JPH01109518A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は、磁気記録媒体に係り、特に耐久性が良好で、
かつ電磁変換特性の優れた磁気記録媒体に関する。

（従来の技術） 一般に、磁気記録媒体は、ポリエステルのような非磁性
支持体上に、強磁性粉末と樹脂結合材とを含む磁性塗料
の塗布により磁性層を形成させて構成されており、記録
・再生ヘッドとの接触・摺動期間中に記録・再生が実行
される方式が採られている。

現在、磁気記録媒体はオーディオ、ビデオ、コンピュー
タ、磁気ディスク等の分野で広範囲に使用されるように
なっており、それに伴い磁気記録媒体に記録する情報員
も年々増加の一途をたどり、そのための磁気記録媒体に
対しては記録密度の向上が益々要求されている。

そのため、磁気ヘッドを用いる現在の記録方式において
は、記録・再生ヘッドと磁気記録媒体間のスペーシング
損失を軽減するために、ヘッドあたりをきつくするとか
、磁気記録媒体の表面性を向上させるといった方向に進
んでいる０例えば、フロッピーディスクにおいては、ヘ
ッド荷重、形状の適正化等が試みられている。このよう
なドライブを用いて、従来の媒体構成で磁性層表面精度
を向上させた磁気記録媒体の耐久性、信頼性を調査する
と、ドロップアウトの経時変化、耐久性が不安定になる
ことが判明しな、ドロップアウトは、記録密度が向上す
る分だけきびしく判定される上に、くり返しによりきつ
い応力がかかる箇所の塗膜の劣化から生ずる串耗粉の存
在があるために、不安定な経時変化を示し、やがて耐久
性がなくなってしまう、このような事情は、テープ媒体
の場合も全く同じである。

（発明が解決しようとする問題点） 上述したように、磁気記録媒体の高密度化を図るため、
ヘッドタッチをきびしくして媒体面精度を改善すると、
耐久性が損なわれるとい−う問題があった。

本発明は、このような従来の問題点を解決するためにな
されたもので、高密度記録が可能で、かつ良好な耐久性
を有する磁気記録媒体を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明の磁気記録媒体は、強磁性微粉末と結合剤とを含
む磁性塗料を非磁性基体上に塗布してなる磁気記録媒体
において、前記磁性塗料により形成された最終塗膜の変
形率（磁性層側より膜面垂直方向〉が５Ｘ１０−２〜１
μ１１″／ｎｇｆ″Ｃ−あることを特徴としている。

本発明における変形率は次のように定義される。

磁気記録媒体の最終塗膜の変形率を測定するには、まず
、測定サンプルをよく洗浄した十分面精度の良いガラス
スレート上にはりつける。次に、微小変位検出器あるい
は市販の表面ｑｔさＪ！等のａＱＩ定器を用いて、針圧
を軽い設定から順次重い設定へと変えながら、各々の荷
重で測定サンプルの表面粗さを測定する。この際、測定
サンプル、針の相対位置の設定は、測定サンプルの表面
状態が十分に均一であるならば変えてもさしつかえない
。

また測定サンプル針の相対速度はできるだけ低速の方が
望ましい、これは媒体クリープ現象等の粘弾性的変形を
正確に把握できるためである。針先設定は針先形状との
関係で決まるが媒体変形が見かけ上フッキアン的である
領域を用いることが望ましい。

また変形量は、磁性層厚の１７１０以下の設定で測定す
ることが必要である。これ以上の変形では支持体の影響
、すなわち磁性層・支持体の力学的カップリングが無視
できなくなるからである。この方法では、設定荷重が大
きくなる程、媒体変形が大きくなった状態で針圧とバラ
ンスし、したがって、設定荷重が大きいものほど、表面
性を示す測定線が下に位置することになる。このずれが
変形量であり、これを測定することにより変形率を求め
ることができる。また針先形状がわがっていると変形に
よる媒体針先接触面積がわかり、単位面積あたりの荷重
に対する媒体変形が測定できることになる。

