JP7841002B2 - 抗菌剤、樹脂組成物、及び抗菌剤の製造方法 - Google Patents
抗菌剤、樹脂組成物、及び抗菌剤の製造方法Info
- Publication number
- JP7841002B2 JP7841002B2 JP2024011190A JP2024011190A JP7841002B2 JP 7841002 B2 JP7841002 B2 JP 7841002B2 JP 2024011190 A JP2024011190 A JP 2024011190A JP 2024011190 A JP2024011190 A JP 2024011190A JP 7841002 B2 JP7841002 B2 JP 7841002B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- calcium oxide
- test
- resin
- antibacterial
- oxide particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
前記酸化カルシウム質粒子の表面のpHが12.0以上である。
本発明に係る抗菌剤は、酸化カルシウム質粒子を含む。本発明に係る抗菌剤は、通常、微小な酸化カルシウム質粒子の集合体である酸化カルシウム質粉末からなる。
酸化カルシウム質粒子は、酸化カルシウム質粒子のそれぞれが、酸化カルシウムと、前記酸化カルシウムの水和を抑制する水和抑制成分と、を含む。
本発明に係る抗菌剤によれば、抗菌剤を構成する酸化カルシウム質粒子20が抗菌性を有し、この抗菌性は長く継続する徐放性の性質を示す。酸化カルシウム質粒子20の抗菌性は、酸化カルシウム質粒子20に含まれる酸化カルシウムの露出した部分が空気中等の水分と反応して水酸化カルシウムを生成し、この水酸化カルシウムが水分に溶解することで酸化カルシウム質粒子20の表面がpH12.0以上の強アルカリ性になることによるものである。また、抗菌剤の抗菌性が徐放性であることは、酸化カルシウム質粒子20に含まれる酸化マグネシウムが水に難溶性であるため、酸化カルシウム質粒子20の全体としては、酸化カルシウムから水酸化カルシウムへの変化及び水酸化カルシウムの溶解が比較的ゆっくり進行することによるものである。また、本発明に係る抗菌剤によれば、樹脂と混合して得られる樹脂組成物や樹脂成形体の表面及び内部が徐放性の抗菌性を有する。
本発明に係る抗菌剤によれば、抗菌性が長く継続する徐放性の抗菌剤が得られる。
本発明に係る抗菌剤の製造方法は、焼成工程を備える。
原料として卵殻を用いる場合、乾燥工程は、卵殻を乾燥させて乾燥卵殻100を得る工程である。乾燥前の卵殻は卵膜を含まないことが好ましい。乾燥前の卵殻が卵膜を含まないと、焼成工程S20で得られる焼成卵殻にタンパク質に由来する匂いが残らないため好ましい。乾燥工程での乾燥温度は、好ましくは90~120℃である。
焼成工程S20は、乾燥卵殻100を、1000℃以上で1~2時間焼成することで、酸化カルシウムと、前記酸化カルシウムの水和を抑制する水和抑制成分と、を含む酸化カルシウム質粒子20を含み、前記酸化カルシウム質粒子20の表面のpHが12.0以上である酸化カルシウム質粒子20を得る工程である。原料として乾燥卵殻100を用いる場合、焼成工程S20で得られる酸化カルシウム質粒子20は、通常、酸化カルシウム質粒子20の集合体である酸化カルシウム質粉末(焼成卵殻粒子の集合体である焼成卵殻粉末)の形態をとる。
焼成工程S20の後の粉砕工程S30は、酸化カルシウム質粒子20を粉砕することにより、粒径や形状を調整した酸化カルシウム質粒子20を得る工程である。
本発明に係る抗菌剤の製造方法によれば、抗菌性が長く継続する徐放性の抗菌剤を効率よく製造することができる。
本発明に係る樹脂組成物は、本発明に係る抗菌剤と、樹脂と、を含む。
本発明に係る樹脂組成物によれば、樹脂組成物や樹脂組成物を用いて成形される樹脂成形体の表面及び内部が抗菌性を有する。
本発明に係る樹脂組成物を成形すると、樹脂成形体を作製することができる。本発明に係る樹脂成形体は、例えば、樹脂の表面及び内部に本発明に係る抗菌剤が存在するようになっている。樹脂成形体としては、例えば、カップ1A(1)、トレイ1B(1)、食品トレイ1C(1)等が挙げられる。
本発明に係る樹脂成形体によれば、樹脂成形体の表面及び内部が抗菌性を有する。
本発明に係る抗菌剤は、抗菌剤を構成する酸化カルシウム質粒子20の粒子表面のpHが12.0以上である。抗菌剤を水と混合すると、得られる上澄液80もアルカリ性になる。この上澄液80は、水に対する抗菌剤の混合割合を高くすることにより、pHを12.0以上にすることが可能である。このpH12.0以上の上澄液80は、抗菌液80として用いることができる。
本発明に係る抗菌液によれば、対象物品に噴霧、塗布等することで、対象物品の表面に抗菌性を付与することができる。
(試験片)
<樹脂>
ランダムポリプロピレン共重合体を用意した。
抗菌剤として、VOBLEEDを用意した。
VOBLEEDは、焼成卵殻粉末のみからなるものであった。VOBLEEDは、分級により大きさが1μm~20μmの範囲内になるようにした。「大きさ」とは、粒子の最大長さを意味する。
VOBLEEDを構成する焼成卵殻粉末は、下記試験例1に示すように水に接触させたときの焼成卵殻粒子の表面のpHに相当する混合液の上澄液のpHが、1分後に12.34、3分後に12.50であった。
はじめに1000mlビーカーに水道水を500g入れ、水のpH及び温度を測定したところ、pH7.56、水温26.0℃であった。この水道水500gに、26.0℃の水道水中の焼成卵殻粉末(VOBLEED)の飽和溶解度を超える量である1.5gの焼成卵殻粉末を添加し(3質量%)、スターラーで攪拌した。この溶解しない焼成卵殻粉末を含む混合液の上澄液について、焼成卵殻粉末の添加0.5分後、添加1分後、添加2分後、添加3分後のpH及び温度を測定した。測定は3回実施し、pH及び温度の平均値を求めた。結果を表1に示す。
