JP7846952B2 - ノニオン性界面活性剤で修飾された表面改質無機酸化物粉末 - Google Patents

ノニオン性界面活性剤で修飾された表面改質無機酸化物粉末

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Description

本発明は、新規な表面改質無機酸化物粉末に関する。特に、表面がノニオン性界面活性剤で修飾された表面改質無機酸化物粉末に関する。
一般的に、レーザープリンタ複写機等に用いられる電子写真方式では、a)感光体を帯電させる工程、b)帯電した感光体に対してレーザー光を照射することで静電潜像を形成する工程、c)帯電したトナーを静電潜像された感光体に付着させ感光体上にイメージの鏡像を現像する工程、d)感光体上に付着したトナーを紙等の印刷媒体に転写する工程、e)印刷媒体上のトナーを熱ローラー等による過熱と圧力によって定着させる工程、という流れで印刷が行われている。
トナーは、複写機等の装置内において攪拌され、キャリア等との摩擦によって電荷を帯びる(すなわち、帯電する。)。そして、その高度に制御された帯電性によって現像機能を発現することができる。静電引力によって画像の形成が行われるため、摩擦帯電によってトナーに電荷を帯びさせるプロセスがきわめて重要である。
ところが、印刷機によって目標とするトナーの帯電量が異なるため、帯電量を最適な値に調整することが求められる。さらに、印刷機は、様々な環境の国、地域で使用されるため、いかなる温度及び湿度の環境下においても、帯電量の変動がなるべく少ないことが必要となる。とりわけ、高温高湿(HH)条件下と低温低湿(LL)条件下という両極端な条件下においても帯電量の差が小さいことがトナーの重要な性質として挙げられる。
上記のような性能を得るため、微細なシリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物粉末の表面を有機物によって処理した表面改質無機酸化物が使用されている。無機酸化物表面を様々な有機基で処理することにより、当該粉末表面の帯電性、疎水率等を改質することができる。このようなトナー用途に用いられる表面改質無機酸化物粉末は、いわゆる外添剤として知られている。
トナー用途に用いられる無機酸化物粉末の表面処理剤としては、例えばジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等の有機ケイ素化合物が知られている。これらの有機ケイ素化合物による表面処理により、例えばシリカ微粒子表面のシラノール基を有機基で置換して疎水化処理を施すことができる。
実際上も、流動性と帯電性を制御するために疎水化処理された小粒径シリカが広く使用されている。しかしながら、小粒径シリカを用いた場合、トナーの流動性は向上するものの、HH条件下とLL条件下との帯電量差が大きくなるという問題がある。
このような無機酸化物粒子に係る従来技術としては、例えばシリコーンオイルで疎水化処理した無機微粉体を特定の着色微粒子に混合してなる非磁性一成分カラー現像剤が知られている(特許文献1)。しかし、特許文献1の無機微粉体では、HH条件下の帯電量のみならず、LL条件下の帯電量も増加してしまい、上記問題に対する改善効果は期待できない。
また、LL条件下での過剰な負帯電性を緩和するために、アミノシランあるいはアミノ変性シリコーンオイルで処理された表面処理シリカを添加する方法も提案されている(特許文献2、3)。しかし、特許文献2,3の方法では、帯電量が不足しがちなHH条件下において負帯電性を低下させてしまうという問題点がある。
この問題を解決するために、近年ではチタニア等を疎水化処理したものを外添剤として用いることも提案されている(特許文献4、5)。しかし、チタニアを使用することで環境の変化による帯電量差を軽減できるものの、チタニアによる印刷機の部材汚染に加え、近年ではチタニアの発がん性が懸念されていることに伴う安全性が問題となっている。
特開平5-165257号公報 特開平1-73354号公報 特開平1-237561号公報 特開平10-268550号公報 特開2009-42447号公報
上記のような理由により、HH条件下とLL条件下でのトナーの帯電量差がより小さく、トナー用途等に適した無機酸化物粉末の開発が切望されているが、そのような材料は未だ開発されるに至っていない。
従って、本発明の主な目的は、高温高湿条件下と低温低湿条件との間での帯電量差がより小さな無機酸化物粉末を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ノニオン性界面活性剤及び適切な疎水化剤にて表面修飾が行われた特定の無機酸化物粒子が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の表面改質無機酸化物粉末に係る。
1. 無機酸化物粒子とその粒子表面に形成されている皮膜とを含む複合粒子からなる粉末であって、
(1)前記皮膜は、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤を含み、
(2)前記粉末の疎水率が40%以上である、
ことを特徴とする表面改質無機酸化物粉末。
2. ノニオン性界面活性剤の含有量(g)を無機酸化物粒子のBET比表面積(m/g)で除した値が0.015~0.150である、請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末。
3. ノニオン性界面活性剤が、下記一般式(1):
[式中Rは、直鎖型又は分岐型であって、不飽和結合を有していても良い炭素数8~18の炭化水素基を示し、xは1以上の整数、nは2以上の整数をそれぞれ示し、x及びnはn>xを満たす。]
で表される3級アミノ基由来の基本骨格を有するエトキシ化脂肪族アミンである、前記項1又は2に記載の表面改質無機酸化物粉末。
4. 疎水性付与剤が、
(a)下記一般式(2):
(式中、Rは、炭素数1以上18以下の炭化水素基を表し、R、R及びRは、互いに同一又は異なって、塩素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~3のアルコキシ基を示す。)で示されるアルキルシラン類、
