JP7843600B2 - 基板保持部材、およびその製造方法 - Google Patents

基板保持部材、およびその製造方法

Info

Publication number
JP7843600B2
JP7843600B2 JP2021136947A JP2021136947A JP7843600B2 JP 7843600 B2 JP7843600 B2 JP 7843600B2 JP 2021136947 A JP2021136947 A JP 2021136947A JP 2021136947 A JP2021136947 A JP 2021136947A JP 7843600 B2 JP7843600 B2 JP 7843600B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
pin
holding member
substrate holding
thermal spray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021136947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023031456A (ja
Inventor
誠浩 佐藤
徹夫 北林
浩正 下嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2021136947A priority Critical patent/JP7843600B2/ja
Publication of JP2023031456A publication Critical patent/JP2023031456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7843600B2 publication Critical patent/JP7843600B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

本発明は、基板保持部材、およびその製造方法に関する。
半導体製造装置用部材として、電極(発熱抵抗体)が埋設されたヒータープレート(基板保持部材)が用いられてきた。ヒータープレートは、載置した基板を加熱することができる。
特許文献1は、窒化アルミニウムを主体とする焼結体からなる基体の表面に窒化アルミニウムからなる薄膜を0.001~1.0mmの厚みで形成してなり、基体内部に、発熱回路および/または導電回路を形成したものを半導体製造用サセプタとして用いる技術が開示されている。これにより、耐プラズマ性に優れるためプラズマエッチング中でのサセプタの長寿命化が達成でき、しかも、均熱性を有し、発熱回路などを内蔵する場合において、半導体の加熱の均一化を達成することができると記載されている。
特許文献2は、少なくともヒータ基板の被加熱物載置面の全表面にわたって、ヒータ基板よりも輻射率の低い材料からなる低輻射率被膜が形成され、この低輻射率被膜をパターニングして、被加熱物載置面においてヒータ基板の露出比率を変化させ、被加熱物載置面の中心部から外周縁部に向かって輻射率が小さくなるように輻射率分布を持たせる技術が開示されている。これにより、被加熱物を載置して加熱処理するヒータ部材及びそれを用いた加熱処理装置において、投入電力を低減して省エネルギー化を図り、熱応力による損壊危険を解消し、発熱回路部の配線設計自由度を高めると共に、均熱性能を高め且つ短絡をなくして信頼性を高めることができると記載されている。
特許文献3は、下面に溝を有するプレート部材と、中央が開口し、前記プレート部材の下面の一部に接合された基盤と、前記溝と前記基盤の上面との間に配置された抵抗発熱体と、前記プレート部材の上面に形成され、それぞれの上面が同一の平面を構成する複数の凸部と、を具備するヒータユニットの製造方法において、前記プレート部材の被加熱体を載置する面上に溶射膜を形成し、前記溶射膜を所定の厚さに平面研磨加工し、所定の位置に開口を有するマスクを配置して、前記開口に対向する前記溶射膜を前記プレート部材の表面が露出するまでブラスト加工することを特徴とするヒータユニットの製造方法が開示されている。これにより、ヒータ機能面内での被加熱体とのクリアランスの均一化の確保及び金属コンタミネーションの減少が可能となることが記載されている。
特許文献4は、使用済の静電チャックを修復する方法として、所定の量の誘電材料が使用済静電チャックから除去され、ベース表面が残され、次いで、新しい誘電材料の密着性を高めるためにベース表面が粗面化され、次に、新しい誘電材料が粗面上に溶射され、次いで、処理中に基板が載置されるメサの形成を助けるために、新しい誘電材料を覆ってマスクが配置され、次に、新しい誘電体層の一部分が除去されて新しいメサが形成され、マスクを除去した後、洗浄する技術が開示されている。
特開平7-86379号公報 特開2005-158270号公報 特開2009-146793号公報 特開2017-55126号公報
ヒータを内蔵する静電チャックやセラミックヒーターなどの基板保持部材は、発熱異常点(ホットスポット)が現れることがある。一方、基板と基板保持部材との接触によるパーティクルの発生や基板への付着を抑制するために、基板をピン状凸部で支える構造が採用されることがある。ピン状凸部の上端面の径は、パーティクル抑制の観点からは小さい方が好ましいが、ピン状凸部の上端面の径が小さくなるほどホットスポットの発生の虞が大きくなる傾向にある。半導体プロセスではプロセスの均一性の要求から、ピン状凸部を備える基板保持部材であっても、ホットスポットの発生が抑制された基板保持部材が要望されていた。
特許文献1記載の技術は、AlN焼結体の表面にAlN薄膜を形成しても、熱伝導率は同一であるので、ヒータ直上やヒータの疎な部分の直上は、ホットスポットやコールドスポットが、表面の温度分布に表れて、より高温での使用時に助長される虞がある。
特許文献2記載の技術は、ヒータ基板よりも低輻射率の膜は主に金属系が多く、より熱伝導率が高い膜であり、導電性を有する。より熱伝導率が高い膜の場合、より高温での使用の場合に、ヒータ直上やヒータの疎な部分の直上は、ホットスポットやコールドスポットとなり易く、導電性膜を表面に付することは適さない。
特許文献3記載の技術は、被加熱体とのクリアランスの均一化の確保及び金属コンタミネーションの減少により金属製のヒータに対する課題についての手段が開示されているが、一般的に金属ヒータより高い温度および厳しい腐食環境下で使用されるセラミックスヒータにそのまま適用できるものではない。
特許文献4記載の技術は、静電チャックを修復する方法で、修復するための部材は修復前の部材と実質的に同一でないと静電吸着機能が再生しないため、メサの素材には制約があり、均熱性や耐食目的のための部材を選択することはできない。
また、特許文献1から4記載の技術は、いずれもピン状凸部の上端面の径を小さくしたときに、ホットスポットの発生を抑制することを考慮していない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、パーティクルの抑制とホットスポットの抑制の両立ができる基板保持部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の基板保持部材は、基板保持部材であって、セラミックス焼結体を含む基体と、前記基体に埋設された発熱抵抗体と、前記基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、前記ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかの溶射膜で形成され、前記ピン状凸部は、前記上端面の径が2mm以下であり、前記基体の上面が前記セラミックス焼結体で形成されていることを特徴としている。
このように、ピン状凸部の上端面の径が2mm以下であるような基板保持部材のピン状凸部の少なくとも基板と接触する上端面をセラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料の溶射膜で形成することで、ピン状凸部の径を小さくしたことで起こる熱流の集中によるホットスポットの発生を抑制できる。その結果、基板の均熱化ができる。
(2)また、本発明に関連する参照形態の基板保持部材において、前記基体の前記上面は、前記溶射膜と同一材料の溶射膜で形成されていることを特徴としている。
このように、基体の上面が溶射膜と同一材料の溶射膜で形成されていることにより、水分と反応し、素材自体が劣化する性質を有するセラミックスを使用して基体を形成した場合であっても、基体を形成するセラミックス焼結体と外気の水分との接触を遮断することができる。これにより、基板保持部材の耐食性を改善することができる。
(3)また、本発明の基板保持部材において、前記基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する前記複数のピン状凸部のうち、前記基板と接触する前記上端面の面積の合計の割合は、10%以下であることを特徴としている。
このように、基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部のうち、基板と接触する上端面の面積の合計の割合を10%以下とすることで、ピン状凸部と基板との接触を十分に低減することができ、基板全体の均熱化を図ることができる。
(4)また、本発明の基板保持部材において、前記溶射膜の気孔率は2%以下であることを特徴としている。
