以下、図1から図10を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。但し、本発明は本形態の態様に限定されるものではない。
なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において、本発明に係る収納箱の場合、「高さ方向」とは収納箱の内フラップが折れ曲がるための縁辺と平行な方向、「幅方向」とは収納箱の外フラップが折れ曲がるための縁辺と平行な方向、「長さ方向」とは収納箱の内フラップの表面に直交する方向、をそれぞれ指すものとして参照される。本発明の梱包体に係る箱(例えば後述の図4に示す包装された収納体を梱包するための箱)の場合、「高さ方向」とは当該箱の外フラップの表面に直交する方向、「長さ方向」とは当該箱の外フラップが折れ曲がるための縁辺と平行な方向、「幅方向」とは当該箱の外フラップが延出する方向、をそれぞれ指すものとして参照される。「高さ方向」、「幅方向」、および「長さ方向」はそれぞれ直交するものとする。
また、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「矩形」とは、長方形のほか正方形を含むものであり、「略直方体」とは、直方体のほか立方体も含むものである。
<第1実施形態>
<構造>
図1は本発明の第1実施形態に係る収納箱の全体斜視図であり、図2は本実施形態に係る収納箱の展開図である。
本実施形態に係る収納箱10は、略直方体形状を呈しており、収納箱10に、衛生用紙(以下、衛生用紙の一例であるティシュペーパーとする)Pが折り畳まれ、積み重ねられ束になったティシュペーパー束が収納されることで収納体10Pとなっている。収納箱10の外面の全体(外側全面)には、装飾や識別性を付与するためインクで印刷することで形成された印刷部Gが設けられている(詳細は後述する)。以下、インクとコート剤などを総称して「塗材」とも言う。
本実施形態に係る収納箱10は、図1および図2に示すように、第1面部11および第3面部13の2つの矩形の面部(後述の天面部11および底面部13)、第2面部12および第4面部14の2つの矩形の面部(後述の一対の長側面部12、14)、一対の第1短側面部21および第2短側面部22の2つの矩形の面部、を備えて構成される。本実施形態では、上述した印刷部Gは、第1面部11から第4面部14、一対の第1短側面部21および第2短側面部22の6つの矩形の面部の外側表面全体に亘って設けられている。本発明では、印刷部(塗布部)Gは、収納箱10の外面の全体ではなく一部に設けられてもよい。また、当然ながら、印刷前(つまり印刷部Gを設ける前)の収納箱10についても、本発明に含まれるものである。
本実施形態では、図1に示すように、第1短側面部21は、第1内フラップ121および第3内フラップ141の2つの内フラップと、第1外フラップ111および第3外フラップ131の2つの外フラップとで構成されており、第2短側面部22は、第1短側面部21の構成と同様に、第2内フラップ122および第4内フラップ142の2つの内フラップと、第2外フラップ112および第4外フラップ132の2つの外フラップとで構成される。
また、本実施形態に係る収納箱10では、第1外フラップ111は、第3外フラップ131に一部重なるように配置されており、第2外フラップ112は、第4外フラップ132に一部重なるように配置されている。それら重なった部分は、接着剤等によって接着されている。本発明では、これに限られず、例えば、収納箱10に第3外フラップ131および/または第4外フラップ132を設けず、第1外フラップ111および/または第2外フラップ112の高さ方向における寸法を、収納箱10の高さ方向における寸法と略一致させるように構成し、その第1外フラップ111および/または第2外フラップ112に、収納箱10の短側面側、且つ、底面側に形成される開口部分に差し込むためのタブを設けてもよい。
そして、本発明では、収納箱10の一面において、収納箱10の原紙を構成する繊維の平均配向等は、収納箱10の高さ方向に対して所定の方向に沿っている。詳細については後述する。
第1面部11(天面部)は、相互に平行な第1縁辺L1および第2縁辺L2と、第1縁辺L1と直交する相互に平行な第5縁辺L5および第6縁辺L6と、を有する。
第2面部12(第1長側面部)は、第1縁辺L1と平行な第3縁辺L3と、第1縁辺L1と直交する相互に平行な第7縁辺L7および第8縁辺L8と、を有し、第1縁辺L1から延びて直角に折れ曲がっている。
第3面部13(底面部)は、第3縁辺L3と平行な第4縁辺L4と、第3縁辺L3と直交する相互に平行な第9縁辺L9および第10縁辺L10と、を有しており、第3縁辺L3から延び、直角に折れ曲がって第1面部11と対向している。
第4面部14(第2長側面部)は、第2縁辺L2と直交する相互に平行な第11縁辺L11および第12縁辺L12を有し、第2縁辺L2から延び、直角に折れ曲がって第2面部12と対向している。
第1内フラップ121は、第2面部12の第7縁辺L7から延びて直角に折れ曲がり、第2内フラップ122は、第2面部12の第8縁辺L8から延び、直角に折れ曲がって第1内フラップ121と対向している。また、第3内フラップ141は、第4面部14の第11縁辺L11から延びて直角に折れ曲がり、第4内フラップ142は、第4面部14の第12縁辺L12から延び、直角に折れ曲がって第3内フラップ141と対向している。
第1外フラップ111は、第1面部11の第5縁辺L5から延びて直角に折れ曲がっており、第2外フラップ112は、第1面部11の第6縁辺L6から延び、直角に折れ曲がって第1外フラップ111と対向している。また、第3外フラップ131は、第3面部13の第9縁辺L9から延びて直角に折れ曲がっており、第4外フラップ132は、第3面部13の第10縁辺L10から延び、直角に折れ曲がって第3外フラップ131と対向している。
本実施形態では、天面部11に破線D1を設けることによって、天面部11に蓋部16が設けられている。破線部D1は、図1および図2に示すように、主に収納箱10の略長手方向において延在するように形成されている。使用者が、天面部11に形成された破線D1を破断し、蓋部16を取り除くことによって、天面部11には取り出し口16oが形成される。取り出し口16oには、スリットが形成されたフィルムが収納箱の内側から貼り付けられている。使用者は、取り出し口16oの当該スリットからティシュペーパーPを取り出すことになる。
