JP2016139649A - 静電チャック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電チャック部に載置される板状試料の温度を精度よく調整することができる静電チャック装置の提供。【解決手段】静電チャック装置は、セラミック焼結体を形成材料とし、一主面が前記板状試料を載置する載置面である静電チャック部と、前記静電吸着用電極に印加する電圧を制御する制御部と、を有する。前記電圧を制御することで前記板状試料と前記載置面との接触面積を変化させ、前記板状試料の温度を制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、静電チャック装置に関する。
近年、半導体製造プロセスにおいては、素子の高集積化や高性能化に伴い、微細加工技術の更なる向上が求められている。半導体製造プロセスの中でもエッチング技術は、微細加工技術の重要な一つであり、近年では、エッチング技術の内でも、高効率かつ大面積の微細加工が可能なプラズマエッチング技術が主流となっている。
従来、プラズマエッチング装置等のプラズマを用いた半導体製造装置においては、試料台に簡単にウエハを取付け、固定するとともに、ウエハを所望の温度に維持する装置として静電チャック装置が使用されている。
従来、プラズマエッチング装置等のプラズマを用いた半導体製造装置においては、試料台に簡単にウエハを取付け、固定するとともに、ウエハを所望の温度に維持する装置として静電チャック装置が使用されている。
静電チャック装置としては、板状試料が載置される載置面に複数の突起部が設けられた装置がある(特許文献1〜4を参照)。このような静電チャック装置では、突起部に支持された板状試料は、静電チャックの載置面に静電吸着されるとともに、板状試料と突起部との間の熱伝導により板状試料の温度が調整される。
従来の静電チャック装置では、静電チャック部に載置される板状試料の温度を精度よく調整するのは容易ではなかった。例えば、板状試料の面内における温度の偏りを小さくするのは難しかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、静電チャック部に載置される板状試料の温度を精度よく調整することができる静電チャック装置の提供を目的とする。
本発明の静電チャック装置は、板状試料を静電吸着用電極により吸着するとともに前記板状試料を冷却する静電チャック装置であって、セラミック焼結体を形成材料とし、一主面が前記板状試料を載置する載置面である静電チャック部と、前記静電吸着用電極に印加する電圧を制御する制御部と、を有し、前記電圧を制御することで前記板状試料と前記載置面との接触面積を変化させ、前記板状試料の温度を制御する。
この構成によれば、制御部によって、静電吸着用電極に印加する電圧を制御することで、板状試料と載置面との接触面積を変化させて板状試料の温度を制御することによって、板状試料の温度制御を安定して行うことができる。
この構成によれば、制御部によって、静電吸着用電極に印加する電圧を制御することで、板状試料と載置面との接触面積を変化させて板状試料の温度を制御することによって、板状試料の温度制御を安定して行うことができる。
前記載置面には、前記板状試料を支持する複数の突起部が設けられ、前記複数の突起部は、複数の第1突起部と複数の第2突起部とを有し、前記複数の第1突起部は、第1の高さに設定され、前記複数の第2突起部は、前記第1の高さよりも低い第2の高さに設定され、前記制御部は、前記第1突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第1の電圧と、前記第1の電圧より高く、前記第1突起部の頂面および前記第2突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第2の電圧と、に前記電圧を制御することが好ましい。
これにより、第2の電圧を静電吸着用内部電極に印加した場合には、第1の電圧を静電吸着用内部電極に印加した場合に比べ、突起部と板状試料との接触面積を大きくできるため、板状試料の温度変動を確実に抑えることができる。
これにより、第2の電圧を静電吸着用内部電極に印加した場合には、第1の電圧を静電吸着用内部電極に印加した場合に比べ、突起部と板状試料との接触面積を大きくできるため、板状試料の温度変動を確実に抑えることができる。
前記載置面には、前記板状試料を支持する複数の突起部が設けられ、前記複数の突起部は、複数の第1突起部と第2突起部と第3突起部とを有し、前記複数の第1突起部は、第1の高さに設定され、前記複数の第2突起部は、前記第1の高さよりも低い第2の高さに設定され、前記複数の第3突起部は、前記第2の高さよりも低い第3の高さに設定され、前記制御部は、前記第1突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第1の電圧と、前記第1の電圧より高く、前記第1突起部の頂面および前記第2突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第2の電圧と、前記第2の電圧より高く、前記第1突起部の頂面、前記第2突起部の頂面および前記第3突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第3の電圧と、に前記電圧を制御することが好ましい。
前記複数の突起部のうち最も高い高さに設定された突起部は、前記頂面が湾曲していることが好ましい。
前記静電チャック部の前記載置面には、単位面積当たりの前記第1突起部と前記第2突起部との存在比が異なる2以上の領域が設定されていることが好ましい。
前記頂面の下端の断面積が、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましい。
前記載置面を平面視した面積に対し、複数の前記頂面の下端における断面積の総和が占める比率を5%以上、30%以下とすることが好ましい。
前記セラミック焼結体は、アルミナとSiCとの複合材料であり、20Hz以下の周波数における誘電率が15以上であることが好ましい。
前記制御部は、前記板状試料の種類に応じて予め設定された、前記電圧と前記接触面積との対応関係についての情報を記憶し、前記情報に基づいて、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを制御することが好ましい。
前記制御部は、少なくとも前記第1の電圧と前記第2の電圧との間において、前記静電吸着用電極に印加する電圧を任意に制御可能であることが好ましい。
前記静電チャック部の前記載置面には、単位面積当たりの前記第1突起部と前記第2突起部との存在比が異なる2以上の領域が設定されていることが好ましい。
前記頂面の下端の断面積が、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましい。
前記載置面を平面視した面積に対し、複数の前記頂面の下端における断面積の総和が占める比率を5%以上、30%以下とすることが好ましい。
前記セラミック焼結体は、アルミナとSiCとの複合材料であり、20Hz以下の周波数における誘電率が15以上であることが好ましい。
前記制御部は、前記板状試料の種類に応じて予め設定された、前記電圧と前記接触面積との対応関係についての情報を記憶し、前記情報に基づいて、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを制御することが好ましい。
前記制御部は、少なくとも前記第1の電圧と前記第2の電圧との間において、前記静電吸着用電極に印加する電圧を任意に制御可能であることが好ましい。
本発明の静電チャック装置によれば、制御部によって、静電吸着用電極に印加する電圧を制御することで、板状試料と載置面との接触面積を変化させて板状試料の温度を制御するので、板状試料の温度制御を安定して行うことができる。
以下に、本発明の一実施形態である静電チャック装置1について、図面に基づき説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
図1は、静電チャック装置1の断面図であり、図2は、静電チャック装置1の平面図である。
図1に示すように、静電チャック装置1は、円板状の静電チャック部2と、静電チャック部2の温度を調整する円板状の冷却ベース部3と、静電チャック部2の下面(他の主面)に設けられた接着材4と、接着材4の下面に接着されたヒータエレメント5と、冷却ベース部3の上面に接着材6を介して接着された絶縁部材7と、有機系接着剤等からなる樹脂層8と、静電チャック部2の静電吸着用内部電極13(後述)に印加する電圧を制御する制御部9と、を有している。
