JP7841828B2 - 半導体デバイスの接合方法 - Google Patents

半導体デバイスの接合方法

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Description

本発明は、半導体デバイスの接合方法に関する。
半導体デバイスである例えば半導体チップは、8インチや12インチの大きさのウエハを所定の大きさに切断して製造される。切断の際には切断した半導体チップがばらばらにならないように、裏面にダイシングフィルムを貼り付け、表面側からダイシングソーやレーザ光線等によってウエハを切断する。この際、裏面に貼り付けられたダイシングフィルムは若干切り込まれるが切断されないで各半導体チップを保持した状態となっている。そして、切断された各半導体チップは一つずつダイシングフィルムからピックアップされてフリップチップボンディング等の次の工程に送られる。
ダイシングの際には、半導体ウエハの切削屑やダイシングフィルムの切削屑等の異物が半導体チップの表面に付着するので、ダイシングの際やダイシング後に半導体チップの表面や切断されたウエハの表面の洗浄が行われる。近年、半導体チップのメタルパッドにハンダを介さず他の半導体チップのメタルパッドを直接ボンディングするボンディング方法が用いられている。このようなボンディングを行う場合には、表面に数ミクロン~サブミクロンの大きさの微細な異物が付着していてもボンディング品質が低下する場合がある。
そこで、特許文献1には、数ミクロン~サブミクロンの微細な異物まで除去するために、ガス溶解水を半導体チップの表面に噴射してウエハの切削屑等の無機系の微細な異物の除去を行い、拭き取りアームの先端に取り付けた拭き取り部材により半導体チップの表面に付着している有機系の微細な異物の除去を行う半導体チップ洗浄方法が提案されている。特許文献1に記載の洗浄方法によれば、半導体チップの表面に付着した数ミクロン~サブミクロンの微細な異物まできれいに除去できる。
国際公開2021/132133号
半導体チップなどの半導体デバイスは、銅やアルミニウムで形成される導電部を備える。導電部は、純水やオゾン水などに接触することにより容易に酸化する。酸化された導電部は、ボンディングでの接合状態を悪化させ、電気伝導性を低下させるという問題が生じる。
この点、特許文献1に記載の洗浄方法では、洗浄のプロセスにおいて半導体デバイスの導電部に酸化物が新たに生じるおそれがあり、また、当該導電部に酸化物が残存するおそれがある。そこで、ボンディング品質を向上させるために、洗浄のプロセスの後に実行される接合工程において、半導体チップの表面の酸化を抑制又は、酸化物の低減をするという要請がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、半導体デバイスの表面の導電部の酸化を抑制又は、酸化物の低減が可能な半導体デバイスの接合方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る半導体デバイスの接合方法は、水素水を用いて複数の半導体デバイスの導電部の酸化物を抑制又は低減させる水素水処理を実行する水素水処理ステップと、前記複数の半導体デバイスの各々を互いに接合する接合ステップであって、前記水素水処理が実行された前記導電部における対向面同士を直接接合する接合ステップと、を含む。
本発明によれば、半導体デバイスの表面の導電部の酸化を抑制又は酸化物を低減可能な半導体デバイスの接合方法を提供することができる。
ハイブリッドボンディングの概要の一例を示す図である。 水素水による酸化物抑制の効果を示すグラフである。 半導体チップ製造装置の構成の一例について説明する。 洗浄対象であるダイシング後のウエハの一例を示す平面図である。 第1アームと第2アームとの位置関係の一例を示す平面図である。 本発明の一実施形態の半導体デバイスの接合方法の処理手順の一例を説明するフローチャートである。 水素水処理工程の概要を示す図である。 除去工程の概要を示す図である。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。本発明の一実施形態の半導体デバイスの接合方法は、複数の半導体デバイスの導電部のそれぞれにおける対向面同士を直接接合するボンディング(以下、「ハイブリッドボンディング」という。)の前に、水素水又はマイクロバブルを含む水素水により複数の半導体デバイスの導電部の表面を処理することを特徴としている。