本実施形態では、天面部11のみに破線部D1が形成されているが、これに限られず、例えば、収納箱10に収納されたティシュペーパーPを取り出しやすくすることを目的とした底側から持ち上げるための舌片(リフトアップ機能部)を底面部13に形成するために、底面部13の一部に破線D1を設けてもよい。
<収納箱の原紙を構成する繊維配向>
繊維配向とはパルプ繊維が抄紙機のワイヤー上に流出され、脱水、紙層が形成される過程で流出(縦)方向に並ぶ傾向のことである。即ち、抄紙に際し紙料が高速のワイヤー上に流出、脱水されるため、縦方向(抄紙機上の原料の流れ方向)に配向する繊維が多くなり、縦方向の引張り強度や剛度等が横方向(幅方向)に比べ、かなり強く、あるいは高くなっている。
一般に、紙等の繊維配向を測定する方法としては、例えば超音波法、熱膨張法、力学破断強度法、X線回折法、マイクロ波法、NMR法、偏光蛍光法、誘電測定法等が挙げられる。本発明では、超音波法を採用し、例えば野村商事社製の超音波伝播速度測定装置「SONIC SHEET TESTER(装置形式名SST)」を用いて縦方向の超音波伝播速度(Vmd)と横方向の超音波伝播速度(Vcd)を測定し、その比率(Vmd/Vcd)(以下、(H/W)または(S/L)とも言う)を繊維配向比として繊維配向のランダム性を評価する指標とする。この繊維配向比が1.0の場合、繊維が完全にランダム配向となる。
本発明では、例えば、収納箱10の第1~第4外フラップ111、112、131、132の繊維配向比(H/W)を測定する場合、第1~第4外フラップ111、112、131、132における収納箱10の高さ方向(H)を上記縦方向とし、第1~第4外フラップ111、112、131、132における収納箱10の幅方向(W)を上記横方向としてそれぞれ測定し、また、収納箱10の第1および第2長側面部12、14の繊維配向比(H/W)を測定する場合、第1および第2長側面部12、14における収納箱10の高さ方向(H)を上記縦方向とし、第1および第2長側面部12、14における収納箱10の長さ方向(W)を上記横方向としてそれぞれ測定する。さらに、収納箱10の天面部11および/または底面部13の繊維配向比(S/L)を測定する場合、天面部11および/または底面部13の短手方向(S)を上記縦方向とし、天面部11および/または底面部13の長手方向(L)を上記横方向としてそれぞれ測定する。
他方、繊維配向比はマシンでの抄紙条件によって決定されるから、マシン上の操作を適正にする必要がある。考えられる手段としてはマシン速度、繊維サスペンジョンジェットの流入速度とワイヤー速度の比(J/W比)、ワイヤーシェーキ、ホーミングボードや堰板の配置、ダンディーロール等の適正化が挙げられる。さらに、抄紙機の運転では、一般的に後ろのパートの速度ほど速くなっており、リールに向けて紙を引っ張りながら紙を抄造している。この速度差を大きくすると、パルプ繊維を流れ方向に配向させることができる。これらの手段の1つまたは2つ以上を組合せることによって繊維配向比を調整することができる。紙の地合等、他の性質との調和を図ることが好ましい。
本発明では、上述したように、収納箱10の一面において、収納箱10の原紙を構成する繊維の平均配向等は、収納箱10の高さ方向に対して所定の方向に沿っている。具体的には、収納箱10の第1~第4外フラップ111、112、131、132、又は第1および第2長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さい。
この構成により、収納箱10の第1~第4外フラップ111、112、131、132、又は第1および第2長側面部12、14の高さ方向の剛性が高くなるので、収納箱10の第1~第4外フラップ111、112、131、132、又は第1および第2長側面部12、14の高さ方向から受ける力に対して耐えることができ、収納箱10の高さ方向における変形を抑制することが可能となる。
本発明者は、当該繊維配向比(H/W)が3.00以上になると、収納箱10の高さ方向における強度は向上するが、収納箱10の表面に印刷する場合、収納箱10の原紙を構成する繊維の配向する方向にインクがにじみやすくなることを発見し、収納箱10の高さ方向における強度を向上させ、且つ、収納箱10の表面に印刷するときにインクがにじみにくくし印刷性を維持するには、当該繊維配向比(H/W)は1.00よりも大きく3.00よりも小さいことが好ましいことを発見した。
本実施形態に係る収納箱10は、収納箱10の第1および第2長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さいものである。
本発明者は、収納箱10の長側面部12、14に関し、高さ方向の長さ(すなわち第7縁辺L7、第8縁辺L8、第11縁辺L11、または第12縁辺L12の長さ)に対する長さ方向の長さ(すなわち第1縁辺L1、第2縁辺L2、第3縁辺L3、または第4縁辺L4の長さ)が、0.15以上、0.50以下であると、収納箱10の変形をより抑制する効果があることを発見した。
また、本発明に係る衛生用紙が、保湿剤が塗布された保湿ティシュペーパーである場合、収納箱10の側面に、保湿ティシュペーパーに塗布した保湿剤が移行することが考えられるが、その移行した保湿剤を含んだ収納箱10の側面は、湿気を含むことになり、強度が落ちることが考えられる。本実施形態では、収納箱10の第1および第2長側面部12、14の高さ方向の剛性が高くなるので、上述した強度が落ちにくくなる結果、収納箱10の強度を維持することが可能となり、収納箱10の変形を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、一対の短側面部21、22において、二対の内フラップ121、122、141、142における収納箱10の原紙の繊維配向と、第1の一対の外フラップ111、112および第2の一対の外フラップ131、132における収納箱10の原紙の繊維配向と、は交差している。
