JP804H - 導電被膜の形成方法 - Google Patents
導電被膜の形成方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はヘイズ(曇り)のない低抵抗で高赤外線反射率
を有するフッ素ドープ酸化錫(SnO2(F))の導電被
膜の形成方法に関する。すなわち、本発明による被膜は
着色がほとんどなくあくまでも透過性と外観上に優れる
とともに赤外領域での反射率が高く、かつ良好な導電性
を兼ね備えて、しかも優れた硬度と化学的機械的耐久性
を有しているので、その特性を利用して種々の分野に広
く採用され得るものである。すなわち、通常の板ガラス
基板表面上に被膜して、例えば、建築、自動車、航空機
および船舶あるいは冷凍シヨーケースの防曇窓ガラスま
たは、熱線反射透明窓ガラスに、また太陽熱集熱器のカ
バーガラスやオーブンのドアガラスに、さらに液晶電気
光学デイスプレイ等の電気電子機器部品に等、多方面で
実用され得るものである。 〔従来の技術〕 従来、酸化錫被膜を形成する際、被膜にヘイズの発生す
る原因として、錫化合物中の塩素ガラスがガラス中のア
ルカリと反応してNaClを形成することによるものと
考えられており、ヘイズのない酸化錫被膜を形成する方
法として、例えば、(C4H9)2Sn(CH3CO
O)2等の無塩素系の錫化合物を用い、ドーピング剤と
してCF3COOH等を用いる方法(特公昭53−25
331号公報)が知られている。また、比較的低温のガ
ラス基板温度で低抵抗の被膜が得られる方法として、錫
化合物としてSnCl4を用いる方法(A.BHARD
WAJ等「FLUORINE−DOPED SnO2
FILMS FOR SOLAR CELL APPL
ICATION」Solar Cells.5(198
1−1982)P.39−49)が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前述の特公昭53−25331号公報に記載されている
方法においては、ヘイズのない酸化錫被膜が得られる
が、600℃以下のガラス基板の温度において被膜を形
成させると、低抵抗、高赤外反射率の被膜が得られ難い
し、また600℃以上の高い温度のガラス基板に被膜を
形成させると、抵抗値、赤外反射率等の特性は改善され
るが、ガラスに歪、反り等が発生して良好な製品が得ら
れ難いものであり、また前述の公知の刊行物に記載の方
法においては、スプレーする混合溶液が不安定であり錫
の沈溺等も発生しやすく、スプレー時にその装置自体の
腐食および分解ガスによる周囲設備も激しい腐食を起
し、通常のソーダ石灰ガラスを基板として用いた際には
SiO2等のアンダーコートなしではヘイズがきつく生
じて製品となり難いものであって、通常の板ガラス基板
であればSiO2等のアンダーコーテイングが透視性お
よび外観上から必須条件であるものであり、さらに抵抗
値についても低い値を得られるもののより一層低い抵抗
値の被膜を求められているなかでは満足し得ないもので
もある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、前述の問題点に着目してなしたものであっ
て、SiO2等のアンダーコートなしで、500〜60
0℃の高温のガラス基板表面上に、〔(C4H9)Sn
Cl、/(C4H9)SnCl3+(アルコール+
水)〕=20〜50%3〔NH4F/(C4H9)Sn
Cl3+(アルコール+水)〕=0.01〜0.05、
ならびに〔H2O/アルコール+H2O〕=10〜90
%でなる(C4H9)SnCl3、水、アルコールおよ
びNH4Fの混合溶液を噴霧して、フッ素ドープ酸化錫
の導電被膜を形成するようにしたものであり、ヘイズの
ない、より低抵抗で高赤外線反射率を有する酸化錫被膜
