JP7842427B1 - 真空断熱材 - Google Patents

真空断熱材

Info

Publication number
JP7842427B1
JP7842427B1 JP2025130697A JP2025130697A JP7842427B1 JP 7842427 B1 JP7842427 B1 JP 7842427B1 JP 2025130697 A JP2025130697 A JP 2025130697A JP 2025130697 A JP2025130697 A JP 2025130697A JP 7842427 B1 JP7842427 B1 JP 7842427B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum insulation
metal
insulation material
plates
internal space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2025130697A
Other languages
English (en)
Inventor
紀重 春日
由治 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ICAN COMPANY LTD.
Original Assignee
ICAN COMPANY LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ICAN COMPANY LTD. filed Critical ICAN COMPANY LTD.
Priority to JP2025130697A priority Critical patent/JP7842427B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7842427B1 publication Critical patent/JP7842427B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)

Abstract

【課題】設備コストや製造コストを抑え、熱伝導率を低くし、タイル状に敷き詰めても断熱効果を低減させず、平面形状の自由度を高くすることが可能な真空断熱材を提供する。
【解決手段】上面、下面及び外周側面を有し、上下方向に扁平で内部空間を有する外装体と、フィルム状金属部材と、スペーサーと、を備え、外装体は、上下方向に対面する樹脂製平板からなる二つの外板と、二つの外板の向かい合う内面に積層される二つの金属板と、二つの金属板の周縁に沿って周回するように配置され、二つの金属板と共に内部空間を密閉する樹脂製の周側部材とで構成され、スペーサーは内部空間において二つの金属板の間に狭持されるように外装体に装着され、フィルム状金属部材は外周側面及び周側部材の内側面の少なくとも一方を覆うように外装体に装着され、内部空間が高真空状態で密閉されている、真空断熱材。
【選択図】図2