さらに、収納箱10の天面部11および/または底面部13には、収納箱10の略長手方向において延在するように、破線D1が設けられ、天面部11および/または底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が1.00よりも大きい。図1および図2には、蓋部16を形成するための破線D1が、収納箱10の長手方向に主に延在している。本発明では、当該繊維配向比(S/L)についても、上述した繊維配向比(H/W)と同様に、1.00よりも大きく3.00よりも小さい数値範囲を採用してもよい。
通常、破線を形成した部分は構造上脆弱であるところ、この構成により、切れている部分と切れていない部分とを交互に有する破線のうち、切れていない部分を破断するときには、繊維配向を横断するように繊維を切断しなければならないため、破線のうち切れていない部分の強度を高くすることができ、破線を有することによる収納箱10の強度低下を押さえることができる。
上述したように、天面部11および/または底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が1.00よりも大きい。
この構成により、ミシン目で確実に切断できるので、取り出し口16oを形成する際、収納箱10の天面部11の蓋部分をきれいに取ることができる。
<収納箱のブランクシートおよびそれに設けられた印刷部>
図2に移り、本実施形態における収納箱10のブランクシート(単にブランクともいう)10Bにおいて、第2面部12は、第1面部11に第1縁辺(第1折り曲げ線)L1を介して接続されており、第3面部13は、第2面部12に第3縁辺(第3折り曲げ線)L3を介して接続されており、第4面部14は、第1面部11に第2縁辺(第2折り曲げ線)L2を介して接続されている。
第1内フラップ121は、第2面部12に第7縁辺(第7折り曲げ線)L7を介して接続されており、第2内フラップ122は、第2面部12に第8縁辺(第8折り曲げ線)L8を介して接続されている。第3内フラップ141は、第4面部14に第11縁辺(第11折り曲げ線)L11を介して接続されており、第4内フラップ142は、第4面部14に第12縁辺(第12折り曲げ線)L12を介して接続されている。
第1外フラップ111は、第1面部11に第5縁辺(第5折り曲げ線)L5を介して接続されており、第2外フラップ112は、第1面部11に第6縁辺(第6折り曲げ線)L6を介して接続されている。また、第3外フラップ131は、第3面部13に第9縁辺(第9折り曲げ線)L9を介して接続されており、第4外フラップ132は、第3面部13に第10縁辺(第10折り曲げ線)L10を介して接続されている。
本実施形態に係るブランクシート10Bは、第3面部13と第4面部14とを繋ぐための継ぎ代15を備える。継ぎ代15は、第4縁辺(第4折り曲げ線)L4を介して第3面部13と接続されている。尚、本発明では、継ぎ代15は、第3面部13ではなく、第4面部14から接続されても良い。
本実施形態に係るブランクシート10Bでは、収納箱10の第1および第2長側面部12、14の高さ方向(H)(または天面部11および/または底面部13の短手方向(S))、つまり図2中の上下方向、に対する高さ方向に直交する方向(W)(天面部11および/または底面部13の長手方向(L))、つまり図2中の左右方向の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さい。
本実施形態では、上述したように、収納箱10の外面の全体には、装飾や識別性を付与するためインクを印刷(塗布)することで形成された印刷部(塗布部)Gが設けられている。印刷部Gは、文字、図形、模様、デザインまたはこれらの結合を含む。印刷部Gは、ブランクシート10B(つまり、第1面部11から第4面部14、第1内フラップ121から第4内フラップ142、および第1外フラップ111から第4外フラップ132)を収納箱10として組み立てたときに外側に来る表面の全体に亘って設けられている。
本発明では、当該印刷に使用されるインクは、様々なものが採用されうる。インク成分としては、主に樹脂成分、溶剤、着色剤、助剤などから構成され、樹脂成分としては、硝化綿系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが含まれる。また、溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、IPA、ブタノール、MEK、MIBKなどである。
本発明では、当該印刷に使用されるインクは、バイオマスインク(バイオマスインキ)が好ましい。バイオマスインクは、原料の一部にバイオマス由来成分を使用したインクであり、例えば、綿、パルプ、米ぬか、植物油、被子植物の種などの生物由来の資源(バイオマス)から成分を抽出して製造したインクである。バイオマスとは、再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたものを含む。
本実施形態では、インク成分中の樹脂成分の原料の一部にバイオマス由来成分を使用しており、バイオマス由来成分を使用した樹脂成分がインク成分中の10質量%(乾燥重量比)以上含有する。すなわち、本実施形態において印刷部Gに使用されるバイオマスインクは、植物由来の原料を使用した成分を固形分中に10質量%以上含む。
本発明では、印刷部Gの印刷方法は、グラビアロールを用いたグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの公知の印刷方法が採用され得、好ましくはグラビア印刷である。本実施形態に係る印刷部Gの印刷方法は、グラビア印刷である。
本実施形態に係る収納箱10の印刷部Gが設けられた外面については、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.5-1に規定した方法で測定したスムースター平滑度を、30.0kPa以下にすることが有用である。スムースター平滑度を30.0kPaを越えると、収納箱10の外面の平滑が粗くなる。スムースター平滑度の範囲として、好ましくは、上限が25.0kPa以下であり、下限が1.0kPa以上である。更に好ましくは、下限については、5.0kPa以上である。
