以下、添付図面を参照して、本願の開示するモータ制御装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
<モータ制御装置による制御方法の概要>
以下では先ず、第1の実施形態に係るモータ制御装置による制御方法の概要について図1および図2を参照して説明する。図1および図2は、第1の実施形態に係るモータ制御装置による制御方法の概要を示す図である。また、図1は、本実施形態に係る制御システム1の構成例を示すブロック図である。
なお、図2等のブロック図では、実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。換言すれば、図1等のブロック図に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
図1に示すように、本実施形態に係るモータ制御装置(以下「制御装置」と記載する場合がある)10は、例えば車両Cに搭載される。車両Cには、制御装置10に加え、他の制御装置100やモータ20などが搭載される。制御装置10や他の制御装置100は、例えばECU(Electronic Control Unit)である。また、制御装置10は、他の制御装置100と無線通信可能に構成される。
また、他の制御装置100は、任意の制御装置であるが、ここでは、車両全体を統括的に制御する上位の制御装置であるものとする。以下では、他の制御装置100を「上位制御装置100」と記載する場合がある。なお、上位制御装置100は、通信対象装置の一例である。
そして、これら制御装置10、上位制御装置100、モータ20等により車載の制御システム1が構成される。例えば、上位制御装置100が車室内のエアコン装置、オーディオビジュアル装置、ナビゲーション装置、前席付近に設置された表示操作パネル装置等の統合制御を行う車室内装置統合制御装置で、制御装置10がパワーウインドウ制御装置であり、これら装置により、制御システム1がある車室内システムが構成される。なお、本実施形態では、上述の上位制御装置100が車室内装置統合制御装置で、制御装置10がパワーウインドウ制御装置である車室内システムをシステム例として説明する。
また、制御装置10と上位制御装置100との間の通信を無線通信とすることで、例えば有線通信である場合に比べて、信号ケーブル類を削減できるため車両Cの軽量化を図ることができる。なお、無線通信の方式としては、例えばUWB(Ultra Wide Band)などを用いることができるが、これに限定されるものではなく、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)などその他の種類の通信方式であってもよい。
制御装置10は、モータ20に接続され、モータ20を制御する。モータ20は、パワーウインドウの駆動源である。
パワーウインドウでは、例えばユーザによって図示しないボタン等が操作されて窓の開閉指示がなされると、上位制御装置100は、かかる開閉指示に応じた開閉信号を無線通信を介して制御装置10へ出力する。そして、制御装置10は、開閉信号に応じてモータ20を制御して窓を開閉する。なお、車載機器は、上記したパワーウインドウに限定されるものではなく、例えばパワーシートやエアコン、ワイパーなどその他の種類の機器でも同様に適用できる。
また、制御装置10と上位制御装置100との間では、上記した開閉信号の送受信の他に、例えば通信が正常に行えるかを確認する信号など各種信号の送受信が無線通信を介して定期的に(あるいは不定期に)行われる。
ところで、モータ20は、駆動するときに無線通信に対して影響を与えるノイズ(輻射ノイズ)Nが発生することがある。例えば、ノイズNが発生すると、制御装置10と上位制御装置100との間の無線通信において受信性能が低下するなどの影響がでる。従来技術にあっては、無線通信時にモータ20を停止させてノイズNの発生を抑制するように構成される。しかしながら、従来技術においては、無線通信のたびにモータ20への駆動電力の供給を停止するような制御を行うため、その度にモータ20の回転数が低下してしまい、例えばモータ20が目的とする動作に必要な回転数に到達しない、あるいは非常に時間がかかるなどの事象が生じるおそれがあった。
そこで、本実施形態に係る制御装置10にあっては、モータ20の動作への悪影響を抑え、またモータ20において発生するノイズを適切に抑制しつつ無線通信を行うことができるような構成とした。
具体的には、制御装置10は先ず、上位制御装置100との無線通信に関する無線通信情報と、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報とを取得する(ステップS1)。
無線通信情報は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報を含む。無線通信の要求状態を示す情報とは、制御装置10において無線通信の実行が要求される状態を示す情報で、例えば、要求された無線通信の実行タイミングなどを示す情報である。
駆動状態情報は、モータ20の駆動状態に関する情報を含み、パワーウインドウの動作指示信号(例えば、パワーウインドウの窓開閉信号)の出力状況や、モータ20の回転数等の情報を含む。
次いで、制御装置10は、無線通信情報に基づき無線通信が行われると予測される期間である通信予定期間を予測する(ステップS2)。次いで、制御装置10は、駆動状態情報に基づき、通信予定期間におけるモータ20の動作状態である予測モータ動作状態を予測する(ステップS3)。
予測モータ動作状態は、要求された無線通信が行われるときに予測されるモータ20の動作状態を示す情報である。予測されるモータ20の動作状態を示す情報とは、例えばモータ20の回転数が所期の回転数へ向けて変化する動作状態や、モータ20がノイズNの発生し易い回転数で駆動する動作状態、あるいはモータ20がノイズNの発生しにくい回転数で駆動する動作状態などの情報である。
なお、モータ20においては、回転数が変化する(増減する)ときの電流の変化によって電界の変化が発生する、つまり無線通信に対して影響を与えるノイズNが発生するので、このような視点に基づき説明を続ける。
なお、制御装置10は、上記した無線通信情報、駆動状態情報、通信予定期間の情報、および、予測モータ動作状態の情報の一部あるいは全部について、予め記憶部50(図3参照)に記憶されたもの(予め、無線通信予定またはモータ20の駆動予定が記憶部50に記憶されている場合)を取得してもよいし、上位制御装置100との無線通信(例えば初回の無線通信(ポーリングなど))において上位制御装置100から取得してもよい。
そして、制御装置10は、予測モータ動作状態に応じて、無線通信期間におけるモータ20によるノイズNの発生を抑制するノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する(ステップS4)。詳しくは、制御装置10は、モータ20の駆動によるノイズの悪影響が予想される場合に、要求された無線通信が行われるときに予測されるモータ20の駆動状態(無線通信に悪影響を及ぼすノイズ発生状態となる駆動状態)とは異なる駆動状態となるように、無線通信が実際に行われるとき(無線通信期間)のモータ20の駆動状態(回転数の変化状態)を制御してモータ20の駆動に伴うノイズの発生状況を変化させる(悪影響ノイズを低減)ノイズ抑制制御を実行する。
上記した処理について図2を参照しつつ詳説する。図2は、本実施形態に係る制御装置10による制御を行った場合における通信状態およびモータ制御状態などの状態変化例を示すタイムチャートである。そして、図2において「通信状態」は、制御装置10と通信対象装置である上位制御装置100とが無線通信を行うタイミングを示している。また、「モータ制御値」は、モータ20の回転数を制御する制御値を示し、ここではモータ20に対して供給される電圧値を示している。「モータ回転数」は、モータ20の回転数を示している。この状態変化例を用いて、本実施形態に係る制御装置10の動作概要を説明する。
図2の例では、制御装置10は、時刻T1~T2において上位制御装置100と無線通信を行う。このとき、制御装置10は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報(例えば定期的な無線通信のタイミングに関する情報)などを含む無線通信情報、および、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報(例えば、窓の開閉信号)を受信する。
次いで、制御装置10は、受信した窓の開閉信号に基づき時刻T3においてモータ20を始動させ(電圧V1を印加し)、これによりモータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加する。なお、制御装置10は、上位制御装置100から受信した駆動状態情報、主に窓の開閉信号に基づき自らモータ20の制御を行うので、モータ20の制御内容や駆動状態を把握でき、それらを基にある時点におけるモータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を予測することができる。
次いで、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻T5)の前である時刻T4において、要求された無線通信(ここでは定期的な無線通信)が行われるとき(時刻T5~T6。通信予定期間)に予測されるモータ20の動作状態を、受信しているパワーウインドウの駆動状態情報(例えば、窓の開閉信号)から推定する。具体的には、制御装置10は、モータ20の制御内容、ここでは窓の開閉信号に基づくモータ20の制御内容および窓の開閉開始時点(モータ20の始動時刻T3)からの経過時間に基づき、時刻T5~T6におけるモータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を推定する(予測する)。
