JP7841150B1 - アリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビット - Google Patents

アリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビット

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JP7841150B1 JP2025066739A JP2025066739A JP7841150B1 JP 7841150 B1 JP7841150 B1 JP 7841150B1 JP 2025066739 A JP2025066739 A JP 2025066739A JP 2025066739 A JP2025066739 A JP 2025066739A JP 7841150 B1 JP7841150 B1 JP 7841150B1
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Abstract

【課題】アリ溝の溝底を好適に切削することが可能なアリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビットを提供する。
【解決手段】アリ溝の加工方法は、荒加工状態のアリ溝にツールビットを進入させる工程と、ツールビットがアリ溝に進入した状態で、アリ溝の延在方向に沿ってツールビットを移動させることにより、アリ溝の溝底の一部を切削する工程と、アリ溝の幅方向に、ツールビットの位置を変更する工程と、アリ溝の幅方向にツールビットの位置が変更された後、ツールビットがアリ溝に進入した状態で、アリ溝の延在方向に沿ってツールビットを移動させることにより、溝底の他の一部を切削する工程と、備える。ツールビットは、根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部を有する。アリ溝は、先端縁部が通過可能な開口幅を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、アリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビットに関する。
アリ溝を形成する技術が知られている。
関連する技術として、特許文献1には、あり溝加工装置が開示されている。特許文献1に記載のあり溝加工装置は、円錐状の表面に刃面が設けられたカッターを備える。カッターは、前方向に送られ、その後、左右方向に送られ、更にその後、後方向に送られる。
特開昭56-34407号公報
本発明の目的は、アリ溝の溝底を好適に切削することが可能なアリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビットを提供することである。
本発明の実施形態は、以下に示すアリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビットに関する。
(1)荒加工状態のアリ溝にツールビットを進入させる工程と、
前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記アリ溝の溝底の一部を切削する工程と、
前記アリ溝の幅方向に、前記ツールビットの位置を変更する工程と、
前記アリ溝の前記幅方向に前記ツールビットの前記位置が変更された後、前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記溝底の他の一部を切削する工程と
備え、
前記ツールビットは、根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部を有し、
前記アリ溝は、前記先端縁部が通過可能な開口幅を有する
アリ溝の加工方法。
(2)前記刃部の前記先端縁部は、前記溝底に接する複数の頂部を有し、
前記複数の頂部によって、前記溝底に、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、複数の溝が形成される
上記(1)に記載のアリ溝の加工方法。
(3)前記刃部の前記先端縁部は、前記溝底に接する1つの頂部を有し、
前記1つの頂部によって、前記溝底に、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、複数の溝が形成される
上記(1)に記載のアリ溝の加工方法。
(4)前記溝底の切削は、前記ツールビットが、工具ホルダを介して、第1軸まわりに回転可能なスピンドルに取り付けられた状態で実行される
上記(1)乃至(3)のいずれか一つに記載のアリ溝の加工方法。
(5)前記アリ溝の溝開口は、前記アリ溝の前記延在方向に沿って一定幅を有し、
前記一定幅を有する前記溝開口自体が、前記ツールビットのアプローチ用開口として使用される
上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載のアリ溝の加工方法。
(6)前記アリ溝の溝開口から前記溝底に向かう方向を第1方向と定義するとき、前記アリ溝は、前記第1方向に見て、閉じた形状を有する
上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載のアリ溝の加工方法。
(7)前記アリ溝の前記溝底の前記一部を切削する工程は、前記刃部が前記溝底に接触した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、前記刃部を周回させることを含む
上記(6)に記載のアリ溝の加工方法。
(8)前記荒加工状態の前記アリ溝に前記ツールビットを進入させる工程は、前記刃部の刃幅方向が前記アリ溝の前記幅方向に対して垂直または傾斜した状態で、前記アリ溝に前記ツールビットを進入させることを含み、
前記アリ溝に前記ツールビットが進入した後、前記アリ溝の前記溝底の前記一部を切削する工程の実行前に、前記刃部の前記刃幅方向が前記アリ溝の前記幅方向と実質的に平行になるように、前記ツールビットが前記第1軸まわりに回転される
上記(4)に記載のアリ溝の加工方法。
(9)前記ツールビットは、前記刃部を支持するシャフトを有し、
刃厚方向に見たときの前記先端縁部の刃幅方向における一端と前記シャフトの中心軸との間の距離は、前記刃厚方向に見たときの前記先端縁部の前記刃幅方向における他端と前記中心軸との間の距離よりも大きい
上記(1)乃至(7)のいずれか一つに記載のアリ溝の加工方法。
(10)前記先端縁部が前記溝底に接触した状態で前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記刃部を移動させる工程と、前記アリ溝の前記幅方向に前記刃部の前記位置を変更する工程と、を含むサイクルを第1加工サイクルと定義し、前記第1加工サイクルにおいて前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記刃部が移動する方向を第1移動方向と定義し、前記第1移動方向とは反対の方向を第2移動方向と定義し、前記先端縁部が前記溝底に接触した状態で前記第2移動方向に前記刃部を移動させる工程と、前記アリ溝の前記幅方向に前記刃部の前記位置を変更する工程と、を含むサイクルを第2加工サイクルと定義するとき、前記第1加工サイクルおよび前記第2加工サイクルの各々が複数回実行される
上記(1)乃至(9)のいずれか一つに記載のアリ溝の加工方法。
(11)前記スピンドルに保持された荒加工工具を用いて、前記荒加工状態の前記アリ溝を形成する工程と、
工具交換装置を用いて、前記スピンドルに保持された前記荒加工工具を前記ツールビットが取り付けられた前記工具ホルダに交換する工程と
を更に備え、
前記スピンドルに保持された前記荒加工工具を前記ツールビットが取り付けられた前記工具ホルダに交換する工程の実行後、前記荒加工状態の前記アリ溝に前記ツールビットを進入させる工程が実行される
上記(4)に記載のアリ溝の加工方法。
(12)前記刃部は、前記根元部から前記先端縁部に向かって前記刃幅が拡大する片側末広がり形状を有し、
前記刃部の前記先端縁部は、複数の頂部と複数の谷部とを有する波形形状を有する
上記(1)に記載のアリ溝の加工方法。
(13)根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部を有するツールビットが取り付けられた工具ホルダを保持する加工ヘッドと、
ワークを支持するワーク支持装置と、
前記ワーク支持装置に対して前記加工ヘッドを相対移動させる移動装置と、
前記移動装置を制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、
前記ワークに形成された荒加工状態のアリ溝に前記ツールビットを進入させる処理と、
前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記アリ溝の溝底の一部を切削する処理と、
前記アリ溝の幅方向に、前記ツールビットの位置を変更する処理と、
前記アリ溝の前記幅方向に前記ツールビットの前記位置が変更された後、前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記溝底の他の一部を切削する処理と
を実行可能である
工作機械。
(14)根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部と、
前記刃部を支持するシャフトと
を備え、
前記刃部の前記先端縁部は、アリ溝の溝底に接する複数の頂部を有する
ツールビット。
(15)刃厚方向に見たときの前記先端縁部の刃幅方向における一端と前記シャフトの中心軸との間の距離は、前記刃厚方向に見たときの前記先端縁部の前記刃幅方向における他端と前記中心軸との間の距離よりも大きい
上記(14)に記載のツールビット。
本発明により、アリ溝の溝底を好適に切削することが可能なアリ溝の加工方法、工作機械、および、ツールビットを提供することができる。