本発明における変形率は、支持体厚依存性が少なく、薄
膜テープからディスク状までの磁気記録媒体の磁性層硬
度に関係することがわがっている。

本発明に用いる支持体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリオレフィンスルフィドからなるフィルムの
ような可撓性のある基材やアルミニウムのようなリジッ
ドな基材を用いることかできる。

本発明に用いる強磁性粉末としては、たとえば一般式へ
〇・ｎ（Ｆｅ１．　Ｈ、０３）　　（式中、＾は、Ｂａ
、Ｓ「、ｃａ、　ｐｂのいずれか１種の元素を表わし、
ｎは５．４〜６、ｍは０〜２の数を表わす。Ｈは、Ｃｏ
、ｌｎ、Ｔｉ、　Ｉｎ、　Ｈｎ、　Ｃｕ、　Ｇｅ、　Ｎ
ｂ、　Ｓｎ、７「、Ｉｌｌ、Ｖ、Ａｊ！　、Ｓｎから選
ばれた１種以上の元素を表わす。

ただし、Ｈが３価の元素でない場合には２種以上を組合
せてその平均価数が３となるように調節する。）で表わ
される保磁力２００〜２００００　　の六方晶系フェラ
イトが適している。

本発明に用いる樹脂結合材としては、可撓性のあるフィ
ルム形成材料であって、支持体材料、磁性粉と親和性の
ある材料であれば、いずれも使用可能である。これらの
例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体材料、
ＮＢＢ−ポリ酢酸ビニル系材料、ウレタン可塑化塩化ビ
ニル−＃酸ビニル系共重合体材料、ポリウレタン系材料
、ポリエステル系樹脂、インシアネート系材料等の公知
の材料を挙げることができる。

これらの樹脂結合材は、通常、１種以上の混合物で使用
することができる。かかる樹脂結合材は、強磁性微粒子
１００重量部に対して２〜３０重量部配合することが望
ましい。

この理由は、該樹脂結合材を２重量部未満にすると、強
磁性微粒子の分散度が低下し、しかも溶剤希釈や磁場配
向する際の安定性を低下させるおそれがあるからであり
、逆にこの樹脂結合材が３０重置部を越えると磁気記録
媒体として必要な磁気特性が得られなくなるおそれがあ
るからである。

また、樹脂結合材は、最終塗膜の変形率を５×１０−２
μｖａ３／ｒｌＱｔ以上、好ましくは５．Ｘ　１０−’
　〜１Ｘ１０−２μｒｓ’／ｒｏｏｆとすることが可能
なものが望ましい。

本発明に用いる硬化剤の配合量は、上記樹脂結合材１０
０重量部に対して、２〜２０重量部にするとよい、この
範囲を外れて１重量部未満になると、樹脂結合材を三次
元的網目構造にする反応が不十分となり、２０重量部を
超えると樹脂結合材との反応に関与しない余剰の硬化剤
どうしが反応を起こし、硬化したものが樹脂結合材の網
目楢造中に侵入して塗膜強度を低下させる。

本発明の磁気記録媒体は、例えば、次のようにして製造
することができる。すなわち、先ず、サンドグラインダ
ーポットのような分散・混合機の中に、前記六方晶系強
磁性体粉末と樹脂結合材と、適宜、溶媒を所定量添加し
た後、混合機を運転して磁気塗料を調整する。

このとき、磁性粉／ｉ）Ｉ鮨詰合材の配合比、樹脂結合
材の種即等を調節することにより、姓終塗膜の変形率が
５Ｘ１０−２〜１μｍ’／ｎｃ＋ｆとなるようにするこ
とが可能である。

一般的には、変形率と膜組成との関係は、磁性粉等の顔
料／ｆ！ｆ脂結合脂化合材比率ることにより調整するこ
とができ、また、硬い樹脂結合材を選択したり、あるい
は、硬化剤の量をコントロールして樹脂結合材のクロス
リンク密度を高くすることによって変形率を小さくする
ことができる。ここで硬い樹脂結合材とは、上記試験法
を樹脂結合材膜に対して用いた場合にその変形量を小さ
くする樹脂結合材である。磁気塗料には、必要に応じて
、さらに、カーボンブラックなどの帯電防止用導電剤、
レシチンなどの分散剤、潤滑剤、研磨剤、安定剤等、公
知の添加剤を加えることができる。

