以下、適宜図面が参照されつつ、実施形態が詳細に説明される。
本願では、基準状態、基準垂直面、トウ-ヒール方向、フェース-バック方向、上下方向及びフェースセンターが定義される。
所定のライ角で接地平面HP上にヘッドが載置された状態が、基準状態とされる。図15が示すように、この基準状態では、接地平面HPに対して垂直な平面VPに、シャフト軸線Zが含まれている。シャフト軸線Zは、シャフトの中心線である。通常、シャフト軸線Zは、ホーゼル孔の中心線に一致する。前記平面VPが、基準垂直面とされる。所定のライ角は、例えば製品カタログに掲載されている。
なお、シャフトの先端部に設けられたスリーブの回転位置等によってロフト角、ライ角及びフェース角を調整できるクラブが知られている。このクラブでは、スリーブがネジ等の固定手段でヘッドに取り外し可能に固定できるようになっている。このため、このクラブでは、ヘッドに対してシャフトを脱着することができる。このような脱着機構を有するクラブにおいて、上記基準状態では、全ての調整項目がニュートラルとされる。ニュートラルとは、調整幅の中心を意味する。本発明のクラブは、このような脱着機構を有していてもよい。
この基準状態では、フェース角が0度とされる。すなわち、上側から見た平面視において、打撃フェースのフェースセンターにおける法線がトウ-ヒール方向に対して垂直とされる。フェースセンター及びトウ-ヒール方向の定義は、後述の通りである。
本願においてトウ-ヒール方向とは、前記基準垂直面VPと前記接地平面HPとの交線NLの方向である(図15参照)。トウ-ヒール方向におけるトウ側が、単に「トウ側」とも称される。トウ-ヒール方向におけるヒール側が、単に「ヒール側」とも称される。
本願においてフェース-バック方向とは、前記トウ-ヒール方向に対して垂直であり且つ前記接地平面HPに対して平行な方向である。フェース-バック方向におけるフェース側が、単に「フェース側」とも称される。フェース-バック方向におけるバック側が、単に「バック側」とも称される。
本願において上下方向とは、前記トウ-ヒール方向に対して垂直であり且つ前記フェース-バック方向に対して垂直な方向である。換言すれば、本願において上下方向とは、前記接地平面HPに対して垂直な方向である。
本願において、フェースセンターFcは次のように決定される。まず、上下方向およびトウ-ヒール方向において、打撃フェースの概ね中央付近の任意の点Prが選択される。次に、この点Prを通り、当該点Prにおける打撃フェースの法線方向に沿って延び、かつトウ-ヒール方向に平行な平面が決定される。この平面と打撃フェースとの交線を引き、その中点Pxが決定される。次に、この中点Pxを通り、当該点Pxにおける打撃フェースの法線方向に沿って延び、かつ上下方向に平行な平面が決定される。この平面と打撃フェースとの交線を引き、その中点Pyが決定される。次に、この中点Pyを通り、当該点Pyにおける打撃フェースの法線方向に沿って延び、かつトウ-ヒール方向に平行な平面が決定される。この平面と打撃フェースとの交線を引き、その中点Pxが新たに決定される。次に、この新たな中点Pxを通り、当該点Pxにおける打撃フェースの法線方向に沿って延び、かつ上下方向に平行な平面が決定される。この平面と打撃フェースとの交線を引き、その中点Pyが新たに決定される。この工程を繰り返して、Px及びPyが順次決定される。この工程の繰り返しの中で、新たな中点Pyとその直前の中点Pyとの間の距離が最初に0.5mm以下となったときの当該新たな位置Py(最後の位置Py)が、フェースセンターFcである。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフクラブセット2を示す。セット2は、複数のゴルフクラブを含む。本実施形態では、セット2は、3本のゴルフクラブ4を有する。
各ゴルフクラブ4は、ヘッド6と、シャフト8と、グリップ10とを有する。クラブ長さは、クラブ4ごとに異なっている。シャフト8の長さは、クラブ4ごとに異なっている。ヘッド6のロフト角は、クラブ4ごとに異なっている。グリップ10は、全てのクラブ4で共通である。
セット2におけるクラブ4の本数は、3以上が好ましい。ゴルフルールにおけるクラブ本数の制約を考慮すると、セット2におけるクラブ4の本数は、6以下が好ましく、5以下がより好ましく、4以下がより好ましい。
セット2において、全てのヘッド6は、中空である。セット2は、ドライバー(1番ウッド)を含まない。セットは、ドライバーを含んでいても良い。
本実施形態では、全てのヘッド6は、ハイブリッド型である。ヘッド6は、例えば、ウッド型(フェアウェイウッド型)であってもよい。
セット2は、ロフト角が小さい順に、第1のクラブ41、第2のクラブ42及び第3のクラブ43を有する。クラブ41は、ヘッド61とシャフト81とを有する。クラブ42は、ヘッド62とシャフト82とを有する。クラブ43は、ヘッド63とシャフト83とを有する。ヘッド61は、ロフト角La1を有する。ヘッド62は、ロフト角La2を有する。ヘッド63は、ロフト角La3を有する。ロフト角La1は、ロフト角La2よりも小さい。ロフト角La2は、ロフト角La3よりも小さい。ロフト角が大きくなるにつれてクラブ長が短い。ロフト角が大きくなるにつれてシャフト長が短い。
クラブ41の番手はハイブリッドの4番(H4)である。クラブ42の番手はハイブリッドの5番(H5)である。クラブ43の番手はハイブリッドの6番(H6)である。各クラブの番手は限定されない。
第1のクラブ41(H4)のロフト角La1は、20度以上24度以下とされうる。第2のクラブ42(H5)のロフト角La2は、23度以上27度以下とされうる。第3のクラブ43(H6)のロフト角La3は、26度以上30度以下とされうる。ロフト角の差(La2-La1)は、2度以上4度以下とされうる。ロフト角の差(La3-La2)は、2度以上4度以下とされうる。各クラブのロフト角は限定されない。
セット2では、ロフト角が大きいほど、ヘッド重量が大きい。セット2では、ロフト角が大きいほど、ヘッド体積が小さい。
本願において、ヘッド6として説明される事項は、全てのヘッド61から63に共通である。
図2(a)は、ヘッド6をフェース側から見た正面図である。ヘッド6は、フェース部12、クラウン部14、ソール部16及びホーゼル部18を有する。フェース部12は、打撃フェース12aを有する。打撃フェース12aは、フェース部12の外面である。クラウン部14は、クラウン外面14aを有する。ヘッド6は、中空である。