図1は、ワークの一例を模式的に示す概略斜視図である。 図2は、ワークの一例を模式的に示す概略断面図である。 図3は、進入工程を模式的に示す概略断面図である。 図4は、進入工程を模式的に示す概略断面図である。 図5は、アリ溝の溝底の一部が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図6は、アリ溝の溝底の一部が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図7は、アリ溝の溝底のアウトサイド領域が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図8は、アリ溝の幅方向に、ツールビットの位置が変更される様子を模式的に示す概略断面図である。 図9は、アリ溝の幅方向に、ツールビットの位置が変更される様子を模式的に示す概略断面図である。 図10は、アリ溝の幅方向にツールビットの位置が変更された後、アリ溝の溝底の他の一部が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図11は、ツールビットの一例を模式的に示す概略正面図である。 図12は、図11の一部分を拡大して示す図である。 図13は、溝底に、アリ溝の延在方向に沿って、複数の溝が形成される様子を模式的に示す概略平面図である。 図14は、ツールビットが、工具ホルダを介して、スピンドルに取り付けられた様子を模式的に示す図である。 図15は、ワークの他の一例を模式的に示す概略斜視図である。 図16は、第1変形例におけるツールビットを模式的に示す概略正面図である。 図17は、第2変形例におけるツールビットを模式的に示す概略正面図である。 図18は、第3変形例におけるツールビットを模式的に示す概略正面図である。 図19は、ツールビットを斜め下方から見たときの概略斜視図である。 図20は、ツールビットの一部分を模式的に示す概略側面図である。 図21は、ツールビットの一例を模式的に示す概略底面図である。 図22は、進入工程を模式的に示す概略断面図である。 図23は、進入工程を模式的に示す概略斜視図である。 図24は、進入工程の実行後、ツールビットの刃先の向きが変更される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図25は、アリ溝の幅方向に、ツールビットの位置が変更される様子を模式的に示す概略断面図である。 図26は、第1加工サイクルが3回実行された後の状態を模式的に示す概略断面図である。 図27は、第1軸まわりに刃部の向きが変更される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図28は、アリ溝の溝底のインサイド領域が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。 図29は、第2加工サイクルが2回実行された後の状態を模式的に示す概略断面図である。 図30は、アリ溝にシールリングが配置された様子を模式的に示す概略断面図である。 図31は、蓋に、アリ溝が形成されている例を模式的に示す概略断面図である。 図32は、荒加工工程の一例を模式的に示す概略断面図である。 図33は、荒加工工程の他の一例を模式的に示す概略断面図である。 図34は、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法の一例を示すフローチャートである。 図35は、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法の他の一例を示すフローチャートである。 図36は、第2の実施形態における工作機械を模式的に示す概略斜視図である。 図37は、工具交換処理が実行されている様子を模式的に示す概略正面図である。 図38は、制御装置が複数の制御対象機器を制御可能な様子を模式的に示す図である。 図39は、第2の実施形態における工作機械の一部分を模式的に示す概略正面図である。 図40は、第2の実施形態における工作機械の一部分を模式的に示す概略正面図である。 図41は、第2の実施形態における工作機械の一部分を模式的に示す概略正面図である。
以下、図面を参照して、実施形態におけるアリ溝の加工方法、工作機械1、および、ツールビット8について説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一の機能を有する部位、部材については同一の符号を付し、同一の符号が付された部位、部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1乃至図35を参照して、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法について説明する。図1は、ワーク9の一例を模式的に示す概略斜視図である。図2は、ワーク9の一例を模式的に示す概略断面図である。図3および図4は、進入工程を模式的に示す概略断面図である。図5および図6は、アリ溝90の溝底91の一部が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。図7は、アリ溝90の溝底91のアウトサイド領域が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。図8および図9は、アリ溝90の幅方向に、ツールビット8の位置が変更される様子を模式的に示す概略断面図である。図10は、アリ溝90の幅方向にツールビット8の位置が変更された後、アリ溝90の溝底91の他の一部が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。図11は、ツールビット8の一例を模式的に示す概略正面図である。図12は、図11の一部分を拡大して示す図である。図13は、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91vが形成される様子を模式的に示す概略平面図である。図14は、ツールビット8が、工具ホルダHDを介して、スピンドル21に取り付けられた様子を模式的に示す図である。図15は、ワーク9の他の一例を模式的に示す概略斜視図である。図16は、第1変形例におけるツールビット8を模式的に示す概略正面図である。図17は、第2変形例におけるツールビット8を模式的に示す概略正面図である。図18は、第3変形例におけるツールビット8を模式的に示す概略正面図である。図19は、ツールビット8を斜め下方から見たときの概略斜視図である。図20は、ツールビット8の一部分を模式的に示す概略側面図である。図21は、ツールビット8の一例を模式的に示す概略底面図である。図22は、進入工程を模式的に示す概略断面図である。図23は、進入工程を模式的に示す概略斜視図である。図24は、進入工程の実行後、ツールビット8の刃先の向きが変更される様子を模式的に示す概略斜視図である。図25は、アリ溝90の幅方向に、ツールビット8の位置が変更される様子を模式的に示す概略断面図である。図26は、第1加工サイクルが3回実行された後の状態を模式的に示す概略断面図である。図27は、第1軸AX1まわりに刃部81の向きが変更される様子を模式的に示す概略斜視図である。図28は、アリ溝90の溝底91のインサイド領域が加工される様子を模式的に示す概略斜視図である。図29は、第2加工サイクルが2回実行された後の状態を模式的に示す概略断面図である。図30は、アリ溝90にシールリングSRが配置された様子を模式的に示す概略断面図である。図31は、蓋9bに、アリ溝90が形成されている例を模式的に示す概略断面図である。図32は、荒加工工程の一例を模式的に示す概略断面図である。図33は、荒加工工程の他の一例を模式的に示す概略断面図である。図34は、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法の一例を示すフローチャートである。図35は、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法の他の一例を示すフローチャートである。
図1には、荒加工状態のアリ溝90が形成されたワーク9が示されている。図1に記載の例では、アリ溝90の開口幅W1より大きな直径のアプローチ穴は形成されていない。この場合、図2において、破線矢印AR1で示される部分に、ツールビットの刃先をアプローチさせることが困難である。そこで、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法では、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する刃部81(図11を参照。)を有するツールビット8が使用され、且つ、図3に例示されるように、アリ溝90は、刃部81の先端縁部83が通過可能な開口幅W1を有する。
図3および図4に例示されるように、第1ステップST1において、荒加工状態のアリ溝90にツールビット8が進入される。第1ステップST1は、進入工程である。図3および図4に記載の例では、進入工程(第1ステップST1)は、ワーク9のアリ溝90の外から、アリ溝90の溝開口OPを通って、アリ溝90にツールビット8を進入させることを含む。
図5乃至図10に例示されるように、第2ステップST2において、ツールビット8によってアリ溝90の溝底91が切削加工される。第2ステップST2は、加工工程である。図5乃至図10には、ワーク9に形成されたアリ溝90の溝底91がツールビット8を用いて仕上げ加工される例が示されている。
図5乃至図10に例示されるように、加工工程は、(1)ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、アリ溝90の溝底91の一部を切削する工程と(図5、および、図6を参照。)、(2)アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する工程と(図8、および、図9を参照。)、(3)アリ溝90の幅方向MR2にツールビット8の位置が変更された後、ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、溝底91の他の一部を切削する工程と(図10を参照。)、を含む。
第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法では、アリ溝90の溝底91が好適に切削される。
第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法は、アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する工程を備えるため、アリ溝90の溝底91の幅よりも小さな幅を有する先端縁部83を用いて、アリ溝90の溝底91を好適に切削することができる。また、図11に例示されるように、ツールビット8は、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する刃部81を有する。刃部81が末広がり形状を有する場合、刃部81の先端縁部83の刃幅方向における一端831を、アリ溝90の幅方向深部(図2における破線矢印AR1を参照。)に容易にアプローチさせることができる。また、先端縁部83の幅が大きい場合、アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する回数が少なくて済む。
