JP7842576B2 - 乳化組成物 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、セルロース繊維のアニオン性基及び水酸基から選ばれる1種以上に修飾基が結合されてなる疎水変性セルロース繊維とSP値が10以下の油とを有する膜が開示されている。
〔1〕 以下の成分(A)~(D)を含有する乳化組成物。
(A)アニオン性基及びヒドロキシ基からなる群より選択される1種以上に修飾基を導入するための化合物が結合してなる疎水変性セルロース繊維
(B)水
(C)25℃1気圧で液体の有機化合物
(D)高分子化合物(ただし、前記修飾基を導入するための化合物を除く。)
〔2〕 成分(A-1)アニオン変性セルロース繊維、
成分(A-2)修飾基を導入するための化合物、
成分(B)水、及び
成分(C)25℃1気圧で液体の有機化合物
を混合して乳化混合物を調製する工程、並びに
調製された乳化混合物と成分(D)高分子化合物(ただし、前記修飾基を導入するための化合物を除く。)のエマルション又はディスパーションとを混合して乳化組成物を調製する工程、を有する、乳化組成物の製造方法。
〔3〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物、又は前記〔2〕に記載の乳化組成物の製造方法で製造される乳化組成物を乾燥して得られる膜。
〔4〕 請求項〔1〕に記載の乳化組成物、又は前記〔2〕に記載の乳化組成物の製造方法で製造される乳化組成物を塗布して乾燥させる工程を有する、膜の製造方法。
本発明の乳化組成物は、以下の成分(A)~(D)を含有する。
<成分(A)>
成分(A)は、アニオン性基及びヒドロキシ基からなる群より選択される1種以上に、修飾基を導入するための化合物が結合してなる疎水変性セルロース繊維である。即ち、本明細書における疎水変性セルロース繊維とは、セルロース繊維に高分子化合物が結合したもの(構造(a))、又はセルロース繊維に炭化水素系化合物が結合したもの(構造(b))である。構造(a)の疎水変性セルロース繊維として好ましいものは、アニオン変性セルロース繊維に高分子化合物が結合したものであり、より好ましくは、アニオン変性セルロース繊維のアニオン性基に高分子化合物が結合したものである。構造(b)の疎水変性セルロース繊維として好ましいものは、アニオン変性セルロース繊維に炭化水素系化合物が結合したものであり、より好ましくは、アニオン変性セルロース繊維のアニオン性基に炭化水素系化合物が結合したものである。ここで、該炭化水素系化合物としては、合計炭素数16以上40以下のものが好ましい。
高分子化合物及び炭化水素系化合物(好ましくはカチオン性基を有する炭化水素系化合物)のような、修飾基を導入するための化合物を、本明細書では「修飾用化合物」と記載することがある。
疎水変性セルロース繊維は、その原料として天然セルロースを使用していることに起因して、セルロースI型結晶構造を有することが好ましい。疎水変性セルロース繊維の結晶化度は、成膜時の強度発現の観点から、好ましくは10%以上であり、より好ましくは15%以上であり、更に好ましくは20%以上である。また、原料入手性の観点から、好ましくは90%以下であり、より好ましくは85%以下であり、更に好ましくは80%以下であり、更に好ましくは75%以下である。セルロースI型結晶化度は、後述の実施例に記載の方法によって測定される。
疎水変性セルロース繊維の平均繊維径としては、取扱い性の観点から、好ましくは0.1nm以上、より好ましくは1.0nm以上、更に好ましくは2.0nm以上であり、成膜した時の強度の観点から、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。疎水変性セルロース繊維の平均繊維径は、後述の実施例に記載の方法によって測定される。
[構造(a)の疎水変性セルロース繊維]
構造(a)の疎水変性セルロース繊維の一つの好ましい態様は、下記一般式(T-Ce)で示される構造を有する。なお、構造(a)は、アニオン性基を有さないセルロース繊維のヒドロキシ基に修飾基を結合させた疎水変性セルロース繊維であってもよい。
構造(b)の疎水変性セルロース繊維における修飾基は炭化水素系化合物由来のものである。炭化水素系化合物としては、カチオン性基を有する炭化水素系化合物が好ましく、この場合、アニオン変性セルロース繊維のアニオン性基に対する修飾基の結合様式はイオン結合であり、構造(b)の疎水変性セルロース繊維は、セルロース繊維表面のアニオン性基に、修飾基が持つカチオン性基が静電相互作用を介して吸着している状態である。
疎水変性セルロース繊維における修飾基の結合量(mmol/g)及び導入率(モル%)とは、疎水変性セルロース繊維に導入された修飾基の量及び割合のことである。具体的には後述の実施例に記載の方法により測定される。修飾基の結合量及び導入率は、修飾用化合物の添加量、種類、反応温度、反応時間、溶媒などによって調整することができる。
成分(A)の疎水変性セルロース繊維は、例えば、(1)原料のセルロース繊維にアニオン性基を導入してアニオン変性セルロース繊維を得る工程、及び(2)該アニオン変性セルロース繊維に、高分子化合物及び/又は炭化水素系化合物を結合させて、疎水変性セルロース繊維を得る工程、を含む方法が挙げられる。