を得る形成方法を提供するものである。 本発明において、(C4H9)SnCl3はSnCl4
に比較して噴霧時の設備等への腐食が少なく、上述の混
合溶液中でも安定であり、被膜のヘイズの発生もなく、
また他の有機錫化合物よりも被膜の抵抗値がより低いも
のとなるものである。 NH4Fは酸性弗化アンモニウムでもよい。また他のフ
ッ素化合物と比較して少量の添加量でよいものであり、
(C4H9)SnCl3とNH4Fとの組合せにより、
(C4H9)SnCl3は塩素を有する化合物にもかか
わらず、NH4Fのフッ素の作用により被膜のヘイズの
発生を防止できるものである。 水およびアルコールは、溶剤として用いるものであり、
水はNH4Fを溶解させるために加えるものである。ア
ルコールとしてはCH3OH、C2H5OH等が用いら
れる。水およびアルコールの混合割合は、適宜調製して
用いることができ、水のみの場合では噴霧時にガラス基
板を急激に冷却し、ガラスの割れ等を発生し、また、ヘ
イズの発生等外観上好ましくない。また、アルコールの
みの場合ではNH4Fの溶解性、被膜の成長速度、噴霧
蒸気の燃焼等好ましくない。 本発明において、ガラス基板の温度としては500〜6
00℃であって、500℃未満では低抵抗、高赤外反射
率の被膜が得られ難い、また600℃を超えるとガラス
基板に歪、反り等が生じる。 また、混合溶液における量的範囲はつぎのようになるも
のである。 1)〔(C4H9)SnCl3/(C4H9)SnCl
3+(アルコール+水)〕=20〜50% すなわち、20%未満では溶媒(アルコール+水)の割
合が高くなり、基板の温度の低下等で効率的な被膜形成
が難しいし、50%を超えると(C4H9)SnCl3
の割合が高くなり、被膜のムラが発生し不均質な膜とな
る。 2)〔NH4F/(C4H9)SnCl3+(アルコー
ル+水)〕=0.01〜0.05 すなわち、0.01未満あるいは0.05を超えると低
抵抗が徐々に高くなり、範囲外のはずれ方が多くなると
極端に高くなる。 3)〔H2O/アルコール+H2O〕=10〜90% すなわち、10%未満ではNH4Fの溶解性が下がり、
被膜の生成速度が遅くなり、90%を超えるとスプレー
時ガラス基板の温度が急激に低下することとなり、ガラ
ス基板の割れを誘発することがあるものである。 またさらに膜厚としては4000〜10000Åが好ま
しい。4000Å未満では被膜のギラつく干渉色が発生
しやすく、10000Åを超えると性能上膜厚効果が少
なくコストアップにつながるものであり、赤外線反射率
の面からは5000Å程度がより好ましいものである。 〔作用〕 前述したとおりの本発明の被膜形成方法によって、特定
量とした(C4H9)SnCl3等を用いることによ
り、前記本発明の混合溶液中で沈澱等の問題もなく安定
したものとなり、噴霧上のトラブルもなく、均一な膜を
形成し得るとともに、スプレー装置および周囲設備等の
腐食も軽減されるものとなり、しかも低抵抗も他の有機
錫化合物に比してより低い膜が得られるものである。さ
らに、塩素を有する錫化合物でありながらヘイズの発生
を起こすこともないものとなり、略無色で、透視性に優
れ、外観上も適度の光沢と平滑性をほぼ保持し得るもの
であり、また熱線反射率も高く、可視域の透過率もほぼ
自動車窓ガラスに採用し得る程度のものとなる特徴を有
するものである。 上述に加えて、噴霧時にガラス基板を急冷することがな
いのでガラスの割れ等も発生せず、被膜の成長速度も早
く、フッ素化合物の添加量も少量で有効に働き、付着強
度も充分にあるものとなり、歩留および品質上も良好な
ものとなるものである。 〔実施例〕 以下本発明の実施例を説明する。 (実施例1) 充分脱脂洗浄された300mmx300mmの大きさで厚さ
3mmのソーダ石灰ガラスをガラス基板として用い、加熱