なお、焼成卵殻粉末の添加0.5分後の混合液は、明らかに溶け残りが多く、多くの粉末が水面上に浮いている状態であった。これは、焼成卵殻粉末に含まれる撥水性のMgOの作用であると推測される。
焼成卵殻粉末に代えて水酸化カルシウム粉末(粒径1μm~20μm)を用いた以外は試験例1と同様にして、水及び混合液の上澄液のpH及び温度を測定した。結果を表1に示す。
焼成卵殻粉末に代えて酸化カルシウム粉末(粒径1μm~20μm)を用いた以外は試験例1と同様にして、水及び混合液の上澄液のpH及び温度を測定した。結果を表1に示す。
上記ランダムポリプロピレン共重合体と、VOBLEEDとを混錬して、ランダムポリプロピレン共重合体98質量%、VOBLEED2質量%のペレットを得た。
上記ペレットから50mm×50mmの試験片(試験片No.A2)を作製した。試験片No.A2では、ランダムポリプロピレン共重合体中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.A2の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験菌として、黄色ブドウ球菌(NBRC12732)及び大腸菌(NBRC3972)を用意した。これらの試験菌を用い、JIS Z 2801に準じて試験菌液を調製した。
上記試験片及び試験菌液を用い、JIS Z 2801に準じて抗菌性試験を行った。
試験片は、試験片の表面に紫外線UVを10分間照射して清浄化した。
滅菌済シャーレを2個用意し、各シャーレ中に試験片の1個を試験面を上にして配置した。一方のシャーレ中の試験片の試験面に黄色ブドウ球菌の試験菌液0.4mLを滴下し、他方のシャーレ中の試験片の試験面に大腸菌の試験菌液0.4mLを滴下した。
各試験片上に滴下された試験菌液の上を、40mm×40mmのPEフィルムで被覆した。
試験菌液の接種後、35℃、相対湿度90%以上で24時間培養した後の試験片(サンプルNo.SA2(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EA2(大腸菌))の菌数を測定し試験片の抗菌活性を判定した。
試験条件及び結果を表2に示す。
A:加工品(抗菌剤を含む試験片)が、無加工品(対照試験片;抗菌剤を含まない試験片)に比較して抗菌効果がある(加工品の菌数が無加工品の菌数より3桁以上減少)。
B:加工品が、無加工品(対照試験片)に比較して抗菌効果を有する可能性が高い(加工品の菌数が無加工品の菌数より2桁減少)。
C:加工品が、無加工品(対照試験片)に比較して抗菌効果がない(加工品の菌数が無加工品の菌数より1桁以下減少)。
(対照試験片)
<対照試験片の準備>
実施例1で用いたものと同じPEフィルムを対照試験片(試験片No.RA)とした。試験片No.RAは、参考例1及び2で用いた。
試験片(試験片No.A2)に代えて対照試験片(試験片No.RA)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った。
参考例1では、試験菌液の接種直後(培養時間0)の対照試験片(サンプルNo.SRA0(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERA0(大腸菌))の抗菌性試験を行った。参考例2では、試験菌液の接種後、35℃、相対湿度90%以上で24時間培養した後の対照試験片(サンプルNo.SRA24(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERA24(大腸菌))の抗菌性試験を行った。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
実施例1と同じランダムポリプロピレン共重合体のみを用いて50mm×50mmの試験片(試験片No.A1)を作製した。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.A1)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SA1(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EA1(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<試験片の作製>
上記ランダムポリプロピレン共重合体と、VOBLEEDとの配合比を、表2に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして試験片(試験片No.A3~A5)を作製した。試験片No.A3~A5では、ランダムポリプロピレン共重合体中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.A3~A5の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片No.A3の表面について、走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光法(SEM-EDX)を用いて走査型電子顕微鏡(SEM)写真観察及び定性分析を行った。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.A3~A5)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SA3~SA5(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EA3~EA5(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(対照試験片)
参考例1及び2の対照試験片(試験片No.RA)と同じ試験片を耐水処理して、試験片(試験片No.RB)を作製した。試験片No.RBは、参考例3及び4で用いた。