静電チャック装置1は、冷却ベース部3、樹脂層8、静電チャック部2がこの順に図1の+Z方向(高さ方向)に積層された構造を有する。
図1に示すように、静電チャック装置1は、円板状の静電チャック部2と、静電チャック部2の温度を調整する円板状の冷却ベース部3と、静電チャック部2の下面(他の主面)に設けられた接着材4と、接着材4の下面に接着されたヒータエレメント5と、冷却ベース部3の上面に接着材6を介して接着された絶縁部材7と、有機系接着剤等からなる樹脂層8と、静電チャック部2の静電吸着用内部電極13(後述)に印加する電圧を制御する制御部9と、を有している。
静電チャック装置1は、冷却ベース部3、樹脂層8、静電チャック部2がこの順に図1の+Z方向(高さ方向)に積層された構造を有する。
静電チャック装置1には、静電チャック部2、樹脂層8、絶縁部材7、接着材6、並びに冷却ベース部3を貫通する冷却ガス導入孔18が形成されている。冷却ガス導入孔18からは、He等の冷却ガスが供給される。冷却ガスは、静電チャック部2の載置面19と板状試料Wの下面との隙間を流れて、板状試料Wの温度を下げる働きをする。冷却ガス(Heガス等)は、その圧力を制御することにより、静電チャック部2と板状試料Wとの間の熱移動のしやすさを調節し、これにより板状試料Wの温度を調整することができる。
<静電チャック部>
静電チャック部2は、上面が半導体ウエハ等の板状試料Wを載置する載置面19とされた載置板11と、載置板11と一体化され該載置板11を支持する支持板12と、載置板11と支持板12との間に設けられた静電吸着用内部電極13と、静電吸着用内部電極13の周囲を絶縁する絶縁材層14と、支持板12を貫通して設けられ静電吸着用内部電極13に直流電圧を印加する給電用端子15と、を有している。
静電チャック部2は、上面が半導体ウエハ等の板状試料Wを載置する載置面19とされた載置板11と、載置板11と一体化され該載置板11を支持する支持板12と、載置板11と支持板12との間に設けられた静電吸着用内部電極13と、静電吸着用内部電極13の周囲を絶縁する絶縁材層14と、支持板12を貫通して設けられ静電吸着用内部電極13に直流電圧を印加する給電用端子15と、を有している。
図1および図2に示すように、静電チャック部2の載置面19には、突起部30が複数個形成されている。複数の突起部30は、板状試料Wを支える。突起部30の形状については、後段において詳細に説明する。
また載置面19の周縁には、周縁壁17が形成されている。周縁壁17は、突起部30と同じ高さに形成されており、突起部30とともに板状試料Wを支持する。周縁壁17は、載置面19と板状試料Wとの間に導入される冷却ガスが漏れ出すことを抑制するために設けられている。
載置板11および支持板12は、重ね合わせた面の形状を同じくする円板状のもので、例えば、機械的な強度を有し、かつ腐食性ガス及びそのプラズマに対する耐久性を有する絶縁性のセラミック焼結体からなる。載置板11および支持板12は、例えば、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)複合焼結体、酸化アルミニウム(Al2O3)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、酸化イットリウム(Y2O3)焼結体等からなる。
特に、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)複合焼結体(アルミナとSiCとの複合材料)が好ましい。
特に、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)複合焼結体(アルミナとSiCとの複合材料)が好ましい。
セラミック焼結体からなる搭載板(載置板11および支持板12)は、20Hz以下の周波数における誘電率が15以上で、耐電圧が10kv/mm以上であることが好ましい。
クーロン力型の静電チャック装置においては、静電チャック部2における静電吸着力は、搭載板の直流の誘電率、突起部30の高さ、静電吸着用内部電極13に印加する電圧、および、突起部30の頂面と静電吸着用内部電極13との距離、などに依存する。
板状試料Wと突起部30との間に間隙が生じていても、この間隙が狭く、かつ、搭載板の誘電率が高く、しかも搭載板が十分な耐電圧を有る場合、静電吸着力は板状試料Wに有効に作用する。
セラミック焼結体中のセラミックス粒子の平均粒径は10μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。
クーロン力型の静電チャック装置においては、静電チャック部2における静電吸着力は、搭載板の直流の誘電率、突起部30の高さ、静電吸着用内部電極13に印加する電圧、および、突起部30の頂面と静電吸着用内部電極13との距離、などに依存する。
板状試料Wと突起部30との間に間隙が生じていても、この間隙が狭く、かつ、搭載板の誘電率が高く、しかも搭載板が十分な耐電圧を有る場合、静電吸着力は板状試料Wに有効に作用する。
セラミック焼結体中のセラミックス粒子の平均粒径は10μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。
静電吸着用内部電極13は、電荷を発生させて静電吸着力で板状試料Wを固定するための静電チャック用電極として用いられるもので、その用途によって、その形状や、大きさが適宜調整される。
静電吸着用内部電極13は、酸化アルミニウム−炭化タンタル(Al2O3−TaC)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−タングステン(Al2O3−W)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タングステン(AlN−W)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タンタル(AlN−Ta)導電性複合焼結体、酸化イットリウム−モリブデン(Y2O3−Mo)導電性複合焼結体等の導電性セラミックス、あるいは、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の高融点金属により形成されている。
静電吸着用内部電極13は、酸化アルミニウム−炭化タンタル(Al2O3−TaC)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−タングステン(Al2O3−W)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タングステン(AlN−W)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タンタル(AlN−Ta)導電性複合焼結体、酸化イットリウム−モリブデン(Y2O3−Mo)導電性複合焼結体等の導電性セラミックス、あるいは、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の高融点金属により形成されている。
絶縁材層14は、静電吸着用内部電極13を囲繞して腐食性ガス及びそのプラズマから静電吸着用内部電極13を保護する。また、絶縁材層14は、載置板11と支持板12との境界部、すなわち静電吸着用内部電極13以外の外周部領域を接合一体化するものである。絶縁材層14は、載置板11及び支持板12を構成する材料と同一組成または主成分が同一の絶縁材料により構成されている。
給電用端子15は、静電吸着用内部電極13に直流電圧を印加するために設けられた棒状のもので、給電用端子15の材料としては、耐熱性に優れた導電性材料であれば特に制限されるものではない。給電用端子15は、熱膨張係数が静電吸着用内部電極13及び支持板12の熱膨張係数に近似したものが好ましく、例えば、静電吸着用内部電極13を構成している導電性セラミックス、あるいは、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、コバール合金等の金属材料が好適に用いられる。
給電用端子15は、絶縁性を有する碍子23により冷却ベース部3に対して絶縁されている。