炉にて540℃、560℃、590℃にそれぞれ板温を
上昇した後、30mm/secのスピードで移送されるガラ
ス基板表面上に、約3kg/cm2のエアの噴霧溶液を微細
化しスプレーする方式の自動スプレーガンを用いて下記
の錫化合物溶液とフッ素化合物を混合した溶液を3cc/
secの量でスプレーガンと板ガラスの距離約30cmから
噴霧してSnO2(F)膜を形成させた。膜厚は約600
0Åを得た。 錫化合物溶液 (C4H9)SnCl335wt%、C2H5OH35
wt%、H2O30wt% フッ素化合物 NH4F/錫化合物溶液=0.01、0.02、0.0
3、0.04 以上のような方法で得られたSnO2(F)膜の比抵抗を
測定し、その測定結果を第1図に示した。 (実施例2) ガラス基板および噴霧条件は実施例1と同様とし、ガラ
ス基板の温度は540℃、560℃、590℃について
錫化合物溶液は不変で(C4H9)SnCl335wt
%、C2H5OH35wt%、H2O30wt%とし、
フッ素化合物のみNH4F/錫化合物溶液=0.03と
一定とし、各設定温度で被膜を形成させ、SnO2(F)
膜を有するガラス基板を製造した。 これをサンプルとして光学特性を測定し、それを分光曲
線として第2図に示した。 (比較例) ガラス基板および噴霧条件は実施例1と同様とし、ガラ
ス基板の温度は540℃、560℃、590℃および6
10℃について、混合溶液として次のものに用いて噴霧
した。 1)(CH3)2SnCl235wt%、C2H5OH
25wt%、H2O40wt% NH4F/((CH3)2SnCl2+C2H5OH+
H2O)=2/100 2)(C4H9)2Sn(CH3COO)235wt
%、CCl3CH335wt%、CF3COOH30w
t% ガラス基板表面上に得られたSnO2(F)膜の比抵抗を
測定し、それを第3図に示した。 〔発明の効果〕 第1図より明らかなように、(NH4F/錫化合物溶
液)x100が1〜4%で、しかもガラス基板の温度が
540〜590℃の間で高い温度の方が比抵抗をより下
げ、しかもその間でそれぞれ最小値をもつことを見出
し、しかも第2図では光学特性として、ガラス基板の温
度によって同一の本発明の混合溶液を噴霧し被膜を形成
しても、赤外領域での反射率に影響を与え、可視領域で
の透過率がほぼ同一ではあるが約70%を得て、自動車
の窓ガラス等にも使用しうることが確認できた。なお、
数値的には、比抵抗が4〜7x10-4Ωcm、赤外線反射
率が約80〜87%(10μmにおいて)である。 さらに第3図では、本発明における混合溶液中の(C4
H9)SnCl3と他の有機錫化合物との比較による一
例を示すものであり、実施例1が7〜4x10-4Ωcmで
あるのに対し、比較例1および2では、18〜9x10
-4Ωcmであり、明らかに比抵抗へ与える影響に大きな差
があることがわかるものである。 以上のように、本発明によれば、SiO2等のプレコー
トなしで、ヘイズのない低抵抗、高赤外反射率の被膜が
得られ、導電性材料、赤外線反射材料として用いること
ができるし、また比較的低温のガラス基板で被膜が容易
に形成できるという顕著な作用効果を奏するものであ
る。
を有するフッ素ドープ酸化錫(SnO2(F))の導電被
膜の形成方法に関する。すなわち、本発明による被膜は
着色がほとんどなくあくまでも透過性と外観上に優れる
とともに赤外領域での反射率が高く、かつ良好な導電性
を兼ね備えて、しかも優れた硬度と化学的機械的耐久性
を有しているので、その特性を利用して種々の分野に広
く採用され得るものである。すなわち、通常の板ガラス
基板表面上に被膜して、例えば、建築、自動車、航空機
および船舶あるいは冷凍シヨーケースの防曇窓ガラスま
たは、熱線反射透明窓ガラスに、また太陽熱集熱器のカ
