JP7843337B1 - 溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物、ポリエステル系繊維の製造方法、及びポリエステル系繊維 - Google Patents
溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物、ポリエステル系繊維の製造方法、及びポリエステル系繊維Info
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Abstract
【解決手段】(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有する。(B1)ポリアルキレングリコールの平均分子量は、400以上、4000以下の範囲内である。(B)ポリエステル系共重合体中における(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の含有量は、15質量%以上、60質量%以下の範囲内であり、600以下の分子量を有する低分子量成分の含有量は、15質量%以下である。(B)ポリエステル系共重合体は、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内となるように(A)ポリエステルと混合して溶融紡糸用途に用いられる。
【選択図】なし
Description
溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物は、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを含有する。
(A)ポリエステルは、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物の主成分である。(A)ポリエステルとしては、例えば、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステル等が挙げられる。芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等が挙げられる。
(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有する。(B)ポリエステル系共重合体中における(B1)ポリアルキレングリコールを由来する構成単位は、ポリアルキレングリコールから末端のOHを除いた基である。換言すると、(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを共重合成分として含む。共重合成分とは、(B)ポリエステル系共重合体を形成するモノマー単位をいう。
・昇温速度を遅くすること。
・原料組成物中において、(B21)芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体の少なくとも一方の含有量に対して、(B1)ポリアルキレングリコールの含有量を増大させること。
反応開始温度から反応終了温度まで昇温する昇温速度は、例えば、0.1℃/分以上、5℃/分以下の範囲内である。昇温速度は、一定でもよいし、変化させてもよい。
溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物中における(B)ポリエステル系共重合体の含有量は、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内であり、好ましくは、1質量部以上、10質量部以下の範囲内である。この含有量が0.5質量部以上の場合、染着性を高めることが可能となる。この含有量が15質量部以下の場合、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を溶融紡糸する工程において、糸切れの発生を抑えることが可能となる。
ポリエステル系繊維の製造方法は、上記溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を溶融紡糸する工程を備えている。溶融紡糸する工程は、周知の方法を用いることができる。ポリエステル系繊維の製造方法は、溶融紡糸する工程の前工程として、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を乾燥する工程を備えていることが好ましい。この場合、溶融紡糸する工程において、ポリエステル系樹脂の加水分解による分子量低下を抑えたり、水分を要因とする発泡を抑えたりすることが可能となる。溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を乾燥する工程は、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを混合した混合物を乾燥する工程であってよいし、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを別々に乾燥する工程であってもよい。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(B)ポリエステル系共重合体は、(A)ポリエステルと混合することで溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得る用途に用いられる。(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有する。(B)ポリエステル系共重合体中における(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の平均分子量は、400以上、4000以下の範囲内である。(B)ポリエステル系共重合体中における(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の含有量は、15質量%以上、60質量%以下の範囲内である。(B)ポリエステル系共重合体は、(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内となるよう(A)ポリエステルと混合して用いられる。
次に、実施例及び比較例を説明する。
<(B)ポリエステル系共重合体の合成>
(合成例A)
合成例Aでは、(B1)ポリアルキレングリコール12.1質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル(DMT)49.5質量部、(B22)エチレングリコール38.4質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した。反応容器内の原料を150℃から240℃に徐々に昇温するとともに、水を留去することでエステル交換反応を行った。合成例Aにおけるエステル交換反応の反応時間Tは、450分とした。この反応時間は、150℃から240℃まで昇温する昇温時間であり、450分後に240℃となるように、ほぼ一定の昇温速度で昇温した。
・(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:1540、日油株式会社製、商品名:PEG#1540
・(B21)芳香族ジカルボン酸:テレフタル酸ジメチル、富士フィルム和光純薬株式会社製
・(B22)ジオール:エチレングリコール(モノエチレングリコール:MEG)、富士フィルム和光純薬株式会社製
・エステル化触媒:チタンテトラノルマルブトキシド
・重縮合触媒:チタンテトラノルマルブトキシド
(合成例B)
合成例Bでは、(B1)ポリアルキレングリコール13.0質量部、(B21)テレフタル酸(TPA)45.7質量部、(B22)エチレングリコール41.3質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した。反応容器内の原料を150℃から240℃に徐々に昇温するとともに、水を留去することでエステル化反応を行った。合成例Bにおけるエステル化反応の反応時間Tを450分とした。この反応時間は、150℃から240℃までに昇温する昇温時間であり、450分後に240℃となるように、ほぼ一定の昇温速度で昇温した。