上記耐水処理は、SIAA耐水区分2の浸漬条件である50℃水中に16時間浸漬させる処理とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて対照試験片(試験片No.RB)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った。
参考例3では、試験菌液の接種直後(培養時間0)の対照試験片(サンプルNo.SRB0(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERB0(大腸菌))の抗菌性試験を行った。参考例4では、試験菌液の接種後、35℃、相対湿度90%以上で24時間培養した後の対照試験片(サンプルNo.SRB24(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERB24(大腸菌))の抗菌性試験を行った。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
比較例1の試験片(試験片No.A1)と同じ試験片を耐水処理して、比較例2の試験片を作製した(試験片No.B1)。
上記耐水処理は、SIAA耐水区分2の浸漬条件である50℃水中に16時間浸漬させる処理とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.B1)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SB1(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EB1(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
実施例1~4の試験片(試験片No.A2~A5)と同じ試験片のそれぞれを耐水処理して、実施例5~8の試験片を作製した(試験片No.B2~B5)。
上記耐水処理は、SIAA耐水区分2の浸漬条件である50℃水中に16時間浸漬させる処理とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.B2~B5)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SB2~SB5(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EB2~EB5(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<樹脂>
ポリスチレンを用意した。
実施例1と同じVOBLEEDを用意した。
上記ポリスチレンと、VOBLEEDとを混錬して、ポリスチレン98質量%、VOBLEED2質量%のペレットを得た。
上記ペレットから50mm×50mmの試験片(試験片No.C2)を作製した。試験片No.C2では、ポリスチレン中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.C2の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.C2)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SC2(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EC2(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(対照試験片)
<対照試験片の準備>
実施例1で用いたものと同じPEフィルムを対照試験片(試験片No.RC)とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて対照試験片(試験片No.RC)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った。
参考例5では、試験菌液の接種直後(培養時間0)の対照試験片(サンプルNo.SRC0(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERC0(大腸菌))の抗菌性試験を行った。参考例6では、試験菌液の接種後、35℃、相対湿度90%以上で24時間培養した後の対照試験片(サンプルNo.SRC24(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERC24(大腸菌))の抗菌性試験を行った。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
実施例9と同じポリスチレンのみを用いて50mm×50mmの試験片(試験片No.C1)を作製した。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.C1)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SC1(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EC1(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<試験片の作製>
上記ポリスチレンと、VOBLEEDとの配合比を、表2に示すように変えた以外は、実施例9と同様にして試験片(試験片No.C3~C5)を作製した。試験片No.C3~C5では、ポリスチレン中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.C3~C5の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.C3~C5)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SC3~SC5(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EC3~EC5(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<樹脂>
