反応器は気泡塔式の反応容器と、溶媒の凝縮器lで
構成される1反応容器は、凝縮器につながる蓋2と、直
胴部3とそれに続く円錐部4でなる本体から構成される
0本体内部には内筒5(ドラフトチューブ)を有し、そ
の円錐部4は、下部にガス吹き込みノズル6およびガス
分散板7を備えている。
この溶媒回収用の凝縮器の後のガス出口9に、冷媒で充
分に冷却した水蒸気の凝縮器を設置するか、またはグリ
セリン、J硫酸、塩化カルシウム、シリカゲルなどの乾
燥剤カラムを設置し、さらにガス循環用のポンプを設置
することにより、吹き込んだガスは循環使用が可能であ
る。
通気するガスは、エステル交換に伴い生成する水、低沸
点物質などで飽和されていないものであフて、基質、酵
素に影響を与えないガスなら河でもよいが、基質の酸化
を防止するため7齋ガス、炭酸ガスなどの不活性ガスが
好ましい。
ただし、基質の一方が脂肪酸エステルの場合には、反応
初期に使用するガスは、水蒸気を含む方が原料脂肪酸エ
ステルの加水分解を進める上で好ましい。
本発明は特に高基質濃度での実施に適し、飽和濃度(コ
レステロールとオレイン酸、イソオクタンの場合で約4
%)以上のスラリー状態でも反応は充分に進行する。
その場合、反応により消費された基質は、反応系内にス
ラリーとして過剰に存在する未溶解の基質が溶解するこ
とにより補給される。
85%もの高濃度であっても、基質阻害はみとめられな
い。
基質のモル比については、どちらが多くてもよく、比が
大きいほうが反応速度は速くなる。しかしながら、あま
りモル比を大きくとると、精製工程での負担が大きくな
ることに留意すべきである。
酵素類と基質量の関係は、基質比(基質(アルコール成
分)/酵素)が800くらいまでは酵素量の増加と合成
速度の増加は比例するが、それ以上では比例しなくなる
基質比が大きければ、反応時間は長くなるが、基質交換
が不要であり、また1バッチ当りの生産量も大きくなる
基質比をどのくらいにするかは、1バツチの生産時閉、
経費を考えて、酵素当りのエステル合成量が最大になる
ように決定すべきである。
酵齋類の寿命が短いので、−船釣には基質更新の回数が
すくないほど、生産効率は高くなるので、基質比は大き
くとるほうが有利である。
(作用) 基質、酵素類が共存する反応器内に、水蒸気、および低
沸点物質などで飽和されていないガスを吹き込むことに
より、系内の酵素類と基質が流動、接触し、反応が進行
する。その結果、酵素類の周辺には、水または低沸点物
質が生成するが、それらは、その温度での蒸気圧および
共存物質の分圧に基づき、蒸気となって酵素の周辺から
吹き込まれたガスに移行し、系外に運び去られる。
その結果、反応系内の水、または低沸点物質の濃度は、
反応が進行しても増加せず、従って、反応の平衡は合成
側へ偏り、反応は速やかに進行し、また最終合成率も高
くなる。
吹き込んだガスは、露点以下の温度に下げることにより
、溶存しているこれらの蒸気を、液相として容易に分離
回収することができ、回収後、ガスは再使用できる。
以下の実施例おいては、特記ない場合は、反応は37°
Cの恒温室内で行い、基質は以下のものを使用した。
コレステロール(Ch o) ;コレステロール USP、古川製油社製、オレイン酸
(OA) ;エキストラオレイン#80.日本油脂社製、酸価=2
06 酵素 :キャンディダ シリントラシア由来のリパーゼ OF
(多糖産業社製) また合成率(A%)は反応液をTLC−F I D(イ
アトロスキャン、ヤトロン社aりを用い、各成分のピー
ク面積を求め、次の式により合成率を算出した。
A%=ARsX100/ (ARs+ARc)ただし、 A% ;面積基準合成率 ARs:エステルのピーク面積 ARc;未反応コレステロールのピーク面積また、既知
濃度の標準溶液を同様に測定することにより、面積基準
合成率(A%)−モル基準合成率(M%)との換算式を
求めた。エステル合成量はこのM%を用いて計算した。
M%=0.763XA%+6.3ま ただし、 5.5%≦A%≦93% 相間係数=0.996 TLC−FID定量法 採取した反応液約1mlに適当量のイソオクタンを添加
し、濃度を適当に調整後、クロマロッドS2  (ヤト
ロン社11)に脂質分として、1o−30μg程度チャ
ージする。これをヘキサン/エーテル/蟻酸=56/1
410.3の溶媒系で展間し、・各成分を分離する。展
開後、110’Cで数分乾燥し眉間溶媒を除去した後、
イアトロスキャンTH−10により、反応液中の各脂質
成分のピーク面積を求める。
また、実施例2の合成エステルの定量は、高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)を用いて、コレステロール
プロピオン酸エステルを内部標準物質として、下記の条
件で行った。
カラム;マイクロボンダパックC18 3,9φ−15cm 移動相;アセトニトリル/IPA/水 =49/49/2,1.0ml/分 (IPA;イソプロピルアルコール) 検出器:UV#481 (ウォーターズ社製)210n
m、  1. 0AυFS ポンプ;M2O3(ウォーターズ社製)インテグレータ
