JP7845397B2 - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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Description

本開示は、エレベーターの制御装置に関する。
特許文献1は、エレベーターシステムを開示する。当該エレベーターシステムによれば、揺れの発生後、条件が満たされた場合、自動で診断運転が行われる。診断運転の後、エレベーターシステムは運行を開始し得る。
特開2019-043696号公報
地震の後、機器の損傷リスクが高い場合は、時間をかけてエレベーターシステムの診断が行われる必要がある。一方で、機器の損傷リスクが低い場合は、診断に時間をかける必要がないケースがある。しかしながら、特許文献1に記載のエレベーターシステムでは、一律で同じ診断運転が行われる。このため、どのようなケースであっても、エレベーターが運行を再開するまでに時間がかかる。
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、地震の後にエレベーターの診断を自動で行いつつ、かごの運行をより早期に再開することができる制御装置を提供することである。
本開示に係る制御装置は、地震によってかごが停止した後、自動でかごの診断運転を行って通常運行に復帰するエレベーターの制御装置であって、地震によるS波が地震検知器で検知されたときのかごの状況を検出する状況検出部と、長時間モードの診断運転を行った後に、長時間モードよりも必要な時間が短い短時間モードの診断運転を行う第1制御を実行する診断部と、かごの通常運行を制御し、地震によるS波が検知された後であって短時間モードの診断運転が終わった後に、かごの通常運行を開始する運行制御部と、を備え、診断部は、状況検出部によって検出された状況に応じて、第1制御ではなく、長時間モードの診断運転を行うことなく短時間モードの診断運転を行う第2制御を実行する。
本開示によれば、地震が起こったときの状況に応じて、短時間モードの診断運転のみが行われた後にかごの通常運行が開始され得る。このため、地震の後にエレベーターの診断を自動で行いつつ、かごの運行をより早期に再開することができる。
実施の形態1におけるエレベーターシステムが適用される建物の構成図である。 実施の形態1におけるエレベーターシステムの機能ブロック図である。 実施の形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における制御装置のハードウェア構成図である。
本開示を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
実施の形態1.
図1は実施の形態1におけるエレベーターシステムが適用される建物の構成図である。図2は実施の形態1におけるエレベーターシステムの機能ブロック図である。
図1のエレベーターシステム1において、昇降路50は、建物51の各階を貫く。機械室52は、昇降路50の直上に設けられる。複数の乗場53は、建物51の各階にそれぞれ設けられる。なお、エレベーターシステム1には、図示されない複数のエレベーター装置が含まれてもよい。ただし、以降では、1つのエレベーター装置について説明する。
例えば、巻上機2は、機械室52に設けられる。主ロープ3は、巻上機2に巻き掛けられる。かご4は、昇降路50の内部に設けられる。かご4は、主ロープ3の一側に吊るされる。
かご4には、かごドア5が設けられる。かごドア5は、乗場53において、図示されない乗場ドアと共に開閉可能である。地震検知器6は、昇降路50の最下部であるピットに設けられる。地震検知器6は、地震のP波およびS波を検知可能である。P波は、地震の初期微動を示す波であり、揺れが比較的小さい。S波は、地震の主要動を示す波であり、揺れが大きい。例えば、地震検知器6は、規定のP波閾値を超える加速度を検出した場合、P波を検知する。地震検知器6は、規定のS波閾値を超える加速度を検出した場合、S波を検知する。P波閾値およびS波閾値は、任意に設定されればよい。
制御装置10は、エレベーターシステム1の動作を全体的に制御する。制御装置10は、巻上機2の回転位置、図示されない各種センサの検知結果、等に基づいて、かご4の位置等を検出可能である。図2に示されるように、制御装置10は、機能として、運行制御部11と待機部12と地震対応部13と状況検出部14と診断部15とを備える。
運行制御部11は、かご4の通常運行を制御する。例えば、かご4が通常運行している場合、巻上機2は、運行制御部11からの指令に基づいて回転駆動する。巻上機2の回転駆動に追従して、主ロープ3が移動する。主ロープ3の移動に追従して、かご4が昇降路50の内部を昇降する。
待機部12は、かご4の待機運転を制御する。乗客から呼びがない状態が規定の時間を超えた場合等の待機条件が満たされたとき、待機運転において、待機部12は、かご4を待機階で待機させる。この際、待機階は、地震によってかご4の運行に支障が生じる可能性が低い低リスク階が選択される。例えば、低リスク階には、非共振階が選択される。