加えて、アリ溝90は、刃部81の先端縁部83が通過可能な開口幅W1を有するため、アリ溝90の開口幅W1(図1を参照。)より大きな直径のアプローチ穴がワーク9に設けられる必要がない。
(任意付加的な構成)
続いて、図1乃至図35を参照して、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(頂部84)
図12に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、アリ溝90の溝底91に接する少なくとも1つの頂部84を有する。図13に例示されるように、少なくとも1つの頂部84によって、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91v(例えば、複数の微細溝)が形成されてもよい。なお、図13において、複数の溝91vは、破線によって示されている。溝91vは、ユーザが直接視認可能な溝であってもよいし、顕微鏡を用いなければ確認不能な溝であってもよい。
図12に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、アリ溝90の溝底91に接する複数の頂部84を有する。より具体的には、刃部81の先端縁部83は、刃幅方向に沿って、アリ溝90の溝底91に接する複数の頂部84を有する。
この場合、複数の頂部84によって、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91v(例えば、複数の微細溝)が形成される。より具体的には、複数の頂部84が、アリ溝90の延在方向MR1に沿って移動することにより、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91v(例えば、複数の微細溝)が形成される。
代替的に、刃部81の先端縁部83は、アリ溝90の溝底91に接する1つのみの頂部84を有していてもよい。この場合、1つの頂部84によって、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91v(例えば、複数の微細溝)が形成される。より具体的には、1つのみの頂部84がアリ溝90の延在方向MR1に沿って移動し、その後、1つのみの頂部84がアリ溝90の幅方向MR2に位置変更され、更にその後、1つのみの頂部84が、アリ溝90の延在方向MR1に沿って移動することにより、1つのみの頂部84によって、溝底91に、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、複数の溝91v(例えば、複数の微細溝)が形成される。
図12に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、複数の頂部84と、根元部82に向かう方向に凹む複数の谷部85とを有する。複数の頂部84の各々は、湾曲したエッジによって構成されていてもよい。複数の谷部85の各々は、湾曲したエッジによって構成されていてもよい。刃部81の先端縁部83は、複数の頂部84と複数の谷部85とを有する波形形状SHを有していてもよい。
図12に例示されるように、各頂部84の幅W4は、各谷部85の幅W5より小さくてもよい。刃厚方向にみて、頂部84と谷部85とを接続する線分86は、刃部81を支持するシャフト87の中心軸AT1に対して傾斜していてもよい。図12に記載の例では、先端縁部83は、3個の頂部84を有する。代替的に、先端縁部83は、4個以上の頂部84を有していてもよい。
(スピンドル21)
図14に例示されるように、切削工程(第2ステップST2)は、ツールビット8が、工具ホルダHDを介して、第1軸AX1まわりに回転可能なスピンドル21に取り付けられた状態で実行されてもよい。換言すれば、溝底91の切削は、ツールビット8が、工具ホルダHDを介して、第1軸AX1まわりに回転可能なスピンドル21に取り付けられた状態で実行されてもよい。この場合、図6に例示されるように、ツールビット8を、アリ溝90の湾曲部90cに沿って移動させながら、刃部81の向きを変化させることができる。図14に例示されるように、ツールビット8が、工具ホルダHDを介して、スピンドル21に取り付けられた状態において、第1軸AX1は、ツールビット8の中心軸AT1と実質的に同軸であってもよい。
図6に例示されるように、アリ溝90が、曲線に沿って延在する湾曲部90cを有する場合を想定する。この場合、切削工程(より具体的には、溝底91を切削すること)は、当該曲線の接線方向の変化に合わせてスピンドル21を回転させることにより、ツールビット8を当該曲線に沿って移動させながら、刃部81の向きを変化させることを含む。より具体的には、切削工程(より具体的には、溝底91を切削すること)は、ツールビット8を当該曲線に沿って移動させながら、刃部81の刃幅方向と当該曲線の接線方向との間のなす角度を、所定角度(例えば、90度)に実質的に維持することを含む。
ツールビット8は、非回転型の切削工具であるため、ツールビット8がアリ溝90の直線部分90sに沿って移動する際には、ツールビット8は回転しない(図5を参照。)。他方、ツールビット8がアリ溝90の湾曲部90cに沿って移動する際には、ツールビット8を当該湾曲部90cに沿って移動させつつ、刃部81の向きが変更されることが好ましい(図6を参照。)。
(溝開口OP)
図6に記載の例では、アリ溝90の溝開口OPは、アリ溝90の延在方向MR1に沿って一定幅Wcを有する。また、一定幅Wcを有する溝開口OP自体が、ツールビット8のアプローチ用開口OP1(図3を参照。)として使用される。
図3に例示されるように、本明細書において、アリ溝90の溝開口OPからアリ溝90の溝底91に向かう方向を第1方向DR1と定義する。図3に記載の例では、第1方向DR1は、溝開口OPに沿う平面に垂直、且つ、溝開口OPから溝底91に向かう方向である。
図1に例示されるように、アリ溝90は、第1方向DR1に見て、閉じた形状を有していてもよい。第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法では、アリ溝90が、閉じた形状を有する場合においても、ツールビット8を、アリ溝90の溝開口OPを通って、アリ溝90に好適に進入させることができる。
図1に例示されるように、アリ溝90は、第1方向DR1に見て、略矩形形状を有していてもよい。換言すれば、上述の閉じた形状は、略矩形形状であってもよい。図1に例示されるように、当該略矩形形状は、角丸矩形形状であってもよい。代替的に、図15に例示されるように、アリ溝90は、第1方向DR1に見て、略円形状を有していてもよい。換言すれば、上述の閉じた形状は、略円形状であってもよい。
図7に例示されるように、アリ溝90が、第1方向DR1に見て、閉じた形状(例えば、略矩形形状、または、略円形状等)を有する場合、上述の加工工程(例えば、アリ溝90の溝底91の一部を切削する工程)は、刃部81が溝底91に接触した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿って、刃部81を周回させることを含んでいてもよい。より具体的には、上述の加工工程(例えば、アリ溝90の溝底91の一部を切削する工程)は、刃部81が溝底91に接触した状態で、刃部81が、アリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転することを含んでいてもよい。図6に例示されるように、刃部81を周回させることは、ツールビット8をアリ溝90の湾曲部90cに沿って移動させながら、刃部81の向きを変化させることを含んでいてもよい。
(刃部81)
図11に記載の例では、ツールビット8の先端8dからツールビット8の基端8pに向かう方向に見て、刃部81の先端縁部83の中心は、刃部81の根元部82の中心からずれている。また、刃厚方向に見て、根元部82の中心から先端縁部83の中心を通って延びる半直線LNが、ツールビット8の基端からツールビット8の先端に向かう方向に対して傾いている(より具体的には、刃厚方向にみて、当該半直線LNがシャフト87の中心軸AT1に対して傾いている。)。この場合、図8に例示されるように、先端縁部83の刃幅方向における一端831が、アリ溝90の幅方向深部にアプローチし易い。また、先端縁部83の刃幅方向における他端832の横方向突出量が小さくなる。このため、先端縁部83をアリ溝90の溝開口OPを通ってアリ溝90に進入させ易い。本明細書において、刃部81の刃幅方向に平行、且つ、先端縁部83の刃幅方向における一端831から先端縁部83の刃幅方向における他端832に向かう方向を第2方向DR2と定義する。また、本明細書において、刃厚方向(より具体的には、刃幅方向に垂直、且つ、切削時に刃部81が移動する方向とは反対の方向)を、第3方向DR3と定義する。
図11に記載の例では、刃部81は、第3方向DR3に見て、刃先に向かって刃幅が拡大する末広がり形状を有する。図11に例示されるように、刃部81は、第3方向DR3に見て、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する片側末広がり形状(より具体的には、刃先に向かって刃幅が拡大する片側末広がり形状)を有していてもよい。刃部81が片側末広がり形状を有する場合、先端縁部83をアリ溝90の溝開口OPを通ってアリ溝90に進入させ易い。代替的に、図16に例示されるように、刃部81は、第3方向DR3に見て、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する両側末広がり形状(より具体的には、刃先に向かって刃幅が拡大する両側末広がり形状)を有していてもよい。
図12、および、図16に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、複数の頂部84と複数の谷部85とを有する波形形状SHを有する。代替的に、図17、および、図18に例示されるように、刃部81の先端エッジは、直線状であってもよい。
図19に例示されるように、刃部81の先端縁部83は、第3方向DR3に延在する複数の溝部83vを有していてもよい。図19に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、第3方向DR3に延在する複数の頂部84と、第3方向DR3に延在する複数の谷部85とを有し、第3方向DR3に延在する複数の谷部85の各々によって、第3方向DR3に延在する溝部83vが構成されている。また、第3方向DR3に延在する複数の頂部84の各々によって、第3方向DR3に延在する稜部83rが構成されている。
(シャフト87)
図11、図16、図17、および、図18に記載の例では、ツールビット8は、刃部81を支持するシャフト87を有する。