打撃フェース12aは、外縁12bを有する。外縁12bは、打撃フェース12aの上縁12cを含む。上縁12cは、打撃フェース12aとクラウン外面14aとの境界である。上縁12cは、フェース上縁とも称される。
外縁12bは、次のように決定される。図2(a)が示すように、ヘッド重心とスイートスポットSSとを結ぶ線分を含む多数の断面E1、E2、E3・・・・が設定される。これらの断面において、ヘッド外面の曲率半径がスイートスポットSS側から打撃フェース12aの外側に向かって初めて200mmとなる点が決定される(図2(b)参照)。この点の集合が、打撃フェース12aの外縁12bとされうる。なおスイートスポットSSとは、ヘッド重心を通る打撃フェース12aの法線と打撃フェース12aとの交点である。
[ヘッド61-1:H4]
図3は、第1実施形態のゴルフクラブセット21に係るヘッド61-1をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。セット21は、前述したセット2の一例である。ヘッド61―1は、前述したヘッド61の一例である。ヘッド61-1は、ハイブリッドの4番(H4)である。
ヘッド61-1は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン100を有する。ヒール上側ライン100は、視認される線である。ヒール上側ライン100は、ヒール側からトウ側に向かって延びている。また、ヘッド61-1は、ヒール上側ライン100のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン102を有する。延長ライン102は、視認される線である。ヒール上側ライン100は、稜線である。延長ライン102は、稜線である。正面図において、ヒール上側ライン100は、ヘッド61-1の輪郭線に重なっている。この点は、本願の他の正面図でも同様である。
ヒール上側ライン100は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。即ち、あらゆるトウ-ヒール方向位置において、ヒール上側ライン100とフェース上縁12cとのフェース-バック方向距離は、10mm以下である。好ましくは、ヒール上側ライン100とフェース上縁12cとのフェース-バック方向距離は、9mm以下、更には8mm以下である。好ましくは、ヒール上側ライン100とフェース上縁12cとのフェース-バック方向距離は、2mm以上、更には3mm以上、更には4mm以上とされる。ヒール上側ライン100は、フェース上縁12cに沿って延びている。
ヒール上側ライン100を構成する点は、次のように決定されうる。フェース上縁12cからバック側に10mmの点を基準点とし、この基準点からフェース上縁12cまでフェース-バック方向に沿って1mmおきに点を定める。この「1mm」とは、フェース-バック方向の距離である。基準点から近い順に、各点における曲率半径が測定される。この曲率半径は、測定される点と、その点の両側に隣接する2点との、3点を通る円の半径である。曲率半径が最初に8mm以下になる点が、ヒール上側ライン100を構成する点となりうる。トウ-ヒール方向の各位置で、この点が決定されうる。この点の集合が、ヒール上側ライン100となりうる。延長ライン102についても、この定義が適用されうる。
図3における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド61-1を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン100は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン100は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。この「10mm」及び「5mm」は、トウ-ヒール方向の距離である。点F1は、ヒール上側ライン100のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン100のヒール側の端点である。ヒール上側ライン100は、上下方向において最も下側となる位置LPを有する(図3の正面図参照)。最下点Fは、この位置LPにおける点である。
ヘッド61-1は、フィレット部104を有する。フィレット部104は、ヒール上側ライン100とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部104の前縁を構成している。ヒール上側ライン100は、フィレット部104の後縁を構成している。また、ヘッド61-1は、延長フィレット部106を有する。延長フィレット部106は、延長ライン102とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部106の前縁を構成している。延長ライン102は、延長フィレット部106の後縁を構成している。フィレット部104は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部106は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部104及び延長フィレット部106は、凸曲面である。ヒール上側ライン100とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン102とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。フィレット部104のフェース-バック方向における曲率半径Rfは、2mm以上15mm以下が好ましく、3mm以上12mm以下がより好ましく、3mm以上7mm以下がより好ましい。曲率半径Rfは、フェース-バック方向に沿った断面において測定される。
[ヘッド62-1:H5]
図4は、ゴルフクラブセット21に係るヘッド62-1をクラウン側から見た平面図でと、それをフェース側から見た正面図とを示す。ヘッド62-1は、前述したヘッド62の一例である。ヘッド62-1は、ハイブリッドの5番(H5)である。
