引用される全ての特許及び非特許文献の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
特に開示されない限り、用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、本明細書で使用される場合、1つ以上(すなわち少なくとも1つ)の言及される特徴を包含することを意図する。
存在する場合、特に記載されない限り、全ての範囲は、包括的であり、結合可能である。例えば、「1から5」の範囲(すなわち1~5)が挙げられる場合、挙げられた範囲は、範囲「1~4」、「1~3」、「1~2」、「1~2及び4~5」、「1~3及び5」などを含むものと解釈されるべきである。
用語「アルファ-グルカン」、「アルファ-グルカンポリマー」などは、本明細書では同一の意味で用いられる。アルファ-グルカンは、アルファ-グリコシド結合によって一緒に連結されたグルコースモノマー単位を含むポリマーである。典型的な実施形態において、本明細書のアルファ-グルカンは、100%のアルファ-グリコシド結合又は少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%のアルファ-グリコシド結合を含む。本明細書のアルファ-グルカンポリマーの例としては、アルファ-1,3-グルカンが挙げられる。
用語「ポリアルファ-1,3-グルカン」、「アルファ-1,3-グルカン」、「アルファ-1,3-グルカンポリマー」などは、本明細書では同一の意味で用いられる。アルファ-1,3-グルカンは、グリコシド結合により互いに連結されるグルコースモノマー単位を含むポリマーであり、少なくとも約50%のグリコシド結合がアルファ-1,3である。特定の実施形態におけるアルファ-1,3-グルカンは、少なくとも90%又は95%のアルファ-1,3グリコシド結合を含む。本明細書のアルファ-1,3-グルカンにおける他の結合の大部分又は全ては、典型的には、アルファ-1,6であるが、いくつかの結合は、アルファ-1,2及び/又はアルファ-1,4でもあり得る。
本明細書の用語「コポリマー」は、少なくとも異なる2つのアルファ-グルカン、例えばデキストラン及びアルファ-1,3-グルカンなどを含むポリマーを指す。本明細書の用語「グラフトコポリマー」、「分枝コポリマー」などは、一般に、「主鎖」(又は「主な鎖」)と、主鎖から分枝する側鎖とを含むコポリマーを意味する。側鎖は、主鎖と構造的に異なる。本明細書のグラフトコポリマーの例は、デキストラン主鎖(又は例えば約1%~35%のアルファ-1,2分枝で変性されたデキストラン主鎖)及び少なくとも約50%のアルファ-1,3グリコシド結合を含む少なくとも1つのアルファ-1,3-グルカンの側鎖を含む。本明細書のアルファ-1,3-グルカン側鎖は、例えば、本明細書に開示されるアルファ-1,3-グルカンの結合及び分子量を有することができる。いくつかの態様において、デキストランの非還元末端は、グルコシルトランスフェラーゼ酵素によるアルファ-1,3-グルカン合成をプライムすることができるため、デキストラン主鎖は、アルファ-1,3-グルカン伸長部を有することができる。
本明細書のいくつかの態様において、用語「デキストラン」、「デキストランポリマー」、「デキストラン分子」などは、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%又は99.5%のアルファ-1,6グリコシド結合(結合の残りは、典型的には、全て又はほとんどがアルファ-1,3である)を含む水溶性アルファ-グルカンを指す。スクロースからデキストランを合成することができる酵素は、「デキストランスクラーゼ」(EC 2.4.1.5)として記載され得る。本明細書で使用する場合、用語「デキストラナーゼ」(アルファ-1,6-グルカン-6-グルカノヒドロラーゼ;EC3.2.1.11)は、1,6-アルファ-グリコシド結合を内加水分解できる酵素を意味する。
用語「グリコシド結合(linkage)」、「グリコシド結合(bond)」、「結合」などは、本明細書で同じ意味で用いられ、糖化合物(オリゴ糖及び/又は多糖類)内の糖モノマーを連結する共有結合を指す。本明細書で使用される場合、用語「アルファ-1,3-グリコシド結合」は、隣接するアルファ-D-グルコース環上の炭素1及び3を介してアルファ-D-グルコース分子を互いに連結する共有結合のタイプを指す。本明細書で使用される場合、用語「アルファ-1,6-グリコシド結合」は、隣接したアルファ-D-グルコース環上の炭素1及び6を介してアルファ-D-グルコース分子を互いに連結する共有結合を指す。本明細書におけるグルカンポリマーのグリコシド結合は、「グリコシド結合」と呼ぶこともできる。本明細書では、「アルファ-D-グルコース」を「グルコース」と呼ぶ。
本明細書のアルファ-グルカンのグリコシド結合プロファイルは、当技術分野で知られる任意の方法を使用して決定することができる。例えば、結合プロファイルは、核磁気共鳴(NMR)分光法(例えば、13C NMR及び/又は1H NMR)を使用する方法を用いて決定することができる。使用することができるこれらの方法及び他の方法は、例えば、Food Carbohydrates:Chemistry,Physical Properties,and Applications(S.W.Cui,Ed.,Chapter 3,S.W.Cui,Structural Analysis of Polysaccharides,Taylor&Francis Group LLC,Boca Raton,FL,2005)に開示されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書のアルファ-グルカンポリマーの「分子量」は、重量平均分子量(Mw)又は数平均分子量(Mn)として表すことができ、その単位は、ダルトン(Da)又はグラム/モルである。代わりに、アルファ-グルカンポリマーの分子量は、DPw(重量平均重合度)又はDPn(数平均重合度)として表すことができる。オリゴ糖などのより小さいアルファ-グルカンポリマーの分子量は、任意選択的に、「DP」(重合度)として提供される場合があり、これは、単にアルファ-グルカン内に含まれるグルコースの数を指す。「DP」は、個々の分子基準でポリマーの分子量を特徴付けることもできる。高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)又はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)などにより、これらの種々の分子量の測定値を算出するための種々の手法が当技術分野において知られている。
本明細書で使用される場合、Mwは、Mw=ΣNiMi2/ΣNiMi(式中、Miは、個々の鎖iの分子量であり、Niは、その分子量の鎖の数である)として計算することができる。SECの他に、静的光散乱、質量分光分析、MALDI-TOF(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型)、X線小角若しくは中性子散乱又は超遠心分離などの他の技術によってポリマーのMwを決定することができる。本明細書で使用される場合、Mnは、Mn=ΣNiMi/ΣNi(式中、Miは、鎖iの分子量であり、Niは、その分子量の鎖の数である)として計算することができる。SECの他に、種々の束一的性質の方法、例えば蒸気圧浸透圧測定、分光分析方法、例えばプロトンNMR、プロトンFTIR又はUV-Visによる末端基定量によってポリマーのMnを決定することができる。本明細書で使用される場合、DPn及びDPwは、1つのモノマー単位のモル質量M1でそれらを割ることにより、それぞれMw及びMnから算出することができる。未置換グルカンポリマーの場合、M1=162である。置換(誘導体化)グルカンポリマーの場合、M1=162+Mf×DoSであり、ここで、Mfは、置換基のモル質量であり、及びDoSは、置換度(グルカンポリマーのグルコース単位1つあたりの置換基の平均数)である。
用語「結晶質」、「結晶質固体」、「結晶」及び類似の用語は、本明細書では、その構成要素が、規則的に秩序ある構造に配列され、格子を形成している固体材料を指し;そのような材料は、典型的には、結晶質及び非晶質領域を有するより大きい組成物の一部分である。「非晶質」材料は、その構成要素が一定の格子パターンで組織化されておらず、むしろランダムに組織化される点で非結晶質である。非晶質材料ではない結晶質材料は、通常、特徴的幾何学的形状(例えば、プレート)を有する。用語「結晶化度」、「結晶化度指数」(CI)、「結晶化度の程度」などは、本明細書では、結晶質である不溶性アルファ-グルカンの分数量(質量分率又は体積分率)を指し、少数又は百分率の形態で表すことができる(例えば、0.65の結晶化度は、65%の結晶化度に対応する)。この分数量は、不溶性アルファ-グルカンの非晶質含有量を含む総量又は体積である。本明細書の結晶化度は、例えば、Struszczyk et al.(1987)J.Bacterial.Polym.Sci.33:177-189)、米国特許出願公開第2015/0247176号明細書、同第2010/0233773号明細書若しくは同第2015/0152196号明細書又は国際公開第2018/081263号パンフレット(これらは、全て参照により本明細書に組み込まれる)に従い、示差走査熱量測定(DSC)、X線回折(XRD)、X線小角散乱(SAXS)、赤外線分光学及び/又は密度測定などの技術を使用して測定することができる。いくつかの態様において、不溶性アルファ-1,3-グルカンの結晶化度は、本明細書では、下記の実施例中に開示される方法論に従って決定することができる。
用語「粒子」、「微粒子」及び類似の用語は、本明細書では、互換的に使用され、微粒子系の最小の認識可能な単位を指す。いくつかの態様における不溶性アルファ-グルカンの粒子は、約0.05~1.0ミクロン(マイクロメートル)の平均径を有する。用語「微粒子化」及び類似の用語は、本明細書の不溶性アルファ-グルカンの粒子を特徴付けるために使用することができ、本開示の典型的な態様における微粒子化された不溶性アルファ-グルカンは、水性条件下で分散時にこの材料が存在するようなものである。いくつかの態様における粒径は、粒子直径及び/又は最長粒子寸法の長さを意味することができる。平均径は、例えば、少なくとも50、100、500、1000、2500、5000又は10000個以上の粒子の直径及び/又は最長粒子寸法の平均に基づき得る。粒子は、本明細書では、例えばプレート形態であり得る。
用語「プレート」、「プレート状」、「プレート様」、「フレーク状」及び類似の用語は、本明細書では、いくつかの態様における不溶性アルファ-グルカン粒子の形状を特徴付ける。この形状を有する粒子は、本明細書では、一般に、球状、円柱状、原繊維状、繊維状、ロッド様、立方体状、針状、スポンジ状/多孔性、薄板状又はいくつかの他の形状である場合とは対照的に、平坦(三次元ではなく、二次元)である。本明細書の粒子に関するプレート形状の例は、図3B及び3Dに示される。本明細書の粒子は、任意選択的に、「プレート」、「プレートレット」及び類似の用語並びに/又は集合的に「微結晶グルカン」及び類似の用語として指すことができる。
本明細書の用語「スクロース」は、アルファ-1,2-グリコシド結合によって連結されたアルファ-D-グルコース分子及びベータ-D-フルクトース分子から構成される非還元二糖を指す。スクロースは、一般に、砂糖として知られている。代わりに、スクロースを「アルファ-D-グルコピラノシル-(1→2)-ベータ-D-フルクトフラノシド」と呼ぶことができる。「アルファ-D-グルコピラノシル」及び「グルコシル」は、本明細書では同じ意味で用いられる。
用語「グルコシルトランスフェラーゼ」、「グルコシルトランスフェラーゼ酵素」、「GTF」、「グルカンスクラーゼ」などは、本明細書では同じ意味で用いられる。本明細書のグルコシルトランスフェラーゼの活性は、生成物であるアルファ-グルカン及びフルクトースを製造するための基質スクロースの反応を触媒する。GTF反応の他の生成物(副生物)としては、グルコース、様々な可溶性グルコオリゴ糖及びロイクロースを挙げることができる。グルコシルトランスフェラーゼ酵素の野生型形態は、一般に、(N末端からC末端の方向に)シグナルペプチド(これは、典型的には、切断プロセスにより除かれる)、可変ドメイン、触媒ドメイン及びグルカン結合ドメインを含有する。本明細書のグルコシルトランスフェラーゼは、CAZy(Carbohydrate-Active EnZymes)データベース(Cantarel et al.,Nucleic Acids Res.37:D233-238,2009)によれば、グリコシドヒドロラーゼファミリー70(GH70)の下で分類される。
本明細書の用語「グルコシルトランスフェラーゼ触媒ドメイン」は、グルコシルトランスフェラーゼ酵素にアルファ-グルカン合成活性を付与するグルコシルトランスフェラーゼ酵素のドメインを指す。グルコシルトランスフェラーゼ触媒ドメインは、典型的には、この活性を有する任意の他のドメインの存在を必要としない。
用語「酵素反応」、「グルコシルトランスフェラーゼ反応」、「グルカン合成反応」、「反応組成物」、「反応配合物」などは、本明細書では同じ意味で用いられ、通常、水、スクロース、少なくとも1つの活性グルコシルトランスフェラーゼ酵素及び任意選択的に他の成分を最初に含む反応を指す。グルコシルトランスフェラーゼ反応が通常開始した後、グルコシルトランスフェラーゼ反応にさらに存在することができる成分には、フルクトース、グルコース、ロイクロース、可溶性グルコオリゴ糖(例えば、DP2~DP7)(これらは、使用されるグルコシルトランスフェラーゼに応じて生成物又は副生物と考えられ得る)及び/又はDP8以上(例えば、DP100以上)の不溶性アルファ-グルカン生成物が挙げられる。少なくとも8又は9の重合度(DP)を有するアルファ-1,3-グルカンなどの特定のグルカン生成物は、非水溶性であるため、グルカン合成反応で溶解されず、むしろ溶液外に存在する(例えば、反応から沈殿したため)可能性があることが理解されるであろう。それは、水、スクロース及びグルコシルトランスフェラーゼ酵素を接触させるステップが実施されるグルカン合成反応中である。本明細書で使用される用語「適切な反応条件下」は、グルコシルトランスフェラーゼ酵素活性によってスクロースからアルファ-グルカン生成物への変換を支援する反応条件を指す。このような反応中、中に入れたスクロースに元々由来するグルコシル基は、酵素的に転移され、アルファ-グルカンポリマー合成に使用される。したがって、このプロセスに関与するグルコシル基は、任意選択的に、グルコシルトランスフェラーゼ反応のグルコシル構成成分又は部分(又は類似の用語)と記載することができる。本明細書のグリコシルトランスフェラーゼ反応によって製造される不溶性アルファ-グルカンは、次に、例えば加水分解手順により、本開示の不溶性アルファ-グルカンを調製するために使用することができる。
本明細書のいくつかの態様におけるグルコシルトランスフェラーゼ反応での不溶性アルファ-グルカン生成物の「収率」は、変換されたスクロースに基づくモル収率を表す。アルファ-グルカン生成物のモル収率は、変換されたスクロースのモルで割った不溶性アルファ-グルカン生成物のモルに基づいて算出することができる。変換されたスクロースのモルは、以下のように算出することができる:(初期スクロースの質量-最終スクロースの質量)/スクロースの分子量[342g/mol]。このモル収率計算は、不溶性アルファ-グルカンに対する反応の選択性の尺度であると見なすことができる。いくつかの態様において、グルコシルトランスフェラーゼ反応における不溶性アルファ-グルカン生成物の「収率」は、反応のグルコシル成分に基づくことができる。このような収率(グルコシルに基づく収率)は、以下の式を用いて評価することができる:
不溶性アルファ-グルカン収率=((IS/2-(FS/2+LE/2+GL+SO))/(IS/2-FS/2))×100%。
グルコシルトランスフェラーゼ反応のフルクトース残余を評価して、該当する場合、HPLCデータが範囲外でない(90~110%は、許容されると見なされる)ことを保証し得る。フルクトース残余は、以下の式を使用して評価することができる:
フルクトース残余=((180/342×(FS+LE)+FR)/(180/342×IS))×100%。
上の2つの式では、ISは、[初期のスクロース]であり、FSは、[最終のスクロース]であり、LEは、[ロイクロース]であり、GLは、[グルコース]であり、SOは、[可溶性オリゴマー](グルコ-オリゴ糖)であり、FRは、[フルクトース]である(二重括弧で示された前述の各基質/生成物の濃度は、グラム/L単位であり、例えばHPLCにより測定した際の濃度である)。
本明細書の不溶性アルファ-グルカンの「ケーキ」は、少なくとも、(i)約50重量%~90重量%の水又は水溶液、及び(ii)約10重量%~50重量%の不溶性アルファ-グルカンを含む、凝縮、圧縮、梱包、圧搾及び/又は圧縮された形態の調製物を指す。いくつかの態様におけるケーキは、「濾過ケーキ」又は「湿潤ケーキ」と称される場合もある。本明細書のケーキは、典型的には、柔らかく、固体様の稠度を有する。
本明細書では、「乾燥」又は「乾燥される」不溶性アルファ-グルカンを含む組成物は、典型的には、その中に6、5、4、3、2、1、0.5又は0.1重量%未満の水が含まれる。
用語「加水分解」及び類似の用語は、本明細書では、より小さい(より低分子量である)が、依然として不溶性であるアルファ-グルカンまでの不溶性アルファ-グルカンの分解であって、不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合を開裂する際に水が消費される分解を指す。用語「加水分解反応」、「加水分解反応組成物」などは、本明細書では、少なくとも水性液体、不溶性アルファ-グルカン及び加水分解剤(例えば、化学、触媒/酵素)を最初に含む反応を典型的に指す。本明細書に記載される酸加水分解反応は、加水分解剤として酸を含み、酸加水分解反応のpHは、本明細書では、例えば4.0以下であり得る。
用語「体積によるパーセント」、「体積パーセント」、「体積%」、「v/v%」などは、本明細書では同じ意味で用いられる。溶液中の溶質の体積パーセントは、以下の式を用いて求めることができる:[(溶質の体積)/(溶液の体積)]×100%。
用語「重量によるパーセント」、「重量パーセント(wt%)」、「重量-重量パーセント(%w/w)」などは、本明細書では同じ意味で用いられる。重量によるパーセントは、組成物、混合物又は溶液中に物質が含まれる場合に質量基準での物質の百分率を指す。
「重量」、「重量/体積パーセント」、「w/v%」などの用語は、本明細書では互換的に使用される。重量/体積パーセントは、以下の通りに計算することができる:((材料の質量[g])/(材料+材料が入れられる液体の総体積[mL]))×100%。材料は、液体中で不溶性であり得る(すなわち液体相中の固体相、例えば分散体である)か、又は液体中で可溶性であり得る(すなわち液体中に溶解される溶質である)。
用語「顔料体積濃度」(PVC)は、本明細書では、コーティング中に存在する全不揮発性材料の体積に対する顔料の体積の比率を指し、百分率として典型的に示される。PVCを計算するための式は、以下の通りである:((顔料体積)/(顔料体積+バインダー体積+他固体体積))×100。「顔料」は、本明細書では、例えばその水中での溶解性が20℃において0.01重量%未満(例えば、0.0001重量%未満)であり、350nm~700nmの範囲の波長で光吸収(例えば、1つの最大を有する吸収)を示す任意の有機及び/又は無機の実体を指すことができる。
用語「水性液体」、「水性流体」、「水性条件」、「水性反応条件」、「水性セッティング」、「水性系」などは、本明細書で使用される場合、水又は水溶液を指すことができる。本明細書の「水溶液」は、1つ以上の溶解塩を含み得、最大総塩濃度は、一部の実施形態において約3.5重量%であり得る。本明細書の水性液体は、典型的には、液体中の唯一の溶媒として水を含むが、水性液体は、任意選択的に、水に混和する1つ以上の他の溶媒(例えば、極性有機溶媒)を含み得る。したがって、水溶液は、少なくとも約10重量%の水を有する溶媒を含むことができる。
本明細書の「水性組成物」は、例えば、約又は少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99又は100重量%の水を含む液体成分を有する。水性組成物の例として、混合液、溶液、分散系(例えばコロイド分散系)、懸濁液及びエマルジョンが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「コロイド分散体」は、分散相及び分散媒体を有する不均一系、すなわち微視的に分散した不溶性粒子が別の物質(例えば、水又は水性溶液などの水性組成物)全体に懸濁していることを指す。本明細書のコロイド分散体の例は、親水コロイドである。親水コロイドなどのコロイド状分散体の粒子の全て又は一部は、本明細書に開示される不溶性アルファ-1,3-グルカンを含むことができる。用語「分散剤(dispersant)」及び「分散剤(dispersion agent)」は、本明細書では互換的に用いられて、分散系の形成及び/又は安定化を促進する物質を指す。本明細書では、「分散」とは、水性液体中で材料の分散体を調製することの行為を指す。本明細書で使用される場合、用語「ラテックス」(及び類似の用語)は、水又は水溶液中での1つ以上のポリマー粒子の分散体を指し、典型的には、少なくとも不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散したポリマー成分としてラテックス組成物中に存在する。いくつかの態様において、ラテックスは、少なくとも不溶性アルファ-グルカン粒子の分散体を含むエマルジョンである。「エマルジョン」は、本明細書では、液滴が可溶性ではないか又は混合できない別の液体中の1つの液体の微小液滴の分散体である(例えば、水又は水溶液などの極性液体中の油又はアルカンなどの他の有機液体などの非極性物質)。エマルジョンは、本明細書では、例えば任意選択的にエマルジョンを安定化することができる分散アルファ-グルカン粒子をさらに含むことができる。しかしながら、いくつかの態様において、エマルジョンは、本明細書では、「乾燥エマルジョン」であり得る。乾燥エマルジョンは、典型的には、凍結乾燥又は噴霧乾燥などによって液体エマルジョンの水の全て又はほとんど(例えば>95%、>99%又は>99.5%)を除去することによって製造される。
例えば、本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散体又はエマルジョンに安定性を提供することができる。分散体又はエマルジョンの「安定性」(又は「安定である」ことの品質)は、本明細書では、例えば、分散体の分散した粒子又は別の液体中に分散した液体液滴(エマルジョン)が、分散体又はエマルジョンの初期調製後、約又は少なくとも約2、4、6、9、12、18、24、30又は36ヵ月の期間分散したままである(例えば、分散体の粒子又はエマルジョンの液体液滴の約又は少なくとも約70、75、80、85、90、95、96、97、98、99又は100重量%が分散した状態である)能力である。安定な分散体又はエマルジョンは、分散/乳化した材料の全体的なクリーム化、沈殿、凝集及び/又は会合に抵抗することができる。
「不溶性」、「水不溶性(aqueous-insoluble)」、「水不溶性(water-insoluble)」(及び同様の用語)(例えば、8以上のDPを有するアルファ-1,3-グルカン)であるアルファ-グルカンは、本明細書では、水又は他の水性条件に溶解しない(又は認識できるほどに溶解しない)(ここで、水性条件は、任意選択的に、0~9のpH(例えば、pH6~8)及び/又は約1~130℃(例えば、20~25℃)の温度を有することをさらに特徴とする)。いくつかの態様において、1.0グラム未満(例えば、検出不可能な量)の水不溶性グラフトコポリマー又はその誘導体は、1000ミリリットルのそのような水性条件(例えば、23℃の水)において溶解する。対照的に、「可溶性」、「水溶性(aqueous-soluble)」、「水溶性(water-soluble)」などである本明細書の特定のオリゴ糖などのグルカン(例えば、8未満のDPを有するアルファ-1,3-グルカン)は、これらの条件下で認識できるほどに溶解する。
本明細書で使用される用語「粘度」は、流動を引き起こす傾向を示す力に(水性又は非水性の)流体が抵抗する程度の尺度を指す。本明細書において使用できる粘度の様々な単位としては、例えば、センチポアズ(cP、cps)及びパスカル秒(Pa・s)が挙げられる。1センチポアズは、1/100ポアズであり、1ポアズは、0.100kg・m-1・s-1に等しい。
本明細書の用語「架橋」、「架橋された」などは、本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子などのポリマーを連結する1つ以上の結合(典型的には共有結合)を指す。多重結合を有する架橋は、典型的には、架橋を形成するために使用された架橋剤の部分である1つ以上の原子を含む。用語「架橋剤」、「架橋剤」などは、本明細書では、架橋を生じることができる原子又は化合物を指す。用語「架橋反応」及び類似の用語(例えば「架橋組成物」、「架橋調製」)は、本明細書では、典型的には、少なくとも溶媒、架橋剤、不溶性アルファ-グルカン粒子及び任意選択的に別のポリマーを含む反応を指し、反応は、例えば、フィルム又はコーティングの調製に関連し得る。いくつかの態様における架橋反応は、水などの水性溶媒を含むが、他の態様では、溶媒は、非水性である。
用語「家庭用ケア製品」「ホームケア」などは、典型的には、家財の処理、清掃、手入れ及び/又は調整に関連する製品、商品及びサービスを指す。前述のものとしては、例えば、そうしたケアに用途を有する化学薬品、組成物、製品又はそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様において、用語1つの「繊維」、複数の「繊維」などは、本明細書では、ステープルファイバー(ステープルレングスファイバー)及び連続繊維を指す。繊維は、本明細書では、アルファ-1,3-グルカン、天然繊維(例えば、セルロース、綿、羊毛、絹)若しくは合成繊維(例えば、ポリエステル)又は繊維を形成することができる本明細書で開示される任意の他の種類の材料を含むことができる。
用語「織物」、「テキスタイル」及び「布」などは、天然及び/又は化学繊維の網状組織を有する織布材料を指すために本明細書において同じ意味で用いられる。そのような繊維は、例えば、撚り糸又は編み糸の形態であり得る。
用語「不織布」、「不織布製品」、「不織布ウェブ」などは、本明細書では、典型的にランダム又は定義不可能な様式で介在する個々の繊維又はフィラメントのウェブを指す。これは、繊維又はフィラメントの定義可能なネットワークを有する編布又は織布とは対照的である。いくつかの態様において、不織布製品は、基材又は裏張りなどの別の材料に結合又は取り付けられた不織布ウェブを含む。いくつかの態様において、不織布は、隣接する不織布繊維を一緒に結合するバインダー又は接着剤(強化剤)をさらに含有することができる。不織布バインダー又は接着剤は、例えば、分散体/ラテックス、溶液又は固体の形態で不織布に適用されることができ、次いで処理された不織布を典型的に乾燥させる。
「織物ケア組成物」、「洗濯物ケア組成物」及び類似の用語は、いくつかの様式において、織物、不織布及び/又はいずれかの類似の材料を処理するために適切ないずれの組成物も指す。そのような組成物の例には、洗濯用洗剤及び織物用柔軟剤が挙げられる。
本明細書の「洗剤組成物」は、典型的には、少なくとも1つの界面活性剤(洗剤化合物)及び/又は1つのビルダーを含む。本明細書の「界面活性剤」は、物質が溶解した液体の表面張力を低下させる傾向を有する物質を指す。界面活性剤は、例えば、洗剤、湿潤剤、乳化剤、起泡剤及び/又は分散剤として機能し得る。
用語「パーソナルケア製品」及び同様の用語は、典型的には、ヒトのトリートメント、浄化、洗浄、ケア又はコンディショニングに関連する製品、商品及びサービスを指す。前述のものとしては、例えば、そうしたケアに用途を有する化学薬品、組成物、製品又はそれらの組み合わせが挙げられる。
用語「摂取可能な製品」及び「摂取可能な組成物」などは、消費が意図されているか否かにかかわらず、単独で又は他の物質と共に経口(すなわち口により)摂取され得る任意の物質を意味する。したがって、摂取可能な製品には、食品/飲料品が含まれる。「食品/飲料品」とは、固体、半固体又は液体など、ヒト又は動物によって消費(例えば、栄養の目的のため)が意図されている任意の食用製品を指す。例えば、「食品」は、本明細書では、任意選択的に「食料品」、「食品」又は他の類似の用語を指すことができる。「非食用製品」(「非食用組成物」)とは、食品又は飲料の消費以外の目的のために経口で摂取され得る任意の組成物を指す。本明細書における非食用製品の例としては、サプリメント、栄養補助食品、機能性食品、医薬品、オーラルケア製品(例えば、歯磨き剤、洗口液)及び化粧品(甘いリップクリームなど)が挙げられる。「医薬製品」、「薬」、「薬物」、「ドラッグ」又は類似用語は、本明細書では、疾病又は怪我を治療するために使用される組成物を指し、経腸的又は非経口的に投与され得る。
本明細書の用語「フィルム」、「シート」及び類似の用語は、薄い視覚的に連続した材料を指す。フィルムは、材料の上に層又はコーティングとして構成され得るか又は単独であり得る(例えば、材料表面に付着されない;自立型)。本明細書で使用される「コーティング」(及び類似の用語)は、材料表面を覆う薄層を指す。本明細書に記載の膜又はコーティングを特徴付けるために使用される「一様な厚さ」という用語は、(i)膜/コーティングの全領域の少なくとも20%であり、及び(ii)厚さの標準偏差が例えば約50nm未満である連続領域を指すことができる。用語「連続層」は、基質の少なくとも一部分に適用された組成物の層であって、組成物の乾燥層は、それが適用されている表面の99%以上を被覆し、層内において、その基質表面を露出させる1%未満の孔隙を有する、層を意味する。層が適用されている表面の99%以上は、層が適用されていない基材のいかなる領域も排除する。コーティングは、本明細書では、いくつかの態様において連続層を製造することができる。コーティング組成物(及び類似の用語)は、基材、例えば本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子、任意選択的に、顔料、界面活性剤、分散剤、バインダー、架橋剤及び/又は他の添加剤上に層を形成する全ての固体成分を指す。
用語「塗料」(及び類似の用語)は、本明細書では、薄コートの表面上に広げられたときに粘着性コーティングを形成するために使用され得る適切な液体(例えば、水性液体)中の顔料の分散体である一種のコーティング組成物である。表面に適用される塗料は、色/装飾、保護及び/又は処理(例えば、プライマー)を表面に提供することができる。塗料は、本明細書では、分散した不溶性アルファ-1,3-グルカン(すなわち分散したポリマー)をさらに含むことにより、ラテックス又はラテックス塗料として任意選択的に特徴付けられ得る。
「複合材」は、本明細書では、本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む2つ以上の成分を含む。典型的には、複合材の成分は、分離に抵抗し、1つ以上の成分は、複合材ではない、その単独での特性と比較して、増強された及び/又は異なる特性を示す(すなわち、複合材は、単に一般にその最初の成分に容易に分離可能である混合物ではない)。複合材は、本明細書では、一般に固体材料であり、例えば押出成形又は成形プロセスによって製造可能である。
(例えば、グルコシルトランスフェラーゼの)ポリペプチドアミノ酸配列に関して本明細書で用いられる用語「配列同一性」、「同一性」などは、米国特許出願公開第2017/0002336号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)において定義及び決定される通りである。
用語「単離された」は、天然に存在しない形態又は環境にある物質(又はプロセス)を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンのいくつかの形態など(並びにそれを調製するために使用された酵素的反応及び他のプロセス)の任意の非天然型物質が挙げられる。本明細書に開示される実施形態は、合成物/人工物(人間の介入/関与なしに製造することが不可能である)であり、且つ/又は天然に存在しない特性を有すると考えられる。
本明細書で用いられる用語「増加した」は、増加した量又は活性が比較される量又は活性よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、50%、100%又は200%多い量又は活性を指すことができる。用語「増加した」、「上昇した」、「増強された」、「よりも多い」、「改善された」などは、本明細書では互換的に用いられる。
不溶性アルファ-グルカンの新たな形態は、様々な用途でこの材料の経済的価値及び性能特性を増強させるために所望されている。高い結晶化度及び制御された粒径を有する不溶性アルファ-1,3-グルカンを含む組成物は、この必要性に対処するために本明細書で開示される。
本開示のいくつかの実施形態は、少なくとも約0.65の結晶化度を有する不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物であって、不溶性アルファ-グルカンは、少なくとも15の重量平均重合度(DPw)を有し、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である、組成物に関する。本開示の別のいくつかの実施形態は、不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物であって、粒子の少なくとも約70重量%は、プレート形状であり、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合であり、及び(i)不溶性アルファ-グルカン粒子の少なくとも80重量%は、1.0ミクロン未満の直径を有し、及び/又は(ii)不溶性アルファ-グルカン粒子の40~60重量%は、0.35ミクロン未満の直径を有する、組成物に関する。本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子は、いくつかの有利な特徴を有し、例えばいくつかの態様において、低pH条件において安定であり(例えば、分子量及び/又は粒子の水性分散体の粘度の安定性)、ユニークな光学特徴(例えば、高い光学透明性、半透明性)を有し、増強された粘度プロファイル(例えば、より高DPwの不溶性アルファ-グルカンと比較してより高い粘度、乾燥後に粘度容量を保持した)を有し、且つ/又は塗料中の増強された顔料増量剤機能を有する。