図3は、本実施形態に係る収納箱10の組立工程において、カートン(収納箱10のブランク10Bを継ぎ代15を介して第3面部13と第4面部14とを連結してスリーブ状にし、折り畳んでシート状にしたもの)202の束からカートン202を1枚ずつ取り出し、後工程(後述の充填工程)へ搬送する第1カートン搬送部231の搬送ベルトに載置するためのカートン供給装置の一例の概略側面図である。
図3に示すカートン供給装置は、ティシュペーパーを収容するためのカートン202を折り畳まれた状態で収容するカートン収容部221と、カートン収容部221から吸引カップ212によって吸引することでカートン202を1枚ずつ取り出して供給するカートン供給部211と、カートン供給部211から供給されたカートン202を後工程へ搬送する第1カートン搬送部231と、を備える。カートン供給装置の構成の詳細については後述する。
カートン供給装置では、カートン収容部221からカートン202を1枚ずつ取り出す際に、カートン202は、カートン供給部211の吸引カップ212に吸引され、取り出し部225から1枚ずつ取り出される。この吸引の際には、カートン202の表面、つまり、収納箱10の外面の平滑具合が吸引力の設定に関係することが理解される。すなわち、収納箱10の外面がざらざらだと、吸引カップ212でカートン202を吸い上げる際に脱落するので、吸引力を強く設定しなければならない結果、吸引のために多くのエネルギーを割くことになる。本発明者は、この課題を解決するため、本実施形態に係る収納箱10の印刷部Gが設けられた外面について、上記スムースター平滑度を、30.0kPa以下に設定することで、吸引カップ212でカートン202を安定して吸い上げて取り出せることを発見した。
なお、スムースター平滑度は、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5-1に準拠して以下の方法で測定することができる。
(1)収納箱10の原紙を60mm四方で形成した試験片とし、外面側を上に向け、平滑度測定台上に載せる。
(2)平滑度測定用ヘッドを試験片上に載せ、平滑度測定用ヘッドの横穴(空気流入口)を押さえる。
(3)約5秒経過後、横穴を開放し、測定管の水銀柱を測定する。
本実施形態に係る収納箱10では、印刷部Gを外面に設ける形態であるが、本発明では、印刷部Gに加えて、印刷部Gを保護する等の目的で、印刷部G上にコート剤を塗布することによってコート層を有してもよい。
当該コート剤の原料は、熱硬化性樹脂またはアクリル系樹脂を含むことが好ましい。例えば、アクリル系樹脂としては、アクリル酸やメタクリル酸樹脂等が挙げられる。当該コート層は、プレスコート加工により形成されうる。プレスコート加工は、塗布面にアクリル樹脂等のコート剤を塗布し、鏡面光沢仕上げを施した金属板またはローラーに熱圧着させ,冷却して剥がしとることで成される。加工面は平滑なので強光沢を得られるため、外観を大きく向上させることができる。本発明では、収納箱10の当該コート層が設けられた外面についても、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.5-1に規定した方法で測定したスムースター平滑度を、30.0kPa以下にしてもよい。
この構成により、上述したように、図3に示すカートン供給装置において、カートン202の束からカートン供給部211の吸引カップ212によってカートン202を吸引するときに、カートン202を安定して吸い上げて供給することが可能となる。
なお、本発明では、印刷部Gは、収納箱10の外面において、ストライプ状に設けられてもよく、デザイン性があるように形成されてもよい。また、本発明では、コート層は、必ずしも印刷部G上に形成しなくてもよい。さらに、本明細書および特許請求の範囲において、印刷部G、上記コート層の両方または片方を指して、塗布部と言い、塗布して塗布部を形成するコート剤、インクなどの塗料、を塗材と言う。
<梱包体の製造工程>
図4は、本実施形態の変形例に係る、収納体10Pを5箱包装し包装体50Sを作成し、包装体50Sを12セット梱包した梱包体100Pの全体斜視図である。以下、梱包体100Pを製造する工程について説明する。図4に示す収納体10Pの収納箱10は、図1に示す収納箱10と比較して、収納箱10の高さよりも低くしている構成以外の構成は変わらず、本実施形態による効果と同様の効果を有するものである。
(1)抄紙工程
古紙パルプなどの抄紙原料から収納箱10の原紙を製造する。この抄紙工程の中で、原紙の搬送方向(流れ方向)によって収納箱10の原紙の繊維配向が決定されることになる。
(2)印刷工程(または塗布工程)
上記抄紙工程(1)において抄紙された収納箱10の原紙に対して印刷(塗布剤の塗布)を行い、原紙のうち収納箱10の外面に対応する面に印刷部Gを形成する。
(3)型抜き工程
上記印刷工程(2)において印刷された収納箱10の原紙に対して型抜きを行い、収納箱10のブランクシート10Bを作成する。
本発明では、この型抜き工程において、型抜きの向きを設定することにより、収納箱10の面部の繊維配向を決定することが可能となっている。
(4)組立工程
上記型抜き工程(3)において作成された収納箱10のブランクシート10Bについて、継ぎ代15を介して第3面部13と第4面部14とを連結し、スリーブを製造する。そしてそのスリーブを折り畳んで束にしたもの(カートン202の束)を、図3に示すカートン供給装置によって1枚ずつ取り出し、後工程の充填工程へ搬送する。
(5)充填工程
上記組立工程(4)において組み立てられた、スリーブ状の収納箱10(カートン202)にティシュペーパーPの束を充填する。
(6)包装工程
この包装工程では、上記充填工程(5)においてティシュペーパーPの束が充填された収納箱10、すなわち収納体10Pを複数包装する。具体的には、収納体10Pを収納箱10の高さ方向において5箱重ねて樹脂フィルムで包装し、包装体50Sを製造する。
(7)梱包工程
この梱包工程では、上記包装工程(6)において包装された包装体50Sを複数梱包する。具体的には、包装体50Sを段ボール箱に12セット入れて梱包することで梱包体100Pが完成する。