バーガラスやオーブンのドアガラスに、さらに液晶電気
光学デイスプレイ等の電気電子機器部品に等、多方面で
実用され得るものである。 〔従来の技術〕 従来、酸化錫被膜を形成する際、被膜にヘイズの発生す
る原因として、錫化合物中の塩素ガラスがガラス中のア
ルカリと反応してNaClを形成することによるものと
考えられており、ヘイズのない酸化錫被膜を形成する方
法として、例えば、(C4H9)2Sn(CH3CO
O)2等の無塩素系の錫化合物を用い、ドーピング剤と
してCF3COOH等を用いる方法(特公昭53−25
331号公報)が知られている。また、比較的低温のガ
ラス基板温度で低抵抗の被膜が得られる方法として、錫
化合物としてSnCl4を用いる方法(A.BHARD
WAJ等「FLUORINE−DOPED SnO2
FILMS FOR SOLAR CELL APPL
ICATION」Solar Cells.5(198
1−1982)P.39−49)が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前述の特公昭53−25331号公報に記載されている
方法においては、ヘイズのない酸化錫被膜が得られる
が、600℃以下のガラス基板の温度において被膜を形
成させると、低抵抗、高赤外反射率の被膜が得られ難い
し、また600℃以上の高い温度のガラス基板に被膜を
形成させると、抵抗値、赤外反射率等の特性は改善され
るが、ガラスに歪、反り等が発生して良好な製品が得ら
れ難いものであり、また前述の公知の刊行物に記載の方
法においては、スプレーする混合溶液が不安定であり錫
の沈溺等も発生しやすく、スプレー時にその装置自体の
腐食および分解ガスによる周囲設備も激しい腐食を起
し、通常のソーダ石灰ガラスを基板として用いた際には
SiO2等のアンダーコートなしではヘイズがきつく生
じて製品となり難いものであって、通常の板ガラス基板
であればSiO2等のアンダーコーテイングが透視性お
よび外観上から必須条件であるものであり、さらに抵抗
値についても低い値を得られるもののより一層低い抵抗
値の被膜を求められているなかでは満足し得ないもので
もある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、前述の問題点に着目してなしたものであっ
て、SiO2等のアンダーコートなしで、500〜60
0℃の高温のガラス基板表面上に、〔(C4H9)Sn
Cl、/(C4H9)SnCl3+(アルコール+
水)〕=20〜50%3〔NH4F/(C4H9)Sn
Cl3+(アルコール+水)〕=0.01〜0.05、
ならびに〔H2O/アルコール+H2O〕=10〜90
%でなる(C4H9)SnCl3、水、アルコールおよ
びNH4Fの混合溶液を噴霧して、フッ素ドープ酸化錫
の導電被膜を形成するようにしたものであり、ヘイズの
ない、より低抵抗で高赤外線反射率を有する酸化錫被膜
を得る形成方法を提供するものである。 本発明において、(C4H9)SnCl3はSnCl4
に比較して噴霧時の設備等への腐食が少なく、上述の混
合溶液中でも安定であり、被膜のヘイズの発生もなく、
また他の有機錫化合物よりも被膜の抵抗値がより低いも
のとなるものである。 NH4Fは酸性弗化アンモニウムでもよい。また他のフ
ッ素化合物と比較して少量の添加量でよいものであり、
(C4H9)SnCl3とNH4Fとの組合せにより、
(C4H9)SnCl3は塩素を有する化合物にもかか
わらず、NH4Fのフッ素の作用により被膜のヘイズの
発生を防止できるものである。 水およびアルコールは、溶剤として用いるものであり、
水はNH4Fを溶解させるために加えるものである。ア
ルコールとしてはCH3OH、C2H5OH等が用いら
れる。水およびアルコールの混合割合は、適宜調製して