(b)シリコーンオイル及び
(c)ヘキサメチルジシラザン
からなる群から選択された少なくとも1種である、前記項1~3のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
5. 無機酸化物粒子が、気相法シリカ粒子、気相法アルミナ粒子及び気相法チタニア粒子からなる群から選択された少なくとも1種であり、かつ、そのBET比表面積が30~400m/gである、前記項1~4のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
6. 当該表面改質無機酸化物粒子を負帯電性ポリエステル系結着性樹脂粒子に外添したトナーにおいて、温度10℃・相対湿度10%の条件下で40時間経過した時の帯電量CLL(μC/g)を、温度35℃・相対湿度80%の条件下で40時間経過した時の帯電量CHH(μC/g)で除した値[CLL/CHH]が1.55以下である、前記項1~5のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
7. 前記項1~6のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末を含むトナー用又は粉体塗料用の外添剤。
8. 前記項7に記載の外添剤と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物。
本発明によれば、HH条件下とLL条件との間での帯電量差がより小さな無機酸化物粉末を提供することができる。特に、無機酸化物粉末を構成する無機酸化物粒子の表面が疎水化付与剤により疎水化されたうえで、さらにノニオン性界面活性剤で表面処理されているので、HH条件下での帯電量と、LL条件下での帯電量との差が低く制御されている。より具体的には、後記の実施例等でも示すように、LL条件下での帯電量CLL(μC/g)とHH条件下での帯電量CHH(μC/g)の比率[CLL/CHH]が1により近い値を得ることができる。換言すれば、使用環境の違いによる帯電量との変動が比較的小さく、優れた帯電安定性を発揮することができる。
このように、帯電安定性に優れた本発明粉末は、特にトナー用又は粉体塗料用の外添剤として好適に用いることができる。従って、本発明の表面改質無機酸化物粉末を含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物は、HH条件下とLL条件下との間での帯電量の差を小さくすることができる結果、長期保存安定性、現像剤劣化挙動の制御等の効果も得ることができる。
1.表面改質無機酸化物粉末
本発明のノニオン性界面活性剤で修飾された表面改質無機酸化物粉末(本発明粉末)は、無機酸化物粒子とその粒子表面に形成されている皮膜とを含む複合粒子から構成される粉末であって、
(1)前記皮膜は、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤を含み、
(2)前記粉末の疎水率が40%以上である、
ことを特徴とする。
<本発明粉末の構成(組成)>
本発明粉末を構成する粒子は、無機酸化物粒子とその粒子表面に形成されている皮膜とを含む複合粒子から構成される。そして、前記の皮膜には、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤が含まれる。
すなわち、上記の複合粒子は、無機酸化物粒子をコア粒子(原体)とし、その表面の一部又は全部が有機ケイ素化合物及びノニオン性界面活性剤を含む皮膜でコートされた構造を基本構成とする。
コア粒子となる無機酸化物粒子の種類は、限定されないが、特にシリカ、チタニア、アルミナ等の少なくとも1種を好適に用いることができる。また、これらの酸化物を含む混合酸化物(複酸化物)の粒子であっても良い。これら粒子自体は、公知又は市販のものを用いることができる。
無機酸化物粒子の粒径は、限定的ではないが、通常は一次粒子径が5~150nm程度のものであれば良い。無機酸化物粒子のBET比表面積は、通常30~400m/g程度とすれば良いが、これに限定されない。
また、本発明では、無機酸化物粒子として、気相法(フュームド法)による粉末を用いることが好ましい。気相法自体は公知の製法(合成法)であり、例えばシリカ粒子の製造であれば、ケイ素化合物(四塩化ケイ素等)又は金属ケイ素を酸素-水素火炎中に導入して加水分解反応させる工程を含む方法により合成することができる。このような粉末は、ゾルゲル法で製造されたシリカよりも球形から外れた粒子形状であるため、トナー表面からの遊離を効果的に抑制できる等のメリットが得られる。また、溶媒を使用しないため、乾燥時に凝集粒子を生成しないという利点も得られる。
従って、本発明では、無機酸化物粒子としては、気相法による無機酸化物粒子(フュームド粒子)を用いることが好ましい。例えば、気相法シリカ粒子、気相法アルミナ粒子及び気相法チタニア粒子の少なくとも1種を好ましく用いることができる。このような気相法による無機酸化物粒子自体は、公知又は市販のものを用いることができる。例えば、後記の実施例で示す市販品も好適に用いることができる。
なお、本発明では、予め疎水化処理された無機酸化物粒子をコア粒子として用い、これに対してノニオン性界面活性剤を処理する段階処理を用いることができる。この場合、コア粒子として、公知又は市販の疎水化無機酸化物を使用することができる。例えば後記の実施例で示す市販の疎水化無機酸化物粉末も好適に用いることができる。
上記皮膜に含まれる疎水性付与剤としては、特に限定されず、例えば疎水性付与剤として知られている公知又は市販のものも用いることができる。