ABS樹脂を用意した。
実施例1と同じVOBLEEDを用意した。
上記ABS樹脂と、VOBLEEDとを混錬して、ABS樹脂98質量%、VOBLEED2質量%のペレットを得た。
上記ペレットから50mm×50mmの試験片(試験片No.D2)を作製した。試験片No.D2では、ABS樹脂中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.D2の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.D2)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SD2(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ED2(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(対照試験片)
<対照試験片の準備>
実施例1で用いたものと同じPEフィルムを対照試験片(試験片No.SRD)とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて対照試験片(試験片No.SRD)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った。
参考例7では、試験菌液の接種直後(培養時間0)の対照試験片(サンプルNo.SRD0(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERD0(大腸菌))の抗菌性試験を行った。参考例8では、試験菌液の接種後、35℃、相対湿度90%以上で24時間培養した後の対照試験片(サンプルNo.SRD24(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERD24(大腸菌))の抗菌性試験を行った。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
実施例13と同じABS樹脂のみを用いて50mm×50mmの試験片(試験片No.D1)を作製した。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.D1)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SD1(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ED1(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<試験片の作製>
上記ABS樹脂と、VOBLEEDとの配合比を、表2に示すように変えた以外は、実施例13と同様にして試験片(試験片No.D3~D5)を作製した。試験片No.D3~D5では、ABS樹脂中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.D3~D5の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.D3~D5)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SD3~SD5(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ED3~ED5(大腸菌))。
試験条件及び結果を表2に示す。
(試験片)
<樹脂>
PP容リペレットを用意した。ここで、「PP容リペレット」とは、PP(ポリプロピレン)製容リ材のペレットを意味する。また、「容リ材」とは、容量包装リサイクル法に基づき各市町村が収集したプラスチック製容器包装廃棄物をマテリアルリサイクルして得られるリサイクル材料を意味する。PP容リペレットは、PPを90質量%以上含み、残部がPP以外の樹脂やその他不純物からなるものであった。
実施例1と同じVOBLEEDを用意した。
上記PP容リペレットと、VOBLEEDとを混錬して、PP製容リ材99質量%、VOBLEED1質量%のペレットを得た。
上記ペレットから50mm×50mmの試験片(試験片No.E2)を作製した。試験片No.E2では、PP製容リ材中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.E2の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.E2)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SE2(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EE2(大腸菌))。
試験条件及び結果を表3に示す。
(対照試験片)
<対照試験片の準備>
実施例1で用いたものと同じPEフィルムを対照試験片(試験片No.RE)とした。
試験片(試験片No.A2)に代えて対照試験片(試験片No.RE)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った。
試験菌液の接種直後(培養時間0)の対照試験片(サンプルNo.SRE0(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.ERE0(大腸菌))の抗菌性試験を行った。
試験条件及び結果を表3に示す。表3の抗菌活性判定(A)の意味は表2の抗菌活性判定(A)の意味と同じである。
(試験片)