:D2000 (日立製作新製)W%=WsX100/
 (Ws+Wc)ただし、 W%、11量基準合成率 Ws;HPLCによるエステルの重量 We;HPLCによる未反応コレステロールの重量 酵素の固定化は、以下の方法で行った。すなわち、EN
TP−4000(間西ペイント社製)1gにベンゾイン
エチルエーテル4〜6mgを加え、60℃にて加熱溶解
混合後、室温まで冷却する。これにリパーゼOF  2
00mgを粉体で加え、よく練りこんだ後、ベンゼン/
ヘプタン=1/1 2.5mlで樹脂を希釈する。透明
ガラス板上に5.5cmX9cmXO,6mmの大きさ
でわくを作ったなかに、この樹脂を流し込み、シート状
に拡げ、その上をポリエステルの透明シートでカバーし
た後、光照射(東芝ケミカルランプ使用、3分閏)して
硬化させる。硬化後、樹脂を4〜5mm角の大きさに切
り、ベンゼン/ヘプタン=】/1で洗浄して、未反応樹
脂を除去し固定化酵素(ENTP−OF)とする方法で
ある。
実施例1 第1図に示した反応器を用いて、反応容器(直胴部の内
径100mmφ)の反応部8の部分に、コレステロール
400g、オレイン酸390g。
イソオクタン(ioc)500mlをスラリー状態で入
れ、この中にENTP−OF2.5シート(OFとして
、0.5g)を、5mm角の大きさに切り添加した。ガ
ス吹き込みノズル6より、窒素ガスを500m1/分で
通気し、反応器全体を37℃の恒温室のなかに入れ反応
させた。
93時間後、ガス吹き込みノズル6より、基質溶液を抜
き出し、ENTP−OFおよび反応容器本体をイソオク
タンで洗浄後、再び、第1回目と同じ量の基質スラリー
をいれ、反応させた。
反応系の状態は、はじめ、未反応のコレステロールがイ
ソオクタンに対して過飽和になっており、反応系全体は
スラリー状を呈しているが、合成の進行とともにエステ
ルが生成し、それに伴い未溶解のコレステロールが徐々
に溶解していき、透明の溶液に変化した。
その2回の合成反応の結果を、第1表に示した。   
   第1表 これによれば、全期間のエステルの合成量は979g、
OFに対しては1957倍であり、基質1度が69wt
%という高濃度にもかかわらず、合成反応が進行してい
た。
比較例1 内径22mm、長さ380mmのガラ°スカラ!。
に、ENTP−OF30シートを充填した。そのカラム
に、Cho10A/ioc=IF5g/14.6g/1
00100Oの基質溶J(il1度は4wt%)を、4
m17分で連続的に供給した。定朋的にサンプリングを
行いながら、262時間まで反応を継続した。その結果
、合成率は100時閏までは比較的緩やかに低下し、そ
の後急速に低下した。
それらのサンプルの合成率と供給量より、合成されたエ
ステル量を求めると、262時閏までのエステル合成量
は923gであり、固定化酵素は30シート(OFとし
て、6g)であるので、酵素当りのエステル合成量は1
53倍、平均合成率(A%)は69.3%となった。
実施例2 実施例1と同様の反応器を用いて、Cho20og、O
A195g、ioc 10100Oを基質スラリーとし
て、ENTP−OF  2.5シー1を用いて第2表に
示した時間、反応を行った(R1)。
反応終了後、基質を更新し、ENTP−OFは2.5シ
ートを追加して(合計5.0シ一ト分)再び合成を行ワ
た(R2)。
このようにしてENTP−OFを追加しながらR5まで
行った。その反応条件、結果を第2表に示した。
第2表 上記実施例において、R1からR6までの同一合成率に
到達する時間は、合計シート数が増すにつれ短くなって
いる。
これは、反応系全体の合成活性が増加していること、す
なわちR1に使用したENTP−OFはR1反応終了後
もある程度活性を保持しており、そのためR2反応時の
合成活性は、R2初期に追加したENTP−OFと、R
1での残存合成活性の和になったことを示している。
またats’v合成率は充分に高いものであった。
実施f543 実施例2のR5に続いて、第3表に示した条件で、基質
のみを更新しくENTP−OFを追加せずに、12.5
シートだけで)R6からR8まで合成反応を実施し、そ
の合成反応の結果を第3表に併記した。
またR8において、ガス出口9の後にグリセリンを用い
た水分トラップ(グリセリン中にガスを導き、ガス中の
水蒸気を吸収させる方式)を設置して、窒素ガス中の水
蒸気の捕捉を行うとともに、反応液中の水分の定量(カ
ールフィッシャー法)を行った。その結果、反応液中の
水分は0゜022wt%と反応の前後で差が認められな
かった。
第3表 一方、グリセリン中の捕捉された水分(B)は第2図の
ように経時的に増加していた。(第2図は、縦軸に水分
含量(g)をとり、横軸に反応時ffl (h r)を
とったものである、)その経時変化の様子には、時間の
ずれはあるものの、合成率から求められる理論値(A)
と良く一致している。
また、このグリセリン捕捉後のガス中には水分はほとん
どなく、循環使用が可能である。
これらの結果より、エステル化の進行に伴い生成する水
が窒業ガスにより連続的に系外に排出され、グリセリン
により捕捉されていたことがわかる。