成分(A-1)アニオン変性セルロース繊維、
成分(A-2)修飾基を導入するための化合物、
成分(B)水、並びに
成分(C)25℃1気圧で液体の有機化合物
を混合する工程が挙げられる。かかる態様は、後述の乳化混合物の製造工程、即ち、成分(A-1)、成分(A-2)、成分(B)及び成分(C)を混合する工程と同一である。かかる態様によれば、疎水変性セルロース繊維と乳化混合物とを同一の工程で製造できるため、より好ましい製造方法ということができる。
本発明で用いられるアニオン変性セルロース繊維は、原料のセルロース繊維に酸化処理又はアニオン性基の付加処理を施して、少なくとも1つ以上のアニオン性基を導入してアニオン変性させることによって得ることができる。
セルロース繊維にカルボキシ基を導入する方法としては、例えばセルロースのヒドロキシ基を酸化してカルボキシ基に変換する方法や、セルロースのヒドロキシ基にカルボキシ基を有する化合物、カルボキシ基を有する化合物の酸無水物及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を反応させる方法が挙げられる。
セルロース繊維にアニオン性基としてスルホン酸基を導入する方法としては、セルロース繊維に硫酸を添加し加熱する方法等が挙げられる。
セルロース繊維にアニオン性基としてリン酸基を導入する方法としては、乾燥状態又は湿潤状態のセルロース繊維に、リン酸又はリン酸誘導体の粉末や水溶液を混合する方法や、セルロース繊維の分散液にリン酸又はリン酸誘導体の水溶液を添加する方法等が挙げられる。これらの方法を採用した場合、一般的に、リン酸又はリン酸誘導体の粉末や水溶液を混合または添加した後に、脱水処理及び加熱処理等を行う。
このようにして得られるアニオン変性セルロース繊維中に含まれるアニオン性基は、例えばカルボキシ基、スルホン酸基及びリン酸基等が挙げられる。前記アニオン性基は、セルロース繊維への修飾基の導入効率の観点から、カルボキシ基であることが好ましい。アニオン変性セルロース繊維におけるアニオン性基の対となるイオン(カウンターイオン)としては、例えば、製造時のアルカリ存在下で生じるナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン及びアルミニウムイオン等の金属イオンや、これらの金属イオンを酸で置換して生じるプロトン等が挙げられる。
成分(A)の疎水変性セルロース繊維は、成分(A-1)と成分(A-2)とを混合して両者を結合させることにより製造することができる。かかる製造方法としては、公知の方法、例えば特開2015-143336号公報に記載の方法を用いることができる。
成分(A-2)の修飾基を導入するための化合物としては、好ましくは、高分子化合物及び/又は炭化水素系化合物である。
高分子化合物は、市販品を用いるか、公知の方法に従って調製することができる。高分子化合物は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
アミノ変性シリコーンとは、アミノ基を有するシリコーンである。アミノ変性シリコーンとしては、25℃での動粘度が10mm2/s以上20,000mm2/s以下のものが好ましい。さらに、アミノ当量が400g/mol以上16,000g/mol以下のアミノ変性シリコーンが好ましいものとして挙げられる。
-C3H6-NH2
-C3H6-NH-C2H4-NH2
-C3H6-NH-[C2H4-NH]e-C2H4-NH2
-C3H6-NH(CH3)
-C3H6-NH-C2H4-NH(CH3)
-C3H6-NH-[C2H4-NH]f-C2H4-NH(CH3)
-C3H6-N(CH3)2
-C3H6-N(CH3)-C2H4-N(CH3)2
-C3H6-N(CH3)-[C2H4-N(CH3)]g-C2H4-N(CH3)2
-C3H6-NH-cyclo-C5H11
(ここで、e、f、gは、それぞれ1~30の数である。)
H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2 (a2)
炭化水素系化合物としては、カチオン性基を有する炭化水素系化合物が好ましい。カチオン性基を有する炭化水素系化合物とは、一つのカチオン性基に対して一つ以上の炭化水素基が結合したものである。カチオン性基を有する炭化水素系化合物の合計炭素数は、耐久性向上の観点から、好ましくは16以上、さらに好ましくは18以上であり、ハンドリング性の観点から、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは26以下である。
カチオン性基を有する炭化水素系化合物は、オキシアルキレン基を含まないものがより好ましい。
前記炭化水素系化合物における炭化水素基としては、例えば、鎖式飽和炭化水素基、鎖式不飽和炭化水素基、環式飽和炭化水素基、及び芳香族炭化水素基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、入手性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上、更に好ましくは12以上、更に好ましくは16以上であり、同様の観点から、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは24以下である。なお、炭化水素基の炭素数とは、別に規定の無い限り、一つの炭化水素基における炭素数のことを意味する。