図4に示すように、5箱重ねた収納箱10の一方の短側面を底側にして、他方の短側面を天側にするように配置し、奥に2列、手前に3列、縦に2列配置することで、1つの梱包体100Pに包装体50Sが計12セット梱包されている。すなわち、収納箱10は、収納箱10の長側面部12、14の長手方向が梱包体100Pの高さ方向になるように梱包されている。図4中、段ボールの天面の中央部分に描かれている太線は、梱包体100Pの段ボールの天面側の一対の外フラップの自由端縁同士が突き合わされている状態を示すものである。
上述したように、本実施形態に係る収納箱10では、収納箱10の長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さい。
一般に、梱包体100Pの段ボール箱は、梱包体100Pの高さ方向の圧力に強く、梱包体100Pの横方向(長さ方向)は梱包体100Pの高さ方向に比べ弱いものとなっている。よって、梱包体100Pに横から力が加わった際に中にある収納箱がつぶれるおそれがある。
本実施形態の変形例によれば、収納箱10の長側面部12、14の収納箱10の高さ方向における剛性が高くなり、図4に示されるような梱包体100Pの中の収納箱10が、運搬される際(輸送時)の梱包状態において、梱包体100Pに横から力が加わっても変形しにくく(つぶれにくく)することが可能となる。また、包装体50Sが変形しにくいので梱包体100Pの段ボールから包装体50Sを取り出しやすくすることが可能となる。
<本発明に係る収納箱に関するパラメータの好適な数値範囲>
本発明では、上述したように、所定の超音波伝播速度測定装置(装置形式名SST:ソニックシートテスター)によって測定したときの、収納箱10の第1~第4外フラップ111、112、131、132、又は第1および第2長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)の下限値は、1.00よりも大きいことが好ましく、1.05よりも大きいことがより好ましく、1.10よりも大きいことがさらに好ましく、1.30よりも大きいことがよりさらに好ましい一方、当該繊維配向比(H/W)の上限値は、3.00よりも小さいことが好ましく、2.50よりも小さいことがより好ましく、2.00よりも小さいことがさらに好ましく、1.80よりも小さいことがよりさらに好ましく、1.60よりも小さいことがよりさらに一層好ましい。
本発明では、収納箱10の原紙を構成する繊維の剛度を、JIS P8125に準じて測定したときの値が、高さ方向において10.0mN・m~30.0mN・mであることが好ましく、幅方向において5.0mN・m~15.0mN・mであることが好ましい。
本発明の収納箱10の素材となる原紙としては、例えば、古紙パルプ等の各種のパルプを原料とする公知の紙素材などである。そして、本発明では、収納箱10の原紙の坪量が300g/m2~420g/m2であることが好ましく、厚みが300μm~600μmであることが好ましい。原紙の厚みが300μm未満であると、耐久性が低下し、収納箱10に組み立てた時に潰れやすくなり、また、原紙の厚みが600μmを超えると収納箱10の耐久性は優れるが、厚みが増加することで収納箱10を形成する際に折りにくくなるおそれがある。
従来、ティシュペーパーなどの衛生用紙を収納するための収納箱は、商品として流通する際の運搬や陳列のときに受ける力や、収納箱内に収納された衛生用紙を使用するときに収納箱に掛かる力等に耐えうるように、ある程度の剛性を有することが求められることを鑑み、例えば、特許文献1には、収納箱を構成する面部に複数の罫線を設けることによって、収納箱の剛性を高めることを図ったものが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の収納箱では、製造工程において、罫線を面部に形成する装置を別途用意しなければならないという、コストや手間が掛かることが考えられる。また、収納箱を構成する面部に複数の罫線が形成されるので、収納箱のデザインの自由度に制約が出てしまうことも考えられる。
さらに、一般に収納箱の外面には装飾や識別力等を付与するため印刷加工が施されるが、収納箱の原紙を構成する繊維配向によっては、当該外面において塗布したインクがにじむ可能性が考えられる。
本実施形態によれば、収納箱の原紙を製造するときに、当該原紙の繊維配向を設定することによって、剛性を高めるための装置を別途用意するというようなコストや手間を掛けずに、収納箱の面部のうち所望の箇所の剛性(または強度)を低コストで高めることが可能となる。
また、収納箱の剛性を高めるために収納箱に特別な加工を施すこともないので、収納箱のデザインの自由度を高く保つことが可能となる。
さらに、当該原紙の繊維配向比を上述した所定の条件を満たすように規定することによって、当該収納箱の外面に印刷を施す際のインクのにじみを抑制し、収納箱の外面へのインクの乗りを良くし、当該外面に印刷されたものを鮮明にすることが可能となる。この効果を得られる要因の1つとしては、印刷方向、つまり、グラビアロールの回転方向と、印刷時の被印刷物(収納箱の原紙)の搬送方向と、収納箱の原紙の繊維配向と直交する方向と、の3つが同じような方向に向いている構成になっていることである。
<カートン供給装置>
上述したカートン供給装置について詳述する。本実施形態のカートン供給装置は、上述したように、図3に示すように、ティシュペーパーを収容するためのカートン202を折り畳まれた状態で収容するカートン収容部221と、カートン収容部221からカートン202を1枚ずつ取り出して供給するカートン供給部211と、カートン供給部211から供給されたカートン202を後工程へ搬送する第1カートン搬送部231と、を備える。