半導体デバイスとは、例えば、半導体ウエハ、半導体ウエハをダイシングしてチップ化した半導体チップ、インターポーザに搭載されたデバイスなどを含む。以下では、一例として、半導体デバイスを、半導体ウエハをダイシングしたチップ状の「半導体チップ」として説明する。
図1を参照して、ハイブリッドボンディングの概要について説明する。図1は、ハイブリッドボンディングの概要の一例を示す図である。図1(a)には、ハイブリッドボンディングされる前の二つの半導体チップ11の配置状態を示す。図1(a)に示すように、二つの半導体チップ11のそれぞれのメタルパッド11aが対向するように配置される。図1(b)には、ハイブリッドボンディングされたときの二つの半導体チップ11の接合状態を示す。図1(b)に示すように、ハイブリッドボンディングにおいて、例えば二つの半導体チップ11(例えば集積回路IC)のそれぞれの対向するメタルパッド11aがハンダバンプを介さずに直接接合される。
ハイブリッドボンディングは、ハンダパンプによる空間の制約を受けず、より多くの半導体チップ11の相互接続を可能とする。例えば、ハイブリッドボンディングを用いた場合、シリコンウエハとシリコンダイとの接続において例えば5μm~25μm、シリコンウエハ同士の接続において5μm以下という極めて短いピッチを実現可能となる。
メタルパッド11aは、電気的接合を可能にするための半導体チップ11上の金属領域であり、アルミニウムや銅などの金属で形成される。半導体チップ11は、メタルパッド11aを通じて外部との電気的接合を確立する。
このように、ハイブリッドボンディングでは、例えば、二つの半導体チップ11のメタルパッド11aのそれぞれを電気的に直接接合する。そのため、ハイブリッドボンディングでは、ハンダバンプを介した接合と比較してメタルパッド11aの表面の酸化物の発生状態によって導電状態が大きく影響を受ける。すなわち、ハンダバンプを介した接合の場合は、メタルパッド11aの表面に酸化物が発生していたとしてもハンダバンプの熱エネルギーによって正常に導電状態を確立できるものの、一方、メタルパッド11aを直接接合する場合は、メタルパッド11aの表面に酸化物が発生していると、電気的に抵抗となる酸化物の影響で導電状態が正常に確立できないおそれがある。
そこで、本実施形態の半導体デバイスの接合方法では、ハイブリッドボンディングの前処理において、金属材料における、酸化物を減らし、又は酸化を抑制する効果を有する水素水を用いることにより、半導体チップ11の表面の酸化物の発生を抑制する。水素水に酸化抑制効果、又は酸化物低減効果がある根拠は、例えば銅は、PHが7付近の純水中では酸化銅が安定であるため酸化が進行する特性を示し、一方、水素水中では純銅が安定であるため酸化が進行しないという特性を示すためである。
図2を参照して、純粋な銅(以下、「純銅」という。)を水素水に浸けることで酸化物の発生が抑制される実験結果について、具体的に説明する。図2は、水素水による酸化物抑制の効果を示すグラフである。図2は、横軸が結合エネルギーを示し、縦軸が強度を示すグラフである。図2では、純銅を水素水に1時間浸けた場合の結合エネルギーと強度との関係を実線L1で示し、純銅を水素水に浸けていない場合の結合エネルギーと強度との関係を破線L2で示す。
結合エネルギーとは、互いに引き合う複数の要素からなる系において、その系がひとところに寄り集まって存在する状態と、粒子がバラバラに存在する状態とのポテンシャルエネルギーの差のことをいう。換言すると、結合エネルギーとは、所定の量の物資を、原子と原子とに切り離す際に必要なエネルギーのことである。
強度とは、物質の安定性を示す指標である。すなわち、強度が大きければ大きいほど、物質が安定していることを示す。