ここでは、制御装置10は、想像線B1で示すように、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて変化する(増加する)駆動状態を、取得していた駆動状態情報から推定(予測)することになる。具体的には、制御装置10は、窓全開までモータ20に電圧V1を印加するので、モータ20の回転数は電圧V1で決まる回転数まで(タイミングも現回転数と電圧V1に基づき推定可能)徐々に増加すると予測される。モータ20においては、上記したように、回転数が変化するときに無線通信に対して影響を強く与えるノイズNが発生する。
このため、本実施形態に係る制御装置10は、要求された無線通信が行われるとき(通信予定期間)に予測されるモータ20の駆動状態が、無線通信に対する悪影響が大きいと予想されるノイズ発生状態であるか否か、つまりモータ20の回転数が変化する状態であるか否かを判断する。そして、制御装置10は、通信予定期間に無線通信に対する悪影響が大きいと予想されるノイズ発生状態であると判断される場合、予測されるモータ20の動作状態とは異なる駆動状態(無線通信に対する悪影響が小さいノイズ発生状態)となるように、無線通信が実際に行われるとき(時刻T5~T6。無線通信期間)のモータ20の回転数(駆動状態)を制御する(一定回転数にする)ノイズ抑制制御を実行する。そして、その後の無線通信期間(時刻T5~T6)において無線通信が行われ、各種情報が送受信される。なお、この通信期間(以降の通信期間も同様)においても、適宜、無線通信情報およびモータ搭載装置の駆動状態情報も送受信される。
具体的には、制御装置10は、無線通信が実際に行われるとき(時刻T5~T6)のモータ20の回転数が一定になるように制御してノイズの発生を抑えるノイズ抑制制御を実行する。ここでは、制御装置10は、モータ20への印加電圧を無線通信直前のモータ20の回転数を維持する電圧となるようにモータ20を制御して、モータ20の回転数を一定に保つようにする。なお、モータ20の電圧制御の場合、回転数を一定に保つとモータ20への印加電圧は(モータ20に流れる電流も)一定となるので、印加電圧変動によるノイズも抑えることができる。また、モータ20の回転数制御は、モータ20の駆動方式に応じた方式、例えばパルスモータの場合は駆動パルスの周波数制御になる。また、ACモータやDCモータの場合は駆動パルスのデューティ制御等を適用することも可能である。
これにより、本実施形態にあっては、無線通信が実際に行われるとき、モータ20の回転数は、略一定である(言い換えると変化が無い、あるいは非常に小さい)ため、無線通信に対して影響を与えるノイズNの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
図2の説明を続けると、制御装置10は、無線通信終了後の時刻T7において、モータ20に電圧V1を印加し、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加するように、モータ20を制御する。そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T9)の前である時刻T8において、要求された無線通信が行われるときのモータ20の動作状態を、受信しているパワーウインドウの駆動状態情報に基づき推定(予測)する。ここでは、制御装置10は、パワーウインドウの駆動状態情報に基づき、次の通信予定期間(時刻T9~T10)において、想像線B2で示すように、モータ20の回転数が変化する(増加する)動作状態を予測するものとする(想像線B1と同様に予測される)。
そして、このような予測結果に基づき、制御装置10は、実際の無線通信期間(時刻T9~T10)におけるモータ20の回転数が一定になるように制御するノイズ抑制制御を実行する。そして、その無線通信期間(時刻T9~T10)において無線通信が行われ、各種情報が送受信される。
次いで、制御装置10は、無線通信終了後の時刻T11において、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加するようにモータ20を制御する(電圧V1を印加する)。そして、その後、モータ20は、時刻T12において回転数が所期の回転数Aに到達したとする。なお、制御装置10は、無線通信期間(時刻T9~T10)におけるモータ搭載装置の駆動状態情報に基づきモータ20の回転数が所期の回転数Aに達したことを判断し、モータ20を回転数Aに維持する制御を開始する(電圧V1の印加を維持する)。
次いで、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T13)の前に、次の通信予定期間(時刻T13~T14)におけるモータ20の動作状態を推定する。ここでは、モータ20の回転数が所期の回転数Aに既に到達し、モータ20を回転数Aに維持する制御が行われていることから、制御装置10は、モータ20の回転数が所期の回転数Aで一定であると推定することになる。モータ20の回転数が一定(印加電圧が一定)である場合、無線通信に対して影響を与えるノイズNは発生しにくいことから、制御装置10は、無線通信期間(時刻T13~T14)において、モータ20に対して回転数Aに維持する制御を続ける通常制御を行う。そして、その無線通信期間(時刻T13~T14)において無線通信が行われ、各種情報が送受信される。
なお、窓が全開状態となった後は、モータ20は停止(印加電圧0)状態となるため、制御装置10は無線通信を予定通りに行う制御を実行する(ノイズ抑制制御を行わない)。また、本動作例は、窓の全開動作について説明したが、窓の全閉動作や窓の中間状態への移行についても、同様の制御により同様の動作を実現することが可能である。
このように、本実施形態にあっては、制御装置10は、無線通信の要求状態を示す情報を含む無線通信情報に基づく無線通信予定期間におけるモータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を、モータ搭載装置(パワーウインドウ)の駆動状態情報に基づき予測する。そして、制御装置10は、予測した無線通信予定期間におけるモータ20の予測モータ動作状態に応じて、モータ20のノイズ抑制制御を実行するようにした。これにより、モータ20のノイズ抑制制御は効果的な期間に限って行われることになり、モータ20の動作性能悪化(モータ搭載装置の性能低下)を抑制しつつ(すなわちモータ20の動作への悪影響を抑えつつ)、モータ20において発生するノイズを無線通信期間において適切に抑制して無線通信を行うことができる。
つまり、本実施形態にあっては、従来技術のように無線通信のたびにモータ20を停止させるもの(駆動電源の遮断)ではなく、モータ20の回転数が一定になるように(変化しないように)制御するので、無電通信時におけるモータ20の回転数低下が抑えられ、モータ20の回転数を所期の回転数Aに素早く、また確実に到達させることが可能となる。
なお、上記では、制御装置10が、モータ搭載機器(パワーウインドウ)が設置された車両Cに搭載される例を示したが、これに限定されるものではなく、モータ搭載機器が設置されたその他のシステムに搭載され、無線通信を行うとともにモータを制御する制御装置であってもよい。
<制御装置の構成>
次に、制御装置10の構成について図3を参照して説明する。図3は、制御装置10の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置10は、通信部31と、モータ駆動部32と、制御部40と、記憶部50とを備える。
通信部31は、上位制御装置100などの通信対象装置と無線通信で通信可能に接続する通信インターフェイスであり、上位制御装置100等との間で各種の信号やデータなどの送受信を行う。
モータ駆動部32は、制御部40から入力されるモータ20の駆動指示に基づいて、モータ20に駆動信号を出力し、モータ20を駆動する。
記憶部50は、例えば、不揮発性メモリやデータフラッシュといった記憶デバイスで構成される記憶部である。かかる記憶部50には、無線通信情報51、駆動状態情報52および各種プログラムなどが記憶される。
なお、実際の構成上は、記憶部50に各情報の記憶領域(例えば、無線通信情報の記憶領域)が設けられ、当該各記憶領域に対応する情報(例えば、無線通信情報51)が記憶されることになるが、説明を分かりやすくするため、ここでは情報種別名(例えば、無線通信情報51)で表している。
無線通信情報51は、上記したように、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報(例えば無線通信の実行タイミングなどを示す情報など)を含む。駆動状態情報52は、モータの駆動状態に関する情報を含み、詳しくは要求された無線通信が行われるときのモータ20の動作状態を予測するための情報示す情報を含む。例えば、駆動状態情報52は、モータ20の搭載装置の動作指示信号(例えば、パワーウインドウの窓開閉信号)の出力状況や、モータ20の回転数(所期の(目標)回転数や、現(最新)回転数)、駆動対象物の駆動位置(例えば、パワーウインドウの窓の開閉位置)等の情報である。
なお、かかる駆動状態情報52は、要求された無線通信が行われる前にセンサ等によって検出されたモータ20の回転数の情報であってもよいし、予め設定される情報、他装置から無線通信等で提供される情報等であってもよい。
制御部40は、いわゆるコントローラであり、取得部41と、予測部42と、通信制御部43と、モータ制御部44とを備え、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、例えば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部40の取得部41、予測部42、通信制御部43およびモータ制御部44として機能する。また、制御部40の取得部41、予測部42、通信制御部43およびモータ制御部44の少なくともいずれか一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