疎水変性セルロース繊維の製造方法のいずれかの段階においてセルロースを微細化することにより、マイクロメータースケールのセルロースをナノメータースケールに微細化することができる。平均繊維径をナノメートルサイズにまで小さくすることによって、成膜時の強度が向上するため、微細化処理工程をさらに実施することが好ましい。
本発明における成分(B)は水である。成分(B)は、疎水変性セルロース繊維の製造の際の溶媒として、及び本発明の乳化組成物の構成成分の一つとしての役割を有する。
本発明における成分(C)は25℃1気圧で液体の有機化合物である。成分(C)は疎水変性セルロース繊維の製造の際の溶媒であってもよい。
25℃1気圧で液体の有機化合物の水への溶解度は、25℃の水100gあたり、10g以下が好ましく、1g以下が更に好ましい。
成分(C)の分子量は、耐久性向上の観点から、好ましくは100,000以下、より好ましくは50,000以下、更に好ましくは10,000以下であり、同上の観点から、好ましくは100以上、より好ましくは200以上である。
油脂としては、例えば、大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実油、ナタネ油、ヒマシ油などの植物油や動物油等が挙げられる。
成分(D)は高分子化合物であって、前記修飾基を導入するための化合物(修飾用化合物)に該当しない高分子化合物である。具体的には、成分(D)は、下記成分(X)及び成分(Y)からなる群より選択される1種以上の化合物であることが、耐久性向上の観点から好ましい。乳化組成物には、成分(X)及び成分(Y)の両方が含まれていてもかまわない。
(X)主鎖に、エステル基、アミド基、ウレタン基、アミノ基、エーテル基及びカーボネート基からなる群より選択される1種以上の基を有する高分子化合物。
(Y)側鎖に、エステル基又はアミド基を有するメタクリル系又はアクリル系高分子化合物。
主鎖にエステル基を有する成分(X)としては、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、及びアルケニルコハク酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等のジオールとの縮合物等、あるいは、グルコール酸、乳酸などの一分子内にヒドロキシ基とカルボキシル基の両方を有する化合物の縮合物が挙げられる。
側鎖にエステル基若しくはアミド基を有するメタクリル系又はアクリル系高分子(本明細書において、単に(メタ)アクリル系高分子ともいう)としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のポリアルキル(メタ)アクリレート、スチレンアクリル、ウレタンアクリル等アクリルとの共重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN-メチル(メタ)アクリルアミド、ポリN,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリN-フェニル(メタ)アクリルアミド等のポリ(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
乳化混合物に成分(D)をエマルション又はディスパーションの形態で混合することで、本発明の乳化組成物を製造することができる。成分(D)を配合することによって、乾燥膜と対象基板との接着性を高めることが可能である。特にステンレスやアルミ、銅などの金属表面やポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリルなどのプラスチック表面、アクリル系やエポキシ系、シリル系、ウレタン系塗料、例えば、建築用塗料、防汚塗料、防食用塗料、船舶用塗料、自動車用塗料、工業用塗料、防雪塗料、家庭用塗料などの塗料の乾燥塗膜上に塗布した際、乾燥後に顕著に接着性が向上する。
乳化組成物に高分子エマルションを配合することによって、乳化組成物の粘度を向上させることも可能である。乳化組成物の粘度を高めることで、垂直面に厚く塗工した際も液ダレを抑制することができる。
成分(D)のエマルションは、o/w型エマルションであることが好ましい。
本発明の乳化組成物は、成分(E)のポリエーテル変性シリコーン化合物を含んでいてもよい。かかる成分(E)を乳化組成物に配合することによって、耐久性に優れた膜を得ることができる。成分(E)の一例としては、メチルシリコーン鎖を主鎖とし、ポリオキシエチレン基からなる側鎖をもつ化合物が挙げられ、具体的には、下記一般式で示される化合物が挙げられる。
HLB値=20×親水基部の分子量の総和/分子量