Description

本発明は真空断熱材に関する。
従来の真空断熱材は、シリカやガラスウールなどの断熱材を芯材とし、その芯材の周囲を真空状態にして密封した部材である。より具体的には、内方が真空状態に維持されたアルミラミネートフィルムからなる袋状の外装体内に芯材が配置されたものである。真空断熱材において、芯材が配置される領域は矩形平板状に形成されており、その平板状の領域の周囲は、袋状の外装体を密閉するためのシール部となっている。この真空断熱材は、内部の真空状態と低熱伝導率の芯材とにより熱伝導が極めて少なくなる、真空状態で気体分子が極めて少ないため対流による熱の移動がない、アルミラミネートフィルムの外装体により輻射による熱の伝達も大幅に低減される、という特徴により、薄型化を達成しつつ、芯材をそのまま用いた従来の厚い断熱材と同等の断熱効果を有するものとなっている。
そして、真空断熱材は、省エネルギーや省スペースの観点から、例えば、建築物の壁、冷蔵庫やクーラーボックスの筐体等、様々な断熱用途に汎用的に供されている。すなわち、真空断熱材は、その薄い矩形平板状の形状により、厚さ方向に積層することで外形寸法と容積を維持しつつ、より高い断熱効果を得ることができる。あるいは外形寸法と断熱効果を維持しつつ容積を増加させることができる。さらに、真空断熱材における芯材の量は、柔軟で変形し易いアルミラミネートフィルムからなる外装体内に空間を確保するための必要最小限の量であればよい。したがって、真空断熱材は省資源の観点からも有用である。
外装体にアルミラミネートフィルムを用いた従来の真空断熱材の他に、外装体にステンレス箔を用いた真空断熱材が最近登場し、輸送コールドチェーンの分野、建築建材の分野での事業化の検討がなされ、一部での導入事例が紹介されている。なお、真空断熱材については、例えば、以下の特許文献1や非特許文献1に記載されている。
特開2010-173700号公報
パナソニック ホールディングス株式会社、"高性能真空断熱材の開発および冷蔵庫への適用"、[online]、[令和6年5月16日検索]、インターネット<URL:https://holdings.panasonic/jp/corporate/technology/technology-journal/pdf/v6002/p0110.pdf>
上述したように従来の真空断熱材は、アルミラミネートフィルムを用いた薄くて柔軟な外装体内に熱伝導率が低い芯材が配置された構造を有する。そのため、真空断熱材を建材用途等として施工する際に外装体に穴が開き易いという問題がある。また、真空断熱材を建築物の壁面等の大面積の領域に設置する場合には、複数の真空断熱材をタイル状に敷き詰めることになるが、従来の真空断熱材ではラミネートフィルムの外装体の周囲に形成されたシール部によって複数の真空断熱材を隙間無く敷き詰めることが難しく、互いに隣接する真空断熱材の間から熱が漏れ、断熱効果が低減する。一つ当たりの真空断熱材の面積を大きくすることも考えられるが、大きな外装体内を10-2Paオーダー以下の高真空にする必要があり、製造コストが高騰する。
また、平板状の真空断熱材の断熱効果の大小は、表裏方向(厚さ方向)だけではなく、総合的に判断されるものである。例えば、従来の真空断熱材では、外装体にアルミラミネートフィルムを用いている。周知のごとく、アルミニウムは熱伝導率が高い素材である。そして、従来の真空断熱材では、外装体の表裏がシール部において直接接触しているため、外装体表面の熱伝導により、表面から裏面に回り込む熱を無視できない。
さらに、従来の真空断熱材は、アルミラミネートフィルムの周縁を溶着して袋状にした外装体を用いているため、断熱機能を有する領域の平面形状の自由度が低い。例えば、壁面や床面の平面形状が複雑である場合には、真空断熱材を配置できない領域が発生する。複雑な形状に合わせるために、平面形状が異なる多種多様な真空断熱材を用意すれば、形状が異なる多種多様な外装体に対応させるために多種多様なアルミラミネートフィルムの溶着設備が必要となり、製造設備に掛かるコストや製造コストが増加する。
外装体にアルミラミネートフィルムの替わりにステンレス箔を用いた真空断熱材については、従来の真空断熱材と同様な課題を有するが、特長として外装体表面の熱伝導により、表面から裏面に回り込む熱量を大きく低下させることが期待できる一方で、側面から突き出したシール部においてはシール部の表面から垂直方向に通過する熱への対応が課題となる可能性がある。
そこで、本発明は、製造設備に係るコストや製造コストを増加させることがなく、総合的な熱伝導率を低くすることができ、大面積にわたってタイル状に敷き詰めても断熱効果を低減させず、平面形状の自由度を高くすることが可能な真空断熱材を提供することを目的としている。なお、大型の冷凍コンテナのような大面積の壁面を有し、また荷役や輸送中に衝撃を受ける箇所等、従来の真空断熱材の未対応分野への適用も目的としている。