給電用端子15は支持板12に接合一体化され、さらに、載置板11と支持板12とは、静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14により接合一体化されて静電チャック部2を構成している。
給電用端子15は支持板12に接合一体化され、さらに、載置板11と支持板12とは、静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14により接合一体化されて静電チャック部2を構成している。
冷却ベース部3は、静電チャック部2を所望の温度に調整するためのもので、厚みのある円板状のものである。
冷却ベース部3は、例えば、その内部に水や有機溶媒などの冷却用媒体を循環させる流路51を有する構造を採用できる。符号52は冷却用媒体の供給部である。
冷却ベース部3を構成する材料としては、熱伝導性、導電性、加工性に優れた金属、またはこれらの金属を含む複合材であれば特に制限はなく、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅(Cu)、銅合金、ステンレス鋼(SUS)等が好適に用いられる。冷却ベース部3の少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理が施されているか、あるいはアルミナ等の絶縁膜が成膜されていることが好ましい。
冷却ベース部3は、例えば、その内部に水や有機溶媒などの冷却用媒体を循環させる流路51を有する構造を採用できる。符号52は冷却用媒体の供給部である。
冷却ベース部3を構成する材料としては、熱伝導性、導電性、加工性に優れた金属、またはこれらの金属を含む複合材であれば特に制限はなく、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅(Cu)、銅合金、ステンレス鋼(SUS)等が好適に用いられる。冷却ベース部3の少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理が施されているか、あるいはアルミナ等の絶縁膜が成膜されていることが好ましい。
接着材4は、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性及び絶縁性を有し後述するヒータエレメント5と同一のパターン形状のシート状またはフィルム状の接着性樹脂であり、厚みは5μm〜100μmが好ましく、より好ましくは10μm〜50μmである。
ヒータエレメント5は、支持板12の下面に接着材4により接着固定されている。ヒータエレメント5は、幅の狭い帯状の金属材料を蛇行させた1つの連続した帯状のヒータパターンである。帯状のヒータエレメント5の両端部には、図1に示す給電用端子22が接続され、給電用端子22は、絶縁性を有する碍子23により冷却ベース部3に対して絶縁されている。
ヒータエレメント5のヒータパターンは、1つのヒータパターンにより構成してもよいが、相互に独立した2つ以上のヒータパターンにより構成してもよい。相互に独立した複数のヒータパターンを個々に制御することにより、処理中の板状試料Wの温度を自由に制御できる。
ヒータエレメント5を非磁性金属で形成すると、静電チャック装置1を高周波雰囲気中で用いてもヒータエレメント5が高周波により自己発熱せず、したがって、板状試料Wの面内温度を所望の一定温度または一定の温度パターンに維持することが容易となるので好ましい。
また、一定の厚みの非磁性金属薄板を用いてヒータエレメント5を形成することで、ヒータエレメント5の厚みが加熱面全域で一定となる。これにより、ヒータエレメント5の発熱量を加熱面全域で一定とすることができ、静電チャック部2の載置面19における温度分布を均一化できる。
また、一定の厚みの非磁性金属薄板を用いてヒータエレメント5を形成することで、ヒータエレメント5の厚みが加熱面全域で一定となる。これにより、ヒータエレメント5の発熱量を加熱面全域で一定とすることができ、静電チャック部2の載置面19における温度分布を均一化できる。
接着材6は、冷却ベース部3の上面に絶縁部材7を接着するためのもので、接着材4と同様、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性及び絶縁性を有するシート状またはフィルム状の接着性樹脂であり、厚みは5μm〜100μmが好ましく、より好ましくは10μm〜50μmである。
絶縁部材7は、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性及び耐電圧性を有するフィルム状またはシート状の樹脂である。
樹脂層8は、有機系接着剤等からなり、静電チャック部2の下面と冷却ベース部3の上面との間に介在する。樹脂層8は、ヒータエレメント5が接着された静電チャック部2と冷却ベース部3とを接着一体化するとともに、熱応力の緩和作用を有する。
樹脂層8は、その内部や、静電チャック部2の下面、ヒータエレメント5の下面、並びに冷却ベース部3の上面との界面に空隙や欠陥が少ないことが望まれる。空隙や欠陥が形成されていると、熱伝導性が低下して板状試料Wの均熱性が阻害される虞がある。
樹脂層8は、その内部や、静電チャック部2の下面、ヒータエレメント5の下面、並びに冷却ベース部3の上面との界面に空隙や欠陥が少ないことが望まれる。空隙や欠陥が形成されていると、熱伝導性が低下して板状試料Wの均熱性が阻害される虞がある。
樹脂層8は、例えば、シリコーン系樹脂組成物を加熱硬化した硬化体またはアクリル樹脂で形成されている。樹脂層8は、流動性ある樹脂組成物を静電チャック部2と冷却ベース部3の間に充填した後に加熱硬化させることで形成することが好ましい。冷却ベース部3の下面にはヒータエレメント5が設けられており、これにより凹凸が形成されている。
また、冷却ベース部3の上面及び静電チャック部2の下面は必ずしも平坦ではない。流動性の樹脂組成物を冷却ベース部3と静電チャック部2の間に充填させた後に硬化させて樹脂層8を形成することで、静電チャック部2と冷却ベース部3の凹凸に起因して樹脂層8に空隙が生じることを抑制できる。これにより、樹脂層8の熱伝導特性を面内に均一にすることができ、静電チャック部2の均熱性を高めることができる。
また、冷却ベース部3の上面及び静電チャック部2の下面は必ずしも平坦ではない。流動性の樹脂組成物を冷却ベース部3と静電チャック部2の間に充填させた後に硬化させて樹脂層8を形成することで、静電チャック部2と冷却ベース部3の凹凸に起因して樹脂層8に空隙が生じることを抑制できる。これにより、樹脂層8の熱伝導特性を面内に均一にすることができ、静電チャック部2の均熱性を高めることができる。
<突起部>
図1および図3に示すように、突起部30は、載置板11の上面である載置面19に、載置面19の底面19aから上方に突出して形成されている。突起部30は、概ね円筒形状または円錐台形状とされ、底面19aに沿う断面は円形状である。
なお、突起部30の形状は、円筒形状、円錐台形状に限定されず、矩形筒状、三角筒状などとしてもよい。突起部30の断面形状は、円形状に制限されず、矩形状、三角形状であってもよい。
図1および図3に示すように、突起部30は、載置板11の上面である載置面19に、載置面19の底面19aから上方に突出して形成されている。突起部30は、概ね円筒形状または円錐台形状とされ、底面19aに沿う断面は円形状である。
なお、突起部30の形状は、円筒形状、円錐台形状に限定されず、矩形筒状、三角筒状などとしてもよい。突起部30の断面形状は、円形状に制限されず、矩形状、三角形状であってもよい。
図3(a)に示すように、複数の突起部30は、複数の第1突起部30Aと、複数の第2突起部30Bと、複数の第3突起部30Cと、を有する。
図3(b)に示すように、第1突起部30Aの底面19aからの高さは、第1の高さH1である。第2突起部30Bの底面19aからの高さは、第1の高さH1よりも低い第2の高さH2である。第3突起部30Cの底面19aからの高さは、第2の高さH2よりも低い第3の高さH3である。
突起部30の高さH1〜H3(底面19aからの高さ)は、6μm以上50μm以下が好ましく、6μm以上20μm以下がより好ましい。
図3(b)に示すように、第1突起部30Aの底面19aからの高さは、第1の高さH1である。第2突起部30Bの底面19aからの高さは、第1の高さH1よりも低い第2の高さH2である。第3突起部30Cの底面19aからの高さは、第2の高さH2よりも低い第3の高さH3である。