本発明の効果を損ねない範囲で、揮発性の有機溶媒を乳化組成物に配合することも可能である。揮発性有機溶媒を配合することによって、乳化組成物の乾燥速度を高めたり、対象基板との馴染みを良くする効果がある。有機溶媒の種類としては、水との溶解性が高いものであることが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノールなどのアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどが挙げられる。これらの中で、乳化組成物の乾燥速度を高める観点から、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトンが好ましく、対象基板との馴染みを良くする観点から、2-プロパノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンが好ましい。
本発明の乳化組成物は、前記成分以外に、増粘剤、可塑剤、結晶核剤、充填剤(無機充填剤、有機充填剤)、加水分解抑制剤、難燃剤、酸化防止剤、炭化水素系ワックス類やアニオン型界面活性剤である滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、光安定剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、発泡剤、界面活性剤;でんぷん類、アルギン酸等の多糖類;ゼラチン、ニカワ、カゼイン等の天然たんぱく質;タンニン、ゼオライト、セラミックス、金属粉末等の無機化合物;香料;流動調整剤;レべリング剤;導電剤;紫外線分散剤;消臭剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。また同様に、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の高分子材料や他の組成物を添加することも可能である。
本発明の乳化組成物は、前記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を必須成分として含む組成物であり、乳化状態の組成物、即ち乳化組成物である。本発明における乳化は、水と、25℃1気圧で液体の有機化合物を混合した状態で機械力をかけ、一方の液中に他方の液滴が微細に分散した状態とすることである。
本発明の乳化組成物は、前記成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を含む乳化混合物に成分(D)のエマルション又はディスパーションを配合することが好ましい。
本発明の乳化組成物及び前記乳化混合物は、o/w型エマルション、w/o型エマルションのどちらでもよいが、好ましくはo/w型エマルションである。
乳化組成物中、成分(D)の含有量としては、固形分換算で、耐久性及び耐ブリード性の向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、一方、滑液性の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
乳化組成物中、成分(D)と成分(C)との質量比(D/C)は、耐久性と耐ブリード性の向上の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上であり、滑液性の観点から、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下である。
本発明の乳化組成物の製造方法は、前述の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)等を混合する工程を有するものである。ここで、疎水変性セルロース繊維の水分散液に25℃1気圧で液体の有機化合物を混合してもよく、あるいは、疎水変性セルロース繊維の該有機化合物分散液と水とを混合してもよい。
好ましくは、成分(A-1)と成分(A-2)とを、成分(B)及び成分(C)の存在下で混合する工程を含む製造方法が好ましい。
本発明の、乳化組成物を乾燥して得られる膜の製造方法は、前記本発明の乳化組成物又は前記本発明の乳化組成物の製造方法によって得られた乳化組成物を塗布して乾燥させる工程を含む。
本発明の膜の厚みは特に制限はなく、膜の耐久性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは5μm以上であり、経済性の観点から、好ましくは2000μm以下、より好ましくは1200μm以下、更に好ましくは500μm以下、更に好ましくは200μm以下である。なお、膜の厚みは、アプリケーター等の塗布用具による塗膜厚の設定や、スプレー等による塗布量や媒体の割合を調整することにより、所望の値とすることができる。なお、膜の厚みは後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
本発明の膜は、実施例記載の方法による、耐久性の観点から、成分(C)のブリード率が好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下である。