・(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:1540、日油株式会社製、商品名:PEG#1540
・(B21)芳香族ジカルボン酸:テレフタル酸、富士フィルム和光純薬株式会社製
・(B22)ジオール:エチレングリコール(モノエチレングリコール:MEG)、富士フィルム和光純薬株式会社製
・エステル化触媒:チタンテトラノルマルブトキシド
・重縮合触媒:チタンテトラノルマルブトキシド
(合成例C)
合成例Cでは、(B1)PAG36.2質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル37.5質量部、(B22)エチレングリコール26.3質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Dでは、エステル交換反応の反応時間Tを450分から200分に変更した以外は、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例5では、エステル交換反応の反応時間Tを450分から180分に変更した以外は、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Fでは、以下の(B1)PAGを用いた。
(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:600、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-600
合成例Fでは、(B1)PAG12.3質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル50.5質量部、(B22)エチレングリコール37.2質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Gでは、以下の(B1)PAGを用いた。
合成例Gの(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:2000、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-2000
合成例Gでは、(B1)PAG12.0質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル48.9質量部、(B22)エチレングリコール39.1質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Hでは、以下の(B1)PAGを用いた。
合成例Hの(B1)PAG:ポリプロピレングリコール(PPG)、平均分子量:2000、株式会社ADEKA製、商品名:アデカポリエーテルP-2000
合成例Hでは、(B1)PAG12.0質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル48.9質量部、(B22)エチレングリコール39.1質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Iでは、以下の(B1)PAGを用いた。
合成例Iの(B1)PAG:ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、平均分子量:2000、三菱ケミカル株式会社製、商品名:PTMG2000
合成例Iでは、(B1)PAG12.0質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル48.9質量部、(B22)エチレングリコール39.1質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Jでは、以下の(B1)PAGを用いた。
合成例Jの(B1)PAG:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(POEPOPG)、平均分子量:2000、株式会社ADEKA製、商品名:アデカプルロニックL-44
合成例Jでは、(B1)PAG12.0質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル48.9質量部、(B22)エチレングリコール39.1質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Kでは、以下の二種類の(B1)PAGを用いた。
・第1の(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:3400、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-4000S
・第2の(B1)PAG:ポリプロピレングリコール(PPG)、平均分子量:2000、株式会社ADEKA製、商品名:アデカポリエーテルP-2000
合成例Kでは、第1の(B1)PAG15.8質量部、第2の(B1)PAG3.2質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル45.1質量部、(B22)エチレングリコール36.0質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Lでは、以下の(B1)PAGを用いた。
合成例Lの(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG)、平均分子量:3400、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-4000S
合成例Lでは、(B1)PAG12.0質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル48.9質量部、(B22)エチレングリコール39.1質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Mでは、以下の(B1)PAGを用いた。
(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG、平均分子量:400、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-400)
合成例Mでは、(B1)PAG12.4質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル51.4質量部、(B22)エチレングリコール36.2質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例Nでは、以下の(B1)PAGを用いた。
(B1)PAG:ポリエチレングリコール(PEG、平均分子量:1000、三洋化成工業株式会社製、商品名:PEG-1000)
合成例Nでは、(B1)PAG3.4質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル54.0質量部、(B22)エチレングリコール42.6質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例O,P,Qでは、合成例Aと同じ原料を用いた。
合成例Oでは、(B1)PAG5.7質量部、(B21)テレフタル酸ジメチル52.7質量部、(B22)エチレングリコール41.5質量部、及びエステル化触媒0.01質量部を反応容器内に投入した後、合成例Aと同様に、(B)ポリエステル系共重合体の合成を行った。
合成例A~Qの各合成例で得られた(B)ポリエステル系共重合体を水中にストランド状に押し出した後、冷却したものをカッティングし、チップ(ペレット)状のポリエステル系共重合体を作製した。チップ状のポリエステル系共重合体を80℃、120分間の条件で乾燥させることでサンプルを得た。サンプルの形状は、楕円柱形状であり、断面楕円長径4~5mm、短径2~3mm、高さ4~5mmであった。