より具体的には、例えばテトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ペンタメチルジシラザン等のアルキルシラザン系化合物(オルガノシラザン);ジメチルジメトキシシラン、ジチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン系化合物;ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のクロロシラン系化合物;ポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーンオイル等を用いることができる。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
これらの中でも、本発明の効果がより確実に得られるという点で、アルキルシラザン系化合物、アルキルアルコキシシラン系化合物、シリコーンオイル等の少なくとも1種を用いることが好ましい。特に、ヘキサメチルジシラザン、ポリジメチルシロキサン、アルキルアルコキシシラン等の少なくとも1種がより好ましい。
また、これらの中では、特に、下記一般式(2):
(式中、Rは、炭素数1~18の炭化水素基を示す。R、R及びRは、互いに同一又は異なって、塩素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~3のアルコキシ基を示す。)で示されるアルキルシラン類、
(b)シリコーンオイル及び
(c)ヘキサメチルジシラザン
からなる群から選択された少なくとも1種も好適に用いることができる。
これらの中でも、特に(a)上記アルキルシラン類に包含されるアルキルアルコキシシラン、(b)シリコーンオイル及び(c)ヘキサメチルジシラザンの少なくとも1種がより好ましい。
上記アルキルアルコキシシランは、アルキル基を有するアルコキシシランであれば、特に限定されず、例えばトリメトキシアルコキシシラン、トリエトキシアルコキシシラン等が挙げられる。アルキルアルコキシシランにおいては、アルキル基の炭素数(C)は、特に限定されないが、特にC2~C18であることが好ましい。C2未満では、表面処理中にアルコキシシランが揮発するおそれがある。また、C18を超える場合は、その高い粘度の影響により強い凝集が発生し、得られた粉末の分散性が損なわれるおそれがある。
上記シリコーンオイルとしては、前記のようにポリジメチルシロキサンのほか、例えばアルキル基、-OH基等を導入した変性シリコーンオイルを用いることもできる。
疎水性付与剤の粘度範囲(測定温度25℃)は、特に限定されないが、通常は20~300csであることが好ましい。粘度が20cs未満の場合は、表面処理時に低分子量ポリシロキサン等の揮発が発生し、エネルギー効率及び環境面等の観点から好ましくない。一方、粘度が300csを超える場合、より高い凝集が発生し、得られた粉末の分散性が損なわれるおそれがある。
本発明粉末における疎水性付与剤の含有量は、所望の疎水率が得られる限りは特に限定されないが、一般的には無機酸化物粒子100重量部に対して1~40重量部程度とし、特に2~30重量部とすることが望ましい。
本発明粉末では、その皮膜中において疎水性付与剤とともにノニオン性界面活性剤を含む。本発明によれば、疎水性付与剤で処理された粒子表面をさらにノニオン性界面活性剤で表面処理をすることにより適度な量の水分を吸着することができる結果、帯電安定性の向上に寄与することができる。すなわち、HH条件下とLL条件下の間の帯電量差は水分の吸着量に起因すると考えられるところ、そのような吸着量を制御することで帯電安定性が確保されるといえる。この点において、無機酸化物粒子表面に疎水性付与剤を含む層、その層上にノニオン性界面活性剤による層を有する構造が好ましい一例として挙げられるが、これに限定されない。ここで、疎水性付与剤により疎水性を付与する理由としては、ノニオン性界面活性剤のみで処理をした場合、水分を過剰に吸着することで、HH条件下においてほとんど帯電しなくなるためである。
他方、アニオン性界面活性剤を用いて処理すると、その原因は定かではないが、水分吸着能が高いため、ノニオン性界面活性剤に比べてHH条件下での帯電性が低下する。
このような観点から、本発明では、疎水性処理剤にノニオン性界面活性剤を組み合わせて用いるが、後記に示すように、その中でも3級のアミノ基を含むノニオン性界面活性剤がより好ましい。これにより、より優れた帯電安定性が発現される理由は、定かではないが、例えば無機酸化物粒子がシリカの場合、そのシラノール基とアミノ基との強い相互作用により、表面修飾が効率的に行われることが要因であると考えられる。また、アミノ基による正帯電性付与効果により、表面処理後の粉末の強い負帯電性付与を抑制する効果も一つの要因であると推察される。
前記の皮膜に含まれるノニオン性界面活性剤としては、特に限定されず、例えばノニオン性界面活性剤として知られている公知又は市販のものも用いることができる。ノニオン性界面活性剤の親水基としては、限定されないが、ポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖等が好ましく、特にポリオキシエチレン鎖がより好ましい。
より具体的には、エステル類、エーテル類、エステルエーテル類、アルキルグリコキシド類、エトキシ化アミン類等の各種のノニオン性界面活性剤を用いることができる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。
エステル類としては、例えばラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等を用いることができる。
エーテル類としては、例えばペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート等を用いることができる。
エステルエーテル類としては、例えばポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等を使用することができる。
アルキルグリコキシド類としては、例えばオクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド等を用いることができる。
エトキシ化アミン類としては、下記一般式(1):