地震が起こったとき、昇降路50の内部に存在する主ロープ3等の長尺物が振れることによって他の機器に衝突したり引っ掛かったりすることで、かご4の運行に支障が生じることがある。かご4が非共振階に存在することで、地震が起こったとしてもこの長尺物が振れる作用が軽減される。即ち、かご4が非共振階に停車していることで、地震時にかご4の運行に支障が生じる可能性が低くなる。
以降では、低リスク階ではない階を非低リスク階と呼称する。例えば、非低リスク階は、共振階である。共振階は、非共振階ではない階である。かご4が共振階に停車しているときに地震が起こった場合、昇降路50の内部に存在する長尺物が振れることによって他の機器に衝突したり引っ掛かったりすることで、かご4の運行に支障が生じる可能性が、かご4が非共振階に停車しているときに地震が起こった場合よりも高くなる。
地震対応部13は、地震が発生した場合に、地震時の対応を制御する。例えば、地震が発生して地震検知器6が地震のP波を検知した場合、地震対応部13は、管制運転として待機状態でないかご4を最寄りの階に停車させる。かご4が停車した後、地震対応部13は、かごドア5を開けて、かごドア5が開放状態で静止するよう制御する。また、エレベーターシステム1において、かご4が走行中に地震検知器6がS波を検知した場合、地震対応部13は、かご4をその場で緊急停止させることがある。
エレベーターシステム1は、S波の揺れが納まった後で診断条件が満たされた場合、エレベーターシステム1の保守員による現場での診断を行うことなく、自動で診断運転を行う。エレベーターシステム1は、診断運転の後、かご4の通常運行に復帰する。この際、制御装置10は、S波が検知されたときのエレベーターシステム1の状況に応じて、どのような診断モードの診断運転を行うかを選択する。
状況検出部14は、S波が地震検知器6で検知されたときのエレベーターシステム1の状況を検出する。例えば、状況検出部14は、地震検知器6からS波を検知した信号を受信した時刻を、S波が検知されたときとみなす。例えば、状況検出部14は、かご4の状況、かごドア5の状況を検出する。具体的には、状況検出部14は、S波が検知されたとき、かご4が停車している状況、およびかご4が走行している状況のいずれであるかを検出する。状況検出部14は、S波が検知されたとき、かご4が低リスク階である非共振階に停車している状況、およびかご4が非低リスク階である共振階に停車している状況のうちいずれであるかを検出する。状況検出部14は、S波が検知されたとき、停車しているかご4のかごドア5が開放状態または全閉状態で静止している状況、および停車しているかご4のかごドア5が開閉動作によって移動している状況のうちいずれであるかを検出する。また、状況検出部14は、複数の状況を組み合わせた状況を検出可能である。
診断部15は、診断運転を制御する。診断運転には、必要な時間が異なる少なくとも2つの診断モードが設定されている。以降では、3つの診断モードが設定されている場合を説明する。具体的には、エレベーターシステム1には、短時間モードの診断運転と、中時間モードの診断運転と、長時間モードの診断運転と、が設定されている。
短時間モードの診断運転において、かご4は、通常運行と同様の定格速度で走行する。即ち、診断部15は、かご4を定格速度で動かしながら各種のデータを収集し、安全性の診断を行う。また、短時間モードの診断運転における診断項目の数が、他の2つの診断モードと比較して最も少なくてもよい。例えば、短時間モードの診断運転において、かごドア5の開閉に関する診断項目が簡易的なものまたは省略されていてもよい。短時間モードの診断運転に必要な時間は、他の2つの診断モードと比較して最も短い。
中時間モードの診断運転において、かご4は、手動速度で走行する。手動速度は、点検等の際に作業員が手動でかご4を走行させる際の速度であって、定格速度よりも遅い。即ち、診断部15は、かご4を手動速度で動かしながら各種のデータを収集し、安全性の診断を行う。また、中時間モードの診断運転における診断項目の数は、短時間モードの診断運転における診断項目よりも多くてもよく、また、長時間モードにおける診断項目よりも少なくてもよい。中時間モードの診断運転では、短時間モードの診断運転と比べて、より精密で密度の濃い診断が行われる。中時間モードの診断運転に必要な時間は、短時間モードの診断運転に必要な時間よりも長く、長時間モードの診断運転に必要な時間よりも短い。
長時間モードの診断運転において、かご4は、微速度で走行する。微速度は、手動速度よりも遅い。即ち、診断部15は、かご4を微速度で動かしながら各種のデータを収集し、安全性の診断を行う。また、短時間モードの診断運転における診断項目の数は、他の2つの診断モードを比較して最も多くてもよい。このように、長時間モードの診断運転では、他の2つの診断モードと比べて、より精密で密度の濃い診断が行われる。また、昇降路50の内部で異常が発生していた場合、診断運転によってより深刻な異常が発生する可能性が、他の2つの診断モードと比べて最も低い。長時間モードの診断運転に必要な時間は、他の2つの診断モードと比較して最も長い。