典型的には、本開示の組成物の不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも約50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である。いくつかの態様における不溶性アルファ-グルカンは、約又は少なくとも約40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%又は100%のアルファ-1,3グリコシド結合を含むことができる。したがって、いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカンは、約60%、50%、40%、30%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%又は0%未満の、アルファ-1,3ではないグリコシド結合を有する。一般に、アルファ-1,3でないグリコシド結合は、ほとんど又は全部がアルファ-1,6である。特定の実施形態において、不溶性アルファ-グルカンは、分枝点を有していないか、又はグルカン内のグリコシド結合のパーセントとして約5%、4%、3%、2%若しくは1%未満の分枝点を有する。アルファ-グルカンが50%のアルファ-1,3グリコシド結合を含む態様において、そのようなグルカンは、アルテルナン(交互のアルファ-1,3及びアルファ-1,6結合)を含まない。
いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカンのDPw又はDPnは、少なくとも約15である。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカンのDPw又はDPnは、例えば、約若しくは少なくとも約15、20、25、30、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、125、150、175、200、15~100、25~100、35~100、15~80、25~80、35~80、15~60、25~60、35~60、15~55、25~55、25~50、35~55、35~50、35~45、35~40、40~100、40~80、40~60、40~55、40~50、45~60、45~55若しくは45~50重量%又はそれ未満であり得る。
本開示のいくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子は、少なくとも約0.65の結晶化度(結晶化度指数)を有する。粒子の結晶化度の程度は、例えば、約又は少なくとも約0.55、0.60、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.60~0.83、0.65~0.83、0.67~0.83、0.69~0.83、0.60~0.81、0.65~0.81、0.67~0.81、0.69~0.81、0.60~0.78、0.65~0.78、0.67~0.78、0.69~0.78、0.60~0.76、0.65~0.76、0.67~0.76又は0.69~0.76であり得る。一般に、本明細書の不溶性アルファ-グルカンの結晶質ではない部分は、非晶質である。上記の結晶化度値から、非晶質である粒子の重量%は、例えば、約又は約45%、40%、35%、30%、25%、20%又は15%未満である。本明細書のアルファ-グルカン粒子の結晶化度は、いずれかの適切な方法(例えば、上記又は下記の実施例に列挙されるもの)によって測定される場合のものであり得、例えば以下の通りである。本明細書の不溶性アルファ-グルカンの試料を約55~65℃(例えば、60℃)に設定された真空オーブン中で少なくとも約2時間(例えば、8~12時間)乾燥する。次いで、試料を、幅約1~2cm×長さ3~5cm×深さ3~5cmのウェルを有するステンレス鋼ホルダー中に入れ、その後、反射モードに設定された適切な回折計(例えば、X’PERT MPD POWDER diffractometer,PANalytical B.V.,The Netherlands)中にホルダーを装填し、試料のX線回折パターンを測定する。X線源は、光学集束ミラーと約1/16°狭小スリットとを備えたCu X線管線源である。1-D検出器及び約1/8°に設定された散乱防止スリットを用いてX線を検出する。1ステップあたり約0.1°で約4~60°の2θの範囲でデータを収集する。その後、約7.2~30.5°までの直線ベースラインを差し引き、データに適合するようにスケール合わせした既知の非晶質アルファ-1,3-グルカン試料のXRDパターンを差し引き、次いでその範囲の残りの結晶ピークを、既知の脱水アルファ-1,3-グルカン結晶の反射に対応する一連のガウス曲線を用いてフィッティングすることにより、得られたX線パターンを分析する。その後、結晶ピークに対応する面積を、ベースラインを引いた曲線の下の総面積で割って結晶化度指数を得る。
例えば、本明細書の組成物中の不溶性アルファ-グルカンの粒子の少なくとも約80重量%は、プレートの形態である。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカンの粒子の約又は少なくとも約60、65、70、75、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、60~85、60~80、60~75、60~70、65~85、65~80、65~75、65~70、70~85、70~80又は70~75重量%は、プレートの形態である。本発明の不溶性アルファ-1,3-グルカンのプレートは、(例えば、TEM又はSEMなどの電子顕微鏡検査法によって観察した場合)図3B及び3Dに示される粒子と視覚的に同一又は類似であり得る。典型的には、組成物中の不溶性アルファ-グルカンの粒子の残りは、図3Cに示されるものなどの非プレートの形態である。いくつかの態様において、非プレートの形態である粒子の残りは、外観が原繊維及び/又は線状であるとして特徴付けることができる。しかしながら、いくつかの態様において、本明細書の組成物中の不溶性アルファ-グルカンの粒子の約又は少なくとも約10、20、30、40、50、60又は70重量%は、プレートの形態である。
本開示のいくつかの態様において、組成物の不溶性アルファ-グルカン粒子の少なくとも約70重量%は、1.0ミクロン未満の直径を有する。さらにいくつかの態様において、組成物の不溶性アルファ-グルカン粒子の約又は少なくとも約65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、65~95重量%、70~95重量%、75~95重量%、80~95重量%、85~95重量%、65~90重量%、70~90重量%、75~90重量%、80~90重量%、85~90重量%、65~85重量%、70~85重量%、75~85%又は80~85重量%は、約1.0ミクロン未満の直径を有する。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子の約40~60重量%、40~55重量%、45~60重量%、45~55重量%、47~53重量%、48~52重量%、49~51重量%又は50重量%は、約1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.35、0.34、0.32、0.30、0.28、0.26、0.25、0.24、0.23、0.22、0.21、0.20、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.10、0.10~1.0、0.10~0.80、0.10~0.60、0.10~0.40、0.10~0.35、0.10~0.30、0.10~0.25、0.10~0.20、0.15~0.35、0.15~0.30、0.15~0.25若しくは0.15~0.20ミクロン又はそれ未満の直径を有する。上記のこれらのミクロン値は、任意選択的に、「D50」(直径-50)値であるとして考えることができる。いくつかの態様におけるアルファ-グルカン粒子は、約0.010、0.015、0.020、0.025、0.030又は0.010~0.030ミクロンの厚さを有し、そのような厚さは、上記の直径態様のいずれとも組合せが可能である。粒径は、本明細書では、例えば、米国特許第6091492号明細書、同第6741350号明細書及び同第9297737号明細書(全て参照により本明細書に組み込まれる)のいずれかに記載されるように、且つ/又は以下の実施例に開示されるように、(例えば、Coulter Counterを使用する)光散乱又は電気インピーダンスの変化を含むプロセスによって測定可能である。粒径及び/又は分布は、水性分散体に含まれる粒子に関して測定可能であり、且つ/又は例えば光散乱技術を使用して測定可能である。
いくつかの態様において、アルファ-グルカン粒子は、約又は約1.13、1.17、1.2、1.23、1.27、1.3、1.13~1.3、1.13~1.27、1.13~1.23、1.17~1.3、1.17~1.27、1.17~1.23又は1.18~1.22未満の多分散指数(PDI)を有する。
本明細書のアルファ-グルカンは、高度にアルカリ性ではない水性系、例えばpH≦10又は11を有する系において不溶性である。一般に、本明細書における水性系中のグルカンポリマーの溶解度は、その結合プロファイル、分子量及び/又は分枝度に関連する。例えば、≧95%の1,3結合を有するアルファ-1,3-グルカンは、一般に、8以上のDPで20℃の水性条件において不溶性である。一般に、分子量が増加するにつれて、アルファ-1,3-グルカンの不溶性に必要なアルファ-1,3結合の割合が減少する。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子は、例えば、本明細書に開示される加水分解方法によって製造可能である。典型的には、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子及び/又はそのいずれの前駆体も、いずれの化学的誘導体化(例えば、エーテル化、エステル化、リン酸化、硫酸化)も有さない(例えば、非糖化学基によるグルカンヒドロキシル基の水素の置換がない)。本明細書の粒子の調製のために使用される不溶性アルファ-グルカンは、典型的には、不活性容器中で(典型的には、無細胞条件下で)酵素的に誘導され、細胞壁(例えば、真菌細胞壁)から誘導されない。
本開示のいくつかの実施形態は、本発明の不溶性アルファ-グルカンを製造する方法に関する。そのような方法は、例えば、以下のステップ:(a)不溶性アルファ-グルカンであって、少なくとも水と、スクロースと、不溶性アルファ-グルカンを合成するグルコシルトランスフェラーゼ酵素とを含む酵素反応において製造される不溶性アルファ-グルカンを提供するステップであって、不溶性アルファ-グルカンは、少なくとも約200のDPw又はDPnを有し、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である、ステップ;(b)不溶性アルファ-グルカン(前駆体)を、例えば約35~約100(又は例えば最大で約200)のDPw又はDPnを有する不溶性アルファ-グルカン粒子に加水分解するステップであって、2.0以下のpHで水性条件下において実行される、ステップ;及び(c)任意選択的に、ステップ(b)において製造された不溶性アルファ-グルカン粒子を単離するステップを含む。本方法のステップ(b)は、任意選択的に、「酸加水分解」方法又は反応として特徴付けることができる。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の製造方法のステップ(a)は、不溶性アルファ-グルカン前駆体を提供することに関し、これは、次いで、加水分解ステップ(b)に入る。本明細書の不溶性「アルファ-グルカン前駆体」は、それ自体不溶性アルファ-グルカンであるが、酸加水分解方法によって製造される不溶性アルファ-グルカンの分子量よりも大きい分子量を有する。不溶性アルファ-グルカン前駆体は、上記で開示されるようなグリコシド結合プロファイル(例えば、少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%又は100%のアルファ-1,3グリコシド結合)及び例えば約又は少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1650、200~1650、300~1650、400~1650、500~1650、600~1650、700~1650、200~1250、300~1250、400~1250、500~1250、600~1250、700~1250、200~1000、300~1000、400~1000、500~1000、600~1000、700~1000、200~900、300~900、400~900、500~900、600~900又は700~900のDPw又はDPnを有する。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン前駆体は、少なくとも水、スクロース及び不溶性アルファ-グルカンを合成するグルコシルトランスフェラーゼ酵素を含む酵素反応によって製造される。本明細書の不溶性アルファ-グルカン前駆体を製造するために有用であると考えられるグルコシルトランスフェラーゼ、反応条件及び/又はプロセスは、例えば、米国特許第7000000号明細書、同第8871474号明細書、同第10301604号明細書及び同第10260053号明細書、米国特許出願公開第2019/0112456号明細書、同第2019/0078062号明細書、同第2019/0078063号明細書、同第2018/0340199号明細書、同第2018/0021238号明細書、同第2018/0273731号明細書、同第2017/0002335号明細書及び同第2015/0064748号明細書並びに国際公開第2017/079595号パンフレット(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン前駆体を製造するためのグルコシルトランスフェラーゼ酵素は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、26、28、30、34若しくは59又は配列番号4のアミノ酸残基55~960、配列番号65の残渣54~957、配列番号30の残渣55~960、配列番号28の残渣55~960或いは配列番号20の残渣55~960と100%同一又は少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、98.5%、99%若しくは99.5%同一のアミノ酸配列を含み得、且つグルコシルトランスフェラーゼ活性を有し得る。これらのアミノ酸配列は、米国特許出願公開第2019/0078063号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。なお、配列番号2、4、8、10、14、20、26、28、30、34又は配列番号4のアミノ酸残基55~960、配列番号65の残渣54~957、配列番号30の残渣55~960、配列番号28の残渣55~960若しくは配列番号20の残渣55~960を含むグルコシルトランスフェラーゼ酵素は、少なくとも約90%(約100%)のアルファ-1,3結合を含む不溶性アルファ-グルカンを合成することができる。上記グルコシルトランスフェラーゼ酵素アミノ酸配列のいずれも、生成物収率を増加させるために、下記のように変性することができる。
いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン前駆体を製造するためのグルコシルトランスフェラーゼ酵素から、少なくとも約40%の収率で不溶性アルファ-グルカンを合成し得る。いくつかの態様において、グルコシルトランスフェラーゼ酵素による不溶性アルファ-グルカンの収率は、約又は少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%又は96%であり得る。いくつかの態様において、収率は、反応のグルコシル成分に基づいて評価され得る。いくつかの態様において、収率は、HPLC又はNIR分光法を使用して測定され得る。収率は、例えば、約16~24時間(例えば、約20時間)行われる反応において達成することができる。そのようなグルコシルトランスフェラーゼ酵素の例は、その酵素が所定量のスクロース基質から、より多くの生成物(不溶性アルファ-グルカン前駆体及びフルクトース)と、より少ない副生物(例えば、グルコース、例えばロイクロースなどのオリゴ糖)とを生成するように変性されているアミノ酸配列を有するものである。例えば、本発明のグルコシルトランスフェラーゼの触媒ドメインの1、2、3、4つ又はそれを超えるアミノ酸残基を修飾/置換して、より多くの生成物を生成する酵素を得ることができる。適切な変性されたグルコシルトランスフェラーゼの触媒の例は、米国特許出公開第2019/0078063号明細書の表3~7に開示されている。変性グルコシルトランスフェラーゼ酵素は、例えば、表3~7(同上)のものに対応する1つ以上のアミノ酸置換を含むことができ、これは、少なくとも40%の不溶性アルファ-グルカン収率に関連する(米国特許出願公開第2019/0078063号明細書に開示される通り、そのような少なくとも1つの置換の位置番号付けは、配列番号62の位置番号付けに対応する)。例えば、表6又は7(同上)に示したような一連のアミノ酸変性を使用することができる。
いくつかの態様において、アルファ-グルカン前駆体は、国際公開第2017/079595号パンフレット又は米国特許出願公開第2019/0185893号明細書(これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるようなグラフトコポリマーであり得る。そのようなグラフトコポリマーは、(主鎖として)デキストラン及び(側鎖として)アルファ-1,3-グルカンを含む。後者の成分は、前者の成分上にグラフト化されており、典型的には、このグラフトコポリマーは、上記のようなアルファ-1,3-グルカンを生成するグルコシルトランスフェラーゼによるアルファ-1,3-グルカン合成のためのプライマーとして、デキストラン又はアルファ-1,2-分枝状デキストランを使用することによって製造される。いくつかの態様において、グラフトコポリマーは、例えば、約若しくは少なくとも約10重量%、20重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、35~65重量%、35~60重量%、35~55重量%、40~65重量%、40~60重量%、40~55重量%、45~65重量%、45~60重量%、45~55重量%、50~65重量%、50~60重量%若しくは50~55重量%又はそれ未満のデキストラン主鎖を含み、グラフトコポリマーの残りは、アルファ-1,3-グルカン側鎖である。本明細書のアルファ-グルカングラフトコポリマーのアルファ-1,3-グルカン側鎖は、本明細書に開示されるアルファ-1,3-グルカンであり得る。本明細書のアルファ-グルカングラフトコポリマーのデキストラン主鎖は、約100%のアルファ-1,6グリコシド結合(すなわち完全に線形のデキストラン主鎖)又は約若しくは少なくとも約90%、95%、96%、97%、98%、99%若しくは99.5%のアルファ-1,6グリコシド結合(すなわち実質的に線形のデキストラン主鎖)を含むことができ、且つ/或いは例えば約若しくは少なくとも約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、85、90、95、100、105、110、150、200、250、300、400、500、8~20、8~30、8~100、8~500、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、4~5、4~6、4~7、4~8、5~6、5~7、5~8、6~7、6~8、7~8、90~120、95~120、100~120、105~120、110~120、115~120、90~115、95~115、100~115、105~115、110~115、90~110、95~110、100~110、105~110、90~105、95~105、100~105、90~100、95~100、90~95、85~95若しくは85~90又はそれ未満のDP又はDPwを有することができる。いくつかの態様において、(グラフトコポリマーに集積化される前の)デキストラン主鎖は、アルファ-1,2分枝状であったが、本明細書のグラフトコポリマーの主鎖のアルファ-1,2分枝のパーセントは、例えば、約若しくは少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、2~25%、2~20%、2~15%、2~10%、5~25%、5~20%、5~15%、5~10%、7~13%、8~12%、9~11%、10~25%、10~20%若しくは10~15%又はそれ未満であり得る。いくつかの態様において、アルファ-グルカングラフトコポリマーのデキストラン主鎖は、(A)(i)1位及び6位のみで結合した約87~91.5重量%のグルコース;(ii)1位及び3位のみで結合した約0.1~1.2重量%のグルコース;(iii)1位及び4位のみで結合した約0.1~0.7重量%のグルコース;(iv)1位、3位及び6位のみで結合した約7.7~8.6重量%のグルコース;及び(v)(a)1位、2位及び6位、又は(b)1位、4位及び6位のみで結合した約0.4~1.7重量%のグルコース;又は(B)(i)1位及び6位のみで結合した約89.5~90.5重量%のグルコース;(ii)1位及び3位のみで結合した約0.4~0.9重量%のグルコース;(iii)1位及び4位のみで結合した約0.3~0.5重量%のグルコース;(iv)1位、3位及び6位のみで結合した約8.0~8.3重量%のグルコース;並びに(v)(a)1位、2位及び6位のみ、又は(b)1位、4位及び6位のみで結合した約0.7~1.4重量%のグルコースを含むことができる。そのようなデキストラン主鎖(又は本明細書の他のいずれかのデキストラン主鎖)の分子量は、例えば、約又は少なくとも約10万、12万5千、15万、17万5千、20万、24万、25万、50万、75万、100万、200万、300万、400万、500万、600万、700万、800万、900万、1000万、2000万、3000万、4000万、5000万、6000万、7000万、8000万、9000万、1億、1億1000万、1億2000万、1億3000万、1億4000万、1億5000万、1億6000万、1億7000万、1億8000万、1億9000万、2億、10万~20万、12万5千~17万5千、13万~17万、13万5千~16万5千、14万~16万、14万5千~15万5千、1000万~8000万、2000万~7000万、3000万~6000万、4000万~5000万、5000万~2億、6000万~2億、7000万~2億、8000万~2億、9000万~2億、1億~2億、1億1000万~2億、1億2000万~2億、5000万~1億8000万、6000万~1億8000万、7000万~1億8000万、8000万~1億8000万、9000万~1億8000万、1億~1億8000万~1億1000万~1億8000万、1億2000万~1億8000万、5000万~1億6000万、6000万~1億6000万、7000万~1億6000万、8000万~1億6000万、9000万~1億6000万、1億~1億6000万、1億1000万~1億6000万、1億2000万~1億6000万、5000万~1億4000万、6000万~1億4000万、7000万~1億4000万、8000万~1億4000万、9000万~1億4000万、1億~1億4000万、1億1000万~1億4000万、1億2000万~1億4000万、5000万~1億2000万、6000万~1億2000万、7000万~1億2000万、8000万~1億2000万、9000万~1億2000万、9000万~1億1000万、1億~1億2000万、1億1000万~1億2000万、5000万~1億1000万、6000万~1億1000万、7000万~1億1000万、8000万~1億1000万、9000万~1億1000万、1億~1億1000万、5000万~1億、6000万~1億、7000万~1億、8000万~1億、9000万~1億又は9500万~1億500万ダルトンであり得る。本明細書のグラフトコポリマーが加水分解ステップ(b)に入る前に、グラフトコポリマーは、可溶性若しくは部分的に可溶性又は不溶性であり得る。いくつかの態様において、加水分解ステップ(b)に入る前に、コポリマーのデキストラン主鎖の一部又は全てを除去するために(例えば、主鎖の約又は少なくとも約20%、40%、60%、70%、80%、90%、95%又は99重量%が除去される)、グラフトコポリマーを最初に(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0218093号明細書に開示される)デキストラナーゼで処理する。任意選択的に、このステップは、加水分解ステップ(b)後に実行され得る。
不溶性アルファ-グルカン前駆体を生成するための酵素反応の温度は、必要に応じて制御される場合があり、例えば約5~50℃、20~40℃、30~40℃、20~30℃、20~25℃、20℃、25℃、30℃、35℃又は40℃であり得る。酵素反応は、例えば、約、少なくとも約又は最大で約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、36、48、60、72、96、120、144、168、1~4、1~3.5、1~3、1.5~4、1.5~3.5、1.5~3、2~4、2~3.5又は2~3時間にわたって実行することができる。いくつかの態様において、酵素反応のpHは、約4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、4.0~9.0、4.0~8.5、4.0~8.0、5.0~8.0、5.5~7.5又は5.5~6.5であり得る。
不溶性アルファ-グルカン前駆体を生成するための酵素反応におけるスクロースの初期濃度は、約若しくは少なくとも約10、15、20、25、30、40、45、50、55、60、80、90、95、100、105、110、125、150、200、300、400、500、600、10~50、10~40、10~30、10~25、15~50、15~40、15~30若しくは15~25g/L又はそれ未満或いはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であり得る。「スクロースの初期濃度」は、全ての反応成分(例えば、少なくとも水、スクロース、グルコシルトランスフェラーゼ酵素)が加えられた/合わせられた直後の反応組成物におけるスクロース濃度を指す。
いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン前駆体を生成するための酵素反応は、少なくとも50%のアルファ-1,3-結合を有する不溶性アルファ-グルカンを生成した、事前に実行された酵素反応からの可溶性グルコ-オリゴ糖副生物をさらに含むことができる。例えば、不溶性アルファ-グルカン前駆体を生成するために、少なくとも50%(例えば、≧95%又は99%)のアルファ-1,3-結合を有する不溶性アルファ-グルカンを生成した酵素反応から得られる可溶性フラクション(例えば、濾液、沈殿物)を本明細書の酵素反応に添加することができる。そのような可溶性フラクションは、可溶性グルコオリゴ糖副生物を含有する。本明細書のこの方法に適用する種々の方法は、米国特許出願公開第2018/0340199号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示される。
加水分解ステップ(b)を実行する前に、不溶性アルファ-グルカン前駆体は、その酵素製造(上記)後、任意選択的に単離され得る。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン前駆体の単離は、少なくとも遠心分離、濾過、分留、クロマト分離、透析、蒸発又は希釈のステップを実施することを含み得る。不溶性アルファ-グルカン前駆体の単離は、不溶性アルファ-グルカン前駆体のケーキを調製するステップを実行することを少なくとも含み得る。ケーキの調製は、例えば、少なくとも遠心分離(ケーキは、ペレット状のアルファ-グルカンである)及び/又は濾過(ケーキは、濾過されたアルファ-グルカンである)のステップを実施することを含み得る。単離は、任意選択的に、遠心分離及び/又は濾過された不溶性アルファ-グルカン前駆体を1回、2回又はそれを超えて水又は他の水性液体で洗浄することをさらに含み得る。洗浄体積は、任意選択的に、アルファ-グルカンを製造するために用いられる反応組成物の体積の少なくとも約10~100%であり得る。洗浄は、必要に応じて、置換洗浄又はリスラリー洗浄などの様々な方式で行うことができる。いくつかの態様において、得られたケーキの水性部分は、(検出可能な)溶解糖類を有さないか、或いは約0.1~1.5、0.1~1.25、0.1~1.0、0.1~.75、0.1~0.5、0.2~0.6、0.3~0.5、0.3~0.4、0.2、0.3、0.4、0.5若しくは0.6重量%又はそれ未満の溶解糖類を有する。このような溶解糖類は、例えば、スクロース、フルクトース、グルコース、ロイクロース及び/又は可溶性グルコ-オリゴ糖を含み得る。本明細書の不溶性アルファ-グルカン前駆体のケーキは、例えば、湿潤したまま(「乾燥されていない」)状態で残り得、いくつかの態様において、(i)約50重量%~90重量%の水又は水溶液、及び(ii)約10重量%~50重量%の不溶性アルファ-グルカン前駆体を含み得る。いくつかの態様において、ケーキは、例えば、約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、10~50、10~40、10~30、10~20、20~50、20~40、20~30、30~50、30~40、40~50、30~45、35~45、37.5~42.5、35~40又は40~45重量%の不溶性アルファ-グルカン前駆体(水又は水溶液を最大100重量%添加)を含み得る。いくつかの態様において、ケーキの水性部分は、本明細書の水溶液について記載されたものに従った溶質及び/又はpHプロファイルを有し得る。
本明細書の単離は、任意選択的に、アルファ-グルカン前駆体を乾燥すること及び/又はアルファ-グルカン前駆体の分散体を調製することをさらに含み得る。乾燥/乾燥される形態で提供される本明細書の単離された不溶性アルファ-グルカン前駆体は、例えば、約12、10、8、6、5、4、3、2、1.5、1.0、0.5、0.25、0.10、0.05若しくは0.01重量%又はそれ未満の水を含み得る。乾燥は、オーブン、凍結乾燥、噴霧乾燥を使用して且つ/又は撹拌空気乾燥(例えば、真空下などでの撹拌フィルター/フィルム乾燥、流動層乾燥、ドラム乾燥などの回転乾燥)によって実行可能である。いくつかの態様において、乾燥は、例えば、約又は少なくとも約20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、20~140、20~130、30~50、35~45、90~110又は95~105℃の温度であり得る。本明細書の分散体は、約0.1、0.25、0.4、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.25、2.5、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、0.5~10、1~10、2~10、3~10、4~10又は5~10重量%の不溶性アルファ-グルカン前駆体を水中又は水性液体中に含み得、例えば乾燥されていない又は乾燥されたアルファ-グルカン前駆体のいずれかの分散体であり得る。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の製造方法のステップ(b)は、典型的に2.0以下のpHにおいて水性条件下で(上記)不溶性アルファ-グルカンを不溶性アルファ-グルカン粒子に加水分解することに関する。乾燥された又は乾燥されていないアルファ-グルカン前駆体(上記)を加水分解反応に加えることができる。いくつかの態様において、最初に本明細書の分散体が調製され、したがって、その後、より低い分子量の不溶性アルファ-グルカンへの不溶性アルファ-グルカン前駆体の加水分解を開始するために、pHを低下させる。
本明細書の加水分解反応のpHは、例えば、2.0以下であり得る。いくつかの態様において、pHは、約3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.0、0.8、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05、0.03、0.01、0.0、0.0~2.0、0.0~1.0、0.0~0.5、0.05~2.0、0.05~1.0、0.05~0.5、0.1~2.0、0.1~1.0若しくは0.1~0.5又はそれ未満であり得る。したがって、上記で開示されるような低pHを達成するために、塩酸、硝酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸又は過塩素酸などの強無機酸を使用することができる。例えば、所望のpHに到達するまで、無機酸を不溶性アルファ-グルカン前駆体の分散体に添加することができ、それにより加水分解反応が開始する。本明細書の加水分解反応は、典型的に水性条件下で実行され、反応の液体は、水又は少なくとも約60、70、80、90、95、98又は99重量%の水を含む水溶液である溶媒を含む。しかしながら、いくつかの別の態様において、本明細書の加水分解反応は、乾燥又は湿潤不溶性アルファ-グルカン前駆体を(例えば、約又は最大で約100kPaの圧力において)塩化水素気体に暴露することによって実行することができる。
本明細書の加水分解反応の温度は、例えば、約若しくは少なくとも約15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、20~25、20~30、40~130、40~125、40~120、70~130、70~125、70~120、80~130、80~125、80~120、60~100、60~90、70~100、70~90、75~100、75~90若しくは75~85℃又はそれ未満であり得る。
本明細書の加水分解反応は、例えば、約、少なくとも約又は最大で約1、1.5、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、30、36、42、48、60、72、96、120、144、168、192、1~192、1~120、1~72、6~192、6~120、6~72、8~192、8~120、8~72、20~192、20~120又は20~72時間にわたって進行し得る。いくつかの態様において、本明細書の加水分解反応は、加水分解された不溶性アルファ-グルカンのDPwが約35~100(例えば、35~60、40~60、40~100)になるまで進行し得、その後、DPwは、もはや減少しない(例えば、DPw35又は40より低くならない)。典型的には、加水分解反応は、撹拌される(例えば、撹拌、振とう)。