ヘッド62-1は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン200を有する。ヒール上側ライン200は、視認される線である。また、ヘッド62-1は、ヒール上側ライン200のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン202を有する。延長ライン202は、視認される線である。ヒール上側ライン200は、稜線である。延長ライン202は、稜線である。
ヒール上側ライン200は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン200は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図4における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド62-1を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン200は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン200は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン200のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン200のヒール側の端点である。
ヘッド62-1は、フィレット部204を有する。フィレット部204は、ヒール上側ライン200とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部204の前縁を構成している。ヒール上側ライン200は、フィレット部204の後縁を構成している。また、ヘッド62-1は、延長フィレット部206を有する。延長フィレット部206は、延長ライン202とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部206の前縁を構成している。延長ライン202は、延長フィレット部206の後縁を構成している。フィレット部204は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部206は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部204及び延長フィレット部206は、凸曲面である。ヒール上側ライン200とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン202とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[ヘッド63-1:H6]
図5は、ゴルフクラブセット21に係るヘッド63-1をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図を示す。ヘッド63-1は、前述したヘッド63の一例である。ヘッド63-1は、ハイブリッドの6番(H6)である。
ヘッド63-1は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン300を有する。ヒール上側ライン300は、視認される線である。また、ヘッド63-1は、ヒール上側ライン300のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン302を有する。延長ライン302は、視認される線である。ヒール上側ライン300は、稜線である。延長ライン302は、稜線である。
ヒール上側ライン300は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン300は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図5における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド63-1を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン300は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン300は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン300のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン300のヒール側の端点である。
ヘッド63-1は、フィレット部304を有する。フィレット部304は、ヒール上側ライン300とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部304の前縁を構成している。ヒール上側ライン300は、フィレット部304の後縁を構成している。また、ヘッド63-1は、延長フィレット部306を有する。延長フィレット部306は、延長ライン302とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部306の前縁を構成している。延長ライン302は、延長フィレット部306の後縁を構成している。フィレット部304は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部306は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部304及び延長フィレット部306は、凸曲面である。ヒール上側ライン300とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン302とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
図3において両矢印Hで示されるのは、最下点Fの高さである。高さHは、基準状態における接地平面HPからの高さである。高さHは、上下方向に沿って測定される。セット21では、ロフト角が大きくなるにつれて、高さHが小さくなっている。
[ヘッド61-2:H4]
図6は、第2実施形態のゴルフクラブセット22に係るヘッド61-2をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。セット22は、前述したセット2の一例である。ヘッド61―2は、前述したヘッド61の一例である。ヘッド61-2は、ハイブリッドの4番(H4)である。ヘッド61-2は、ヘッド61-1と同じである。