(B)ポリエステル系共重合体中における(B1)ポリアルキレングリコール(以下、「PAG」と言う。)を由来とする構成単位の含有量を、表1中の“B1”、“含有量[質量%]”欄に示す。(B)ポリエステル系共重合体中における(B21)芳香族ジカルボン酸を由来とする構成単位の含有量及び芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を由来とする構成単位の含有量を、表1中の“B21”、“含有量[質量%]”欄に示す。(B)ポリエステル系共重合体中における(B22)ジオールを由来とする構成単位の含有量を、表1中の“B22”、“含有量[質量%]”欄に示す。
核磁気共鳴装置:日本電子株式会社製、商品名:ECZ-500R
重溶媒:重水素化トリフルオロ酢酸
積算回数:16回
(B)ポリエステル系共重合体のサンプル濃度:サンプル0.01g/重溶媒0.7mL
(B1)ポリアルキレングリコールの含有量は、テレフタル酸由来の化学シフト(8.4ppm)の積分値を4.0と設定し、(B1)ポリアルキレングリコールの化学シフトの積分値との相対値により求めた。エチレングリコールの化学シフトは、5.1ppmであり、ポリエチレングリコール(PEG)の化学シフトは、4.2ppmである。ポリプロピレングリコール(PPG)の化学シフトは、1.5ppmである。ポリテトラメチレングリコール(PTMG)の化学シフトは、2.0ppmである。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(POEPOPG)の化学シフトは、1.5ppm及び2.0ppmである。
(B1)PAGの平均分子量を表1中の“B1”、平均分子量欄に示す。表1に示す(B1)PAGの平均分子量は、原料の(B1)PAGの平均分子量である。(B)ポリエステル系共重合体中の(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の平均分子量は、表1に示す平均分子量からOHの分子量を除いた値に相当する。
水5mlとエタノール10mlの混合溶液に(B)ポリエステル系共重合体のサンプル1gと水酸化ナトリウム3gとを添加し、120℃で20時間加熱しアルカリ分解させた。アルカリ分解物を中和し、ろ過して中和塩を取り除き、ろ液を乾固させた。この乾固物をクロロホルムにて抽出した後、クロロホルムを除去し、ポリアルキレングリコールの抽出物を得た。
・検出装置:RI検出器(HLC-8320GPCに付属の検出器)
・移動相:テトラヒドロフラン
・カラム:TSKgel superMultipore HZ-M(東ソー株式会社製)を2本と、TSKgel superMultipore HZ-H(東ソー株式会社製)を1本と、を直列に接続したものを用いた。
・RI検出器の温度:35℃
・サンプル注入量:5μL
・流速:0.35mL/分
・測定時間:20分
<(B)ポリエステル系共重合体に含有される低分子量成分の含有量>
(B)ポリエステル系共重合体に含有される低分子量成分の含有量を表2中の“低分子量成分の含有量[質量%]”欄に示す。
次に、浸漬液のろ液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって分析し、低分子量成分の含有量を算出した。GPCの条件は、上記PAGの平均分子量の測定におけるGPCの条件と同様である。低分子量成分の含有量は、浸漬液のろ液中に含有する成分の全体の面積を1としたときの分子量(数平均分子量)が600以下の成分のピークの面積比率Aから下記式により低分子量成分の含有量を算出した。
<固有粘度の測定>
(B)ポリエステル系共重合体の固有粘度を表2中の“固有粘度IV値”欄に示す。
(A)ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ株式会社製、商品名:MA-6102-K、固有粘度:0.6)を準備した。上記合成例Aで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルを140℃、100mL/minの窒素気流下、8時間の条件で乾燥させた。表3に示すように、(A)ポリエステル95質量部と、(B)ポリエステル系共重合体5質量部とを押出混練機を用いて溶融混練することで、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た。
・紡糸温度:280℃
・冷却温度:20℃
・冷却風速度:1.8m/s
・第1引取ローラーの速度(延伸速度):500m/min
・第1引取ローラーの温度(延伸温度):100℃
・第2引取ローラーの速度(延伸速度):2500m/min
・第2引取ローラーの温度(延伸温度):115℃
・延伸倍率:5.0倍
・巻取速度:2470m/min
上記紡糸工程により、80デニール(約88.8dtex)/48フィラメントの生糸(FDY)を得た。
表3に示すように、実施例2では、上記合成例Bで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルを用いた以外は、実施例1と同様に溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た後、紡糸工程を行った。
表3に示すように、実施例3,4では、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物中の(B)ポリエステル系共重合体のサンプルの含有量を変更した以外は、実施例1と同様に溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た後、紡糸工程を行った。
表3及び表4に示すように、実施例5~14では、上記合成例C~Lで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルを用いた以外は、実施例1と同様に溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た後、紡糸工程を行った。
表5に示すように、比較例1,2では、合成例A,Bで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルを(A)ポリエステルに配合せずに、合成例A,Bで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルのみを用いて、実施例1と同様に紡糸工程を行った。
表5に示すように、比較例3,4では、(A)ポリエステルと、(B)ポリエステル系共重合体のサンプルと質量部を変更した以外は、実施例1と同様に溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た後、紡糸工程を行った。
表5に示すように、比較例5~7では、合成例O~Qで得られた(B)ポリエステル系共重合体のサンプルを用いた以外は、実施例1と同様に溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を得た後、紡糸工程を行った。
表5に示すように、比較例7では、(A)ポリエステルのみを用いた以外は、実施例1と同様に紡糸工程を行った。
上記紡糸工程により連続紡糸を1時間行ったときの糸切れの発生の有無を確認した。糸切れが発生しなかった場合を優れると判定し、紡糸できたものの30分以上、1時間未満で糸切れが発生した場合を良好と判定し、30分未満で糸切れが発生した場合を不良と判定した。表3~5の“紡糸性”欄には、優れる場合を“a”、良好の場合を“b”、不良の場合を“c”で示す。
各実施例及び各比較例で得られた生糸を一口試験筒編機(英光産業株式会社製、商品名:model NCR-E)を用いて、20ゲージで筒編みすることで、染色用の試験片を作成した。
実施例1~14及び比較例1~7では、以下の<染色条件1>により試験片を染色した。