測定対象のセルロース繊維に水を加えて、その含有量が0.0001質量%の分散液を調製する。該分散液をマイカ(雲母)上に滴下して乾燥したものを観察試料として、原子間力顕微鏡(AFM)(Digital instrument社製、Nanoscope II Tappingmode AFM;プローブはナノセンサーズ社製、Point Probe(NCH)を使用)を用いて、該観察試料中のセルロース繊維の繊維高さ(繊維のあるところとないところの高さの差)を測定する。その際、該セルロース繊維が確認できる顕微鏡画像において、セルロース繊維を100本以上抽出し、それらの繊維高さから平均繊維径を算出する。繊維方向の距離より、平均繊維長を算出する。平均アスペクト比は平均繊維長/平均繊維径より算出する。AFMによる画像で分析される高さを繊維径とみなすことができる。
測定対象のセルロース繊維に脱イオン水を加えて、その含有量が0.01質量%の分散液を調製する。該分散液を湿式分散タイプ画像解析粒度分布計(ジャスコインターナショナル社製、IF-3200)を用いて、フロントレンズ:2倍、テレセントリックズームレンズ:1倍、画像分解能:0.835μm/ピクセル、シリンジ内径:6515μm、スペーサー厚み:500μm、画像認識モード:ゴースト、閾値:8、分析サンプル量:1mL、サンプリング:15%の条件で測定する。セルロース繊維を100本以上測定し、それらの平均ISO繊維径を平均繊維径をとして、平均ISO繊維長を平均繊維長として算出する。
乾燥質量0.5gの測定対象のセルロース繊維を100mLビーカーにとり、脱イオン水又はメタノール/水=2/1の混合溶媒を加えて全体で55mLとし、ここに0.01M塩化ナトリウム水溶液5mLを加えて分散液を調製する。測定対象のセルロース繊維が十分に分散するまで該分散液を攪拌する。この分散液に0.1M塩酸を加えてpHを2.5~3に調整し、自動滴定装置(東亜ディーケーケー社製、AUT-701)を用い、0.05M水酸化ナトリウム水溶液を、待ち時間60秒の条件で該分散液に滴下し、1分ごとの電導度及びpHの値を測定する。pH11程度になるまで測定を続け、電導度曲線を得る。この電導度曲線から、水酸化ナトリウム滴定量を求め、次式により、測定対象のセルロース繊維のアニオン性基含有量を算出する。
アニオン性基含有量(mmol/g)=[水酸化ナトリウム滴定量×水酸化ナトリウム水溶液濃度(0.05M)]/[測定対象のセルロース繊維の質量(0.5g)]
測定対象の酸化セルロース繊維のカルボキシ基含有量を、上記アニオン性基含有量の測定方法によって測定する。
一方、これとは別に、ビーカーに、測定対象の酸化セルロース繊維の水分散液100g(固形分含有量1.0質量%)、酢酸緩衝液(pH4.8)100g、2-メチル-2-ブテン0.33g、亜塩素酸ナトリウム0.45gを加え25℃で16時間撹拌して、酸化セルロース繊維に残存するアルデヒド基の酸化処理を行う。反応終了後、脱イオン水にて洗浄を行い、アルデヒド基を酸化処理したセルロース繊維を得る。反応液を凍結乾燥処理し、得られた乾燥品のカルボキシ基含有量を上記アニオン性基含有量の測定方法で測定し、「酸化処理した酸化セルロース繊維のカルボキシ基含有量」を算出する。続いて、式1にて測定対象の酸化セルロース繊維のアルデヒド基含有量を算出する。
ハロゲン水分計(島津製作所社製、MOC-120H)を用いて測定する。サンプル1gに対して150℃恒温で30秒ごとの測定を行い、質量減少がサンプルの初期量の0.1%以下となった値を固形分含有量とする。
疎水変性セルロース繊維の結晶構造は、X線回折計(リガク社製、MiniFlexII)を用いて以下の条件で測定することにより確認する。
測定条件は、X線源:Cu/Kα-radiation、管電圧:30kv、管電流:15mA、測定範囲:回折角2θ=5~45°、X線のスキャンスピード:10°/minとする。測定用サンプルは面積320mm2×厚さ1mmのペレットに圧縮して作製する。また、セルロースI型結晶構造の結晶化度は得られたX線回折強度を、以下の式Aに基づいて算出する。
セルロースI型結晶化度(%)=[(I22.6-I18.5)/I22.6]×100
〔式中、I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
したがって、上記式Aで得られる結晶化度が35%以下の場合には、以下の式Bに基づいて算出した値を結晶化度として用いることができる。
セルロースI型結晶化度(%)=[Ac/(Ac+Aa)]×100
〔式中、Acは、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)、(011面)(回折角2θ=15.1°)および(0-11面)(回折角2θ=16.2°)のピーク面積の総和、Aaはアモルファス部(回折角2θ=18.5°)のピーク面積を示し、各ピーク面積は得られたX線回折チャートをガウス関数でフィッティングすることで求める〕
疎水変性セルロース繊維におけるセルロース繊維(換算量)は、以下の方法によって測定する。
(1)添加される「修飾用化合物」が1種類の場合
セルロース繊維量(換算量)を下記式Cによって算出する。
<式C>
セルロース繊維量(換算量)(g)=疎水変性セルロース繊維の質量(g)/〔1+修飾用化合物の分子量(g/mol)×修飾基の結合量(mmol/g)×0.001〕
(2)添加される「修飾用化合物」が2種類以上の場合
各化合物のモル比率(即ち、添加される化合物の合計モル量を1とした時のモル比率)を考慮して、セルロース繊維量(換算量)を算出する。
B型粘度計(東機産業TVB-10)No.1ローターを用いて、25℃、回転速度60RPM、1分後の粘度を測定する。