ヘッド61-2は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン400を有する。ヒール上側ライン400は、視認される線である。また、ヘッド61-2は、ヒール上側ライン400のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン402を有する。延長ライン402は、視認される線である。ヒール上側ライン400は、稜線である。延長ライン402は、稜線である。
ヒール上側ライン400は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン400は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図6における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド61-2を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン400は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン400は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン400のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン400のヒール側の端点である。
ヘッド61-2は、フィレット部404を有する。フィレット部404は、ヒール上側ライン400とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部404の前縁を構成している。ヒール上側ライン400は、フィレット部404の後縁を構成している。また、ヘッド61-2は、延長フィレット部406を有する。延長フィレット部406は、延長ライン402とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部406の前縁を構成している。延長ライン402は、延長フィレット部406の後縁を構成している。フィレット部404は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部406は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部404及び延長フィレット部406は、凸曲面である。ヒール上側ライン400とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン402とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[ヘッド62-2:H5]
図7は、ゴルフクラブセット22に係るヘッド62-2をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。ヘッド62-2は、前述したヘッド62の一例である。ヘッド62-2は、ハイブリッドの5番(H5)である。ヘッド62-2は、ヘッド62-1と同じである。
ヘッド62-2は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン500を有する。ヒール上側ライン500は、視認される線である。また、ヘッド62-2は、ヒール上側ライン500のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン502を有する。延長ライン502は、視認される線である。ヒール上側ライン500は、稜線である。延長ライン502は、稜線である。
ヒール上側ライン500は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン500は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図7における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド62-2を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン500は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン500は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン500のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン500のヒール側の端点である。
ヘッド62-2は、フィレット部504を有する。フィレット部504は、ヒール上側ライン500とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部504の前縁を構成している。ヒール上側ライン500は、フィレット部504の後縁を構成している。また、ヘッド62-2は、延長フィレット部506を有する。延長フィレット部506は、延長ライン502とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部506の前縁を構成している。延長ライン502は、延長フィレット部506の後縁を構成している。フィレット部504は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部506は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部504及び延長フィレット部506は、凸曲面である。ヒール上側ライン500とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン502とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[ヘッド63-2:H6]
図8は、ゴルフクラブセット22に係るヘッド63-2をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。ヘッド63-2は、前述したヘッド63の一例である。ヘッド63-2は、ハイブリッドの6番(H6)である。