図2に示すように、純銅の安定的な結合エネルギー(例えば933eV)における純銅の強度について、水素水に1時間浸けた場合(図2の実線L1)は、水素水に浸けない場合(図2の破線L2)と比較して、純銅の強度が大きくなる。すなわち、図2には、純銅を水素水に浸けた場合は、水素水に浸けない場合よりも、純銅である状態が酸化銅である状態よりも安定することが示されている。このように、純銅を水素水に浸けた場合、純銅が酸化されにくくなるという効果を生じる。銅とは異なる金属についても同様の効果を生じると考える。つまり、酸化した銅を水素水に1時間漬けることにより、表面における純銅の組成比が増えていることから、銅の酸化を抑制、もしくは酸化銅を除去する効果が確認できる。
このような性質を利用して、本発明の半導体デバイスの接合方法では、金属(例えば純銅)で形成される半導体チップ11の導電部(メタルパッド11a)を水素水に接触させることにより、銅表面における酸化物の割合を低減させることができる。
以下、水素水を用いて半導体チップ11の表面の酸化を抑制又は酸化物の低減が可能な半導体デバイスの接合方法について、半導体チップ製造装置100の構成を例に説明する。
図3を参照して、半導体チップ製造装置100の構成について説明する。図3は、半導体チップ製造装置100の構成の一例を示す側面図である。図3に示すように、半導体チップ製造装置100は、ウエハ10を回転させる回転台110、水素水ノズル121が取り付けられた第1アーム120、ワイプ材136を保持する第2アーム130を含む。なお、半導体チップ製造装置100は不図示のボンディング装置を含む。
回転台110は、例えば、回転盤111、回転軸112、回転駆動部113を含む。回転軸112は、回転盤111の下側に配置された水受け114を貫通し、上端に回転盤111が取り付けられており、下端には、回転駆動部113が取り付けられている。回転盤111は円形の平板で、上面にダイシング後のウエハ10が載置されている。
図4を参照して、半導体デバイスの接合方法における洗浄対象のダイシング後のウエハについて説明する。図4は、洗浄対象であるダイシング後のウエハ10の一例を示す平面図である。図4に示すように、ウエハ10は、円板状のシリコン結晶であって支持材であるダイシングフィルム20の上面に貼り付けられている。ダイシングフィルム20の外周縁の上側は、リング30に取り付けられている。ウエハ10は、上側からダイシングソーで格子状に切込み12が入れられ、複数の半導体チップ11に分割されている。
図3に戻り、回転盤111の上面には、ウエハ10をダイシングした後の複数の半導体チップ11がダイシングフィルム20を介して載置されている。回転台110は、回転駆動部113によって回転盤111を回転させる。これにより、回転台110は、回転盤111の上面に載置された半導体チップ11を回転させる。
第1アーム120は、例えば、水素水ノズル121、超音波発振器122、アーム本体123、XY駆動部124を含む。水素水ノズル121は、回転台110の上側に配置され、回転台110の上面に載置された半導体チップ11の表面に水素水を噴射する。このとき、回転盤111を回転させながら半導体チップ11の表面に水素水を噴射して洗浄するスピン洗浄を実行してもよい。
水素水ノズル121の基端側は、図示しない水素水製造装置に接続されている。水素水ノズル121の下端近傍の外周面には、水素水を超音波加振する超音波発振器122が取り付けられている。すなわち、水素水ノズル121は、超音波加振された水素水である、マイクロバブルを含む水素水を半導体チップ11の表面に噴射する。水素水ノズル121は、本体アーム61およびXY駆動部124によって半導体チップ11の表面に沿ったXY方向に移動可能である。
水素水は、水素を水に溶解した水である。水素水は、例えば大気圧下における飽和度が60%~100%となるように水素を溶解した水である。なお、水素水は、アルカリ成分を添加したものでもよく、例えば水素水にアンモニアを添加したアンモニア添加水素水でもよい。
第2アーム130は、アーム本体131、XY駆動部132、Z駆動部133、回転駆動部134、水素水ノズル135、ワイプ材136、ワイプ材保持部137などを備えている。アーム本体131は、XY駆動部132によって半導体チップ11の表面に沿ったXY方向に移動可能になっている。アーム本体131の先端の下側には、下端にワイプ材136が取り付けられるワイプ材保持部137が取り付けられている。ワイプ材136は、半導体チップ11の表面に付着した有機物の微細な異物を取り込んで除去する。