必要に応じて、加水分解反応のpHを中和し得る(例えば、pH6~8にする)か、又は他に反応の完了後にpH2、3、4、5若しくは6より高く増加させ得る。中和は、水酸化物(例えば、NaOH)又は重炭酸塩(例えば、NaHCO3)などの塩基を添加することによって典型的に達成され得る。
酵素的に合成された不溶性アルファ-グルカン前駆体の単離/加工に関する上記の手順のいずれかに従い、反応の不溶性アルファ-グルカン粒子生成物を任意選択的に単離(例えば、洗浄、分散及び/又は乾燥)することができる(ステップc)。いくつかの態様において、単離された(任意選択的に「精製された」と特徴付けられる)不溶性アルファ-グルカン粒子は、少なくとも約50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、98.5%、99%、99.5%、99.8%又は99.9%の重量%(乾燥重量基準)で組成物中に存在し得る。そのような単離された不溶性アルファ-グルカン粒子は、例えば、生成物/用途において成分/構成成分として使用することができる。
本明細書の加水分解反応の不溶性アルファ-グルカン生成物のDPw又はDPnは、例えば、約35~100(又は例えば最大で約100)であり得る。いくつかの態様において、そのDPw又はDPnは、約35~100、35~90、35~80、35~70、35~60、35~55、35~50、40~100、40~90、40~80、40~70、40~60、40~55、40~50、45~100、45~90、45~80、45~70、45~60、45~55又は45~50であり得る。
不溶性アルファ-グルカン粒子に関して本明細書に開示される特徴(例えば、グリコシド結合プロファイル、結晶化度、プレート特徴及びプレートの重量%含有量、直径、分散安定性、分散粘度、光学透明性、顔料増量剤容量)のいずれも、同様に本開示の加水分解方法の不溶性アルファ-グルカン生成物を特徴付けることができる。
本開示のいくつかの実施形態は、不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物を提供する方法に関する。そのような方法は、典型的には、(a)本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子を提供することと、(b)水性液体中に粒子を分散させ、それにより不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物を製造することとを含む。このような方法を任意選択的に分散方法として特徴付け得る。
本明細書の分散方法のステップ(a)で提供される不溶性アルファ-グルカン粒子は、乾燥/乾燥された又は湿潤状態であり得る。アルファ-グルカン粒子の乾燥形態は、例えば、約12、10、8、6、5、4、3、2、1.5、1.0、0.5、0.25、0.10、0.05若しくは0.01重量%又はそれ未満の水を含み得る。アルファ-グルカン粒子の湿潤形態は、いくつかの態様において、ケーキ(濾過ケーキ、湿潤ケーキ)であり得る。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子のケーキは、例えば、湿潤したまま(「乾燥されていない」)状態で残り得、いくつかの態様において、(i)約50重量%~90重量%の水又は水溶液、及び(ii)約10重量%~50重量%の不溶性アルファ-グルカン粒子を含み得る。いくつかの態様において、ケーキは、例えば、約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、10~50、10~40、10~30、10~20、20~50、20~40、20~30、30~50、30~40、40~50、30~45、35~45、37.5~42.5、35~40又は40~45重量%の不溶性アルファ-グルカン粒子(水又は水溶液を最大100重量%添加)を含み得る。いくつかの態様において、ケーキの水性部分は、本明細書の水溶液について記載されたものに従った溶質及び/又はpHプロファイルを有し得る。
不溶性アルファ-グルカン粒子を分散するステップ(b)を実行するために、いずれかの適切な方法を利用し得る。いくつかの態様において、そのような分散は、高剪断及び/又は他の形態の混合/撹拌を適用することによって実行することができる。高剪断は、比エネルギーで約若しくは少なくとも約8、9、10、11若しくは12kJ/kgのものであり得、且つ/又は例えば約若しくは最大で約3000、4000、6000、8000、10000、12000、14000若しくは15000rpmで混合することを含み得る。高剪断及び/又は混合/撹拌は、例えば、約1、2、3、4、5、6、8若しくは10分又は2~4分間適用され得る。剪断/混合/撹拌のために適切な手段としては、例えば、分散機、ソニケータ(例えば、ウルトラソニケータ)(例えば、40~60W、約50W)、ホモミキサー、ホモジナイザー(例えば、回転式又はピストン、ロータステータ)、マイクロ流動化装置、遊星型ミキサー、コロイドミル、ジェットミル、ボルテックス及び/又は国際公開第2016/030234号パンフレット、米国特許第5767176号明細書、同第6139875号明細書及び同第8722092号明細書並びに米国特許出願公開第2017/0055540号明細書及び同第2018/0021238号明細書(これらの文献は、全て参照により本明細書に組み込まれる)に記載のいずれの方法論も挙げられる。いくつかの態様において、高剪断混合(上記の手段のいずれかによって適用されるものなど)は、不溶性アルファ-グルカン粒子を分散させて高い粘度を達成するために使用されないが;低rpm/振動数(例えば、約100、50又は30rpm未満)での穏やかな混合/振動は、そのような態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子を分散させるために使用される。本明細書で製造される分散体は、任意選択的にコロイド状分散液であり得る。
本明細書の分散方法によって製造される水性組成物は、例えば、約若しくは少なくとも約0.1、0.25、0.4、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.25、2.5、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、0.5~10、1~10、2~10、3~10、4~10若しくは5~10重量%又はそれ未満の不溶性アルファ-グルカン粒子を含み得る。
いくつかの態様において、分散方法のステップ(b)において製造される水性組成物の粘度は、分散ステップ(b)前に存在する水性液体の粘度よりも少なくとも約10%、50%、75%、100%、500%、1000%、10000%、又は100000%、又は1000000%(又は10%~100000%のいずれかの整数)高い。粘度における極めて大きい上昇率は、ステップ(b)前の水性液体が粘度をほとんど有さないか又は全く有していない場合、本明細書に開示された方法によって得ることができる。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物の粘度は、例えば、約又は少なくとも約2.5、5、10、100、200、300、400、500、600、700、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000又は15000センチポアズ(cps)であり得る。粘度は、例えば、約3℃~約80℃のいずれかの温度(例えば、4~30℃、15~30℃、15~25℃)で水性組成物を用いて測定されたものであり得る。粘度は、典型的には、大気圧(約760トル)又はその±10%である圧力で測定される。粘度は、例えば、粘度計又はレオメーターを使用して測定され得、任意選択的に、例えば約0.1、0.5、1.0、1.667、2、5、10、50、100、500、1000、0.1~500、0.1~100、1.0~500、1.0~1000又は1.0~100s-1(1/s)の剪断速度(回転剪断速度)で測定され得る。粘度は、任意選択的に、以下の実施例において概説された手順に従って測定することができる。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の分散体が、典型的には、DPw>200(例えば、DPw≧約700又は約800)、結晶化度<0.65(例えば、≦0.60)及び/又は5~50ミクロンのD50直径の不溶性アルファ-グルカン(例えば、加水分解されていないもの)と比較して、(いずれかの所与の剪断速度において)増強された粘度を有することは、注目に値する(各ポリマーは、同一量で提供される)。そのような粘度増強は、(いずれかの所与の剪断速度における)粘度の約又は少なくとも約10倍、25倍、50倍、75倍、100倍又は125倍増加であり得る。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の分散体が、中性pH(例えば、pH6~8)又は低いpH(例えば、pH≦2又は3)であるかどうかにかかわらず、典型的には、同一又は類似(例えば、±10%)の粘度プロファイル/レベルを保持することは、注目に値する(ポリマーは、同一量で提供される)。
本明細書の乾燥不溶性アルファ-グルカン粒子(例えば、加水分解反応での合成に続いて少なくとも一回乾燥される)及び乾燥されていない湿潤不溶性アルファ-グルカン粒子(加水分解反応での合成に続いて乾燥されない)は、典型的には、両方とも(例えば、乾燥されていないグルカン分散体の粘度の約10%、20%、30%、40%又は50%以内で)水性条件で分散されたときと同一又は類似の範囲まで粘度を増加させ得るが、DPw>200(例えば、DPw≧約700又は約800)、結晶化度<0.65(例えば、≦0.60)及び/又は5~50ミクロンのD50直径の不溶性アルファ-グルカン(例えば、加水分解されていないもの)がこの有益な特徴を典型的に示さないことは、注目に値する。後者のアルファ-グルカンを少なくとも一回乾燥する場合、典型的には、乾燥されていない湿潤型と同一又は類似の範囲まで粘度を増加させることができない(例えば、乾燥グルカン分散体の粘度は、乾燥されていないグルカン分散の粘度の10%、5%、2.5%、1%、0.5%又は0.1%未満である可能性がある)。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の水性分散体が、典型的には、分散体の形成後に粒子が分散したまま残り得る点において、増強された安定性を有することは、注目に値する。例えば、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性分散体において、粒子は、分散体の体積の約又は少なくとも約80%、85%、90%、95%、98%、99%又は100%を通して分散される。いくつかの態様において、そのようなレベルの分散は、任意選択的に、約若しくは最大で約15、20、25、30、35、40、50、60、70若しくは80℃の温度において且つ/又は約若しくは最大で約0、1、2、3、4、5、6、7、8若しくは9のpHにおいて、(典型的に分散体の初期の調製から開始して)約、少なくとも約若しくは最大で約0.5、1、2、4、6、8、10、20、30、60、90、120、150、180、210、240、270、300、330若しくは360時間又は1、2若しくは3年の時間にわたるものであると考えられる(これらの体積パラメーター及び/又は条件のいずれも、任意選択的に、上記で定義された安定な分散体及び安定なエマルジョンに適用され得る)。いくつかの態様において、安定性は、追加的に又は代わりに、(例えば、任意選択的に上記期間のいずれかの間、上記粘度レベルのいずれかの)粘度を水性組成物に提供すること及び/又は上記で開示された分子量(DPw)を維持することの増強された能力を有する粒子を指す。いくつかの態様において、エマルジョン中の不溶性アルファ-グルカン粒子の分散体は、エマルジョンに安定性を与え、例えば、上記の分散体積百分率及び/又はそのような安定性の時間のいずれも、分散/乳化した液滴を同様に特徴付けることができる。いくつかの態様において、安定性は、エマルジョン液滴径が比較的小さく(例えば、直径約40、38、36、34、32、30、28、26、26~34、26~32、26~30、28~34、28~32若しくは28~30ミクロン又はそれ未満)、且つ典型的に径が均一である(例えば、平均径の標準偏差約12、11、10、9、8、7、6、5、4、5~10、5~8、6~10、6~8又はそれ未満)エマルジョンを追加的に又は代わりに特徴付けることができる。平均液滴径が小さいことは、全液滴表面積が上昇したことに等しい。いくつかの態様において、安定性は、約又は少なくとも約40、50、60、70、80、90、100、125、150、40~150、40~125、40~100、50~150、50~125又は50~100パスカルの平均貯蔵弾性率(Avg.G’)(弾性率とも呼ばれる)を有するエマルジョンを追加的に又は代わりに特徴付けることができる。本明細書のエマルジョンの貯蔵弾性率は、以下の実施例に従って又は例えばVaranasi et al.(2018,Frontiers Chem.6:1-9,Article 409、参照により本明細書に組み込まれる)に開示される通りに測定することができる。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の上記エマルジョン安定化効果に基づき、(用途/製品で使用される粒子の必要条件ではないが)エマルジョン安定化が用途/製品の性能を改善する用途/製品において粒子を使用可能であることが考えられる。そのような用途/製品の例を本明細書に開示することができ、例えば乳/酪農製品(例えば、ヨーグルト、アイスクリーム、クリーム)、マヨネーズ、サラダドレッシング、飲料/トニック(非極性生理活性成分を供給するためのキャリアとして)、化粧品又は医薬品ローション/クリーム、水性/ラテックス塗料、消泡剤、金属作業のための圧延油、鉱業爆薬、農薬製剤、増強された油回収操作のためなどのダウンホール流体又は医薬キャリア若しくは封入系などである。
不溶性アルファ-グルカン粒子を含むエマルジョンは、いくつかの態様において、アルファ-1,3結合を含むアルファ-グルカンを含むフィブリッドをさらに含むことができる。本明細書のフィブリッドのアルファ-グルカンの結合及び/又は分子量プロファイルは、不溶性アルファ-グルカン粒子に関して本明細書に開示される通りである。アルファ-グルカンフィブリッドは、米国特許出願公開第2018/0119357号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示される通りであり得る。いくつかの態様において、エマルジョン中にフィブリッドを含むことは、エマルジョン安定性に対して不溶性粒子との相乗効果を有することができる。本開示のエマルジョン中のフィブリッドの濃度は、水性組成物中の不溶性アルファ-グルカン粒子に関して本明細書に開示されるいずれかの濃度であり得る。
いくつかの態様において、水又は水溶液などの液体中に分散した不溶性アルファ-グルカン粒子は、液体に対する光散乱効果を有する。例えば、可視光は、約、少なくとも約又は最大で約0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.25、2.5、2.75又3.0任意単位(a.u.)で散乱され得る。いくつかの態様において、可視光は、約380~750、380~700、380~650、380~600、380~550、425~750、425~700、425~650、425~600、425~550、450~550又は475~525nmの波長を有することができる。光散乱に関して液体中で分散した不溶性アルファ-グルカン粒子の濃度は、例えば、本明細書に開示されるいずれかの濃度であり得るか、又は約若しくは少なくとも約0.05~10、0.1~10、1~10、0.05~8、0.1~8若しくは1~8重量%であり得る。追加的又は他の態様において、液体中で分散する不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散時に放射される可視光を吸収しないか又は非常にわずかに(例えば、<1%、<0.1%)吸収する。
本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子は、水性組成物(例えば、コロイド状分散体などの分散体)又は乾燥組成物などの組成物中において、例えば約若しくは少なくとも約0.01、0.05、0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.75、0.8、0.9、1.0、1.2、1.25、1.4、1.5、1.6、1.75、1.8、2.0、2.25、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98若しくは99重量%若しくはw/v%又はそれ未満或いはこれらの値のいずれか2つの間の範囲で存在し得る。水性組成物の液体成分は、例えば、水又は水溶液などの水性流体であり得る。水溶液の溶媒は、典型的には、水であるか、又は例えば約若しくは少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、98若しくは99重量%の水を含み得る。
いくつかの態様において、水性組成物の水溶液は、(検出可能な)溶解糖類を有さないか、又は約0.1~1.5、0.1~1.25、0.1~1.0、0.1~.75、0.1~0.5、0.2~0.6、0.3~0.5、0.2、0.3、0.4、0.5若しくは0.6重量%の溶解糖類を有する。そのような溶解糖類は、例えば、スクロース、フルクトース、ロイクロース及び/又は可溶性グルコ-オリゴ糖を含むことができる。いくつかの態様において、水性組成物の水溶液は、1つ以上の塩/緩衝剤(例えば、Na+、Cl-、NaCl、リン酸塩、トリス、クエン酸塩)(例えば、≦0.1、0.5、1.0、2.0若しくは3.0重量%)及び/又は例えば約若しくは約0.0、0.01、0.03、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.8、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、0.0~1.0、0.0~2.0、0.0~3.0、0.0~4.0、0.0~5.0、9.0、4.0~9.0、4.0~8.5、4.0~8.0、5.0~9.0、5.0~8.5、5.0~8.0、6.0~9.0、6.0~8.5若しくは6.0~8.0未満のpHを有することができる。いくつかの態様において、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物は、本明細書で開示された通り、酸加水分解反応であり得、反応の水性部分は、対応して(上記の通りの)低pHを有する。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物(例えば、水性分散体)は、例えば、約又は少なくとも約2.5、5、10、100、200、300、400、500、600、700、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000又は15000センチポアズ(cps)の粘度を有することができる。粘度は、上記又は下記の実施例で開示された通りに測定可能である。典型的には、水性分散体中の不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散体の体積の約又は少なくとも約80%、85%、90%、95%、98%、99%又は100%を通して分散される。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物(例えば、水性組成物)の温度は、例えば、約又は最大で約0、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、5~50、20~25、20~30、20~40、30~40、40~130、40~125、40~120、70~130、70~125、70~120、80~130、80~125、80~120、60~100、60~90、70~100、70~90、75~100、75~90又は75~85℃であり得る。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、いくつかの態様において、非水性であり得る(例えば、乾燥組成物)。そのような実施形態の例としては、粉末、顆粒、マイクロカプセル、フレーク又は粒状物質の任意の他の形態が挙げられる。他の例としては、例えば、ペレット、バー、カーネル、ビーズ、タブレット、スティック又は他の凝集体などのより大きい組成物が挙げられる。非水性又は乾燥組成物は、典型的には、約12、10、8、6、5、4、3、2、1.5、1.0、0.5、0.25、0.10、0.05若しくは0.01重量%又はそれ未満の水をその中に含む。いくつかの態様(例えば、洗濯又は食器洗浄洗剤に関するもの)において、本明細書の乾燥組成物は、小袋又はポーチ中に提供され得る。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、いくつかの態様において、1つ以上のナトリウム塩(例えば、NaCl、Na2SO4)などの塩を含むことができる。塩の他の非限定的な例としては、(i)アルミニウム、アンモニウム、バリウム、カルシウム、クロム(II又はIII)、銅(I又はII)、鉄(II又はIII)、水素、鉛(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(II又はIII)、水銀(I又はII)、カリウム、銀、ナトリウム、ストロンチウム、スズ(II又はIV)又は亜鉛カチオンと、(ii)酢酸塩、ホウ酸塩、臭素酸塩、臭化物、炭酸塩、塩素酸塩、塩化物、亜塩素酸塩、クロム酸塩、シアナミド、シアン化物、重クロム酸塩、リン酸二水素、フェリシアン化物、フェロシアン化物、フッ化物、炭酸水素、リン酸水素、硫酸水素、硫化水素、亜硫酸水素、水素化物、水酸化物、次亜塩素酸塩、ヨウ素酸塩、ヨウ化物、硝酸塩、窒化物、亜硝酸塩、シュウ酸塩、酸化物、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、リン酸塩、リン化物、亜リン酸塩、ケイ酸塩、スズ酸塩、亜スズ酸塩、硫酸塩、硫化物、亜硫酸塩、酒石酸塩又はチオシアン酸塩アニオンとを有するものが挙げられる。したがって、例えば、上記(i)からのカチオン及び上記(ii)からのアニオンを有する任意の塩が組成物中に含まれ得る。塩は、本明細書の水性組成物中において、例えば約又は少なくとも約.01、.025、.05、.075、.1、.25、.5、.75、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.5、3.0、3.5、.01~3.5、.5~3.5、.5~2.5又は.5~1.5重量%(そのような重量%値は、典型的には、1つ以上の塩の合計濃度を指す)の重量%で存在し得る。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、任意選択的に、1つ以上の活性酵素を含有することができる。適切な酵素の例としては、プロテアーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、脂肪分解酵素(例えば、金属脂肪分解酵素)、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ(例えば、アリールエステラーゼ、ポリエステラーゼ)、ペルヒドロラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ(例えば、コリンオキシダーゼ)、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、メラナーゼ、ベータ-グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、メタロプロテイナーゼ、アマドリアーゼ、グルコアミラーゼ、アラビノフラノシダーゼ、フィターゼ、イソメラーゼ、トランスフェラーゼ、ヌクレアーゼ及びアミラーゼが挙げられる。酵素が含まれる場合、酵素は、例えば、(例えば、純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%(例えば、0.01~0.03重量%)の活性酵素で本明細書の組成物中に含まれ得る。織物ケア用途では、酵素(例えば、セルラーゼなどの上記のいずれか)は、その中で織物が処理される水性組成物(例えば、洗浄液)中において、最少約0.01~0.1ppmの全酵素タンパク質又は約0.1~10ppb(例えば、1ppm未満)の全酵素タンパク質から最大で約100、200、500、1,000、2,000、3,000、4,000又は5,000ppmの全酵素タンパク質の濃度で存在し得る。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物、例えば、水性組成物又は非水性組成物(上記)は、例えば、家庭用ケア製品、パーソナルケア製品、工業製品、摂取可能な製品(例えば、食品)又は医薬製品の形態であり得る。そのような製品の例は、米国特許出願公開第2018/0022834号明細書、同第2018/0237816号明細書、同第2018/0230241号明細書、同第20180079832号明細書、同第2016/0311935号明細書、同第2016/0304629号明細書、同第2015/0232785号明細書、同第2015/0368594号明細書、同第2015/0368595号明細書、同第2016/0122445号明細書、同第2019/0309096号明細書若しくは同第2019/0202942号明細書又は国際公開第2016/133734号パンフレット及び同第2017/218391号パンフレット(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)のいずれかに記載される通りであり得る。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、前述の刊行物のいずれかで開示され、且つ/又は本明細書に開示されるような家庭用ケア製品、パーソナルケア製品、工業製品、医薬製品又は摂取可能な製品(例えば、食品)の少なくとも1つの構成成分/成分を含み得る。
本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子は、パーソナルケア製品、医薬製品、家庭用製品、工業製品又は摂取可能な製品(例えば、食品)に以下の物理的特性:例えば、増粘、凍結融解安定性、潤滑性、水分の保持及び放出、質感、稠度、形状保持性、乳化特性、結合性、懸濁性、分散性、ゲル化性、鉱物硬度の低減などの1つ以上を付与するのに有用であると考えられる。製品中の不溶性アルファ-グルカン粒子の濃度又は量の例は、例えば、本明細書で提供された重量%のいずれかであり得る。
本明細書のパーソナルケア製品としては、特に限定されるものではないが、例えばスキンケア組成物、化粧品組成物、抗真菌性組成物及び抗菌性組成物が挙げられる。本明細書のパーソナルケア製品は、例えば、ローション、クリーム、ペースト、鉱油、軟膏、ポマード、ジェル、リキッド、これらの組み合わせなどの形態であり得る。本明細書に開示したパーソナルケア製品は、必要に応じて、少なくとも1つの活性成分を含むことができる。活性成分は、一般に、意図された化粧的又は薬理学的効果を引き起こす成分であると認識されている。
特定の実施形態において、スキンケア製品は、水分不足に関連する皮膚のダメージに対処するために皮膚に適用することができる。スキンケア製品は、皮膚の外観に対処するため(例えば、鱗状、ひび割れ及び/又は赤みがかった皮膚の外観を減らすため)及び/又は皮膚の触感に対処するため(例えば、皮膚の滑らかさ及び繊細さを改善しながら、皮膚の粗さ及び/又は乾燥度を減らすため)にも使用され得る。スキンケア製品は、典型的には、化粧効果を提供しながら、皮膚の病気を治療若しくは予防するため又は皮膚に保湿効果を提供するための少なくとも1つの活性成分、例えば酸化亜鉛、ワセリン、白色ワセリン、鉱油、タラ肝油、ラノリン、ジメチコン、硬質脂肪、ビタミンA、アラントイン、カラミン、カオリン、グリセリン又はコロイド状オートミール及びこれらの組み合わせを含み得る。スキンケア製品は、1つ以上の天然保湿要素、例えばセラミド、ヒアルロン酸、グリセリン、スクアラン、アミノ酸、コレステロール、脂肪酸、トリグリセリド、リン脂質、グリコスフィンゴ脂質、ウレア、リノール酸、グリコサミノグリカン、ムコ多糖、乳酸ナトリウム又はピロリドンカルボン酸ナトリウムを含み得る。スキンケア製品に含まれ得る他の成分としては、限定されるものではないが、グリセリド、杏仁油、キャノーラ油、スクアラン、スクアレン、ココナツ油、コーン油、ホホバ油、ホホバワックス、レシチン、オリーブ油、ベニバナ油、ゴマ油、シアバター、大豆油、甘扁桃油、ヒマワリ油、ティーツリー油、シアバター、パーム油、コレステロール、コレステロールエステル、ワックスエステル、脂肪酸、アロエベラ及びオレンジ油が挙げられる。
本明細書のパーソナルケア製品は、例えば、メーキャップ、リップスティック、マスカラ、ルージュ、ファンデーション、チーク、アイライナー、リップライナー、リップグロス、他の化粧品、サンスクリーン、サンブロック、マニキュア液、ネイルコンディショナー、バスジェル、シャワージェル、ボディソープ、洗顔料、リップバーム、スキンコンディショナー、コールドクリーム、保湿剤、ボディースプレー、石鹸、ボディスクラブ、落屑剤、収れん剤、スクラッフィングローション、脱毛剤、パーマネント液、ふけ防止製剤、制汗組成物、デオドラント、シェービング製品、プレシェーブ製品、アフターシェーブ製品、クレンジング剤、スキンジェル、リンス、歯磨き組成物、練り歯磨き又はマウスウォッシュの形態でもあり得る。パーソナルケア製品の例(例えば、クレンジング剤、石鹸、スクラブ、化粧品)は、担体又はスクラブ剤(例えば、ホホバビーズ[ホホバエステルビーズ])(例えば、約1~10、3~7、4~6又は5重量%)を含み、そのような作用物質は、任意選択的に、製品内に分散され得る。
いくつかの態様におけるパーソナルケア製品は、ヘアケア製品であり得る。本明細書のヘアケア製品の例としては、シャンプー、ヘアコンディショナー(リーブイン又はリンスアウト)、クリームリンス、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアシャイン製品、ヘアセラム、毛髪縮れ防止製品、毛髪枝毛修復製品、ムース、ヘアスプレー及びスタイリングジェルが挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘアケア製品は、リキッド、ペースト、ジェル、固体又は粉末の形態であり得る。本明細書に開示されたヘアケア製品は、典型的には、ヘアケア製品の配合に一般に使用される下記の成分:アニオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム;カチオン性界面活性剤、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム及び/又は塩化ジステアリルトリメチルアンモニウム;ノニオン性界面活性剤、例えばグリセリルモノステレアレート、ソルビタンモノパルミテート及び/又はポリオキシエチレンセチルエーテル;湿潤剤、例えばプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ピログルタミン酸塩、アミノ酸及び/又はトリメチルグリシン;炭化水素、例えば液体パラフィン、ワセリン、固形パラフィン、スクアラン及び/又はオレフィンオリゴマー;高級アルコール、例えばステアリルアルコール及び/又はセチルアルコール;過脂肪剤;ふけ防止剤;消毒剤;抗炎症剤;生薬;水溶性ポリマー、例えばメチルセルロース、ヒドロキシセルロース及び/又は部分脱アセチル化キチン;防腐剤、例えばパラベン;紫外線吸収剤;パール化剤;pH調整剤;香料;並びに顔料の1つ以上を含む。
本明細書の医薬製品は、例えば、エマルジョン、リキッド、エリキシル、ジェル、懸濁剤、液剤、クリーム又は軟膏の形態であり得る。また、本明細書の医薬製品は、本明細書に開示したパーソナルケア製品のいずれかの形態、例えば抗菌又は抗真菌組成物などの形態であり得る。医薬製品は、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤及び/又は薬学的に許容される塩をさらに含むことができる。本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子は、カプセル、ビーズ、パステル剤、カプセル材料、タブレット、タブレットコーティング中且つ薬剤及び薬品のための賦形剤としても使用することができる。
例えば、不溶性アルファ-グルカン粒子を含む本明細書の組成物は、カプセル材料であり得る。カプセル材料は、例えば、カプセル材料内に保持される材料、及び/若しくは活性剤、及び/若しくは化合物の放出を制御するため、且つ/又は保護するために使用され得る。本明細書のカプセル材料は、香料(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7196049号明細書に開示されるいずれかのもの)、摂取可能な製品(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7022352号明細書に開示されるものなどの食品、飲料、香味料)、医薬又は健康製品(例えば、液体ドラッグ、プレバイオティック、プロバイオティック)、パーソナルケア製品(例えば、歯みがき、マウスウォッシュ、フェイス/ボディクリーム)、家庭用ケア製品(例えば、乾燥又は液体洗剤、漂白剤)を封入することができる。例えば、本明細書の他の部分に開示されたか、又は米国特許出願公開第2009/0209661若しくは同第2007/0148105号明細書(それぞれ参照により本明細書に組み込まれ、例えば消費者製品)に開示されたいずれの適切な組成物/製品も(アルファ-グルカン粒子の有無にかかわらず)封入され得る。いくつかの態様において、本明細書のカプセル材料は、疎水性又は非極性組成物を封入することができ、例えば、疎水性又は非極性組成物は、脂質(例えば、油、エッセンシャルオイル、脂肪、ワックス、遊離脂肪酸、グリセロール、リン脂質、ステロール、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド)、アルカン、アルケン/オレフィン、疎水性芳香族又は環式化合物、疎水性芳香化合物及び/又は疎水性香料又は栄養を含むことができる。本明細書の封入された製品は、いくつかの態様において、乾燥形態であり得る。カプセル材料は、いくつかの場合、カプセル材料として使用するために適切である、本明細書のフィルム又はコーティングと同一又は類似の組成/配合及び/又は厚さを有し得る。カプセル材料は、例えば、約又は少なくとも約50、60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又は100重量%の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むことができる。本明細書のこのカプセル材料及び/又は他のカプセル材料は、いくつかの態様において、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリ乳酸、多糖類(アルファ-グルカン粒子に加えて)、ゼラチン、メラミン及び/又はホルムアルデヒドをさらに含むことができる。本明細書のカプセル材料の機械的、熱的及び/又は分解プロファイルを変更する1つ以上の追加的な添加剤が任意選択的に含まれ得る。