ヘッド63-2は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン600を有する。ヒール上側ライン600は、視認される線である。また、ヘッド63-2は、ヒール上側ライン600のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン602を有する。延長ライン602は、視認される線である。ヒール上側ライン600は、稜線である。延長ライン602は、稜線である。
ヒール上側ライン600は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン600は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図8における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド63-2を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン600は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン600は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン600のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン600のヒール側の端点である。
ヘッド63-2は、フィレット部604を有する。フィレット部604は、ヒール上側ライン600とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部604の前縁を構成している。ヒール上側ライン600は、フィレット部604の後縁を構成している。また、ヘッド63-2は、延長フィレット部606を有する。延長フィレット部606は、延長ライン602とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部606の前縁を構成している。延長ライン602は、延長フィレット部606の後縁を構成している。フィレット部604は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部606は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部604及び延長フィレット部606は、凸曲面である。ヒール上側ライン600とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン602とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[ヘッド61-3:H4]
図9は、比較例のゴルフクラブセット23に係るヘッド61-3をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。セット23は、前述したセット2の一例である。ヘッド61―3は、前述したヘッド61の一例である。ヘッド61-3は、ハイブリッドの4番(H4)である。
ヘッド61-3は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン700を有する。ヒール上側ライン700は、視認される線である。また、ヘッド61-3は、ヒール上側ライン700のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン702を有する。延長ライン702は、視認される線である。ヒール上側ライン700は、稜線である。延長ライン702は、稜線である。
ヒール上側ライン700は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン700は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図9における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド61-3を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン700は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン700は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン700のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン700のヒール側の端点である。
ヘッド61-3は、フィレット部704を有する。フィレット部704は、ヒール上側ライン700とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部704の前縁を構成している。ヒール上側ライン700は、フィレット部704の後縁を構成している。また、ヘッド61-3は、延長フィレット部706を有する。延長フィレット部706は、延長ライン702とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部706の前縁を構成している。延長ライン702は、延長フィレット部706の後縁を構成している。フィレット部704は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部706は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部704及び延長フィレット部706は、凸曲面である。ヒール上側ライン700とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン702とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[ヘッド62-3:H5]
図10は、ゴルフクラブセット23に係るヘッド62-3をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。ヘッド62-3は、前述したヘッド62の一例である。ヘッド62-3は、ハイブリッドの5番(H5)である。ヘッド62-3は、ヘッド62-1と同じである。