突起部30の高さH1〜H3(底面19aからの高さ)は、6μm以上50μm以下が好ましく、6μm以上20μm以下がより好ましい。
図2に示すように、複数の第1突起部30Aは、静電チャック部2を平面視したときに、中心C1を有する円環状に配列されている。複数の第1突起部30Aからなる群を第1突起部群30A1という。複数の第1突起部30Aの高さは、第1突起部群30A1の周方向で互いに等しい。
複数の第2突起部30Bは、静電チャック部2を平面視したときに、中心C1を有する円環状に配列されている。複数の第2突起部30Bからなる円環状の第2突起部群30B1は、第1突起部群30A1に対して径方向に間隔をおいて配置されている。
複数の第2突起部30Bの高さは、第2突起部群30B1の周方向で互いに等しい。
複数の第2突起部30Bの高さは、第2突起部群30B1の周方向で互いに等しい。
複数の第3突起部30Cは、静電チャック部2を平面視したときに、中心C1を有する円環状に配列されている。複数の第3突起部30Cからなる円環状の第3突起部群30C1は、第2突起部群30B1に対して径方向に間隔をおいて配置されている。
複数の第3突起部30Cの高さは、第3突起部群30C1の周方向で互いに等しい。
第1〜第3突起部30A〜30Cは、中心C1を有する略同心円状に配置されている。第1〜第3突起部30A〜30Cを略同心円状に配置することによって、板状試料Wの周方向の温度分布を均一化することができる。
複数の第3突起部30Cの高さは、第3突起部群30C1の周方向で互いに等しい。
第1〜第3突起部30A〜30Cは、中心C1を有する略同心円状に配置されている。第1〜第3突起部30A〜30Cを略同心円状に配置することによって、板状試料Wの周方向の温度分布を均一化することができる。
図3(a)に示すように、第1〜第3突起部30A〜30Cは、第1突起部30A、第2突起部30B、第3突起部30C、第2突起部30Bからなる突起部群50を一単位として配置することができる。第1〜第3突起部30A〜30Cは、例えば、突起部30A,30B,30C,30Bが、この順に、径方向に繰り返して配置された構成とすることができる。
第1〜第3突起部30A〜30Cは互いに高さが異なるため、径方向に隣り合う突起部30の高さは互いに異なる。
第1〜第3突起部30A〜30Cは互いに高さが異なるため、径方向に隣り合う突起部30の高さは互いに異なる。
以下、複数の突起部30のうち最も高い第1突起部30Aの詳しい形状について説明する。
図6(a)は、第1突起部30Aの平面図であり、図6(b)は、板状試料Wを支持する第1突起部30Aの側面図である。なお、図6(a)および図6(b)は、特徴部分を強調する目的で、実際の形状とは異なる寸法比率で図示されている。
第1突起部30Aは、先端に位置する先端部31と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部32と、柱部32と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部34と、を有している。
図6(a)は、第1突起部30Aの平面図であり、図6(b)は、板状試料Wを支持する第1突起部30Aの側面図である。なお、図6(a)および図6(b)は、特徴部分を強調する目的で、実際の形状とは異なる寸法比率で図示されている。
第1突起部30Aは、先端に位置する先端部31と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部32と、柱部32と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部34と、を有している。
先端部31は、上方に凸となる緩やかな湾曲面であり、先端部31の最先端(最上端)は頂点41である。先端部31の表面は、先端部31の周縁において柱部32と滑らかに接続される角曲面31aと、角曲面31aの内側に位置する緩曲面31bと、を含む。
先端部31は板状試料Wと当接し、先端部31と当接した板状試料Wは、緩やかな曲面に追従して変形した状態となり得る。先端部31の頂面40は、板状試料Wと接触可能である。頂面40は、頂点41から下方に距離h1の範囲の領域である。
頂面40は、上方(第1突起部30Aの突出方向)に凸となる湾曲面である。頂面40を湾曲面とすることによって、先端部31の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。
湾曲面とは、一定曲率の湾曲面、曲率が漸変する湾曲面、共通接線をもって接続された複数の湾曲面などである。湾曲面は、例えば球面、楕円球面などである。
頂面40は、上方(第1突起部30Aの突出方向)に凸となる湾曲面である。頂面40を湾曲面とすることによって、先端部31の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。
湾曲面とは、一定曲率の湾曲面、曲率が漸変する湾曲面、共通接線をもって接続された複数の湾曲面などである。湾曲面は、例えば球面、楕円球面などである。
第1突起部30Aは、頂面40の下端40a(即ち、第1突起部30Aと板状試料Wの接触領域の境界)における形状が円形である。頂面40の下端40aにおける直径d1は、200μm以上、4000μm以下であることが好ましく、400μm以上、2000μm以下であることがより好ましい。
頂面40の下端40aにおける断面積は、直径d1を用いて、π×(d1/2)2として表される。したがって、頂面40の下端40aにおける断面積は、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましく、0.126mm2以上、3.14mm2以下であることがより好ましい。
頂面40の下端40aにおける断面積は、直径d1を用いて、π×(d1/2)2として表される。したがって、頂面40の下端40aにおける断面積は、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましく、0.126mm2以上、3.14mm2以下であることがより好ましい。
頂面40の下端40aにおける断面積を0.0314mm2以上とすることで、第1突起部30Aと板状試料Wとの接触面積を確保し、第1突起部30Aによる板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
また、頂面40の下端40aにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第1突起部30Aの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
また、頂面40の下端40aにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第1突起部30Aの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
柱部32は、底面19a側から先端部31に向かって、断面積が漸減するように形成されている。柱部32の断面積の変化率、すなわち柱部32の周面の傾きは高さ方向に沿って一定であってもよく、変化率(傾き)が高さ方向に沿って変わってもよい。
図7は、第2突起部30Bの側面図である。
第2突起部30Bは、先端部131と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部132と、柱部132と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部134と、を有している。
先端部131のうち板状試料Wと接触可能な領域を頂面140という。頂面140は、中央部140aと、中央部140aを囲む環状の外周部140bとを有する。
中央部140aは、第2突起部30Bの高さ方向に対して垂直な平坦面である。中央部140aは平面視において例えば円形である。
外周部140bは、凸状の湾曲面である。外周部140bを湾曲面とすることによって、先端部131の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。外周部140bは平面視において例えば円環形である。
第2突起部30Bは、先端部131と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部132と、柱部132と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部134と、を有している。