ワイプ材136は、例えば、異物を吸着可能なシート材と、圧縮変形可能なクッション材と、を含む多層構造で構成されている。シート材は、繊維状の材料であり、例えば、マイクロファイバーを交絡させた不織布である。シート材は、繊維状の材料に限定されず、多孔質の材料の薄膜であってもよい。シート材は、有機物等の異物を取り込んで、さらに半導体チップ11の表面から剥離してこの異物を洗浄液とともに廃棄する。クッション材は、例えば、樹脂材料を発泡させたスポンジである。
アーム本体131の先端には、基端側が図示しない水素水タンクに接続されて下端から水素水を半導体チップ11の表面に流す水素水ノズル135が取り付けられている。なお、水素水は、水素水にアルカリを添加したアンモニア添加水素水でもよい。ここで、水素水は、比抵抗が0.05~1MΩ・cmのものでもよい。
アーム本体131の先端の上側には、ワイプ材136を回転駆動する回転駆動部(不図示)と、ワイプ材保持部137を上下方向に駆動してワイプ材136を半導体チップ11の表面に触れさせるZ駆動部133が取り付けられている。
図5を参照して、第1アーム120と第2アーム130との位置関係の一例について説明する。図5は、第1アーム120と第2アーム130との位置関係の一例を示す平面図である。図5に示すように、第2アーム130は、回転軸131Xを中心に揺動している。回転軸131Xから離間した第2アーム130の先端に保持されているワイプ材136は、回転盤111の中央部と周縁部との間を往復移動している。
第1アーム120は、回転軸123Xを中心に揺動している。回転軸123Xから離間した第1アーム120の先端に保持されている水素水ノズル121は、回転盤111の中央部と周縁部との間を往復移動している。図5に示すように、例えば、第2アーム130の動きに第1アーム120が連動し、ワイプ材136が回転盤111の中央部に移動したタイミングで水素水ノズル121が回転盤111の中央部に移動する。水素水ノズル121は、回転盤111の中央部に移動したタイミングでワイプ材136から所定の範囲内に水素水を噴射する。これにより、ウエハ上の全ての半導体チップ11の表面に水素水を噴射できるため、半導体チップ11の表面の酸化物の発生を抑制することができる。
図6、図7、図8を参照して、半導体デバイスの接合方法の処理手順について説明する。図6は、本発明の一実施形態の半導体デバイスの接合方法の処理手順の一例を説明するフローチャートである。図7は、水素水処理工程の概要を示す図である。図8は、除去工程の概要を示す図である。
図6のステップS101に示すウエハ製造工程において、ウエハ10は、前述したように、ダイシングフィルム20の上面に貼り付けられている。ダイシングフィルム20は、基材と該基材の上面を覆う粘着層とで構成されており、粘着層の上面にウエハ10が貼り付けられている。
図6のステップS102に示すダイシング工程(ダイシングステップ)において、ウエハ10は、ダイシング装置(不図示)によってダイシングされる。ダイシング装置とは、ダイシングフィルム20に貼り付けられた半導体のウエハ10を切断して半導体チップ11とする装置である。ダイシング装置は、ウエハ10に切込み12を入れてウエハ10を複数の半導体チップ11に切断する。
図6のステップS103に示すダイシング後洗浄工程において、ダイシング工程で発生する異物のうち大きな異物を除去する。なお、ダイシング後洗浄工程では、例えば水素水を用いて洗浄することが好適である。また、ダイシング後洗浄項ではマイクロバブルを含む水素水を用いてもよい。
この際、ダイシングフィルム20の粘着層もウエハ10と共に切断される。ダイシング工程では、ウエハ10に切込み12を入れる際にシリコンの切り屑等の無機系の異物と、粘着層32の切り屑のような有機系の異物とが発生する。しかし、数ミクロン~サブミクロンオーダーの微細な異物は除去されず、無機系の微細な異物は、半導体チップ11の表面や切込み12に面する半導体チップ11の側面に付着した状態となっている。また、有機系の微細な異物は、半導体チップ11の上面に付着した状態となっている。