図11、および、図17に記載の例では、刃部81の先端縁部83の中心は、刃厚方向に見て(より具体的には、第3方向DR3に見て)、シャフト87の中心軸AT1から離れた位置にある。この場合、図8に例示されるように、先端縁部83の刃幅方向における一端831が、アリ溝90の幅方向深部にアプローチし易い。また、刃部81の先端縁部83の刃幅方向における他端832が、シャフト87の中心軸AT1から突出する突出量が小さくなるため、先端縁部83を、アリ溝90の溝開口OPを通ってアリ溝90に進入させ易い。
本明細書において、刃厚方向に見て(より具体的には、第3方向DR3に見て)、刃部81の先端縁部83の刃幅方向における一端831とシャフト87の中心軸AT1との間の距離を第1距離L1(図11を参照。)と定義し、刃部81の先端縁部83の刃幅方向における他端832とシャフト87の中心軸AT1との間の距離を第2距離と定義する。図11に記載の例では、第1距離L1は第2距離よりも大きい(図11に記載の例では、第2距離はゼロであるが、第2距離はゼロでなくてもよい。)。当該第1距離L1が大きい場合、先端縁部83の一端831がアリ溝90の幅方向深部にアプローチし易い。また、当該第2距離が小さい場合、先端縁部83を、アリ溝90の溝開口OPを通ってアリ溝90に進入させ易い。
図11、および、図17に記載の例では、刃厚方向に見て(より具体的には、第3方向DR3に見て)、刃部81の先端縁部83の全体が、シャフト87の中心軸AT1の一方側に配置されている。代替的に、刃厚方向に見て(より具体的には、第3方向DR3に見て)、刃部81の先端縁部83の大部分(例えば、刃部81の先端縁部83の全体積の3/4以上)が、シャフト87の中心軸AT1の一方側に配置されていてもよい。刃部81の先端縁部83の全体または大部分が、シャフト87の中心軸AT1の一方側に配置されることにより、先端縁部83を、アリ溝90の溝開口OPを通ってアリ溝90に進入させ易い。
図20に例示されるように、刃部81の刃幅方向に見て(より具体的には、第2方向DR2に見て)、刃部81の先端縁部83の大部分(例えば、刃部81の先端縁部83の全体積の3/4以上)が、シャフト87の中心軸AT1の一方側に配置されていてもよい。代替的に、刃部81の刃幅方向に見て(より具体的には、第2方向DR2に見て)、刃部81の全体が、シャフト87の中心軸AT1の一方側に配置されていてもよい。
図20に例示されるように、先端縁部83の稜部83rは、第3方向DR3(より具体的には、刃幅方向に垂直、且つ、切削時に刃部81が移動する方向とは反対の方向)に向かうにつれて、刃部81の根元部82に近づくように傾斜していてもよい。
図21に例示されるように、シャフト87の中心軸AT1に沿う方向にみて、先端縁部83の全体が、シャフト87の外縁87eよりも内側に位置していてもよい。代替的に、シャフト87の中心軸AT1に沿う方向にみて、先端縁部83の刃幅方向における一端831が、シャフト87の外縁87eよりも外側に位置し、先端縁部83の刃幅方向における他端832が、シャフト87の外縁87eよりも内側に位置していてもよい。
図21に例示されるように、シャフト87の中心軸AT1に沿う方向にみて、先端縁部83の全体が、中心軸AT1を中心とする2つの象限内(あるいは、中心軸AT1を中心とする1つの象限内)に位置していてもよい。代替的に、シャフト87の中心軸AT1に沿う方向にみて、先端縁部83の大部分(例えば、刃部81の先端縁部83の全体積の3/4以上)が、中心軸AT1を中心とする2つの象限内(あるいは、中心軸AT1を中心とする1つの象限内)に位置していてもよい。
(進入工程)
図22に記載の例では、進入工程(第1ステップST1)は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向と実質的に平行に配置された状態で実行される。より具体的には、進入工程(第1ステップST1)は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向と実質的に平行に配置された状態で、アリ溝90の溝開口OPを通って、アリ溝90にツールビット8を進入させることを含む。図22に記載の例では、先端縁部83の幅W2(より具体的には、第2方向DR2に沿う方向における先端縁部83の幅、更により具体的には、先端縁部83の刃幅方向における一端831と先端縁部83の刃幅方向における他端832との間の距離)は、アリ溝90の開口幅W1(より具体的には、溝開口OPの一定幅Wc)よりも小さい。刃部81の先端縁部83の幅W2が、アリ溝90の開口幅W1より小さいことにより、先端縁部83を容易にアリ溝90に進入させることができる。また、刃部81が末広がり形状を有する場合でも、刃部81の先端縁部83の全体を容易にアリ溝90に進入させることができる。
代替的に、進入工程(第1ステップST1)は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向に対して垂直または傾斜した状態で、アリ溝90の溝開口OPを通って、アリ溝90にツールビット8を進入させることを含んでいてもよい(図23における破線矢印AR2を参照。)。この場合、アリ溝90にツールビット8が進入した後、アリ溝90の溝底91の一部を切削する工程の実行前に、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向と実質的に平行になるように、ツールビット8が第1軸AX1まわりに回転される(図24における破線矢印AR3を参照。)。
図22、および、図23に記載の例では、進入工程(第1ステップST1)は、第1方向DR1に見て刃部81の全体が溝開口OPの両側縁の内側に位置する状態で、刃部81の先端縁部83をアリ溝90に進入させることを含む。進入工程(第1ステップST1)は、ツールビット8を第1方向DR1に実質的に平行な方向に移動させることにより、ツールビット8をアリ溝90に進入させることを含んでいてもよい。
(加工工程)
本明細書において、刃部81の先端縁部83がアリ溝90の溝底91に接触した状態でアリ溝90の延在方向MR1に沿って刃部81を移動させる工程と、アリ溝90の幅方向MR2に刃部81の位置を変更する工程と、を含むサイクルを第1加工サイクルと定義する。
図1、および、図15に例示されるように、アリ溝90が、閉じた形状(例えば、略矩形形状、略円形状等)を有する場合を想定する。より具体的には、アリ溝90が閉ループ形状を有する場合を想定する。この場合、第1加工サイクルのうちのアリ溝90の延在方向MR1に沿って刃部81を移動させる工程は、アリ溝90の延在方向MR1に沿って刃部81を周回させること(より具体的には、刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転すること)を含んでいてもよい。
図25における破線矢印AR4に示されるように、アリ溝90の幅方向MR2に刃部81の位置を変更する工程は、(1)刃部81を溝底91から離すことと、(2)刃部81を刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2または第2方向DR2とは反対の方向)に移動させることと、(3)刃部81を溝底91に接触させることと、をこの順に実行することを含んでいてもよい。
加工工程(第2ステップST2)は、上述の第1加工サイクルを繰り返し実行することを含んでいてもよい。例えば、加工工程(第2ステップST2)は、刃部81が溝底91に接触しながらアリ溝90に沿って1周する毎に、所定距離ずつ、刃部81を刃幅方向にずらすことを含んでいてもよい。
加工工程(第2ステップST2)は、上述の第1加工サイクルを、2回以上、3回以上、4回以上、あるいは、5回以上、繰り返し実行することを含んでいてもよい。
図26には、上述の第1加工サイクルが3回実行された後の状態が示されている。
加工工程(第2ステップST2)は、第1加工サイクルが2回以上実行された後、第1軸AX1まわりに刃部81の向きを変更する工程を含んでいてもよい。より具体的には、加工工程(第2ステップST2)は、第1加工サイクルが2回以上実行された後、第1軸AX1まわりに刃部81の向きを所定角度(例えば、180度)変更する工程を含んでいてもよい。図27には、刃部81の向きを変更する工程を実行中の様子が示されている。
刃部81の向きを変更する工程(より具体的には、刃部81の向きを所定角度(例えば、180度)変更する工程)は、ツールビット8の全体が、アリ溝90の外に位置する状態で実行されることが好ましい。この場合、加工工程(第2ステップST2)は、(1)第1加工サイクルが2回以上実行された後、ツールビット8の全体をアリ溝90の外に退避させることと、(2)第1軸AX1まわりに刃部81の向きを変更することと(より具体的には、第1軸AX1まわりに刃部81の向きを所定角度(例えば、180度)変更することと)、(3)ツールビット8をアリ溝90に再度進入させることと、をこの順に実行することを含んでいてもよい。
代替的に、アリ溝90のサイズが十分に大きい場合には、刃部81の向きを変更する工程(より具体的には、刃部81の向きを所定角度(例えば、180度)変更する工程)は、ツールビット8がアリ溝90に進入している状態で実行されてもよい。
なお、図27に記載の例において、ツールビット8が、ワーク9の第1側壁99-1の頂部からアリ溝90の外に退避し、その後、ツールビット8が、第1側壁99-1に対向する第2側壁99-2の頂部において、アリ溝90に再度進入する場合には、第1軸AX1まわりに刃部81の向きを変更する工程は省略されてもよい。換言すれば、刃部81の向きを変更する工程(より具体的には、刃部81の向きを所定角度変更する工程)は、必須ではない。
本明細書において、第1加工サイクルにおいて、アリ溝90の延在方向MR1に沿って刃部81が移動する方向を第1移動方向MD1と定義し(図10を参照。)、第1移動方向MD1とは反対の方向を第2移動方向MD2(図28を参照。)と定義する。また、本明細書において、刃部81の先端縁部83がアリ溝90の溝底91に接触した状態で第2移動方向MD2に刃部81を移動させる工程と、アリ溝90の幅方向MR2に刃部81の位置を変更する工程と、を含むサイクルを第2加工サイクルと定義する。
図1、および、図15に例示されるように、アリ溝90が、閉じた形状(例えば、略矩形形状、略円形状等)を有する場合を想定する。より具体的には、アリ溝90が閉ループ形状を有する場合を想定する。この場合、図28に例示されるように、第2加工サイクルのうちの第2移動方向MD2に刃部81を移動させる工程は、アリ溝90の延在方向に沿って刃部81を周回させること(より具体的には、刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転すること)を含んでいてもよい。