これにより、十分に緻密な溶射膜を構成でき、溶射膜の寿命ひいては基板保持部材の寿命を長くすることができる。
(5)また、本発明の基板保持部材において、前記基体の基板載置面を前記基体の中心軸をZ軸として前記Z軸を通る断面で切断した断面曲線は、所定の基準面と前記断面との交線をX軸としたときに、前記中心軸の近傍でZの値の最大値をとり前記基体の外周近傍でZの値の最小値をとる曲線、または前記中心軸の近傍でZの値の最小値をとり前記基体の外周近傍でZの値の最大値をとる曲線であることを特徴としている。
ピン状凸部を平面状に加工した場合、基板載置面の予期しない場所に局所的に高低が発生し、均熱性に悪影響を与えることがある。基体の基板載置面を上記のような曲面で形成することにより、ピン状凸部への基板の追従性がよくなり、よりホットスポットの抑制や基板全体の均熱化を図ることができる。
(6)また、本発明の基板保持部材において、前記複数のピン状凸部は、前記基体の基板載置面より前記上面に近い位置に上端面を有し前記基板載置面を構成しない第2のピン状凸部を含み、前記第2のピン状凸部は、前記上面の中心を中心とする同心円に囲まれたリング状の領域に形成されることを特徴としている。
これにより、半径方向の発熱抵抗体の配置によって生じる不均一な発熱分布による基板への伝熱をピン状凸部と基板との接触の有無で調整することができ、よりホットスポットの抑制や基板全体の均熱化を図ることができる。
(7)また、本発明の基板保持部材において、前記セラミックス焼結体は、AlNを主成分とし、前記溶射膜の材料は、Al、Y、ZrO、または石英ガラスのいずれかであることを特徴としている。
このような材料を使用することにより、基体を形成するAlN焼結体よりも熱伝導率が低く、水分に耐性のある材料で溶射膜を構成できる。その結果、ホットスポットの抑制や耐食性の向上の効果を発揮させることができる。
(8)また、本発明の基板保持部材の製造方法は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の基板保持部材の製造方法であって、セラミックス焼結体により形成された基体と、前記基体に埋設された発熱抵抗体と、を備える基板保持部材前駆体を準備する準備工程と、前記基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面に前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかを用いてスラリー溶射を行ない溶射膜を形成する溶射工程と、前記溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が前記溶射膜で形成されたピン状凸部を形成するピン状凸部形成工程と、を含み、前記ピン状凸部形成工程において、前記基体の上面において前記セラミックス焼結体が露出するように前記溶射膜を加工することを特徴としている。
このように、スラリー溶射により溶射膜を形成することで、通常のプラズマ溶射より緻密でポアが少ない溶射膜を形成できる。その結果、ホットスポットの抑制や耐食性の向上の効果を有する基板保持部材を製造できる。また、スラリー溶射による溶射膜は表面粗さを小さく形成できるため、基板の脱着によるピン状凸部の摩耗も抑えられる。
(9)また、本発明の基板保持部材の製造方法は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の基板保持部材の製造方法であって、セラミックス焼結体により形成された基体と、前記基体に埋設された発熱抵抗体と、前記基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、前記ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が前記溶射膜で形成された基板保持部材前駆体を準備する準備工程と、前記溶射膜の少なくとも一部を除去する溶射膜除去工程と、前記溶射膜の少なくとも一部が除去された前記基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面に前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかを用いてスラリー溶射を行ない別の溶射膜を形成する溶射工程と、前記別の溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が前記別の溶射膜で形成されたピン状凸部を形成するピン状凸部形成工程と、を含み、前記ピン状凸部形成工程において、前記基体の上面において前記セラミックス焼結体が露出するように前記溶射膜を加工することを特徴としている。
このように、ピン状凸部の少なくとも基板と接触する上端面が第1の溶射膜で形成された基板保持部材前駆体の第1の溶射膜の少なくとも一部を除去し、その上からスラリー溶射により溶射膜を形成することで、ホットスポットの抑制や耐食性の向上の効果を有する基板保持部材を製造できる。また、本発明の基板保持部材のピン状凸部が摩耗や破損した場合にも、基板載置面を容易に修復、再生することができ、基板保持部材の寿命を延ばすことができる。
本発明の基板保持部材およびその製造方法によれば、パーティクルの抑制とホットスポットの抑制の両立ができる。
本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の発熱抵抗体の一例を示した模式図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の上面の変形例を示した模式図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な断面図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な断面図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な断面図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な部分断面図である。 図10の例において、あるXにおける偏差ΔZ(X)を求めるための模式的な部分断面図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な部分断面図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な部分断面図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な部分断面図である。 第3の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。 第3の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。 本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法を示すフローチャートである。 実施例および比較例の条件および測定結果を示す表である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、構成図において、各構成要素の大きさは概念的に表したものであり、必ずしも実際の寸法比率を表すものではない。
[第1の実施形態]
(基板保持部材の構成)
本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材について、図1から図3を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。図2は、第1の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。図3は、第1の実施形態に係る基板保持部材の発熱抵抗体の一例を示した模式図である。本実施形態に係る基板保持部材100は、基体10、発熱抵抗体20、およびピン状凸部30を備えている。
基体10は、セラミックス焼結体により略平板状に形成されている。基体10は略円板状のほか、多角形板状または楕円板状などのさまざまな形状であってもよい。なお、略平板状とは、後述する凸形状または凹形状を含む。基体10は、自然に基体の中心16が定まる形状であることが好ましい。
基体10を形成するセラミックス焼結体は、用途に応じて様々な材料を使用することができる。例えば、AlN、Al、Si、SiCを主成分とするセラミックスなどを使用することができる。これらの中でもAlNを主成分とするセラミックスであることが好ましい。AlNを主成分とするセラミックスは熱伝導率が高いため、後述する熱流の集中によるホットスポットの発生が起こりやすいからである。なお、AlNを主成分とするとは、セラミックスにAlNが90wt%以上含まれることをいう。Al、Si、SiC等であっても同様である。
発熱抵抗体20は、基体10に埋設されている。発熱抵抗体20の形状は、メッシュ状や箔状など、様々な形状とすることができる。また、材質も、モリブデン、タングステンなど、様々な材質とすることができる。発熱抵抗体20は、基板(ウエハ)Wを加熱するためのヒーター用電極として用いられる。これ以外の用途に用いられる電極、例えば、静電吸着用電極や高周波電極がさらに埋設されていてもよい。
ピン状凸部30は、基体10の上面12から上方に突出して複数形成される。ピン状凸部30の形状は、円柱状、角柱状等の柱状、円錐状、角錐状等の錐状、円錐台状、角錐台状等の錐状の上部を切断した形状等から適宜選択される。