上記課題を解決するための真空断熱材は、上面、下面及び外周側面を有し、上下方向に扁平で内部空間を有する外装体と、前記外装体に装着されるフィルム状金属部材と、前記外装体に装着されるスペーサーと、を備えて構成される、上下方向の厚みが一定で扁平箱状の真空断熱材であって、前記外装体は、上下方向に対面する樹脂製平板からなる二つの外板と、前記二つの外板の夫々の向かい合う内面に、前記内面を覆うように積層される二つの金属板と、前記二つの金属板の周縁に沿って周回するように配置され、前記二つの金属板と共に前記内部空間を密閉する樹脂製の周側部材とで構成され、前記スペーサーは、前記二つの金属板及び前記周側部材によって密閉される前記内部空間において、二つの前記金属板の間に狭持されるように前記外装体に装着され、前記フィルム状金属部材は、前記外周側面、及び、前記内部空間に面する前記周側部材の内側面、の少なくとも一方を覆うように前記外装体に装着され、前記二つの外板のうちの一方の外板及び当該外板に積層される金属板は、前記内部空間内の空気を排出するための孔が当該外板から当該金属板に向かって縮径する形状で貫通すると共に、前記孔が球状の封止材及び接着剤を用いて封止されており、前記内部空間が高真空状態で密閉されている。
本発明によれば、製造設備に係るコストや製造コストを増加させることがなく、大面積にわたってタイル状に敷き詰めても断熱効果を低減させず、平面形状の自由度を高くすることが可能な真空断熱材が提供される。その他の効果については、以下の記載で明らかにする。
実施例に係る真空断熱材に共通する外観を示す図である。 実施例に係る真空断熱材の断面を拡大した図である。 実施例に係る真空断熱材の外装体を構成する側板の配置を示す図である。 実施例に係る真空断熱材の変形例を示す図である。 実施例に係る真空断熱材の製造手順を示す図である。 従来の真空断熱材の断面と熱の移動を示す図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いた図面において、同一、又は類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。図面によっては説明に際して不要な符号を省略することもある。
===実施例===
本発明の実施例に係る真空断熱材10を挙げる。図1は実施例に係る真空断熱材10の外観を示す図である。図1に示したように、実施例に係る真空断熱材10は、扁平箱状の外観を有している。この扁平箱状の真空断熱材10において、厚さ方向を上下方向とすると、真空断熱材10は、上下方向から見ると正方形である。上下両面は、樹脂素材からなる矩形平板状の外板2の表面であり、側面はステンレス箔などの金属箔3で覆われている。
図2は、実施例に係る真空断熱材10の構造を示す図である。なお、図2は、図1におけるa-a矢視断面であり、図1における点線の円形領域100を拡大した図である。図2に示したように、実施例に係る真空断熱材10は、上下方向で互いに対面する樹脂製の二つの外板2、これら二つの外板2の向かい合う内面を覆うように、各外板2の内面に積層された状態で固定されているステンレスなどからなる二つの金属板4、二つの金属板4の向かい合う内面のうち、二つの金属板4の周縁領域において二つの金属板4に狭持された樹脂製の角柱状の部材(以下、「側板5」と言うことがある。)、上下方向で互いに対面する二つの金属板4間に配置された樹脂製のスペーサー6、及び上記の金属箔3とで構成されている。
図3は、上下方向から見たときの側板5の配置を示しており、この図3に示したように、四つの側板5は、外板2とそれに積層される金属板4の周縁を周回する枠状の部材(以下、「周側部材30」と言うことがある。)として形成されている。そして、外板2、金属板4、及び周側部材30によって、真空断熱材10の外装体20が形成されている。また、二つの金属板4及び周側部材30に囲まれるようにして外装体20の内部空間が形成されている。この内部空間は密封されており、高真空状態となっている。なお、以下では、外装体20の内部空間において、スペーサー6の領域を除く真空の空間を真空部7と称することとする。
このように、外装体20は、上面、下面、及び外周側面を有し、上下方向に扁平で内部空間を有し、上面及び下面は二つの外板2によって構成されている。また外装体20の外周側面は、二つの外板2、二つの金属板4、及び側板5(周側部材30)によって構成されている。また外装体20は、二つの金属板4及び側板5(周側部材30)によって密封される内部空間を有している。
外板2、側板5、及びスペーサー6は、いずれも、一般的に「硬質プラスチック」(以下、「プラスチック」と言うことがある。)と称される樹脂素材からなり、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)等である。なお、これらの樹脂は、いずれも、ヤング率2GPa以上、伸び率50%以下、ショア硬度70以上である。もちろん、外装体20の形状が維持できるのであれば、これらの数値には限定されない。
ここで、図1~図3を参照しつつ真空断熱材10の仕様等について説明すると、真空断熱材10は、一辺の長さL1=600mmの正方形の平面形状で、上下高H1=6mmの扁平箱状である。外装体20を構成する外板2は、一辺の長さがL1=600mmの正方形の平面形状で、厚さがt1=0.8mmのプラスチックからなる。周側部材30を構成する各側板5は、外板2と同様の素材で形成され、上下高H2と幅w1とが、夫々H2=4mm、w1=2mmで、長さL2=598mmの細い角柱状である。金属箔3は、厚さt2=0.01mmのステンレス箔で、上下方向の幅は真空断熱材10の外形における高さH1と同じ6mmである。