[式中Rは、直鎖型又は分岐型であって、不飽和結合を有していても良い炭素数8~18の炭化水素基を示し、xは1以上の整数、nは2以上の整数をそれぞれ示し、x及びnはn>xを満たす。]
で表される3級アミノ基由来の基本骨格を有するエトキシ化脂肪族アミンを挙げることができる。
これらの中でも、本発明の効果(特にHH条件下とLL条件との間での帯電量差をより小さくする効果)をより確実に得られるという点で、エトキシ化アミン類の少なくとも1種を用いることが好ましく、特に上記一般式(1)で示されるエトキシ化脂肪族アミンがより好ましい。上記一般式(1)において、特に上記Rの炭素数を8~18(好ましくは10~16)の範囲内とすることにより、より高い疎水性を付与できるとともに、コア粒子の凝集を効果的に防止することでより高い分散性を得ることが可能となる。
上記一般式(1)のn及びxは、限定的ではないが、上記のようなアミノ基による効果等を得る観点から、エトキシ化脂肪族アミンの数平均分子量が1200以下となる整数であることが好ましい。従って、例えば数平均分子量が300~900程度となるようにn及びxを設定することもできるが、これに限定されない。
このようなエトキシ化脂肪族アミンの具体例としては、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン、ポリ-(5)-オキシエチレンイソデシロキシプロピルアミン、ポリビス-(2-ヒドロキシエチル)オキシエチレンココアルキロキシプロピルアミン等を挙げることができる。これらも、市販品を用いることができる。より具体的には、後記の実施例で示すような製品を好適に用いることができる。
本発明粉末におけるノニオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、一般的には無機酸化物粒子100重量部に対して1~40重量部程度とし、特に2~30重量部とすることが望ましい。
特に、本発明では、ノニオン性界面活性剤は、無機酸化物粒子のBET比表面積に応じた含有量とすることがより好ましい。すなわち、ノニオン性界面活性剤の含有量(g)を無機酸化物粒子のBET比表面積(m/g)で除した値が0.012~0.180とすることが好ましく、特に0.015~0.150とすることがより好ましい。これにより、ノニオン性界面活性剤で表面処理をすることで適度な水分量を吸着することができる結果、帯電安定性が向上するという効果を得ることができる。
<本発明粉末の特性>
疎水率
本発明粉末(複合粒子の粉末)の疎水率は、通常は40%以上であり、好ましくは50%以上である。本発明における疎水率は、表面改質無機酸化物粉末の疎水性の程度を示す指標であり、その数値が大きいほど疎水性が高くなる。疎水率が40%未満では、無機酸化物粉末の残存シラノール基により強い帯電性を保持できなくなり、帯電性に優れた無機酸化物粉末が得られなくなることがある。本発明では、疎水率の上限は、理論上100%となるが、これに限定されない。なお、本発明において、疎水率の測定方法は、後記の試験例1の方法による。
平均粒径
本発明粉末の平均粒径(二次粒子径)は、通常は0.1~10μm程度とすれば良いが、これに限定されない。
HH条件及びLL条件の帯電量比率
本発明粉末は、HH条件下での帯電量と、LL条件下での帯電量との差が小さいことが特徴である。より具体的には、HH条件として温度35℃・湿度80%で40時間放置した時の帯電量CHH(μC/g)と、LL条件として温度10℃・湿度10%で40時間放置した時の帯電量CLL(μC/g)との比率[CLL/CHH]が通常1.55以下であり、特に1.00~1.50であることが好ましく、その中でも1.00~1.20であることがより好ましい。本発明粉末において、HH条件下での帯電量としては、例えば-40~-5μC/g程度とすることができるが、例えば用途、使用条件等に応じて適宜変更されるので、これに限定されない。LL条件下での帯電量も-40~-5μC/gとすることができるが、例えば用途、使用条件等に応じて適宜変更されるので、これに限定されない。なお、本発明おいて、これらの帯電量の測定方法は、後記の試験例1に示す方法による。
2.本発明粉末の製造方法
本発明粉末の製造方法は、上記のような構成・特性を有する粉末が得られる限り、特に制約されない。本発明では、特に、A)無機酸化物粉末にノニオン性界面活性剤及び疎水性付与剤を付与した後に熱処理する工程を含む方法(以下「同時処理」ともいう。)、B)無機酸化物粒子に疎水性付与剤を付与した後に熱処理することにより疎水化無機酸化物粉末を得る工程、前記疎水化無機酸化物粉末にノニオン性界面活性剤を付与した後に熱処理する工程を含む方法(以下「段階処理」ともいう。)等を好適に採用することができる。これらの方法によって、本発明粉末をより確実に得ることができる。
その他の方法として、C)表面が予め疎水化処理された疎水化無機酸化物粉末にノニオン性界面活性剤を付与した後に熱処理する工程を含む方法等も好適に採用することができる。上記C)の方法によれば、市販の疎水化無機酸化物粉末を用いることが可能であり、それによって1工程で本発明粉末をより効率的に調製することができる。
<同時処理>
同時処理は、無機酸化物粉末にノニオン性界面活性剤及び疎水性付与剤を付与した後に熱処理する工程を含む方法である。より具体的には、(a)無機酸化物粉末、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤を含む混合物を調製する工程(混合物調製工程)、(b)前記混合物を100~200℃の温度で熱処理する工程(熱処理工程)を含む方法で好適に製造することができる。
混合物調製工程
無機酸化物粉末を構成する各粒子の表面を疎水性付与剤とノニオン性界面活性剤とで被覆できる方法であれば限定されず、例えば攪拌下で無機酸化物粉末と気化した疎水性付与剤とを混合する方法、あるいは撹拌下で無機酸化物粉末に疎水性付与剤を混合する方法のいずれかで得られる疎水化無機酸化物粉末に対してノニオン性界面活性剤を噴霧する方法、撹拌下で疎水性付与剤とノニオン性界面活性剤の混合物を噴霧する方法等を好適に採用することができる。