ピン状凸部30の配置は特に限定されない。既知の形態またはそれに類似する形態であればよく、例えば、図2に示されるような同心円状、図4に示されるような正方格子状、または三角格子状など規則的な配置のほか、局部的に疎密が生じているような不規則的な配置であってもよい。図4は、第1の実施形態に係る基板保持部材の上面の変形例を示した模式図である。
複数のピン状凸部の上端面32は、全体として基板Wを載置する所定の形状の面(基板載置面34)を形成する。これによって、複数のピン状凸部30は、基板Wを支持する。すなわち、複数のピン状凸部の上端面32により形成される基板載置面34が決定される。これにより、複数のピン状凸部の上端面32と基板Wとが当接し、基板Wが支持される。なお、複数のピン状凸部30のうち、上端面32が基板Wと当接しないものがあってもよい。これは、そのような凸部があっても、周りのピン状凸部30の配置によっては、基板Wを支持することが可能だからである。なお、ピン状凸部30の上端面32の全面が基板Wと当接していてもよいが、ピン状凸部30の上端面32の一部のみが基板Wと当接していてもよい。基板Wがピン状凸部30で支えられることから、パーティクルの発生やかみ込みを抑制でき、必要に応じて基板W下の空間をガスの流路とすることができる。
ピン状凸部30は、少なくとも基板Wと接触する上端面32が基体10を形成するセラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料の溶射膜40で形成される。また、ピン状凸部30は、上端面32の径が2mm以下であり、1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。ピン状凸部30の上端面32の径が2mmより大きい場合、パーティクルの発生が多くなる。一方、ピン状凸部30の上端面32の径を小さくすると、熱流の集中によるホットスポットの発生の虞が増大する。
本発明は、ピン状凸部30の上端面32の径が2mm以下であるような基板保持部材100のピン状凸部30の少なくとも基板Wと接触する上端面32を基体10を形成するセラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料の溶射膜40で形成することで、ピン状凸部30の径を小さくしたことで起こる熱流の集中によるホットスポットの発生を抑制できる。その結果、基板Wの均熱化ができる。なお、ピン状凸部30の上端面32の径の下限は、形成の容易さや強度を考慮すると、0.1mm以上であることが好ましい。また、基板Wと接触しないピン状凸部30の上端面32は、基板Wと接触しないことにより熱流が抑制できているため、溶射膜40で形成されなくてもよい。
ピン状凸部30の高さは、10μm以上500μm以下であることが好ましい。なお、ピン状凸部30の高さとは、基体10の上面12からピン状凸部の上端面32までの距離をいう。ピン状凸部30の上端面32の平面の表面粗さは、Ra0.01μm以上0.50μm以下であることが好ましい。ピン状凸部の上端面32の表面粗さは、非接触型のワンショット3D形状測定機で測定できる。
図5に示されるように、ピン状凸部30は、上端面32だけでなく全体が溶射膜40で形成されていてもよい。また、図6に示されるように、基体10の上面12は、ピン状凸部30の上端面32を形成する溶射膜40と同一材料の溶射膜で形成されていることが好ましい。このように、基体10の上面12がピン状凸部30の上端面32を形成する溶射膜40と同一材料の溶射膜で形成されていることにより、周囲の腐食性の雰囲気や水分と反応し、素材自体が劣化する性質を有するセラミックスを使用して基体10を形成した場合であっても、基体10を形成するセラミックス焼結体と外気の雰囲気や水分との接触を遮断することができる。これにより、基板保持部材100の耐食性を改善することができる。図5および図6は、本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な断面図である。なお、基体10の上面12が溶射膜で形成されている場合、基体10はセラミックス焼結体と溶射膜とで形成されている。その場合、図6に示されるように、溶射膜の上面を基体10の上面12とする。
基体10の基板載置面34を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部30のうち、基板Wと接触する上端面32の面積の合計の割合は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。このように、基体10の基板載置面34を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部30のうち、基板Wと接触する上端面32の面積の合計の割合を10%以下とすることで、ピン状凸部30と基板Wとの接触を十分に低減することができ、パーティクルの抑制や基板W全体の均熱化を図ることができる。なお、基体10の基板載置面34を平面視したときの面積とは、基体10の外形から定まる平面の面積のうち基板が載置される領域の面積である。また、複数のピン状凸部30のうち、基板Wと接触する上端面32の面積の合計とは、基板Wと接触するそれぞれのピン状凸部30の上端面32を基体10の外形から定まる平面と同一の平面であって、基板が載置される領域に射影したときの面の面積の合計である。
溶射膜40の気孔率は2%以下であることが好ましい。これにより、十分に緻密な溶射膜40を構成でき、溶射膜40の寿命ひいては基板保持部材100の寿命を長くすることができる。
溶射膜40の材料は、上記のように基体10を形成するセラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料から適宜選択される。例えば、セラミックス焼結体がAlNを主成分とする場合、溶射膜の材料は、Al、Y、ZrO、または石英ガラスのいずれかであることが好ましい。このような材料を使用することにより、基体を形成するAlN焼結体よりも熱伝導率が低く、水分に耐性のある材料で溶射膜を構成できる。その結果、ホットスポットの抑制や耐食性の向上の効果を発揮させることができる。
基板保持部材100は、上記のほか、端子50および端子穴52、図示しないリフトピン孔を備えていてもよい。また、図7に示されるように、基板保持部材100をシャフト付きの基板保持部材として使用する場合、基板保持部材100は、支持部材60を備えていてもよい。支持部材60は、円筒状であることが好ましい。図7は、本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した模式的な断面図である。また、基板保持部材100は、真空チャックとして使用する場合、そのための通気孔、環状凸部等を備えていてもよい。環状凸部を備える場合、その幅は1.0~5.0mm、高さは0.01~0.5mmとすることが好ましい。また、環状凸部の上端面の平面の表面粗さは、Ra0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。環状凸部の表面粗さは、触診式の表面粗さ計で測定できる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る基板保持部材について、図8から図11を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。図9は、第2の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。図10は、第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な部分断面図である。図11は、図10の例において、あるXにおける偏差ΔZ(X)を求めるための模式的な部分断面図である。部分断面図には、端子50および端子穴52を省略している。本実施形態に係る基板保持部材200は、基本的な構成は第1の実施形態に係る基板保持部材100と同様である。すなわち、第1の実施形態の各構成は、第2の実施形態にも適用できる。以下では、異なる点のみ説明する。
本実施形態に係る基板保持部材200は、複数のピン状凸部30の上端面32により構成される基板載置面34(基体10の基板載置面34)を基体10の中心軸(基体の中心16を通り、基体10の基準面に垂直な直線)をZ軸としてZ軸を通る断面で切断した断面曲線は、所定の基準面と断面との交線をX軸としたときに、図10に示されるような中心軸の近傍でZの値の最大値をとり基体10の外周18に向かって単調減少する曲線、または図12に示されるような中心軸の近傍でZの値の最小値をとり基体10の外周18に向かって単調増加する曲線である。図12は、第2の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した部分断面図である。
なお、所定の基準面は、図10または図12のように基体10を水平面に載置した際の上面12が水平である場合その上面12とし、図13または図14のように基体10を水平面に載置した際の上面12が水平でない場合、基体10の上面12のうち、水平面に最も近い位置にある点を通る水平面としてもよい。また、これらの水平面を上方または下方に平行移動した面を基準面としてもよい。図13および図14は、第2の実施形態に係る基板保持部材の変形例を示した部分断面図である。なお、中心軸の近傍とは、中心軸から25mm以内の範囲をいう。