次に、図6のステップS201に示す水素水処理工程(水素水処理ステップ)において、水素水ノズル121から水素水を半導体チップ11の表面に噴射して半導体チップ11の表面が洗浄される。なお、図7(a)に示すように、水素水ノズル121から噴射される水素水(ガスではない液体)は、水素水ノズル121を通る際に超音波発振器122で超音波加振され、微細な泡を含むものとなる。また、半導体チップ11が載置される回転盤111を回転させながら半導体チップ11の表面に水素水(ガスではない液体)を噴射してスピン洗浄を実行してもよい。水素水によるスピン洗浄は、例えば純水によるスピン洗浄と比較して、メタルパッド11aの酸化の抑制又は酸化物をさらに低減させる効果を有する。
この微細な泡によって、図7(b)に示すように、半導体チップ11の表面や切込み12の中で発泡し、その衝撃で半導体チップ11の表面の微細な無機系の異物Paが除去される。水素水は、半導体チップ11のメタルパッド11aの酸化を抑制し、既に発生している酸化物を減らすことができる。また、上述したように水素水を用いたスピン洗浄を実行することで、さらに酸化物を除去することが可能となる。さらに言うと、水素水は有機物を腐食しない性質を有するため、水素水を用いることによって、有機物であるダイシングフィルム20の基材31を損傷させずに無機系の異物が除去される。また、アルカリ添加水素水を用いた場合、除去した異物が半導体チップ11の表面に再付着することを抑制できるので、洗浄後の半導体チップ11の表面の清浄度をより高くすることができる。
なお、水素水は有機物を腐食しないので、半導体チップ11の上面に付着している粘着層の切り屑のような有機系の微細な異物を除去できないことがあるため、水素水処理工程が終了しても、図8(a)に示すように、半導体チップ11の上面には、有機系の微細な異物Paが付着することがある。そこで、図6のステップS202に進んで、除去工程を実行する。
図6のステップS202に示す除去工程(除去ステップ)において、例えば、水素水ノズル135から半導体チップ11の表面に連続的に水素水を流しながら、回転駆動部134で第2アーム130の先端に取付けたワイプ材保持部137を回転させる。図8(b)に示すように、除去工程は、荷重調整部(不図示)によって制御されたZ駆動部133がワイプ材保持部137に取り付けたワイプ材136を半導体チップ11の表面にごく弱い力で触れて半導体チップ11の表面に付着している有機系及び無機系の異物を除去する。当該異物Paは、ワイプ材136でごく弱い力で触れるだけで表面から剥がれて水素水中に浮遊する。
除去工程において、ワイプ材保持部137を自転させてもよい。なお、回転台110の回転によりワイプ材保持部137は回転軸112の周りに公転する。また、XY駆動部132によってアーム本体131をXY方向に移動させてもよいし、回転駆動部134でワイプ材保持部137を回転軸112の周りに公転させてもよい。また、除去工程の際に、荷重調整部(不図示)によってワイプ材136を半導体チップ11の表面に触れる力の調整を行ってもよい。
これにより、除去工程によって半導体チップ11の表面から無機系の異物だけでなく有機系の異物も効果的に除去することができる。そして、除去工程が終了すると、有機系の微細な異物が半導体チップ11の表面から除去され、半導体チップ11の表面は、清浄な表面となる。
なお、水素水中に浮遊する異物Paは、そのまま放置すると半導体チップ11の表面に再度付着することがあるため、図6のステップS203の水素水洗浄工程を実行する。
図6のステップS203に示す水素水洗浄工程(水素水洗浄ステップ)おいて、例えば除去工程の後に水素水中に浮遊している異物Paを水素水で洗い流す。このときスピン洗浄を実行してもよい。これにより、酸化物を減らしつつ、酸化物の発生を抑制しながら、無機系の微細な異物をより効果的に除去することができる。なお、ステップS203を省略してもよい。
以上のように、半導体デバイスの接合方法では、例えばハイブリッドボンディングされる半導体チップ11のメタルパッド11a(例えば純銅)を水素水に接触させることによって、メタルパッド11aの酸化を抑制又は、その酸化物を減少させることができる。この場合、純粋及びオゾン水などをメタルパッド11aに接触させることなく、これらの純水等に代えて、水素水のみに接触させてもよい。また、半導体デバイスの接合方法では、薬液処理も行なわず水素水で処理を行うため、環境に影響を与えることもない。なお、半導体デバイスの接合方法は、水素水のみに接触させることが好適ではあるものの、例えば少なくとも水素水処理工程以降の工程において、水素水以外の純水やオゾン水などに接触させない処理手順であればよい。