診断部15は、状況検出部14によって検出された状況に応じて、複数の診断モードのうち実施する診断モードおよびその順番を決定する。どのような順番でどのような診断運転を行うかの組み合わせは、予め設定可能であり、いくつかのパターンが想定され得る。
運行制御部11は、診断部15が実行すると決定した診断モードのうち、必要な時間が最も短い診断モードが実施された後に、通常運行への復帰として、かご4の通常運行を再び開始する。
具体的には、長時間モードの診断運転の後に短時間モードの診断運転が行われる第1制御が行われると診断部15によって決定された場合、運行制御部11は、短時間モードの診断運転が行われた後にかご4の通常運行を開始する。長時間モードの診断運転を行うことなく短時間モードの診断運転が行われる第2制御が行われると診断部15によって決定された場合、運行制御部11は、短時間モードの診断運転が行われた後にかご4の通常運行を開始する。なお、第1制御および第2制御ではない、単一の診断モードによる診断運転または診断モードの組み合わせによる診断運転が行われる場合であっても、運行制御部11は、その中で必要な時間が最も短い診断モードが実施された後に、通常運行へ復帰を行う。
なお、中時間モードの診断運転または短時間モードの診断運転がいずれかの診断モードの後に行われる場合、中時間モードの診断運転または短時間モードの診断運転の診断項目のうち前の診断モードで既に実施された診断項目は、実施を省略されてもよい。
いずれかの診断モードにおける診断運転の途中で異常が検出された場合、診断部15は、診断運転を中断する。この場合、制御装置10は、作業員による人力での復旧作業が行われるまで停止したままとなる。
次に、図3から図6を用いて、診断モードの組み合わせの例とその時の制御装置10の動作を説明する。
図3から図6は実施の形態1における制御装置の動作を示すフローチャートである。
図3のフローチャートは、状況に応じて3つの診断モードが組み合わせられる場合の例である。なお、フローチャートの動作が開始するまでに、P波が検出されたり、待機条件が満たされていたりすることで、かご4が低リスク階または非低リスク階に停車していることがある。例えば、図3のフローチャートは、地震によるP波が検出された後に開始する。
ステップS001において、地震対応部13は、地震検知器6によってS波が検知されたか否かを判定する。ステップS001で、S波が検知されない場合、ステップS001の動作が繰り返される。
ステップS001で、S波が検知された場合、ステップS002の動作が行われる。ステップS002において、状況検出部14は、ステップS001でS波が検知されたときのエレベーターシステム1の状況を検出する。
その後、ステップS003において、診断部15は、診断条件が満たされたか否かを判定する。例えば、制御装置10等に設けられた加速度計の測定値が規定の閾値より小さいとき、診断部15は、診断条件が満たされたと判定する。ステップS003で、診断条件が満たされたと判定されない場合、ステップS003の動作が繰り返される。
ステップS003で、診断条件が満たされたと判定された場合、ステップS004の動作が行われる。ステップS004において、診断部15は、S波が検知されたときに、かご4が走行している状況であると検出されたか否かを判定する。
ステップS004で、かご4が走行している状況でないと検出された、即ちかご4が停車している状況が検出されていたと判定された場合、ステップS005の動作が行われる。ステップS005において、診断部15は、ステップS002でかご4が低リスク階である非共振階に停車している状況が検出されたか否かを判定する。
ステップS005で、検出されていた状況が非共振階にかご4が停車している状況である場合、ステップS006の動作が行われる。ステップS006において、診断部15は、短時間モードの診断運転を開始する。即ち、診断部15は、第1制御の代わりに、より必要な時間が長い長時間モードまたは中時間モードの診断運転を行うことなく、短時間モードの診断運転を行うという第2制御を実行する。
ステップS006で短時間モードの診断運転が完了した後、ステップS007において、運行制御部11は、通常運行に復帰して、かご4の通常運行を開始する。その後、フローチャートの動作が終了する。
ステップS005で、検出されていた状況が非低リスク階である共振階にかご4が停車している状況である場合、ステップS008の動作が行われる。ステップS008において、診断部15は、ステップS002で検出されていた状況が、かごドア5が移動している状況であったか否かを判定する。
ステップS008で、ステップS002で検出されていた状況が、かごドア5が移動している状況ではなかった、即ちかごドア5が静止している状況が検出されていたと判定された場合、ステップS009の動作が行われる。ステップS009において、診断部15は、中時間モードの診断運転を開始する。