加工工程(第2ステップST2)は、上述の第2加工サイクルを繰り返し実行することを含んでいてもよい。例えば、加工工程(第2ステップST2)は、刃部81が溝底91に接触しながらアリ溝90に沿って第2移動方向MD2に1周する毎に、所定距離ずつ、刃部81を刃幅方向にずらすことを含んでいてもよい。
加工工程(第2ステップST2)は、刃部81の向きを変更する工程(より具体的には、刃部81の向きを第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)変更する工程)が実行された後、上述の第2加工サイクルを繰り返し実行することを含んでいてもよい。加工工程(第2ステップST2)は、上述の第2加工サイクルを、2回以上、3回以上、4回以上、あるいは、5回以上、繰り返し実行することを含んでいてもよい。
図29には、上述の第2加工サイクルが2回実行された後の状態が示されている。
加工工程(第2ステップST2)の実行により、アリ溝90の溝底91の実質的に全体が刃部81の先端縁部83によって切削されることが好ましい。より具体的には、上述の第1加工サイクルが複数回実行され、上述の第2加工サイクルが複数回実行されることにより、アリ溝90の溝底91の実質的に全体が刃部81の先端縁部83によって切削されることが好ましい。図7および図10に記載の例では、第1加工サイクルを複数回実行することは、アリ溝90の溝底91の片側の領域RG1(例えば、溝底91のアウトサイド領域)を刃部81の先端縁部83によって切削することを含む。図28に記載の例では、第2加工サイクルを複数回実行することは、アリ溝90の溝底91の他の片側の領域RG2(例えば、溝底91のインサイド領域)を刃部81の先端縁部83によって切削することを含む。
(シールリングSR)
図30に例示されるように、アリ溝90は、シールリング受容溝90aであってもよい。第1の実施形態では、アリ溝90の溝底91が刃部81の先端縁部83によって切削される(より具体的には、アリ溝90の溝底91がツールビット8によって仕上げ加工される。)。よって、シールリングSRによる、密封に適した平滑な面性状が得られる。
(ワーク9)
ワーク9は、ケース9a(図1を参照。)であってもよく、流体フランジであってもよい。図1に記載の例では、アリ溝90(より具体的には、シールリング受容溝90a)は、ケース9aに形成されている。図2に例示されるように、アリ溝90は、ケース9aの側壁99の頂面99sに形成されていてもよい。
代替的に、図31に例示されるように、ワーク9は、蓋9bであってもよい。この場合、アリ溝90(より具体的には、シールリング受容溝90a)は、蓋9bに形成されている。図31に例示されるように、アリ溝90(より具体的には、シールリング受容溝90a)は、蓋9bの裏面98sに形成されていてもよい。
図8に記載の例では、ワーク9は、アリ溝90を規定する複数の面を備える。より具体的には、ワーク9は、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97aと、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bと、アリ溝90の溝底91を規定する第3面97cと、を有する。溝底91を切削することは、第3面97cを切削することと同義である。
第1面97aと、第2面97bと、第3面97cとによってアリ溝90が規定される。図3に記載の例では、第2面97bは、第1面97aよりも内側に配置されている。より具体的には、第2面97bはアリ溝90の内側周面であり、第1面97aは、アリ溝90の外側周面である。
第1面97aと第3面97cとの間のなす角度は、例えば、80度未満、あるいは、70度未満である。第2面97bと第3面97cとの間のなす角度は、例えば、80度未満、あるいは、70度未満である。第1面97aと第3面97cとの間にアールが形成されていてもよい。第2面97bと第3面97cとの間にアールが形成されていてもよい。
(荒加工工程)
第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法は、荒加工工程を備えていてもよい。荒加工工程は、進入工程(第1ステップST1)の実行前に実行される。
より具体的には、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法(より具体的には、荒加工工程)は、少なくとも1つの切削工具を用いて、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bを形成することを含む。
図32に記載の例では、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法(より具体的には、荒加工工程)は、ミル工具T1を用いて、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bを形成することを含む。
代替的に、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法(より具体的には、荒加工工程)は、図33に例示されるように、少なくとも1つの非回転工具(例えば、上述のツールビット8、あるいは、荒加工用の他のツールビットT2)を用いて、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bを形成することを含んでいてもよい。
アリ溝を荒加工する荒加工工程は、図32および図33に記載の例に限定されない。アリ溝を荒加工する荒加工工程は、任意の公知の方法を用いて実行することができる。
第1の実施形態におけるアリ溝90の加工方法は、(1)スピンドル21に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を用いて、荒加工状態のアリ溝90を形成する工程と、工具交換装置6(図37を参照。)を用いて、スピンドル21に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDに交換する工程と、を備えていてもよい。荒加工状態のアリ溝90を形成する工程は、スピンドル21に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を用いて、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bを形成することを含んでいてもよい。また、荒加工状態のアリ溝90を形成する工程は、荒加工状態の溝底91を形成することを含んでいてもよい。スピンドル21に保持された荒加工工具Tをツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDに交換する工程の実行後、上述の進入工程(第1ステップST1)が実行されてもよい。
荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)とツールビット8との交換が工具交換装置6を用いて行われる場合、1つの工作機械1を用いて、効率的に、アリ溝の荒加工と、アリ溝の仕上げ加工との両方を実行することができる。
図35を参照して、第1の実施形態におけるアリ溝の加工方法の一例について説明する。図35に記載の例では、アリ溝の加工方法は、(1)荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を用いて荒加工状態のアリ溝90を形成する工程(図32または図33を参照。)と、(2)スピンドル21に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を、ツールビット8(より具体的には、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHD)に交換する工程と、を備える。当該交換工程の後、上述の進入工程(第1ステップST1)、および、上述の加工工程(第2ステップST2)が実行される。
上述の加工工程(第2ステップST2)は、アリ溝90の溝底91の片側の領域(例えば、溝底91のアウトサイド領域、および、溝底91のインサイド領域のうちの一方)を、ツールビット8によって加工することを含む。アリ溝90の溝底91の片側の領域をツールビット8によって加工することは、上述の第1加工サイクルを複数回実行することを含んでいてもよい。より具体的には、アリ溝90の溝底91の片側の領域をツールビット8によって加工することは、ツールビット8の先端縁部83が溝底91に接触した状態で、ツールビット8をアリ溝90の延在方向MR1に沿って第1移動方向MD1に周回させることと、周回毎にツールビット8を溝幅方向に所定の距離ずらすこととを含んでいてもよい。
図35に記載の例では、アリ溝の加工方法は、アリ溝90の溝底91の片側の領域がツールビット8によって加工された後、ツールビット8をアリ溝90の外に退避させることと、ツールビット8がアリ溝90の外に退避した状態でスピンドル21を第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)回転させることと、を含む。当該回転により、刃部81の向きが、第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)変更される。
図35に記載の例では、アリ溝の加工方法は、刃部81の向きが第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)変更された後、アリ溝90にツールビット8を再度進入させることを含む。なお、ツールビット8が、ワーク9の第1側壁99-1の頂部からアリ溝90の外に退避し(図27を参照。)、その後、ツールビット8が、第1側壁99-1に対向する第2側壁99-2の頂部において、アリ溝90に再度進入する場合には、第1軸AX1まわりに刃部81の向きを変更する工程は省略されてもよい。
図35に記載の例では、アリ溝の加工方法は、アリ溝90にツールビット8が再度進入した後、アリ溝90の溝底91の他の片側の領域(例えば、溝底91のアウトサイド領域、および、溝底91のインサイド領域のうちの他方)を、ツールビット8によって加工することを含む。アリ溝90の溝底91の他の片側の領域をツールビット8によって加工することは、上述の第2加工サイクルを複数回実行することを含んでいてもよい。より具体的には、アリ溝90の溝底91の他の片側の領域をツールビット8によって加工することは、ツールビット8の先端縁部83が溝底91に接触した状態で、ツールビット8をアリ溝90の延在方向に沿って第1移動方向MD1とは反対の第2移動方向MD2に周回させることと、周回毎にツールビット8を溝幅方向に所定の距離ずらすこととを含んでいてもよい。