いくつかの態様において、上記で開示される封入組成物は、(a)少なくとも本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンと、水と、水中で混和性である液体/化合物(例えば、本明細書に開示されるいずれかの疎水性又は非極性物質)とを含む液体エマルジョンを提供すること、及び(b)エマルジョンから全て又はほとんど(≧88%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.9重量%)の水を除去することを含む方法によって製造可能である。そのような除去は、例えば、凍結乾燥又は噴霧乾燥をすることによる乾燥を含み得る。液体エマルジョンは、(例えば、上記エマルジョン成分を混合すること及び/又は均質化することによる)封入方法で提供され得る。いくつかの態様において、乳化を補助するために、乳化される混合物の温度を増加させる。室温において固体であり、それにより水中で非混和性の液体/化合物が提供される成分などの非水成分(非混和性成分)を液化/溶解するために、温度を増加させることができる(例えば、非混和性成分の融点の少なくとも1又は2℃上まで温度を増加させる)。乳化の温度増加は、典型的には、乳化が乾燥ステップに入る時点まで維持される。本明細書の封入方法において、本方法の生成物に関して、水中で非混和性の液体/化合物(又は融点次第で場合により固体)が、不溶性アルファ-1,3-グルカンを含む組成物によって封入されることが理解されるべきである。凍結乾燥又は噴霧乾燥などによって本明細書の封入された生成物を調製するための条件(例えば、温度、圧力、時間及び/又は空気流速度)は、例えば、以下の実施例7に開示される値と同一又は類似であり得る(例えば、明記された値の5%、10%、15%又は20%以内)。本開示の封入方法のいくつかの別の態様において、アルファ-1,3-グルカンは、本明細書のアルファ-グルカン前駆体の形態であり得る。
本明細書の家庭用及び/又は工業製品は、例えば、ドライウォールテープ接合化合物;モルタル;グラウト;セメントプラスター;スプレープラスター;セメントスタッコ;接着剤;ペースト;壁/天井結着剤;テープキャスティング、押出成形、射出成形及びセラミック用バインダー及び加工助剤;殺虫剤、除草剤及び肥料用スプレー粘着剤及び懸濁化/分散助剤;織物ケア製品、例えば織物用柔軟剤及び洗濯用洗剤;硬質表面洗浄剤;空気清浄剤;ポリマーエマルジョン;ラテックス;ゲル、例えば水性ゲル;界面活性剤溶液;塗料、例えば水性塗料;保護コーティング;接着剤;シーラント及びコーキング剤;インク類、例えば水性インク;金属切削液;フィルム若しくはコーティング;又は電気めっき、リン酸塩処理、亜鉛めっき及び/若しくは一般の金属洗浄作業で使用するエマルジョン系金属洗浄液の形態であり得る。
本明細書の摂取可能な製品の例としては、食品、飲料、動物の飼料、動物の健康及び/若しくは栄養製品並びに/又は医薬品が含まれる。摂取可能な製品中での本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカンの粒子の意図された使用により、歯ごたえを提供すること、ボリュームを追加すること及び/又は厚くすることができる。
摂取可能な製品のための本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子のさらなる使用例としては、以下の使用が含まれる:膨化、結合及び/又は被覆成分;着色料、香味料/香料及び/又は高甘味度甘味料のための担体:噴霧乾燥添加物;膨化剤、増粘剤、分散剤及び/又は乳化剤;並びに水分保持を促進する成分(保湿剤)。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を有する調製可能な製品の実例としては、食品、飲料品、医薬品、栄養製品及びスポーツ製品が挙げられる。本明細書の飲料品の例としては、濃縮飲料混合物、炭酸飲料、非炭酸飲料、フルーツ味の飲料、果汁、茶、コーヒー、牛乳、ネクター、粉末状飲料、液体濃縮物、乳飲料、レディトゥドリンク(RTD)製品、スムージー、アルコール飲料、フレーバーウォーター及びこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書の食品の例としては、焼成製品(例えば、パン)、菓子、冷凍乳製品、肉、人工/合成/培養肉、穀物製品(例えば、朝食用シリアル)、乳製品(例えば、ヨーグルト)、香辛料(例えば、マスタード、ケチャップ、マヨネーズ)、スナックバー、スープ、ドレッシング、ミックス、加工食品、ベビーフード、ダイエット食品、ピーナッツバター、シロップ、甘味料、食品コーティング、ペットフード、動物飼料、動物健康栄養製品、ドライフルーツ、ソース、グレイビーソース、ジャム/ゼリー、デザート製品、スプレッド、バター、パン粉、スパイスミックス、砂糖衣などが挙げられる。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子は、飲料(例えば、酪農飲料、非酪農代替飲料(例えば、豆乳、アーモンドミルク若しくはココナツミルクなどの「ヴィーガン」ミルク)、酪農クリーマー及び/又は非酪農クリーマー(例えば、コーヒー[例えば、カプチーノ]、茶[例えば、チャイティー])などのホット飲料用)の発泡を提供又は増強することができる。
本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子は、例えば、パーソナルケア製品、医薬製品、家庭用製品、工業製品又は摂取可能な製品(例えば、食品)中において、所望の増粘度及び/又は分散度を提供する量で含まれ得る。製品中の不溶性アルファ-グルカン粒子の濃度又は量の例は、上記に提供した重量%のいずれかである。
本明細書に開示される組成物は、織物ケア組成物などの洗剤組成物の形態であり得る。本明細書の織物ケア組成物は、手洗い、洗濯機洗浄及び/又は他の目的、例えば織物の浸漬及び/又は前処理などの他の目的のために使用することができる。織物ケア組成物は、例えば、洗濯用洗剤;織物コンディショナー、任意の洗濯用製品、リンス用製品又は乾燥機添加製品;単位用量又はスプレーの形態を取り得る。液状の織物ケア組成物は、本明細書に開示した水性組成物の形態であり得る。他の態様において、織物ケア組成物は、乾燥形態、例えば顆粒状洗剤又は乾燥機添加用織物柔軟剤シートなどの乾燥形態であり得る。本明細書の織物ケア組成物の他の非限定的な例としては、顆粒状又は粉末状の万能又は強力洗浄剤;液体、ジェル又はペースト形態の万能又は強力洗浄剤;液体又はドライの細(例えば、繊細)繊維用洗剤;例えば漂白用添加物、「ステインスティック」又は前処理剤などのクリーニング補助剤;基質積載製品、例えばドライワイプ又はウェットワイプ、パッド又はスポンジ;スプレー剤及びミスト剤が挙げられる。
本明細書の洗剤組成物は、例えば、粉末、顆粒、ペースト、バー、単位用量又は液体などの任意の有用な形態であり得る。液体洗剤は、典型的には、最大で約70重量%までの水及び0重量%~約30重量%の有機溶媒を含有する水性であり得る。液体洗剤は、水を約30重量%のみ含有するコンパクトジェル型の形態でもあり得る。
本明細書の洗剤組成物は、典型的には、1つ以上の界面活性剤を含み、界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、半極性ノニオン性界面活性剤及びこれらの混合物から選択される。いくつかの実施形態において、界面活性剤は、洗剤組成物の約0.1重量%~約60重量%の濃度で含まれ、別の実施形態では、濃度は、約1重量%~約50重量%であり、さらに他の実施形態では、濃度は、約5重量%~約40重量%である。洗剤は、通常、0重量%~約50重量%のアニオン性界面活性剤、例えば直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、アルファ-オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルキル硫酸塩(高級アルコール硫酸エステル塩)(AS)、アルコールエトキシサルフェート(AEOS若しくはAES)、第2級アルカンスルホネート(SAS)、アルファ-スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル-若しくはアルケニルコハク酸又は石鹸を含有するであろう。さらに、洗剤組成物は、任意選択的に、0重量%~約40重量%の非イオン性界面活性剤、例えば(例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第92/06154号パンフレットに記載されている)アルコールエトキシレート(AEO若しくはAE)、カルボキシル化アルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミン、脂肪酸モノエタノールアミド又はポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミドを含有し得る。
本明細書の洗剤組成物は、典型的には、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含む。いくつかの態様において、例えば本明細書に開示されたいずれかなどの1つ以上のさらなるビルダーと一緒に使用されるコビルダーとして、酸化アルファ-1,3-グルカンを含むことができる。本明細書で使用するための酸化アルファ-1,3-グルカン化合物は、米国特許出願公開第2015/0259439号明細書に開示されている。少なくとも1つのビルダーを組み込むいくつかの実施形態において、洗浄組成物は、ビルダーを組成物の少なくとも約1重量%、約3重量%~約60重量%又はさらに約5重量%~約40重量%含む。ビルダーとしては、(酸化アルファ-1,3-グルカンに加えて)アルカリ金属、ポリリン酸のアンモニウム塩及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノケイ酸塩、ポリカルボン酸塩化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、マレイン酸無水物とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン-2,4,6-トリスルホン酸及びカルボキシメチルオキシコハク酸、ポリ酢酸の様々なアルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、例えばエチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸など、並びにポリカルボン酸塩、例えばメリット酸、コハク酸、クエン酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5-トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸及びそれらの可溶塩などが挙げられるが、それらに限定されない。実際に、本開示の様々な実施形態において、いずれかの適切なビルダーの使用が見られると考えられている。洗剤ビルダー又は錯化剤のさらなる例としては、ゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTMPA)、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩又は層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSKS-6)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、ビルダーは、クエン酸塩及びポリリン酸塩(例えば、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム六水和物、トリポリリン酸カリウム及びミックストリポリリン酸ナトリウム・カリウムなど)などの水溶性の硬質イオン錯体(例えば、金属イオン封鎖ビルダー)を形成する。いずれの適切なビルダーも、当技術分野において公知のビルダーも含めて、本開示で使用が見られると考えられる(例えば、欧州特許第2100949号明細書を参照されたい)。
いくつかの実施形態において、適切なビルダーとして、リン酸塩ビルダー及び非リン酸塩ビルダーを挙げることができる。いくつかの実施形態において、ビルダーは、リン酸塩ビルダーである。いくつかの実施形態において、ビルダーは、非リン酸塩ビルダーである。ビルダーは、組成物の0.1重量%~80重量%、又は5重量%~60重量%、又は10重量%~50重量%の濃度で使用され得る。いくつかの実施形態において、製品は、リン酸塩ビルダー及び非リン酸塩ビルダーの混合物を含む。適切なリン酸塩ビルダーとしては、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩又はオリゴマーポリリン酸塩、例えばこれらの化合物のアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩が挙げられる。いくつかの実施形態において、ビルダーは、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)であり得る。さらに、組成物は、炭酸塩及び/又はクエン酸塩、好ましくは中性pH組成物を達成するのに役立つクエン酸塩を含むことができる。他の適切な非リン酸塩ビルダーとしては、ポリカルボン酸及びそれらの部分又は完全中和塩のホモポリマー及びコポリマー、モノマーポリカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸並びにそれらの塩が挙げられる。いくつかの実施形態において、上記化合物の塩として、アンモニウム塩及び/又はアルカリ金属塩、すなわちリチウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩、例えばナトリウム塩が挙げられる。適切なポリカルボン酸としては、非環式、脂環式、複素環式及び芳香族カルボン酸が挙げられるが、ここで、いくつかの実施形態では、それらは、それぞれの場合に一部の例では2つ以下の炭素原子によって相互から分離できる少なくとも2つのカルボキシル基を含有することができる。
本明細書の洗剤組成物は、少なくとも1つのキレート剤を含むことができる。適切なキレート剤としては、銅、鉄及び/又はマンガンキレート剤並びにそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。少なくとも1つのキレート剤を使用する実施形態において、組成物は、組成物の約0.1重量%~約15重量%又はさらに約3.0重量%~約10重量%のキレート剤を含む。
本明細書の洗剤組成物は、少なくとも1つの沈着助剤を含むことができる。適切な沈着助剤としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカルボン酸塩、防汚ポリマー、例えばポリテレフタル酸、粘土、例えばカオリナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト、イライト、ベントナイト、ハロイサイト及びそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書の洗剤組成物は、1つ以上の染料移動阻害剤を含むことができる。適切なポリマー染料移動阻害剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾールのコポリマー又はそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。さらなる染料移動阻害剤としては、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾール、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾールのコポリマー並びに/又はそれらの混合物が挙げられる。そのキレート剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP);ヒドロキシ-エタン二リン酸(HEDP);エチレンジアミンN,N’-ジコハク酸(EDDS);メチルグリシン二酢酸(MGDA);ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);プロピレンジアミン四酢酸(PDTA);2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド(HPNO);又はメチルグリシン二酢酸(MGDA);グルタミン酸N,N-二酢酸(N,N-ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩)(GLDA);ニトリロ三酢酸(NTA);4,5-ジヒドロキシ-m-ベンゼンジスルホン酸;クエン酸及びそれらの任意の塩;N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)並びに単独又は上記のいずれかと組み合わせて使用できるそれらの誘導体が挙げられる。少なくとも1つの染料移動阻害剤を使用する実施形態において、本明細書の組成物は、組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量%又はさらに約0.1重量%~約3重量%を含み得る。
本明細書の洗剤組成物は、ケイ酸塩を含むことができる。これらの実施形態のいくつかにおいて、ケイ酸ナトリウム(例えば、二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及び/又は結晶性フィロケイ酸塩)の使用が見られる。いくつかの実施形態において、ケイ酸塩は、組成物の約1重量%~約20重量%の濃度で存在する。いくつかの実施形態において、ケイ酸塩は、組成物の約5重量%~約15重量%の濃度で存在する。
本明細書の洗剤組成物は、分散剤を含むことができる。適切な水溶性有機材料としては、その中でポリカルボン酸が2つ以下の炭素原子で相互から分離された少なくとも2つのカルボキシル基を含むホモポリマー酸若しくはコポリマー酸又はそれらの塩が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書の洗剤組成物は、例えば、追加的に1つ以上の上記で開示された酵素を含むことができる。いくつかの態様において、洗剤組成物は、それぞれが本組成物の約0.00001重量%~約10重量%の濃度にある1つ以上の酵素及び残余のクリーニング補助物質を含むことができる。いくつかの他の態様において、洗剤組成物は、各酵素を組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%又は約0.005重量%~約0.5重量%の濃度でも含むことができる。本明細書の洗剤組成物に含まれる酵素は、従来の安定剤、例えばプロピレングリコール又はグリセロールなどのポリオール;糖又は糖アルコール;乳酸;ホウ酸又はホウ酸誘導体(例えば、芳香族ホウ酸エステル)を用いて安定化され得る。
いくつかの態様における洗剤組成物は、本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて1つ以上の他の種類のポリマーを含み得る。本明細書で有用なポリマーの他の種類の例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デキストラン、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリカルボキシレート、例えばポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーなどが挙げられる。
本明細書の洗剤組成物は、漂白系を含有し得る。例えば、漂白系は、H2O2起源、例えば過酸形成漂白活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)又はノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)と結合することのできる過ホウ酸塩又は過炭酸塩を含むことができる。代わりに、漂白系は、ペルオキシ酸(例えば、アミド、イミド又はスルホンタイプのペルオキシ酸)を含み得る。代わりにさらに、漂白系は、例えば、国際公開第2005/056783号パンフレットに記載された系などのペルヒドロラーゼを含む酵素的漂白系であり得る。
本明細書の洗剤組成物は、織物コンディショナー、粘度、起泡力増進剤、抑泡剤、防食剤、汚れ懸濁剤、再汚染防止剤、染料、殺菌剤、変色防止剤、蛍光増白剤又は香料などの従来の洗剤成分も含有し得る。本明細書の洗剤組成物の(使用濃度で水溶液中において測定した)pHは、通常、中性又はアルカリ性(例えば、約7.0~約11.0のpH)である。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子は、必要に応じて、例えば織物のケア組成物などの洗剤組成物中の再付着防止剤及び/又は粘土質汚れ除去剤として含むことができる(そのような作用物質は、任意選択的に所定の態様における白色維持剤であると特徴付けることができる)と考えられる。本明細書の他の適切な再付着防止剤及び/又は粘土質汚れ除去剤の例としては、ポリエトキシ両性イオン性界面活性剤、アクリル酸又はメタクリル酸とアクリル酸又はメタクリル酸-酸化エチレン凝縮体との水溶性コポリマー(例えば、米国特許第3719647号明細書)、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース(例えば、米国特許第3597416号明細書及び同第3523088号明細書)並びにノニオン性アルキルポリエトキシ界面活性剤、ポリエトキシアルキル第四級カチオン性界面活性剤及び脂肪酸アミド界面活性剤を含む混合物(例えば、米国特許第4228044号明細書)が挙げられる。他の適切な再付着防止剤及び粘土質汚れ除去剤の非限定的な例は、米国特許第4597898号明細書及び同第4891160号明細書並びに国際公開第95/32272号パンフレット(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
本明細書に開示した目的に適合させることのできる洗剤組成物の特定の形態は、例えば、米国特許出願公開第20090209445A1号明細書、同第20100081598A1号明細書、同第7001878B2号明細書、欧州特許第1504994B1号明細書、国際公開第2001085888A2号パンフレット、同第2003089562A1号パンフレット、同第2009098659A1号パンフレット、同第2009098660A1号パンフレット、同第2009112992A1号パンフレット、同第2009124160A1号パンフレット、同第2009152031A1号パンフレット、同第2010059483A1号パンフレット、同第2010088112A1号パンフレット、同第2010090915A1号パンフレット、同第2010135238A1号パンフレット、同第2011094687A1号パンフレット、同第2011094690A1号パンフレット、同第2011127102A1号パンフレット、同第2011163428A1号パンフレット、同第2008000567A1号パンフレット、同第2006045391A1号パンフレット、同第2006007911A1号パンフレット、同第2012027404A1号パンフレット、欧州特許第1740690B1号明細書、国際公開第2012059336A1号パンフレット、米国特許第6730646B1号明細書、国際公開第2008087426A1号パンフレット、同第2010116139A1号パンフレット及び同第2012104613A1号パンフレット(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
本明細書の洗濯用洗剤組成物は、任意選択的に、強力(万能)洗濯用洗剤組成物であり得る。典型的な強力洗濯用洗剤組成物は、アニオン性洗浄性界面活性剤(1群の直鎖、若しくは分枝鎖、若しくはランダム鎖の置換若しくは未置換アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアルコキシル化スルフェート、アルキルホスフェート、アルキルホスホネート、アルキルカルボキシレート及び/又はそれらの混合物から選択される)及び任意選択的に非イオン性界面活性剤(1群の直鎖、又は分枝鎖、又はランダム鎖の置換又は未置換アルキルアルコキシル化アルコール、例えばC8~C18アルキルエトキシル化アルコール及び/又はC6~C12アルキルフェノールアルコキシレートから選択される)を含む洗浄性界面活性剤(10重量/重量%~40重量/重量%)を含み、ここで、アニオン性洗浄性界面活性剤(6.0~9の親水性指数(HIc)を備える)対非イオン性洗浄性界面活性剤の重量比は1:1より大きい。適切な洗浄性界面活性剤としては、カチオン性洗浄性界面活性剤(アルキルピリジニウム化合物、アルキル第四級アンモニウム化合物、アルキル第四級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物及び/又はそれらの混合物の群から選択される);両性イオン性及び/又は両性洗浄性界面活性剤(アルカノールアミンスルホ-ベタインの群から選択される);両性界面活性剤;半極性ノニオン性界面活性剤並びにそれらの混合物も挙げられる。
強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマー(1群の分枝親水性及び疎水性を有するアルコキシル化ポリマー、例えば0.05重量%~10重量%の範囲のアルコキシル化ポリアルキレンイミンの群から選択される)及び/又はランダムグラフトポリマー(典型的には、不飽和C1~C6カルボン酸、エーテル、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、糖単位、アルコキシ単位、無水マレイン酸、グリセロールなどの飽和ポリアルコール並びにそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーを含む親水性骨格からなる);及びC4~C25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C1~C6モノ-カルボン酸のビニルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸のC1~C6アルキルエステル及びそれらの混合物からなる群から選択される疎水性側鎖とからなる)からなる界面活性増強性ポリマーを含み得る。
例えば、強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、追加のポリマー、例えば防汚ポリマー(非イオン性で末端キャップされたポリエステル、例えばSRP1などのランダム又はブロック構造にあるサッカライド、ジカルボン酸、ポリオール及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのモノマー単位を含むポリマー、ランダム又はブロック構造にあるエチレンテレフタレートをベースとするポリマー及びそれらのコポリマー、例えばREPEL-O-TEX SF、SF-2及びSRP6、TEXCARE SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325、MARLOQUEST SLが含まれる)を含み得、本明細書の再付着防止剤(0.1重量%~10重量%)には、500~100,000Daの範囲内の分子量のカルボキシレートポリマー、例えばアクリル酸、マレイン酸(若しくはマレイン酸無水物)、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸及びそれらの任意の混合物、ビニルピロリドンホモポリマー及び/又はポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つのモノマーを含むポリマー;並びにポリマーカルボキシレート(例えば、マレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマー)が含まれる。
例えば、強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤には、任意選択的に、さらに飽和又は不飽和脂肪酸、好ましくは飽和又は不飽和C12~C24脂肪酸(0重量%~10重量%);沈着助剤(それらの例には、多糖類、セルロースポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物(DADMAC)及びランダム又はブロック構造にあるDAD MACとビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリウムハロゲン化物及びそれらの混合物とのコポリマー、カチオン性グアールガム、カチオン性デンプン、カチオン性ポリアクリルアミド及びそれらの混合物が含まれる)が含まれ得る。
例えば、強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、その例として、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール並びに/又はそれらの混合物が挙げられる染料移動阻害剤、その例にはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンN,N’-ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)、2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド(HPNO)又はメチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸N,N-二酢酸(N,N-ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩(GLDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、4,5-ジヒドロキシ-m-ベンゼンジスルホン酸、クエン酸及びそれらの任意の塩、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)及びそれらの誘導体が挙げられるキレート剤を含み得る。
例えば、強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、シリコン若しくは脂肪酸をベースとする石鹸泡抑制剤;ぼかし染料、カルシウムカチオン及びマグネシウムカチオン、視覚的シグナル伝達成分、消泡剤(0.001重量%~約4.0重量%)並びに/又はジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ゲランガム及びそれらの混合物からなる群から選択される構造物質/増粘剤(0.01重量%~約5重量%)を含み得る。そのような構造物質/増粘剤は、いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて、洗剤に含まれるであろう。構造化剤を構造剤と呼ぶこともできる。
本明細書の洗剤は、例えば、強力乾燥/固体洗濯用洗剤組成物の形態であり得る。そのような洗剤は、(i)洗浄性界面活性剤、例えば本明細書に開示した任意のアニオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意のノニオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意のカチオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意の両性イオン性及び/若しくは両性洗浄性界面活性剤、任意の両性界面活性剤、任意の半極性ノニオン性界面活性剤並びにそれらの混合物;(ii)ビルダー、例えば任意の無リンビルダー(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のゼオライトビルダー)、任意のリン酸塩ビルダー(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のトリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸、クエン酸塩及びニトリロ三酢酸、任意のケイ酸塩(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のケイ酸ナトリウム若しくはカリウム又はメタケイ酸ナトリウム);任意の炭酸塩(例えば、0重量%~80重量%未満の範囲内の炭酸ナトリウム及び/又は重炭酸ナトリウム)及びそれらの混合物;(iii)漂白剤、例えば光漂白剤(例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニン、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、キサンテン染料及びそれらの混合物)、任意の疎水性若しくは親水性漂白活性化剤(例えば、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシ安息香酸若しくはそれらの塩、3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、テトラアセチルエチレンジアミン-TAED、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート-NOBS、ニトリルクアット及びそれらの混合物)、過酸化水素の任意の起源(例えば、その例には過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩若しくは過ケイ酸塩のモノ若しくはテトラハイドレートナトリウム塩が含まれる無機ペルハイドレート塩)、任意の予備形成親水性及び/若しくは疎水性過酸(例えば、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、過イミド酸及び塩、ペルオキソ一硫酸及び塩並びにそれらの混合物);並びに/又は(iv)任意の他の成分、例えば漂白触媒(例えば、その例にはイミニウムカチオン及びポリイオン、イミニウム両性イオン、改質アミン、改質アミンオキシド、N-スルホニルイミン、N-ホスホニルイミン、N-アシルイミン、チアジアゾールジオキシド、ペルフルオロイミン、環状糖ケトン及びそれらの混合物が含まれるイミン系漂白増強剤)並びに金属含有漂白触媒(例えば亜鉛又はアルミニウムなどの補助金属カチオン及び例えばEDTA、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)などの金属イオン封鎖剤と一緒に、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン又はマンガンカチオン)を含み得る。