ステップS009で中時間モードの診断運転が完了した後、ステップS006の動作が行われる。即ち、診断部15は、長時間モードの診断運転を行うことなく、中時間モードの診断運転を行った後、より必要な時間が短い短時間モードの診断運転を行うという制御を実行する。この制御は、第1制御ともみなされ得る。その後、ステップS007の動作が行われる。
ステップS004で、S波が検知されたときにかご4が走行している状況であると検出されていたと判定された場合、または、ステップS008で、かごドア5が移動している状況が検出されていたと判定された場合、ステップS010の動作が行われる。ステップS010において、診断部15は、長時間モードの診断運転を開始する。
ステップS010で長時間モードの診断運転が完了した後、ステップS006の動作が行われる。即ち、診断部15は、長時間モードの診断運転を行った後、短時間モードの診断運転を行うという第2制御を実行する。その後、ステップS007の動作が行われる。
なお、ステップS010で長時間モードの診断運転が完了した後、ステップS009の動作が行われてもよい。即ち、診断部15は、長時間モード、中時間モード、および短時間モードの診断運転を順番に行う制御を実行してもよい。
なお、ステップS006、S009、およびS010において、診断運転の途中で異常が検出された場合、通常運行に復帰することなく、フローチャートの動作は終了する。
図4のフローチャートは、図3のフローチャートに対して、短時間モードの診断運転が行われない動作を示す。この場合、最も診断に必要な時間が短い診断モードが、中時間モードとなる。即ち、ステップS006の代わりに、ステップS009が実施される。ステップS009で中時間モードの診断運転が完了した後、ステップS007の動作が行われる。
長時間モードの診断運転が行われた後に中時間モードの診断運転が行われる制御は、第1制御とみなされ得る。長時間モードの診断運転が行われることなく中時間モードの診断運転が行われる制御は、第2制御とみなされ得る。
図5のフローチャートは、診断モードを決定するための項目が、かご4が非共振階に停車している状況が検出されたか否かだけである場合の動作を示す。
ステップS003で、診断条件が満たされたと判定された場合、ステップS005の動作が行われる。ステップS005で、検出されていた状況が非共振階にかご4が停車している状況である場合、ステップS006の動作が行われる。即ち、診断部15は、中時間モードの診断運転を行うことなく、短時間モードの診断運転を行うという第2制御を実行する。
ステップS005で、検出されていた状況が共振階にかご4が停車している状況である場合、ステップS009の動作が行われる。ステップS009の動作の後、ステップS006以降の動作が行われる。即ち、診断部15は、中時間モードの診断運転を行った後、短時間モードの診断運転を行うという第1制御を実行する。
なお、ステップS009で、中時間モードの診断運転が行われる代わりに、長時間モードの診断運転が行われてもよい。
図6のフローチャートは、診断モードを決定するための項目が、かご4が走行している状況が検出されたか否かのみである場合の動作を示す。
ステップS003で、診断条件が満たされたと検出された場合、ステップS004の動作が行われる。ステップS004で、検出されていた状況がかご4が停止している状況であると判定された場合、ステップS006の動作が行われる。即ち、診断部15は、長時間モードの診断運転を行うことなく、短時間モードの診断運転を行うという第2制御を実行する。
ステップS004で、検出されていた状況がかご4が走行している状況であると判定された場合、ステップS010の動作が行われる。ステップS010で長時間モードの診断運転が完了した後、ステップS006の動作が行われる。即ち、診断部15は、長時間モードの診断運転を行った後、短時間モードの診断運転を行うという第1制御を実行する。
なお、ステップS010で、長時間モードの診断運転が行われる代わりに、中時間モードの診断運転が行われてもよい。
以上で説明した実施の形態1によれば、エレベーターシステム1の制御装置10は、状況検出部14と診断部15と運行制御部11とを機能として備える。診断部15は、S波が検知されたとき状況に応じて、長い時間が必要な長時間モードの診断運転を行った後に短い時間で済む短時間モードの診断運転を行う第1制御と、短時間モードの診断運転のみを行う第2制御とを選択する。従来の診断運転では、かごの速度を、微速度から段階的に速くさせながら診断を行うという、第1制御が実行されていた。S波が検知されたときの状況によっては、不要な点検項目が含まれた精密な診断運転を行う必要が無い場合がある。このような場合に、第2制御が行われ得る。第2制御では、第1制御と比べて、短時間で診断運転が完了する。このため、地震の後にエレベーターシステム1の診断を自動で行いつつ、かご4の運行をより早期に再開することができる。