金属板4は、ステンレスからなる平板で、外板2と同じ一辺の長さL1=600mmの正方形の平面形状と、厚さt3=0.2mmとを有する。そして、外装体20の内部には、596mm×596mmの平面形状を有する高さH2=4mmの内部空間が形成され、その空間内に外板2と同様の素材で形成される多数のスペーサー6が上下方向から見たときの平面内に等間隔に配置されている。実施例では、900個のスペーサー6が配置されており、各スペーサー6は、直径が2mmで高さが4mmの円柱体形状を有している。金属箔3は、上下高H1=6mmで厚さt2=0.01mmのステンレス箔であり、外板2と金属板4の外周縁端面と周側部材30の外面とに密着した状態で固定されている。外板2、金属板4、側板5、スペーサー6、金属箔3の夫々は、互いに接する面において、接着剤(例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等)によって接着されている。
以上の構成を備えた実施例に係る真空断熱材10によれば、外装体20に、従来の真空断熱材の外装体であるアルミラミネートフィルムに対して熱伝導率が遙かに低い樹脂素材及び金属素材を使用しているため、外表面を伝わる熱の移動を低減させることができる。真空断熱材10の内方において、上下二つの外板2には、金属板4が積層された状態で固定されており、樹脂製の外板2の熱膨張や熱収縮が抑止される。すなわち、外板2が変形することによって接着剤の封止部位に不要な応力が発生せず、外装体20の密封状態がより確実に維持される。また、金属板4はガスバリア性を向上させる機能も担っている。
さらに、実施例に係る真空断熱材10では、外装体20を構成する外板2や側板5が接着剤で接着されて、確実に外装体20内が密閉されているものの、外部からの応力等によって側板5同士の接着箇所や、側板5と金属板4との接着箇所に隙間が生じ、外装体20内への空気の侵入経路になる可能性もゼロではない。そこで、実施例に係る真空断熱材10では、外装体20の外周側面にガスバリア性に優れた金属箔3が接着されて、外部からの空気の侵入をより確実に遮断し、内部空間の真空状態をより確実に維持できるものとなっている。なお内部空間の真空状態を低下させる要因としては、外部からの空気の侵入の他、スペーサー6等からのガスの発生も考えられることから、不図示のゲッター剤を真空部7に内設することが好ましい。
また、外板2に積層された金属板4や外装体20の外周側面に接着された金属箔3は、外部からの輻射熱を反射する機能も担っている。すなわち、金属板4は、上方や下方からの熱放射を、金属箔3は、側方から熱放射を、夫々外方に反射する。それによって、真空断熱材10は、外装体20の内部への輻射による熱の伝達も抑止されたものとなっている。
なお、実施例では、金属板4や金属箔3にステンレスを用いているが、金属板4や金属箔3に用いる金属は、真空断熱材10の用途等に応じた仕様によって適宜に選択すればよい。
さらに、実施例に係る真空断熱材10は、扁平箱状で、従来の真空断熱材のように、周囲にラミネートフィルムのシール部が存在しない。そのため、建築物の壁面や床面に複数の真空断熱材10をタイル状に配置すれば、隣接する真空断熱材10の側面同士が隙間無く当接するため、隣接する真空断熱材10の間からの熱の漏れが抑止される。
また、実施例に係る真空断熱材10では、樹脂製の平板や薄い金属製の平板を切削加工するだけで、外板2と金属板4を任意の平面形状にすることができる。例えば、図4に示した実施例に係る真空断熱材10の変形例のように、上下方向から見たときの真空断熱材10の平面形状を多角形にすることができる。なお、側板5において、外板2の各コーナーに対応する位置では、図4における円形領域102の内部を拡大して示したように、多角形の各コーナーにおいて先端同士が当接し合う二つの側板5が、各側板5の先端がコーナーに合わせた角度で斜めに切断されている。なお、図4に示した真空断熱材10を構成する各側板5は、例えば、長い角柱状の樹脂製の部材を多角形の各コーナーに応じた角度で切断することで作製することができる。もちろん、側板5を曲線状に形成すれば、曲線を含んだ平面形状にも対応させることができる。このように、実施例に係る真空断熱材10は、機械加工が容易な樹脂製の外板2と側板5、及び薄い金属板4によって外装体20の平面形状の自由度が向上する効果を奏するものでもある。
<真空断熱材の作製手順>
図5は、実施例に係る真空断熱材10の作製手順の一例を示す図である。なお、図5では、作製手順が理解し易いように、各部材の縮尺を変えている。まず、真空断熱材10を構成する部材である、二つの外板2、二つの金属板4、四つの側板5、900個のスペーサー6、及び四つの帯状の金属箔3を用意する(s1)。ここでは、外板2と金属板4とが、予め、互いに積層させた状態で接着させた部材(以下、「積層部材(21,22)」と言うことがある。)として用意されている。また、二つの積層部材(21,22)の一方22には厚さ方向に貫通する孔23が形成されている。なお、この孔23は、外板2部分において金属板4に向かって縮径するテーパー状に形成されている。
次に、四つの側板5が矩形枠状の周側部材30となるように、各側板5同士を接着するとともに、矩形枠状の周側部材30を一方の積層部材21における金属板4の表面に接着する。それによって上方が開放する箱状部材11が形成される(s2)。さらに、この箱状部材11の内方底面(金属板4)にスペーサー6を接着するとともに、箱状部材11の開口を他方の積層部材22で覆いつつ、各部材同士の接触面を接着する(s3)。このようにして、内部にスペーサー6が配置された空隙を有しつつ、内外を連絡する孔23以外の部位が密封された扁平な箱状の外装体20が完成する。次いで、この外装体20の四つの側面(外周側面)の夫々に金属箔3を接着する。それによって、内部に空気が存在するものの、構造物としての真空断熱材10(以下、「断熱構造体12」と言うことがある。)の組み立てが完了する(s4)。