この場合、疎水性付与剤、ノニオン性界面活性剤、疎水性付与剤とノニオン性界面活性剤との混合物は、いずれも必要に応じて溶媒(例えばヘキサン、トルエン、メタノール等の有機溶剤)に溶解又は分散させた状態で用いることもできる。その場合の各成分の濃度は、用いる疎水性付与剤又はノニオン性界面活性剤の種類等に応じて適宜設定することができる。
また、本発明では、必要に応じて、混合物中に水、触媒(アミン等)を適宜配合することもできる。
混合物調製工程における温度条件は、特に限定されず、例えば10~40℃の範囲内であれば良いが、これに限定されない。また、雰囲気は、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。
無機酸化物粒子、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤の種類、使用量等については、前記「1.表面改質無機酸化物粉末」で説明したものと同様のものを採用することができる。
熱処理工程
熱処理工程においては、前記の工程で得られた混合物を100~200℃の温度で熱処理する。
熱処理工程における熱処理温度は、限定的ではないが、通常は100~200℃(特に150~200℃)とすることが好ましい。熱処理温度が200℃を超える場合は、ノニオン性界面活性剤の一部分解が生じる場合がある。また、100℃未満の場合は、疎水性付与剤による十分な表面改質が行われず、所望の疎水率が得られなくなるおそれがある。
熱処理雰囲気は、前記工程と同様、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。特に、密閉された反応器中で前記工程を実施し、そのまま継続として当該雰囲気を維持した状態で熱処理工程を好適に実施することができる。
熱処理時間は、疎水性付与剤等が無機酸化物粉末を構成する各粒子の表面に固定化(固着)するのに十分な時間とすれば良く、例えば10~200分程度とすることができるが、これに限定されない。
<段階処理>
段階処理は、無機酸化物粒子に疎水性付与剤を付与した後に熱処理することにより疎水化無機酸化物粉末を得る工程、前記疎水化無機酸化物粉末にノニオン性界面活性剤を付与した後に熱処理する工程を含む方法である。
より具体的には、例えば(a)無機酸化物粒子及び疎水性付与剤を含む第1混合物を調製する工程(第1混合物調製工程)、(b)前記第1混合物を100~360℃の温度で熱処理する工程(第1熱処理工程)、(c)前記第1熱処理工程によって得られた混合物とノニオン性界面活性剤とを含む第2混合物を調製する工程(第2混合物調製工程)(d)前記第2混合物を100~200℃の温度で熱処理する工程(第2熱処理工程)を含む方法により好適に製造することができる。
この場合、疎水性付与剤、ノニオン性界面活性剤は、必要に応じて溶媒(例えばヘキサン、トルエン、メタノール等の有機溶剤)に溶解又は分散させた状態で用いることもできる。その場合の有機ケイ素化合物濃度は、用いる有機ケイ素化合物の種類等に応じて適宜設定することができる。
また、本発明では、必要に応じて、混合物中に水、触媒(アミン等)を適宜配合することもできる。
第1混合物調製工程
第1混合物調製工程では、無機酸化物粒子及び疎水性付与剤を含む第1混合物を調製する。
この工程における温度条件は、特に限定されず、例えば10~40℃の範囲内であれば良いが、これに限定されない。また、雰囲気は、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。
無機酸化物粒子及び疎水性付与剤の種類、使用量等については、前記「1.表面改質無機酸化物粉末」で説明したものと同様のものを採用することができる。
第1熱処理工程
第1熱処理工程では、前記の工程で得られた第1混合物を100~360℃の温度で熱処理する。
熱処理温度は、限定的ではないが、通常は100~360℃とし、特に150~300℃とすることが好ましい。熱処理温度が360℃を超える場合は、疎水性付与剤の一部分解が生じる場合がある。また、100℃未満の場合は、疎水性付与剤による十分な表面改質が行われず、所望の疎水率が得られなくなるおそれがある。
熱処理雰囲気は、前記工程と同様、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。特に、密閉された反応器中で前記工程を実施し、そのまま継続として当該雰囲気を維持した状態で熱処理工程を好適に実施することができる。
熱処理時間は、疎水性付与剤が無機酸化物粉末を構成する各粒子の表面に固定化(固着)するのに十分な時間とすれば良く、例えば10~200分程度とすることができるが、これに限定されない。
第2混合物調製工程
第2混合物調製工程では、前記第1熱処理工程によって得られた混合物とノニオン性界面活性剤とを含む第2混合物を調製する。
この工程における温度条件は、特に限定されず、例えば10~40℃の範囲内であれば良いが、これに限定されない。また、雰囲気は、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。
ノニオン性界面活性剤の種類、使用量等については、前記「1.表面改質無機酸化物粉末」で説明したものと同様のものを採用することができる。
第2熱処理工程
第2熱処理工程では、第2混合物調製工程で得られた第2混合物を100~200℃の温度で熱処理する。
熱処理温度は、限定的ではないが、通常は100~200℃とし、特に100~150℃とすることが好ましい。熱処理温度が200℃を超える場合は、ノニオン性界面活性剤の一部分解が生じる場合がある。また、100℃未満の場合は、ノニオン性界面活性剤による十分な表面改質が行われず、所望の特性が得られなくなるおそれがある。
熱処理雰囲気は、前記工程と同様、通常は不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等を好適に用いることができる。特に、密閉された反応器中で前記工程を実施し、そのまま継続として当該雰囲気を維持した状態で熱処理工程を好適に実施することができる。