染色条件1では、染色温度を低温に設定した。染色条件1では、染色浴を昇温速度2℃/分で60℃から100℃に昇温した後、100℃で60分間保持した。次に、染色浴を70℃に降温した後、染色浴から試験片を取り出した。
<染色条件2>
染色条件2では、染色温度を高温に設定した。染色条件2では、染色浴を昇温速度2℃/分で60℃から130℃に昇温した後、130℃で30分間保持した。次に、70℃に降温した後、染色浴から試験片を取り出した。
染色された試験片について、分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、商品名:CM-3600d)を用いて400~700nmの10nm毎のK/S値を求めた後、これらK/S値の積分値を求めた。比較例8の試験片における積分値を100とした場合の比較例8以外の各実施例及び各比較例の試験片における積分値を求めた。この積分値を比較例8以外の各実施例及び各比較例の試験片の染着率とした。その結果を表3~5に示す。
染色された試験片を目視観察し、色の薄いスジや染色ムラの有無を確認した。表3~5の“色ムラ”欄には、色の薄いスジや染色ムラが確認されなかった場合を、染色ムラの低減効果に優れると判定した。また、色の薄いスジや染色ムラが少量確認された場合を染色ムラの低減効果が良好であると判定した。また、色の薄いスジや染色ムラが多く確認された場合を染色ムラの低減効果に劣ると判定した。表3~5の“染色ムラ”欄には、染色ムラの低減効果に優れる場合を“a”、染色ムラの低減効果が良好の場合を“b”、染色ムラの低減効果に劣る場合を“c”で示す。
JIS L0844:2011のA-5法に準じて洗濯堅牢度の試験を行い、汚染用グレースケール(JIS L0805:2005)を用いて洗濯堅牢度の級数を決定した。その結果を表1~3に示す。この洗濯堅牢度の級数が大きいほど、堅牢度に優れている。洗濯堅牢度について、洗濯堅牢度が3級以上の場合を合格と判定した。表1~3の“判定結果”欄には、合格の場合を“a”、不合格の場合を“c”で示す。
Claims (3)
- (A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを含有する溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物であって、
前記(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有し、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の平均分子量は、400以上、4000以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の含有量は、15質量%以上、60質量%以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中において、600以下の分子量を有する低分子量成分の含有量は、15質量%以下であり、
前記溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物中における前記(B)ポリエステル系共重合体の含有量は、前記(A)ポリエステルと前記(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内である、溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物。 - 溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物を溶融紡糸する工程を備えるポリエステル系繊維の製造方法であって、
前記溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物は、
(A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを含有し、
前記(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有し、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の平均分子量は、400以上、4000以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の含有量は、15質量%以上、60質量%以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中において、600以下の分子量を有する低分子量成分の含有量は、15質量%以下であり、
前記溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物中における前記(B)ポリエステル系共重合体の含有量は、前記(A)ポリエステルと前記(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内である、ポリエステル系繊維の製造方法。 - (A)ポリエステルと(B)ポリエステル系共重合体とを含有するポリエステル系繊維であって、
前記(B)ポリエステル系共重合体は、(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位を有し、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の平均分子量は、400以上、4000以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中における前記(B1)ポリアルキレングリコールを由来とする構成単位の含有量は、15質量%以上、60質量%以下の範囲内であり、
前記(B)ポリエステル系共重合体中において、600以下の分子量を有する低分子量成分の含有量は、15質量%以下であり、
前記ポリエステル系繊維中における前記(B)ポリエステル系共重合体の含有量は、前記(A)ポリエステルと前記(B)ポリエステル系共重合体との合計100質量部に対して、0.5質量部以上、15質量部以下の範囲内である、ポリエステル系繊維。
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| JP2024221556A JP7843337B1 (ja) | 2024-12-18 | 2024-12-18 | 溶融紡糸用ポリエステル系樹脂組成物、ポリエステル系繊維の製造方法、及びポリエステル系繊維 |
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|---|---|---|---|---|
| JPH04285631A (ja) * | 1991-03-13 | 1992-10-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 熱可塑性ポリエステルエラストマー |
| JPH06158429A (ja) * | 1992-11-24 | 1994-06-07 | Teijin Ltd | 制電性ポリエステル繊維 |
| JPH1160916A (ja) * | 1997-08-20 | 1999-03-05 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ポリエステル樹脂組成物 |
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| JP2010236144A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Teijin Fibers Ltd | 制電性ポリエステル繊維 |
-
2024
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Patent Citations (6)
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