上記の結果より、この反応系においては、エステル化の
進行に伴い生成する水が窒素ガスにより連続的に系外に
排出される結果、平衡が合成側に偏り、非常に高い合成
率が得られたことがわかる。
比較例2 窒素ガスを水の中に吹き込み、あらかじめ水蒸気で飽和
させて用いた以外は、実施例1と同じ条件で反応を行っ
た。
その結果は、93時間で合成率(A%)=71.0%、
257時間で86.2%であった。実施例】では、93
時間で91.5%であり、この比較例から、系内で生成
する水が連続的に除去できない場合(窒素ガスがあらか
じめ、水蒸気で飽和され゛ているため、生成する水を系
外に除去できない)、長時間反応させても合成率は86
.2%にしかならず、連続的な水除去のできる本発明の
効果は明らかである。
実施例4 実施例1と同様の反応器を用いて、Cho=600g、
OA=570g、ioc=300mlの基質スラリー(
スラリー濃度=84.9%)に、ENTP−OF2.5
シートを加えて反応させた。168時間後のエステル合
成量は565.4gであり、OFの1131倍のエステ
ルが合成できた。
実施例5 実施例1と同様の反応器を用いて、Cho200g、O
A190g、ioc 10100Oを基質スラリーとし
て反応容器に入れた。次にOF500mgを未固定でス
ラリー中に添加し、窒素ガス500m1/分を通気、反
応させた。
94時間後の合成率(A%)は94.6%であった・ 実施例6 実施例1と同様の反応器を用いて、Cho200g、オ
リーブ油197g、ioclooomlを基質スラリー
として反応容器に入れた。ENTP−OF3.5シート
と水20m1を添加し、あらかじめ水で飽和した窒素ガ
スを通気した。この条件で24時間反応させ、次に乾燥
した窒素ガスに変え、48時間反応させた。
はじめはオリーブ油の分解と、コレステロールオレイン
酸エステルの合成が平行して進行し、24時閏でオリー
ブ油はほぼ分解した。
その後の48時間でエステル合成が進行し、最終合成率
(A%)は91%、合成量は247gであった。
(発明の効果) 本発明は以上説明したように、酵素類と基質液を共存さ
せた中に、ガスを通気して反応させ、反応に伴って生成
する水および低沸点物質を上記ガスによって除去する方
法であるが、この実施によって、次のような効果を得る
ことが出来る。
1、ガスを吹き込むだけという簡単な操作で、連続的な
水の除去ができる。
2、反応系より連続的な水の除去ができるため、高い反
応速度が得られる。
3、最終の合成率が高い。
4、飽和濃度以上の非常に高い基質濃度での反応ができ
るため、溶媒の使用量が少ない。
5、溶媒の回収コストが低減できる。
6.1バツチの仕込量が大きくでき装置効率が高い。
7、基質比(基質/酵齋)を大きくできるので、酵素類
と基質の分離操作、基質交換操作の回数を低減でき生産
効率が高くなる。
8、単位酵素当たりのエステル合成量が約2000倍と
非常に大きくできる。
9、ガスによる混合であるので、ゲル強度の小さい担体
でも使用できる。
10、露点を利用した凝縮器を設置することにより、容
易にガス中の水、低沸点物質を回収、除去して、再利用
できるため、経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法で使用される反応器の模式図で
ある。 1、凝縮器    2.蓋 3、直胴部    40円錐部 5、内筒     6.ガス吹き込みノズル7、ガス分
散板  80反応部 9、ガス出口 第2図は、実施例3におけるグリセリン中の水分含量の
変化と、生成水分量の理論値を示すグラフである。 A、グリセリン中の水分含量 B1合成率から求めた生成水分量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. リパーゼ、コレステロールエステラーゼを用いて、脂肪
    酸エステルを合成する反応において、上記酵素類と基質
    液とを共存させた中に、ガスを通気して反応させ、反応
    に伴って生成する水および低沸点物質を、上記ガスによ
    って除去することを特徴とする脂肪酸エステルの合成法
JP27148787A 1987-10-26 1987-10-26 脂肪酸エステルの合成法 Pending JPH01112990A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014050403A (ja) * 2005-05-23 2014-03-20 Epax Hovdebygda As グリセロールを用いた酵素反応による脂肪酸アルキルエステルの濃縮方法
US20170174072A1 (en) * 2014-04-01 2017-06-22 Plastic Omnium Advanced Innovation And Research Vehicle storage system and convertor for use in such a system

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