熱処理時間は、ノニオン性界面活性剤が無機酸化物粉末を構成する各粒子の表面に均一に配置、固定化するのに十分な時間とすれば良く、例えば10~200分程度とすることができるが、これに限定されない。
3.本発明粉末の使用
本発明粉末は、前記「1.表面改質無機酸化物粉末」で示した特性を備えているので、無機酸化物粒子(特に気相法による無機酸化物粒子)の優れた特性とともに、HH条件及びLL条件との間での帯電量差が小さく制御されているという優れた帯電安定性(環境安定性)を発揮することができる。
それゆえに、本発明粉末は、例えばトナー、粉末塗料等の添加剤(特にトナー用外添剤)として好適に用いることができる。従って、本発明は、本発明粉末と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物(以下、両者をまとめて「本発明組成物」ともいう。)も包含する。
本発明組成物は、上述の本発明の表面改質無機酸化物粉末を含むものであり、その組成、その製造方法等には特に制限はなく、公知の組成及び方法を採用することもできる。
本発明組成物中における本発明粉末の含有量は、所望の特性向上効果が得られる限り、特に制限されないが、通常は0.1~5.0重量%程度含有されていることが好ましい。本発明組成物中の本発明粉末の含有量が0.1重量%未満では、本発明粉末を添加したことによる流動性の改善効果あるいは帯電性の環境安定化効果が十分に得られないことがある。また、本発明粉末の含有量が5.0重量%を超えると、本発明粉末単独で行動するものが増え、例えば画像、クリーニング性等に問題が生じるおそれがある。
本発明組成物では、結着性樹脂粒子のほか、必要に応じて、例えば顔料、電荷制御剤(帯電制御剤)、ワックス等が含まれていても良い。これらの成分は、公知又は市販のトナー組成物と同様とすることもできる。また、トナーのタイプは、負帯電性のトナーが好ましいが、それ以外の点については特に限定されない。従って、例えば、磁性又は非磁性の1成分系トナー又は2成分系トナーのいずれでも良い。さらには、モノクロ又はカラーのどちらでも良い。
なお、本発明の電子写真用トナー組成物では、外添剤としての本発明粉末は、単独で使用される場合に限られず、目的に応じて他の金属酸化物微粉末と併用しても良い。例えば、本発明の疎水率無機酸化物粉末と、他の表面改質された乾式シリカ微粉末、表面改質された乾式酸化チタン微粉末、表面改質された湿式酸化チタン微粉末等を必要に応じて併用することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
[実施例1]
BET比表面積が200m/gの気相法シリカ(商品名AEROSIL(登録商標)200,日本アエロジル製)を反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら粉体100gに対して疎水性付与剤としてヘキサメチルジシラザン(商品名Dynasylan(登録商標)HMDS,Evonik Industries AG製)15.0gをスプレーし、150℃で60分加熱撹拌後に冷却し、疎水性付与剤で表面処理された疎水化無機酸化物粉末1を得た。
その後、窒素雰囲気下、疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてラウリン酸グリセリン10.0gをヘキサン10gに溶解させた溶液をスプレーし、100℃まで加熱後冷却し、表面改質無機酸化物粉末1を得た。
[実施例2]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてペンタエチレングリコールモノデシルエーテル10.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末2を得た。
[実施例3]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)10.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末3を得た。
[実施例4]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-14-2,Evonik Industries AG製)10.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末4を得た。
[実施例5]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてポリ-(5)-オキシエチレンイソデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-14-5,Evonik Industries AG製)10.0gを用いた以外は実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末5を得た。
[実施例6]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてポリビス-(2-ヒドロキシエチル)オキシエチレンココアルキロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-C-15,Evonik Industries AG製)10.0gを用いた以外は実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末6を得た。
[実施例7]
疎水化された無機酸化物粉末の市販品としてAEROSIL(登録商標)R974(日本アエロジル社製)を用い、これにノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)10.0gをスプレーし、100℃まで加熱後冷却し、表面改質無機酸化物粉末7を得た。
[実施例8]
疎水性付与剤としてイソブチルトリメトキシシラン(商品名Dynasylan(登録商標)IBTMO,Evonik Industries AG製)15.0gを用いたほかは、実施例3と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末8を得た。