例えば、織物のケア(例えば、洗濯)のためのものなどの本明細書の洗剤は、単位用量(例えば、小袋又はポーチ)に含まれ得る。単位用量の形態は、液体又は固体洗剤組成物を完全に封入する水溶性外側フィルムを含むことができる。単位用量は、単一の区画又は少なくとも2つ、3つ若しくはそれを超える(複数の)区画を含むことができる。複数の区画は、重ね合わせる向き又は横並びの向きに配置され得る。本明細書の単位用量は、典型的には、水との接触前に含有物を放出することなく、その含有物の保持及び保護のために適切ないずれかの形態/形状の閉鎖構造である。
本明細書に開示された組成物は、例えば、食器用洗剤組成物の形態であり得る。食器洗い用洗剤の例としては、自動食器洗い用洗剤(典型的には食器洗い機で使用される)及び手洗い食器用洗剤が挙げられる。食器洗い用洗剤組成物は、例えば、本明細書に開示された任意の乾燥又は液体/水性形態であり得る。食器洗い用洗剤組成物の特定の実施形態に含まれ得る成分としては、例えば、リン酸塩;酸素系若しくは塩素系漂白剤;ノニオン性界面活性剤;アルカリ性塩(例えば、メタケイ酸塩;アルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム);本明細書で開示される任意の活性酵素;防錆剤(例えば、ケイ酸ナトリウム);消泡剤;セラミックスからの艶及び模様の除去を減速するための添加物;香料;固化防止剤(顆粒状洗剤中);デンプン(錠剤系洗剤中);ゲル化剤(液体/ジェル系洗剤中);並びに/又は砂(粉末状洗剤)の1つ以上が挙げられる。
例えば、自動食器洗い機用洗剤若しくは液体食器洗い用洗剤などの食器洗い用洗剤は、(i)0~10重量%の量で存在する任意のエトキシル化非イオン性界面活性剤、アルコキシル化アルコール界面活性剤、エポキシキャップされたポリ(オキシアルキル化)アルコール若しくはアミンオキシド界面活性剤を含む非イオン性界面活性剤;(ii)約5~60重量%の範囲内の、任意のリン酸塩ビルダー(例えば、一リン酸塩、二リン酸塩、トリポリリン酸塩、他のオリゴマーポリリン酸塩、ナトリウムトリポリリン酸塩-STPP)、任意の無リンビルダー(例えば、メチル-グリシン二酢酸[MGDA]及びそれらの塩若しくは誘導体、グルタミン-N,N-二酢酸[GLDA]及びそれらの塩若しくは誘導体、イミノ二コハク酸(IDS)及びそれらの塩若しくは誘導体、カルボキシメチルイヌリン及びそれらの塩若しくは誘導体、ニトリロ三酢酸[NTA]、ジエチレントリアミン五酢酸[DTPA]、B-アラニン二酢酸[B-ADA]及びそれらの塩を含むアミノ酸ベースの化合物)、ポリカルボン酸及びそれらの部分若しくは完全中和塩のホモポリマー及びコポリマー、0.5重量%~50重量%の範囲内のモノマーポリカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸及びそれらの塩又は約0.1重量%~約50重量%の範囲内のスルホン化/カルボキシル化ポリマーを含むビルダー;(iii)0.1重量%~約10重量%の範囲内の乾燥助剤(例えば、任意選択的にまた別の3~6つの官能基-典型的には重縮合を誘導する酸、アルコール若しくはエステル官能基を備えるモノマーと一緒にポリエステル、特にアニオン性ポリエステル、ポリカーボネート-、ポリウレタン-及び/又はポリウレア-ポリオルガノシロキサン化合物若しくはそれらの、特に反応性環状炭酸塩及びウレアタイプの前駆体化合物);(iv)約1重量%~約20重量%の範囲内のケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム若しくはカリウム、例えば二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及び結晶性フィロケイ酸塩);(v)無機漂白剤(例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩及び過ケイ酸塩などのペルハイドレート塩)及び/又は有機漂白剤(例えば、ジアシル-及びテトラアシルペルオキシド、特にジペルオキシドデカン二酸及びジペルオキシヘキサデカン二酸などの有機ペルオキシ酸);(vi)漂白活性化剤(例えば、約0.1重量%~約10重量%の範囲内の有機過酸前駆体)及び/又は漂白触媒(例えば、マンガントリアザシクロノナン及び関連錯体;Co、Cu、Mn及びFeビスピリジルアミン及び関連錯体;及びペンタミンコバルト(III)酢酸塩及び関連錯体);(vii)約0.1重量%~5重量%の範囲内の金属ケア剤(例えば、ベンザトリアゾール、金属塩及び錯体及び/又はケイ酸塩);及び/又は(viii)自動食器洗い機用洗剤組成物1グラムあたり約0.01~5.0mgの範囲内の活性酵素の本明細書に開示した任意の活性酵素並びに酵素安定化剤(例えば、オリゴ糖、多糖及び無機二価金属塩)を含むことができる。
食器のケアのためのものなどの本明細書の洗剤は、例えば、単位用量(例えば、小袋又はポーチ)に含まれ得、織物ケア洗剤に関して上記された通りであり得るが、適切な食器洗剤組成物を含み得る。
本明細書に開示される組成物は、例えば、口腔ケア組成物の形態であり得る。口腔ケア組成物の例としては、何らかの形態の口腔ケア(例えば、虫歯[う蝕]、歯肉炎、歯垢、歯石及び/又は歯周疾患の治療又は予防)を提供する歯磨き剤、練り歯磨き、洗口液、口内洗浄剤、チューインガム及び可食ストリップが挙げられる。口腔ケア組成物は、舌の表面、硬口蓋又は軟口蓋、頬粘膜、歯肉及び歯表面などを含む口腔内の柔らかい又は硬い表面を全て包含する「口腔面」の治療に用いることもできる。本明細書では、「歯表面」は、例えば、天然歯の表面又はクラウン、キャップ、詰め物、ブリッジ、義歯若しくは歯科用インプラントなどの人工歯の硬質表面である。
本明細書の口腔ケア組成物は、例えば、本明細書に開示された不溶性アルファ-グルカン粒子を約0.01~15.0重量%(例えば、約0.1~10重量%、約0.1~5.0重量%又は約0.1~2.0重量%)含むことができる。口腔ケア組成物に含まれる不溶性アルファ-グルカン粒子は、ときに、組成物に増粘剤及び/又は分散剤として提供することができ、それは、組成物に所望の稠度及び/又は口当たりを付与するのに有用であり得る。本明細書の口腔ケア組成物には、例えば、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン(例えば、L-カラギーナン)、天然ゴム(例えば、カラヤ、キサンタン、アラビアゴム、トラガカント)、コロイド状ケイ酸マグネシウムアルミニウム又はコロイドシリカなどの1つ以上の他の増粘剤又は分散剤も提供することができる。
本明細書の口腔ケア組成物は、例えば、練り歯磨き又は他の歯磨き剤であり得る。本明細書のこのような組成物及び他の任意の口腔ケア組成物は、限定はされないが、追加して虫歯予防薬、抗微生物剤若しくは抗菌剤、抗歯石剤若しくは歯石防止剤、界面活性剤、研磨剤、pH調節剤、起泡調節剤、保湿剤、香味剤、甘味料、顔料/着色料、増白剤及び/又は他の適切な成分の1つ以上を含むことができる。不溶性アルファ-グルカン粒子を添加することができる口腔ケア組成物の例は、米国特許出願公開第2006/0134025号明細書、同第2002/0022006号明細書及び同第2008/0057007号明細書に開示されており、これらは、参照により本明細書に組込まれる。
本明細書の虫歯予防薬は、経口的に許容されるフッ化物イオン源であり得る。適切なフッ化物イオン源としては、例えば、フッ素化合物、モノフルオロリン酸塩及びフルオロケイ酸塩並びにオラフルル(N’-オクタデシルトリメチレンジアミン-N,N,N’-トリス(2-エタノール)-ジヒドロフルオリド)を含むアミンフッ化物が挙げられる。虫歯予防薬は、例えば、組成物に全体で約100~20000ppm、約200~5000ppm又は約500~2500ppmのフッ化物イオンを与える量で存在し得る。フッ化ナトリウムがフッ化物イオンの単独源である場合の口腔ケア組成物では、例えば、約0.01~5.0重量%、約0.05~1.0重量%又は約0.1~0.5重量%の量のフッ化ナトリウムが組成物中に存在し得る。
本明細書の口腔ケア組成物の使用に適切な抗微生物剤又は抗菌剤としては、例えば、フェノール化合物(例えば、4-アリルカテコール;ベンジルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、メチルパラベン及びプロピルパラベンなどのp-ヒドロキシ安息香酸エステル;2-ベンジルフェノール;ブチル化ヒドロキシアニソール;ブチル化ヒドロキシトルエン;カプサイシンン;カルバクロール;クレオソール;オイゲノール;グアイアコール;ヘキサクロロフェン及びブロモクロロフェンなどのハロゲン化ビスフェノール;4-ヘキシルレゾルシノール、8-ヒドロキシキノリン及びその塩、サリチル酸メンチル、サリチル酸メチル及びサリチル酸フェニルなどのサリチル酸エステル;フェノール;ピロカテコール;サリチルアニリド;チモール;トリクロサン及びトリクロサン一リン酸などのハロゲン化ジフェニルエーテル化合物)、銅(II)化合物(例えば、塩化銅(II)、フッ化物、硫酸塩及び水酸化物)、亜鉛イオン源(例えば、亜鉛酢酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、グリシン酸塩、酸化物及び硫酸塩)、フタル酸及びその塩(例えば、フタル酸マグネシウム一カリウム)、ヘキセチジン、オクテニジン、サンギナリン、塩化ベンザルコニウム、臭化ドミフェン、塩化アルキルピリジニウム(例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラデシルピリジニウム、塩化N-テトラデシル-4-エチルピリジニウム)、ヨウ素、スルホンアミド、ビスビグアニド(例えば、アレキシジン、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン)、ピペリジン誘導体(例えば、デルモピノール、オクタピノール)、マグノリア抽出物、グレープシード抽出物、ローズマリー抽出物、メンソール、ゲラニオール、シトラール、オイカリプトール、抗生物質(例えば、オウグメンチン、アモキシリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾール、ネオマイシン、カナマイシン、クリンダマイシン)及び/又は米国特許第5776435号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示された抗菌剤が挙げられる。1つ以上の抗微生物剤は、任意選択的に、開示された口腔ケア組成物中において、例えば約0.01~10重量%(例えば、0.1~3重量%)で存在し得る。
本明細書の口腔ケア組成物の使用に適切な抗歯石剤又は歯石防止剤としては、例えば、リン酸塩及びポリリン酸塩(例えば、ピロリン酸塩)、ポリアミノプロパンスルホン酸(AMPS)、クエン酸亜鉛三水和物、ポリペプチド(例えば、ポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸)、ポリオレフィンスルホン酸塩、ポリオレフィンリン酸塩、ジホスホン酸塩(例えば、アザシクロヘプタン-2,2-ジホスホン酸などのアザシクロアルカン-2,2-ジホスホン酸塩)、N-メチルアザシクロペンタン-2,3-ジホスホン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸(EHDP)、エタン-1-アミノ-1,1-ジホスホン酸塩並びに/又はホスホノアルカンカルボン酸及びその塩(例えば、そのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩)が挙げられる。有用な無機リン酸塩及びポリリン酸塩としては、例えば、一塩基性、二塩基性及び三塩基性リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸塩、ピロリン酸一ナトリウム、二ナトリウム、三ナトリウム及び四ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、三メタリン酸ナトリウム、六メタリン酸ナトリウム又はこれらのナトリウムがカリウム若しくはアンモニウムで置換されたものが挙げられる。特定の実施形態における他の有用な抗歯石剤としては、アニオン性ポリカルボン酸塩ポリマー(例えば、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸コポリマーなどのアクリル酸、メタクリル酸及び無水マレイン酸のポリマー又はコポリマー)が挙げられる。さらに他の有用な抗歯石剤としては、ヒドロキシカルボン酸などの金属イオン封鎖剤(例えば、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸及びシュウ酸並びにそれらの塩)及びアミノポリカルボン酸(例えば、EDTA)が挙げられる。1つ以上の抗歯石剤又は歯石防止剤は、開示した口腔ケア組成物中において、任意選択的に例えば約0.01~50重量%(例えば、約0.05~25重量%又は約0.1~15重量%)で存在し得る。
本明細書の口腔ケア組成物での使用に適切な界面活性剤は、例えば、アニオン性、非イオン性又は両性であり得る。適切なアニオン性界面活性剤としては、限定はされないが、C8~20アルキル硫酸塩の水溶性塩、C8~20脂肪酸のスルホン化モノグリセリド、サルコシン酸塩及びタウリン酸塩が挙げられる。アニオン性界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油モノグリセリドスルホン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。適切な非イオン性界面活性剤としては、限定はされないが、ポロキサマー、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、第三級アミン酸化物、第三級ホスフィン酸化物及びジアルキルスルホキシドが挙げられる。適切な両性界面活性剤としては、限定はされないが、カルボン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩又はホスホン酸塩などのアニオン基を有する、C8~20の第二級及び第三級脂肪族アミンの誘導体が挙げられる。適切な両性界面活性剤の一例は、ココアミドプロピルベタインである。1つ以上の界面活性剤は、開示した口腔ケア組成物中において、任意選択的に例えば約0.01~10重量%(例えば、約0.05~5.0重量%又は約0.1~2.0重量%)の総量で存在する。
本明細書の口腔ケア組成物中での使用に適切な研磨剤としては、例えば、シリカ(例えば、シリカゲル、ケイ酸、沈降シリカ)、アルミナ、不溶性リン酸塩、炭酸カルシウム及び樹脂研磨剤(例えば、尿素-ホルムアルデヒド縮合生成物)が挙げられ得る。本明細書の研磨剤として有用な不溶性リン酸塩の例は、オルトリン酸塩、ポリメタリン酸塩及びピロリン酸塩であり、オルトリン酸二カルシウム二水和物、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸ベータ-カルシウム、リン酸三カルシウム、ポリメタリン酸カルシウム及び不溶性ポリメタリン酸ナトリウムである。1つ以上の研磨剤は、開示した口腔ケア組成物中において、任意選択的に例えば約5~70重量%(例えば、約10~56重量%又は約15~30重量%)の総量で存在する。特定の実施形態における研磨剤の平均粒径は、約0.1~30ミクロン(例えば、約1~20ミクロン又は約5~15ミクロン)である。
特定の実施形態における口腔ケア組成物は、少なくとも1つのpH調節剤を含み得る。このような剤は、約2~10のpH範囲(例えば、約2~8、3~9、4~8、5~7、6~10又は7~9のpH範囲)に組成物のpHを酸性化する、より塩基性にする又は緩衝するために選択され得る。本明細書で有用なpH調節剤の例としては、限定はされないが、カルボン酸、ホスホン酸及びスルホン酸;酸塩(例えば、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、マレイン酸一ナトリウム);アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩、セスキ炭酸塩);ホウ酸塩;ケイ酸塩;リン酸塩(例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸塩);及びイミダゾールが挙げられる。
本明細書の口腔ケア組成物での使用に適切な起泡調節剤は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)であり得る。例えば、約200000~7000000(例えば、約500000~5000000又は約1000000~2500000)の平均分子量を有するPEGを含む高分子量PEGが適切である。1つ以上のPEGは、任意選択的に、開示した口腔ケア組成物中において、例えば約0.1~10重量%(例えば、約0.2~5.0重量%又は約0.25~2.0重量%)の総量で存在する。
特定の実施形態における口腔ケア組成物は、少なくとも1つの保湿剤を含み得る。特定の実施形態における保湿剤は、グリセリン、ソルビトール、キシリトール又は低分子量PEGなどの多価アルコールであり得る。最も適切な保湿剤は、本明細書の甘味料としても機能し得る。1つ以上の保湿剤は、任意選択的に、本明細書に開示した口腔ケア組成物中において、例えば約1.0~70重量%(例えば、約1.0~50重量%、約2~25重量%又は約5~15重量%)の総量で存在する。
天然又は人工甘味料は、本明細書の口腔ケア組成物中に任意選択的に含まれ得る。適切な甘味料の例としては、デキストロース、スクロース、マルトース、デキストリン、転化糖、マンノース、キシロース、リボース、フルクトース、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ(例えば、高フルクトースコーンシロップ又は固形コーンシロップ)、部分加水分解デンプン、水素化デンプン加水分解物、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、イソマルト、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン及びその塩、ジペプチドをベースとする強力甘味料並びにシクラミン酸塩が挙げられる。1つ以上の甘味料は、任意選択的に、本明細書に開示した口腔ケア組成物中において、例えば約0.005~5.0重量%の総量で存在する。
本明細書の口腔ケア組成物中に任意選択的に天然又は人工香味剤が含まれ得る。適切な香味剤の例としては、バニリン;セージ;マジョラム;オランダセリ油;スペアミント油;シナモン油;冬緑油(サリチル酸メチル);ペパーミント油;チョウジ油;ベイ油;アニス油;ユーカリ油;カンキツ油;果実油;レモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、アンズ、バナナ、ブドウ、リンゴ、イチゴ、サクランボ又はパイナップルなどに由来する精油;コーヒー、ココア、コーラ、ピーナッツ又はアーモンドなどのマメ又はナッツに由来する香味料;並びに吸着及び封入香味剤が挙げられる。さらに本明細書の香味剤に包含されるのは、清涼又は温熱効果を含む、口中に芳香及び/又は他の感覚効果を与える成分である。このような成分としては、限定はされないが、メンソール、酢酸メンチル、乳酸メンチル、樟脳、ユーカリ油、オイカリプトール、アネトール、オイゲノール、カッシア、オキサノン、Irisone(登録商標)、プロペニルグアエトール、チモール、リナロール、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミン、N,2,3-トリメチル-2-イソプロピルブタンアミド、3-(1-メントキシ)-プロパン-1,2-ジオール、桂皮アルデヒドグリセロールアセタール(CGA)及びメントングリセロールアセタール(MGA)が挙げられる。1つ以上の香味剤は、任意選択的に、本明細書に開示した口腔ケア組成物中において、例えば約0.01~5.0重量%(例えば、約0.1~2.5重量%)の総量で存在する。
特定の実施形態における口腔ケア組成物は、少なくとも1つの重炭酸塩を含み得る。例えば、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウムなどの重炭酸アルカリ金属塩及び重炭酸アンモニウムを含む、経口的に許容される任意の重炭酸塩を使用することができる。1つ以上の重炭酸塩は、任意選択的に、本明細書に開示した口腔ケア組成物中において、例えば約0.1~50重量%(例えば、約1~20重量%)の総量で存在する。
特定の実施形態における口腔ケア組成物は、少なくとも1つの増白剤及び/又は着色料を含み得る。適切な増白剤は、米国特許第8540971号明細書に開示されているものなどの過酸化物であり、これは、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書の適切な着色料としては、例えば、顔料、染料、レーキ及びパール剤などの特定の光沢又は反射率を付与する化学物質が挙げられる。本明細書の有用な着色料の具体例としては、タルク;マイカ;炭酸マグネシウム;炭酸カルシウム;ケイ酸マグネシウム;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;シリカ;二酸化チタン;酸化亜鉛;赤色、黄色、褐色及び黒色酸化鉄;第二鉄アンモニウムフェロシアン化合物;マンガンバイオレット;ウルトラマリン;チタン化マイカ;並びにオキシ塩化ビスマスが挙げられる。1つ以上の着色剤は、任意選択的に、本明細書に開示した口腔ケア組成物中において、例えば約0.001~20重量%(例えば、約0.01~10重量%又は約0.1~5.0重量%)の総量で存在する。
本明細書の口腔ケア組成物中に任意選択的に含まれ得るさらなる成分としては、例えば、1つ以上の(上記の)酵素、ビタミン類及び抗接着剤が挙げられる。本明細書で有用なビタミン類の例としては、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB5及び葉酸が挙げられる。適切な抗接着剤の例としては、ソルブロール、フィシン及びクオラムセンシング阻害剤が挙げられる。
本開示は、材料を処理する方法にも関する。本方法は、材料を、本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性組成物と接触させることを含む。
本明細書の接触方法において水性組成物と接触させる材料は、いくつかの態様において、織物を含み得る。本明細書の織物は、天然繊維、合成繊維、半合成繊維又はこれらのいずれかの組み合わせを含み得る。本明細書の半合成繊維は、化学的に誘導体化されている天然由来の材料を使用して製造され、その1つの例は、レーヨンである。本明細書の織物タイプの非限定的な例としては、(i)セルロース繊維、例えば綿(例えば、ブロードクロス、キャンバス、シャンブレー、シェニール、チンツ、コーデュロイ、クレトン、ダマスク、デニム、フランネル、ギンガム、ジャガード、ニット、マテラーゼ、オックスフォード、パーケール、ポプリン、プリッス、サテン、シャーサッカー、シアー、テリークロス、ツイル、ベルベット)、レーヨン(例えば、ビスコース、モーダル、リオセル)、リネン及びTencel(登録商標);(ii)タンパク質性繊維、例えばシルク、ウール及び関連哺乳動物繊維;(iii)合成繊維、例えばポリエステル、アクリル、ナイロンなど;(iv)ジュート、亜麻、ラミー、コイア、カポック、サイザル、ヘネッケン、アバカ、ヘンプ及びサンヘンプ由来の植物性長繊維;並びに(v)(i)~(iv)の織物の任意の組み合わせから製造された織物が挙げられる。織物タイプ(例えば、天然及び合成)の組み合わせを含む織物としては、例えば、綿繊維及びポリエステルの両方を備える織物が挙げられる。本明細書の1つ以上の織物を含有する材料/物品には、例えば、衣類、カーテン、ドレープ、室内装飾材料、カーペット、ベッド用シーツ類、浴用リネン、テーブルクロス、寝袋、テント、自動車内装などが含まれる。天然及び/又は合成繊維を含む他の材料には、例えば、不織布、詰め物、紙及びフォームが含まれる。
織物と接触させる水性組成物は、例えば、織物ケア組成物(例えば、洗濯用洗剤、織物用柔軟剤)であり得る。したがって、特定の実施形態における処理方法は、その中で織物ケア組成物を使用する場合に織物ケア法又は洗濯法であると見なすことができる。本明細書の織物ケア組成物は、下記の織物ケアの利点(すなわち実質的表面効果):しわ除去、しわ取り、防しわ性、織物摩耗減少、織物耐摩耗性、織物のけば立ち減少、織物の寿命延長、織物のカラー維持、織物の退色減少、染料移動の減少、織物の色復元、織物の汚れ減少、織物の汚れ放出、織物の形状保持、織物の平滑性増強、織物上への汚れ再付着防止、洗濯物の灰色化防止、織物の風合/手触りの向上及び/又は縮み減少の1つ以上を達成すると考えられる。
本明細書の織物ケア法又は洗濯法を実施するための条件(例えば、時間、温度、洗浄/すすぎ量)の例は、国際公開第1997/003161号パンフレット並びに米国特許第4794661号明細書、同第4580421号明細書及び同第5945394号明細書(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。他の例では、織物を含む材料は、本明細書の水性組成物と、(i)少なくとも約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110若しくは120分間;(ii)少なくとも約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90若しくは95℃(例えば、洗濯洗浄又はすすぎのために:約15~30℃の「低」温、約30~50℃の「中」温、約50~95℃の「高」温)で;(iii)約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11若しくは12のpH(例えば、約2~12又は約3~11のpH範囲)で;(iv)少なくとも約0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5若しくは4.0重量%の塩(例えば、NaCl)濃度で;又は(i)~(iv)の任意の組み合わせで接触させることができる。
織物ケア法又は洗濯法における接触させるステップは、例えば、洗浄ステップ、浸漬ステップ及び/又はすすぎステップのいずれかを含むことができる。さらにまた別の実施形態における材料又は織物を接触させることは、当技術分野において公知の任意の手段、例えば溶解すること、混合すること、振とうすること、スプレーすること、処理すること、浸漬すること、フラッシュ洗浄すること、上若しくは中に注入すること、結合すること、塗装すること、コーティングすること、塗布すること、添加すること及び/又は有効量の本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を織物若しくは材料と通じさせることによって実施できる。なおさらなる実施形態では、接触は、織物を処理して実質的表面効果を付与するために使用され得る。本明細書で使用する場合、用語「織物の風合」又は「手触り」は、物理的、生理学的、心理学的、社会的又はそれらの任意の組み合わせであり得る織物に対する個人の触覚感覚反応を指す。一実施形態において、織物の風合は、相対風合値を測定するためのPhabrOmeter(登録商標)システム(Nu Cybertek,Inc.Davis,CAから入手できる)を使用して測定できる(米国繊維化学者・色彩技術者協会[AATCC test method,“202-2012,Relative Hand Value of Textiles:Instrumental Method”])により与えられるように、相対風合値を測定するためのPHABROMETER(登録商標)システム(Nu Cybertek,Inc.Davis,CAから入手可能)を使用して測定され得る。
織物を含む材料を処理するいくつかの態様において、水性組成物の不溶性アルファ-グルカン粒子成分は、織物に吸着する。この特徴は、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を本明細書に開示した織物ケア組成物中の(それらの粘度修飾効果に加えて)再付着防止剤及び/又は抗灰色化剤として有用にさせると考えられる。本明細書の再付着防止剤又は灰色化防止剤は、汚れが取り除かれた後に洗浄水中の衣類に汚れが再付着しないようにするのに役立つ。さらに、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子の織物への吸着により、その織物の機械的特性が増強されることも考えられる。
本明細書の織物への不溶性アルファ-グルカン粒子の吸着は、例えば、測色技術(例えば、Dubois et al.,1956,Anal.Chem.28:350-356;Zemljits et al.,2006,Lenzinger Berichte 85:68-76;これらの両方は、参照により本明細書に組み込まれる)又は当技術分野で既知の他の任意の方法を用いて測定することができる。
上記の処理法において接触させることのできる他の材料としては、食器用洗剤(例えば、自動食器洗い機用洗剤又は食器手洗い用洗剤)を用いて処理できる表面が挙げられる。そのような材料の例としては、セラミック材料、磁器、金属、ガラス、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)及び木で作られた皿、グラス、ポット、鍋、グラタン皿、調理器具及び食卓食器(本明細書では集合的に「食器類」と呼ぶ)の表面が挙げられる。したがって、特定の実施形態における処理方法は、例えば、食器洗い法又は食器類洗浄法であると見なすことができる。本明細書の食器洗い法又は食器類洗浄法を実施するための条件(例えば、時間、温度、洗浄量)の例は、米国特許第8575083号明細書に開示されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。他の例では、食器製品は、本明細書の水性組成物を、例えば織物を含む材料と接触させることに関して上記に開示した条件のいずれかなどの適切な一連の条件下で接触させることができる。
上記処理法において接触させることができる他の材料としては、舌、硬口蓋及び軟口蓋、頬粘膜、歯肉及び歯の表面(例えば、天然の歯又は歯冠、キャップ、充填物、ブリッジ、義歯又は歯科用インプラントなどの人工歯の硬質の表面)の表面を含む、口腔内の軟質又は硬質表面などの口腔表面が挙げられる。したがって、特定の実施形態における処理方法は、例えば、口腔ケア法又は歯科治療法であると見なすことができる。口腔表面を本明細書の水性組成物と接触させる条件(例えば、時間、温度)は、そのような接触を行う使用目的に適したものでなければならない。処理法で接触させることのできる他の表面としては、皮膚、毛髪又は爪などの外皮系の表面も挙げられる。
したがって、本開示の特定の実施形態は、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む材料(例えば、織物)に関する。そのような材料は、例えば、本明細書に開示した材料処理方法に従って生成することができる。材料は、いくつかの態様において、化合物が材料の表面に吸着されるか又は他に接触される場合、不溶性アルファ-グルカン粒子を含み得る。
本明細書の材料を処理する方法の特定の実施形態は、材料を水性組成物と接触させた後、乾燥させる乾燥ステップをさらに含む。乾燥ステップは、接触ステップの直後又は接触ステップに続き得る1つ以上の追加のステップ後に実施することができる(例えば、本明細書の水性組成物中で洗浄した後、例えば水で濯ぎ、その後、織物を乾燥させる)。乾燥は、風乾(例えば、約20~25℃)又は例えば少なくとも約30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、170、175、180若しくは200℃の温度でなど、当技術分野で既知のいくつかの任意の手段で実施することができる。本明細書における乾燥させた材料は、典型的には、その材料中に3、2、1、0.5又は0.1重量%未満の水分を含む。織物は、任意選択的に乾燥させるステップを実施するために好ましい物質である。
本明細書の処理方法において使用される水性組成物は、本明細書に開示されるいずれの水性組成物であることも可能である。水性組成物の例としては、洗剤(例えば、洗濯用洗剤又は食器用洗剤)、織物用柔軟剤及び練り歯磨きなどの水含有歯磨き剤が挙げられる。