また、診断部15は、S波が検知されたときにかご4が低リスク階および非低リスク階のいずれに停車していたかに応じて、第1制御および第2制御のうちいずれを実行するかを選択する。特に、低リスク階は非共振階であり、非低リスク階は共振階である。このため、かご4がリスクの低い階に停車している場合に、かごの運行をより早期に再開することができる。
また、診断部15は、S波が検知されたときにかご4が停車している状況および走行している状況のいずれであったかに応じて、第1制御および第2制御のうちいずれを実行するかを選択する。このため、かご4が停車しているような、故障のリスクが低い場合に、かごの運行をより早期に再開することができる。
また、診断部15は、S波が検知されたときにかごドア5が静止している状況および移動している状況のいずれであったかに応じて、第1制御および第2制御のうちいずれを実行するかを選択する。なお、長時間モードおよび短時間モードは、診断運転に必要な時間が相対的に長いまたは短い2つの診断モードを示している。このため、かごドア5が静止しているような、故障のリスクが低い場合に、かご4の運行をより早期に再開することができる。
また、診断部15は、S波が検知されたときの状況に応じて、長時間モード、中時間モード、および短時間モードの診断運転をそれぞれ単独または組み合わせて実行する。このため、故障のリスクの低さに応じて、かご4の運行をより早期に再開することができる。
なお、エレベーターシステム1に複数のかご4が配置されており、待機階として、非共振階で待機するかご4と、共振階で待機するかご4とに分かれていることがある。この場合においても、個々のかご4において、実施の形態1と同様の制御がそれぞれ適用されればよい。非共振階に停車しているかご4は、通常運行では運行効率が低いものの、地震時には共振階に停車しているかご4よりも早く復帰可能となる。このため、エレベーターシステム1は、地震時の運行効率を向上させることができる。
次に、図7を用いて、制御装置10を構成するハードウェアの例を説明する。
図7は実施の形態1における制御装置のハードウェア構成図である。
制御装置10の各機能は、処理回路により実現し得る。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア200を備える。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える場合、制御装置10の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ100bに格納される。少なくとも1つのプロセッサ100aは、少なくとも1つのメモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置10の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ100aは、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ100bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。例えば、制御装置10の各機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、制御装置10の各機能は、まとめて処理回路で実現される。
制御装置10の各機能について、一部を専用のハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、診断運転で診断を行う機能については専用のハードウェア200としての処理回路で実現し、診断運転で診断を行う機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ100aが少なくとも1つのメモリ100bに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現してもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで制御装置10の各機能を実現する。
なお、制御装置10の各機能のうちの少なくとも一部は、クラウドサーバ上に実現されてもよい。この場合、処理回路は、複数の部分回路によって構成される。複数の部分処理回路は、クラウドサーバを構成する複数の装置にそれぞれ設けられる。クラウドサーバを構成する複数の装置は、それぞれが別の建物に設けられてもよい。この場合、制御装置10の機能のうちクラウドサーバ上に実現された機能は、ネットワークを通じてエレベーター装置の制御盤と通信することで、エレベーター装置の制御に関わる。
1 エレベーターシステム、 2 巻上機、 3 主ロープ、 4 かご、 5 かごドア、 6 地震検知器、 10 制御装置、 11 運行制御部、 12 待機部、 13 地震対応部、 14 状況検出部、 15 診断部、 50 昇降路、 51 建物、 52 機械室、 53 乗場、 100a プロセッサ、 100b メモリ、 200 ハードウェア