制御部40の取得部41は、各種の情報を取得する。例えば、取得部41は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報を含む無線通信情報51を、通信部31を介して上位制御装置100から取得し、記憶部50に記憶する。
また、取得部41は、要求された無線通信が行われるときのモータ20の動作状態を予測するための情報を含む駆動状態情報52を取得し、記憶部50に記憶する。例えば、取得部41は、要求された無線通信が行われる前にセンサ等によって検出されたモータ20の回転数情報を取得し、記憶部50に記憶する。
予測部42は、無線通信情報51に基づき無線通信が行われると予測される期間である通信予定期間を予測する。そして、予測部42は、記憶部50に記憶されたモータ20の回転数情報と、実行中の、あるいは実行予定のモータ20の制御内容等とに基づき、今後の(次回の通信予定期間の)モータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を予測して、記憶部50に記憶する。
通信制御部43は、上位制御装置100との間で無線通信を行う。例えば、通信制御部43は、モータ20の動作指示に応じた信号(例えば窓の開閉指示に応じた開閉信号)を無線通信を介して上位制御装置100から受信し(図2の時刻T1~T2参照)、受信した信号をモータ制御部44へ出力する。また、通信制御部43は、無線通信の要求状態を示す情報(例えば定期的な無線通信のタイミングに関する情報)などを含む無線通信情報51に基づいて無線通信制御を行う。例えば、通信制御部43は、定期的な無線通信のタイミング情報に基づき、図2に示すように時刻T5~T6、T9~T10、T13~T14において無線通信を実行するような制御を行う。
モータ制御部44は、モータ20の制御内容に応じた制御信号をモータ駆動部32に出力し、モータ駆動部32の出力信号を制御してモータ20を制御する。例えば、モータ制御部44は、モータ20の動作指示に応じた信号が入力された場合、かかる信号に基づいてモータ駆動部32を制御して(制御信号を出力して)、モータ駆動部32にモータ20を対応する動作で駆動させる。一例として、モータ制御部44は、モータ20の回転数が所期の回転数Aとなるように、モータ駆動部32にモータ20を駆動させる(図2の時刻T3参照)。
また、モータ制御部44は、予測部42によって予測された予測モータ動作状態に応じて、無線通信期間におけるモータ20によるノイズの発生を抑制するノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する。詳しくは、モータ制御部44は、予測モータ動作状態が無線通信に対する悪影響が大きいと予想されるノイズ発生状態(例えばモータ20の回転数が変化する状態)であるか否かを判断する。そして、モータ制御部44は、予測モータ動作状態が無線通信に悪影響を及ぼす動作状態(例えばモータ20の回転数が変化する状態で無線通信に対して強く影響を与えるノイズが発生する状態)であると判断した場合に、ノイズ抑制制御を実行する。
これにより、本実施形態にあっては、モータ20の動作への悪影響を抑え、またモータ20において発生するノイズを適切に抑制しつつ無線通信を行うことができる。
具体的には、モータ制御部44は、予測モータ動作状態が無線通信に悪影響を及ぼす動作状態であると判断した場合、予測モータ動作状態におけるモータ回転数とは異なる回転数となるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。より具体的には、モータ制御部44は、要求された無線通信が行われるときに予測されるモータ20の動作状態が無線通信への悪影響が大きくなる動作の場合には、無線通信が行われるときのモータ20の回転数を無線通信への悪影響が小さくなるように制御するノイズ抑制制御を実行する。より具体的には、モータ制御部44は、無線通信が実際に行われるときのモータ20の回転数が一定になるように制御してモータ20の駆動に伴うノイズの発生を抑えるノイズ抑制制御を実行する(図2の時刻T4~T7、T8~T11参照)。
これにより、本実施形態にあっては、無線通信が実際に行われるとき、モータ20の回転数が一定になりモータ20の駆動に伴うノイズの発生を抑えられるため、無線通信に対して影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
また、モータ制御部44は、予測モータ動作状態が無線通信に対して影響を与えるノイズが発生しない(小さい)状態(例えばモータ20の回転数が一定の状態や停止状態)である場合、ノイズ抑制制御を実行せず、通常制御を行う(図2の時刻T13~T14参照)。このため、ノイズ抑制制御に伴うモータ20搭載装置の性能低下を抑えることができる。
<制御装置の制御処理>
次に、制御装置10における具体的な処理手順について図4を用いて説明する。図4は、制御装置10が実行する処理手順を示すフローチャートである。この処理は、制御装置10(制御システム1)の動作中、繰り返し実行される。
図4に示すように、制御装置10の制御部40は、無線通信情報などに基づいて、上位制御装置100との無線通信(例えば定期的な無線通信)の実行が要求されている状態であるか否かを判定する(ステップS10)。
制御部40は、無線通信の実行が要求されている状態ではないと判定された場合(ステップS10,No)、モータ20の通常制御を実行する(ステップS11)。
一方、制御部40は、上位制御装置100との無線通信の実行が要求されている状態であると判定された場合(ステップS10,Yes)、無線通信情報に基づいて通信予定期間を予測するとともに、駆動状態情報などに基づいて通信予定期間における(要求されている無線通信が行われるときの)モータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を予測(推定)する(ステップS12)。
そして、制御部40は、当該予測モータ動作状態が無線通信に対して悪影響を及ぼす動作状態(言い換えると、無線通信に悪影響を与えるノイズを発生する状態(例えばモータ20の回転数が変化する状態))であるか否か(あるいは悪影響が大きいか、小さいか)を判定する(ステップS13)。
制御部40は、通信予定期間において無線通信に対して悪影響を与えるノイズが発生する状態ではないと判定される場合(ステップS13,No)、モータ20の通常制御を実行する(ステップS14)。他方、制御部40は、無線通信に対して悪影響を与えるノイズが発生する状態であると判定される場合(ステップS13,Yes)、ノイズ抑制制御を実行する(ステップS15)。
次いで、制御部40は、ステップS13またはステップS14の処理後、無線通信情報に従った内容(通信タイミング等)で、上位制御装置100との間で無線通信処理を実行する(ステップS16)。
上述してきたように、第1の実施形態に係る制御装置(モータ制御装置)10は、モータ20を制御する制御部(コントローラの一例)40を備える。制御部40は、無線通信の要求状態を示す情報を含む無線通信情報と、モータ20の駆動状態に関する情報を含む駆動状態情報とを取得し、無線通信情報に基づき無線通信が行われると予測される期間である通信予定期間を予測し、駆動状態情報に基づき通信予定期間におけるモータ20の動作状態である予測モータ動作状態を予測する。また、制御部40は、予測モータ動作状態に応じて、無線通信期間におけるモータによるノイズの発生を抑制するノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する。これにより、モータ20において発生するノイズを適切に抑制しつつ無線通信を行うことができる。すなわち、無線通信に対するモータ20の駆動に伴うノイズによる悪影響を抑制しつつ、モータ搭載装置の性能低下を抑えてモータ20を駆動させることができる。
(第2の実施形態)
次いで、第2の実施形態に係る制御装置10について説明する。なお、以下においては、第1の実施形態と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1の実施形態において、無線通信に対して悪影響を与えるモータ20の動作状態としてモータ20の回転数が変化する動作状態の例を挙げたが、ノイズが発生する動作状態は、これに限られない。例えば、モータ種類、設置される位置、通信部31の位置、また通信周波数等の通信処理に用いられる信号の周波数などによって、無線通信に対して影響を与えるノイズがモータ20の特定の回転数領域においてのみ発生することがある。
そこで、第2の実施形態に係る制御装置10にあっては、無線通信が行われるときに予測されるモータ20の回転数が、無線通信に悪影響を与えるノイズが発生する特定の回転数領域(以下「特定回転数領域」と記載する場合がある)になる場合に、ノイズ抑制制御を実行するようにした。
具体的には、第2の実施形態において、無線通信情報には、無線通信に悪影響を及ぼすノイズの周波数情報(以下、特定周波数情報と称する)が含まれている。なお、簡易的には、特定周波数情報は無線通信周波数でもよい。この場合、無線通信周波数に基づき特定周波数情報を推定(無線通信周波数と同じ周波数や整数倍の周波数)することになる。また、モータ20の回転数と発生ノイズのノイズ周波数が関連付けて記憶された回転数・ノイズ周波数データテーブルが、各装置およびシステムの実験等に基づき作成され、制御装置10の記憶部50(図3参照)に予め記憶されている。
そして、制御装置10の取得部41は、特定周波数情報を含む無線通信情報を取得する。予測部42は、取得部41が取得した無線通信情報の特定周波数情報を用いて回転数・ノイズ周波数データテーブルを参照し、無線通信時に回避すべき回転数(特定回転数と称する)を算出する。なお、無線周波数が固定の場合は、回転数・ノイズ周波数データテーブルを用いず、予め定めた固定の回転数を無線通信時に回避すべき回転数としてもよい。また、予測部42は、取得部41が取得した無線通信情報と駆動状態情報とに基づき、次の通信予定期間におけるモータ20の回転数を予測モータ動作状態として予測する。