いくつかの態様において、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む液体組成物によって処理され得る材料は、不織布製品である。(本明細書に開示されるいずれかの濃度で)本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む水性又は非水性組成物(例えば分散体)の適用と、典型的には、それに続いて、乾燥ステップ(例えば、空気乾燥、加熱乾燥、真空乾燥;乾燥温度は、例えば、本明細書に開示されるいずれかの適切な温度であり得る)が関与し得るこの処理は、不織布製品を強化することができる(すなわち不織布製品のためのバインダーとして作用することができる)。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子は、(N/5cmにおいて測定される)不織布の乾燥又は湿潤引張強さを例えば約又は少なくとも約1000%、10000%、100000%又は1000000%増加させることができる。したがって、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むバインダー/強化剤を含有する不織布製品が本明細書にさらに提供される。任意選択的に、そのような不溶性アルファ-グルカン粒子は、架橋可能であり;それらを不織布製品に適用する前に、架橋されたグルカン粒子を調製するために、本明細書に開示される架橋剤及び/又は手順を使用し得る(例えば、グリオキサール、クエン酸、PAE)。いくつかの態様において、本明細書のアルファ-グルカンバインダーを含む不織布の乾燥又は湿潤引張強さは、約又は少なくとも約10、15、20、25、50、75、100、125、130、135、140、145、150、10~150、15~150、20~150、25~150、10~140、15~140、20~140又は25~140N/5cmであり得る。不織布製品中の不織布材料及びアルファ-グルカンバインダーの総重量基準で、その中のアルファ-グルカンの含有量は、約5、10、15、20、25、5~25、5~20、10~25又は10~20重量%であり得る。架橋剤が使用される態様において、それは不織布製品の総重量の約1、2、3、4、5、6、2~6、2~5、3~6又は3~5重量%であり得る。本明細書の不織布製品は、例えば、エアレイド、ドライレイド、ウェットレイド、カーデッド、電界紡糸、スパンレース、スパンボンド又はメルトブローされ得る。いくつかの態様において、不織布製品は、研磨又はスカーリングシート、農業用被覆、農業用シードストリップ、衣類用ライニング、自動車ヘッドライナー又はカバー、前掛け、チーズラップ、土木用織物、コーヒーフィルター、化粧用リムーバー又はアプリケーター、洗剤ポーチ/小袋、織物用軟化剤シート、封筒、フェースマスク、フィルター、ガーメントバッグ、熱又は電気伝導性織物、家庭用ケアワイプ(例えば、床ケア、ハード表面クリーニング、ペットケア用など)、ハウスラップ、衛生製品(例えば、生理用パッド/ナプキン、アンダーパッド)、絶縁材、ラベル、洗濯補助剤、医療用ケア又は身体傷害ケア製品(例えば、バンドエイド、キャストパディング又はカバー、ドレッシング、パック、滅菌用包装材料、滅菌パッケージング、外科用ドレープ、外科用ガウン、綿棒)、モップ、ナプキン又は紙タオル、紙、パーソナルワイプ又はベビーワイプ、再使用可能なバッグ、ルーフィングアンダーカバー、テーブルリネン、タグ、ティー又はコーヒーバッグ、カバー、真空クリーニングバッグ又は壁紙であり得る。不織布製品の繊維は、いくつかの態様において、セルロース及び/又はアルファ-1,3-グルカンを含み得るか、又は繊維を形成するために使用可能である本明細書に開示された1つ以上の他の材料を含むことができる。本明細書の不織布製品、不織布製品材料及び/又は不織布製品及び材料の製造方法の例は、国際特許出願公開第2019055397号パンフレット又は米国特許出願公開第2018/0282918号明細書、同第2017/0167063号明細書、同第2018/0320291号明細書若しくは同第2010/0291213号明細書に開示される通りであり得、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
例えば、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、フィルム又はコーティングであり得る。フィルム又はコーティングは、いくつかの態様において、例えば約3、2、1、0.5又は0.1重量%未満の水を含む乾燥したフィルム又はコーティングであり得る。いくつかの態様において、フィルム又はコーティングは、約20~40、20~35、20~30、25~40、25~35又は25~30重量%の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むことができ、材料の残りは、任意選択的に、水、水溶液及び/又は可塑剤である。本発明のフィルム又はコーティングに含まれる不溶性アルファ-グルカン粒子の量は、例えば、約又は少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5又は99.9重量%であり得る。
本明細書のフィルム又はコーティングは、例えば、約、少なくとも約又は最大で約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、2.5、5、7.5、10、15.5、15、17.5、20、22.5、25、30、35、40、45、50、75、100、150、200、0.5~1.5、0.8~1.5、1.0~1.5、0.5~1.4、0.8~1.4又は1.0~1.4ミルの厚さを有し得る(1ミル=0.001インチ)。いくつかの態様において、そのような厚みは、一様であり、これは、(i)フィルム/コーティングの全領域の少なくとも20%、30%、40%又は50%であり、且つ(ii)約0.06、0.05又は0.04ミル未満の厚みの標準偏差を有する、連続した領域を有することにより特徴付けることができる。本明細書のフィルム又はコーティングは、いくつかの態様において、薄いものとして特徴付けることができる(例えば、<2ミル)。本明細書のフィルムは、典型的には、キャストフィルムである。
本明細書のフィルム又はコーティングは、所望の種々の透明度を示し得る。例えば、フィルム/コーティングは、高い透明度(例えば、高い光透過率及び/又は低ヘイズ)であり得る。本発明で使用される場合、光透過性は、例えば、少なくとも約10~99%の光透過率又は少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%若しくは99%の光透過率及び/又は30%、25%、20%、15%、10%、5%、2.5%、2%若しくは1%未満のヘイズを与えるフィルム又はコーティングを指すことができる。高い光透過性は、任意選択的に、少なくとも約90%の光透過率及び/又は10%未満のヘイズを有するフィルム/コーティングを指すことができる。本明細書のフィルム/コーティングの光透過率は、例えば、ASTM D1746試験(2009,Standard Test Method for Transparency of Plastic Sheeting,ASTM International,West Conshohocken,PA)に従って測定することができ、これは、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書のフィルム/コーティングのヘイズは、例えば、ASTM D1003-13試験(2013,Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics,ASTM International,West Conshohocken,PA)に従って測定することができ、これは、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、約20~40、20~35、20~30、25~40、25~35又は25~30重量%の不溶性アルファ-グルカン粒子(例えば、残りは水又は水溶液である)を有する本明細書のフィルム/コーティングは、高い光透過性(例えば>90%の光透過性及び/又は10%未満のヘイズ)を有するが、同量のDPw>200(例えばDPw≧約700又は約800)、結晶化度<0.65(例えば≦0.60)及び/又は5~50ミクロンのD50直径の不溶性アルファ-グルカン(例えば、加水分解されていないもの)を有する他のフィルム/コーティングが、この有益な特徴を典型的に示さないことは注目に値する(例えば、後者の種類のフィルム/コーティングは、かすんでいる可能性がある)。
本明細書のフィルム又はコーティングは、任意選択的に、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール及び/又はポリエチレングリコールなどの可塑剤をさらに含み得る。いくつかの態様において、他のフィルム成分は(本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて)、米国特許出願公開第2011/0151224号明細書、同第2015/0191550号明細書若しくは同第20190153674号明細書、米国特許第9688035号明細書、同第3345200号明細書又は国際公開第2018/200437号パンフレットに開示される通りであり得、これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書のフィルム若しくはコーティング又はいずれかの適切な固体組成物は、いくつかの態様において、少なくとも1つの架橋剤をさらに含み得る(例えば、複合材)。組成物中の不溶性アルファ-グルカン粒子は、互いに且つ/若しくは組成物の少なくとも1つの他の成分(例えば、ポリマー、活性剤)又は組成物が基材に適用される場合には基材の成分に架橋可能である(共有結合)。その上、いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子はいずれの様式でも架橋しないが、組成物の1つ以上の他の成分は架橋する。架橋により、例えば、(i)フィルム又はコーティング組成物の引張強さを増強することができ、且つ/又は(ii)それを可塑化することができる。いくつかの態様において、架橋によってフィルム又はコーティングを基材に架橋することができる。いくつかの場合、ジ-若しくはポリカルボン酸、アルデヒド又はポリフェノールなどの架橋剤を使用して、可塑性及び基材への架橋特徴を与えることができる。上記の通り架橋を有する本明細書の組成物を調製するために適切な架橋剤は、塩化ホスホリル(POCl3)、ポリホスフェート、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)、ホウ素含有化合物(例えば、ホウ酸、ジボレート、テトラボレート、例えばテトラボレート十水和物、ペンタボレート、ポリマー化合物、例えばPolybor(登録商標)、アルカリボレート)、多価金属(例えば、チタン含有化合物、例えば乳酸チタンアンモニウム、チタントリエタノールアミン、チタンアセチルアセトネート又はチタンのポリヒドロキシ複合体;ジルコニウム含有化合物、例えば乳酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムトリエタノールアミン、乳酸ジルコニウムジイソプロピルアミン又はジルコニウムのポリヒドロキシ複合体)、グリオキサール、グルタルアルデヒド、アルデヒド、ポリフェノール、ジビニルスルホン、エピクロルヒドリン、ポリアミド-エピクロルヒドリン(PAE)、ジ-又はポリカルボン酸(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸)、ジクロロ酢酸、ポリアミン、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)及びエチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)が含まれると考えられる。適切な架橋剤のさらに別の例は、米国特許第4462917号明細書、同第4464270号明細書、同第4477360号明細書及び同第4799550号明細書並びに米国特許出願公開第2008/0112907号明細書(これらの文献は、全て参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。その上、いくつかの態様において、架橋剤は、ホウ素含有化合物(例えば、上に記載されたような)ではない。本明細書の不溶性アルファ-グルカンは、例えば、フィルム又はコーティングに加えて、(例えば、本明細書に開示される分散体又は他の組成物において)他に関連して本明細書に開示されるように、いずれかの架橋剤によって架橋可能である。
フィルム又はコーティングのハプティックを増強するために、例えば1つ以上のコンディショニング剤がコーティングのフィルムに含まれ得る。コンディショニング剤は、アニオン性軟化剤、例えば、硫酸化油、石鹸、硫酸化アルコール及び/又は油エマルジョン;第四級アンモニウム化合物などのカチオン性軟化剤;ポリオキシエチレン誘導体、ポリエチレンエマルジョン、ワックスエマルジョン及び/又はケイ素軟化剤などの非イオン性軟化剤;天然脂肪酸;油;モノグリセリド;ジグリセリド;ポリグリセリド;クエン酸エステル;乳酸エステル;及び/又は糖エステル、例えばスクロースエステル及び/又はソルビタンエステルであり得る。乾燥形態の本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む接着剤、フィルム、コーティング又はバインダーを含む物品も開示される。そのような物品(任意選択的に「コーティングされた物品」)は、実質的に連続又は不連続な様式で、コーティング、接着剤、フィルム又はバインダーが配置/堆積される少なくとも1つの表面を有する基材を含む。いくつかの態様において、物品は、紙、皮革、木材、金属、ポリマー、繊維質材料、石造物、ドライウォール、石膏及び/又は建築表面を含む。「建築表面」は、本明細書では、建物又は他の人工構造の外部又は内部表面である。いくつかの態様において、物品は、紙、ボール紙、板紙、段ボール、セルロース基材、テキスタイル又は皮革などの多孔性基材を含む。その上、いくつかの態様において、物品は、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(PTT)、アラミド、ポリエチレンスルフィド(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(環状オレフィン)、ポリ(シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンフランジカルボキシレート)(PTF)又はセロファンなどのポリマーを含むことができる。いくつかの態様において、繊維質基材を含む物品は、繊維、ヤーン、織物、織物ブレンド、テキスタイル、不織布、紙又はカーペットである。繊維質基材は、綿、セルロース、羊毛、絹、レーヨン、ナイロン、アラミド、アセテート、ポリウレタンウレア、アクリル、ジュート、サイザル、海藻、コイア、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリアラミド又はそれらのブレンドなどの天然及び/又は合成繊維を含有することができる。
本明細書のフィルム、コーティン又は他の組成物(例えば複合材)は、いくつかの態様において、グリース/油及び/又は酸素バリア特性を有することができる。そのような組成物は、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子と共に、米国特許出願公開第20190153674号明細書、又は国際公開第2018/200437号パンフレット(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるような1つ以上の成分を含むことができる。例えば、本明細書のフィルム、コーティング又は他の組成物は、任意選択的に、バインダーとして、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、部分的に鹸化されたポリビニルアセテート、シラノール変性ポリビニルアルコール、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)、ポリウレタン、澱粉、コーンデキストリン、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギネート、アルギン酸ナトリウム、キサンタン、カラゲーニン、カゼイン、大豆タンパク質、グアーゴム、合成ポリマー、スチレンブタジエンラテックス及び/又はスチレンアクリレートラテックスの1つ以上を含み得る。いくつかの態様において、フィルム、コーティング又は他の組成物を調製するための組成物は、約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、65~85、65~80、70~85又は70~80重量%のバインダー又はポリビニルアルコール(又はいずれかの他の上記で参照される化合物)などの化合物及び約50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2.5、15~35、20~35、15~30又は20~30重量%の本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子を含み得る。いくつかの態様において、フィルム、コーティング又は他の組成物を調製するための組成物は、組成物中のこれらの成分のそれぞれの重量%に基づき、約7:3、7.5、2.5、8:2、8.5:1.5又は9:1のバインダー又は化合物(例えば、ポリビニルアルコール又は澱粉などの上記で参照された化合物の任意のもの)対本明細書の不溶性アルファ-グルカンの比率を含むことができる。いくつかの態様において、フィルム、コーティング又は他の組成物は、澱粉を含まないが、酸素バリアなどの他の態様では澱粉が含まれ得る(例えば、米国特許出願公開第2011/0135912号明細書又は米国特許第5621026号明細書若しくは同第6692801号明細書(それらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示される通りである)。本明細書のコーティング又はフィルム組成物のグリース/油バリア特性は、例えば、Technical Association of the Pulp and Paper Industry(TAPPI)Test Method T-559 cm-02(Grease resistance test for paper and paperboard,TAPPI Press,Atlanta,GA,USA;参照により本明細書に組み込まれる)に従って、標準「KIT」型試験を使用して評価することができる。この試験では、良好なグリース/油バリア/抵抗機能は、1~12のスケールで12により近い値によって示される。グリース/油バリア特性並びに水/水性液体バリア特性は、必要に応じて、実施例8で開示されるコブ(Cobb)試験によって評価することができる。バリアは、本明細書では、20、17.5、15、12.5、10、7.5又は5未満のコブ指数値を典型的に有する。1つ以上の上記で参照された化合物及び本明細書の不溶性アルファ-グルカンによるバリアのコブ指数値は、例えば、同一であるが不溶性アルファ-グルカンを含まないバリアのコブ指数値よりも約又は少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%又は60%低くてもよい。本明細書のコーティング又はフィルム組成物の酸素バリア特性は、コーティングの酸素透過速度(OTR)を測定することによって評価することができる。OTRは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、ASTM F-1927-07(2007,Standard Test Method for Determination of Oxygen Gas Transmission Rate,Permeability and Permeance at Controlled Relative Humidity Through Barrier Materials Using a Coulometric Detector,ASTM International,West Conshohocken,PA)に従って決定することができる。OTRは、例えば、約50%~80%、30%~55%、35%~50%若しくは30%~80%の相対湿度条件及び/又は約若しくは少なくとも約15、20、25、30、35、40、45、15~40、15~35、15~30、15~25、20~40、20~35、20~30若しくは20~25℃の温度下で決定することができる。グリース/油及び/又は酸素バリアコーティングを利用することができる本明細書の基材の例としては、セルロース(例えば、紙、板紙、ボール紙、段ボール、テキスタイル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリ(エチレンテレフタレート)(例えば、MYLAR)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリアミド、ポリブチレンスクシネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンスクシネートアジペート、ポリ(トリメチレンフランジカルボキシレート)、合成及び/又は石油系基材又はバイオ系基材を含む基材を含む上記基材/表面のいずれも含まれる。本明細書のコーティングされた材料のグリース/油及び/又は酸素バリア活性は、(i)未コーティングであるか、又は(ii)不溶性アルファ-グルカン粒子成分を含まないことによって上記コーティングと異なるコーティングを含有する材料のグリース/油及び/又は酸素バリア活性と比較して、例えば約又は少なくとも約5%、10%、15%又は20%増加し得る。上記フィルム、コーティング又は他の組成物のいずれも、例えば、積層体又は押出成形品の形態であり得、上記の基材のいずれかの上に任意選択的に位置する。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むフィルム、コーティング又は他の組成物(例えば、分散体、フォーム、マスターバッチ)は、いくつかの態様において、ポリウレタン(例えば、本明細書に開示されるいずれかのもの)をさらに含み得る。そのような組成物は、例えば、約1、5、10、15、20、35、30、35、40、45、50、55、60、5~60、5~50、5~45、5~40、5~35、5~30、10~60、10~50、10~45、10~40、10~35又は10~30重量%の本明細書の不溶性アルファ-グルカンを含み得、残りの大部分(例えば、90%又は95%以上)は、1つ以上のポリウレタンから構成され得る。そのような組成物は、湿潤式(例えば、グルカン及びポリウレタンの分散体)又は乾燥式(例えば、グルカン及びポリウレタンのマスターバッチ、フィルム/コーティング、ラミネート、フォーム若しくは押出成形複合材)であり得る。ポリウレタンは、本明細書では、例えば約又は少なくとも約1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、1000~3000、1500~3000、1000~2500又は1500~2500である分子量のものであり得る。そのような組成物は、いくつかの例において、加水分解的老化が可能である(例えば、2~4若しくは3日間、45~55若しくは約50℃及び/又は90~98%若しくは約95%の相対湿度に暴露される)。本明細書のポリウレタンフィルム、コーティング又は他の組成物は、例えば、以下の表9及び10(実施例10)に列挙される特徴/値(例えば、破断時の引張応力、破断時の伸び率%、50%伸び率における引張応力、300%伸び率における引張応力、曲線下の面積)のいずれかを有することができるか、又はそのプラス/マイナス5%若しくは10%以内であり得る。いくつかの態様において、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンを有するポリウレタン組成物は、熱及び/又は圧力加工が可能であり、例えば、圧縮成形、成形、押出成形又は他のいずれかの関連する加工ステップのための熱及び/又は圧力の適用は、例えば、約又は少なくとも約90、95、100、105、110、115、120、130、140、95~115若しくは100~110℃及び/又は少なくとも約5000、10000、15000、20000若しくは25000psiの圧力であり得る。熱及び/又は圧力のそのような適用は、例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15又は30分間であり得る。フィルムなどのいくつかの態様における圧縮成形ポリウレタン組成物は、約若しくは少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%若しくは100%透明であるか又は半透明であり得る。いくつかの態様において、水性ポリウレタン分散体を提供し、(例えば、グルカン粒子の水性分散体を添加することによって)本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子をポリウレタン分散体と混合することを含むプロセスにより、本明細書に開示されるいずれのポリウレタン組成物も製造され得る。得られた水性分散体は、組成物(例えば、フィルム若しくはコーティング)を製造するために直接使用可能であるか、又はそれは、(例えば、溶融-加工によって)組成物を調製するために次いで使用されるマスターバッチに乾燥させることができる。
いくつかの態様のフィルム又はコーティングは、食用フィルム又はコーティングの形態であり得る。そのような材料は、いくつかの態様において、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子と、米国特許第4710228号明細書、同第4543370号明細書、同第4820533号明細書、同第4981707号明細書、同第5470581号明細書、同第5997918号明細書、同第8206765号明細書若しくは同第8999413号明細書又は米国特許出願公開第2005/0214414号明細書(これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載の1つ以上の成分を含むことができる。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子は、任意選択的に上記の参照のいずれかに開示される食用フィルム又はコーティング中の澱粉及び/又は澱粉誘導体を置換する。食用フィルム又はコーティングは、例えば、ジャガイモ製品(例えば、フレンチフライなどのジャガイモ細片)、他の野菜又は野菜製品(例えば、ズッキーニ、カボチャ、サツマイモ、タマネギ、オクラ、トウガラシ、サヤインゲン、トマト、キュウリ、レタス、キャベツ、ニンジン、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、豆もやし、タマネギ、野菜のいずれかのフレッシュな切断物)、キノコ、フルーツ(例えば、ベリー、例えば、ラズベリー、イチゴ若しくはブルーベリー、アボカド、キーウィ、キンカン、オレンジ、タンジェリン、リンゴ、西洋ナシ、バナナ、グレープフルーツ、サクランボ、パパイア、レモン、ライム、マンゴー、桃、カンタロープ、果実のいずれかのフレッシュな切断物)及び/又はナッツ(落花生、クルミ、アーモンド、ペカン、カシュー、ハシバミ/ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、マカダミア)上にあり得る。例えば、適切な場合、本明細書に開示される他のいずれの食品も食用コーティングを有し得る。本明細書の食用フィルム若しくはコーティングを有するこれら及び他の食品は、いくつかの態様において、揚げるか若しくは焼くことができ、且つ/又はフィルム若しくはコーティングは、柔らかさ、水分保持、水分からの保護、サクサク感、(消化可能な澱粉の代わりに)食物繊維、酸素バリア、新鮮さ及び/若しくは抗熟成性を提供する。いくつかの態様において、抗熟成性は、コーティングが、(例えば、15~30、15~25若しくは20~25℃における)植物系製品によるエチレンなどの気体状熟成ホルモンの放出を(例えば、少なくとも25%、50%、75%、80%、85%若しくは90%)低下させる度合並びに/或いは植物製品が軟化すること及び/又は甘くなることがコーティングによって減少する度合いによって測定可能である。いくつかの態様の食用コーティングは、(例えば、水又は水溶液中5~15、5~12、5~10、7.5~15、7.5~12又は7.5~10重量%で)本明細書の不溶性アルファ-グルカンを含む水性分散体を食品に適用し、且つ(例えば、空気乾燥、強制空気乾燥、真空乾燥及び/又は加熱によって)分散体を乾燥させることによって調製可能である。
いくつかの態様において、本明細書のコーティングを調製するために使用可能であるコーティング組成物は、上記成分/材料/配合物のいずれかを含むことができる。いくつかの態様において、コーティング組成物は、以下に記載されるものなどのラテックス組成物である。
本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、ラテックス組成物であり得る。本明細書のラテックス組成物の例は、塗料(例えば、プライマー、仕上げ/装飾用)、接着剤、フィルム、コーティング及びバインダーを含む。(本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて)本明細書のラテックス組成物の配合物及び/又は成分は、例えば、米国特許第6881782号明細書、同第3440199号明細書、同第3294709号明細書、同第5312863号明細書、同第4069186号明細書及び同第6297296号明細書並びに国際公開第2019046123号パンフレット(これらは、全て参照により本明細書に組み込まれる)に記載される通りであり得る。
本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子は、ラテックスの全ての分散ポリマー固体の重量に基づき、約又は少なくとも約0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、0.01%~75%、0.01%~5%、5%~20%、20%~50%又は50%~75%などのいずれかの有用な量でラテックス組成物中に存在し得る。
いくつかの態様のラテックス組成物は、少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマー(例えば、モノエチレン系不飽和モノマー)から重合されるポリマー;ポリウレタン;エポキシ及び/又はゴムエラストマーを含み得る。本明細書のモノエチレン系不飽和モノマーの例は、ビニルモノマー、アクリル系モノマー、アリル系モノマー、アクリルアミドモノマー、モノカルボキシル不飽和酸及びジカルボキシル不飽和酸を含む。
本明細書のラテックス組成物中のポリマーの適切なビニルモノマーの例としては、ビニル官能性(すなわちエチレン不飽和)を有するいずれの化合物、例えばビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ピバル酸ビニル、ノナン酸ビニル、デカン酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、イソプロピル酢酸ビニル)、ビニル芳香族炭化水素(例えば、スチレン、メチルスチレン及び類似の低級アルキルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン)、ビニル脂肪族炭化水素(例えば、塩化ビニル;塩化ビニリデン;アルファオレフィン、例えばエチレン、プロピレン及びイソブチレン;共役ジエン、例えば、1,3-ブタジエン、メチル-2-ブタジエン、1,3-ピペリレン、2,3-ジメチルブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエン)並びにビニルアルキルエーテル(例えば、メチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル)が含まれるが、アクリル官能性を有する化合物(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、そのような酸のエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド)は除外する。いくつかの態様において、本明細書のラテックス組成物は、酢酸ビニル-エチレンコポリマー、カルボキシル化酢酸ビニル-エチレンコポリマー及び/又はポリビニルアセテートを含む。
本明細書のラテックス組成物中のポリマーの適切なアクリル系モノマーの例としては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アクリレート酸、メタクリレート酸、アクリル及びメタクリル酸の芳香族誘導体、アクリルアミド及びアクリロニトリルが含まれる。典型的には、アルキルアクリレート及びメタクリレートモノマー(アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルとも呼ばれる)は、1分子あたり1~約18個の炭素原子又は1分子あたり1~約8個の炭素原子を含有するアルキルエステル部分を有する。適切なアクリルモノマーには、例えば、メチルアクリレート及びメタクリレート、エチルアクリレート及びメタクリレート、ブチルアクリレート及びメタクリレート、プロピルアクリレート及びメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート及びメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びメタクリレート、デシルアクリレート及びメタクリレート、イソデシルアクリレート及びメタクリレート、ベンジルアクリレート及びメタクリレート、イソボルニルアクリレート及びメタクリレート、ネオペンチルアクリレート及びメタクリレート並びに1-アダマンチルメタクリレートが含まれる。酸官能性が望まれる場合、アクリル酸又はメタクリル酸などの酸も使用することができる。