先端部131のうち板状試料Wと接触可能な領域を頂面140という。頂面140は、中央部140aと、中央部140aを囲む環状の外周部140bとを有する。
中央部140aは、第2突起部30Bの高さ方向に対して垂直な平坦面である。中央部140aは平面視において例えば円形である。
外周部140bは、凸状の湾曲面である。外周部140bを湾曲面とすることによって、先端部131の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。外周部140bは平面視において例えば円環形である。
図4に示すように、板状試料Wが第1突起部30Aおよび第2突起部30Bに接するが第3突起部30Cには接しない場合には、第2突起部30Bが板状試料Wに接する箇所は、例えば中央部140aである。
図5に示すように、板状試料Wが第1〜第3突起部30A〜30Cに接する場合には、第2突起部30Bが板状試料Wに接する箇所は、例えば外周部140bである。
図5に示すように、板状試料Wが第1〜第3突起部30A〜30Cに接する場合には、第2突起部30Bが板状試料Wに接する箇所は、例えば外周部140bである。
頂面140の直径は、200μm以上、4000μm以下であることが好ましく、400μm以上、2000μm以下であることがより好ましい。頂面140の下端140cにおける断面積は、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましく、0.126mm2以上、3.14mm2以下であることがより好ましい。
頂面140の下端140cにおける断面積を0.0314mm2以上とすることで、第2突起部30Bと板状試料Wとの接触面積を確保し、第2突起部30Bによる板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
また、頂面140の下端140cにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第2突起部30Bの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
また、頂面140の下端140cにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第2突起部30Bの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
図8は、第3突起部30Cの側面図である。
第3突起部30Cは、先端に位置する先端部231と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部232と、柱部232と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部234と、を有している。
先端部231のうち板状試料Wと接触可能な領域を頂面240という。頂面240は、中央部240aと、中央部240aを囲む環状の外周部240bとを有する。
中央部240aは、第3突起部30Cの高さ方向に対して垂直な平坦面である。中央部240aは平面視において円形である。
外周部240bは、凸状の湾曲面である。外周部240bを湾曲面とすることによって、先端部231の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。外周部240bは平面視において例えば円環形である。
図5に示すように、第3突起部30Cが板状試料Wに接する箇所は、例えば中央部240aである。
第3突起部30Cは、先端に位置する先端部231と、略一定の傾きで先端側に向かって断面直径を小さくしていく柱部232と、柱部232と底面19aとを緩やかな曲率で接続する裾野部234と、を有している。
先端部231のうち板状試料Wと接触可能な領域を頂面240という。頂面240は、中央部240aと、中央部240aを囲む環状の外周部240bとを有する。
中央部240aは、第3突起部30Cの高さ方向に対して垂直な平坦面である。中央部240aは平面視において円形である。
外周部240bは、凸状の湾曲面である。外周部240bを湾曲面とすることによって、先端部231の周縁における欠け摩耗を抑制することができる。外周部240bは平面視において例えば円環形である。
図5に示すように、第3突起部30Cが板状試料Wに接する箇所は、例えば中央部240aである。
頂面240の直径は、200μm以上、4000μm以下であることが好ましく、400μm以上、2000μm以下であることがより好ましい。頂面240の下端240cにおける断面積は、0.0314mm2以上、12.6mm2以下であることが好ましく、0.126mm2以上、3.14mm2以下であることがより好ましい。
頂面240の下端240cにおける断面積を0.0314mm2以上とすることで、第3突起部30Cと板状試料Wとの接触面積を確保し、第3突起部30Cによる板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
また、頂面240の下端240cにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第3突起部30Cの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
また、頂面240の下端240cにおける断面積を12.6mm2以下とすることで、板状試料Wに対する第3突起部30Cの接触状態のばらつきを少なくし、温度制御の精度を高めることができる。
突起部30の頂面40,140,240の下端における断面積の総和、すなわち、頂面40の下端40aにおける断面積と、頂面140の下端140cにおける断面積と、頂面240の下端240cにおける断面積との和は、載置面19を平面視した面積に対して占める比率が、5%以上、30%以下とすることが好ましく、10%以上、20%以下とすることがより好ましい。
突起部30の頂面の下端における断面積の総和の占める比率を5%以上とすることで、突起部30と板状試料Wとの接触面積を確保し、突起部30による板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
また、突起部30の頂面の下端における断面積の総和の占める比率を30%以下とすることで、突起部30間に十分な間隔をとることができる。そのため、板状試料Wをたわみ変形しやすくし、板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
また、突起部30の頂面の下端における断面積の総和の占める比率を30%以下とすることで、突起部30間に十分な間隔をとることができる。そのため、板状試料Wをたわみ変形しやすくし、板状試料Wの温度制御を容易にすることができる。
図1に示すように、制御部9は、制御信号を電源16に出力することができる。電源16は、例えばDC(直流)電源であって、制御部9からの制御信号に基づいて、給電用端子15を介して静電吸着用内部電極13に電圧を印加する。
制御部9は、第1の電圧と、第1の電圧より高い第2の電圧と、第2の電圧より高い第3の電圧と、に前記電圧を制御することができる。
第1の電圧は、図3に示すように、第1突起部30Aは板状試料Wに接触するが、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cは板状試料Wと接触しない程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
第2の電圧は、図4に示すように、第1突起部30Aおよび第2突起部30Bは板状試料Wに接触するが、第3突起部30Cは板状試料Wと接触しない程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
第3の電圧は、図5に示すように、第1〜第3突起部30A〜30Cを板状試料Wに接触させる程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
制御部9は、前記電圧を、第1の電圧と第2の電圧と第3の電圧とに切替可能に設定できる。
第1の電圧は、図3に示すように、第1突起部30Aは板状試料Wに接触するが、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cは板状試料Wと接触しない程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