図6のステップS301に示す接合工程(接合ステップ)において、酸化物の発生が抑制された清浄な表面のメタルパッド11aを有する半導体チップ11のメタルパッド11aが、他の半導体チップ11のメタルパッド11aとボンディング装置(不図示)によって直接接合される。半導体チップ11のメタルパッド11aは、基板の上の所定のメタルパッドに直接接合されてもよい。
なお、半導体デバイスの接合方法において、図3のステップS202に示す除去工程やステップS203に示す水素水洗浄工程の後に乾燥工程(不図示)を実行し、半導体チップ11を乾燥させてからボンディングを行うようにしてもよい。また、ボンディング装置は、ハイブリッドボンディング装置として説明したがが、例えば、フリップチップボンディング装置、ダイボンディング装置等、半導体チップ11のメタルパッド11aを被接合物のメタル接続部に直接接合する装置であればよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
例えば、半導体デバイスの接合方法の対象は、ダイシングフィルム20の上に貼り付けられた半導体チップ11に限定されず、複数の半導体チップ11の中から良品の半導体チップ11のみをピックアップしてガラス板の上に粘着剤を介して貼り付け、複数の半導体チップ11が貼り付けられてガラス板を回転台110の上に載置して半導体チップ11の表面の洗浄を行う場合にも適用することができる。この場合、ガラス板は、支持材を構成する。また、ガラス板ではなく、シリコンウエハあるいは基板の上に半導体チップ11を貼り付け、シリコンウエハあるいは基板を回転台110に載置して半導体チップ11の洗浄を行うようにしてもよい。その場合、シリコンウエハ、基板は、支持材を構成する。
例えば、これまで説明した半導体デバイスの接合方法において、水素水処理工程、除去工程および水素水洗浄工程のそれぞれの後に乾燥工程を実施し、半導体チップ11の表面を乾燥させてもよい。より清浄度の高い半導体チップ11をボンディングすることができる。
[付記1]
半導体デバイスの接合方法は、水素水を用いて複数の半導体チップ11(半導体デバイス)のメタルパッド11a(導電部)の酸化を抑制又は酸化物を低減させる水素水処理を実行する水素水処理工程(水素水処理ステップ)と、複数の半導体チップ11(半導体デバイス)の各々を互いに接合する接合工程(接合ステップ)であって、水素水処理が実行されたメタルパッド11a(導電部)における対向面同士を直接接合する接合工程(接合ステップ)と、を含む。これにより、半導体デバイスである半導体チップ11の表面の導電部であるメタルパッド11aの酸化を抑制、又は酸化物の低減可能な接合方法を提供することができる。
[付記2]
上記付記1における半導体デバイスの接合方法において、半導体デバイスは、半導体ウエハがダイシングされたチップ状の半導体チップ11であり、水素水処理工程(水素水処理ステップ)の前に、ウエハ10(半導体ウエハ)をダイシングして半導体チップ11を作成するダイシング工程(ダイシングステップ)をさらに含む。これにより、金属(例えば純銅)で形成される半導体チップ11のメタルパッド11aを水素水に接触させることにより酸化物の発生を抑制可能となる。
[付記3]
上記付記1又は2において、半導体デバイスの接合方法は、水素水処理工程(水素水処理ステップ)において、超音波加振された水素水を用いて、半導体チップ11(半導体デバイス)のメタルパッド11a(導電部)の酸化物を低減させるとともに、当該半導体チップ11(半導体デバイス)の表面を洗い流す。これにより、半導体チップ11のメタルパッド11aの酸化を抑制し、既に発生している酸化物を減らすことができる。
[付記4]
上記付記1から3のいずれか一つにおいて、半導体デバイスの接合方法は、水素水処理工程(水素水処理ステップ)と接合工程(接合ステップ)との間において、半導体チップ11(半導体デバイス)に水素水を噴射しながら半導体チップ11(半導体デバイス)の表面に水素水を含んだワイプ材36を触れさせて、異物を除去する除去工程(除去ステップ)をさらに含む。これにより、除去工程によって半導体チップ11の表面から無機系の異物だけでなく有機系の異物も効果的に除去することができ、半導体チップ11の表面を清浄な表面にすることができる。