実施例17と同じPP容リペレットのみを用いてPP製容リ材100質量%の50mm×50mmの試験片(試験片No.E1)を作製した。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.E1)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SE1(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EE1(大腸菌))。
試験条件及び結果を表3に示す。
(試験片)
<試験片の作製>
上記PP容リペレットと、VOBLEEDとの配合比を、表3に示すように変えた以外は、実施例17と同様にして試験片(試験片No.E3~E5)を作製した。試験片No.E3~E5では、PP製容リ材中にVOBLEEDの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.E3~E5の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.E3~E5)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SE3~SE5(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EE3~EE5(大腸菌))。
試験条件及び結果を表3に示す。
(試験片)
<樹脂>
実施例17と同じPP容リペレットを用意した。
抗菌剤として、株式会社シナネンゼオミック製低変色樹脂添加抗菌剤であるゼオミックLJ10D-CP(D50:7~10μm、平均粒子径:8~12μm)を用意した。
ゼオミックLJ10D-CPは、ゼオライト骨格に銀イオンが担持された銀系無機抗菌剤をカプセル化した粒子からなるものであった。
上記PP容リペレットと、ゼオミックLJ10D-CPとを混錬して、PP容リペレット99.7質量%、ゼオミックLJ10D-CP0.3質量%のペレットを得た。
上記ペレットから50mm×50mmの試験片(試験片No.E6)を作製した。試験片No.E6では、PP製容リ材中にゼオミックLJ10D-CPの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.E6の表面には一部のゼオミックLJ10D-CPが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.E6)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SE6(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EE6(大腸菌))。
試験条件及び結果を表3に示す。
(試験片)
<試験片の作製>
上記PP容リペレットと、ゼオミックLJ10D-CPとの配合比を、表3に示すように変えた以外は、参考例10と同様にして試験片(試験片No.E7(参考例11)及びE8(参考例12))を作製した。試験片No.E7及びE8では、PP製容リ材中にゼオミックLJ10D-CPの各粒子がほぼ均一に分散して含まれていた。試験片No.E7及びE8の表面には一部のVOBLEEDが露出していた。
試験片(試験片No.A2)に代えて試験片(試験片No.E7及びE8)を用いた以外は実施例1と同様にして抗菌性試験を行った(サンプルNo.SE7及びSE8(黄色ブドウ球菌)、サンプルNo.EE7及びEE8(大腸菌))。
試験条件及び結果を表3に示す。
10 抗菌剤
20、20Aa、20Ab、20Ac、20Ba、20Bb、20Bc、20Bd、20Be、20Bf、20Bg 酸化カルシウム質粒子(焼成卵殻、焼成卵殻粒子)
50 樹脂
70 樹脂組成物(樹脂ペレット)
80 上澄液(抗菌液)
100、100A、100B、100C、100D、100E 乾燥卵殻
S20 焼成工程
S30 粉砕工程
Claims (2)
- ニワトリの焼成卵殻粉末のみからなる抗菌剤と、
樹脂と、を含む、樹脂組成物であって、
前記抗菌剤は、
酸化カルシウムと、前記酸化カルシウムの水和を抑制する酸化マグネシウムと、を含む酸化カルシウム質粒子を含む、焼成卵殻粒子であり、
前記酸化カルシウム質粒子は、前記酸化カルシウムからなるマトリックス相中に前記酸化マグネシウムからなる分散相が分散しており、
前記酸化カルシウム質粒子は、酸化マグネシウムを1~5質量%含み、
前記酸化カルシウム質粒子の表面のpHが12.0以上であり、
前記樹脂は、ポリプロピレン、ポリプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、PVC樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、エラストマー樹脂、又はPBT樹脂を含み、
前記樹脂組成物は、抗菌剤の含有量が1~20質量%である樹脂組成物。 - 請求項1に記載の樹脂組成物を含む樹脂成形体。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2023134204 | 2023-08-21 | ||
| JP2023134204 | 2023-08-21 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2025029557A JP2025029557A (ja) | 2025-03-06 |
| JP7841002B2 true JP7841002B2 (ja) | 2026-04-06 |
Family
ID=94825776
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2024011190A Active JP7841002B2 (ja) | 2023-08-21 | 2024-01-29 | 抗菌剤、樹脂組成物、及び抗菌剤の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7841002B2 (ja) |
