JPH0111272Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパチンコ機の遊技盤取付枠に関し、さ
らに詳しくは遊技盤のアウト口に流入したアウト
玉をパチンコ機の下方の回収経路に排出させるア
ウト玉の通路部および該通路部を通過したアウト
玉を検出してその個数を数える検出器を一体的に
備えさせたパチンコ機の遊技盤取付枠に関するも
のである。

通常、パチンコ機は遊技盤の裏面に裏部品を組
付けた機構板が取付けられ、遊技盤のアウト口よ
り裏面側へ導かれたアウト玉は機構板に形成され
たアウト玉排出樋によつてパチンコ機下方の回収
経路に排出されるようになつている。また、アウ
ト玉排出樋は機構板の内側に画成されたセーフ玉
集合部の下方においてアウト口と連通するよう形
成されている。しかして、近時パチンコ機におい
て遊技盤の表面のアウト口近くに位置した下方部
分に大型の入賞玉装置を設置する傾向が多く見ら
れ、応じてその入賞玉装置の運動部品を設置する
スペースを確保するためセーフ玉集合部を下方に
拡大させる必要に迫られている。しかしながら、
セーフ玉集合部を拡大させた場合アウト口がセー
フ玉集合部内に位置することになつてアウト玉排
出樋の接続が困難をきわめ、それ故、その対応策
が強く要望されているのが現状である。

また、従来パチンコ機のようにアウト玉排出樋
が機構板と一体に形成されている場合、遊技盤の
裏面に玉環元機が設置されているとこれが邪魔に
なつてアウト玉検出器を設置することができず、
したがつて、電算機による遊技店内の全パチンコ
機の出玉率等の管理が著しく困難となる。

本考案はパチンコ機の前面枠裏面に取付けられ
る遊技盤取付枠にアウト玉の通路部およびアウト
玉検出器を一体的に備えさせることによつて上述
のような従来問題をすべて解消させることを目的
とするものである。

以下図示の実施例に付き本考案を説明する。

第１図及び第２図に示された本考案に係る遊技
盤取付枠１は、上枠部２、下枠部３、両側枠部
４，４により額縁形状に形成され、両側枠部４，
４の内周縁に設けられた段５，５と下枠部３の上
面とにより背面側に遊技盤６の取着凹部が形成さ
れている。この取着凹部の深さは遊技盤６の厚さ
と一致している。

本考案において特徴とする点は、下枠部３を背
面開口の中空状となし、その開口を蓋体７で着脱
自在に覆つた密閉構造の箱体状に形成することで
ある。そして、この中空状内部にアウト玉の通路
部８を形成し、その通路部８の流出末端に該通路
部８を通過したアウト玉を検出してその個数を数
える検出器９を設置するものである。

通路部８は下枠部３の内側表面に突出壁１０，
１０を設けて一体に形成され、また下枠部３の上
面略中央には通路部８に連通する開口１１が設け
られる。さらに下枠部３の内側裏面には中心にね
じ孔１２を穿設した多数の取付用突起１３……と
段部１４により検出器９が移動しないように正確
に位置づけられる囲い部分１５が設けられる。検
出器９の取付けは蓋体７を取外して囲い部分１５
に設置し、然る後蓋体７を背面開口に合致させて
ビス１６を取付用突起１３……のねじ孔１２に螺
入して締着することによつて達成される。

第３図には遊技盤取付枠１が前面枠１７裏面の
窓孔１８外周縁に沿つて取付けられた状態が示さ
れ、第４図には遊技盤取付枠１に遊技盤６と内側
にセーフ玉集合部２３が形成される機構板１９を
取付けた状態が示される。遊技盤取付枠１の下枠
部３は前面枠１７の窓孔１８下方部分に臨み、こ
の前面には図示しないが発射レールや打玉自動供
給装置が設置される。遊技盤６は遊技盤取付枠１
の取着凹部に嵌め合わされ、両側が両側枠部４，
４によつて支持されると共に、下側が下枠部３の
上面に受けられる。また、遊技盤６のアウト口２
０は第５図に示すように裏面にカバー２１で覆わ
れる溝２２が設けられ、その溝２２の開放口が下
枠部３の開口１１に連通するようになつている。

したがつて、本考案によれば、アウト口２０に
流入したアウト玉は遊技盤６裏面の溝２２を通つ
て下枠部３の上面開口１１からその内部中空部に
形成された通路部８に直接導かれ、さらに検出器
９を通過してパチンコ機下方部の回収経路に排出
される。

以上のように本考案は、遊技盤６のアウト口２
０に連通するアウト玉の通路部８とアウト玉の個
数を数えるための検出器９とを遊技盤取付枠１の
下枠部３に形成される空間部にユニツトとしてま
とめたのであるから、従来パチンコ機のように機
構板１９にアウト玉排出樋を設ける必要がなくな
り、従つて機構板１９内側のセーフ玉集合部２３
をアウト口２０より下方まで容易に延長拡大でき
る。

さらに本考案では、上述の構成を採ることによ
りパチンコ機の下方部分に玉環元機が設置され、
アウト玉検出器を取付けることが困難な場合でも
何ら支障を来たさず容易に設置できる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るもので、第１図は遊技盤取付
枠の斜視図、第２図は分解斜視図、第３図は前面
枠に遊技盤取付枠を設置した状態を示す斜視図、
第４図は遊技盤取付枠に遊技盤を設置した状態を
示す斜視図、第５図は要部の部分拡大断面図であ
る。 １……遊技盤取付枠、３……下枠部、６……遊
技盤、８……アウト玉の通路部、９……検出器、
１１……開口、１７……前面枠、１８……窓孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂材等により前面枠裏面の窓孔外周縁に
   沿つて取付けられる額縁形状に形成され、その背
   面側に遊技盤の取着凹部が一体的に形成された遊
   技盤取付枠において、遊技盤の下側を受ける下枠
   部を中空状に形成し、その内部にアウト玉の通路
   部および該通路部を通過したアウト玉を検出する
   検出器を設け、さらに下枠部の上面には遊技盤の
   アウト口から排出されたアウト玉を通路部に導く
   ための開口を形成してなるパチンコ機の遊技盤取
   付枠。