用いることができ、水のみの場合では噴霧時にガラス基
板を急激に冷却し、ガラスの割れ等を発生し、また、ヘ
イズの発生等外観上好ましくない。また、アルコールの
みの場合ではNH4Fの溶解性、被膜の成長速度、噴霧
蒸気の燃焼等好ましくない。 本発明において、ガラス基板の温度としては500〜6
00℃であって、500℃未満では低抵抗、高赤外反射
率の被膜が得られ難い、また600℃を超えるとガラス
基板に歪、反り等が生じる。 また、混合溶液における量的範囲はつぎのようになるも
のである。 1)〔(C4H9)SnCl3/(C4H9)SnCl
3+(アルコール+水)〕=20〜50% すなわち、20%未満では溶媒(アルコール+水)の割
合が高くなり、基板の温度の低下等で効率的な被膜形成
が難しいし、50%を超えると(C4H9)SnCl3
の割合が高くなり、被膜のムラが発生し不均質な膜とな
る。 2)〔NH4F/(C4H9)SnCl3+(アルコー
ル+水)〕=0.01〜0.05 すなわち、0.01未満あるいは0.05を超えると低
抵抗が徐々に高くなり、範囲外のはずれ方が多くなると
極端に高くなる。 3)〔H2O/アルコール+H2O〕=10〜90% すなわち、10%未満ではNH4Fの溶解性が下がり、
被膜の生成速度が遅くなり、90%を超えるとスプレー
時ガラス基板の温度が急激に低下することとなり、ガラ
ス基板の割れを誘発することがあるものである。 またさらに膜厚としては4000〜10000Åが好ま
しい。4000Å未満では被膜のギラつく干渉色が発生
しやすく、10000Åを超えると性能上膜厚効果が少
なくコストアップにつながるものであり、赤外線反射率
の面からは5000Å程度がより好ましいものである。 〔作用〕 前述したとおりの本発明の被膜形成方法によって、特定
量とした(C4H9)SnCl3等を用いることによ
り、前記本発明の混合溶液中で沈澱等の問題もなく安定
したものとなり、噴霧上のトラブルもなく、均一な膜を
形成し得るとともに、スプレー装置および周囲設備等の
腐食も軽減されるものとなり、しかも低抵抗も他の有機
錫化合物に比してより低い膜が得られるものである。さ
らに、塩素を有する錫化合物でありながらヘイズの発生
を起こすこともないものとなり、略無色で、透視性に優
れ、外観上も適度の光沢と平滑性をほぼ保持し得るもの
であり、また熱線反射率も高く、可視域の透過率もほぼ
自動車窓ガラスに採用し得る程度のものとなる特徴を有
するものである。 上述に加えて、噴霧時にガラス基板を急冷することがな
いのでガラスの割れ等も発生せず、被膜の成長速度も早
く、フッ素化合物の添加量も少量で有効に働き、付着強
度も充分にあるものとなり、歩留および品質上も良好な
ものとなるものである。 〔実施例〕 以下本発明の実施例を説明する。 (実施例1) 充分脱脂洗浄された300mmx300mmの大きさで厚さ
3mmのソーダ石灰ガラスをガラス基板として用い、加熱
炉にて540℃、560℃、590℃にそれぞれ板温を
上昇した後、30mm/secのスピードで移送されるガラ
ス基板表面上に、約3kg/cm2のエアの噴霧溶液を微細
化しスプレーする方式の自動スプレーガンを用いて下記
の錫化合物溶液とフッ素化合物を混合した溶液を3cc/
secの量でスプレーガンと板ガラスの距離約30cmから
噴霧してSnO2(F)膜を形成させた。膜厚は約600
0Åを得た。 錫化合物溶液 (C4H9)SnCl335wt%、C2H5OH35
wt%、H2O30wt% フッ素化合物 NH4F/錫化合物溶液=0.01、0.02、0.0
3、0.04 以上のような方法で得られたSnO2(F)膜の比抵抗を
測定し、その測定結果を第1図に示した。 (実施例2) ガラス基板および噴霧条件は実施例1と同様とし、ガラ
ス基板の温度は540℃、560℃、590℃について