カートン収容部221は、取り出し部225と、計測センサー227と、離間部228とを備える。取り出し部225は、2つの平行なガイドで構成されており、上方カートンガイド225aと、下方カートンガイド225bとによって構成されている。取り出し部225は、カートン供給部211と対向する位置に取り出し口225tを設けている。取り出し口225tには、カートン202を係止するように止め具226を有し、これによりカートン202は取り出し口225tから落下することなく取り出し口225tに収容されている。取り出し部225に収容されるときには、吸引カップ212と一方の面が対向するように収容されている。すなわち、取り出し部225の取り出し口225tの最前面に配置されているカートン202が、後述するカートン供給部211の吸引カップ212に吸引され、取り出し部225から1枚ずつ取り出される。離間部228は、投入用上方ストッパ223aと、投入用下方ストッパ223bと、下方カートンガイド225bに接続された下方カートンガイド延長部228aと、から構成され、第2カートン搬送部222から搬送されるカートン202を下方カートンガイド延長部228aによって一時的に積載し、収容している。これによって、取り出し部225内のカートン202にかかる荷重を軽減している。なお、本実施形態では、投入用ストッパを設けたが、これに限られず、取り出し部225内からカートン202が落下することがない構成であればよい。
また、第2カートン搬送部222は、搬送ベルト222aと、搬送モータ222bと、カートン検知センサー224を備えている。第2カートン搬送部によって、前記カートンを折り畳まれた状態で前記カートン収容部221に搬送する。すなわち、第2カートン搬送部222は、カートン202を折り畳まれた状態でカートン収容部221の離間部228に供給する。搬送ベルト222aは、無端ベルトであり、搬送モータ222bと不図示のプーリとの間に配されている。カートン検知センサー224は、搬送ベルト222a上のカートン202の高さを検知している。すなわち、カートン検知センサー224は、カートン202の上端がカートン検知センサー224付近に存在するか否かを検知している。つまり、カートン202の上端がカートン検知センサー224付近にあることをカートン検知センサー224が検知すると、その状態を保持するが、一方、カートン202の上端がカートン検知センサー付近になく、検知されないと、搬送モータ222bが駆動され、離間部228にカートン202が搬送される。
図5は、本発明の第1実施形態に係る収納箱の組立工程に係るカートン供給装置のカートン収容部のカートン搬送部を示す概略図である。カートン収容部221内のカートン202が、カートン供給部211によって、第2カートン搬送部222に供給されると、図5(a)のように、カートン収容部221内のカートン202が少なくなる。カートン収容部221内のカートン202が少なくなると、図5(b)の示すように、離間部228の投入用下方ストッパ223bが解除され、離間部228内に収容されているカートン202がカートン収容部221内に収容される。カートン収容部221において、カートン202の所定数を束にして、カートン供給部211と第1カートン搬送部231とに隣接して配置されているカートン供給部211と対向する位置に移動させる。すなわち、カートン収容部221の計測センサー227によって、離間部228から移動するカートン202の量を計測し、所定数に達すると、投入用下方ストッパ223bを作動させ、離間部228にカートン202を留める。一方のカートン202の束と他方のカートン202の束が離間していること、すなわち、カートン収容部221のカートン202の束と離間部228のカートンの束が離間している。これにより、カートン収容部221のカートン202の束には、荷重をかけることがない。また、計測センサー227は、カートン202の量を計測し、離間部228からカートン収容部221へと供給したが、これに限らず、カートン収容部221の取り出し口225tからカートン供給部211によって取り出された枚数を計測し、その枚数に応じて離間部228からカートン収容部221へと供給するようにしてもよい。
そして、搬送モータ222bが駆動し、離間部228へとカートン202が供給される。図4のカートン収容部221のように、カートン202が収容され、カートン202がカートン検知センサー224によって検知されると第2カートン搬送部222の搬送モータ222bが停止する。このように、カートン収容部221からカートン202が少なくなると、第2カートン搬送部222、離間部228、カートン収容部221へとカートン202を供給することが可能である。
図5では、カートン収容部に離間部を設けたが、カートン収容部に離間部を設けない構成でもよく、変形例として、カートン収容部に離間部を設けない構成について説明する。図6および図7は、本発明の第1実施形態に係る収納箱の組立工程に係るカートン供給装置のカートン収容部の変形例を示す概略図である。カートン収容部221内にカートンが第2カートン搬送部222から供給されると、図6のように、カートン収容部221内及び第2カートン搬送部222にカートンが積載される。カートン収容部221内のカートン202が、カートン供給部211によって、第1カートン搬送部231に供給されると、図7のように、カートン収容部221内のカートン202が少なくなる。カートン収容部221内のカートン202が少なくなると、第2カートン搬送部222に積載されたカートン202の上端がカートン検知センサー224に検知されないため、搬送モータ222bが駆動し、カートン収容部221へカートン202が搬送される。
そして、図6のように、カートン収容部221にカートン202が収容され、カートン収容部221の計測センサー227によってカートン202の量を計測し、所定の量に達すると共に、カートン検知センサー224に検知されると、第2カートン搬送部222の搬送モータ222bが停止する。このように、カートン収容部221からカートン202が少なくなると、第2カートン搬送部222からカートン収容部221へとカートン202を供給することが可能である。
