JPH0111085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種座席に用いられるリクライニング
装置に関する。

リクライニング装置は第１図に示すようにシー
トクツシヨンS.CとシートバツクS.Bとの側部連
結部に配設し、シートバツクS.Bの傾動角を着座
者の好みに応じて任意に調整するようにしたもの
である。このリクライニング装置Ｒは第２図に示
すようにシートクツシヨンS.C側部に固定した固
定アーム１と、該固定アーム１に軸３により回動
自在に軸支し、シートバツクS.B側部に固定した
可動アーム２と、角度調整機構４とを備えてい
る。前記軸３と可動アーム２とに跨つてうず巻ス
プリング５を弾装してあり、可動アーム２にシー
トバツクS.Bの前倒れ方向の回動力を付勢してあ
る。角度調整機構４は固定アーム１に固定したセ
クタギア６と、可動アーム２に装着され、前記セ
クタギア６と係脱するスライドギア７とで構成し
てある。このスライドギア７はその前後両側を可
動アーム２に固定したガイド部材８でスライド自
在に保持してあると共に、軸１３に取付けた中間
レバー１１の下端側面に突設したピン１２を遊嵌
した斜状の弧状孔９を有し、中間レバー１１を時
計方向に回動することによつて引上げられ、セク
タギア６との噛合を解除する。この中間レバー１
１はその上端と可動アーム２とに跨つて弾装した
スプリング１４によりスライドギア７をセクタギ
ア６と噛合する方向の回動力を付勢して、常態に
あつては該スライドギア７をセクタギア６に噛合
させている。操作レバー１０は可動アーム２の外
面側に突出した前記軸１３端に固定してあり、該
操作レバー１０を第２図時計方向に回動すること
で中間レバー１１、スライドギア７が前記一連の
噛合解除方向の作動をする。従つて、この例では
スプリング１４が付勢手段となり、また、操作レ
バー１０、中間レバー１１がレバー手段となる。

ところが、かかる従来の構成では、スライドギ
ア７をガイド部材８で保持してあつても、スライ
ドギア７がセクタギア６に噛合している状態で、
スライドギア７に前後方向に噛合力が作用する
と、該ガイド部材８間の空間でスライドギア７が
揺動し、このガタツキがシートバツクS.Bのガタ
ツキとなつて着座者に不快感を与えてしまうばか
りでなく、信頼性を損なつてしまう不具合があつ
た。

本考案はかかる従来の実状に鑑み、スライドギ
アのガタツキを生じることがなく、シートの着座
感がよく、かつ信頼性を向上することのできるリ
クライニング装置を提供することを目的とするも
のである。

前記目的を達成するため、本考案にあつてはス
ライドギアの歯列方向両側部にセクタギアの歯面
に当接するシヨルダー部を形成して、該シヨルダ
ー部によつてスライドギアの回転によるガタツキ
を阻止するようにしている。

以下、本考案の実施例を前記従来の構成と同一
部分に同一符号を付して詳述する。

第３図において、シートクツシヨン側の固定ア
ーム１にシートバツク側の可動アーム２を回転自
在に軸支した軸３を中心とする弧状のセクタギア
６を固定してある点、可動アーム２に該可動アー
ム２に固定した一対のガイド部材８，８間でスラ
イド自在に保持されてセクタギア６と噛合、離脱
するスライドギア７を配設してある点、可動アー
ム２にはスライドギア７の斜状の弧状孔９に遊嵌
するピン１２を備えた中間レバー１１と、該中間
レバー１１を回動する操作レバー１０とからなる
レバー手段を配設してあると共に、中間レバー１
１の上端と可動アーム２とに跨つて弾装されて、
スライドギア７を中間レバー１１を介してセクタ
ギア６と常時噛合する方向に付勢する付勢手段と
してのスプリング１４を配設してある点、等の基
本的構造は前記従来と同様である。ここで、前記
スライドギア７の歯列方向の両側部には、セクタ
ギア６の歯面に当接するシヨルダー部１５を形成
してある。

また、本実施例では操作レバー１０を第４図に
示すように、軸１３端に六角形の樹脂製スペーサ
１６を圧入し、このスペーサ１６にレバー１０に
形成した六角穴１７を圧入して固定してある。

以上の構成によりスライドギア７に前後方向に
噛合力が作用しても、シヨルダー部１５がセクタ
ギア６の歯面に当接しているため該スライドギア
７のガタツキを確実に防止でき、従つて、シート
バツクS.Bのガタツキがなく着座感を良好にする
ことができると共に、信頼性を一段と向上できる
という実用上大なる効果を有する。また本実施例
では可動アーム側にスライドギア７を固定アーム
側にセクタギア６を配したが、可動アーム側にセ
クタギアを固定アーム側にスライドギアを配した
リクライニング装置にも本考案は全く同様の効果
を有する。

以上のように本考案によれば、一対のガイド部
材間でスライド自在に保持されて、セクタギアと
噛合、離脱するスライドギアは、その歯列両側部
にセクタギアの歯面に当接するシヨルダー部を形
成してあるため、該スライドギアがセクタギアと
噛合している状態で、該スライドギアに歯列方
向、即ち、シートバツクの回動方向に噛合力が作
用しても、前記シヨルダー部がセクタギアの歯面
に圧接して、スライドギアの揺動を防止できるた
め、シートバツクのガタツキをなくして着座感、
信頼性を一段と向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はリクライニング装置の取付状態を示す
斜視図、第２図は従来の構造を示す裏側面図、第
３図は本考案の一実施例を示す裏側面図、第４図
は操作レバーの取付例を示す分解斜視図である。 １……固定アーム、２……可動アーム、３……
軸、４……角度調整機構、６……セクタギア、７
……スライドギア、８……ガイド部材、１０，１
１……レバー手段、１４……付勢手段、１５……
シヨルダー部、S.C……シートクツシヨン、S.B
……シートバツク、Ｒ……リクライニング装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクツシヨン側の固定アームとシートバツ
   ク側の可動アームを軸により回転自在に軸支し、
   一方のアームに前記軸を中心とする弧状のセクタ
   ギアを固定し、他方のアームに該アームに固定し
   た一対のガイド部材間でスライド自在に保持され
   て、前記セクタギアと噛合、離脱するスライドギ
   アを設けると共に、該他方のアームに、スライド
   ギアをセクタギアと常時噛合する方向に付勢する
   付勢手段と、該スライドギアを付勢手段の付勢力
   に抗してセクタギアから離脱させるレバー手段と
   を設けたリクライニング装置において、前記スラ
   イドギアの歯列両側部に、前記セクタギアの歯面
   に当接するシヨルダー部を形成したことを特徴と
   するリクライニング装置。