図35に記載の例では、アリ溝の加工方法は、アリ溝90の溝底91の他の片側の領域がツールビット8によって加工された後、ツールビット8をアリ溝90の外に退避させることを含む。
(第2の実施形態)
図1乃至図41を参照して、第2の実施形態における工作機械1について説明する。図36は、第2の実施形態における工作機械1を模式的に示す概略斜視図である。図37は、工具交換処理M2が実行されている様子を模式的に示す概略正面図である。図38は、制御装置5が複数の制御対象機器を制御可能な様子を模式的に示す図である。図39乃至図41は、第2の実施形態における工作機械1の一部分を模式的に示す概略正面図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。また、第2の実施形態において説明される事項は、第1の実施形態においても採用可能である。
図36に例示されるように、第2の実施形態における工作機械1は、加工ヘッド2と、ワーク支持装置3と、移動装置4と、制御装置5と、を備える。
加工ヘッド2は、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDを保持する。図11、図16、図17、および、図18に例示されるように、ツールビット8は、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する刃部81を有する。
ワーク支持装置3は、ワーク9を支持する。
移動装置4は、ワーク支持装置3に対して加工ヘッド2を相対移動させる。
制御装置5は、移動装置4を制御する。制御装置5は、加工処理M3(例えば、図3乃至図6を参照。)を実行可能である。
加工処理M3は、(1)ワーク9に形成された荒加工状態のアリ溝90にツールビット8を進入させる処理M3-1(図3、および、図4を参照。)と、(2)ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、アリ溝90の溝底91の一部を切削する処理M3-2(例えば、図5、および、図6を参照。)と、(3)アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する処理M3-3(例えば、図8、および、図9を参照。)と、(4)アリ溝90の幅方向MR2にツールビット8の位置が変更された後、ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、溝底91の他の一部を切削する処理M3-4(例えば、図10を参照。)と、を含む。
第2の実施形態における工作機械1は、ツールビット8を用いて、アリ溝90の溝底91を好適に切削することができる。
第2の実施形態において、制御装置5は、アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する処理を実行可能であるため、アリ溝90の溝底91の幅よりも小さな幅を有する先端縁部83を用いて、アリ溝90の溝底91を好適に切削することができる。また、図8に例示されるように、ツールビット8は、根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する刃部81を有する。刃部81が末広がり形状を有する場合、刃部81の先端縁部83の刃幅方向における一端831を、アリ溝90の幅方向深部に容易にアプローチさせることができる。また、先端縁部83の幅が大きい場合、アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する回数が少なくて済む。
(任意付加的な構成)
続いて、図1乃至図41を参照して、第2の実施形態における工作機械1において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(加工ヘッド2)
図14に例示されるように、加工ヘッド2は、スピンドル21と、スピンドル21を第1軸AX1まわりに回転可能に支持する支持体23とを備える。スピンドル21は、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDを保持可能である。
工作機械1(より具体的には、加工ヘッド2)は、スピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させる回転駆動装置11を備える。回転駆動装置11は、スピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させるモータ11mを含んでいてもよい。
図36に記載の例では、工作機械1は、立形マシニングセンタである。代替的に、工作機械1は、横形マシニングセンタであってもよいし、複合加工機であってもよい。
(ワーク支持装置3)
図36に記載の例では、ワーク支持装置3は、ワーク9を支持するテーブル31を備える。ワーク支持装置3は、テーブル31を回転させるテーブル回転装置35、および/または、テーブル31を傾動させる傾動装置を備えていてもよい。代替的に、あるいは、付加的に、ワーク支持装置3は、ワーク9を把持するチャックを備えていてもよい。
(移動装置4)
移動装置4は、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させる。移動装置4は、加工ヘッド2を移動させる。代替的に、あるいは、付加的に、移動装置4は、ワーク9を支持するテーブル31(あるいは、ワーク9を把持するチャック)を移動させてもよい。
移動装置4は、水平面に垂直なZ軸に沿う方向に加工ヘッド2を移動させる第1移動装置41を含んでいてもよい。第1移動装置41は、例えば、加工ヘッド2をZ軸に沿う方向に移動させるZ軸モータを含む。
移動装置4は、水平面に平行なX軸に沿う方向に加工ヘッド2を移動させる第2移動装置42を含んでいてもよい。第2移動装置42は、例えば、加工ヘッド2をX軸に沿う方向に移動させるX軸モータを含む。
移動装置4は、水平面に平行なY軸に沿う方向に加工ヘッド2を移動させる第3移動装置43を含んでいてもよい。第3移動装置43は、例えば、加工ヘッド2をY軸に沿う方向に移動させるY軸モータを含む。図36に記載の例では、Y軸は、X軸およびZ軸の両方に対して垂直である。
図36に記載の例では、移動装置4は、加工ヘッド2を3次元的に移動させることが可能である。代替的に、移動装置4は、加工ヘッド2を2次元的または1次元的に移動させる装置であってもよい。代替的に、あるいは、付加的に、移動装置4は、テーブル31を、1次元的、2次元的、または、3次元的に移動させることが可能であってもよい。
(工具交換装置6)
工作機械1は、工具交換装置6を備えていてもよい。図37に例示されるように、工具交換装置6は、加工ヘッド2(より具体的には、加工ヘッド2のスピンドル21)に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDに交換可能である。また、工具交換装置6は、加工ヘッド2(より具体的には、加工ヘッド2のスピンドル21)に保持された当該工具ホルダHDを、他の工具が取り付けられた他の工具ホルダに交換可能である。
工具交換装置6は、工具交換アーム61と、工具交換アーム61を回転させるアーム回転装置63と、工具交換アーム61を直線的に移動させるアーム移動装置65とを有していてもよい。アーム回転装置63は、工具交換アーム61を、第2軸AX2まわりに回転させる。また、アーム移動装置65は、工具交換アーム61を第2軸AX2に平行な方向に移動させる。
(制御装置5)
制御装置5は、移動装置4(例えば、第1移動装置41、第2移動装置42、および/または、第3移動装置43)を制御する。付加的に、制御装置5は、回転駆動装置11を制御してもよい。付加的に、制御装置5は、工具交換装置6、および/または、テーブル回転装置35を制御してもよい。
図38を参照して、制御装置5の一例を説明する。図38に記載の例では、制御装置5は、演算装置50と、メモリ52と、通信回路54と、を備える。制御装置5は、入力装置56、および/または、ディスプレイ57を備えていてもよい。図38に記載の例では。演算装置50と、メモリ52と、通信回路54と、入力装置56と、ディスプレイ57とが、バス58を介して互いに接続されている。
メモリ52は、演算装置50によって読み取り可能な記憶媒体である。メモリ52は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性または揮発性の半導体メモリであってもよいし、磁気ディスクであってもよいし、その他の形式のメモリであってもよい。
メモリ52は、加工プログラムPMと、種々のデータとを記憶する。メモリ52は、複数の場所に分散配置されていてもよい。メモリ52は、ネットワークを介してアクセス可能なクラウドストレージを含んでいてもよい。
演算装置50は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサ50a(例えば、少なくとも1つのCPU)を含む。制御装置5(より具体的には、演算装置50)は、メモリ52に記憶された加工プログラムPMを実行することにより、複数の制御指令を生成する。なお、本明細書において、制御装置5(より具体的には、演算装置50)が加工プログラムPMを実行することには、制御装置5(より具体的には、演算装置50)が、演算プログラムを介して加工プログラムPMを実行することが包含される。換言すれば、制御装置5が、演算プログラムを実行することにより、制御装置5によって加工プログラムPMが処理(換言すれば、解釈)されてもよい。
図38に記載の例では、入力装置56は、ディスプレイ57上のタッチパネル56aを含む。換言すれば、ディスプレイ57は、タッチパネル付きディスプレイである。なお、入力装置56は、ディスプレイ57上のタッチパネル56aに限定されない。例えば、入力装置56は、ボタン56b、スイッチ、レバー、マウス等のポインティングデバイス、および/または、キーボードを含んでいてもよい。
通信回路54は、加工プログラムPMの実行により生成された複数の制御指令を複数の制御対象機器(例えば、移動装置4、および、回転駆動装置11)に送信する。
制御装置5は、加工処理M3を実行可能である。加工処理M3は、例えば、仕上げ加工処理である。図40に記載の例では、加工処理M3は、ツールビット8によってアリ溝90の溝底91が切削されるように、少なくとも移動装置4に、複数の制御指令SBを送信することを含む。より具体的には、加工処理M3は、(1)荒加工状態のアリ溝90の溝開口OPを通って、アリ溝90にツールビット8を進入させる処理M3-1(図3、および、図4を参照。)と、(2)ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、アリ溝90の溝底91の一部を切削する処理M3-2(図5、および、図6を参照。)と、(3)アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する処理M3-3(図8、および、図9を参照。)と、(4)アリ溝90の幅方向MR2にツールビット8の位置が変更された後、ツールビット8がアリ溝90に進入した状態で、アリ溝90の延在方向MR1に沿ってツールビット8を移動させることにより、溝底91の他の一部を切削する処理M3-4(図10を参照。)と、がこの順に実行されるよう、少なくとも移動装置4に、複数の制御指令SBを送信することを含む。