次に、得られた磁気塗料を、例えば、リバースロールコ
ータ、ドクターブレードコータ、グラビアコータ等を用
いる公知の方法によって塗布し、屹燥・平滑化処理を行
い、本発明の磁気記録媒体を得る。磁気記録媒体の表面
は、０．００１〜０．０１μｌの重さ（（Ｒａ）であっ
て、この粗さ範囲を越える凸部が存在しないことが望ま
しい、　０．０１μｍを越える粗さになると高密度記録
を達成することが困難になり、逆に０．００１μｍ未溝
にな６と初期からの走行性が不安定になる。

（作用） 本発明の磁気記録媒体における耐久性安定化のメカニズ
ムは、次のようなものであると考えられる。

すなわち、同一の外力に対して、本発明の磁気記録媒体
は、従来の磁気記録媒体に比べて、変形量が大きく、よ
り広範な領域で外力を受けとめるため応力集中が緩和さ
れる。従来の記録、再生時のヘッド／媒体間の＊ＷＡ係
数は０．０１〜０．１程度であり、また、きついヘッド
タッチの走行系においても０．３以下であり、媒体、ヘ
ッドは半浮上のコンタクト状態にある。耐久性の面から
見ると、コンタクトし易い媒体白部分がすくないこと、
そして、その凸部が仮にコンタクトしても、そこでの応
力集中がなされにくい、この２点が考えられる。

なお、媒体凸部がすくないことは再生出力、ドロップア
ウトに対して有利で、高密度媒体に適していることはい
うまでもない。

本発明において、高面積度が得られる理由は、変形率が
比穀、的大きく、それ故に、カレンダー等による磁性層
表面鏡面化工程が有効に作用するものと考えられる。

（実施例） 以下、本発明の磁気記録媒体を実施例によって説明する
。

実施例ｌ Ｂａ−フェライト粉末・・・・・・・・・・・・・・・
１００ｆｆｌ量部（ＣＯ−Ｔｉ置換型、平均粒径０．０
８μｍ）Ｃ「２０３・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・３　７７（研磨剤
） フロロカーボン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・６　〃（潤滑剤） ゛ポリウレタン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・２５　　ｕ（樹脂結合材） ポリイソシアネート・・・・・・・・・・・・・・・・
・・１Ｑ　　ＩＩ（日本ウレタン社製：コロネートＬ） 上記の組成で、常法により磁性塗料を製造し、ブレード
コータで１５μＩ厚のポリエステルフィルム（支持体）
の両面に塗布し、乾燥した０次いで、８０℃でカレンダ
処理を１回行って磁性層表面を平滑化した後、１／２イ
ンチテープ状にスリットした。

次に、その一部を切り取り十分に洗浄した表面性の良い
ガラスプレート上にはりつけ次の方法で変形測定を行な
った。

測定装置は、Ｔａｙｌｏｒ−ｔｌｏｂｓｏｎ　　Ｔａ１
ｙｓｔｅｐを用い、また針先形状は２．５μｎ＋（Ｒ，
）のものを用いた。

まず、針圧を２ｍｇ　ｒに設定し、サンプルの任意の場
所で、針−サンプルの相対速度を２．５μｍ７ｓｅｃと
して、表面性のプロフィールをとり、次に、この状態の
まま、針を最初の位置へ戻して針圧を４５ｍｇｆに設定
し、この荷重で表面のプロフィールをとった。この測定
における２１ｇｆ　、４５ａ（Ｊｆの面のプロフィール
の高さの差、すなわち、４３１ｇｆ荷重の増加による磁
性層の変形は０．３７μ曙であった。