錫化合物溶液は不変で(C4H9)SnCl335wt
%、C2H5OH35wt%、H2O30wt%とし、
フッ素化合物のみNH4F/錫化合物溶液=0.03と
一定とし、各設定温度で被膜を形成させ、SnO2(F)
膜を有するガラス基板を製造した。 これをサンプルとして光学特性を測定し、それを分光曲
線として第2図に示した。 (比較例) ガラス基板および噴霧条件は実施例1と同様とし、ガラ
ス基板の温度は540℃、560℃、590℃および6
10℃について、混合溶液として次のものに用いて噴霧
した。 1)(CH3)2SnCl235wt%、C2H5OH
25wt%、H2O40wt% NH4F/((CH3)2SnCl2+C2H5OH+
H2O)=2/100 2)(C4H9)2Sn(CH3COO)235wt
%、CCl3CH335wt%、CF3COOH30w
t% ガラス基板表面上に得られたSnO2(F)膜の比抵抗を
測定し、それを第3図に示した。 〔発明の効果〕 第1図より明らかなように、(NH4F/錫化合物溶
液)x100が1〜4%で、しかもガラス基板の温度が
540〜590℃の間で高い温度の方が比抵抗をより下
げ、しかもその間でそれぞれ最小値をもつことを見出
し、しかも第2図では光学特性として、ガラス基板の温
度によって同一の本発明の混合溶液を噴霧し被膜を形成
しても、赤外領域での反射率に影響を与え、可視領域で
の透過率がほぼ同一ではあるが約70%を得て、自動車
の窓ガラス等にも使用しうることが確認できた。なお、
数値的には、比抵抗が4〜7x10-4Ωcm、赤外線反射
率が約80〜87%(10μmにおいて)である。 さらに第3図では、本発明における混合溶液中の(C4
H9)SnCl3と他の有機錫化合物との比較による一
例を示すものであり、実施例1が7〜4x10-4Ωcmで
あるのに対し、比較例1および2では、18〜9x10
-4Ωcmであり、明らかに比抵抗へ与える影響に大きな差
があることがわかるものである。 以上のように、本発明によれば、SiO2等のプレコー
トなしで、ヘイズのない低抵抗、高赤外反射率の被膜が
得られ、導電性材料、赤外線反射材料として用いること
ができるし、また比較的低温のガラス基板で被膜が容易
に形成できるという顕著な作用効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であって(NH4F/錫化合
物溶液)x100およびガラス基板の温度が比抵抗に及
ばす影響を示し、第2図は本発明の一実施例でのガラス
基板の温度が透過率と反射率に与える影響を示し、第3
図は本発明で(C4H9)SnCl3を採用した効果を
示すものである。
物溶液)x100およびガラス基板の温度が比抵抗に及
ばす影響を示し、第2図は本発明の一実施例でのガラス
基板の温度が透過率と反射率に与える影響を示し、第3
図は本発明で(C4H9)SnCl3を採用した効果を
示すものである。
Claims (1)
- 【訂正明細書】 【特許請求の範囲】 【請求項1】高温のガラス表面上に錫化合物およびフッ
素化合物を含有する溶液を噴霧して、フッ素ドープ酸化
錫被膜を形成する方法において、前記ガラス基板の温度
が500〜600℃であって、しかも前記溶液として
(C4H9)SnCl3、水、アルコールおよびNH4
Fの混合物を用いるとともに、その量的範囲が、〔(C
4H9)SnCl3/(C4H9)SnCl3+(アル
コール+水)〕=20〜50%、〔NH4F/(C4H
9)SnCl3+(アルコール+水)〕=0.01〜
0.05、ならびに〔H2O/アルコール+H2O〕=
10〜90%であることを特徴とする導電被膜の形成方
法。
Family
ID=
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