次に、上記の内外を連絡する孔23を有する断熱構造体12を不図示の真空槽に入れるとともに、その真空槽内を減圧して断熱構造体12の内部空間を真空状態にして真空部7を形成する(s5)。さらに、真空槽内にてマニピュレータ等を用いて上記のテーパー状の孔23に鉄球等からなる封止材24を落とし込み(s6)、孔23を閉鎖させる。次いで、ディスペンサーなどを用いて上記の孔23に接着剤25を滴下し、封止材24と孔23との界面に接着剤を浸透させ、接着剤25を硬化させて真空断熱材10を完成させる(s7)。接着剤25としては熱硬化型、紫外線硬化型を用いることができる。もちろん、十分なガスバリア性を確保できるのであれば、孔23を接着剤25のみで封止してもよい。また、上述した手順(s5)~(s7)は、例えば、周知の真空封止装置を用いて実行することができる。
===断熱効果===
<真空断熱材の作製条件>
実施例に係る真空断熱材10の断熱効果を概略的に求め、評価した。以下の表1に、実施例に係る真空断熱材10の熱伝導率を算出するための各部材の条件等を示した。なお、真空断熱材10を構成する各部材は、板状や箔状等であることから、表1では上下方向から見たときの平面サイズをL、Wとし、上下方向のサイズをHとしている。
<断熱効果の確認>
次に実施例に係る真空断熱材10について熱伝導率を求めた結果を示す。熱伝導率を求める方法として、熱の移動経路別に計算により求める方法、測定機器等を用いて測定する方法、シミュレーションにより求める方法等が考えられるが、測定機器等を用いる方法は、その熱伝導率の計測方法が確立されていない。また熱の移動経路別に計算により求める方法は、真空断熱材10の熱伝導率を求める場合には、熱伝導率に大きな影響を及ぼす幾つかの条件設定をする必要があり、結果として不確実な熱伝導率を求める可能性がある。
そのため本実施形態ではシミュレーションにより熱伝導率を求めることとした。シミュレーションにより求める方法では、熱伝導解析に関してのソフトウエアを利用すれば、真空断熱材10の実用性を見定める上で、参考とする熱伝導率を求めることができる。本実施形態では、利用実績のあるエムエスシーソフトウェア株式会社が供給元のソフトウエア「Cradle FCD scFLOW 2024.2」を用いて熱伝導率を求めた。
シミュレーションの実施に当たっての設定した物性特性を表2に示す。
解析条件:非定常伝熱解析(3,600秒を1秒刻み)
初期条件:全領域を0℃に設定
境界条件:上面(高温側)に外部温度100℃を与え、下面(低温側)には外部温度0℃、接触熱伝達係数は空気の自然対流における一般的な値である5W/m2・Kを与えた。
真空部:物性を与えず、熱伝達境界条件は断熱とした。
構造:図1、図2、図3に準ずる600×600×6mmフルスケールの1/4モデルで、(x-y)直交中心軸でそれぞれ1/2分割の300×300×6mm幾何形状対称境界条件とした。メッシュの要素数は591,124。
このような条件でシミュレーションを行った結果、3,600秒後の下面平均温度が17.13℃でほぼ定常状態となり、真空断熱材10の厚さ方向の等価熱伝導率が0.0063W/m・Kという結果が得られた。なお、等価熱伝導率は本真空断熱材10のように複数の材質で構成される部品を、1つのブロックとみなして与える熱伝導率のことである。
熱伝導率が0.0063W/mKという結果を参考にすると、実施例に係る真空断熱材10は、実用的な高性能の断熱性能を有すると言える。
また実施例に係る真空断熱材10は、以下に説明するような観点からも、広汎に使用されている従来の真空断熱材に比べて優れた特徴を有している。
以下の説明では、まず、従来の真空断熱材の熱伝導に関しては大きな課題があることを述べ、続いて、実施例に係る真空断熱材10の方が優れていることを説明する。この点は本実施例に係る真空断熱材10の特徴の一つとも言えるものである。
まず従来の真空断熱材の熱伝導率を求める場合の課題について、図6を参照しながら説明する。従来の真空断熱材は、前述したように内方が真空状態に維持されたアルミラミネートフィルムからなる袋状の外皮となる外装体の内部に芯材が配置されたものである。芯材が配置される領域は矩形平板状に形成されている。説明上、この種の真空断熱材の外皮でもある上下の平板状面と接する空気の温度について、上の外皮を高温側、下の外皮を低温側とする。このような環境状態にある真空断熱材において高温側の空気の領域から受けた熱が上の外皮から下の外皮に移動する経路は、上の外皮から垂直に芯材を通過して下の外皮に向かう経路と、上の外皮の高温側端部P10(以下、「頂部」と言うことがある。)に向けて横移動した後に、真空断熱材の側面部を経由して下の外皮の低温側端部P11(以下、「底部」と言うことがある。)に向かう経路、言い換えると熱の回り込みの経路とに分けることができる。
前者の経路では熱伝導率の低い芯材を熱が移動することになるので、その熱量は極めて少ないものとなる。それに対し、側面部を経由する回り込みの経路においては、アルミニュウムを素材とする熱伝導率の高い外皮を熱が移動するため、高い移動性能を有する。但し、頂部P10から底部P11への熱の移動に対し、その熱量の移動性能に見合うだけの空気の領域を含む頂部P10の周囲から頂部P10への熱量の供給が間に合わないと、頂部P10付近の温度が低下することになる。この低下とともに上の外皮においては頂部P10に向う熱の横移動が始まる。こうして熱の回り込みが発生する。この現象はヒートブリッジと呼ばれ芯材を垂直に移動する熱量より一般的に大きな熱量となり、断熱性能を低下させる大きな課題となる。なお、下の外皮においては、上の外皮とは逆に温度上昇と外皮中央部分に向けた熱の横移動が発生する。