このように、基板載置面34の断面曲線が中心軸の近傍でZの値の最大値をとり基体10の外周18に向かって単調減少する曲線、または中心軸の近傍でZの値の最小値をとり基体10の外周18に向かって単調増加する曲線であることで、基板載置面34の平坦度を高くして平面に近くするよりもピン状凸部30に対する基板Wの追従性がよくなり、局所的なホットスポットの発生を低減できる。
基体10と複数のピン状凸部30の形状は、図10のように基体10は平板状であり、複数のピン状凸部30が基準面からの高さが異なるように形成され、複数のピン状凸部30によって基板載置面34が形成されることが好ましい。これにより、基板載置面34の加工が容易になり、ピン状凸部30の研削、研磨加工の際に複数の基板載置面形状から1つを選択することもできる。
一方、基体10と複数のピン状凸部30の形状は、図13のように基体10の上面12が基板載置面34と略同一の曲面で形成され、基体10の上面12からの高さが略同一に形成された複数のピン状凸部30によって載置面が形成されてもよい。これにより、基板保持部材200を、基板Wを吸着するタイプの部材として使用する場合、吸着力の均一化を図ることができる。なお、図10の形状であっても、Z軸方向のピン状凸部30の高さの差は微量であるので、基板Wの吸着力自体に影響はない。
また、基体10の形状を、図14のように基体10の下面14を載置曲面と略同一の曲面で形成してもよい。また、図14のように基体10に埋設された発熱抵抗体20を載置曲面と略同一の曲面で形成してもよい。よって、基体10が略平板状とは、図1や図6だけでなく、図13や図14のような凸形状または図示しない凹形状を含むこととする。
基板載置面34は3次元測定器で測定できる。しかし、基板保持部材200に基板Wを載置または吸着したときの基板Wが基板載置面34に追従し、基板Wの基板載置面34と反対側の面(基板Wの表面)の形状が理想的な曲面になっていることが重要である。そのため、厚み0.775mmのシリコンウエハを載置または吸着したときの基板載置面34と反対側の面をレーザ干渉計で測定した曲面を、基板載置面34とみなす。断面曲線も同様である。
また、断面曲線は、図11に示されるように、X軸方向の基準長さをL(mm)、あるX(mm)に対するZ(mm)の値をZ(X)、偏差ΔZ(X)の値をΔZ(X)=Z(X)-((Z(X+L)+Z(X-L))/2)として、ΔZ(X)の最大値をΔZ(X)max、ΔZ(X)の最小値をΔZ(X)minとしたとき、ΔZ(X)max-ΔZ(X)min≦1(μm)を満たすことが好ましく、0.5μm以下であることがさらに好ましい。ここで、Xは基板保持部材の基板Wを載置する領域の外縁より少なくともLだけ内側の領域で定義され、領域の外縁より2Lより内側の領域で計算されることが好ましい。これにより、局所的な凹凸が抑制されるので、局所的なホットスポットの発生をより低減することができる。図11は、図10の例において、あるXにおける偏差ΔZ(X)を求めるための模式的な部分断面図である。基準長さLは、ピン状凸部30の配置ピッチとすることができる。例えば、ピン状凸部30が同心円状に配置されているときはその同心円の半径の差を適用することができる。基準長さLは、複数のピン状凸部30が一定の間隔で配置されている場合、その間隔とすることが好ましい。図11はそのような例を示している。
また、基板載置面34の平坦度は、50μm以下であることが好ましい。これにより、基板Wにしわが寄ることなく基板Wを載置できる。基板載置面34の平坦度とは、基板載置面34の全ての点についてのZの値の最大値から最小値を引いた差であり、全てのピン状凸部30のZの値の最大値から最小値を引いた差としてもよい。なお、平坦度の下限は特に規定されないが、基板Wにしわが寄ることなく基板Wを載置するために基体10の径や目標とする基板載置面34の形状によって、例えば、5μm以上としてもよい。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る基板保持部材について、図15および図16を参照して説明する。図15は、本発明の第3の実施形態に係る基板保持部材の一例を示した模式的な断面図である。図16は、第3の実施形態に係る基板保持部材の上面の一例を示した模式図である。図16は、ピン状凸部30を省略している。本実施形態に係る基板保持部材300は、基本的な構成は第1の実施形態に係る基板保持部材100と同様である。すなわち、第1の実施形態の各構成は、第3の実施形態にも適用できる。以下では、異なる点のみ説明する。
本実施形態に係る基板保持部材300は、図15、および図16に示されるように、複数のピン状凸部30が、基体10の基板載置面34より上面12に近い位置に上端面38を有し基板載置面34を構成しない第2のピン状凸部36を含む。このとき、第2のピン状凸部36は、基体の中心16を中心とする同心円に囲まれたリング状の領域(リング状領域70)に形成されることが好ましい。リング状領域70内のピン状凸部30は、全て第2のピン状凸部36であることが好ましい。リング状領域70は、基体の中心16を含む円状領域であってもよい。また、リング状領域70は、複数形成されてもよい。
これにより、半径方向の発熱抵抗体20の配置によって生じる不均一な発熱分布による基板Wへの伝熱をピン状凸部30と基板Wとの接触の有無で調整することができ、よりホットスポットの抑制や基板全体の均熱化を図ることができる。このような加工は、基板保持部材300の製造後、温度評価試験を行い、その結果に基づいて、行なってもよい。本発明のピン状凸部30は、溶射膜40を加工して形成しているため、一部のピン状凸部30を研削等して基板Wとほとんど、または全く接触しない第2のピン状凸部36とする加工を行なうことが容易であり、温度調整をすることが容易である。なお、基板Wと接触しない第2のピン状凸部の上端面38は、溶射膜40で形成されなくてもよい。すなわち、第2のピン状凸部36を形成する際に、溶射膜40がなくなる程度まで研削等してもよい。
なお、本実施形態に係る基板保持部材300は、第2の実施形態に係る基板保持部材200の構成と組み合わせることもできる。図15は、第2の実施形態に係る基板保持部材200のうち、断面曲線が中心軸の近傍でZの値の最大値をとり基体の外周近傍でZの値の最小値をとる曲線、すなわち凸状の曲線である基板保持部材200の構成と組み合わせたものを示している。本実施形態においても、厚み0.775mmのシリコンウエハを載置または吸着したときの基板載置面34と反対側の面をレーザ干渉計で測定した曲面を、基板載置面34とみなしてよい。
[基板保持部材の製造方法]
次に、本実施形態に係る基板保持部材の製造方法を説明する。図17は、本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法を示すフローチャートである。本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法は、準備工程ステップS1、溶射工程ステップS2、およびピン状凸部形成工程ステップS3を含む。
(準備工程)
準備工程ステップS1は、セラミックス焼結体により形成された基体と、基体に埋設された発熱抵抗体と、を備える基板保持部材前駆体を準備する。基板保持部材前駆体は、既存の様々な方法で製造することができ、例えば、以下で説明する成形体ホットプレス法で製造することができる。その他、セラミックス原料粉と所定の電極を交互に重ねることにより電極をセラミックスの内部に埋設し、それを1軸ホットプレス焼成する方法である粉末ホットプレス法や、従前のグリーンシート積層法等であってもよい。
成形体ホットプレス法による基板保持部材前駆体の製造方法は、成形体セラミックス成形体形成工程、セラミックス脱脂体作製工程、積層体形成工程、および焼成工程を含む。シャフト付きの基板保持部材の場合、さらに支持部材形成工程、支持部材脱脂体作製工程、支持部材焼成工程、および接合工程を含む。
セラミックス成形体形成工程では、必要に応じて焼結助剤が添加されたセラミックス原料粉から複数のセラミックス成形体を形成する。例えば、AlNセラミックス原料粉末に焼結助剤としてY、バインダ、可塑剤、分散剤などの添加剤を適宜添加して混合して、スラリーを作製し、スプレードライ法等により顆粒(セラミックス原料粉)を造粒後、加圧成形して1または複数のセラミックス成形体を形成することができる。
セラミックス原料粉末は、高純度であることが好ましく、その純度は、好ましくは96%以上、より好ましくは98%以上である。また、セラミックス原料粉末の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上1.0μm以下である。
混合方法は、湿式、乾式の何れであってもよく、例えばボールミル、振動ミルなどの混合器を用いることができる。成形方法としては、例えば、一軸加圧成形や冷間静水等方圧加圧(CIP:Cold Isostatic Pressing)法などの公知の方法を用いればよい。なお、セラミックス成形体を形成する方法は、加圧成形に限らず、例えば、グリーンシート積層、または鋳込み成形であっても適用が可能であり、これらを適宜脱脂、またはさらに仮焼する工程により、セラミックス成形体を製造することができる。
複数のセラミックス成形体は、成形後、機械加工により成形体の形状が整えられてもよい。また、セラミックス成形体の片面(他のセラミックス成形体との接合面)に、発熱抵抗体の形状に合わせた形状の溝が形成されてもよい。機械加工は、脱脂後に行なってもよい。