第2の電圧は、図4に示すように、第1突起部30Aおよび第2突起部30Bは板状試料Wに接触するが、第3突起部30Cは板状試料Wと接触しない程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
第3の電圧は、図5に示すように、第1〜第3突起部30A〜30Cを板状試料Wに接触させる程度の静電吸着力を静電チャック部2に与えることができる。
制御部9は、前記電圧を、第1の電圧と第2の電圧と第3の電圧とに切替可能に設定できる。
制御部9は、第1の電圧と第3の電圧との間において、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を任意に制御可能であることが好ましい。これによって、第1突起部30Aの高さと第3突起部30Cの高さとの間の任意の高さを有する突起部30について、板状試料Wに対する接触および非接触を制御できる。
制御部9は、第1の電圧と第2の電圧との間において、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を任意に制御可能としてもよい。これによって、第1突起部30Aの高さと第2突起部30Bの高さとの間の任意の高さを有する突起部30について、板状試料Wに対する接触および非接触を制御できる。
また、第1突起部30Aの頂面40は湾曲面であるため、静電吸着用内部電極13に印加する電圧に応じて、頂面40に対する板状試料Wの接触面積が変化する。例えば、静電吸着用内部電極13に印加する電圧が高いと、静電吸着力が増すため、板状試料Wは頂面40に沿って変形し、頂面40に対する接触面積が大きくなる。
このため、静電吸着用内部電極13に印加する電圧によって、第1突起部30Aと板状試料Wとの接触面積を連続的に変化させ、第1突起部30Aと板状試料Wとの間の熱の移動しやすさを任意に設定することができる。
制御部9は、第1の電圧と第2の電圧との間において、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を任意に制御可能としてもよい。これによって、第1突起部30Aの高さと第2突起部30Bの高さとの間の任意の高さを有する突起部30について、板状試料Wに対する接触および非接触を制御できる。
また、第1突起部30Aの頂面40は湾曲面であるため、静電吸着用内部電極13に印加する電圧に応じて、頂面40に対する板状試料Wの接触面積が変化する。例えば、静電吸着用内部電極13に印加する電圧が高いと、静電吸着力が増すため、板状試料Wは頂面40に沿って変形し、頂面40に対する接触面積が大きくなる。
このため、静電吸着用内部電極13に印加する電圧によって、第1突起部30Aと板状試料Wとの接触面積を連続的に変化させ、第1突起部30Aと板状試料Wとの間の熱の移動しやすさを任意に設定することができる。
制御部9は、ヒータエレメント5または静電チャック部2に設けられた温度センサからの測定信号に基づいて制御信号を電源20に出力する。この制御信号に基づいて、電源20は、給電用端子22を介してヒータエレメント5に電圧を印加する。電源20は、例えばDC(直流)電源である。
次に、静電チャック装置1を用いた制御方法の一例について説明する。
図3に示すように、制御部9によって第1の制御信号を電源16に出力する。電源16は、第1の制御信号に基づいて、給電用端子15を介して静電吸着用内部電極13に第1の電圧を印加する。
第1の電圧の印加によって、静電チャック部2には静電吸着力が与えられ、第1突起部30Aの頂面40は板状試料Wに接触する。この際、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面140,240は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aと接触するため、熱伝導によって、温度変動が抑制される。なお、図3では、板状試料Wはほとんどたわみ変形していない。
図3に示すように、制御部9によって第1の制御信号を電源16に出力する。電源16は、第1の制御信号に基づいて、給電用端子15を介して静電吸着用内部電極13に第1の電圧を印加する。
第1の電圧の印加によって、静電チャック部2には静電吸着力が与えられ、第1突起部30Aの頂面40は板状試料Wに接触する。この際、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面140,240は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aと接触するため、熱伝導によって、温度変動が抑制される。なお、図3では、板状試料Wはほとんどたわみ変形していない。
図3に示す例では、第1〜第3突起部30A〜30Cのうち第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触するため、突起部30と板状試料Wとの接触面積(載置面19と板状試料Wとの接触面積)は比較的小さくなる。そのため、載置面19と板状試料Wとの間の熱移動は抑制される。
図4に示すように、板状試料Wの温度変動が起こりやすい場合には、制御部9によって第2の制御信号を電源16に出力する。電源16は、第2の制御信号に基づいて、静電吸着用内部電極13に、第1の電圧より高い第2の電圧を印加する。
第2の電圧の印加によって、静電チャック部2には強い静電吸着力が与えられ、この静電吸着力により板状試料Wは厚み方向にわずかにたわみ変形し、第1突起部30Aおよび第2突起部30Bの頂面40,140に接触する。この際、第3突起部30Cの頂面240は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aおよび第2突起部30Bと接触するため、板状試料Wと突起部30A,30Bとの間の熱伝導によって、板状試料Wの温度変動が抑制される。
第2の電圧の印加によって、静電チャック部2には強い静電吸着力が与えられ、この静電吸着力により板状試料Wは厚み方向にわずかにたわみ変形し、第1突起部30Aおよび第2突起部30Bの頂面40,140に接触する。この際、第3突起部30Cの頂面240は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aおよび第2突起部30Bと接触するため、板状試料Wと突起部30A,30Bとの間の熱伝導によって、板状試料Wの温度変動が抑制される。
図4に示す例では、第1〜第3突起部30A〜30Cのうち第1突起部30Aおよび第2突起部30Bが板状試料Wと接触するため、突起部30と板状試料Wとの接触面積(載置面19と板状試料Wとの接触面積)は、第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触する場合(図3参照)に比べて大きくなる。そのため、載置面19と板状試料Wとの間において、第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触する場合に比べて、大きな熱量の移動が可能となる。
図5に示すように、板状試料Wにおいて、さらに温度変動が起こりやすい場合には、制御部9によって第3の制御信号を電源16に出力する。電源16は、第3の制御信号に基づいて、静電吸着用内部電極13に、第2の電圧より高い第3の電圧を印加する。
第3の電圧の印加によって、静電チャック部2には、より強い静電吸着力が与えられ、この静電吸着力により板状試料Wはさらにたわみ変形し、第1〜第3突起部30A〜30Cの頂面40,140,240に接触する。
板状試料Wは第1〜第3突起部30A〜30Cと接触するため、板状試料Wと突起部30A,30B,30Cとの間の熱伝導によって、最も大きな熱量の移動が可能となり、板状試料Wの温度を最も低くすることができる。
第3の電圧の印加によって、静電チャック部2には、より強い静電吸着力が与えられ、この静電吸着力により板状試料Wはさらにたわみ変形し、第1〜第3突起部30A〜30Cの頂面40,140,240に接触する。
板状試料Wは第1〜第3突起部30A〜30Cと接触するため、板状試料Wと突起部30A,30B,30Cとの間の熱伝導によって、最も大きな熱量の移動が可能となり、板状試料Wの温度を最も低くすることができる。