いくつかの態様のラテックス組成物は、ポリウレタンポリマーを含む。適切なポリウレタンポリマーの例は、国際公開第2018/017789号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるように多糖類を含むものである。ポリウレタンを含むラテックスは、例えば、米国特許出願公開第2016/0347978号明細書(参照により本明細書で組み込まれる)に開示されるように調製可能であり、且つ/又は1つ以上のポリイソシアネートと、1つ以上のポリオールとの反応生成物を含み得る。有用なポリオールとしては、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールが含まれる。本明細書のポリカーボネートポリウレタンは、ポリオール、例えば1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール又はテトラエチレングリコールと、ジアリールカーボネート、例えば、ジフェニルカーボネート又はホスゲンとの反応生成物として形成することができる。本明細書の少なくとも1つのポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート又は芳香族基及び脂肪族基の両方を有するポリイソシアネートであり得る。ポリイソシアネートの例としては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、2,4-及び2,6-トルエンジイソシアネートの混合物、ビス(4-イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン、ビス(4-イソシアナトフェニル)メタン、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-ジイソシアナトトルエン、ビス(3-イソシアナトフェニル)メタン、1,4-ジイソシアナトベンゼン、1,3-ジイソシアナト-o-キシレン、1,3-ジイソシアナト-p-キシレン、1,3-ジイソシアナト-m-キシレン、2,4-ジイソシアナト-1-クロロベンゼン、2,4-ジイソシアナト-1-ニトロベンゼン、2,5-ジイソシアナト-1-ニトロベンゼン、m-フェニレンジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1-メトキシ-2,4-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ビフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ビフェニレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート及び3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートが含まれる。また、例えば、アロファネート、ビウレット、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン又はカルボジイミド基を含むポリイソシアネートホモポリマーも本明細書で有用である。本明細書のポリオールは、2個以上のヒドロキシ基を含む任意のポリオール、例えばC2~C12アルカンジオール、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、ブタンジオールの異性体、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,2,3-プロパントリオール(グリセロール)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパノール(トリメチロールエタン)、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(トリメチロールプロパン)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール(ペンタエリスリトール)、1,4,6-オクタントリオール;クロロペンタンジオール;グリセロールモノアルキルエーテル;グリセロールモノエチルエーテル;ジエチレングリコール;1,3,6-ヘキサントリオール;2-メチルプロパンジオール;2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、シクロヘキサンジメタノール;ポリマーポリオール、例えばポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールであり得る。いくつかの態様において、本明細書のポリオールは、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリエチレングリコール、ポリ1,3-プロパンジオールであり得る。いくつかの態様のポリオールは、脂肪族ジオールによる脂肪族二酸のエステル交換反応によって製造されるものなどのポリエステルポリオールであり得る。適切な脂肪族二酸としては、例えば、C3~C10二酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸を挙げることができる。いくつかの態様において、ポリエステルポリオールを形成するために芳香族及び/又は不飽和二酸も使用することができる。
いくつかの態様のラテックス組成物は、エポキシポリマー/樹脂(ポリエポキシド)、例えばビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、Novolacエポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂又はグリシジルアミンエポキシ樹脂を含む。
いくつかの態様のラテックス組成物は、ゴムエラストマーを含む。いくつかの態様において、ゴムエラストマーとしては、例えば、動的機械分析によって測定されるような、-30℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する1つ以上のジエン系の硫黄加硫可能なエラストマーを挙げることができる。さらなる例において、本明細書のゴムエラストマーとしては、例えば、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエンゴム、スチレン/ブタジエンコポリマーゴム、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、ネオプレン、スチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーゴム、ブタジエン/アクリロニトリルゴム、ポリイソプレンゴム、イソプレン/ブタジエンコポリマーゴム、ニトリルゴム、エチレン-アクリルゴム、ブチル及びハロブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、フルオロエラストマー、炭化水素ゴム、ポリブタジエン及びシリコーンゴムが含まれる。
本明細書のラテックス組成物は、分散体(上記などの他のポリマーがアルファ-グルカン粒子と共に任意選択的に分散され得る)又はエマルジョン中に分散された不溶性アルファ-グルカン粒子を含み、ラテックスの液体成分は水又は水溶液であり得る。いくつかの態様のラテックスの水溶液は、水と混和性であるか、又は非混和性の有機溶媒を含むことができる。本明細書の適切な有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、グリセロールエーテル、ヘキサン、トルエン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドが挙げられる。
本明細書のラテックス組成物は、いくつかの態様において、1つ以上の添加剤をさらに含むことができる。本明細書の添加剤の例としては、分散剤、レオロジー助剤、消泡剤、発泡剤、接着促進剤、難燃剤、殺菌剤、防カビ剤、保存剤、光学増白剤、フィラー、抗沈殿剤、融合剤、湿潤剤、緩衝剤、顔料/着色剤(例えば、金属酸化物、合成有機顔料、カーボンブラック)、粘度変性剤、不凍剤、界面活性剤、バインダー、架橋剤、耐食剤、硬化剤、pH調整剤、塩、増粘剤、可塑剤、安定剤、増量剤及びマッティング剤が含まれる。本明細書の顔料の例としては、二酸化チタン(TiO2)、炭酸カルシウム、珪藻土、雲母、水和酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、粘土、シリカ、タルク、酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、霞石閃長岩及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの態様において、ラテックス組成物は、澱粉、澱粉誘導体(例えば、ヒドロキシアルキル澱粉)、セルロース及び/又はセルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース)を本質的に含まない(例えば、1、0.5、0.1又は0.01重量%未満の成分)。
本明細書の塗料又は他の着色剤の形態のラテックス組成物は、いくつかの態様において、約3%~約80%の顔料量濃度(PVC)を有することができる。例として、つやなし塗料は、約55~80%の範囲のPVCを有し得、プライマー又はアンダーコートは、約30~50%の範囲のPVCを有し得、且つ/又は光沢着色塗料は、約3~20%の範囲のPVCを有し得る。いくつかの態様の塗料又は他の着色剤は、約55%、60%、65%、70%、75%、80%、55~80%、55~75%、55~70%、60~80%、60~75%、60~70%、63~67%、64~66%、65~80%、65~75%又は65~70%のPVCを有し得る。本明細書のPVC値は、例えば、上記で開示されたもの(例えば、二酸化チタン)などの特定の顔料(又は顔料の混合物)のものであり得る。本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子が顔料増量剤として作用し得ることは、注目に値する(以下の実施例を参照されたい)。例えば、不溶性アルファ-グルカン粒子を使用して、塗料中の顔料の量の一部を置換する(例えば、顔料を約又は少なくとも約1%、2.5%、5%、7.5%、10%、12.5%、15%、17.5%、20%、22.5%、25%、27.5%、30%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、10~15%、10~20%、10~25%、10~30%、15~20%、15~25%、15~30%減少させる)ことができるが、同時に任意選択的に(顔料がより少ないにもかかわらず)塗料の不透明度を約又は少なくとも約1%、1.25%、1.5%、1.75%、2、2.25%、1~2.25%、1~2%又は1~1.75%増加させることができる。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子による顔料の置き換えは、例えば、約0.5~0.7(例えば、0.6部)の不溶性アルファ-グルカン粒子に対して、約0.9~1.1(例えば、1.0)部の顔料の基準上にあることができる。これらの利点(不透明性、必要な顔料がより少ないこと)は別として、本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子は、(例えば、塗料又は他の着色剤として使用するための)ラテックス組成物に、以下の1つ以上の他の物理的特性:例えば、不溶性アルファ-グルカン粒子を含まないことのみが異なるラテックス組成物と比較して、硬度増加、粘着性減少、光沢減少(すなわちマット効果をもたらす)、剪断強度増加、より良好な摩耗抵抗、乾燥時間の改善、フェード抵抗の改善、ブリスター化の低下及び/又は改善された手ざわり(より粘着性でない感触)を提供すると考えられる。
当技術分野で既知のいずれかの方法を使用して、本明細書のラテックス組成物を物品の基材(上記)に適用することができる。典型的には、ラテックス組成物の適用後、水溶液の少なくとも一部は、例えば、乾燥によって除去されて、乾燥又は半乾燥形態におけるラテックス組成物を含む接着剤、フィルム、コーティング又はバインダーを提供する。適切な適用方法には、エアナイフコーティング、ロッドコーティング、バーコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング、ブラシコーティング、キャストコーティング、可撓ブレードコーティング、グラビアコーティング、ジェットアプリケータコーティング、ショートドエルコーティング、スライドホッパーコーティング、カーテンコーティング、フレキソ印刷コーティング、サイズ-プレスコーティング、リバースロールコーティング及び転写ロールコーティングが含まれる。ラテックス組成物を基材の少なくとも一部分上に適用し得、例えば1回以上のコート/適用であり得る。
本明細書のいくつかの態様は、顔料を含む組成物に関する。顔料を含む組成物は、液体状態(例えば、本明細書の水性若しくは非水性組成物)又は固体状態(例えば、本明細書の乾燥組成物)であり得る。顔料を含む組成物の例としては、本明細書の他の部分に開示されるものなどの組成物(例えば、塗料、プライマー、着色剤)、インク、染料(例えば、食品着色染料、織物着色染料)、樹脂、日焼け止め及び化粧品(例えば、マスカラ、ほお紅、爪のニス/つや出し剤、口紅、グロス、アイライナー、ファンデーション、アイシャドー、皮膚装飾組成物)のいずれも含まれる。顔料を含む組成物は、液体状態(例えば、本明細書の水性若しくは非水性組成物)又は固体状態(例えば、本明細書の乾燥組成物)であり得る。顔料を含む組成物の顔料は、例えば、本明細書のいずれの顔料であることも可能である。本明細書のこれら及び/又は他の態様のための顔料の例としては、チタン(例えば二酸化チタン)、亜鉛、鉄、ジルコニウム、セリウム及びクロムの酸化物;マンガンバイオレット;ウルトラマリンブルー;クロム水和物;プルシアンブルー;硫化亜鉛;ニトロソ、ニトロ、アゾ、キサンテン、キノリン、アントラキノン及び/又はフタロシアニン化合物;金属錯体化合物;並びにイソインドリノン、イソインドリン、キナクリドン、ペリノン、ペリレン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、ジオキサジン、トリフェニルメタン及び/又はキノフタロン化合物が含まれる。本明細書で有用なさらなる顔料の例は、米国特許出願公開第2006/0085924号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物は、例えば、国際公開第2018/081263号パンフレット若しくは同第2018/017789号パンフレット又は米国特許出願公開第2019/0225737号明細書及び同第2017/0362345号明細書(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるような複合材(例えば、ゴム複合材又はポリウレタン複合材)の形態であり得る。任意選択的に、本明細書に開示される複合材が、不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて少なくとも1つのポリマーを含むことを示すことができる。ラテックス組成物の上記成分の1つ以上(例えば、ゴム又はポリウレタン)は、任意選択的に、そのような複合材中の追加的なポリマーであり得る。本明細書の複合材の追加的なポリマーは、ゴム、ポリウレタン、熱可塑性ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー、ポリビニルブチレート、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエーテル熱可塑性エラストマー、ポリエステル、ポリエーテルエステル、エチレンビニルアルコールコポリマー、澱粉、セルロース又はラテックス成分に関して上記で開示されたいずれかの適切なポリマーであり得る。
いくつかの態様のゴムは、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエンコポリマー、スチレン-イソプレンコポリマー、ブタジエン-イソプレンコポリマー、スチレン-ブタジエン-イソプレンターポリマー、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム又はネオプレンの1つ以上であり得る。本明細書のゴムを含む複合材の例としては、タイヤ(例えば、自動車/自転車;空気式タイヤ;タイヤトレッド及び/又はサイドウォールを含む)、ベルト(例えば、コンベアベルト、送電ベルト)、ホース、ガスケット、フットウェア(例えば、靴、スニーカー、ブーツ;ソール、クッション及び/又は美的特徴)、コーティング、フィルム及び接着剤が含まれる。本明細書のゴム複合材は、典型的に加硫される。特に、ゴムを含む複合材中に本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むことにより、カーボンブラック又はシリカなどの現行のフィラーを使用する場合と比較して、より低いコスト、より低い密度、加工間のより低いエネルギー消費及び/又はより良好若しくは同等の性能(例えば、ウェットトラクションの増加、回転抵抗の低下、軽量及び/又は機械強度)などの利点を提供することができ;そのような性能増強は、いくつかの態様において、タイヤによるものであり得る。いくつかの態様において、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子は、タイヤなどのゴム複合材で典型的に現在使用されているフィラー(例えば、カーボンブラック又はシリカ)の約又は少なくとも約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100重量%を置き換える。現在市場に出ている(本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含まない)ゴム複合材タイヤが、最大で約30重量%のカーボンブラックなどの現行のフィラーを典型的に含む点に留意されたい。したがって、タイヤなどの本明細書のゴム複合材は、例えば、約又は少なくとも約5、10、15、20、25又は30重量%の本明細書に開示される不溶性アルファ-グルカン粒子を含むことができる。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むゴム組成物は、いくつかの態様において、低い最小弾性トルク(ML)(例えば、約0.10、0.08、0.06、0.04、0.03若しくは0.02dNm[デシニュートン-メートル]又はそれ未満)を有し得、その調製中にゴム組成物を混合する方法が開示される。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子を含むゴム組成物は、例えば、以下の表5(実施例9)に列挙される特徴/値(例えば、密度、引張強さ、伸び率、弾性率、タンデルタ、硬化時間、弾性トルク)のいずれかを有し得るか、又はそのプラス/マイナス5%若しくは10%以内であり得る。本明細書のフィラーとしての不溶性アルファ-グルカン粒子を含むゴム組成物は、例えば、以下の表4(実施例9)に列挙される他の非フィラー材料/成分のいずれかを(任意選択的にその列挙された含有量のプラス/マイナス5%若しくは10%以内で)有し得、且つ/又は不溶性アルファ-グルカン粒子の列挙された含有量(又はそのプラス/マイナス5%若しくは10%)を有し得る。
本開示は、少なくとも2つの異なる相と、本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子とを含み、粒子が2つの相の界面である組成物にも関する。典型的には、粒子は、2つの相間の界面張力を変更することができる(例えば、低下させる)。例えば、1つの相は、親水性(例えば、水、水溶液又は水性分散体などの本明細書の水性組成物)であり得るが、別の相は、疎水性(例えば、油及び/又は他の有機液体)であり得る。本明細書の不溶性アルファ-グルカン粒子は2つの相の界面に位置するが、粒子は、任意選択的に、異なる相(例えば、親水性相)の少なくとも1つに存在することも可能である。界面張力は、mN/m(1メートルあたりのミリニュートン)の単位で測定され得る。いくつかの態様において、不溶性アルファ-グルカン粒子は、界面張力を約又は少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、10~30、10~25、10~20又は10~15mN/m低下させることができる。
本明細書で開示されている組成物及び方法の非限定的な例としては、下記が挙げられる:
1a.少なくとも約0.65の結晶化度を有する不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物であって、不溶性アルファ-グルカンは、少なくとも15の重量平均重合度(DPw)を有し、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である、組成物。
2a.不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも約90%は、アルファ-1,3結合である、実施形態1aの組成物。
3a.不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも約99%は、アルファ-1,3結合である、実施形態1aの組成物。
4a.不溶性アルファ-グルカンのDPwは、少なくとも約35若しくは40であるか、又は約35若しくは40~約100である、実施形態1a、2a又は3aの組成物。
5a.不溶性アルファ-グルカンのDPwは、約35又は40~約60である、実施形態1a、2a又は3aの組成物。
6a.水性組成物(例えば、分散体、エマルジョン)である、実施形態1a、2a、3a、4a又は5aの組成物。
7a.水性組成物は、分散体である、実施形態6aの組成物。
8a.不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散体の体積の少なくとも約90%を通して分散される、実施形態7aの組成物。
9a.水性組成物は、約0.0~約5.0のpHを有する、実施形態6a、7a又は8aの組成物。
10a.水性組成物は、約0.0~約1.0又は約0.0~約2.0のpHを有する、実施形態6a、7a又は8aの組成物。
11a.水性組成物は、約2.0~約4.0のpHを有し、任意選択的に、このpH範囲は、組成物に抗微生物性効果を提供する(例えば、細菌、酵母若しくは藻などの微生物を死滅させるか、又はその成長/増殖を抑制する)、実施形態6a、7a又は8aの組成物。
12a.不溶性アルファ-グルカン粒子の少なくとも70重量%は、1.0ミクロン未満の直径を有する、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a又は11aの組成物。
13a.不溶性アルファ-グルカン粒子の45~55重量%は、0.35ミクロン未満の直径を有する、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a又は11aの組成物。
14a.組成物の温度は、最大で約125℃である、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a又は13aの組成物。
15a.不溶性アルファ-グルカン粒子は、少なくとも約0.7の結晶化度を有する、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a又は14aの組成物。
16a.粒子の少なくとも80重量%は、プレートの形態である、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a又は15aの組成物。
17a.家庭用ケア製品、パーソナルケア製品、工業製品、摂取可能な製品(例えば、食品)又は医薬品である、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a又は16aの組成物。
18a.(a)塗料又は接着剤などのラテックス組成物;(b)塗料又は日焼け止めなど、顔料を含む組成物;(c)食用フィルム又はコーティングなどのフィルム又はコーティング;(d)洗剤組成物;(e)不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて、少なくとも1つのポリマーを含む複合材であって、任意選択的に、追加的なポリマーは、ポリウレタン、ゴム又は熱可塑性ポリマーである、複合材;又は(f)化合物を含む組成物を封入するカプセル材料であって、任意選択的に、化合物の制御された放出を可能にするカプセル材料である、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a又は17aの組成物。
19a.組成物の機械特性を変性する少なくとも1つの添加剤をさらに含み、任意選択的に、添加剤は、架橋剤、可塑剤、コンディショニング剤、分散剤又は湿潤剤から選択され、任意選択的に、さらに、組成物は、フィルム又はコーティングである、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a又は18aの組成物。
20a.少なくとも2つの異なる相を含み、及び前記不溶性アルファ-グルカン粒子は、2つの異なる相の界面にある、実施形態1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a又は19aの組成物。
21a.(例えば、実施形態1a~5a、12a、13a、15a又は16aのいずれかに記載される)不溶性アルファ-グルカン粒子を製造する方法であって、(a)不溶性アルファ-グルカンであって、少なくとも水と、スクロースと、不溶性アルファ-グルカンを合成するグルコシルトランスフェラーゼ酵素とを含む酵素反応において生成される不溶性アルファ-グルカンを提供することであって、不溶性アルファ-グルカンは、少なくとも約200の重量平均重合度(DPw)を有し、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である、提供すること;(b)不溶性アルファ-グルカンを、約35又は40~約100のDPwを有する不溶性アルファ-グルカン粒子に加水分解することであって、2.0以下のpHで水性条件下において実行される、加水分解すること;及び(c)任意選択的に、ステップ(b)において製造された不溶性アルファ-グルカン粒子を単離することを含む方法。
本明細書で開示されている組成物及び方法の非限定的な例としては、下記も挙げられる:
1b.不溶性アルファ-グルカン粒子を含む組成物であって、粒子の少なくとも80重量%は、プレートの形態であり、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合であり、及び(i)不溶性アルファ-グルカン粒子の少なくとも70重量%は、1.0ミクロン未満の直径を有し、及び/又は(ii)不溶性アルファ-グルカン粒子の45~55重量%は、0.35ミクロン未満の直径を有する、組成物。
2b..不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも約90%は、アルファ-1,3結合である、請求項1bの組成物。
3b.不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも約99%は、アルファ-1,3結合である、請求項1bの組成物。
4b.不溶性アルファ-グルカン粒子は、少なくとも約0.65の結晶化度を有する、請求項1b又は2bの組成物。
5b.不溶性アルファ-グルカン粒子は、少なくとも約0.7の結晶化度を有する、請求項4bの組成物。
6b.不溶性アルファ-グルカンの重量平均重合度(DPw)は、少なくとも15である、請求1b、2b、3b、4b又は5bの組成物。
7b.不溶性アルファ-グルカンのDPwは、少なくとも約35若しくは40であるか、又は約35若しくは40~約100である、請求項6bの組成物。
8b.不溶性アルファ-グルカンのDPwは、約35又は40~約60である、請求項6aの組成物。
9b.水性組成物(例えば、分散体、エマルジョン)である、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b又は8bの組成物。
10b.水性組成物は、分散体である、請求項9bの組成物。
11b.不溶性アルファ-グルカン粒子は、分散体の体積の少なくとも約90%を通しt分散される、請求項10bの組成物。
12b.水性組成物は、約0.0~約5.0のpHを有する、請求項9b、10b又は11bの組成物。
13b.水性組成物は、約0.0~約1.0又は約0.0~約2.0のpHを有する、請求項9b、10b又は11bの組成物。
14b.水性組成物は、約2.0~約4.0のpHを有し、任意選択的に、このpH範囲は、組成物に抗微生物性効果を提供する(例えば、細菌、酵母若しくは藻などの微生物を死滅させるか、又はその成長/増殖を抑制する)、請求項9b、10b又は11bの組成物。
15b.組成物の温度は、最大で約125℃である、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b又は14bの組成物。
16b.家庭用ケア製品、パーソナルケア製品、工業製品、摂取可能な製品(例えば、食品)又は医薬品である、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b、14b又は15bの組成物。
17b.(a)塗料又は接着剤などのラテックス組成物;(b)塗料又は日焼け止めなど、顔料を含む組成物;(c)食用フィルム又はコーティングなどのフィルム又はコーティング;(d)洗剤組成物;(e)不溶性アルファ-グルカン粒子に加えて、少なくとも1つのポリマーを含む複合材であって、任意選択的に、追加的なポリマーは、ポリウレタン、ゴム又は熱可塑性ポリマーである、複合材;又は(f)化合物を含む組成物を封入するカプセル材料であって、任意選択的に、化合物の制御された放出を可能にするカプセル材料である、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b、14b、15b又は16bの組成物。
18b.組成物の機械特性を変性する少なくとも1つの添加剤をさらに含み、任意選択的に、添加剤は、架橋剤、可塑剤、コンディショニング剤、分散剤又は湿潤剤から選択され、任意選択的に、さらに、組成物は、フィルム又はコーティングである、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b、14b、15b、16b又は17bの組成物。
19.少なくとも2つの異なる相を含み、及び前記不溶性アルファ-グルカン粒子は、2つの異なる相の界面にある、請求項1b、2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b、9b、10b、11b、12b、13b、14b、15b、16b、17b又は18bの組成物。
20b.(例えば、実施形態1b~8bのいずれかに記載される)不溶性アルファ-グルカン粒子を製造する方法であって、(a)不溶性アルファ-グルカンであって、少なくとも水と、スクロースと、不溶性アルファ-グルカンを合成するグルコシルトランスフェラーゼ酵素とを含む酵素反応において生成される不溶性アルファ-グルカンを提供することであって、溶性アルファ-グルカンは、少なくとも約200の重量平均重合度(DPw)を有し、及び不溶性アルファ-グルカンのグリコシド結合の少なくとも50%は、アルファ-1,3グリコシド結合である、提供すること;(b)不溶性アルファ-グルカンを、最大で約100のDPwを有する不溶性アルファ-グルカン粒子に加水分解することであって、2.0以下のpHで水性条件下において実行される、加水分解すること;及び(c)任意選択的に、ステップ(b)において製造された不溶性アルファ-グルカン粒子を単離することを含む方法。
以下の実施例において、本開示をさらに例示する。これらの実施例は、本発明の特定の態様を示しているが、単に説明の目的でのみ示されていることが理解されるべきである。先の考察及びこれらの実施例から、当業者であれば、開示される実施形態の本質的な特徴を確認することができ、その趣旨及び範囲を逸脱することなく、開示される実施形態を様々な使用及び条件に適合させるための様々な変更形態及び修飾形態をなし得る。
実施例1
高結晶質不溶性アルファ-グルカンの製造
本実施例は、不溶性プレートの形態で結晶質アルファ-グルカンを調製することを説明する。特に、酵素的に合成されたアルファ1,3グルカンに加水分解を受けさせることにより、不溶性アルファ-1,3-グルカンのプレートが調製された。
本実施例において使用される不溶性アルファ-1,3-グルカンは、最初に、米国特許出願公開第2018/0340199号明細書及び同第2019/0078063号明細書(これらの文献は、両方とも参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものと類似の様式の酵素的合成によって調製された。一般に、水、スクロース、緩衝剤、(例えば、より早い段階のグルカン合成反応のグルコオリゴ糖副生物を含有する)より早い段階のグルカン合成反応からの濾液及びアミノ酸変性、高生成物収量グルコシルトランスフェラーゼ酵素を含むグルカン合成反応が実行された。この反応後、アルファ-1,3-グルカン生成物(不溶性、約100%のアルファ-1,3結合、約800のDPw)を濾過及び洗浄して、ほとんどのフルクトース及び他の残留する可溶性の糖類(例えば、グルコース、スクロース、ロイクロース、DP2-DP8グルコ-オリゴ糖)を除去した。次いで、洗浄された生成物の試料を約20~40重量%固形分の湿潤ケーキ(未乾燥されていない)に回収するか、又はロータリードライヤーで約88~95重量%固形分の粉末に乾燥した。
次いで、未乾燥及び乾燥不溶性アルファ-1,3-グルカンの試料の両方に80℃において約0のpHで塩酸加水分解手順を受けさせ、分子量が低下した不溶性アルファ-1,3-グルカンを製造した。各加水分解反応は、開始時に8重量%のアルファ-1,3-グルカンを含有していた。アルファ-1,3-グルカンをより低分子重量であるが不溶性である形態に加水分解するために、適切に変性して、可溶性アルファ-1,3-グルカンへの不溶性アルファ-1,3-グルカンの鉱物酸の加水分解を記載する、米国特許出願公開第2013/0244287号明細書(参照により本明細書で組み込まれる)に開示される手順を適用することができる。中和前に加水分解反応が1時間、8時間、1日間又は3日間進行するようにした。次いで、各々の加水分解された不溶性アルファ-1,3-グルカン生成物を分子量に関して分析した。図1は、未乾燥又は乾燥された不溶性アルファ-1,3-グルカンの加水分解の1日後、約40~60の重量平均重合度(DPw)を有する不溶性アルファ-1,3-グルカンが製造されたことを示す。特に、この分子量は安定であり、非常に低いpH条件下での加水分解の期間にわたり、類似のDPwのままであった(図1)。別の加水分解において、約39のDPwを有する不溶性アルファ-1,3-グルカンが製造された(データは示されていない)。
アルファ-1,3-グルカン試料の結晶化度(又は結晶化度指数[CI])は、以下の通りに広角X線分散(WAXS)によって測定された。グルカン粉末試料を60℃に設定された真空オーブン中で最小2時間又は一晩(ときに週末に)乾燥させた。回折スキャンを開始する直前に、各試料をオーブンから取り出し、幅1.5cm×長さ4cm×深さ4mmのウェルを有するステンレス鋼ホルダーに移した。ガラス板をホルダーの頂部にクリップで留め、粉末を側面から注ぐことができるようにウェルを側面で開けた。充填プロセスを通して、ホルダーの反対側をテーブルに繰り返し打ち付けることによって粉末を数回充填した。最後に、ホルダーを正しい向きに戻してガラス板を取り除き、ホルダーを回折計に装填した。オーブンを開けてから走査が開始されるまでの時間は5分以内であった。各粉末試料のX線回折パターンを測定するために、反射モードのX’PERT MRD粉末回折計(PANalytical B.V.,The Netherlands)を使用した。X線源は、光学集束ミラーと1/16°狭小スリットとを備えたCu X線管線源であった。X線は、1-D検出器及び1/8°に設定された散乱防止スリットを用いて検出した。データは、1ステップあたり0.1°で4~60°の2θの範囲で収集した。走査には合計で約46分要した。その後、得られたX線パターンを7.2~30.5°までの直線ベースラインを差し引き、分析中のデータに適合するようにスケール合わせした既知の非晶質アルファ-1,3-グルカン試料のXRDパターンを差し引き、次いでその範囲の残りの結晶ピークを既知の脱水アルファ-1,3-グルカン結晶の反射に対応する一連のガウス曲線を用いてフィッティングすることにより分析した。その後、結晶ピークに対応する面積を、ベースラインを引いた曲線の下の総面積で割って結晶化度指数を得た。
加水分解によって上記で調製されたアルファ-1,3-グルカン試料の結晶化度を、加水分解を受けなかった酵素的に重合したアルファ-1,3-グルカンの結晶化度と比較した。図2は、加水分解されたアルファ-1,3-グルカンが、加水分解されていないアルファ-1,3-グルカンと比較して、実質的により高い結晶化度(0.65超)を有することを示す。特に、(40℃で48時間、上記の通り湿潤ケーキを酸加水分解することによって製造された)50のDPwを有する加水分解されたアルファ-1,3-グルカンは、約0.76の結晶化度を有した(図2、左側の四角)。(40℃で1時間、上記の通り湿潤ケーキを酸加水分解することによって製造された)94のDPwを有する加水分解されたアルファ-1,3-グルカンの試料は、約0.69の結晶化度を有した(図2、左側の四角)。しかしながら、酵素的に製造されて、約230~約830の範囲のDPwを有する加水分解されていないアルファ-1,3-グルカン(約100%アルファ-1,3結合)の試料は、低い結晶化度を有した(図2、黒丸)(酵素的に製造されたアルファ-1,3-グルカンの分子量は、例えば、米国特許出願公開第2015/0064748号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載される技術を使用して、DPw230~830の範囲内にあるように変調することができる)。