カートン供給部211がカートン収容部221内からカートン202を取り出し、第1カートン搬送部231への供給について説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係る収納箱の組立工程に係るカートン供給装置のカートン収容部から搬送部へのカートン供給を示す概略断面図である。カートン供給部211は、カートン202を吸引する複数の吸引カップ212と、吸引カップ212を支持する複数の支持部213と、支持部213を回転可能に支持するカートン供給部本体214と、を備える。カートン供給部本体214は、軸215に接続固定されており、軸215が回転するとそれと同時にカートン供給部本体214も回転する。軸215は、軸215の一方の端部に駆動源と接続されている。これによって、カートン供給部本体214は、軸215を介して回転することができる。また、本実施形態では、1つの軸215に対して、2つの吸引カップ212と、2つの吸引カップ212をそれぞれ支持する2つの支持部213が連結されている。これにより、カートン202を取り出す際に安定してカートン202を取出し、保持することができる。そして、カートン収容部221から、カートン供給部211の回転可能なカートン供給部本体214とカートン供給部本体214の回転可能な支持部213の吸引カップ212によって、カートン202を吸引する(カートンを吸引する工程)。カートン供給部本体214は、軸215を中心として、矢印Aの方向、すなわち時計回りに回転可能である。吸引カップ212は、支持部213に支持され、カートン供給部本体214と共に回転移動する。そして、吸引カップ212がカートン収容部221の取り出し口225tに対向する位置に到達すると、吸引カップ212によって、カートン収容部221に収容されているカートン202が吸引され、取り出される。支持部213はカートン供給部本体214とは逆回転し、カートン供給部本体214がカートン202を吸引カップ212で保持しながら回転移動する(回転移動する工程)。つまり、カートン202が取り出されると、支持部213は、軸213aを中心として、矢印Aの方向とは異なり、矢印Aの逆の方向に回転、すなわち、反時計回りに回転し、吸引カップ212でカートン202を保持しながら回転移動をする。そして、カートン供給部211がカートン202を1つずつ第1カートン搬送部231に供給する(第1カートン搬送部に供給する工程)。すなわち、吸引カップ212がカートン202を保持した状態で、第1カートン搬送部231と対向する位置に到達すると、第1カートン搬送部231へとカートン202を供給する。なお、カートン供給部本体214の回転と、支持部213の回転と、第1カートン搬送部の搬送モータ233の回転とは、搬送ベルト222aにカートン202を載置可能なように同期がとれており、搬送ベルト222aの所定位置に載置することが可能である。
第1カートン搬送部231は、無端の搬送ベルト232と、搬送モータ233と、搬送突起234とを備える。搬送ベルト232は、搬送突起234を搬送し、この搬送突起234がカートン供給部211から供給されるカートン202の受け体を形成し、この受け体へカートン供給部211から供給されるカートン202が供給されることとなる。カートン202は、所定位置である第1カートン搬送部231の搬送突起234間に1つずつ供給される。このとき、カートン供給部211は、毎分100個以上、600個以下のカートン202をカートン収容部221から取り出し、第1カートン搬送部に供給する。すなわち、カートン供給部211は、カートン供給部本体214の回転速度とともに支持部213の回転速度を変化させることで供給個数を変えることができる。また、本実施形態の搬送突起234の断面形状は、台形形状としたが、これに限らず、図8の紙面上のように、搬送突起234の左側の形状がカートンを受け止める形状を成していればよい。例えば、扇形などの形状があげられる。搬送突起234の右側の断面形状は、カートン202を載置する際にカートン202が当たらない形状であればよく、当たったとしても滑るような形状であればよい。例えば丸みをおびた形状であればよい。これにより、吸引カップ212に吸引されているカートン202を載置する際、所定の位置に載置しやすくすることができる。
図9は、本実施形態におけるカートン収容部において、図4のIX-IX断面図である。取り出し部225の取り出し口225tをカートン供給部211の対向する方向から見たカートンに対する吸引カップ212の押し当て位置を示している。カートン202は、一方の面が取出し口を有する天面と側面、他方が底面と側面からなるシート状である。すなわち、カートン202は、第2長側面部14、天面部11、第1長側面部12、底面部13の順に並び、底面部13における第2長側面部14側とは反対側に設けられた継ぎ代15が第1長側面部12と接合され、ティシュペーパーを収納可能な収納箱に形成する前の折り畳まれた状態のシート状である。カートン202は、カートン202の天面部11の中央付近に、長手方向に延長されている蓋部16が形成されている。上述したように、カートン202の天面部11の内側にプラスチック製のフィルムが添付されており、フィルムによって、ホコリ等が進入しないように閉塞されている。吸引カップ212は、蓋部16を含む天面部11の吸引位置212aを吸引する。すなわち、吸引カップ212は、破線D1が蓋部16を囲むように形成されているにも関わらずカートン202の内側にフィルムがあるため、蓋部16を含む天面部11の吸引位置212aを吸引し、カートン収容部221からカートン202を取り出す。また、本実施形態では、カートン202の天面部11を吸引カップ212によって吸引したが、これに限らず、一方の面である第1長側面部12を吸引カップによって吸引してもよい。
このように、従来の搬送ベルトの搬送とフレームの回転との周期を正確に合わせる必要があり、それが少しでも周期が異なると、カートンが搬送ベルトの突起に当たり、所定位置に載置されない課題があったが、上述のカートン供給装置の構成によれば、カートン供給部によって、カートン収容部から搬送ベルトにカートンを吸引カップで保持しながら逆回転し所定位置に効率よく載置することができる。
なお、当該カートン供給装置は、上述した形態に限られること無く、適宜の変形、修正および代替などが可能であり、例えば、搬送部の搬送突起を1つとしたが、搬送突起を2つ設け、カートンをより正確に受けるようにしてもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態は、第1実施形態と異なり、収納箱10の長側面に、切り抜き加工によって、図形パターンを設けている。第1実施形態と同様の機能を有するものは同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る収納箱の長側面に切り抜かれた図形の組み合わせの一例を表す図である。