Cryo-SEMによる乳化組成物の観察は、FEI社製電界放射型走査電子顕微鏡Scios DualBeamを用いて行う。凍結した乳化組成物から水分を徐々に昇華させながら観察を行う。加速電圧2kV、倍率25000倍にて観察を行う。
レーザー回折法による乳化滴の粒径測定は、堀場製作所製LA-960を用いて行う。
測定条件:測定用セルに水を加え、吸光度が適正範囲になる濃度で体積粒度分布及び体積中位粒径(D50)を測定する。なお、相対屈折率1.20、温度25℃、循環ポンプON、循環速度5、撹拌速度5とする。
調製例1
針葉樹の漂白クラフトパルプ(ウエストフレザー社製、ヒントン)を原料の天然セルロース繊維として用いた。TEMPOとしては、市販品(ALDRICH社社製、Free radical、98質量%)を用いた。次亜塩素酸ナトリウム、臭化ナトリウム及び水酸化ナトリウムとしては市販品(富士フィルム和光純薬社製)を用いた。
調製例1で最終的に得られたアニオン変性セルロース繊維に脱イオン水を添加して懸濁液(固形分含有量2.0質量%)100gを調製した。これに0.5M水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH=8に調整後、脱イオン水を加えて合計200gとした。この懸濁液に、高圧ホモジナイザー(吉田機械社製、ナノヴェイタL-ES)を用いて150MPaで微細化処理を3回行い、微細化アニオン変性セルロース繊維分散液(固形分含有量1.0質量%)を得た。この微細化アニオン変性セルロース繊維が有するカルボキシ基のカウンターイオンはナトリウムイオンであった。この微細化アニオン変性セルロース繊維を「TCNF(Na型)」と略記する。
調製例2で得られた微細化アニオン変性セルロース繊維分散液(固形分含有量1.0質量%)182gをはかり取り、脱イオン水を加えて合計400gとした。そこに0.1M水酸化ナトリウム水溶液1.2mL、水素化ホウ素ナトリウム120mgを加え、25℃で4時間撹拌した。次に、1M塩酸9mLを加えてプロトン化を行った。反応終了後ろ過し、得られたケークを脱イオン水で6回洗浄して塩および塩酸を除去し、アルデヒド基が還元処理された、微細化アニオン変性セルロース繊維分散液(固形分含有量0.9質量%)を得た。得られたセルロース繊維のカルボキシ基含有量は1.50mmol/g、アルデヒド基含有量は0.02mmol/gであった。この微細化アニオン変性セルロース繊維が有するカルボキシ基は遊離酸型(COOH)となっており、「TCNF(H型)」と略記する。この微細化アニオン変性セルロース繊維の結晶化度は30%、平均繊維径は3.3nm、平均繊維長は600nmであった。
ビーカーに、調製例3で得られた微細化アニオン変性セルロース繊維分散液66.7g(固形分含有量0.9質量%)、シリコーンオイル1 6.0g、修飾用化合物としてアミノ変性シリコーン1 1.91g(アニオン変性セルロース繊維のカルボキシ基に対して1.25当量に相当)を混合し、そこに脱イオン水を加えて合計100gとした。この分散液をメカニカルスターラーで常温で5分間撹拌した後、高圧ホモジナイザー(吉田機械社製、ナノヴェイタL-ES)にて150MPaで10パス処理させることで、アニオン変性セルロース繊維に、アミノ変性シリコーンがイオン結合を介して結合した疎水変性セルロース繊維を含む乳化混合物を得た。得られた混合物は白濁液であって、光学顕微鏡によって水中に油滴が分散している様子が観察されたため、乳化系であると判断した。レーザー回折法による平均乳化粒径は300nmであった。該混合物の25℃での粘度は10mPa・sであった。
ビーカーに調製例4で得られた乳化組成物100gをはかり取り、そこにポリエーテル変性シリコーン1 0.2gを添加し、25℃で30分撹拌し、乳化混合物を得た。
アミノ変性シリコーン1の配合量を2.67g(アニオン変性セルロース繊維のカルボキシ基に対して1.75当量に相当)に変えた以外は、調製例4と同じ方法で乳化混合物を作製した。次いで、得られた乳化混合物100gをはかり取り、そこにポリエーテル変性シリコーン1 0.2gを添加し、25℃で30分撹拌し、乳化混合物を得た。
調製例5で得られた乳化混合物100.2gにアクリル・微スチレン1のエマルジョン(固形分45.2%)13.3gを添加し、25℃で30分撹拌し、高分子エマルジョンが配合された乳化組成物を得た。
実施例1と同様に、表1に記載の配合比になるようにエマルジョン、ディスパージョンの形態である高分子化合物を配合し、25℃で30分撹拌し、乳化組成物を得た。
調製例6得られた乳化混合物100.2gにウレタン2のディスパージョン(固形分29.5%)20.3gを添加し、25℃で30分撹拌し、高分子ディスパージョンが配合された乳化組成物を得た。
調製例4で得られた乳化混合物100gにウレタン2のディスパージョン(固形分29.5%)20.3gを添加し、25℃で30分撹拌し、高分子ディスパージョンが配合された乳化組成物を得た。
シリコーンオイル1の代わりに、パルミチン酸イソプロピルを用いた以外は調製例4と同様にして乳化混合物を調製し、得られた乳化混合物100gに対して、ポリエーテル変性シリコーン1 0.2gを添加して攪拌し、次いでウレタン2のディスパージョン(固形分29.5%)20.3gを添加し、25℃で30分撹拌し、高分子ディスパージョンが配合された乳化組成物を得た。