セラミックス脱脂体作製工程では、複数のセラミックス成形体を所定の温度以上、所定の時間以上脱脂処理して複数のセラミックス脱脂体を作製する。セラミックス成形体は、例えば、500℃以上900℃以下の温度で熱処理され、セラミックス脱脂体となる。脱脂時間は、1時間以上120時間以下であることが好ましい。脱脂には、大気炉または窒素雰囲気炉を用いることができるが、バインダの有機成分を除去することが重要なので大気炉の方が好ましい。
積層体形成工程では、発熱抵抗体を準備し、発熱抵抗体、および複数のセラミックス脱脂体を組み合わせて、平板状に形成され、発熱抵抗体が埋設された積層体を形成する。
また、発熱抵抗体は、基板保持部材100の設計に応じた形状に加工されたものを準備する。発熱抵抗体の形状は、メッシュ状や箔状など、様々な形状とすることができる。また、材質も、モリブデン、タングステンなど、様々な材質とすることができる。
焼成工程では、形成された積層体を、主面に垂直方向に一軸加圧焼成して基板保持部材前駆体を焼成する。加圧する力や焼成温度、焼成時間は使用するセラミックス原料粉の種類によって異なるが、例えば、AlNを主成分とするセラミックス原料粉を使用した場合、加圧する力は、1MPa以上であることが好ましい。また、焼成温度は、1700℃以上2000℃以下であることが好ましい。焼成時間は、1時間以上12時間以下であることが好ましく、1時間以上5時間以下であることがより好ましい。焼成雰囲気は、例えば、窒素や不活性ガス雰囲気であるが、真空などの雰囲気であってもよい。これにより、セラミックス脱脂体が焼結してセラミックス焼結体となり、これらが一体化される。
焼成後は、表面、裏面の加工のほか所定の形状に研削や研磨加工を行なってもよい。加工面の粗さはRa0.1μm~1.6μmであることが好ましい。必要な場合は、通気孔等を形成してもよい。形成方法としては、一般的な研削加工のほかブラスト加工、ミリング加工、レーザ加工等によって形成することが可能である。これにより、内部に発熱抵抗体が埋設された基板保持部材前駆体を準備することができる。
なお、セラミックス脱脂体作製工程と、積層体形成工程との間に、セラミックス仮焼体作製工程を設けてもよい。例えば、AlNを主成分とするセラミックス原料粉を使用する場合、セラミックス仮焼体作製工程では、セラミックス脱脂体を1200℃以上1700℃以下の温度で仮焼してセラミックス仮焼体を作製する。これにより、基板保持部材の寸法精度をより高くすることができる。仮焼時間は、0.5時間以上12時間以下であることが好ましい。仮焼雰囲気は、窒素や不活性ガス雰囲気であることが好ましいが、真空などの雰囲気であってもよい。仮焼体作製工程を設ける場合、機械加工は仮焼体作製工程の後に行なってもよい。
支持部材形成工程では、セラミックス原料粉から支持部材成形体を形成する。使用するセラミックス原料粉は、上記のセラミックス原料粉と同一の主成分であることが好ましいが、添加される焼結助剤の量が異なっていてもよい。セラミックス原料粉の作製方法や支持部材成形体の成形方法等は、セラミックス成形体形成工程と同じでよい。
支持部材脱脂体作製工程では、支持部材成形体を所定の温度以上、所定の時間以上脱脂処理して支持部材脱脂体を作製する。支持部材成形体の脱脂条件の数値範囲等は、セラミックス脱脂体作製工程と同じでよい。なお、支持部材脱脂体作製工程を、セラミックス脱脂体作製工程と同時に行ってもよい。
支持部材焼成工程では、支持部材脱脂体を焼成して基板保持部材を支持する支持部材を焼成する。支持部材の焼成は、常圧焼成であることが好ましい。また、焼成温度は、1800℃以上2000℃以下であることが好ましい。焼成時間は、1時間以上12時間以下であることが好ましい。焼成雰囲気は、例えば、窒素や不活性ガス雰囲気であるが、真空などの雰囲気であってもよい。
接合工程では、基板保持部材前駆体と支持部材とを接合する。接合は、接合材を用いた接合方法、および接合材を用いない接合方法のいずれかを用いることができる。
(溶射工程)
溶射工程ステップS2は、基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面にセラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料を用いてスラリー溶射を行ない溶射膜を形成する。スラリー溶射とは、以下のような溶射方法である。
溶射膜原料粉末と水とを準備し、混合することでスラリーを調整する。溶射膜原料粉末の平均粒子径D50は、0.5μm以上6μm以下であることが好ましい。D50が0.5μmより小さい場合、スラリーの粘性が高くなるため、溶射が困難になり膜質が悪化する。また、6μmより大きい場合、安定してスラリーを輸送できないため膜質が悪化する。平均粒子径D50は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置の乾式測定または湿式測定を用いて計測することができる。溶射膜原料粉末の粒度分布は、シャープであることが好ましい。
溶射膜原料粉末は、様々な材料を使用することができる。溶射膜原料粉末は、例えば、アルミナ(Al)、イットリア(Y)、ジルコニア(ZrO)、または石英ガラスの粉末またはこれらの任意の混合粉を使用することが好ましい。セラミックス焼結体で形成されている基体にこれらの材料を溶射する場合、基体との密着性が問題になることがある。スラリー溶射による溶射方法は、基体がセラミックス焼結体で形成されている場合であっても、基体材料の強度低下や基体破損の虞を低減しつつ、溶射膜を成膜することができる。
また、スラリーの濃度は、10wt%以上40wt%以下であることが好ましく、20wt%以上40wt%以下であることがより好ましい。スラリーの濃度が10wt%より小さい場合、施工に時間がかかり、生産性が低減するため工業的ではない。また、40wt%より大きい場合、粘性が高くなり、安定してスラリーを輸送することができなくなる。
そして、調整したスラリーを、基体の被溶射面にプラズマ溶射して被覆する。溶射に使用するガスは、非酸化性ガスであることが好ましい。非酸化性ガスとしては、例えば、Arガス、HガスもしくはNガスまたはこれらの任意の組み合わせの混合ガスを用いることができる。上記スラリーが、チューブポンプを介してノズルに供給され、ガスを用いてプラズマ溶射される。
プラズマ溶射の工程の前に、スラリーを投入しないガスのみによって、基体の被溶射面をプラズマ照射する工程を設けてもよい。このような工程を設けることで、基体の被溶射面が予熱され、プラズマ溶射した際に溶融した溶射膜原料粉末がボイドに侵入しやすくなる。
これらの結果、基体の被溶射面を被覆する当該スラリー由来の溶射膜が形成される。溶射膜の厚さは5μm以上1000μm以下に調節されることが好ましい。溶射膜の厚さが5μm未満であると当該溶射膜の耐プラズマ性や耐摩耗性、断熱性等の機能が低下する虞が増大するためである。また、溶射膜の厚さが1000μmを超えると当該溶射膜の内部応力が大きくなり密着力の低下または剥離が生じる虞が増大するためである。溶射膜の気孔率は2%以下に調節されることが好ましい。
(ピン状凸部形成工程)
ピン状凸部形成工程ステップS3は、溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が溶射膜で形成されたピン状凸部を形成する。ピン状凸部は、溶射膜をブラスト加工、ミリング加工、レーザ加工等することで形成できる。ピン状凸部の上端面の径は、2mm以下とする。このとき、溶射膜の厚さより浅く掘り込むことで、基体の上面が溶射膜で被覆されている構成とすることができる。環状凸部を形成する場合、ここで行なうことが好ましい。
複数のピン状凸部の上端面により構成される基体の基板載置面を基体の中心軸をZ軸としてZ軸を通る断面で切断した断面曲線が、所定の基準面と断面との交線をX軸としたときに、中心軸の近傍でZの値の最大値をとり基体の外周近傍でZの値の最小値をとる曲線、または中心軸の近傍でZの値の最小値をとり基体の外周近傍でZの値の最大値をとる曲線である構成とする場合、ピン状凸部を形成する前の溶射膜を、上記形状の曲面となるように研磨加工をして、その後ピン状凸部を形成する方法でもよいし、ピン状凸部を形成した後、ピン状凸部の上端面を基板載置面が上記形状の曲面となるように研磨加工をする方法でもよい。第2のピン状凸部を形成する場合、ピン状凸部および基板載置面を形成した後、第2のピン状凸部となるリング状領域のピン状凸部を研削等することが好ましい。
そして、基板保持部材に必要な端子穴を設ける。端子穴の穿設は、溶射工程ステップS2の前に行なってもよいし、溶射工程ステップS2とピン状凸部形成工程ステップS3の間に行なってもよい。また、支持部材と接合する場合、支持部材との接合の前に行なってもよいし、後に行なってもよい。そして、端子穴にロウ材等で端子を接続する。端子は、Ni等を用いることができる。また、ロウ材はAuロウ等を用いることができる。通気孔を形成する場合、ここで行なうことが好ましい。
このようにして、ピン状凸部の径を小さくしたことで起こる熱流の集中によるホットスポットの発生を抑制でき、基板の均熱化ができる本発明の実施形態に係る基板保持部材を製造することができる。
[基板保持部材の製造方法2]
次に、本実施形態に係る基板保持部材の異なる製造方法を説明する。図18は、本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法を示すフローチャートである。本発明の実施形態に係る基板保持部材の製造方法は、準備工程ステップT1、溶射膜除去工程ステップT2、溶射工程ステップT3、およびピン状凸部形成工程ステップT4を含む。