このように、従来の真空断熱材の場合、側面部を回り込む熱量の多さが大きな課題である。
そこで、側面部を回り込む熱量に関し、従来の真空断熱材の場合と実施例に係る真空断熱材10の場合において、側面部を構成する周側部材の熱の伝導性能の程度について、条件を設定して求めた結果を表3に示す。従来の真空断熱材の周側部材をアルミニュウム箔、真空断熱材10の周側部材を、樹脂を素材とする側板5とステンレスを素材とする金属箔3とし、及び夫々の周側部材の高さHのうちアルミニュウム箔の高さを6mm、及び側板5と金属箔3の高さを図2に示すH2の4mm、また夫々の周側部材の上下両端の温度差を同じのtとする。これを従来の真空断熱材で示すと、図6の頂部P10から底部P11までの高さを6mm,頂部P10の温度T10と底部P11の温度T11の温度差をt、なお便宜的にtを100℃とするものである。また、周側部材を上下方向から見た断面積Aについては、従来の真空断熱材のアルミニュウムの厚さを0.01mm、一辺の周側部材の長さを600mmとすると6mm2となる。真空断熱材10については、周側部材を側板2と金属箔3から構成される複合材と見立ててその断面積Aは、側板2の厚さ2mmと金属箔3の厚さ0.01mmを合わせた厚さが2.01mm、一辺の周側部材の長さを600mmとすると1,206mm2となる。なお、真空断熱材10の周側部材を複合材と見立てとその上下方向の熱伝導率λを求めると0.328W/m・K((=0.01mm×16W/m・K+2mm×0.25W/m・K)/2.01mm)となる。
熱の回り込みの経路の内、要となる周側部材の熱の伝導性能について、従来の真空断熱材に対する実施例に係る真空断熱材10の性能の程度を把握するために条件を設定して熱量と言う形で求めたのが表3である。表3から分かる通り、真空断熱材10の方が従来の真空断熱材の約42%となって熱の移動が少なくなっている。言い換えると従来の真空断熱材において大きな課題とする回り込みの熱量の多さに対し、真空断熱材10の方は、その課題を相当改善することが可能と言う特徴を有していると言える。
===その他の実施例===
以上、実施例に係る真空断熱材10について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。そして、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成の一部について、他の構成の追加や削除、置換をすることが可能である。
例えば、実施例において、外装体20の外周側面に配置される金属箔3は、上下方向から見て、正方形の外板2の各辺の夫々に対応して個別に接着されていたが、1枚の長い帯状の金属箔3が外装体20の外周側面を周回するように接着されていてもよい。
実施例に係る真空断熱材10における外装体20の周側部材30は、帯状の側板5の夫々の端部同士が接着されて枠状に形成されたものであるが、枠状に一体形成されたものであってもよい。
実施例に係る真空断熱材10におけるスペーサー6の機能は、外装体20の内外の圧力差によって外装体20が上下方向に押しつぶされるように歪んでしまうことを抑止することにある。そして、実施例に係る真空断熱材10は、断熱効果を確実に評価する必要があったことから、外装体20内に900個のスペーサー6を配置していた。しかし、実施例に係る真空断熱材10では、樹脂製の外板2に、樹脂に対して十分な強度を有する金属板4が積層されていることから、スペーサー6の数を、さらに少なくしても問題はないと考えられる。
実施例では、外装体20の周側部材30が角柱状の側板5で構成されていることから、この角柱状の側板5がスペーサー6を兼ねていてもよい。いずれにしても、スペーサー6として、上下方向で対面する金属板4間に狭持されて、外装体20内の空間形状を維持する部材があればよい。
実施例に係る真空断熱材10において、外装体20の外周側面に配置される金属箔3を、金属層と樹脂層とが積層されてなるラミネートフィルム(アルミラミネートフィルム等)に置換してもよい。そして、大判のラミネートフィルムを帯状に裁断したものを、外装体20の外周側面に対して熱圧着してもよい。それによって、金属箔3を外装体20の外周側面に配置するための工程を簡略化することができる。いずれにしても、薄膜状の金属部材が外装体20の外周側面に密着しつつ、当該外周側面を覆っていればよい。なお、周知のごとく、ラミネートフィルムとしては、樹脂フィルム上に蒸着等により形成された金属薄膜が積層されたものや、金属箔の表面に樹脂がコーティングされたもの等がある。
実施例における外装体20は、上下の金属板4間に周側部材30を構成する部材が配置されていたが、枠状の周側部材30の内側に外板2と金属板4との積層体が配置されていてもよい。このような場合では、枠状の周側部材30の内周面が、外板2と金属板4の外周縁端面に接着される。そこで、このような場合では、金属箔3を、外装体20の外周側面から外板2の外周縁端面と周側部材30の内周面との接着領域までを覆うように配置すればよい。
また上記実施例では、金属箔3は外装体20の外周側面に装着されていたが、周側部材30の内面側すなわち、周側部材30と金属板4とで密封される内部空間側に装着される態様でもよい。
2 外板
3 金属箔
4 金属板
5 側板
6 スペーサー
7 真空部
10 真空断熱材
20 外装体
30 周側部材