アミノ変性シリコーン1の代わりに、オレイルアミンを0.30g(アニオン変性セルロース繊維のカルボキシ基に対して1.25当量に相当)配合した以外は調製例4と同様にして乳化混合物を調製し、得られた乳化混合物100gに対して、ポリエーテル変性シリコーン1 0.2gを添加して攪拌し、次いでウレタン2のディスパージョン(固形分29.5%)20.3gを添加し、25℃で30分撹拌し、高分子ディスパージョンが配合された乳化組成物を得た。
凹凸構造に潤滑油を被覆させた表面を作製した。具体的には、ガラス基板(MATSUNAMI社製:Micro Slide Glass S2112)に、凹凸構造を有する撥水性シート(東洋アルミ社製、Toyal Ultra Lotus(登録商標))をセロハンテープで貼り付けた。撥水性シート15.6cm2に対して、潤滑油としてのシリコーンオイル1を0.062g塗布し、膜厚40μmの潤滑油被覆表面膜を作製した。
調製例4で得られた乳化混合物をそのまま用いた。
[修飾用化合物]
アミノ変性シリコーン1:ダウ・東レ社製、DOWSILTMSS-3551、動粘度:1,000、アミノ当量:1,700
オレイルアミン:富士フィルム和光純薬社製
[成分(C)]
シリコーンオイル1:信越化学工業社製、KF-96-100cs、SP値:7.3
パルミチン酸イソプロピル:富士フィルム和光純薬社製、SP値:8.5
[成分(D)]
アクリル・微スチレン1:ダイセルオルネクス社製、VIACRYL VSC 6286w/45WA(固形分45.2%)
アクリル・微スチレン1:ダイセルオルネクス社製、VIACRYL SC 6828w/45WA(固形分44.6%)
スチレンアクリル1:ダイセルオルネクス社製、VISCOPOL 6191(固形分48.0%)
スチレンアクリル2:DSM社製、NeoCryl XK-188(固形分44.5%)
アクリル1:DSM社製、NeoCryl A-1127(固形分45.2%)
ウレタンアクリル1:ダイセルオルネクス社製、DAOTAN TW 6460w/35WA(固形分35.0%)
ウレタンアクリル2:ダイセルオルネクス社製、DAOTAN TW 6464/36WA(固形分36.0%)
ウレタン1:ダイセルオルネクス社製、DAOTAN TW 6493/35WA(固形分36.0%)
ウレタン2:ダイセルオルネクス社製、DAOTAN TW 6450/30WA(固形分29.5%)
[成分(E)]
ポリエーテル変性シリコーン1:信越化学工業社製、KF-642、HLB:14
実施例1~18及び比較例1、2で作製した乳化組成物を、それぞれ別々のガラス基板(MATSUNAMI社製:Micro Slide Glass S2112)上に塗布し、ガラス基板全域に塗り広げた。次いで、1気圧、25℃、湿度約40%RHで24時間乾燥させて基板上に膜を作製した。下記の測定方法によって、それぞれの膜の厚みを測定したところ、いずれも40μmであった。
乾燥後の膜の厚みは、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK-9710)を用いて以下の測定条件で測定した。測定条件は、対物レンズ:10倍、光量:3%、明るさ:1548、Zピッチ:0.5μmとした。膜の一部を金属製のスパーテルで削り取り、ガラス基板を露出させたサンプルを測定し、内蔵の画像処理ソフトを用いてガラス基板の高さと膜のある部分の高さを計測し、それらの差をとることで膜の厚みを求めた。
上記のようにして作製された実施例1~18、比較例1、2の乾燥膜を水平の状態に設置し、各膜に対して、全自動接触角計(協和界面科学社製、FAMAS)を用い、23℃にて、20μLの水滴(23℃)を滴下し、1秒静置した。次いで、1°/sの速さで膜表面を85°まで傾け、液滴が滑り始める角度を測定した。測定結果を下記の表2に示した。ただし、85°まで傾けても液滴が滑り落ちなかった場合には、水滴滑落角は、「85以上」と記した。水滴滑落角の値が小さいほど、その膜の滑液性が高いことを示す。なお、本滑落角測定試験は下記に示す耐砂塵試験の前後で行った。
各膜に対して硬度試験測定器DUH-211(島津サイエンス社製)を用いて下記条件で表面硬度(マルテンス硬度)の測定を行った。
試験力:0.1mN
負荷保持時間:5(s)
除荷保持時間:5(s)
各膜に対して、PP多孔質フィルム(GATSBYあぶらとりフィルム、マンダム社製)を全面に押し付け、PP多孔質フィルムの重量変化から、吸い取られた成分(C)を定量し、ブリード量を求めた。次いで、下記式<D>により、成分(C)のブリード率を測定した。
式<D>
(PP多孔質フィルムで吸い取られた成分(C)の重量)/(乾燥膜中の成分(C)の重量)×100
なお、乾燥膜中の成分(C)の重量は、乾燥膜全体重量から表1に記載の組成比を基に算出した。
1.砂塵付着量の定量
砂塵として、JIS Z 8901 試験用粉体1の8種(関東ローム焼成品)を目開きが160μmのふるいを通して、各膜上全面に覆われるように振りかけた。次いで各膜を反転させて余剰の砂塵を落とした後、重量変化から膜上に付着した砂塵量を定量した。
2.洗浄性評価