ヘッド62-3は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン800を有する。ヒール上側ライン800は、視認される線である。また、ヘッド62-3は、ヒール上側ライン800のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン802を有する。延長ライン802は、視認される線である。ヒール上側ライン800は、稜線である。延長ライン802は、稜線である。
ヒール上側ライン800は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン800は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図10における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド62-3を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン800は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン800は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン800のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン800のヒール側の端点である。
ヘッド62-3は、フィレット部804を有する。フィレット部804は、ヒール上側ライン800とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部804の前縁を構成している。ヒール上側ライン800は、フィレット部804の後縁を構成している。また、ヘッド62-3は、延長フィレット部806を有する。延長フィレット部806は、延長ライン802とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部806の前縁を構成している。延長ライン802は、延長フィレット部806の後縁を構成している。フィレット部804は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部806は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部804及び延長フィレット部806は、凸曲面である。ヒール上側ライン800とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン802とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
図11は、ゴルフクラブセット23に係るヘッド63-3をクラウン側から見た平面図と、それをフェース側から見た正面図とを示す。ヘッド63-3は、前述したヘッド63の一例である。ヘッド63-3は、ハイブリッドの6番(H6)である。
ヘッド63-3は、打撃フェース12aの上縁12cのバック側に、ヒール上側ライン900を有する。ヒール上側ライン900は、視認される線である。また、ヘッド63-3は、ヒール上側ライン900のトウ側の端F1からトウ側に延びる延長ライン902を有する。延長ライン902は、視認される線である。ヒール上側ライン900は、稜線である。延長ライン902は、稜線である。
ヒール上側ライン900は、フェース上縁12cからのフェース-バック方向距離が10mm以内の領域に位置する。ヒール上側ライン900は、フェース上縁12cに沿って延びている。
図11における下側の正面図は、フェース-バック方向に垂直な平面にヘッド63-3を投影した投影像である。この正面図におけるヒール上側ライン900は、フェース-バック方向に垂直な平面に投影された投影線である。この投影線が示すように、ヒール上側ライン900は、最下点Fと、最下点Fからトウ側に10mm隔てた点F1と、最下点Fからヒール側に5mm隔てた点F2とを有する。点F1は、ヒール上側ライン900のトウ側の端点である。点F2は、ヒール上側ライン900のヒール側の端点である。
ヘッド63-3は、フィレット部904を有する。フィレット部904は、ヒール上側ライン900とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、フィレット部904の前縁を構成している。ヒール上側ライン900は、フィレット部904の後縁を構成している。また、ヘッド63-3は、延長フィレット部906を有する。延長フィレット部906は、延長ライン902とフェース上縁12cとを含む。フェース上縁12cは、延長フィレット部906の前縁を構成している。延長ライン902は、延長フィレット部906の後縁を構成している。フィレット部904は、クラウン外面14aの一部である。延長フィレット部906は、クラウン外面14aの一部である。フィレット部904及び延長フィレット部906は、凸曲面である。ヒール上側ライン900とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。延長ライン902とフェース上縁12cとの間に、視認できるラインは存在しない。
[曲率半径R1]
フェースバック方向に垂直な平面にヒール上側ラインを投影した投影線において、最下点F、点F1及び点F2を通る円C1の半径が、曲率半径R1である(図4参照)。
第1実施形態のゴルフクラブセット21では、ヘッド61-1(H4)の曲率半径R1よりもヘッド62-1(H5)の曲率半径R1のほうが大きい。また、ヘッド62-1(H5)の曲率半径R1よりも、ヘッド63-1(H6)の曲率半径R1のほうが大きい。セット21では、全てのゴルフクラブにおいて、ロフト角が大きくなるにつれて曲率半径R1が大きくなっている。このセット21では、曲率半径R1は、具体的には以下の通りとされた。
・ヘッド61-1(H4)の曲率半径R1: 16.5mm
・ヘッド62-1(H5)の曲率半径R1: 18.2mm
・ヘッド63-1(H6)の曲率半径R1: 21.1mm