Claims (5)

  1. 上面、下面及び外周側面を有し、上下方向に扁平で内部空間を有する外装体と、前記外装体に装着されるフィルム状金属部材と、前記外装体に装着されるスペーサーと、を備えて構成される、上下方向の厚みが一定で扁平箱状の真空断熱材であって、
    前記外装体は、上下方向に対面する樹脂製平板からなる二つの外板と、前記二つの外板の夫々の向かい合う内面に、前記内面を覆うように積層される二つの金属板と、前記二つの金属板の周縁に沿って周回するように配置され、前記二つの金属板と共に前記内部空間を密閉する樹脂製の周側部材とで構成され、
    前記スペーサーは、前記二つの金属板及び前記周側部材によって密閉される前記内部空間において、二つの前記金属板の間に狭持されるように前記外装体に装着され、
    前記フィルム状金属部材は、前記外周側面、及び、前記内部空間に面する前記周側部材の内側面、の少なくとも一方を覆うように前記外装体に装着され、
    前記二つの外板のうちの一方の外板及び当該外板に積層される金属板は、前記内部空間内の空気を排出するための孔が当該外板から当該金属板に向かって縮径する形状で貫通すると共に、前記孔が球状の封止材及び接着剤を用いて封止されており、
    前記内部空間が高真空状態で密閉されている、
    真空断熱材。
  2. 前記周側部材が、前記二つの金属板の夫々の向かい合う内面のうち前記二つの金属板の周縁に沿う領域において前記二つの金属板に挟持され、前記二つの外板及び前記二つの金属板と共に前記外装体の前記外周側面をなすように配置される、請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記フィルム状金属部材が金属箔である、請求項1に記載の真空断熱材。
  4. 前記フィルム状金属部材は、金属層と樹脂層とが積層されてなるラミネートフィルムであり、前記樹脂層が前記外装体の前記外周側面に密着されてなる、請求項1に記載の真空断熱材。
  5. 前記フィルム状金属部材及び前記金属板を構成する金属がステンレスである、請求項1~4のいずれかに記載の真空断熱材。
JP2025130697A 2025-08-05 2025-08-05 真空断熱材 Active JP7842427B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2025130697A JP7842427B1 (ja) 2025-08-05 2025-08-05 真空断熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2025130697A JP7842427B1 (ja) 2025-08-05 2025-08-05 真空断熱材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP7842427B1 true JP7842427B1 (ja) 2026-04-08