砂塵を振りかけた後の膜に対し、水道にて3L/minの水流を10秒間あてて洗浄した後、膜表面を光学顕微鏡で観察し、砂塵付着面積の割合を求めることで洗浄性を評価した。評価基準は以下の通りであり、数値が高いほど洗浄性が高いことを示す。
4:洗浄後の砂塵付着箇所が観察視野の膜の面積の1割以上2割未満。
3:洗浄後の砂塵付着箇所が観察視野の膜の面積の2割以上5割未満。
2:洗浄後の砂塵付着箇所が観察視野の膜の面積の5割以上8割未満。
1:洗浄後の砂塵付着箇所が観察視野の膜の面積の8割以上。
一方、比較例1や、成分(D)の高分子化合物を含有していない比較例2では、砂塵の付着が多く見られ、また砂塵の洗浄性が低い結果となった。
実施例4の乳化組成物中の水の質量に対して20質量%の割合になるように、2-プロパノールを添加し、実施例19の乳化組成物を得た。
実施例5の乳化組成物中の水の質量に対して20質量%の割合になるように、2-プロパノールを添加し、実施例20の乳化組成物を得た。
比較例2の乳化組成物中の水の質量に対して20質量%の割合になるように、2-プロパノールを添加し、比較例3の乳化組成物を得た。
SUS329J4L製基材(100mm×300mm×厚み3mm)上にアクリル樹脂系塗料(中国塗料社製、SEAFLO NEO CF Z)をアプリケーター(テスター産業社製)を用いて厚みが200μmになるように塗工した。室温で12時間乾燥させることにより溶媒を揮発させ、塗膜を得た。膜厚は約100μmであった。次いで、実施例19、実施例20、比較例3の乳化組成物をそれぞれ、前記乾燥したアクリル樹脂系塗料の上の全域に塗り広げ、室温で24時間乾燥させることにより、溶媒の2-プロパノールを揮発させ、各乳化組成物の膜を得た。膜厚はいずれも40μmであった。
Claims (8)
- 以下の成分(A)~(D)を含有する乳化組成物。
(A)アニオン性基及びヒドロキシ基からなる群より選択される1種以上に修飾基を導入するための化合物が結合してなる疎水変性セルロース繊維
(B)水
(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、下記成分(D)に該当する高分子化合物及びポリエーテル変性シリコーン化合物を除く。)
(D)下記成分(X)及び成分(Y)からなる群より選ばれる1種以上の高分子化合物(ただし、前記修飾基を導入するための化合物及びポリエーテル変性シリコーン化合物を除く。)
(X)主鎖に、エステル基、アミド基、ウレタン基、アミノ基、エーテル基及びカーボネート基からなる群より選択される1種以上の基を有する高分子化合物
(Y)側鎖に、エステル基及び/又はアミド基を有するメタクリル系又はアクリル系高分子化合物 - 成分(A)~(C)の乳化混合物と成分(D)のエマルション又はディスパージョンとを配合してなる、請求項1記載の乳化組成物。
- 成分(A)が、アニオン変性セルロース繊維に、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン及びハイドロジェン変性シリコーンからなる群より選択される1種以上の修飾用化合物が結合してなる疎水変性セルロース繊維である、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
- 成分(C)が油剤を含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物。
- さらに下記成分(E)を含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の乳化組成物。
(E)ポリエーテル変性シリコーン化合物 - 成分(A-1)アニオン変性セルロース繊維、
成分(A-2)アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン及びハイドロジェン変性シリコーンからなる群より選択される1種以上の修飾用化合物、
成分(B)水、及び
成分(C)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、下記成分(D)に該当する高分子化合物及びポリエーテル変性シリコーン化合物を除く。)
を混合して乳化混合物を調製する工程、並びに
調製された乳化混合物と成分(D)下記成分(X)及び成分(Y)からなる群より選ばれる1種以上の高分子化合物(ただし、前記修飾用化合物及びポリエーテル変性シリコーン化合物を除く。)のエマルション又はディスパーションとを混合して乳化組成物を調製する工程、を有する、乳化組成物の製造方法。
(X)主鎖に、エステル基、アミド基、ウレタン基、アミノ基、エーテル基及びカーボネート基からなる群より選択される1種以上の基を有する高分子化合物
(Y)側鎖に、エステル基及び/又はアミド基を有するメタクリル系又はアクリル系高分子化合物 - 請求項1~5のいずれか1項に記載の乳化組成物を乾燥して得られる膜。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の乳化組成物、又は請求項6に記載の乳化組成物の製造方法で製造される乳化組成物を塗布して乾燥させる工程を有する、膜の製造方法。
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