(準備工程)
準備工程ステップT1は、セラミックス焼結体により形成された基体と、基体に埋設された発熱抵抗体と、基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が第1の溶射膜で形成された基板保持部材前駆体を準備する。すなわち、本製造方法で準備する基板保持部材前駆体は、本発明の実施形態に係る基板保持部材であってもよい。本製造方法は、基板保持部材を修復し、再利用するための製造方法であるといってもよい。
(溶射膜除去工程)
溶射膜除去工程ステップT2は、第1の溶射膜の少なくとも一部を除去する。少なくとも一部とは、次の溶射工程ステップT3で行なう溶射で均一な溶射膜が溶射されるために必要な程度という意味である。よって、ピン状凸部形成工程ステップT4でピン状凸部を形成した基板保持部材の性能に影響がないと判断される場合、溶射膜だけでなく、基体を形成するセラミックス焼結体の一部を除去してもよい。溶射膜の除去は、研削または研磨加工によって行なうことができる。溶射膜の少なくとも一部が除去された後の面は、平面または所定の形状の曲面であることが好ましい。
(溶射工程)
溶射工程ステップT3は、第1の溶射膜の少なくとも一部が除去された基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面に前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料を用いてスラリー溶射を行ない第2の溶射膜を形成する。第2の溶射膜の材料は、第1の溶射膜の材料と同じであっても異なっていてもよい。また、第1の溶射膜が残っている場合もその上に第2の溶射膜を溶射するので、第1の溶射膜の熱伝導率は、どのようなものであってもよい。スラリー溶射の詳細は、上記と同一であるため、説明を省略する。
(ピン状凸部形成工程)
ピン状凸部形成工程ステップT4は、第2の溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が第2の溶射膜で形成されたピン状凸部を形成する。ピン状凸部形成の詳細は上記と同一であるため、説明を省略する。
このようにして、ピン状凸部の径を小さくしたことで起こる熱流の集中によるホットスポットの発生を抑制でき、基板の均熱化ができる本発明の実施形態に係る基板保持部材を製造または修復することができる。
[実施例および比較例]
(実施例1)
(基板保持部材前駆体準備工程)
実施例1は、シャフト付き基板保持部材である。基体および支持部材は、AlNを主成分とする焼結体により形成した。径φ320mm、厚さt20mmの略円板状で発熱抵抗体が埋設された基体および支持部材を準備し、気体と支持部材とを接合後、被溶射面を平面研削盤で研削することで表面粗さをRa0.4μmとした。
(溶射工程)
次に、高速プラズマ溶射機を用いて非酸化性ガスプラズマを基体の被溶射面に対して照射または噴射し、被溶射面の予熱を行った。非酸化性ガスとして、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスが用いられた。溶射機を構成するノズルに対するArガスの供給量が100l/minに制御され、Nガスの供給量70l/minに制御され、かつ、Hガスの供給量が70l/minに制御された。
高速プラズマ溶射機を構成するノズルに対する印加電流を250Aに制御することにより、当該ノズルへの供給電力が65kWに調節された。ノズルの先端と基体の被溶射面との間隔を75mmに調節した。基材に対するノズルの走査速度または変位速度を850mm/sに調節した。これにより、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスのプラズマが生成され、当該プラズマがノズルの先端から基体の被溶射面に対して照射または噴射された。プラズマの照射または噴射による被溶射面の予熱は、3分間行った。
そして、高速プラズマ溶射機をそのまま用いて、Alスラリーを、非酸化性ガスを用いて基体の被溶射面に対してプラズマ溶射した。スラリーは、平均粒子径D50が0.5μmである純度99.9%以上のAl原料粉末300gと、水700gとを混合することによりAlスラリーを調整した。非酸化性ガスとして、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスが用いられた。溶射機を構成するノズルに対するArガスの供給量を100l/minに制御し、Nガスの供給量を70l/minに制御し、かつ、Hガスの供給量を70l/minに制御した。これにより、溶射速度が600~700mm/sに制御された。
高速プラズマ溶射機を構成するノズルに対する印加電流を250Aに制御することにより、当該ノズルへの供給電力が65kWに調節された。ノズルの先端と基体の被溶射面との間隔を75mmに調節した。基材に対するノズルの走査速度または変位速度を850mm/sに調節した。これにより、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスのプラズマが生成され、当該プラズマにより溶融された原料粉末がノズルの先端から基体の被溶射面に対して噴射された。これにより、AlNセラミックス焼結体で形成された基体の被溶射面がAl溶射膜で被覆された。溶射膜の膜厚は、0.05mmとした。
(ピン状凸部形成工程)
溶射膜をブラスト加工することで、環状凸部および複数のピン状凸部が形成された。環状凸部は、基体の中心からφ296mmの位置に内径を有し、幅1.0mm、高さ50μmとなるように形成された。複数のピン状凸部は、基体の中心からφ294mm以内となる領域に同心円状にφ1.0mm、基準面からの高さ50μmとなるように形成された。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、4.8%であった。ピン状凸部の形態は、図5のように、ピン状凸部のみが溶射膜で形成されている形態とした。基板載置面は、平面とした。このようにして、実施例1の基板保持部材を作製した。
(実施例2)
実施例2の基板保持部材は、溶射膜の膜厚を0.5mmとした以外、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。溶射膜をピン状凸部の高さより厚くしたことにより、ピン状凸部の形態は、図6のように、ピン状凸部が溶射膜で形成されているだけでなく、基体の上面が溶射膜で形成されている形態となった。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、4.8%であった。
(実施例3)
実施例3の基板保持部材は、溶射膜の膜種をYとして、膜厚を0.2mmとし、環状凸部の幅を2.0mm、高さを0.1mm、ピン状凸部の径φを1.5mm、高さを0.1mmとした。それ以外は、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。ピン状凸部の形態は、図6のような形態とした。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、5.8%であった。
(実施例4)
実施例4の基板保持部材は、溶射膜の膜厚を1mmとして、溶射膜を平面度50μmの滑らかな凹面となるように、マシニングセンターで加工した。そして、環状凸部の高さを0.2mm、ピン状凸部の径φを2.0mm、ピンの半径方向の間隔(ピッチ)を8mmとした。それ以外は、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。ピン状凸部の形態は、図6のような形態とした。すなわち、実施例4の基板保持部材は、基体の基板載置面を基体の中心軸をZ軸としてZ軸を通る断面で切断した断面曲線が、所定の基準面と断面との交線をX軸としたときに、中心軸の近傍でZの値の最小値をとり基体の外周に向かって単調増加する曲線となるように加工した基板保持部材である。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、8.2%であった。また、このときの偏差ΔZは、0.25μmであった。
(実施例5)
実施例5の基板保持部材は、溶射膜の膜厚を1mmとして、溶射膜を平面度50μmの滑らかな凸面となるように、マシニングセンターで加工した。そして、環状凸部の高さを0.2mm、ピン状凸部の径φを2.0mm、ピンの半径方向の間隔(ピッチ)を8mmとした。その後、φ100mm~125mmのリング状領域にあるピン状凸部を最大20μm程度研削することで、基板との接触を弱め、または基板と接触しない第2のピン状凸部として加工した。それ以外は、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。ピン状凸部の形態は、図6のような形態とした。すなわち、実施例5の基板保持部材は、基体の基板載置面を基体の中心軸をZ軸としてZ軸を通る断面で切断した断面曲線が、所定の基準面と断面との交線をX軸としたときに、中心軸の近傍でZの値の最小値をとり基体の外周に向かって単調増加する曲線となるように加工した基板保持部材である。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、8.2%であった。
(実施例6)