そして、モータ制御部44は、通信予定期間におけるモータ20の回転数が無線通信に悪影響を及ぼす特定回転数領域内の回転数となる場合に、無線通信期間においてモータ20の回転数が特定回転数領域外の回転数に維持されるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。具体的には、モータ制御部44は、通信予定期間におけるモータ20の回転数が特定回転数領域にある場合に、無線通信期間におけるモータ20の回転数が特定回転数領域外となるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。なお、通信予定期間におけるモータ20の回転数が回避回転数領域外と予測された場合は、モータ制御部44はノイズ抑制制御を実行せず、通常のモータ制御を実行する。
このように、第2の実施形態に係る制御部40は、モータ動作状態に対するノイズの発生状況が記憶されたデータテーブルに基づき、予測モータ動作状態に対するノイズの発生状況を予測し、当該予測したノイズの発生状況に応じてノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する。
上記した処理について図5Aを参照しつつ詳説する。図5Aは、第2の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。なお、図5Aでは、特定回転数領域を符号Cで示している。
図5Aの例では、制御装置10は、時刻T1~T2において上位制御装置100と無線通信を行う。このとき、制御装置10は、例えば窓の開閉指示に応じた開閉信号を受信するものとする。また、制御装置10は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報などを含む無線通信情報、および、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報を受信する。
次いで、制御装置10は、時刻T3においてモータ20を始動させ(電圧V1を印加)、これによりモータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加する。そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T5)の前である時刻T4において、要求された無線通信が行われるときに予測されるモータ20の動作状態を、受信しているモータ搭載装置の駆動状態情報から推定する。具体的には、制御装置10は、モータ20の制御内容、ここでは窓の開閉信号に基づくモータ20の制御内容および窓の開閉信号の受信時点からの経過時間に基づきモータ20の動作状態を推定する(予測する)。
ここでは、制御装置10は、想像線B3で示すように、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて変化する(増加する)動作状態を、取得していたモータ搭載装置の駆動状態情報から推定(予測)することになる。モータ20においては、上記したように、回転数が特定回転数領域C内にあるときに無線通信に対して影響を強く与えるノイズNが発生する。
このため、第2の実施形態に係る制御装置10は、無線通信情報に基づく通信予定期間(時刻T5~T6)におけるモータ20の回転数(動作状態)が、特定回転数領域C内の回転数になると予測される場合に、モータ20の回転数が特定回転数領域C内の回転数となる前に、一定の回転数に維持する(モータ20への駆動(印加)電圧を調整する)ノイズ抑制制御を実行し、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。そして、制御装置10は、無線通信終了後の時刻T7において、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加するように、モータ20を制御する。なお、図5Aの例では、次回の通信予定期間(時刻T9~T10)前に、モータ20の回転数は特定回転数領域Cを超過しているため、制御装置10は、次回の無線通信期間(時刻T9~T10)に対するノイズ抑制制御は実行しない。そして、モータ20の回転数が所期の回転数Aに達するまで、制御装置10は同様の処理を行なう。
これにより、第2の実施形態にあっては、無線通信が実際に行われるとき、モータ20は、特定回転数領域Cではない回転数で一定になるため、無線通信時において無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。また、無線通信時において、ノイズの発生抑制のためのモータ20への供給電源の遮断は行われないので、モータ20における所期の回転数Aへの到達時間は無駄に遅延することがなく、モータ搭載製品の性能低下を抑えることができる。
次に、第2の実施形態における変形例について、図5Bを参照して説明する。図5Bは、第2の実施形態における変形例を説明するタイムチャートである。なお、本変形例については、図5Aで説明した第2の実施形態と略同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
この変形例では、通信予定期間(時刻T5~T6)にモータ20の回転数(動作状態)が、特定回転数領域C内の回転数になると予測される場合に、制御装置10はモータ20の回転数の回転加速度(回転数増加度合)B4を低下させて、無線通信期間にモータ20の回転数が特定回転数領域C内の回転数とならないようにする。つまり、この場合、制御装置10は、モータ20への駆動電圧をモータ20の現回転数と特定回転数領域Cとの差、および通信予定期間までの時間長およびモータの特性(電圧と回転加速度の関係)に応じて、モータ20に印加する駆動電圧を決定する。
これにより、第2の実施形態における変形例にあっても、第2の実施形態と同様の効果を生じる。また、特定回転数領域C内の回転数になると予測される場合に、制御装置10はモータ20の回転数を一定の回転数で維持するのではなく、回転加速度(回転数増加度合)B4を低下させるので、モータ20における所期の回転数Aへの到達時間は、第2の実施形態の場合より早くなり、モータ搭載製品の性能低下をさらに抑えることができる。
(第3の実施形態)
次いで、第3の実施形態に係る制御装置10について説明する。モータ20は、例えば無線通信に対して悪影響を与えるノイズが特定の回転の変化速度(回転加速度)においてのみ発生することがある。ただ、モータ20が駆動する車載機器の仕様などによっては、かかる特定の回転加速度を用いてモータ20を駆動させることがある。
そこで、第3の実施形態に係る制御装置10にあっては、無線通信が行われるときに予測されるモータ20の回転加速度が、ノイズが発生する特定の回転加速度(以下「特定回転加速度」と記載する場合がある)になる場合に、ノイズ抑制制御を実行するようにした。
具体的には、第3の実施形態において、無線通信情報には、無線通信に悪影響を及ぼすノイズの周波数情報(以下、特定周波数情報と称する)が含まれている。なお、簡易的には、特定周波数情報は無線通信周波数でもよい。また、モータ20の回転加速度と発生ノイズのノイズ周波数が関連付けて記憶された回転加速度・ノイズ周波数データテーブルが、各装置およびシステムの実験等に基づき作成され、制御装置10の記憶部50(図3参照)に予め記憶されている。なお、無線周波数が固定の場合は、回転加速度・ノイズ周波数データテーブルを用いず、予め定めた固定の回転加速度を無線通信時に回避すべき回転加速度としてもよい。
そして、制御装置10の取得部41は、特定周波数情報を含む無線通信情報を取得する。予測部42は、取得部41が取得した無線通信情報の特定周波数情報を用いて回転加速度・ノイズ周波数データテーブルを参照し、無線通信時に回避すべき回転加速度(特定回転加速度と称する)を算出する。また、予測部42は、取得部41が取得した無線通信情報と駆動状態情報とに基づき、次の通信予定期間におけるモータ20の回転加速度を予測モータ動作状態として予測する。
そして、モータ制御部44は、予測モータ動作状態が、無線通信に悪影響を及ぼす動作状態であると判断した場合、予測モータ動作状態におけるモータ20の回転加速度とは異なる回転加速度となるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。具体的には、モータ制御部44は、通信予定期間におけるモータ20の回転加速度が特定回転加速度領域にある場合に、無線通信期間におけるモータ20の回転加速度数が特定回転加速度領域外となるようにモータ20の回転数(回転加速度)を制御する(モータ20の駆動電圧を調整する)ノイズ抑制制御を実行する。なお、通信予定期間におけるモータ20の回転加速度が特定回転加速度領域外と予測された場合は、モータ制御部44はノイズ抑制制御を実行せず、通常のモータ制御を実行する。
上記した処理について図6Aを参照しつつ詳説する。図6Aは、第3の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。
上記した処理について図6Aを参照しつつ詳説する。図6Aは、第3の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。なお、図6Aでは、特定回転加速度領域に含まれる回転加速度を符号B6で示している。
図6Aの例では、制御装置10は、時刻T1~T2において上位制御装置100と無線通信を行う。このとき、制御装置10は、例えば窓の開閉指示に応じた開閉信号を受信するものとする。また、制御装置10は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報などを含む無線通信情報、および、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報を受信する。
次いで、制御装置10は、時刻T3においてモータ20を始動させ(電圧V1を印加)、これによりモータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加する。そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T5)の前である時刻T4において、要求された無線通信が行われるときに予測されるモータ20の動作状態を、受信しているモータ搭載装置の駆動状態情報から推定する。具体的には、制御装置10は、モータ20の制御内容、ここでは窓の開閉信号に基づくモータ20の制御内容および窓の開閉信号の受信時点からの経過時間に基づきモータ20の動作状態を推定する(予測する)。
ここでは、制御装置10は、想像線B6で示すように、通信予定期間(時刻T5~T6)におけるモータ20の回転加速度B6が特定回転加速度領域内になる動作状態を、取得していたモータ搭載装置の駆動状態情報から推定(予測)することになる。モータ20においては、上記したように、回転加速度が特定回転加速度領域内にあるときに無線通信に対して影響を強く与えるノイズNが発生する。
このため、第3の実施形態に係る制御装置10は、無線通信情報に基づく通信予定期間(時刻T5~T6)におけるモータ20の回転加速度(動作状態)が、特定回転加速度領域内の回転加速度B6になると予測される場合に、モータ20の回転加速度が特定回転加速度領域外の回転加速度に維持されるように(例えば回転数が一定になる回転加速度0となるように)モータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行し、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。そして、制御装置10は、無線通信終了後の時刻T7において、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加するように、モータ20を制御する。
そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T9)の前である時刻T8において、要求された無線通信が行われるときのモータ20の動作状態(予測モータ動作状態)を推定(予測)する。ここでは、制御装置10は、モータ搭載装置の駆動状態情報に基づき、次の通信予定期間(時刻T9~T10)において、モータ20の回転加速度が、特定回転加速度領域内の回転加速度B6になると予測するものとする。そして、このような予測結果に基づき、制御装置10は、実際の無線通信期間(時刻T9~T10)におけるモータ20の回転加速度が特定回転加速度領域外の回転加速度(本例では回転加速度0)に維持されるように制御するノイズ抑制制御を実行する。そして、その無線通信期間(時刻T9~T10)において無線通信が行われ、各種情報が送受信される。
次いで、制御装置10は、無線通信終了後の時刻T11において、モータ20の回転数が所期の回転数Aへ向けて増加するようにモータ20を制御する。そして、その後、モータ20は、回転数が所期の回転数Aに到達すると、回転数Aに維持する制御を開始する。
次いで、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻T13)の前に、次の通信予定期間(時刻T13~T14)におけるモータ20の動作状態を推定する。ここでは、モータ20の回転数が所期の回転数Aに既に到達し、モータ20を回転数Aに維持する制御が行われていることから、制御装置10は、次の通信予定期間(時刻T13~T14)において、モータ20の回転加速度が、特定回転加速度領域外の回転加速度0になると予測することになる。モータ20の回転加速度が特定回転加速度領域外の回転加速度0である場合、無線通信に対して影響を与えるノイズNは発生しにくいことから、制御装置10は、無線通信期間(時刻T13~T14)において、モータ20に対して回転数Aに維持する制御を続ける通常制御を行う。そして、その無線通信期間(時刻T13~T14)において無線通信が行われ、各種情報が送受信される。
これにより、第3の実施形態にあっては、無線通信が実際に行われるとき、モータ20は、特定回転加速度ではなく、回転数が一定になるため、無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。また、無線通信時において、ノイズの発生抑制のためのモータ20への供給電源の遮断は行われないので、モータ20における所期の回転数Aへの到達時間は無駄に遅延することがなく、モータ搭載製品の性能低下を抑えることができる。
次に、第3の実施形態における第1変形例について、図6Bを参照して説明する。図6Bは、第3の実施形態における第1変形例を説明するタイムチャートである。なお、本変形例については、図6Aで説明した第3の実施形態と略同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。以下の変形例も同様に異なる部分についてのみ説明する。
第3の実施形態における第1変形例では、図6Bに示すように、通信予定期間(時刻T5~T6または時刻T9~T10)にモータ20の回転加速度(動作状態)が、特定回転加速度領域内の回転加速度B6になると予測される場合に、制御装置10はモータ20の回転加速度を、モータ20において悪影響を及ぼすノイズが発生しない回転加速度(符号B7参照)となるようにしてノイズ抑制制御を実行する。つまり、この場合、制御装置10は、モータ20への駆動電圧をモータ20の現回転加速度とノイズが発生しない回転加速度B7との差、および通信予定期間までの時間長およびモータの特性(電圧と回転加速度の関係)に応じて、モータ20に印加する駆動電圧を決定する。
これにより、第3の実施形態における第1変形例にあっても、第3の実施形態と同様の効果を生じる。また、特定回転加速度領域内の回転加速度になると予測される場合に、制御装置10はモータ20の回転数を一定の回転数で維持するのではなく、回転加速度(回転数増加度合)B7を低下させるので、モータ20における所期の回転数Aへの到達時間は、第3の実施形態の場合より早くなり、モータ搭載製品の性能低下をさらに抑えることができる。
次に、第3の実施形態における第2変形例について、図6Cを参照して説明する。図6Cは、第3の実施形態における第2変形例を説明するタイムチャートである。
第3の実施形態における第2変形例では、特定回転加速度を用いずにモータ20を駆動させるようにした。具体的には、第2変形例では、図6Cに示すように、通信予定期間(時刻T5~T6)にモータ20の回転加速度(動作状態)が、特定回転加速度領域内の回転加速度B6になると予測される場合に、制御装置10は、モータ20の回転加速度が特定回転加速度とは異なる回転加速度(詳しくは、無線通信に対して悪影響を及ぼすノイズが発生しない回転加速度B9a,B9b)となるように制御してノイズ抑制制御を実行する。つまり、この場合、制御装置10は、モータ20への駆動電圧をモータ20の現回転加速度とノイズが発生しない回転加速度B9a,B9bとの差、および通信予定期間までの時間長およびモータの特性(電圧と回転加速度の関係)に応じて、モータ20に印加する駆動電圧を決定する。
具体的には、制御装置10は、時刻T3~T4において無線通信に対して悪影響を及ぼすノイズが発生しない回転加速度B9aとなるようにモータ20の回転を制御する。そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング時刻T5)の前である時刻T4において、回転加速度B9aより大きく、かつ、無線通信に対して悪ノイズが発生しない回転加速度B9bとなるようにモータ20の回転を制御する。次いで、制御装置10は、所期の回転数Aに到達する前である時刻T5aにおいて、上記した回転加速度B9aとなるようにモータ20の回転を制御し、その後、モータ20の回転数は所期の回転数Aに到達する。
これにより、第3の実施形態における第2変形例にあっても、第3の実施形態と同様の効果を生じる。また、特定回転加速度領域内の回転加速度になると予測される場合に、制御装置10はモータ20の回転数を一定の回転数で維持するのではなく、回転加速度(回転数増加度合)B9a,B9bを用いるようにしたので、モータ20における所期の回転数Aへの到達時間は、第3の実施形態の場合より早くなり、モータ搭載製品の性能低下をさらに抑えることができる。
また、第3の実施形態における第2変形例にあっては、特定回転加速度とは異なる正の回転加速度B9a,B9bを適用することで、回転加速度を0(あるいは負)とする場合に比べ、モータ20の回転数を所期の回転数Aに早期に到達させることが可能となる。また、回転加速度を変化させるときに、回転加速度の変化を滑らかにすることで、回転加速度が切り替わることによるモータ20の騒音を低減させることも可能になる。
(第4の実施形態)
次いで、第4の実施形態に係る制御装置10について説明する。制御装置10における無線通信は、モータ20のノイズに限らず、例えば外来ノイズによって受信性能が低下するなどの影響がでることがある。例えば、モータ20の発生するノイズが無線通信に影響を与えない程度の比較的小さいものであっても、かかる外来ノイズと重畳することで、無線通信に影響がでることがある。
例えば、モータ20の発生するノイズと外来ノイズとが重畳すると、両ノイズの周波数に対応した(周波数の和や差)干渉波が発生するが、この干渉波の周波数が無線通信の搬送波周波数と近い場合には、無線通信に悪影響を与える。なお、外来ノイズの一例としては、衛星と地上の通信基地との間の通信によって発生し、制御装置10が搭載された車両Cに到来するようなノイズがある。また、このような外来ノイズは、ノイズ発生源との位置関係(近接している場合のみノイズの影響を受ける)、またノイズ発生源におけるノイズ発生動作(通信等)時間(ノイズ発生動作時のみノイズの影響を受ける)の関係で、無線通信に対して一時的に影響を与える。
第4の実施形態に係る制御装置10にあっては、モータ20のノイズと外来ノイズとが重畳して無線通信に悪影響を及ぼすような場合に、無線通信を確実に行うことができるような構成とした。以下、第4の実施形態に係る制御装置10について図7等を参照しつつ説明する。
図7は、第4の実施形態に係る制御装置10の構成例を示すブロック図である。図7に示すように、制御装置10の取得部41は、外来ノイズに関する外来ノイズ情報53を取得し、記憶部50に記憶する。
外来ノイズ情報53は、外来ノイズに起因して無線通信状態が悪化する場合における各種環境情報(条件)である。例えば、最近の無線通信悪化時におけるモータ20の状態(回転数、回転加速度)で、現状の外来ノイズ状況において無線通信悪化となるモータ20の状態の情報が、当該外来ノイズ情報53の一例となる。なお、この例の外来ノイズ情報53に基づく制御が、後述する図8Aに示した制御例に用いる外来ノイズ情報53となる。
また、他の外来ノイズ情報53としては、例えば、過去に無線通信が悪化した時の地点(位置領域)とモータ20の状態の情報(現在位置とモータ20の状態が、過去に無線通信が悪化した時の状況と一致しているかで、外来ノイズによる通信悪化を推定)、無線通信に悪影響を及ぼす衛星通信等の通信基地位置と衛星通信等の通信周波数情報(現在位置が通信基地近傍で、衛星通信等の通信周波数とモータの状態から発生が予想される干渉波が通信に用いられる信号周波数と近似している場合、通信悪化を推定)、等の通信悪化状態を推定できる情報が考えられる。
制御装置10のモータ制御部44は、外来ノイズ情報53と上記した駆動状態情報52から予測された予測モータ動作状態とに応じて、通信状態の悪化を推測し、そして通信状態の悪化を回避するモータ動作条件(推定した通信状態悪化時のモータ動作状態を回避する動作条件)を決定して実行し、ノイズ抑制制御を実行する。例えば、モータ制御部44は、外来ノイズおよびモータ20のノイズが重畳して無線通信に対して悪影響を与える場合に(詳しくは、無線通信が失敗した場合に)、モータ20の動作内容を無線通信に対して悪影響を与える時点と異なるものとするノイズ抑制制御を実行する。これにより、第4の実施形態にあっては、無線通信に対する悪影響の発生を回避でき、無線通信を確実に行うことができる。
上記した処理について図8Aを参照しつつ詳説する。図8Aは、第4の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。
図8Aに示すように、制御装置10は、時刻Ta~Tb、Tc~Td、Tf~Tg、Th~Ti、Tk~Tlにおいて、上位制御装置100と無線通信を定期的に行う。このとき、制御装置10は、例えば窓の開閉指示に応じた開閉信号を受信するものとする。また、制御装置10は、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報などを含む無線通信情報、および、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報を受信する。ここでは、時刻Tc~Tdで行われた無線通信が、重畳した外来ノイズおよびモータ20のノイズによる悪影響を受けて、失敗したものとする。
このような場合、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Tf)の前である時刻Teにおいて、無線通信状態が悪化した状態における外来ノイズ状態とモータ動作状態とを外来ノイズ情報として取得する。言い換えると、制御装置10は、無線通信が失敗したときの外来ノイズ状態と、無線通信が失敗したときのモータ動作状態とを外来ノイズ情報として取得する。
そして、制御装置10は、受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される次回以降の無線通信が実際に行われるとき(時刻Tf~Tg、Th~Ti)にノイズ抑制制御を実行する。例えば、制御装置10は、次回以降の通信予定期間における予測モータ動作状態が、無線通信状態が悪化した状態におけるモータ動作状態と同じである場合、外来ノイズ情報に基づき、外来ノイズ発生状態において、モータ動作状態が、無線通信状態が悪化した状態(無線通信が失敗した状態)における外来ノイズ状態とモータ動作状態との関係とは異なる状態となるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。
具体的には、制御装置10は、取得していたモータ搭載装置の駆動状態情報などに基づき、モータ20の回転数が、無線通信状態が悪化する前の通常制御のときの回転数である所期の回転数Aより低い値で一定になるように制御して(電圧Vaを印加し)、ノイズ抑制制御を実行する(符号B10参照)。なお、ここでのモータ20は、回転数が減少することで、発生するノイズが減少する特性を有しているものとする。また、制御装置10は、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。また、以上のような制御でも無線通信が失敗した場合は、さらにこの無線通信の失敗条件も除外した形でモータ20の駆動制御を行った状態で無線通信を試みてもよい。
これにより、第4の実施形態にあっては、無線通信状態が悪化した後の次回以降の無線通信が実際に行われるとき(時刻Tf~Tg、Th~Ti)に無線通信の失敗が生じにくくすることができ、結果として無線通信を確実に行うことができる。
そして、制御装置10は、例えば無線通信が任意に設定された回数(図8Aの例では2回)連続で成功した場合、電圧V1を印加してモータ20の回転数を元の回転数(所期の回転数A)に復帰させる(時刻Tj参照)。
なお、上記した図8Aの例では、制御装置10は、無線通信が1回失敗したときにノイズ抑制制御を実行するようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば制御装置10は、無線通信が任意に設定された回数連続で失敗した場合など、その他の条件が成立した場合にノイズ抑制制御を実行してもよい。
また、上記では、制御装置10は、ノイズ抑制制御の実行後、無線通信が任意に設定された回数連続で成功した場合に、元の回転数に復帰させるようにしたが、復帰させる条件も任意に設定可能である。すなわち、例えば制御装置10は、無線通信が1回成功した場合や、ノイズ抑制制御が任意に設定された時間実行された場合など、その他の条件が成立した場合に元の回転数に復帰させるようにしてもよい。
次に、第4の実施形態における変形例について、図8Bを参照して説明する。図8Bは、第4の実施形態における変形例を説明するタイムチャートである。なお、本変形例については、図8Aで説明した第4の実施形態と略同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
第4の実施形態における変形例では、図8Bに示すように、制御装置10は、外来ノイズ情報として通信成功率を用い、通信成功率に基づいてノイズ抑制制御を実行するようにした。なお、通信成功率は、例えば直近で無線通信を行った複数の通信回数に対して、無線通信が成功した回数の割合を示す。
制御装置10は、取得した外来ノイズ情報に基づいて、上記した通信成功率を算出する。図8Bの例では、無線通信期間である時刻Ta~Tb、Tc~Tdで行われた無線通信が失敗するものとし、制御装置10は、算出した通信成功率がしきい値D以下になった場合、重畳した外来ノイズおよびモータ20のノイズによって無線通信が悪影響を受けたと推定する。
そして、制御装置10は、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Tf)の前である時刻Teにおいて、次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg)における予測モータ動作状態が、無線通信状態が悪化した状態におけるモータ動作状態と同じである場合、無線通信状態が悪化した状態(無線通信が失敗した状態)における外来ノイズ状態とモータ動作状態との関係とは異なる状態となるようにモータ20の回転数を制御するノイズ抑制制御を実行する。
具体的には、制御装置10は、取得していたモータ搭載装置の駆動状態情報などに基づき、モータ20の回転数が、無線通信状態が悪化する前の通常制御のときの回転数である所期の回転数Aより低い値で一定になるように制御してノイズ抑制制御を実行する(符号B11参照)。なお、しきい値Dは、例えば重畳した外来ノイズおよびモータ20のノイズによって影響を受けて無線通信が失敗していると推定できるような値に設定されるが、これに限られず、任意の値に設定可能である。
このようにしてノイズ抑制制御が実行されることで、例えば次回以降の無線通信が実際に行われるとき(時刻Tf~Tg、Th~Ti)に無線通信の失敗が生じにくくすることができ、結果として無線通信を確実に行うことができる。
そして、無線通信が成功して通信成功率がしきい値Dより大きくなった場合、制御装置10は、電圧V1を印加してモータ20の回転数を元の回転数(所期の回転数A)に復帰させる(時刻Tj参照)。
なお、上記では、ノイズ抑制制御を実行する条件と、元の回転数に復帰させる条件とについて、同じしきい値Dを用いるようにしたが、これに限定されるものではなく、しきい値を異ならせてもよい。すなわち、例えばノイズ抑制制御を実行する条件として「しきい値D1」を用い、元の回転数に復帰させる条件として「しきい値D2」を用いるものとすると、しきい値D1はしきい値2より小さくなるように設定される(D1<D2)。しきい値D1としきい値2とが上記のように設定されることで、ノイズ抑制制御へ移行しにくく、かつ、元の回転数へ復帰しにくくなるため、ノイズ抑制制御への移行と元の回転数への復帰が頻繁に繰り返されるチャタリングの発生を抑制することができる。
(第5の実施形態)
次いで、第5の実施形態に係る制御装置10について図9を参照して説明する。図9は、第5の実施形態に係る制御システム1の構成例を示すブロック図である。図9に示すように、第5の実施形態に係る制御システム1にあっては、複数の制御装置10(第1制御装置10a、第2制御装置10b)と、複数のモータ20(第1モータ20a、第2モータ20b)とを備える。なお、図9では、理解の便宜のため、制御装置10およびモータ20が2つである例を示したが、これに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
第1モータ20aと第2モータ20bとは、各々別のモータ搭載装置に搭載され、例えば第1モータ20aはパワーウインドウなどの車載機器の駆動源であり、第2モータ20bはパワーシートなどの車載機器の駆動源である。なお、これらは例示であって限定されるものではない。
第1制御装置10aは、第1モータ20aを制御し、第2制御装置10bは、第2モータ20bを制御する。第1制御装置10aおよび第2制御装置10bは、上位制御装置100と無線通信可能に構成される。なお、第1制御装置10aと第2制御装置10bとが、無線通信可能に構成されてもよい。
なお、以下では、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bを特に区別せずに説明する場合には「制御装置10」と記載し、第1モータ20aおよび第2モータ20bを特に区別せずに説明する場合には「モータ20」と記載する。
ところで、第1モータ20aおよび第2モータ20bの一方だけが駆動する場合には第1、第2モータ20a,20bの発生するノイズが無線通信に悪影響を与えないものであったとしても、第1、第2モータ20a,20bが同時に駆動する場合には、無線通信に悪影響を与える場合がある。つまり、第1、第2モータ20a,20bが発生するノイズが重畳することで、ノイズレベルが高くなる、あるいは、無線通信に悪影響を与える周波数の干渉波が発生することにより、無線通信に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、第5の実施形態に係る制御装置10にあっては、複数のモータ20において発生するノイズが重畳して無線通信に悪影響を及ぼすような場合に、ノイズの重畳状態を変えて、無線通信に悪影響を及ぼす形態のノイズの発生を防止することにより、無線通信を確実に行うことができるような構成とした。
具体的には、複数の各モータ20における同時駆動の各パターンに対する駆動制御値が記憶された同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルが、制御装置10の記憶部50(図3参照)に予め記憶されている。例えば、第1モータ20aおよび第2モータ20bの同時駆動パターンに対して、第1モータ20aの駆動制御値(電圧Va。図10A参照)と第2モータ20bの駆動制御値(電圧Vb。図10A参照)が、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルに記憶されている。
そして、無線通信に基づき取得部41が取得した駆動状態情報により、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bは、第1モータ20aおよび第2モータ20bの同時駆動タイミング(期間)を判断する。そして、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bは、第1モータ20aおよび第2モータ20bの同時駆動タイミング(期間)となった際に、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルから第1モータ20aおよび第2モータ20bの同時駆動パターンに対する第1モータ20aの駆動制御値(電圧Va)と第2モータ20bの駆動制御値(電圧Vb)を読み取り、当該各駆動制御値に基づき第1モータ20aおよび第2モータ20bの駆動制御を行う。そして、その後、第1モータ20aおよび第2モータ20bの同時駆動タイミング(期間)が過ぎた際に、第1モータ20aおよび第2モータ20bを通常の駆動制御に戻す。
上記した処理について図10Aを参照しつつ詳説する。図10Aは、第5の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。
図10Aに示すように、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bは、時刻Ta~Tb、Tc~Td、Tf~Tg、Th~Ti、Tk~Tlにおいて、上位制御装置100と無線通信を定期的に行う。このとき、第1制御装置10aは、無線通信期間である時刻Ta~Tb、Tc~Td、Tf~Tg、Th~Ti、Tk~Tlにおいて、例えば窓の開閉指示に応じた開閉信号を受信するものとする。一方、第2制御装置10bは、無線通信期間である時刻Tc~Td、Tf~Tgにおいて、例えばユーザから入力されたシートの移動指示に応じた移動信号を受信するものとする。また、第1、第2制御装置10a,10bは、上位制御装置100との無線通信の要求状態を示す情報などを含む無線通信情報、および、対応するモータ20の駆動状態に関する駆動状態情報を受信する。
図10Aの例では、第1制御装置10aは、無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Ta)より前の時点で取得した窓の開閉信号に基づくモータ20の制御内容に応じて、第1モータ20aの回転数が所期の回転数A1となるように、電圧V1を印加して第1モータ20aを制御している。
第1制御装置10aの取得部41は、無線通信期間(時刻Ta~Tb)において、第1モータ20aとは異なるモータである他モータ(すなわち第2モータ20b)の駆動状態情報を取得する。また、第2制御装置10bの取得部41は、無線通信期間(時刻Ta~Tb)において、第2モータ20bとは異なるモータである他モータ(すなわち第1モータ20a)の駆動状態情報を取得する。
そして、第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、上記した予測モータ動作状態と、他モータの駆動状態情報に基づき通信予定期間(次回の通信予定期間(時刻Tc~Td))おける他モータの動作状態である予測他モータ動作状態とを予測する。
第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Tc)より前の時点で、予測された予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tc~Td)における同時駆動であるか否かを判定する。
図10Aの例では、通信予定期間(時刻Tc~Td)における同時駆動ではないため、第1制御装置10aのモータ制御部44は、第1モータ20aの回転数が所期の回転数A1となる通常制御を継続する。
第1モータ20aのみが駆動する場合、第1モータ20aの発生するノイズが無線通信に悪影響を与えないため、第1制御装置10aは無線通信期間(時刻Tc~Td)における無線通信を確実に行うことができる。また、第2制御装置10bも、第1モータ20aによるノイズが無線通信に悪影響を与える状態ではないため、無線通信期間(時刻Tc~Td)における無線通信を確実に行うことができる。
次いで、第1制御装置10aの取得部41は、次の無線通信期間(時刻Tc~Td)において、第1モータ20aの駆動状態情報と、他のモータである第2モータ20bの駆動状態情報を取得する。同様に、第2制御装置10bの取得部41は、次の無線通信期間(時刻Tc~Td)において、第2モータ20bの駆動状態情報と、他のモータである第1モータ20aの駆動状態情報を取得する。
そして、第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、上記した予測モータ動作状態と、他モータの駆動状態情報に基づき通信予定期間(次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg))おける他モータの動作状態である予測他モータ動作状態とを予測する。
第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Tf)より前の時刻Te1において、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tf~Tg)における同時駆動であるか否かを判定する。
ここで、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tf~Tg)における同時駆動であると判定された場合、第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とに応じて、無線通信期間(時刻Tf~Tg)における各モータによるノイズの発生を抑制するノイズ抑制制御を、対応するモータ20に対して実行する。
具体的には、第2制御装置10bのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te1において、第2モータ20bを始動させる。このとき、第2制御装置10bのモータ制御部44は、第2モータ20bによるノイズの発生を低減させるような回転数(通常制御のときの回転数である所期の回転数A2より低い回転数)となるように、第2モータ20bに電圧Vb(駆動制御値)を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B12参照)。
また、第1制御装置10aのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te2において、第1モータ20aによるノイズの発生を低減させるような回転数(通常制御のときの回転数である所期の回転数A1より低い回転数)となるように、第1モータ20aに電圧Va(駆動制御値)を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B13参照)。なお、ここでの第1、第2モータ20a,20bは、回転数が減少することで、発生するノイズが減少する特性を有しているものとする。また、第1、第2制御装置10a,10bは、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。