図5に示す例では、第1〜第3突起部30A〜30Cのすべてが板状試料Wと接触するため、突起部30と板状試料Wとの接触面積(載置面19と板状試料Wとの接触面積)は、第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触する場合(図3参照)、および第1突起部30Aおよび第2突起部30Bが板状試料Wと接触する場合(図4参照)に比べて大きくなる。
そのため、載置面19と板状試料Wとの間において、第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触する場合、および第1突起部30Aおよび第2突起部30Bが板状試料Wと接触する場合に比べて、大きな熱量の移動が可能となる。よって、板状試料Wの温度を最も低くすることができる。
そのため、載置面19と板状試料Wとの間において、第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触する場合、および第1突起部30Aおよび第2突起部30Bが板状試料Wと接触する場合に比べて、大きな熱量の移動が可能となる。よって、板状試料Wの温度を最も低くすることができる。
このように、静電チャック装置1によれば、制御部9によって、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を制御することで、板状試料Wと突起部30との接触面積を変化させて板状試料Wの温度を制御するので、板状試料Wの温度制御を安定して行うことができる。
制御部9は、板状試料Wの種類に応じて予め設定された、前記電圧と前記接触面積との対応関係についての情報を記憶し、前記情報に基づいて、第1〜第3の電圧を制御するように構成することもできる。
具体的には、制御部9は、例えば、静電吸着用内部電極13に印加される電圧と、前記接触面積(板状試料Wと突起部30との接触面積)との対応関係についての情報を記憶する記憶部を備えている構成としてよい。制御部9は、この記憶部に記憶された情報に基づいて、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を制御することができる。
前記情報とは、例えば、板状試料Wの特性(材料、厚み等)ごとに、電吸着用内部電極13に印加される電圧と、前記接触面積(板状試料Wと突起部30との接触面積)との関係を示す計測データ、関係式などである。
具体的には、制御部9は、例えば、静電吸着用内部電極13に印加される電圧と、前記接触面積(板状試料Wと突起部30との接触面積)との対応関係についての情報を記憶する記憶部を備えている構成としてよい。制御部9は、この記憶部に記憶された情報に基づいて、静電吸着用内部電極13に印加する電圧を制御することができる。
前記情報とは、例えば、板状試料Wの特性(材料、厚み等)ごとに、電吸着用内部電極13に印加される電圧と、前記接触面積(板状試料Wと突起部30との接触面積)との関係を示す計測データ、関係式などである。
図9は、静電チャック部2の変形例である静電チャック部102および板状試料Wを模式的に示す断面図である。
静電チャック部102の載置板111の載置面119には、単位面積当たりの第1〜第3突起部30A〜30Cの存在比が異なる2つの領域61,62が設定されている。
第1領域61では、図3に示す静電チャック部2と同様に、突起部30は、第1突起部30A、第2突起部30B、第3突起部30C、および第2突起部30Bからなる突起部群を繰り返し単位として設けられている。
第2領域62では、突起部30はすべて第1突起部30Aである。このため、第2領域62では、単位面積当たりの第1突起部30Aと第2突起部30Bとの存在比(第1突起部30Aの数/第2突起部30Bの数)が、第1領域61における単位面積当たりの第1突起部30Aと第2突起部30Bとの存在比に比べて高い。
第2領域62の第1突起部30Aは、第2領域62の内周縁および外周縁に位置するもの以外は、頂面を平坦面とすることができる。
図9に示す静電チャック部102では、単位面積当たりの第1突起部と前記第2突起部との存在比が異なる領域の数は2であるが、この数は3以上の任意の数であってもよい。
静電チャック部102の載置板111の載置面119には、単位面積当たりの第1〜第3突起部30A〜30Cの存在比が異なる2つの領域61,62が設定されている。
第1領域61では、図3に示す静電チャック部2と同様に、突起部30は、第1突起部30A、第2突起部30B、第3突起部30C、および第2突起部30Bからなる突起部群を繰り返し単位として設けられている。
第2領域62では、突起部30はすべて第1突起部30Aである。このため、第2領域62では、単位面積当たりの第1突起部30Aと第2突起部30Bとの存在比(第1突起部30Aの数/第2突起部30Bの数)が、第1領域61における単位面積当たりの第1突起部30Aと第2突起部30Bとの存在比に比べて高い。
第2領域62の第1突起部30Aは、第2領域62の内周縁および外周縁に位置するもの以外は、頂面を平坦面とすることができる。
図9に示す静電チャック部102では、単位面積当たりの第1突起部と前記第2突起部との存在比が異なる領域の数は2であるが、この数は3以上の任意の数であってもよい。
次に、静電チャック部102を有する静電チャック装置を用いた制御方法の一例について説明する。
図9に示すように、制御部9によって第1の制御信号を電源16に出力すると、電源16によって、静電吸着用内部電極13に、第1の電圧が印加される。
第1の電圧の印加によって、第1領域61の第1突起部30Aの頂面、および第2領域62の第1突起部30Aの頂面は板状試料Wに接触する。この際、第1領域61の第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aと接触するため、熱伝導によって、温度変動が抑制される。なお、図9では、板状試料Wはほとんどたわみ変形していない。
図9に示すように、制御部9によって第1の制御信号を電源16に出力すると、電源16によって、静電吸着用内部電極13に、第1の電圧が印加される。
第1の電圧の印加によって、第1領域61の第1突起部30Aの頂面、および第2領域62の第1突起部30Aの頂面は板状試料Wに接触する。この際、第1領域61の第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面は板状試料Wと接触しない。
板状試料Wは第1突起部30Aと接触するため、熱伝導によって、温度変動が抑制される。なお、図9では、板状試料Wはほとんどたわみ変形していない。
図9に示す例では、第1領域61では、複数の突起部30のうち一部である第1突起部30Aのみが板状試料Wと接触するため、突起部30と板状試料Wとの接触面積は比較的小さくなる。一方、第2領域62では、すべての突起部30(第1突起部30A)が板状試料Wと接触するため、突起部30と板状試料Wとの接触面積は比較的大きくなる。
よって、第1領域61では突起部30と板状試料Wとの間の熱移動は抑制される一方、第2領域62では突起部30と板状試料Wとの間で大きな熱量の移動が可能となる。
よって、第1領域61では突起部30と板状試料Wとの間の熱移動は抑制される一方、第2領域62では突起部30と板状試料Wとの間で大きな熱量の移動が可能となる。
図10に示すように、第1領域61において板状試料Wの温度変動が起こりやすい場合には、制御部9によって第2の制御信号を電源16に出力する。電源16は、第2の制御信号に基づいて、静電吸着用内部電極13に、第1の電圧より高い第2の電圧を印加する。
第2の電圧の印加によって、第1領域61において、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面も板状試料Wに接触する。このため、第1領域61においても、突起部30と板状試料Wとの接触面積は大きくなる。よって、第1領域61においても、突起部30と板状試料Wとの間で大きな熱量の移動が可能となる。
第2の電圧の印加によって、第1領域61において、第2突起部30Bおよび第3突起部30Cの頂面も板状試料Wに接触する。このため、第1領域61においても、突起部30と板状試料Wとの接触面積は大きくなる。よって、第1領域61においても、突起部30と板状試料Wとの間で大きな熱量の移動が可能となる。
このように、図9および図10に示す静電チャック部102は、第1〜第3突起部30A〜30Cの存在比が異なる2つの領域61,62を有するため、領域ごとの温度制御が可能となる。よって、板状試料Wの面内の温度分布を調整するのが容易となる。