実施例6の基板保持部材は、溶射膜の膜種をYとし、膜厚を0.4mmとして、溶射膜を平面度50μmの滑らかな凸面となるように、マシニングセンターで加工した。そして、環状凸部の幅を1.0mm、高さを0.1mm、ピン状凸部の径φを1.0mm、高さを0.1mm、ピンの半径方向の間隔(ピッチ)は5mmとした。それ以外は、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。ピン状凸部の形態は、図6のような形態とした。すなわち、実施例6の基板保持部材は、基体の基板載置面を基体の中心軸をZ軸としてZ軸を通る断面で切断した断面曲線が、所定の基準面と断面との交線をX軸としたときに、中心軸の近傍でZの値の最大値をとり基体の外周に向かって単調減少する曲線となるように加工した基板保持部材である。基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する複数のピン状凸部の上端面の面積の合計の割合は、4.8%であった。また、このときの偏差ΔZは、0.16μmであった。
(比較例1)
比較例1の基板保持部材は、溶射膜を形成しないで、環状凸部およびピン状凸部を形成した。それ以外は、実施例1の基板保持部材と同じ条件で作製した。
(温度分布の測定)
実施例1から実施例6および比較例1の基板保持部材をプロセスチャンバに設置した。そして、基板載置面にφ300mm、厚み0.775mmの温度評価用の基板(シリコンウエハ)を載置し、発熱抵抗体に電圧を印加することで、基板の中央部の温度を所定の温度に設定し温度制御した。このとき、基板の全体の温度分布を赤外線カメラを使用して測定した。基板全体の温度の最大値から最小値を引いた値を温度分布の値とした。
(ホットスポットの確認)
ホットスポットの確認は、赤外線カメラの画像より目視で行い、凸部の位置に対応する位置にホットスポットが現れるか否かで評価した。ホットスポットはその周囲と温度差が1.0℃以上あることを規準とした。
(経時的変化の確認)
実施例1から実施例6および比較例1の基板保持部材をプロセスチャンバで2年間使用し、基板載置面の状態を確認した。実施例1から実施例6は特段の経時的変化がなく良好な状態であったが、比較例1は、基板載置面のRaが増加していた。
(溶射膜の気孔率の測定)
実施例1と同様の条件で作製した溶射膜について、切断面を1000倍のSEM画像で確認した。SEM画像を画像処理ソフトを使用して2値化して、気孔率を算出したところ、1.2%であった。溶射膜の気孔率は、スラリー溶射の条件を変更することである程度変化するが、上記のスラリー溶射により、2%以下に制御できることが確かめられた。
(評価)
図19は、実施例および比較例の条件および測定結果を示す表である。実施例1から実施例6は、温度分布が4.4℃以下に抑えられた。これに対し比較例1は、温度分布が5.6℃と大きくなっていた。また、実施例1から実施例6は、ホットスポットが確認されなかったが、比較例1は、2箇所のホットスポットが確認された。また、実施例1から実施例6は、経時的変化は確認されなかったが、比較例1は、ピン状凸部の上端面のRaが増加していた。これは、外気の水分との反応によるものと考えられる。なお、ピン状凸部の上端面のRaは、代表位置のピン状凸部について、非接触型のワンショット3D形状測定機(VR-3000、キーエンス社製)で測定した。
以上により、本発明の基板保持部材は、パーティクルの抑制とホットスポットの抑制の両立ができることができることが確かめられた。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形および均等物に及ぶことはいうまでもない。また、各図面に示された構成要素の構造、形状、数、位置、大きさ等は説明の便宜上のものであり、適宜変更しうる。
10 基体
12 上面
14 下面
16 基体の中心
18 外周
20 発熱抵抗体
30 ピン状凸部
32 ピン状凸部の上端面
34 基板載置面
36 第2のピン状凸部
38 第2のピン状凸部の上端面
40 溶射膜
50 端子
52 端子穴
60 支持部材
70 リング状領域
100、200、300 基板保持部材
W 基板

Claims (8)

  1. 基板保持部材であって、
    セラミックス焼結体を含む基体と、
    前記基体に埋設された発熱抵抗体と、
    前記基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、
    前記ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかの溶射膜で形成され、
    前記ピン状凸部は、前記上端面の径が2mm以下であり、
    前記基体の上面が前記セラミックス焼結体で形成されていることを特徴とする基板保持部材。
  2. 前記基体の基板載置面を平面視したときの面積に対する前記複数のピン状凸部のうち、前記基板と接触する前記上端面の面積の合計の割合は、10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の基板保持部材。
  3. 前記溶射膜の気孔率は2%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板保持部材。
  4. 前記基体の基板載置面を前記基体の中心軸をZ軸として前記Z軸を通る断面で切断した断面曲線は、所定の基準面と前記断面との交線をX軸としたときに、前記中心軸の近傍でZの値の最大値をとり前記基体の外周近傍でZの値の最小値をとる曲線、または前記中心軸の近傍でZの値の最小値をとり前記基体の外周近傍でZの値の最大値をとる曲線であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板保持部材。
  5. 基板保持部材であって、
    セラミックス焼結体を含む基体と、
    前記基体に埋設された発熱抵抗体と、
    前記基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、
    前記ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料の溶射膜で形成され、
    前記ピン状凸部は、前記上端面の径が2mm以下であり、
    前記複数のピン状凸部は、前記基体の基板載置面より前記上面に近い位置に上端面を有し前記基板載置面を構成しない第2のピン状凸部を含み、前記第2のピン状凸部は、前記基体の中心を中心とする同心円に囲まれたリング状の領域に形成されることを特徴とする基板保持部材。
  6. 前記セラミックス焼結体は、AlNを主成分とし、
    前記溶射膜の材料は、Al、Y、ZrO、または石英ガラスのいずれかであることを特徴とする求項5記載の基板保持部材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の基板保持部材の製造方法であって、
    セラミックス焼結体により形成された基体と、前記基体に埋設された発熱抵抗体と、を備える基板保持部材前駆体を準備する準備工程と、
    前記基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面に前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかを用いてスラリー溶射を行ない溶射膜を形成する溶射工程と、
    前記溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が前記溶射膜で形成されたピン状凸部を形成するピン状凸部形成工程と、を含み、
    前記ピン状凸部形成工程において、前記基体の上面において前記セラミックス焼結体が露出するように前記溶射膜を加工することを特徴とする基板保持部材の製造方法。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の基板保持部材の製造方法であって、
    セラミックス焼結体により形成された基体と、前記基体に埋設された発熱抵抗体と、前記基体の上面から上方に突出して形成された複数のピン状凸部と、を備え、前記ピン状凸部は、少なくとも基板と接触する上端面が前記溶射膜で形成された基板保持部材前駆体を準備する準備工程と、
    前記溶射膜の少なくとも一部を除去する溶射膜除去工程と、
    前記溶射膜の少なくとも一部が除去された前記基板保持部材前駆体の基板載置面側の表面に前記セラミックス焼結体より熱伝導率の低い材料であるAl 、Y 、ZrO 、または石英ガラスのいずれかを用いてスラリー溶射を行ない別の溶射膜を形成する溶射工程と、
    前記別の溶射膜を加工して、少なくとも基板と接触する上端面が前記別の溶射膜で形成されたピン状凸部を形成するピン状凸部形成工程と、を含み、
    前記ピン状凸部形成工程において、前記基体の上面において前記セラミックス焼結体が露出するように前記溶射膜を加工することを特徴とする基板保持部材の製造方法。
JP2021136947A 2021-08-25 2021-08-25 基板保持部材、およびその製造方法 Active JP7843600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021136947A JP7843600B2 (ja) 2021-08-25 2021-08-25 基板保持部材、およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021136947A JP7843600B2 (ja) 2021-08-25 2021-08-25 基板保持部材、およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023031456A JP2023031456A (ja) 2023-03-09