図22に例示されるように、アリ溝90にツールビット8を進入させる処理M3-1は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向と実質的に平行に配置された状態で、アリ溝90にツールビット8が進入するよう、移動装置4に複数の制御指令SB(例えば、第1群の制御指令)を送信することを含んでいてもよい。この場合、制御装置5から複数の制御指令SB(例えば、第1群の制御指令)を受信する移動装置4は、刃部81の刃幅方向がアリ溝90の幅方向と実質的に平行に配置された状態で、アリ溝90にツールビット8が進入するよう、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させる。
代替的に、図23に例示されるように、アリ溝90にツールビット8を進入させる処理M3-1は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向に対して垂直または傾斜した状態で、アリ溝90にツールビット8が進入するよう、移動装置4に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。この場合、アリ溝90にツールビット8が進入した後、制御装置5は、刃部81の刃幅方向(より具体的には、第2方向DR2)がアリ溝90の幅方向と実質的に平行になるように、ツールビット8を第1軸AX1まわりに回転させる処理を実行する(図24における破線矢印AR3を参照。)。
アリ溝90の溝底91の一部を切削する処理M3-2(図6を参照。)は、刃部81が溝底91に接触した状態で、ツールビット8がアリ溝90の湾曲部90c(図6を参照。)に沿って移動しながら刃部81の向きが変化されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。この場合、制御装置5から複数の制御指令SBを受信する移動装置4、および、回転駆動装置11は、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持されるよう、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させながらスピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させてもよい。
アリ溝90の溝底91の一部を切削する処理M3-2(図7を参照。)は、刃部81が溝底91に接触した状態で、刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転するよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。この場合、制御装置5から複数の制御指令SBを受信する移動装置4、および、回転駆動装置11は、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持された状態で刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転するよう、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させながらスピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させてもよい。
アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置を変更する処理M3-3(図8、および、図9を参照。)は、ツールビット8がアリ溝90の幅方向MR2に移動するよう、移動装置4に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。この場合、制御装置5から複数の制御指令SBを受信する移動装置4は、アリ溝90の幅方向MR2に、ツールビット8の位置が変更されるよう、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させる。
アリ溝90の溝底91の他の一部を切削する処理M3-4(図10を参照。)は、ツールビット8の位置を変更する処理M3-3が実行された後、刃部81が溝底91に接触した状態で、刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転するよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。この場合、制御装置5から複数の制御指令SBを受信する移動装置4、および、回転駆動装置11は、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持された状態で刃部81がアリ溝90に囲まれた領域92の周囲を少なくとも1回転するよう、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させながらスピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させてもよい。
加工処理M3は、上述の第1加工サイクルが複数回実行されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SB(例えば、第2群の制御指令)を送信することを含んでいてもよい。第1加工サイクルは、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持された状態で実行されてもよい。
加工処理M3は、上述の第1加工サイクルが複数回実行された後、刃部81の向きが第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)変更されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SB(例えば、第3群の制御指令)を送信することを含んでいてもよい。より具体的には、加工処理M3は、上述の第1加工サイクルが複数回実行された後、ツールビット8をアリ溝90の外に退避させることと、刃部81の向きが所定角度(例えば、180度)変更されるようツールビット8を第1軸AX1まわりに所定角度(例えば、180度)回転させることと、アリ溝90にツールビット8を再度進入させることと、がこの順に実行されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SB(例えば、第3群の制御指令)を送信することを含んでいてもよい。
加工処理M3は、上述の第2加工サイクルが複数回実行されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SB(例えば、第4群の制御指令)を送信することを含んでいてもよい。第2加工サイクルは、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持された状態で実行されてもよい。
加工処理M3は、上述の第1加工サイクルが複数回実行され、その後、第1軸AX1まわりに刃部81の向きが変更され、更にその後、上述の第2加工サイクルが複数回実行されるよう、移動装置4および回転駆動装置11に複数の制御指令SBを送信することを含んでいてもよい。第1加工サイクルおよび第2加工サイクルの各々は、刃部81の移動方向と刃部81の刃幅方向との間のなす角度が所定角度(例えば、90度)に実質的に維持された状態で実行されてもよい。第1加工サイクルは、アリ溝90の溝底91のアウトサイド領域、および、インサイド領域のうちの一方を、刃部81の先端縁部83によって切削することを含み、第2加工サイクルは、アリ溝90の溝底91のアウトサイド領域、および、インサイド領域のうちの他方を、刃部81の先端縁部83によって切削することを含んでいてもよい。
制御装置5は、荒加工処理M1を実行可能であってもよい。図41に記載の例では、荒加工処理M1は、荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)によって、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bが形成されるように、移動装置4、および、回転駆動装置11に、複数の制御指令SC(例えば、第5群の制御指令)を送信することを含む。より具体的には、荒加工処理M1は、(1)第1軸AX1まわりに回転状態のミル工具T1によって、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a(図32を参照。)、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97b(図32を参照。)が形成されるように、移動装置4、および、回転駆動装置11に、複数の制御指令SC(例えば、第5群の制御指令)を送信することを含む。
複数の制御指令SC(例えば、第5群の制御指令)を受信する移動装置4、および、回転駆動装置11は、アリ溝90の第1側部を規定する第1面97a、および、アリ溝90の第2側部を規定する第2面97bが形成されるように、加工ヘッド2をワーク支持装置3に対して相対移動させながらスピンドル21を第1軸AX1まわりに回転させる。
制御装置5は、工具交換処理M2を実行可能であってもよい。図37に記載の例では、工具交換処理M2は、加工ヘッド2(より具体的には、加工ヘッド2のスピンドル21)に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)が、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDに交換されるように、移動装置4、および、工具交換装置6に、複数の制御指令SD(例えば、第6群の制御指令)を送信することを含む。
複数の制御指令SD(例えば、第6群の制御指令)を受信する移動装置4、および、工具交換装置6は、加工ヘッド2(より具体的には、加工ヘッド2のスピンドル21)に保持された荒加工工具T(例えば、ミル工具T1)を、ツールビット8が取り付けられた工具ホルダHDに交換する。
工具交換処理M2の実行後、制御装置5は、上述の加工処理M3を実行する。