なお、上述のように、載置面19と板状試料Wとの隙間を流れる冷却ガス(Heガス等)の圧力を制御することにより、静電チャック部2と板状試料Wとの間の熱移動のしやすさを調整することによって、板状試料Wの全体の温度を調節することができる。
この手法(冷却ガスの圧力制御による温度調整)と、本実施形態の温度調整方法、すなわち、板状試料Wと突起部30との接触面積を増減させて板状試料Wの温度を調整する手法とを併用することによって、板状試料Wの領域ごとの温度調整が可能となる。
この手法(冷却ガスの圧力制御による温度調整)と、本実施形態の温度調整方法、すなわち、板状試料Wと突起部30との接触面積を増減させて板状試料Wの温度を調整する手法とを併用することによって、板状試料Wの領域ごとの温度調整が可能となる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、図1に示す静電チャック装置1は、ヒータエレメント5を有するが、本発明の静電チャック装置はヒータ機構がなくてもよい。上述の温度調整方法、すなわち、板状試料Wと突起部30との接触面積を増減させて板状試料Wの温度を調整する手法を採用すれば、ヒータ機構がない静電チャック装置においても板状試料Wの温度制御を安定して行うことができる。
静電チャック装置1では、突起部30は、高さが異なる3種類の第1〜第3突起部30A〜30Cを有するが、突起部は、高さが異なる少なくとも2種類の突起部を有していればよい。例えば、2種類の突起部、すなわち、複数の第1突起部と、第1突起部より低い複数の第2突起部とを有していればよい。この場合、制御部は、第1突起部の頂面と板状試料とを接触させる第1の電圧と、第1突起部および第2突起部の頂面と板状試料とを接触させる第2の電圧と、に電圧を制御する。高さが異なる突起部の種類の数は4以上であってもよい。
例えば、図1に示す静電チャック装置1は、ヒータエレメント5を有するが、本発明の静電チャック装置はヒータ機構がなくてもよい。上述の温度調整方法、すなわち、板状試料Wと突起部30との接触面積を増減させて板状試料Wの温度を調整する手法を採用すれば、ヒータ機構がない静電チャック装置においても板状試料Wの温度制御を安定して行うことができる。
静電チャック装置1では、突起部30は、高さが異なる3種類の第1〜第3突起部30A〜30Cを有するが、突起部は、高さが異なる少なくとも2種類の突起部を有していればよい。例えば、2種類の突起部、すなわち、複数の第1突起部と、第1突起部より低い複数の第2突起部とを有していればよい。この場合、制御部は、第1突起部の頂面と板状試料とを接触させる第1の電圧と、第1突起部および第2突起部の頂面と板状試料とを接触させる第2の電圧と、に電圧を制御する。高さが異なる突起部の種類の数は4以上であってもよい。
1…静電チャック装置、2…静電チャック部、3…冷却ベース部、4、6…接着材、5…ヒータエレメント、7…絶縁部材、8…樹脂層、9…制御部、11…載置板、12…支持板、13…静電吸着用内部電極、14…絶縁材層、15、22…給電用端子、16…電源、17…周縁壁、18…冷却ガス導入孔、19…載置面、19a…底面、20…電源、23…碍子、30…突起部、30A…第1突起部、30B…第2突起部、31、131…先端部、40、140,240…頂面、40a…下端、W…板状試料。
Claims (10)
- 板状試料を静電吸着用電極により吸着するとともに前記板状試料を冷却する静電チャック装置であって、
セラミック焼結体を形成材料とし、一主面が前記板状試料を載置する載置面である静電チャック部と、
前記静電吸着用電極に印加する電圧を制御する制御部と、を有し、
前記電圧を制御することで前記板状試料と前記載置面との接触面積を変化させ、前記板状試料の温度を制御する静電チャック装置。 - 前記載置面には、前記板状試料を支持する複数の突起部が設けられ、
前記複数の突起部は、複数の第1突起部と第2突起部とを有し、
前記複数の第1突起部は、第1の高さに設定され、
前記複数の第2突起部は、前記第1の高さよりも低い第2の高さに設定され、
前記制御部は、前記第1突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第1の電圧と、前記第1の電圧より高く、前記第1突起部の頂面および前記第2突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第2の電圧と、に前記電圧を制御する請求項1に記載の静電チャック装置。 - 前記載置面には、前記板状試料を支持する複数の突起部が設けられ、
前記複数の突起部は、複数の第1突起部と第2突起部と第3突起部とを有し、
前記複数の第1突起部は、第1の高さに設定され、
前記複数の第2突起部は、前記第1の高さよりも低い第2の高さに設定され、
前記複数の第3突起部は、前記第2の高さよりも低い第3の高さに設定され、
前記制御部は、前記第1突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第1の電圧と、前記第1の電圧より高く、前記第1突起部の頂面および前記第2突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第2の電圧と、前記第2の電圧より高く、前記第1突起部の頂面、前記第2突起部の頂面および前記第3突起部の頂面と前記板状試料とを接触させる第3の電圧と、に前記電圧を制御する請求項1に記載の静電チャック装置。 - 前記複数の突起部のうち最も高い高さに設定された突起部は、前記頂面が湾曲している請求項2または3のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記静電チャック部の前記載置面には、単位面積当たりの前記第1突起部と前記第2突起部との存在比が異なる2以上の領域が設定されている請求項2から4のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記頂面の下端の断面積が、0.0314mm2以上、12.6mm2以下である請求項2から5のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記載置面を平面視した面積に対し、複数の前記頂面の下端における断面積の総和が占める比率を5%以上、30%以下とする請求項2から6のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記セラミック焼結体は、アルミナとSiCとの複合材料であり、
20Hz以下の周波数における誘電率が15以上である請求項2から7のいずれか1項に記載の静電チャック装置。 - 前記制御部は、前記板状試料の種類に応じて予め設定された、前記電圧と前記接触面積との対応関係についての情報を記憶し、前記情報に基づいて、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを制御する請求項2から8のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記制御部は、少なくとも前記第1の電圧と前記第2の電圧との間において、前記静電吸着用電極に印加する電圧を任意に制御可能である請求項2から9のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
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JP2015012274A Pending JP2016139649A (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | 静電チャック装置 |
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JP2019145598A (ja) * | 2018-02-19 | 2019-08-29 | 日本特殊陶業株式会社 | 保持装置 |
JP2019201207A (ja) * | 2017-05-15 | 2019-11-21 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 閉ループチャッキング力制御を用いたリアルタイム監視 |
-
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