[実施例9]
疎水性付与剤としてジメチルシリコーンオイル(商品名KF-96-100CS,信越化学工業製)20.0gを用い、加熱条件を300℃で20分とした以外は、実施例3と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末9を得た。
[実施例10]
BET比表面積が50m/gの気相法シリカ(商品名AEROSIL(登録商標)50,日本アエロジル製)を用い、ヘキサメチルジシラザン(商品名Dynasylan(登録商標)HMDS,Evonik Industries AG 製)3.8g、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)2.5gを用いたほかは、実施例3と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末10を得た。
[実施例11]
BET比表面積が380m/gの気相法シリカ(商品名AEROSIL(登録商標)380,日本アエロジル製)を用い、ヘキサメチルジシラザン(商品名Dynasylan(登録商標)HMDS,Evonik Industries AG製)28.5g、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)19.0gを用いたほかは、実施例3と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末11を得た。
[実施例12]
BET比表面積が100m/gの気相法アルミナ(商品名AEROXIDE(登録商標)Alu C,Evonik Industries AG製)を用い、疎水性付与剤としてイソブチルトリメトキシシラン(商品名Dynasylan(登録商標)IBTMO,Evonik Industries AG製)7.5g、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)5.0gを用いたほかは、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末12を得た。
[実施例13]
BET比表面積が90m/gの気相法チタニア(商品名AEROXIDE(登録商標)TiO P90,日本アエロジル製)を用い、疎水性付与剤としてイソブチルトリメトキシシラン(商品名Dynasylan(登録商標)IBTMO,Evonik Industries AG製)6.8g、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)4.5gを用いたほかは、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末13を得た。
[実施例14]
BET比表面積が170m/gの気相法シリカアルミナ複合酸化物(商品名 AEROSIL(登録商標)MOX 170,Evonik Industries AG製)とし、疎水性付与剤としてイソブチルトリメトキシシラン(商品名Dynasylan(登録商標)IBTMO,Evonik Industries AG製)12.8g、ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)8.5gを用いたほかは、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末14を得た。
[実施例15]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)3.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末15を得た。
[実施例16]
疎水化無機酸化物粉末1に対してノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)5.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末16を得た。
[実施例17]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)20.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末17を得た。
[実施例18]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)30.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末18を得た。
[比較例1]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤に替えてアニオン性界面活性剤であるステアリン酸ナトリウム10.0gをエタノール10gに溶解させた溶液を用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末19を得た。
[比較例2]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤に替えてカチオン性界面活性剤である臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム10.0gをエタノール30gに溶解させた溶液を用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末20を得た。
[比較例3]
BET比表面積が200m/gの気相法シリカ(商品名AEROSIL(登録商標)200,日本アエロジル製)を反応槽に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しながらこの粉体100gに対してノニオン性界面活性剤ビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-5,Evonik Industries AG製)10.0gをスプレーし、100℃まで加熱後に冷却し、表面改質無機酸化物粉末21を得た。