本実施形態では、収納箱10の側面部12、14、21、22の一部を切り抜くことによって、収納箱10の側面には文字、図形、模様、デザインまたはこれらの結合が設けられ、第1実施形態と同様に、一対の第1および第2長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さい構成であり、且つ、天面部11および/または底面部13には、収納箱10の略長手方向において延在するように破線D1が設けられ、天面部11および/または底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が1.00よりも大きい構成である。
当該文字、図形、模様、デザインまたはこれらの結合が設けられる形成領域20は、収納箱10の角縁である縁辺L1、L3、L7、L8から5mm以上(好ましくは10mm以上)のフレーム幅Fを確保する内側に、切抜開口部30を打ち抜いて開口形成するように設定されている。形成領域20と角縁である縁辺L1、L3、L7、L8との間は、開口未形成幅として、収納箱10が収納ボックスとして直方体形状を維持可能な強度を確保するフレーム10fとして機能する。
本実施形態によれば、第1実施形態で得られる効果のほか、収納箱10の高さ方向における収納箱10の側面の剛性を高くすることで、収納箱10の側面部12、14、21、22の一部を切り抜くことによって収納箱10の側面の強度が低くなるところを、当該高くなった側面のフレーム10fの剛性によってカバーして収納箱10全体の強度を確保することが可能となる。
本実施形態では、収納箱10の第1長側面部12(または第2長側面部14)に切抜開口部30を形成した場合、天面部11の取り出し口16oと同様に第1長側面部12(または第2長側面部14)の内側にプラスチック製のフィルムが添付されており、フィルムによって、ホコリ等が進入しないように閉塞されている。よって、切抜開口部30を含む第1長側面部12(または第2長側面部14)を吸引カップ212によって吸引することが可能である。このように、本実施形態のように切抜開口部30を有する収納箱10のカートンにおいても、上述のカートン供給方法によって、カートン収容部から第1カートン搬送部へと供給することができる。
本発明は、上述した各実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記の各実施形態やその変形例では、外フラップ111、131、112、132、又は長側面部12、14の高さ方向(H)に対する高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも大きく3.00よりも小さく、天面部11および/または底面部13には、収納箱10の略長手方向において延在するように破線が設けられ、天面部11および/または底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が1.00よりも大きい構成であるが、本発明ではこれに限られない。本発明では、底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が0.33(1/3を小数2位で丸めたもの)よりも大きく1.00よりも小さく、および/または、長側面部12、14の高さ方向(H)に対する当該高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が0.33(1/3を小数2位で丸めたもの)よりも大きく1.00よりも小さい構成も許容するものである。そしてこの構成に加えて、上述した印刷部Gやコート層を設けたり、当該印刷部Gやコート層が形成された収納箱の外面のスムースター平滑度が30.0kPa以下であってもよい。収納箱の外面のスムースター平滑度が30.0kPa以下である構成によって、上述したように、図3に示すカートン供給装置において、カートン202の束からカートン供給部211の吸引カップ212によってカートン202を吸引するときに、カートン202を安定して吸い上げて供給することが可能となる。
収納箱に衛生用紙を充填する工程において、当該収納箱内に衛生用紙がスムーズに挿入されないと、衛生用紙が収納箱の内壁で擦れて、衛生用紙に撚れや紙粉が発生する可能性が考えられる。上記構成のように、底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が1.00よりも小さく、および/または、長側面部12、14の高さ方向(H)に対する当該高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が1.00よりも小さい構成であれば、収納箱の原紙を製造するときに、当該原紙の繊維配向を設定することによって、収納箱に衛生用紙を充填する際に発生する衛生用紙の撚れや紙粉を抑制することが可能となる。
また、本発明者は、底面部13の短手方向(S)に対する長手方向(L)の繊維配向比(S/L)が0.33(1/3を小数2位で丸めたもの)よりも大きく1.00よりも小さく、および/または、長側面部12、14の高さ方向(H)に対する当該高さ方向に直交する方向(W)の繊維配向比(H/W)が0.33(1/3を小数2位で丸めたもの)よりも大きく1.00よりも小さい構成のように、更に、当該繊維配向比(S/L)および/または当該繊維配向比(H/W)の下限値を設けることで、上述した衛生用紙の撚れや紙粉の抑制効果のほか、当該収納箱の外面に印刷を施す際のインクのにじみを抑制し、収納箱の外面へのインクの乗りを良くし、当該外面に印刷されたものを鮮明にすることが可能となることを発見した。当該効果を奏する上で、本発明では、当該繊維配向比(S/L)の下限値および/または当該繊維配向比(H/W)の下限値は、0.33(1/3を小数2位で丸めたもの)よりも大きいことが好ましく、0.40よりも大きいことがより好ましく、0.50よりも大きいことがさらに好ましい一方、当該繊維配向比(S/L)の上限値および/または当該繊維配向比(H/W)の上限値は、1.00よりも小さいことが好ましく、0.95よりも小さいことがより好ましく、0.90よりも小さいことがさらに好ましい。