電子顕微鏡法を使用して、加水分解されたアルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI、1.2PDI)のミクロ構造を、加水分解されていないアルファ-1,3-グルカン(DPw約800)のものと比較した(上記で製造された通り)(図3A~D)。以下の通り、コントラスト剤としてリンタングステン酸塩を使用する乾燥キャスト電子顕微鏡法によってグルカン試料を画像化した。DPw50及びDPw約800のアルファ-1,3-グルカンのスラリーを、複数回の遠心分離及びDI水中への再分散によって精製した。最終精製されたグルカン試料を100倍に希釈し、次いで、3分間、超音波処理した。超音波処理が完了したら、各調製物から上澄みを単離し、銅メッシュTEMグリッド上に乾燥キャスト透過型電子顕微鏡法(TEM)試料を調製した。次いで、ネガティブコントラスト染色用にリンタングステン酸を使用し、その後、TEM画像処理を実行した。得られたTEM画像は、通常、TEMグリッド上に堆積させたより大きく厚い試料の端部に位置する部分からであった。加水分解されたアルファ-1,3-グルカン(DPw50)は、二次元構造を示した(凝集しなかった約90重量%より大きい材料はプレートの形態であった)(図3B及び3D)のに対して、加水分解されていないアルファ-1,3-グルカン(DPw約800)は、より大きい三次元原繊維構造を示した(図3A及び3C)。酵素的に製造され、且つ約260のDPwを有する、加水分解されなかったアルファ-1,3-グルカン(約100%アルファ-1,3結合)のTEM画像は、加水分解されなかったアルファ-1,3-グルカン(DPw約800)(データは示されていない)のものと非常に類似したミクロ構造を示した。
水性分散体の光散乱分析による粒径測定により、加水分解されたアルファ-1,3-グルカン(DPw50)は、全粒子の約90重量%の径が1ミクロン未満である(D50値は約0.15~0.2ミクロンの範囲であったが、約0.1~1.0ミクロンの範囲であり得る)粒径分布を有したが、加水分解されていないアルファ-1,3-グルカン(DPw約800)は、全粒子の>80重量%が10ミクロン超である(D50値は約10~20ミクロンの範囲であったが、約5~50ミクロンの範囲であり得る)粒径分布を有したことが示された(図4)。
実施例2
高結晶質不溶性アルファ-グルカンの水性分散体は、pHの変化を通して安定である
本実施例は、高結晶質不溶性アルファ-グルカン又は非晶質アルファ-グルカンの水性分散体の粘度に対するpHを低下させる効果を説明する。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)の分散体は、低pH条件下で安定な粘度プロファイルを保持したが、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw約800)の分散体は同一条件下で粘度の変化を示した。
不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI、実施例1で調製されたもの)又は不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw約800、実施例1で調製されたもの)の水性分散体(5重量%、室温)を調製し、pH2.0又は6.4に調整した。次いで、水性分散体を粘度に関して分析した(1~1000s-1の剪断速度でBROOKFIELD粘度計を使用する)(図5A~B)。pH6.4において、DPw50のアルファ-1,3-グルカンの分散体は、DPw約800のアルファ-1,3-グルカンの分散体の粘度プロファイルと比較して、約2桁高い粘度プロファイルを示した(図5A)。また、pH2.0におけるDPw50のアルファ-1,3-グルカンの分散体は、pH6.4の中性条件と比較して、粘度プロファイルの変化を示さなかったことに留意されたい(図5B)。ナノセルロース及び微結晶セルロースなどの他の多糖類は低pH条件下で粘度の有意な低下を示すため(参照により本明細書で組み込まれる米国特許第2978446号明細書)、このような変化のない粘度プロファイルはユニークである。
低濃度(5重量%、上記)の不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)のユニークな高い粘度及びそのpH安定性により、低pHのラテックス分散体中に混合される場合に良好な相溶性が可能となる。特に図6は、4重量%のアルファ-1,3-グルカン(上記からのDPw50又はDPw約800のグルカン)及び14重量%の酢酸ビニル/エチレン(VAE)ラテックスを含む分散体(室温、pH4.0)として最初に調製された水性調製物を比較する。DPw50のアルファ-1,3-グルカンによるVAE分散体は、少なくとも3週間安定なままであり(分散体は、この期間後に廃棄された)、少なくとも6~12ヵ月間にわたって安定であると考えられるが、DPw約800のアルファ-1,3-グルカンは、1時間未満でVAE分散体から沈殿した(図6)。典型的には、ラテックス分散体は、pH3~4又はpH8~9のいずれでもpH安定化されるが、pH3~4の低pH条件は、このようなpH安定化領域下でラテックス分散体中に多糖類を使用することに関して困難である。DPw約800のアルファ-1,3-グルカンは、より高い濃度において、そのような低pH分散体中でいくらか安定であることが示されたが(データは示されない)、本明細書に示される4重量%におけるその不安定性は、低濃度(例えば>5重量%)でのその使用が問題を含むことを示唆する。したがって、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50)がこれらの条件で安定して分散性であったことは注目に値する。
実施例3
高結晶質不溶性アルファ-グルカンは、塗料組成物中の顔料増量剤として使用可能である
本実施例は、塗料組成物中の顔料増量剤として高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用することを説明する。特に、塗料中の二酸化チタン(TiO2)顔料を置換するために不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)が使用され、この顔料の不透明度機能を増強した。このような増強は、塗料中に使用されるTiO2の量を低下させることができることと関連する。
TiO2は、その高い屈折率のため、塗料中で最も広範囲に使用されている白色顔料である。顔料としてTiO2を使用することによる問題は、TiO2粒子の固有のコロイド不安定性である。TiO2粒子は、この問題に対処するために、通常、SiO2でコーティングされている。しかしながら、SiO2でコーティングされた構造であっても、TiO2粒子が適切に間隔を置いて配置されない場合(理想的な間隔は約200nmである)、顔料剤としてのTiO2粒子の有効性は低下する。
TiO2粒子-間隔添加剤は、TiO2増量剤と呼ばれる。本実施例において、以下の通り、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)が塗料中の効率的なTiO2増量剤として使用可能であることがわかった。白色塗料配合物は、一般に以下の通りに調製された。対照塗料配合物(アルファ-1,3-グルカンが添加されない)は65の顔料量濃度(PVC)のTiO2顔料を含有したが、本実験の塗料配合物は、TiO2顔料成分の特定の部分を置き換えて、不溶性アルファ-1,3-グルカン(上記のDPw50又はDPw約800の試料のいずれか)を含有した。このような置き換えは、(配合物でPVCに基づき)1.0~0.6のアルファ-1,3-グルカンに対するTiO2の比率に基づいた。3ミルバードバーを使用して配合された塗料を適用し、約70℃及び50%の湿度で一晩乾燥させ、その後、国際公開第2019046123号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の通り、乾燥塗料のL*(白色度)及び不透明度(Y)レベルを測定した(表1)。
特に、表1に示すように、TiO2がDPw50のアルファ-1,3-グルカンで置き換えられると、白色度(L*)及び不透明度における連続的性能の増加が得られた。
実施例4
高結晶質不溶性アルファ-グルカンは、ユニークな光学特性を有する
本実施例は、結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用して光学的に透明な生成物を調製することを説明する。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)を含む材料は、高い光学透明性を示したが、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw約800)を含む材料は、はるかより低い光学透明性を示した。
DPw50又はDPw約800のアルファ-1,3-グルカン(上記)の湿潤ケーキは、それぞれ約28.3重量%又は33.7重量%のグルカンを含むように調製された。次いで、ペーストの形態のこれらの湿潤ケーキのいずれかの厚さ約1~5mmの単一層をアルミパン上に引き延ばし、次いで乾燥させる前に写真を撮影した。特に、DPw50のアルファ-1,3-グルカン組成物は視覚的レベルで光学的に透明であったが、DPw約800のアルファ-1,3-グルカン組成物にはそのような透明性はなかった(図7)。特に、黒色の「X」マークは、DPw50のアルファ-1,3-グルカン材料の下では明確に見ることができたが、それは、かすんでいた約800のアルファ-1,3-グルカン材料の場合には見られなかった(図7)。
実施例5
高結晶質不溶性アルファ-グルカンの水性分散体は安定である
本実施例は、高結晶質不溶性アルファ-グルカン又は非晶質アルファ-グルカンの水性分散体の粘度に対する(グルカン分散前の)乾燥の効果を説明する。特に、乾燥不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)の分散体は、未乾燥材料のものと類似の粘度プロファイルを示したが、乾燥不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw約800)の分散体は、その未乾燥形態と比較して有意に減少した粘度形成を示した。DPw50のアルファ-1,3-グルカンの粘度形成能力は、乾燥形態であっても、この材料の別の利点を表す。
DPw50又はDPw約800のアルファ-1,3-グルカン(上記)の湿潤ケーキは、約40重量%のグルカンを含むように調製された。次いで、これらのそれぞれの試料を40~110℃において乾燥させ、約88~95重量%の固形分の粉末とした。湿潤ケーキ及び乾燥粉末のそれぞれの試料を、10重量%の固形分において手で振ることによって(自動化デバイスを使用しない)、脱イオン化水(室温、中性pH)と個々に混合した。次いで、これらの調製物のそれぞれを、10分間、10000rpm(1分あたりの回転数)において、手持ち式ローターステーター(IKA T-25)を用いて室温で処理した。次いで、調製物の1つ以外全ての分散体を示す、得られた調製物(以下を参照されたい)を、実施例2に記載される通り、粘度に関して評価した。
図8に示すように、乾燥したDPw約800のアルファ-1,3-グルカンの水中調製物は、その未乾燥形態の調製物の粘度より実質的に低い粘度レベルを有し、その粘度は、未乾燥材料の粘度の0.15%未満だった。この結果は、後者の調製物によって形成される分散体は安定であったが、前者の調製物は分散体をほとんど形成しなかったという観察と一致していた(データは示されない)。特に、乾燥したDPw50のアルファ-1,3-グルカンの分散体は、分散体中の未乾燥形態の粘度に匹敵する(約20~50%の範囲内)粘度レベルを有した(図8)。また、乾燥又は未乾燥DPw50のアルファ-1,3-グルカンの分散体は安定であった(データは示されない)。
実施例6
高結晶質不溶性アルファ-グルカンによるエマルジョン安定化
本実施例は、高結晶質不溶性アルファ-グルカンがエマルジョンを安定化することができることを示す。特に不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)は、狭い液滴径分布を有するエマルジョンに対する安定化効果を実証した。
DPw50(0.76CI)のアルファ-1,3-グルカンをドデカン及び水の50:50の混合物中、0.5又は2.0重量%の濃度で添加した。DPw約800のアルファ-1,3-グルカン(未乾燥、40重量%湿潤ケーキ)及びアルファ-1,3-グルカンフィブリッド(米国特許出願公開第2018/0119357号明細書(参照により本明細書で組み込まれる)に従って調製される)を同様にドデカン:水混合物に添加した。次いで、各調製物を2分間、35000rpmにおいてローターステーターホモジナイザー(Pro Scientific Pro 250)を使用して均質化した。水中に分散されたドデカン液滴を含有する、得られたエマルジョンを液滴径及び安定性に関して分析した。コントラストのための染料(ペリレン、0.01mg/mL)を使用してドデカン相が着色される共焦点レーザー走査顕微鏡を使用して、液滴径を測定した。平行プレート形状及び1mmの間隔径を有する応力制御回転式レオメーター(Anton Paar MCR-302)を使用して、各エマルジョンのレオロジーを測定した。
液滴径測定は、平均エマルジョン液滴径を算出するために、各エマルジョン上で直接実行された。エマルジョンのレオロジー測定を使用して、粘弾性領域におけるそれらの平均貯蔵弾性率(Avg.G’)を算出した。これらの分析結果を以下の表2に示す。エマルジョン安定化の効果(すなわちAvg.G’、エマルジョン液滴径)は、試験されたアルファ-1,3-グルカン材料のそれぞれに対して異なった。それがエマルジョン液滴径を安定化し(低い標準偏差を有する小液滴径、すなわち均一な小液滴)、弾性率を増進することができた(Avg.G’の増加は弾性の増加を示す)ため、DPw50のアルファ-1,3-グルカン試料は、DPw約800及びフィブリッドアルファ-1,3-グルカン試料と比較してユニークであった。したがって、本開示の高結晶質不溶性アルファ-1,3-グルカン(例えば、DPw50、0.76CI)をエマルジョン安定剤として単独で使用することができるか、又は他の安定剤(例えば、アルファ-1,3-グルカンフィブリッド)と組み合わせることができる。
実施例7
高結晶質不溶性アルファ-グルカンによる封入
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用することができる本実施例により、乾燥エマルジョンが形成される。これらのエマルジョンの成分粒子は、不溶性アルファ-グルカンのシェルによって封入された、安定化された材料のコアを含有する。特に油(シアナッツバター)を封入するために不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)が使用され、それにより疎水性コアを有する粒子が形成された。
DPw50(0.76CI)のアルファ-1,3-グルカンと水及びシアナッツバターとの混合物を2(グルカン):20(水):11(シアナッツバター)の比率で調製した。シアナッツバターを溶解させるために、混合物を振動下60℃まで加熱した。混合物の液体エマルジョンを形成するために、ローターステーターホモジナイザー(Ultra-Turrax T25,IKA)を使用して、5分間、20krpmにおいて混合物を均質化した。視覚的にエマルジョンの安定性が確認された。
エマルジョンを凍結乾燥又は噴霧乾燥し、エマルジョンの乾燥粉末の形態を製造した。凍結乾燥するために、ドライアイスを使用してエマルジョンを急速冷却し、48時間、-50℃の真空下で乾燥させた。
噴霧乾燥するために、#14シリコンチューブ(Precision Pump)を有する外部ペリスタルティックポンプ(Cole-Palmer Masterflex L/S)を備えた噴霧乾燥器(Yamato Pulvis GB22)を使用してエマルジョンを噴霧乾燥した。噴霧化は2流体ノズルを用いて実行し、噴霧気体として7psiにおいて空気が使用された。乾燥気流速度は、0.68m3/分であり、乾燥インレット温度は、120℃であり、アウトレット温度は、50℃であった。
凍結乾燥又は噴霧乾燥によって製造された各粉末を、走査電子顕微鏡法(SEM)によって5000倍で画像化した。SEMは、FEI QUANTA 650ユニットを0.8~1mbar及び10kVの加速電圧で運転して実行された。各乾燥粉末エマルジョンがシアナッツバターコア及びアルファ-1,3-グルカン保護シェルを有する粒子を含有することが観察された(例えば、図9を参照されたい)。
実施例8
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを含む食用コーティング
本実施例は、果物及び野菜などの食品上の食用コーティング中に高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用することができることを示す。例えば食品の貯蔵寿命を増加させるために、そのような食用コーティングを使用することができる。特に、アボカド上の食用コーティング中に不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)を使用した。2つの異なる分析によって決定されたように、未コーティング試料と比較して、不溶性グルカンによるコーティングにより、果実の熟成が抑制された。
(水中)6~9重量%の不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)の分散体を用いて未熟アボカドを浸漬コーティングして、1週間、85%の相対湿度(RH)下で、5又は20℃で保存した。コーティングされたアボカド試料の熟成を、同一条件下で保存される未コーティングのアボカド試料の熟成と比較した。以下の5段階の食べごろ(ready-to-eat)(RTE)分類を使用して熟成を分類した:
段階1:不十分なRTE、固すぎる(この段階は、一般に、これらの分析の開始時の未熟アボカド試料を特徴付ける)。
段階2:十分なRTEであるが、いくらか固い。
段階3:十分なRTE。
段階4:十分なRTEであるが、いくらか柔らかい。
段階5:不十分なRTE、柔らかすぎる。
これらの分析結果は以下の通りであり、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンによるコーティングによって果実の熟成を防ぐことができることを示した:
未コーティング試料、5℃:RTE段階1~2。
未コーティング試料、20℃:RTE段階3~4。
コーティングされた試料、20℃:RTE段階1。
また、(重複して)20℃でのアボカド試料からのエチレンの放出を、ガスクロマトグラフィーによって経時的に追跡した。エチレン生成を(パート-パー-ミリオン[ppm]で)4日間追跡した。表3に示すように、コーティングされたアボカドは、有意に低量のエチレン生成を示した。この結果は、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンによるコーティングによって果実成熟を防ぐことができるという上記の結果と一致している。
実施例8
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを含むバリアコーティング
本実施例は、製品のバリアコーティング中に高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用すし得ることを示す。これらのバリアにより、油などの疎水性物質に対する保護を提供することができる。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)及び他の成分を含む水性調製物を使用して紙をコーティングすると、これらの紙コーティングは油の吸収に対する抵抗を示した。
10重量%の水溶性カチオン性アルファ-1,3-グルカン(WSCG)、ポリビニルアルコール(PVOH、Mw31kDa、Sigma Aldrich)又は澱粉(可溶性ジャガイモ澱粉、Sigma Aldrich)の水溶液中に不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)を2つの異なる比率:それぞれ8部若しくは5部のWSCG、PVOH又は澱粉対2部若しくは5部の不溶性アルファ-1,3-グルカン(これらの比率は最終調製物中の各成分の重量%に基づく)で分散した。次いで、自動フィルムアプリケーター(ZAA2600 ZEHNTNER、RDS 3ロッド)を使用して各調製物を紙基材上へコーティングした。対照として、10重量%のWSCG、PVOH又は澱粉を用いるが、不溶性アルファ-1,3-グルカンを添加しなかった調製物を紙上にコーティングした。コーティングされた紙を乾燥させ、25cm2のシートに切断し、コブ試験機(内部面積10cm2)を使用して分析した。特に、コーティングされた紙を60秒間、10mLの水又はヒマシ油のいずれかに暴露した。45秒マーク時、含有量は、弾き飛ばされ、紙をクランプから慎重に取り出した。次いで過剰量の水又は油を除去するために、45秒マークにおいて各紙試料(その重量は「mdry」として提供される)を拭き、10kgのローラーを用いてローリングした。紙の最終重量(「mexposed」)を測定した。以下の式を使用して、各試料のコブ値(g/m2)を算出した。
コブ値(コブ指数値)は、適用された液体の紙による吸収の基準を提供し、値が高いほど吸収は高い。以下のカッブ指数値範囲を使用して、上記試験における紙による水又は油吸収度を特徴付けた。
上記の試料に関して測定されたコブ指数値を以下の表4に列挙する。
表4中のデータに基づき、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカンの添加が、特に2部のグルカン対8部の本バリア材料の比率で、油などの疎水性物質に対してPVOH及び澱粉のバリア特性を増強することができることは明らかである。上記の結果は、ボール紙又はフレックスペーパーがコーティングのための紙基材として使用される場合に観察されることを同様に特徴付ける(データは示されない)。
実施例9
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用するゴム複合材の強化
本実施例は、本明細書の不溶性アルファ-グルカンが、ゴム複合材の物理的及び力学的特性に対する強化を提供することを示す。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)を含むゴム組成物を製造し、分析した。この分析に基づき、タイヤなどのゴム含有製品を強化するために、本開示の不溶性アルファ-グルカンを使用することができることが考えられる。
不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)をゴム複合材に組み込むために、天然ゴム(NR)中のこの不溶性アルファ-グルカン(30重量%装填量)のマスターバッチを調製した。不溶性アルファ-グルカン粒子(7重量%)の水性分散体及びNRラテックス(60重量%)を一緒に混合してスラリーにし、ギ酸(5体積%)を用いて凝固した。凝固物をより小さい部分に分割し、乾燥し、ミル加工した。ゴムの配合のために、乾燥凝固物(すなわちマスターバッチ)(<3%水分)を使用した。
上記で調製されたマスターバッチを、以下の表5の配合に従って、2つの小路において内部混合機中でゴム添加剤と混合した。第1の小路において、混合機を120℃まで加熱し、硫黄及びCBSを除く全ての添加剤を有するマスターバッチを添加した。混合中、温度を150℃まで上昇させ、150℃において2分間保持した。比較例として、シリカ又はカーボンブラックを有するNRマスターバッチを、不溶性アルファ-グルカンの代わりに第1の小路において添加した。第2の小路において、混合機を80℃まで加熱し、第1の小路からの混合ゴム、硫黄及びCBSを添加した。温度が95℃に達するまで各ゴム調製物を混合した。各ゴム調製物を冷却したら、それを2ロールミルでミル加工し、次いで圧縮成形して、試験片に硬化し、特徴付けを行った。
フィラーとして不溶性アルファ-1,3-グルカンを含有する天然ゴム複合材及び従来のフィラー(カーボンブラック又はシリカ)を含有する比較用天然ゴム複合材を、物理的及び力学的特性に関して試験した。フィラーを含有しない天然ゴム複合材も同様に試験した。これらの分析結果を以下の表6にまとめる。
表6から、以下を結論付けることができる。
・不溶性アルファ-1,3-グルカンNR複合材は、現行のフィラーと比較して、低い密度を有する。したがって、例えば、本明細書に開示される不溶性アルファ-1,3-グルカンは、軽量化の目的のために適切である。
フィラーとしての不溶性アルファ-1,3-グルカンは、高性能・シリカ(Ultrasil GR 7000)フィラーと比較して、全て、シランカップリング剤(Si69)を必要とせずに物理的特性(引張強さ、伸び、弾性率)の全体的な改善を実証する。
・不溶性アルファ-1,3-グルカンNR複合材は、60℃において最も低いタンデルタを有する。したがって、その代わりにシリカ又はカーボンブラックを使用する場合と比較して、本明細書に開示される不溶性アルファ-1,3-グルカンを有するタイヤには、良好な回転抵抗を有する。
・不溶性アルファ-1,3-グルカン混合物は、N234カーボンブラックのものに匹敵する硬化時間を有するが、はるかに低いMLを有し、加工が良好である。
実施例10
高結晶質不溶性アルファ-グルカンによるポリウレタンフィルムの増強
本実施例は、本明細書の不溶性アルファ-グルカンが、機械的及び引張特性ポリウレタン系組成物を増強し得ることを示す。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)を含むポリウレタンフィルムを製造し、分析した。
種々の装填レベルで不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76のCI)粒子をプロパンジオール(PDO)-セバケートポリオール系ポリウレタン分散体(PUD)(Troy Polymers Inc)と混合し、種々の1成分ポリウレタン分散体(1K-PUD)を製造した。PUD前の配合物詳細を以下の表7中に示す。
異なる量の不溶性アルファ-1,3-グルカン粒子(水中10重量%の分散体として提供される)をPUDの試料に装填し、(全固形物に対して)1~50重量%の不溶性アルファ-グルカンを有する調製物を提供した。これらのPUD調製物は、全て相分離の徴候を示さずに安定であった。次いで、ドローダウンワイヤーロッド#40を使用して各配合物をポリプロピレンシート上へブレードコーティングし、フィルムを形成した。これらの配合物(プレコーティング)の含有量及び乾燥フィルムの不溶性アルファ-グルカン含有量を以下の表8に列挙する。
次いで、INSTRON機器を使用して、それぞれのフィルムの引張特性を測定した。この分析の結果を以下の表9に示す。
加水分解老化(50℃、95%RH、3日)後、以下の表10にn示すように、フィルムをさらに分析した。
ポリウレタン分散体から調製されたフィルム中への本明細書に開示される不溶性アルファ-1,3-グルカンの添加により、フィルムの機械的特性のプラスの改善がもたらされた。これらの改善は、フィルムの加水分解老化の有無にかかわらず生じた(表9及び10)。
硬度(ASTM D3363-20,Standard Test Method for Film Hardness by Pencil Test,ASTM International,2020)及び接着(ASTM D3359-17,Standard Test Methods for Rating Adhesion by Tape Test,ASTM International,2017)(両方のASTM試験は、参照により本明細書に組み込まれる)に関してもフィルムを試験した。10重量%及び30重量%の不溶性アルファ-1,3-グルカンを含有するフィルムは、Hから2Hまで硬度を改善し(ASTM D3363)、4Aから5Aまで接着を改善した(ASTM D3359)。
実施例11
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを含む溶融加工可能なポリウレタン組成物
本実施例は、本明細書の不溶性アルファ-グルカン及びポリウレタンを含む水を含まないマスターバッチが溶融処理可能であることを示す。
不溶性アルファ-1,3-グルカン粒子(DPw50、0.76CI)の分散体(水中8重量%)を5分間、200rpmでオーバーヘッド混合機を使用して50/50の比率でポリウレタン分散体(実施例10の表7に列挙されたものと同じ配合物)とブレンドした。ブレンド配合物(10重量%固形分)を48時間、80℃の真空オーブン中で乾燥させ、完全に水を除去した。この乾燥により、熱の適用によって成形可能である硬質で白っぽく脆いマスターバッチ調製物が得られた。例えば、5分間、105℃及び20000psiにおいてマスターバッチ乾燥粉末を熱圧縮成形することによって透明フィルムが調製された。フィルムの光学透明性(透明性)が高いことは、不溶性アルファ-1,3-グルカン成分がポリウレタンマトリックス中に十分に分散し、グルカンが不透明を生じさせないユニークな粒径及びモルフォロジーを有することを示した。
実施例12
高結晶質不溶性アルファ-グルカンを含むガスバリアコーティング
本実施例は、製品をガス素子から保護するためのバリアコーティング中に高結晶質不溶性アルファ-グルカンを使用することができることを示す。特に、不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76のCI)粒子を含む水性調製物から形成されたバリアは酸素透過速度を減少した。
不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)粒子、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)及びグリセロールを含むフィルムをキャストした。そのために、BVOH及びグリセロールの水溶液を調製し、これをアリコートに分割し、その後、不溶性アルファ-1,3-グルカン粒子を異なる濃度で各アリコート中に混合した。1つのアリコートは不溶性グルカンを含まなかった(ブランク/対照)。次いで、これらの調製物のそれぞれを使用して個々のフィルムをキャストし、次いで乾燥させた。ブランク/対照フィルムは約90重量%のBVOH及び約10重量%のグリセロールを含んだが、他のフィルムは不溶性グルカンの含有量を増加させて(5、10又は20重量%)含有した。次いで、各フィルムを、35%又は50%の相対湿度(RH)で23℃において100%O2を使用して、その酸素透過速度(OTR)に関して試験した。この分析結果を以下の表11に示す。
BVOHが比較的に良好なOTR特性を有すること及びこの品質がRHの作用として変化することは、知られている。低いRHにおいて、BVOHは良好な酸素バリア特性(すなわち低いOTR)を有するが、この利点はより高いRHにおいて減少する(すなわち、OTRは、増加する)。表11のデータは、BVOHを含有するフィルム中に本明細書に開示される不溶性アルファ-1,3-グルカンが含まれることにより、試験されたRH条件の両方においてフィルムの酸素バリア能力が有意に増強されることを示す。したがって、本明細書の不溶性アルファ-1,3-グルカン粒子を使用して、フィルムなどの組成物の酸素バリア特性を増加させ得るが、バイオ含有量及び生物分解性の増加の利点も提供することができる。
実施例13
不織布中のバインダーとしての高結晶質不溶性アルファ-グルカンの使用
本実施例は、高結晶質不溶性アルファ-グルカンを不織布製品中でバインダー/強化剤として使用することができること及びグルカンが架橋される場合、この効果を増強できることを示す。特に、2つの異なる種類のパルプ繊維の不織布の引張強さは、架橋された又は架橋されていない不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)粒子による処理によって増加した。
100%のフラッフパルプ(Georgia-Pacific)を含むエアレイド不織布シートに、架橋された又は架橋されていない不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)粒子の分散体を噴霧し、次いで、5分間、140℃の加熱オーブン中で乾燥させた。アルファ-1,3-グルカン粒子架橋は、グリオキサール、クエン酸又はポリアミドアミン-エピクロルヒドリン(PAE)を使用して実行された。不織布シートを乾燥させると、グルカン粒子を受け取ったシートは、80重量%のパルプ、並びに(i)20重量%のグルカン(未架橋の粒子)又は(ii)16重量%のグルカン及び4重量%の架橋剤を含んだ。次いで、EDANA標準NWSP 110.1.R0(参照により本明細書に組み込まれる)を使用して、それらの乾燥及び湿潤引張強さ特性に関して、乾燥不織布シートを分析した。上記の手順/分析も、100%のノーサンブリーチドソフトウッドクラフト(NBSK)パルプ(Domtar)のウェットレイド不織布シートを用いて実行された。本研究のこれらの結果を以下の表12に示す。
表12のデータは、本開示の未架橋及び架橋された不溶性アルファ-1,3-グルカン粒子が不織布材料を強化することができることを示す。
実施例14
高結晶質不溶性アルファ-グルカンによる光分散
本実施例は、本開示の不溶性アルファ-グルカン粒子が光分散特性を有し、したがって、液体などの組成物中で光分散添加剤として使用されることができることを開示する。特に、水中の不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76CI)粒子の分散体は、光を散乱することが示された。
異なる濃度(0.008、0.08、0.8、8.0重量%)の水中の不溶性アルファ-1,3-グルカン(DPw50、0.76のCI)粒子の分散体を、500nm波長光の散乱に関して測定した。CARY 100 UV-VIS分光器を使用して、任意単位(a.u.)で散乱光の量を測定した。以下の表13に列挙されるデータは、分散されたアルファ-グルカン粒子が光を有効に散乱することができることを示す。0.08重量%の装填レベルでも、分散された粒子は、有意な量の光散乱を示した。さらに、分散された不溶性アルファ-1,3-グルカンが、可視スペクトラムのいかなる光も吸収しない(すなわち、粒子は、白色分散体を形成する)ことが判明した。