第2実施形態のゴルフクラブセット22では、ヘッド61-2(H4)の曲率半径R1よりもヘッド62-2(H5)の曲率半径R1のほうが大きい。また、ヘッド62-2(H5)の曲率半径R1よりも、ヘッド63-2(H6)の曲率半径R1のほうが大きい。セット22では、全てのゴルフクラブにおいて、ロフト角が大きくなるにつれて曲率半径R1が大きくなっている。このセット22では、曲率半径R1は、具体的には以下の通りとされた。
・ヘッド61-2(H4)の曲率半径R1: 16.5mm
・ヘッド62-2(H5)の曲率半径R1: 18.2mm
・ヘッド63-2(H6)の曲率半径R1: 18.5mm
比較例のゴルフクラブセット23では、ヘッド61-3(H4)の曲率半径R1よりもヘッド62-3(H5)の曲率半径R1のほうが小さい。また、ヘッド62-3(H5)の曲率半径R1よりも、ヘッド63-3(H6)の曲率半径R1のほうが小さい。セット23では、全てのゴルフクラブにおいて、ロフト角が大きくなるにつれて曲率半径R1が小さくなっている。このセット23では、曲率半径R1は、具体的には以下の通りとされた。
・ヘッド61-3(H4)の曲率半径R1: 20.6mm
・ヘッド62-3(H5)の曲率半径R1: 18.2mm
・ヘッド63-3(H6)の曲率半径R1: 17.4mm
図12は、図3(ヘッド61-1)の四角内の拡大図である。図12では、ヘッド61-1(H4)のヒール上側ライン100の近傍に、ヘッド62-1(H5)のヒール上側ライン200と、ヘッド63-1(H6)のヒール上側ライン300とを並べて示している。したがって、図12では、第1実施形態のゴルフクラブセット21に属する3つのヘッドのヒール上側ラインが示されている。3本のヒール上側ラインの形状を比較しやすいように、各ラインを互いに少しズラして配置している。
図13は、図6(ヘッド61-2)の四角内の拡大図である。図13では、ヘッド61-2(H4)のヒール上側ライン400の近傍に、ヘッド62-2(H5)のヒール上側ライン500と、ヘッド63-2(H6)のヒール上側ライン600とを並べて示している。したがって、図13では、第2実施形態のゴルフクラブセット22に属する3つのヘッドのヒール上側ラインが示されている。3本のヒール上側ラインの形状を比較しやすいように、各ラインを互いに少しズラして配置している。
図14は、図9(ヘッド61-3)の四角内の拡大図である。図14では、ヘッド61-3(H4)のヒール上側ライン700の近傍に、ヘッド62-3(H5)のヒール上側ライン800と、ヘッド63-3(H6)のヒール上側ライン900とを並べて示している。したがって、図14では、比較例のゴルフクラブセット23に属する3つのヘッドのヒール上側ラインが示されている。3本のヒール上側ラインの形状を比較しやすいように、各ラインを互いに少しズラして配置している。
本発明者は、ゴルフクラブセットにおいて、ヘッドのヒール側におけるラインの形状が、アドレス時の違和感を生じさせることを見出した。ゴルフクラブセットでは、セット内で同じイメージでアドレスできるのがよい。しかし、セット内でヒール上側ラインの形状が相違すると、番手間での違和感が生じることが分かった。ロフト角が大きくなるにつれて曲率半径R1を大きくすることで、この違和感を低減できることが分かった。
図12が示すように、第1実施形態のセット21では、3本のヒール上側ラインの形状上の相違が小さい。また、3本のヒール上側ラインが比較的直線に近い。図13が示すように、第2実施形態のセット22でも、3本のヒール上側ラインの形状上の相違が小さい。また、3本のヒール上側ラインが比較的直線に近い。これに対して、比較例のセット23(図14)では、3本のヒール上側ラインの形状上の差異が大きい。また、3本のヒール上側ラインは、特にロフト角が大きい番手(ヒール上側ライン900)において湾曲度が大きい。
比較例のセット23(図14)では、番手間でのヒール上側ラインの形状の相違に起因して、アドレス時に違和感が生じやすい。図14におけるヒール上側ライン900のように、バック側に向かって凸に湾曲している場合、打撃フェース12aが右に向いているように感じられうる。これは、ヒール上側ライン900のヒール側の端部において、その法線が比較的右を向くからであると考えられる。このように感じると、打撃フェース12aを目標方向に向けることが難しくなったり、打撃フェース12aが目標方向に向いているか不安でスイングに迷いが生じたりして、ミスショットが起こりやすい。また、この湾曲により、フェース上縁12cのラインとヒール上側ラインとの平行性が少なくなっている。このため、打撃フェース12aが向いている方向が分かりにくい。このように、湾曲度の観点からも、番手間で差異が生じており、番手間でアドレス時に違和感が生じやすい。
第1実施形態のセット21(図12)及び第2実施形態のセット22(図13)では、番手間におけるヒール上側ラインの形状の相違が少ないため、番手間でのアドレス時の違和感が低減される。また、ロフト角が大きい番手においてもヒール上側ラインが比較的直線に近く、打撃フェース12aを目標方向に向けやすい。この点からも、番手間でのアドレス時の違和感が低減される。
セット内での曲率半径R1の最大値と最小値との差S1は限定されない。ロフト角が大きくなるにつれて生じやすいヒール上側ラインの湾曲を抑制し、番手間の違和感を低減する観点から、この差S1は、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、2mm以上がより好ましい。この差S1が過大である場合も、番手間の違和感が生じうる。この観点から、差S1は、7mm以下が好ましく、6mm以下がより好ましく、5mm以下がより好ましい。
曲率半径R1の値は限定されない。曲率半径R1が過小であると、上から見た平面視においてヒール上側ラインが湾曲しやすい。この観点から、曲率半径R1は、15mm以上が好ましく、15.5mm以上がより好ましく、16mm以上がより好ましい。ヘッド形状における制約の観点から、曲率半径R1は、22mm以下が好ましく、21mm以下がより好ましく、20mm以下がより好ましい。
フェース上縁12cのバック側にフィレット部が形成され、フィレット部のバック側の縁がヒール上側ラインである。フィレット部が存在すると、フェース上縁12cが目立ちにくくなり、相対的にヒール上側ラインが目立ちやすい。このため、ヒール上側ラインの形状に起因する上記効果が高まる。