Family

ID=99355623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2025130697A Active JP7842427B1 (ja) 2025-08-05 2025-08-05 真空断熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7842427B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0914575A (ja) * 1995-06-23 1997-01-17 Masaki Murakami 断熱板または断熱フィルム
JP2000320958A (ja) * 1999-05-11 2000-11-24 Mitsubishi Electric Corp 真空断熱体、断熱構造体
JP2007016927A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 真空断熱材、および真空断熱材の製造方法
JP2025030918A (ja) * 2023-08-24 2025-03-07 アイディールブレーン株式会社 真空断熱パネル

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0914575A (ja) * 1995-06-23 1997-01-17 Masaki Murakami 断熱板または断熱フィルム
JP2000320958A (ja) * 1999-05-11 2000-11-24 Mitsubishi Electric Corp 真空断熱体、断熱構造体
JP2007016927A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 真空断熱材、および真空断熱材の製造方法
JP2025030918A (ja) * 2023-08-24 2025-03-07 アイディールブレーン株式会社 真空断熱パネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8765247B2 (en) Vacuum insulation panel
JP3045543B2 (ja) 改良されたコンパクトな真空断熱材
JP5337681B2 (ja) 冷蔵庫
JP2008064323A (ja) 真空断熱パネル及びそれを用いた冷蔵庫
US20130214664A1 (en) Vacuum insulation glass panel and refrigerator having the same
CN102401215A (zh) 真空隔热板以及应用该真空隔热板的制冷器隔热结构
US20250044020A1 (en) Vacuum adiabatic module and refrigerator
JP2012207682A (ja) 真空断熱パネル
JP5198504B2 (ja) 冷蔵庫用の真空断熱パネル及びそれを用いた冷蔵庫
JP7842427B1 (ja) 真空断熱材
US20130216791A1 (en) Vacuum insulated panel without internal support
JP2005061465A (ja) 真空断熱材
JP4470825B2 (ja) 断熱パネル
KR20210058544A (ko) 핀을 이용한 내화성 경량 복합패널 및 그의 제조방법
JP2008196572A (ja) 真空断熱材と冷蔵庫
CN214008511U (zh) 多级反射式隔热板及隔热体
CN217843172U (zh) 保温组件、储藏箱及家用电器
JP5838629B2 (ja) 真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置
CN223063487U (zh) 绝热板和制冷设备
JP2007138976A (ja) 真空断熱材及びその製造方法
JP4229031B2 (ja) 断熱箱体
KR20130140357A (ko) 진공 단열 패널 제조 방법 및 진공 단열 패널
CN220225770U (zh) 保温降噪聚氨酯板
JPH07263758A (ja) 極低温用積層断熱材
JP6000922B2 (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷温熱機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20250805

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20250805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20251014

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20251027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20260106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20260202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20260217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20260318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7842427

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150