Citations (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013056833A (ja) | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Toagosei Co Ltd | 水処理用抗菌処理材および水処理方法 |
| US20130078315A1 (en) | 2004-12-22 | 2013-03-28 | Biosynergy, Inc. | Eggshell antimicrobial agent and method of use |
| JP2017114953A (ja) | 2015-12-21 | 2017-06-29 | 日本合成化学工業株式会社 | 樹脂組成物の製造方法 |
| JP2018501180A (ja) | 2014-12-29 | 2018-01-18 | エリフ ガンガー レイスGUNGOR REIS, Elif | 高純度酸化カルシウム化合物 |
| JP3230019U (ja) | 2020-03-10 | 2021-01-07 | 日本Pdi株式会社 | カルシウム含有バッチペレット及び成形体 |
| JP2023532466A (ja) | 2020-09-22 | 2023-07-28 | ワイシーインクリー カンパニー リミテッド | 多機能性粉末imcreeおよびその製造方法 |
| JP2023165221A (ja) | 2022-05-02 | 2023-11-15 | ザ・パック株式会社 | 卵殻粉末含有樹脂組成物、及び、卵殻粉末含有樹脂成形物 |
| JP2024161864A (ja) | 2023-05-08 | 2024-11-20 | 株式会社 ライジングサン | 抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂容器並びに建材 |
| JP2025064129A (ja) | 2023-10-05 | 2025-04-17 | 株式会社 ネクアス | 卵殻粉末充填樹脂組成物、その製造方法及びその成形加工品 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20170017952A (ko) * | 2017-01-23 | 2017-02-15 | 이칠우 | 난각 소성분말을 이용한 천연 항균성 세정제 조성물 및 그 제조 방법 |
-
2024
- 2024-01-29 JP JP2024011190A patent/JP7841002B2/ja active Active
Patent Citations (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20130078315A1 (en) | 2004-12-22 | 2013-03-28 | Biosynergy, Inc. | Eggshell antimicrobial agent and method of use |
| JP2013056833A (ja) | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Toagosei Co Ltd | 水処理用抗菌処理材および水処理方法 |
| JP2018501180A (ja) | 2014-12-29 | 2018-01-18 | エリフ ガンガー レイスGUNGOR REIS, Elif | 高純度酸化カルシウム化合物 |
| JP2017114953A (ja) | 2015-12-21 | 2017-06-29 | 日本合成化学工業株式会社 | 樹脂組成物の製造方法 |
| JP3230019U (ja) | 2020-03-10 | 2021-01-07 | 日本Pdi株式会社 | カルシウム含有バッチペレット及び成形体 |
| JP2023532466A (ja) | 2020-09-22 | 2023-07-28 | ワイシーインクリー カンパニー リミテッド | 多機能性粉末imcreeおよびその製造方法 |
| JP2023165221A (ja) | 2022-05-02 | 2023-11-15 | ザ・パック株式会社 | 卵殻粉末含有樹脂組成物、及び、卵殻粉末含有樹脂成形物 |
| JP2024161864A (ja) | 2023-05-08 | 2024-11-20 | 株式会社 ライジングサン | 抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂容器並びに建材 |
| JP2025064129A (ja) | 2023-10-05 | 2025-04-17 | 株式会社 ネクアス | 卵殻粉末充填樹脂組成物、その製造方法及びその成形加工品 |
Non-Patent Citations (2)
| Title |
|---|
| Egg-Shell Chemicals 株式会社ESC,焼成卵殻(ランランバスター)について,[online], [text],2022年09月01日,[取得日 2025年10月1日],<https://www.esc-japan.co.jp/business/index.html> |
| ティーコネクト,「株式会社フロントクロス 代表取締役 木下久義さん」,YouTube[online],[video],[取得日 2025年10月8日],2023年04月04日,<https://www.youtube.com/watch?v=dravOdfFagA> |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2025029557A (ja) | 2025-03-06 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Wang et al. | Multifunctional silk fibroin/PVA bio-nanocomposite films containing TEMPO-oxidized bacterial cellulose nanofibers and silver nanoparticles | |