[比較例4]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)1.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末22を得た。
[比較例5]
疎水化無機酸化物粉末1に対して、ノニオン性界面活性剤としてビス-2-ヒドロキシエチルイソトリデシロキシプロピルアミン(商品名Tomamine(登録商標)E-17-2,Evonik Industries AG製)40.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末23を得た。
[比較例6]
疎水性付与剤としてヘキサメチルジシラザン(商品名Dynasylan(登録商標)HMDS,Evonik Industries AG製)5.0gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行い、表面改質無機酸化物粉末24を得た。
[試験例1]
各実施例及び比較例で得られた各表面改質無機酸化物粉末について、下記の諸物性について測定した。その結果を表1に示す。
(1)疎水率
容量200mLのビーカーに撹拌子、水50mLを入れ、測定試料0.2gを加える。マグネチックスターラーで撹拌を行う。撹拌スピードは液面上の粉体が舞い上がらない程度にする。ビュレットにメタノールを入れ、ビュレットの先端を液中に入れて撹拌しながらメタノールをゆっくり液中に混合する。液面上に測定試料が認められなくなった点を終点とし、その時点のメタノール滴下量(mL)を次の式にあてはめ、疎水率(%)を求める。

疎水率(%)=[滴下量/(滴下量+50)]×100

また、この試験においてはメタノールを150mL滴下した場合、ビーカーが一杯となり、それ以上滴下できなくなる。その場合の疎水率は[150/(150+50)]×100=75%より「>75%」と表記する。すなわち、疎水率の上限は、理論上100%となるが、上記のように測定の方式上75%を超える場合は測定することができないため、75%を超えるものは「>75%」と表記する。
(2)トナー帯電量
ノニオン性界面活性剤処理無機酸化物2.0gと負帯電性トナー(ポリエステル樹脂、平均粒径7μm)98.0gとをミキサーにて撹拌混合してトナー組成物を得た。その後、このトナー組成物2.0gと鉄粉キャリア(シリコーン樹脂コートフェライト、平均粒径35μm)48.0gとをガラス容器(75mL容量)に入れ、混合物を調製した。帯電量を測定するための試料として前記混合物の同じものを2つ用意し、一つの試料は高温高湿(HH条件:温度35℃、相対湿度80%)で40時間静置した。また、もう一つの試料は低温低湿(LL条件:温度10℃、相対湿度10%)環境下に40時間静置した。
上記の各条件にて調製された各試料をターブラーミキサーで24rpmにて10分間振とうさせ、混合物0.05gを採取し、トレックジャパン株式会社製ブローオフ帯電量測定装置(MODEL230TO)で帯電量の測定を行った。
表1の結果からも明らかなように、実施例の表面改質無機酸化物粉末は、本発明で規定する特性を全て満たしており、優れた帯電安定性を有していることがわかる。

Claims (7)

  1. 無機酸化物粒子とその粒子表面に形成されている皮膜とを含む複合粒子からなる粉末であって、
    (1)前記皮膜は、疎水性付与剤及びノニオン性界面活性剤を含み、
    (2)前記粉末の疎水率が40%以上であり、
    (3)前記ノニオン性界面活性剤が、下記一般式(1):
    [式中Rは、直鎖型又は分岐型であって、不飽和結合を有していても良い炭素数8~18の炭化水素基を示し、xは1以上の整数、nは2以上の整数をそれぞれ示し、x及びnはn>xを満たす。]
    で表される3級アミノ基由来の基本骨格を有するエトキシ化脂肪族アミンである、
    ことを特徴とする表面改質無機酸化物粉末。
  2. ノニオン性界面活性剤の含有量(g)を無機酸化物粒子のBET比表面積(m/g)で除した値が0.015~0.150である、請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末。
  3. 疎水性付与剤が、
    (a)下記一般式(2):
    (式中、Rは、炭素数1以上18以下の炭化水素基を表し、R、R及びRは、互いに同一又は異なって、塩素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~3のアルコキシ基を示す。)で示されるアルキルシラン類、
    (b)シリコーンオイル及び
    (c)ヘキサメチルジシラザン
    からなる群から選択された少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の表面改質無機酸化物粉末。
  4. 無機酸化物粒子が、気相法シリカ粒子、気相法アルミナ粒子及び気相法チタニア粒子からなる群から選択された少なくとも1種であり、かつ、そのBET比表面積が30~400m/gである、請求項1~3のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
  5. 当該表面改質無機酸化物粉末を負帯電性ポリエステル系結着性樹脂粒子に外添したトナーにおいて、温度10℃・相対湿度10%の条件下で40時間経過した時の帯電量CLL(μC/g)を、温度35℃・相対湿度80%の条件下で40時間経過した時の帯電量CHH(μC/g)で除した値[CLL/CHH]が1.55以下である、請求項1~4のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末を含むトナー用又は粉体塗料用の外添剤。
  7. 請求項6に記載の外添剤と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物。
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