最下点Fの位置における、フィレット部の前記曲率半径RfがRf1とされる。ロフト角が隣接するクラブの全ての組み合わせにおいて、クラブ間における前記曲率半径Rf1の差の絶対値が1.5mm以下であるのが好ましい。この場合、番手間におけるヒール上側ラインの形状差が抑制されやすい。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、H4のRf1が3.69mmであり、H5のRf1が4.59mmであり、H6のRf1が6.05mmであった。
図3が示すように、延長ライン102は、フェースセンターFcと同じトウ-ヒール方向位置にある点Pcを有する。図2において両矢印D1で示されるのは、シャフト軸線Z(前記平面VP)と点Pcとのフェース-バック方向距離である。距離D1が大きい場合に、番手間によるヒール上側ラインの差が生じやすく、本発明の効果が高まる。この観点から、距離D1は、5.5mm以上が好ましく、5.6mm以上がより好ましく、5.7mm以上がより好ましい。通常のヘッドでは、距離D1は、13mm以下、更には12m以下、更には11mm以下である。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、距離D1は、H4で6mm、H5で7mm、H6で8mmであった。
ヘッドのロフト角(リアルロフト角)は限定されない。ロフト角が小さい場合、ヒール上側ラインは直線に近くなりやすく、違和感の問題は生じにくい。この観点から、ロフト角は、15°以上が好ましく、16°以上がより好ましく、17°以上がより好ましい。ウッド型及びハイブリッド型ヘッドのロフト角の範囲を考慮すると、ロフト角は、30°以下が好ましく、29°以下がより好ましく、28°以下がより好ましい。
図1において両矢印FPで示されているのは、フェースプログレッションである。フェースプログレッションは、シャフト軸線Z(平面VP)とリーディングエッジの最前方点とのフェース-バック方向距離である。ロフト角及びフェース高さが同一のヘッドで比較すると、フェースプログレッションが小さいほどヒール上側ラインが湾曲しやすい傾向がある。よってフェースプログレッションが小さいヘッドでは、本発明の効果が大きい。この観点から、フェースプログレッションは、16mm以下が好ましく、15.5mm以下がより好ましく、15mm以下がより好ましい。フェースプログレッションが過小であると、ネック形状に制約が生じうる。この観点から、フェースプログレッションは、10mm以上が好ましく、10.5mm以上がより好ましく、11mm以上がより好ましい。
本発明は、特にハイブリッド型のヘッドに効果的である。この観点から、ヘッド体積は、90cm3以上が好ましく、95cm3以上がより好ましく、100cm3以上がより好ましい。この観点から、ヘッド体積は、140cm3以下が好ましく、135cm3以下がより好ましく、130cm3以下がより好ましい。
本発明は、クラウン部を有するヘッドに適用される。好ましくは、ヘッドは中空構造を有する。好ましいヘッドはウッド型又はハイブリッド型であり、より好ましくはハイブリッド型である。
フェアウェイウッド型ヘッドの番手として、3番ウッド(W#3)、4番ウッド(W#4)、5番ウッド(W#5)、7番ウッド(W#7)、9番ウッド(W#9)、11番ウッド(W#11)及び13番ウッド(W#13)が例示される。一般的なフェアウェイウッド型ヘッドの構成として、以下の(1a)から(1d)が挙げられる。
(1a)曲面の打撃フェース
(1b)中空構造
(1c)100cm3以上200cm3以下の体積
(1d)14度以上33度以下のロフト角
ハイブリッド型ヘッドの番手として、ハイブリッド3番(H3)、ハイブリッド4番(H4)、ハイブリッド5番(H5)及びハイブリッド6番(H6)が例示される。一般的なハイブリッド型ヘッドの構成として、以下の(2a)から(2d)が挙げられる。
(2a)曲面の打撃フェース
(2b)中空構造
(2c)90cm3以上140cm3以下の体積
(2d)15度以上30度以下のロフト角
本発明の「ゴルフクラブセット」では、複数のゴルフクラブが必ずしも同時に販売されなくてもよい。同じシリーズの中で異なるロフト角を有する複数のゴルフクラブは、各クラブが個別に販売されたとしても、本発明のゴルフクラブセットに該当する。
以下の付記は、本発明に含まれる発明の一部である。
[付記1]
ロフト角が異なる少なくとも3本のゴルフクラブを備えるゴルフクラブセットであって、
前記各ゴルフクラブが、打撃フェース及びクラウン部を備えたゴルフクラブヘッドを有しており、
前記各ヘッドの前記クラウン部が、前記打撃フェースの上縁からバック側に10mm以内の領域に、ヒール側からトウ側に向かって延びるヒール上側ラインを有しており、
前記各ヒール上側ラインが、最下点Fと、前記最下点Fからトウ側に10mm隔てた点であって前記ヒール上側ラインのトウ側の端である点F1と、前記最下点Fからヒール側に5mm隔てた点であって前記ヒール上側ラインのヒール側の端である点F2とを有しており、
フェース-バック方向に垂直な平面に前記ヒール上側ラインを投影した投影線において、前記最下点F、前記点F1及び前記点F2を通る円の曲率半径R1が定義されるとき、
前記ロフト角が大きくなるにつれて前記曲率半径R1が大きくなるゴルフクラブセット。
[付記2]
前記各ヘッドにおいて、前記打撃フェースの上縁を前縁とし、前記ヒール上側ラインを後縁とし、前記打撃フェースの上縁と前記ヒール上側ラインとの間に視認できるラインを有さないように形成されたフィレット部が設けられている付記1に記載のゴルフクラブセット。
[付記3]
前記各ヘッドにおいて、前記フィレット部のフェース-バック方向における曲率半径Rfが2mm以上15mm以下である付記2に記載のゴルフクラブセット。
[付記4]
前記最下点Fの位置における前記フィレット部の曲率半径RfがRf1とされるとき、
ロフト角が隣接する全ての組み合わせにおいて、前記クラブ間での前記曲率半径Rf1の差の絶対値が1.5mm以下である付記1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブセット。
[付記5]
前記各ヘッドにおいて、
ロフト角が15°以上30°以下であり、
フェースプログレッションが16mm以下であり、
ヘッド体積が90cm3以上140cm3以下である付記1から4のいずれか1項の記載のゴルフクラブセット。