| JP5019123B2 (ja) | 二段焼成貝殻粉末からなる抗カビ・抗菌剤 | |
| Zheng et al. | ZnO quantum dots modified bioactive glass nanoparticles with pH-sensitive release of Zn ions, fluorescence, antibacterial and osteogenic properties | |
| EP3438055B1 (en) | Ferrite powder, resin composition, and molded article | |
| WO2007004713A1 (ja) | 銀含有アルミニウム硫酸塩水酸化物粒子よりなる抗菌剤およびその利用 | |
| CN102718247A (zh) | 钙粉及其制备方法 | |
| CN104206420A (zh) | 一种非银粉状固溶体抗菌剂的制备方法及其应用 | |
| KR20210136964A (ko) | 생분해성 수지 조성물의 제조 방법 | |
| Yan et al. | MoS2@ PDA@ Ag/PVA hybrid hydrogel with excellent light‐responsive antibacterial activity and enhanced mechanical properties for wound dressing | |
| KR102628143B1 (ko) | 5가지 상이한 유형의 구리 화합물을 포함하는 항균 및/또는 살생물 활성을 갖는 미세구조 다중복합 구리 미세입자 | |
| TWI748511B (zh) | 一次性卵殼環保材料及製造方法 | |
| JP7841002B2 (ja) | 抗菌剤、樹脂組成物、及び抗菌剤の製造方法 | |
| Soleimani et al. | Silver/hydrogen-exchanged zeolites embedded in modified polyethylene blends for antibacterial packaging with prolonged color stability | |
| Ifuku et al. | Preparation of a protein–chitin nanofiber complex from crab shells and its application as a reinforcement filler or substrate for biomineralization | |
| KR20200129557A (ko) | 제올라이트를 주재로 하는 항균 세라믹볼 및 이의 제조방법 | |
| US20190040217A1 (en) | PLA Pellets Enhanced with Calcium Carbonate from Powdered Zebra Mussel Shells and Quagga Mussel Shells | |
| TWI725835B (zh) | 包含廢棄牡蠣殼層狀結構改質微米粉末之抗菌塑膠砧板,及其製造方法 | |
| US20200032035A1 (en) | Processing method and products produced thereby | |
| TW201806872A (zh) | 鐵氧體粉、樹脂組成物及成形體 | |
| JP5182911B2 (ja) | 銀及び有機酸アニオン含有アルミニウム硫酸塩水酸物粒子よりなる抗菌剤およびその利用 | |
| JP2007039444A (ja) | 抗菌剤、その製造方法及びその利用 | |
| CN115108779A (zh) | 一种废弃物活性贝类灭活病毒功能装饰壁材及其制备方法 | |
| Utama et al. | Cytotoxicity test of chicken eggshell-based hydroxyapatite on human dental pulp cells | |
| TWI715089B (zh) | 鱗片衍生生活用品及其製造方法 | |
| CN109880490A (zh) | 一种水溶性负离子贝壳粉及其制作工艺 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240202 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20250307 |
|
| A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20250307 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20250520 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20250715 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20251021 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20251217 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20251217 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20260303 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20260325 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7841002 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |