JPH0110752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、記録と再生を可能にするデイスクレ
コーダの記録ビーム制限回路に関する。

(ロ) 従来技術 追記録又は再記録の可能なデイスクレコーダは
通常デイスク側に予めガイドトラツクを形成して
おき、このガイドトラツクに対してトラツキング
を実行し乍ら、記録トラツクを形成している。こ
のガイドトラツクはスパイラル状又は同心円状の
溝を成形しており、例えば溝幅を0.5〜0.7μm溝ピ
ツチを2μmに設定している。

しかし、このガイドトラツクにキズや成形ミス
があると、正しいトラツキングが為されず、記録
ビームが記録済トラツクに近付き過ぎて再生時に
記録トラツクの識別が困難となつたり、記録ビー
ムが記録済トラツクを横切つて２重記録を為し正
しい記録トラツクをも損う等の惧れがあつた。

(ハ) 考案の目的 そこで、本考案は、記録ビーム発生期間中に所
定レベル以上のトラツキングエラーを検出したと
き、レーザ光源の発光レベルを落し記録を禁止す
る新規且つ有効な記録ビーム制限回路を提案する
ものである。

(ニ) 考案の構成 本考案は、記録指令信号を受けて記録再生用の
レーザ光源を記録モードに設定するモード設定回
路と、デイスクのガイドトラツクからの反射光を
ガイドトラツクの幅方向に分割して受光するトラ
ツキング用のセンサー対と、該センサー対の受光
出力の差出力を和出力で割つてトラツキングエラ
ー検出信号を発する演算回路と、該トラツキング
エラー検出信号レベルが所定範囲を越えたとき前
記モード設定回路に記録禁止信号を供給するエラ
ーレベル判別回路とをそれぞれ設け、記録ビーム
が前記ガイドトラツクより所定量外れたとき、前
記レーザ光源の発光レベルを落すことを特徴とす
るものである。

(ホ) 実施例 以下、本考案を図示する一実施例に従い説明す
る。本実施例は、第１図に模式的に図示する様に
レーザ光源１が発するレーザービームを第１レン
ズ２を介して平行光とした後、平行光を対物レン
ズ３によつてデイスクＤのガイドトラツクDa上
に集光照射するものである。このレーザ光源１の
発光レベルは、二段に切り換えられ、高レベルの
記録ビームは、ガイドトラツクDaに沿つて記録
ビツトや磁化を施し記録トラツクを形成する。ガ
イドトラツクDaを照射するレーザビームの反射
ビームは、前記第１レンズ２と前記対物レンズ３
との間に配したハーフミラー４により一部光路を
変更され、第２レンズ５にてトラツキング用のセ
ンサー対６上に集光照射せしめられる。このセン
サー対６は、トラツクの幅方向に分割されている
ため、第２図で実線で示す様に正しいトラツキン
グ状態ではガイドトラツクDaによる回折量が等
しいため受光出力レベルは等しいが、例えば、点
線で図示する様にガイドトラツクDaが左にずれ
ると、左側の回折量が多くなり右側のセンサー６
ａの受光レベルが低下し、逆に左側センサー６ｂ
の受光レベルが上昇する。従つて、センサー対６
の受光出力レベルの差によつて、トラツキングエ
ラーが検出できる。

本実施例では、記録時と再生時に発光レベルを
切り換えており、受光出力レベルの差も発光レベ
ルによつて変化する。そこで、本実施例では、第
３図に図示する様に、受光出力を演算回路７に入
力し、減算回路７ａより導出する差出力を加算回
路７ｂより導出する和出力で割つており割算回路
７ｃの出力をトラツキングエラー検出信号として
いる。このトラツキングエラー検出信号は、差出
力と和出力の比であり、ビームの発光レベルには
左右されず、モードを問わず利用できる。トラツ
キングエラー検出出力は、トラツキング制御回路
８に入力され、トラツキング制御機構をコントロ
ールして、照射スポツトをガイドトラツクDaの
中心に一致せしめる。尚、トラツキング制御機構
に付いては、周知の種々の機構が採用できるが、
要旨に直接関係ないので、焦点制御機構同様図示
及び説明を割愛する。

本実施例は、トラツキングエラー検出出力をエ
ラーレベル判定回路９に入力している。このエラ
ーレベル判定回路９は、予め自己設定した判定レ
ベルの範囲中に、トラツキングエラー検出出力レ
ベルが含まれているか否かを判定しており、判定
レベルの範囲を外れたとき、記録禁止信号を発し
ている。この記録禁止信号は、モード設定回路１
０に入力され、記録モードでレーザ光源１に対す
る印加電圧を降下せしめる。このモード設定回路
１０は、記録指令信号発生時にのみ高レベルの電
圧を前記レーザ光源１に印加して、記録ビームを
発生せしめており、記録禁止信号の入力によつて
印加電圧を降下せしめ、発光レベルを再生ビーム
程度に落す。

本実施例では、同時に記録禁止信号の発生を受
けて記録エラー表示手段１１を作動せしめ、記録
ミスを発光素子を点灯せしめて表示している。
尚、記録禁止信号によつて記録を中断された情報
は、完全に記録される迄、次々とガイドトラツク
を変更して、記録される。

上述する説明では記録ビームを記録情報によつ
て変調する手段に付いては説明を省略したが、斯
る変調手段は周知であり、本考案に直接関係がな
いので、説明を割愛する。

(ヘ) 考案の効果 よつて、本考案によれば、記録済トラツクを損
うことなく記録トラツクを確実に形成することが
でき、正確な記録再生を実現でき、その効果は大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る光学式の模式
的説明図、第２図は同実施例のトラツキングエラ
ー検出原理説明図、第３図は同実施例の要部回路
ブロツク図をそれぞれ顕わす。 主な図番の説明、６…センサー対、Da…ガイ
ドトラツク、７…演算回路、９…エラーレベル判
別回路、１０…モード設定回路、１…レーザ光
源。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 記録モードと再生モードに応じて発光レベルが
   変化する記録再生用のレーザ光源と、 記録指令信号を受けて該レーザ光源を記録モー
   ドに設定するモード設定回路と、 デイスクのガイドトラツクからの反射光をガイ
   ドトラツクの幅方向に分割して受光するトラツキ
   ング用のセンサー対と、 該センサー対の受光出力の差出力を算出する減
   算回路と、 該センサー対の受光出力の和出力を算出する加
   算回路と、 前記差出力を前記和出力で割算してトラツキン
   グエラー検出信号として出力する割算回路と、 記録及び再生モードにおいて該トラツキングエ
   ラー検出信号に応じてトラツキング制御を為すト
   ラツキング制御回路と、 該トラツキングエラー検出信号レベルが所定範
   囲を越えたとき前記モード設定回路に記録禁止信
   号を供給するエラーレベル判別回路とをそれぞれ
   設け、記録ビームが前記ガイドトラツクより所定
   量外れたとき前記レーザ光源の発光レベルを落し
   記録を禁止することを特徴とするデイスクレコー
   ダの記録ビーム制限回路。