JP7843600B2 true JP7843600B2 (ja) 2026-04-10

Family

ID=85416642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021136947A Active JP7843600B2 (ja) 2021-08-25 2021-08-25 基板保持部材、およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7843600B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004172463A (ja) 2002-11-21 2004-06-17 Kyocera Corp ウェハ支持部材
JP2008218802A (ja) 2007-03-06 2008-09-18 Tokyo Electron Ltd 基板載置台及び基板処理装置
JP2012186489A (ja) 2012-05-02 2012-09-27 Tokyo Electron Ltd 基板載置台及び基板処理装置
JP2016503238A (ja) 2012-12-31 2016-02-01 サンエディソン・セミコンダクター・リミテッドSunEdison Semiconductor Limited 半導体基板に応力を加える装置
JP2016139649A (ja) 2015-01-26 2016-08-04 住友大阪セメント株式会社 静電チャック装置
JP2016146487A (ja) 2012-04-24 2016-08-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 高度なrf及び温度の均一性を備えた静電チャック
JP2018174256A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 日本特殊陶業株式会社 基板保持装置の補修方法
JP2020021922A (ja) 2018-07-24 2020-02-06 住友電気工業株式会社 基板加熱ユニットおよび表面板
JP2021190601A (ja) 2020-06-02 2021-12-13 日本特殊陶業株式会社 保持装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07153825A (ja) * 1993-11-29 1995-06-16 Toto Ltd 静電チャック及びこの静電チャックを用いた被吸着体の処理方法
JPH09260474A (ja) * 1996-03-22 1997-10-03 Sony Corp 静電チャックおよびウエハステージ
JP2008091615A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Sharp Corp 被加工処理基板、その製造方法およびその加工処理方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004172463A (ja) 2002-11-21 2004-06-17 Kyocera Corp ウェハ支持部材
JP2008218802A (ja) 2007-03-06 2008-09-18 Tokyo Electron Ltd 基板載置台及び基板処理装置
JP2016146487A (ja) 2012-04-24 2016-08-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 高度なrf及び温度の均一性を備えた静電チャック
JP2012186489A (ja) 2012-05-02 2012-09-27 Tokyo Electron Ltd 基板載置台及び基板処理装置
JP2016503238A (ja) 2012-12-31 2016-02-01 サンエディソン・セミコンダクター・リミテッドSunEdison Semiconductor Limited 半導体基板に応力を加える装置
JP2016139649A (ja) 2015-01-26 2016-08-04 住友大阪セメント株式会社 静電チャック装置
JP2018174256A (ja) 2017-03-31 2018-11-08 日本特殊陶業株式会社 基板保持装置の補修方法
JP2020021922A (ja) 2018-07-24 2020-02-06 住友電気工業株式会社 基板加熱ユニットおよび表面板
JP2021190601A (ja) 2020-06-02 2021-12-13 日本特殊陶業株式会社 保持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023031456A (ja) 2023-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101142000B1 (ko) 정전척
KR100420456B1 (ko) 반도체 제조 장치용 웨이퍼 지지체와 그 제조 방법 및반도체 제조 장치
JP6378389B2 (ja) プラズマ処理装置用の部品の製造方法
US6606234B1 (en) Electrostatic chuck and method for forming an electrostatic chuck having porous regions for fluid flow
KR100641007B1 (ko) 전극 내장 발열체의 제조 방법
KR20040030803A (ko) 세라믹 접합체 및 그 접합방법, 세라믹 구조체
JP4942364B2 (ja) 静電チャックおよびウェハ保持部材並びにウェハ処理方法
KR20220031913A (ko) 부식 방지층을 가진 다중 구역 실리콘 질화물의 웨이퍼 히터 어셈블리 및 이것의 제조 및 사용 방법
JP5080954B2 (ja) ヒータユニットとその製造方法
JPH11339939A (ja) セラミックヒータ
US7646580B2 (en) Electrostatic chuck and wafer holding member and wafer treatment method
JP2010006641A (ja) 耐食性部材およびこれを用いた処理装置
JP7843600B2 (ja) 基板保持部材、およびその製造方法
JP7705247B2 (ja) 電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法
KR20220136208A (ko) 전극 매설 부재, 기판 유지 부재, 세라믹 히터, 및 정전 척
JP2003224044A (ja) 試料加熱装置及びその製造方法
JP7420600B2 (ja) 耐食性部材
JP2022131548A (ja) 電極埋設部材、その製造方法、および基板保持部材
JP2007234425A (ja) 加熱装置
JP7646275B2 (ja) 電極埋設部材、その製造方法、および基板保持部材
JP7670876B1 (ja) 半導体基板処理用基台、セラミックス基材、および製造方法
JP7821687B2 (ja) セラミックスヒータ
JP7591425B2 (ja) 耐プラズマセラミックス部材およびその製造方法
JP2008288288A (ja) 基板載置装置
JP7122206B2 (ja) 溶射膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240722

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20240722

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20240726

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20240726

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20250226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20250422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20251028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20251222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20260310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20260331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7843600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150