[付記5]
上記付記4において、半導体デバイスの接合方法は、除去工程(除去ステップ)の後に、水素水を用いて半導体チップ11(半導体デバイス)の表面を洗い流す水素水洗浄工程(水素水洗浄ステップ)を更に含む。これにより、酸化物を減らしつつ、酸化物の発生を抑制しながら、無機系の微細な異物をより効果的に除去することができる。
[付記6]
上記付記5において、半導体デバイスの接合方法は、水素水洗浄工程(水素水洗浄ステップ)において、超音波加振された水素水を用いて半導体チップ11(半導体デバイス)の表面を洗い流す。これにより、より酸化物を減らしつつ、酸化物の発生を抑制しながら、無機系の微細な異物をより効果的に除去することができる。
[付記7]
上記付記1から6のいずれか一つにおいて、半導体デバイスの接合方法は、水素水処理工程(水素水処理ステップ)で噴射される水素水は、大気圧下における水素ガスの飽和度が60%~100%である。これにより、半導体デバイスである半導体チップ11の表面の導電部であるメタルパッド11aの酸化を抑制又は酸化物の低減可能となる。
10…ウエハ、11…半導体チップ、12…切込み、20…ダイシングフィルム、30…リング、110…回転台、111…回転盤、112…回転軸、113…回転駆動部、114…水受け、120…第1アーム、121…水素水ノズル、122…超音波発振器、123…アーム本体、124…XY駆動部、130…第2アーム、131…アーム本体、132…XY駆動部、133…Z駆動部、134…回転駆動部、135…水素水ノズル、136…ワイプ材、137…ワイプ材保持部、100…半導体チップ製造装置。

Claims (6)

  1. 水素水を用いて台座の上面に載置された複数の半導体デバイスの導電部の酸化物を低減させる水素水処理を実行する水素水処理ステップと、
    前記複数の半導体デバイスの各々を互いに接合する接合ステップであって、前記水素水処理が実行された前記導電部における対向面同士を直接接合する接合ステップと、
    前記水素水処理ステップと前記接合ステップとの間において、前記半導体デバイスに水素水を噴射しながら前記半導体デバイスの表面に水素水を含んだワイプ材を触れさせて、異物を除去する除去ステップと、
    を含み、
    前記水素水処理ステップは、前記台座の上面に交差する方向を回転軸として揺動する第1アームの先端に設けられたノズルから、前記第1アームを揺動させながら水素水を噴射する工程を有し、
    前記除去ステップは、前記台座の上面に交差する方向を回転軸として揺動する第2アームの先端に設けられた前記ワイプ材を、前記第2アームを揺動させながら前記半導体デバイスの表面に触れさせる工程と、前記ワイプ材が前記第2アームの揺動により前記台座の中央部に移動したタイミングで前記ノズルが前記第1アームの揺動により前記台座の中央部に移動する工程と、を有する、
    ことを特徴とする半導体デバイスの接合方法。
  2. 前記半導体デバイスは、半導体ウエハがダイシングされたチップ状の半導体チップであり、
    前記水素水処理ステップの前に、前記半導体ウエハをダイシングして前記半導体チップを作成するダイシングステップをさらに含む、請求項1に記載の半導体デバイスの接合方法。
  3. 前記水素水処理ステップにおいて、超音波加振された水素水を用いて、前記半導体デバイスの導電部の酸化物を低減させるとともに、当該半導体デバイスの表面を洗い流す、
    請求項1に記載の半導体デバイスの接合方法。
  4. 前記除去ステップの後に、水素水を用いて前記半導体デバイスの表面を洗い流す水素水洗浄ステップを更に含む、
    請求項3に記載の半導体デバイスの接合方法。
  5. 前記水素水洗浄ステップにおいて、超音波加振された水素水を用いて前記半導体デバイスの表面を洗い流す、
    請求項4に記載の半導体デバイスの接合方法。
  6. 前記水素水処理ステップで噴射される水素水は、大気圧下における水素ガスの飽和度が60%~100%である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体デバイスの接合方法。
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