ここで、接触面積は ２π・（針先の半径）×（プロフィール高さの差） であるから単位面積、単位荷重あたりの変形率は、０．
３７／４３ｍａｆ／　ｂπ・０．３７＝５ｘ　１０−’
μＩＩ″／Ｉ１ｇ「となる、なお、２ｎｇｆのプロフィ
ールより求めた磁性層粗さは、０．０１μｍであり、凸
部の最大値は、０、００８μｍであった。また、この実
施例に用いられた、樹脂単独の変形率は硬化剤１０ｐｈ
ｒ添加したレベルでは、０．３６ＪＪ　ＩＩ’　／　Ｂ
ｆであった。

実施例２ Ｂａ−フェライト粉末・・・・・・・・・・・・・・・
１００重量部（実施例１と同じ） カーボンブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・６１Ｉ（帯電防止剤） Ｃ「２０３　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・３　　ｎフロロカーボン・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・６　〃ポ
リウレタン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・２５　　ｕポリイソシアネート・・・・・・・・
・・・・・・・・・・２　〃（日本ウレタン社製：コロ
ネートＬ） 上記の組成で常法により磁性塗料を製造し、実施例１と
同様にしてサンプルを得た。このサンプルの変形率は、
０．９２μｄ／ｒｅ９ｒであり面精度は、０．００１μ
ｍであり最大凸部は０．０００７μｍであった。

実施例３ 実施例１においてカレンダーを２回かけた所、変形率は
５Ｘ１Ｇ−’μｍ’／ｌ！Ｊｆであり、表面粗さが０．
００１μｌ、最大凸部は０．０（１０９μ曙であった。

実施例４ 実施例２においてカレンダー圧力を半分にしたところ、
変形率は１．０μ璽”／Ｂｆであり面粗さは、０．０１
μ糟で最大凸部は０．０１μｍであった。

比較例ｌ Ｂａ−フェライト粉末・・・・・・・・・・・・・・・
１００重量部（実施例１と同じ） カーボンブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・６　　ｌｌＣｒ　　Ｑ　　　・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・３　　
ｎフロロカーボン　・・・・・・・・・・・・・・・・
・・０．６　　ｎポリウレタンｖ！Ｊ脂・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・２５〃ポリイソシアネー
ト・・・・・・・・・・・・・・・・・・１ｎ（日本ウ
レタン社製：コロネートＬ） 上記組成物を実施例１と同様に処理したところ、変形率
が１．２μ書’／ｍｇｆ、表面粗さが０．００５μ階で
あった。

比較例２ 樹脂単独の硬度が、硬化剤１０ｐｈｒのレベルで、０．
０９μ♂／ｍｇｆの樹脂を用いて、実施例１と同一配合
比率の塗料を調整した。さらに実施例１と同様に鏡面処
理を行なったところ、変形率４．８×１０−２μｓｅ’
／ｍｇｆ表面粗さが０．０１μｍであった。

比較例３〜８ 実施例１および２において、カレンダー温度を、６０℃
、７０℃、９０℃としたものをそれぞれ比較例３．４．
５．６．７．８とする。

得られた各実施例および各比較例の磁気記録媒体の特性
を次表に示す。

（以下余白） １）：実施例１を基準にした相対値 ２）：ＶｌｌＳデツキを改造し、スデイルモードでｆｉ
ｌ−ラックを連続摺動。

゛初期値より再生出力が１ｄＢ低下した時点を耐久性の
終点とした。

［発明の効果〕 以上の実施例からも明らかなように、本発明の磁気記録
媒体は表面性を維持したまま良好な耐久性を有する。

出願人　　　　　　株式会社　東芝 代理人　弁理士　　須　山　佐　−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）強磁性微粉末と結合剤とを含む磁性塗料を非磁性
   基体上に塗布してなる磁気記録媒体において、前記磁性
   塗料により形成された最終塗膜の変形率（磁性層側より
   膜面垂直方向）が５×１０＾−＾２〜１μｍ＾３／ｍｇ
   ｆであることを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）磁性層の表面粗さ（Ｒａ）が０．００１〜０．０
   １μｍであって、かつ前記粗さを越える凸部が存在しな
   いことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の磁気記
   録媒体。