Claims (6)

  1. 地震によってかごが停止した後、自動で前記かごの診断運転を行って通常運行に復帰するエレベーターの制御装置であって、
    地震によるS波が地震検知器で検知されたときの前記かごの状況を検出する状況検出部と、
    長時間モードの診断運転を行った後に、前記長時間モードよりも必要な時間が短い短時間モードの診断運転を行う第1制御を実行する診断部と、
    前記かごの前記通常運行を制御し、地震によるS波が検知された後であって前記短時間モードの診断運転が終わった後に、前記かごの前記通常運行を開始する運行制御部と、
    を備え、
    前記診断部は、前記状況検出部によって検出された状況に応じて、前記第1制御ではなく、前記長時間モードの診断運転を行うことなく前記短時間モードの診断運転を行う第2制御を実行する、
    制御装置。
  2. 前記状況検出部は、S波が検知されたときに、地震によって運行に支障が生じる可能性が低い低リスク階に前記かごが停車している状況、および前記低リスク階ではない非低リスク階に前記かごが停車している状況のいずれであるかを検出し、
    前記診断部は、
    S波が検知されたときに前記かごが前記低リスク階に停車している状況であると検出された場合、前記第2制御を実行し、
    S波が検知されたときに前記かごが前記非低リスク階に停車している状況であると検出された場合、前記第1制御を実行する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記状況検出部は、S波が検知されたときに、前記かごが停車している状況、および前記かごが走行している状況のうちいずれであるかを検出し、
    前記診断部は、
    S波が検知されたときに前記かごが停車している状況であると検出された場合、前記第2制御を実行し、
    S波が検知されたときに前記かごが走行している状況であると検出された場合、前記第1制御を実行する、
    請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記状況検出部は、S波が検知されたときに、停車している前記かごのかごドアが静止している状況、および停車している前記かごの前記かごドアが移動している状況のうちいずれであるかを検出し、
    前記診断部は、
    S波が検知されたときに停車している前記かごの前記かごドアが静止している状況であると検出された場合、前記第2制御を実行し、
    S波が検知されたときに停車している前記かごの前記かごドアが移動している状況であると検出された場合、前記第1制御を実行する、
    請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記状況検出部は、S波が検知されたときに、前記かごが走行している状況、地震によって運行に支障が生じる可能性が低い低リスク階に前記かごが停車している状況、前記低リスク階ではない非低リスク階に前記かごが停車していてかごドアが静止している状況、および前記非低リスク階に前記かごが停車していて前記かごドアが移動している状況のうちいずれであるかを検出し、
    前記診断部は、
    前記短時間モードよりも必要な時間が長く、かつ前記長時間モードよりも必要な時間が短い中時間モードの診断運転を前記かごに実行させることが可能であり、
    S波が検知されたときに前記低リスク階に前記かごが停車している状況であると検出された場合、前記第1制御を実行し、
    S波が検知されたときに前記かごが走行している状況、またはS波が検知されたときに前記非低リスク階に前記かごが停車していて前記かごドアが移動している状況であると検出された場合、前記第2制御を実行し、
    S波が検知されたときに前記非低リスク階に前記かごが停車していて前記かごドアが静止している状況であると検出された場合、前記第1制御の代わりに、前記長時間モードの診断運転を行うことなく前記中時間モードの診断運転を行った後に前記短時間モードの診断運転を行う制御を実行する、
    請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記低リスク階は、前記かごが停車している際に地震が発生した場合に、前記エレベーターの昇降路における長尺物が揺れることで前記昇降路の内部の機器に異常を生じさせる可能性が低いと判定された非共振階であって、
    前記非低リスク階は、前記かごが停車している際に地震が発生した場合に、前記長尺物が揺れることで前記昇降路の内部の機器に異常を生じさせる可能性が、前記非共振階に前記かごが停車している際の可能性と比べて高いと判定された共振階である、
    請求項2または請求項5に記載の制御装置。
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