(ツールビット8)
図11、および、図16に記載の例では、ツールビット8は、(1)根元部82から先端縁部83に向かって刃幅が拡大する刃部81と、(2)刃部81を支持するシャフト87と、を備える。
図12、および、図16に記載の例では、刃部81の先端縁部83は、アリ溝90の溝底91に接する複数の頂部84を有する。
ツールビット8については、第1の実施形態において説明済みであるため、ツールビット8についての繰り返しとなる説明は省略する。
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または各変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
1…工作機械、2…加工ヘッド、3…ワーク支持装置、4…移動装置、5…制御装置、6…工具交換装置、8…ツールビット、8d…先端、8p…基端、9…ワーク、9a…ケース、9b…蓋、11…回転駆動装置、11m…モータ、21…スピンドル、23…支持体、31…テーブル、35…テーブル回転装置、41…第1移動装置、42…第2移動装置、43…第3移動装置、50…演算装置、50a…ハードウェアプロセッサ、52…メモリ、54…通信回路、56…入力装置、56a…タッチパネル、56b…ボタン、57…ディスプレイ、58…バス、61…工具交換アーム、63…アーム回転装置、65…アーム移動装置、81…刃部、82…根元部、83…先端縁部、83r…稜部、83v…溝部、84…頂部、85…谷部、86…線分、87…シャフト、87e…外縁、90…アリ溝、90a…シールリング受容溝、90c…湾曲部、90s…直線部分、91…溝底、91v…溝、92…アリ溝に囲まれた領域、97a…第1面、97b…第2面、97c…第3面、98s…裏面、99…側壁、99-1…第1側壁、99-2…第2側壁、99s…頂面、831…一端、832…他端、AT1…中心軸、AX1…第1軸、AX2…第2軸、DR1…第1方向、DR2…第2方向、DR3…第3方向、HD…工具ホルダ、L1…第1距離、LN…半直線、M1…荒加工処理、M2…工具交換処理、M3…加工処理、M3-1…アリ溝にツールビットを進入させる処理、M3-2…アリ溝の溝底の一部を切削する処理、M3-3…アリ溝の幅方向にツールビット8の位置を変更する処理、M3-4…溝底の他の一部を切削する処理、MD1…第1移動方向、MD2…第2移動方向、MR1…アリ溝の延在方向、MR2…アリ溝の幅方向、OP…溝開口、OP1…アプローチ用開口、PM…加工プログラム、RG1…アリ溝の溝底の片側の領域、RG2…アリ溝の溝底の他の片側の領域、SB、SC、SD…制御指令、SH…波形形状、SR…シールリング、ST1…第1ステップ、ST2…第2ステップ、T…荒加工工具、T1…ミル工具、T2…ツールビット、W1…開口幅、Wc…一定幅

Claims (15)

  1. 荒加工状態のアリ溝にツールビットを進入させる工程と、
    前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記アリ溝の溝底の一部を切削する工程と、
    前記アリ溝の幅方向に、前記ツールビットの位置を変更する工程と、
    前記アリ溝の前記幅方向に前記ツールビットの前記位置が変更された後、前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記溝底の他の一部を切削する工程と
    備え、
    前記ツールビットは、根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部を有し、
    前記アリ溝は、前記先端縁部が通過可能な開口幅を有する
    アリ溝の加工方法。
  2. 前記刃部の前記先端縁部は、前記溝底に接する複数の頂部を有し、
    前記複数の頂部によって、前記溝底に、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、複数の溝が形成される
    請求項1に記載のアリ溝の加工方法。
  3. 前記刃部の前記先端縁部は、前記溝底に接する1つの頂部を有し、
    前記1つの頂部によって、前記溝底に、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、複数の溝が形成される
    請求項1に記載のアリ溝の加工方法。
  4. 前記溝底の切削は、前記ツールビットが、工具ホルダを介して、第1軸まわりに回転可能なスピンドルに取り付けられた状態で実行される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアリ溝の加工方法。
  5. 前記アリ溝の溝開口は、前記アリ溝の前記延在方向に沿って一定幅を有し、
    前記一定幅を有する前記溝開口自体が、前記ツールビットのアプローチ用開口として使用される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアリ溝の加工方法。
  6. 前記アリ溝の溝開口から前記溝底に向かう方向を第1方向と定義するとき、前記アリ溝は、前記第1方向に見て、閉じた形状を有し、
    前記アリ溝は、シールリング受容溝である
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアリ溝の加工方法。
  7. 前記アリ溝の前記溝底の前記一部を切削する工程は、前記刃部が前記溝底に接触した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って、前記刃部を周回させることを含む
    請求項6に記載のアリ溝の加工方法。
  8. 前記荒加工状態の前記アリ溝に前記ツールビットを進入させる工程は、前記刃部の刃幅方向が前記アリ溝の前記幅方向に対して垂直または傾斜した状態で、前記アリ溝に前記ツールビットを進入させることを含み、
    前記アリ溝に前記ツールビットが進入した後、前記アリ溝の前記溝底の前記一部を切削する工程の実行前に、前記刃部の前記刃幅方向が前記アリ溝の前記幅方向と実質的に平行になるように、前記ツールビットが前記第1軸まわりに回転される
    請求項4に記載のアリ溝の加工方法。
  9. 前記ツールビットは、前記刃部を支持するシャフトを有し、
    刃厚方向に見たときの前記先端縁部の刃幅方向における一端と前記シャフトの中心軸との間の距離は、前記刃厚方向に見たときの前記先端縁部の前記刃幅方向における他端と前記中心軸との間の距離よりも大きい
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアリ溝の加工方法。
  10. 前記先端縁部が前記溝底に接触した状態で前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記刃部を移動させる工程と、前記アリ溝の前記幅方向に前記刃部の前記位置を変更する工程と、を含むサイクルを第1加工サイクルと定義し、前記第1加工サイクルにおいて前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記刃部が移動する方向を第1移動方向と定義し、前記第1移動方向とは反対の方向を第2移動方向と定義し、前記先端縁部が前記溝底に接触した状態で前記第2移動方向に前記刃部を移動させる工程と、前記アリ溝の前記幅方向に前記刃部の前記位置を変更する工程と、を含むサイクルを第2加工サイクルと定義するとき、前記第1加工サイクルおよび前記第2加工サイクルの各々が複数回実行される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアリ溝の加工方法。
  11. 前記スピンドルに保持された荒加工工具を用いて、前記荒加工状態の前記アリ溝を形成する工程と、
    工具交換装置を用いて、前記スピンドルに保持された前記荒加工工具を前記ツールビットが取り付けられた前記工具ホルダに交換する工程と
    を更に備え、
    前記スピンドルに保持された前記荒加工工具を前記ツールビットが取り付けられた前記工具ホルダに交換する工程の実行後、前記荒加工状態の前記アリ溝に前記ツールビットを進入させる工程が実行される
    請求項4に記載のアリ溝の加工方法。
  12. 前記刃部は、前記根元部から前記先端縁部に向かって前記刃幅が拡大する片側末広がり形状を有し、
    前記刃部の前記先端縁部は、複数の頂部と複数の谷部とを有する波形形状を有する
    請求項1に記載のアリ溝の加工方法。
  13. 根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部を有するツールビットが取り付けられた工具ホルダを保持する加工ヘッドと、
    ワークを支持するワーク支持装置と、
    前記ワーク支持装置に対して前記加工ヘッドを相対移動させる移動装置と、
    前記移動装置を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記ワークに形成された荒加工状態のアリ溝に前記ツールビットを進入させる処理と、
    前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記アリ溝の溝底の一部を切削する処理と、
    前記アリ溝の幅方向に、前記ツールビットの位置を変更する処理と、
    前記アリ溝の前記幅方向に前記ツールビットの前記位置が変更された後、前記ツールビットが前記アリ溝に進入した状態で、前記アリ溝の前記延在方向に沿って前記ツールビットを移動させることにより、前記溝底の他の一部を切削する処理と
    を実行可能である
    工作機械。
  14. 刃幅方向に垂直、且つ、切削時に刃部が移動する方向とは反対の方向を、第3方向と定義するとき、前記第3方向に見て、根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する前記刃部と、
    前記刃部を支持するシャフトと
    を備え、
    前記刃部の前記先端縁部は、前記刃幅方向に沿って、アリ溝の溝底に接する複数の頂部を有する
    ツールビット。
  15. 根元部から先端縁部に向かって刃幅が拡大する刃部と、
    前記刃部を支持するシャフトと
    を備え、
    前記刃部の前記先端縁部は、アリ溝の溝底に接する複数の頂部を有し、
    刃厚方向に見たときの前記先端縁部の刃幅方向における一端と前記シャフトの中心軸との間の距離は、前記刃厚方向に見たときの前記先端縁部の前記刃幅方向における他端と前記中心軸との間の距離よりも大きい
    ールビット。
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