これにより、第5の実施形態にあっては、無線通信が実際に行われるとき、各モータ20の回転数が通常制御時の回転数に比べて低下しているため、無線通信に対して影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
図10Aの説明を続けると、第1、第2制御装置10a,10bの取得部41はそれぞれ、無線通信期間(時刻Th~Ti)において、第2モータ20bの駆動状態情報としてシートの移動指示が無くなったことを示す情報を取得するものとする。第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、かかる駆動状態情報などに基づいて、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とを予測する。
そして、第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(受信した無線通信の要求状態を示す情報に基づき決定される時刻Tk)より前の時刻Tjで、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tk~Tl)における同時駆動であるか否かを判定する。
図10Aの例では、通信予定期間(時刻Tk~Tl)における同時駆動ではないため、第1制御装置10aのモータ制御部44は、ノイズ抑制制御を終了し、第1モータ20aの回転数が所期の回転数A1となる通常制御を実行する(言い換えると、第1モータ20aの回転数を元の回転数A1に復帰させる)。また、第2制御装置10bのモータ制御部44も、ノイズ抑制制御を終了し、第2モータ20bの駆動を停止させる。
次に、第5の実施形態における第1変形例について、図10Bを参照して説明する。図10Bは、第5の実施形態における第1変形例を説明するタイムチャートである。
第5の実施形態の第1変形例に係る制御装置10にあっては、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間における同時駆動である場合、複数のモータ20のうちの一部に対してノイズ抑制制御を実行するようにした。なお、第1、第2モータ20a,20bのうちノイズ抑制制御が実行されるモータ20は、ノイズ抑制効果が比較的高いモータ20(詳しくは、回転数制御によってノイズの発生を比較的多く低減させることのできるモータ20)とされ、ここでは第1モータ20aとされる。
具体的には、図10Bに示すように、第1、第2制御装置10a,10bの取得部41はそれぞれ、無線通信期間(時刻Tc~Td)において、無線通信情報と、第1モータ20aの駆動状態情報と、第2モータ20bの駆動状態情報を取得する。また、第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、取得した無線通信情報や駆動状態情報に基づいて、次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg)おける予測モータ動作状態と、予測他モータ動作状態とを予測する。
第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻Tf)より前の時刻Te1において、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tf~Tg)における同時駆動であるか否かを判定する。
第2制御装置10bのモータ制御部44は、同時駆動であると判定された場合、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te1において、第2モータ20bを始動させ(電圧Vaを印加し)、これにより第2モータ20bの回転数が増加して所期の回転数A2に到達する。
一方、第1制御装置10aのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te2において、第1モータ20aによるノイズの発生を低減させるような回転数(通常制御のときの回転数である所期の回転数A1より低い回転数)となるように、第1モータ20aに電圧Vaを印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B14参照)。第1、第2制御装置10a,10bは、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で、無線通信期間(時刻Tf~Tg)における無線通信を行う。
これにより、第5の実施形態の第1変形例にあっては、無線通信が実際に行われるとき、第1モータ20aの回転数が通常制御時の回転数に比べて低下しているため、無線通信に対して影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
このように、第1変形例に係る制御装置10にあっては、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間における同時駆動である場合、複数のモータ20うちの一部(ここでは第1モータ20a)に対してノイズ抑制制御を実行するようにした。
これにより、第1変形例にあっては、第1モータ20aをノイズ抑制制御することで、例えば次回以降の無線通信が実際に行われるとき(例えば時刻Tf~Tg、Th~Ti)に無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。また、第2モータ20bは、ノイズ抑制制御が行われずに通常制御が行われるため、例えば第2モータ20bの動作(ここではパワーシートの動作)についてユーザに違和感を与えることはない。
次に、第5の実施形態における第2変形例について、図10Cを参照して説明する。図10Cは、第5の実施形態における第2変形例を説明するタイムチャートである。
第5の実施形態の第2変形例に係る制御装置10にあっては、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間における同時駆動である場合、複数のモータ20の回転数がそれぞれ段階的に変化させるノイズ抑制制御を実行するようにした。
具体的には、図10Cに示すように、第1、第2制御装置10a,10bの取得部41はそれぞれ、無線通信期間(時刻Tc~Td)において、無線通信情報と、第1モータ20aの駆動状態情報と、第2モータ20bの駆動状態情報を取得する。また、第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、取得した無線通信情報や駆動状態情報に基づいて、次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg)おける予測モータ動作状態と、予測他モータ動作状態とを予測する。
第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻Tf)より前の時刻Te1において、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tf~Tg)における同時駆動であるか否かを判定する。
ここで、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Tf~Tg)における同時駆動であると判定された場合、第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とに応じて、無線通信期間(時刻Tf~Tg)における各モータによるノイズの発生を抑制するノイズ抑制制御を、対応するモータ20に対して実行する。
具体的には、第2制御装置10bのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te1において、第2モータ20bを始動させる。このとき、第2制御装置10bのモータ制御部44は、第2モータ20bによるノイズの発生を低減させるような回転数(通常制御のときの回転数である所期の回転数A2より低い回転数Ab1)となるように、第2モータ20bに電圧Vb1を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B17参照)。
また、第1制御装置10aのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Te2において、第1モータ20aによるノイズの発生を低減させるような回転数(通常制御のときの回転数である所期の回転数A1より低い回転数Aa1)となるように、第1モータ20aに電圧Va1を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B15参照)。また、第1、第2制御装置10a,10bは、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。
次いで、第1、第2制御装置10a,10bの取得部41はそれぞれ、無線通信期間(時刻Tf~Tg)において、無線通信情報と、第1モータ20aの駆動状態情報と、第2モータ20bの駆動状態情報を取得する。また、第1、第2制御装置10a,10bの予測部42はそれぞれ、無線通信情報や駆動状態情報に基づいて、次回の通信予定期間(時刻Th~Ti)おける予測モータ動作状態と、予測他モータ動作状態とを予測する。
第1、第2制御装置10a,10bのモータ制御部44はそれぞれ、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻Th)より前の時刻Txにおいて、予測モータ動作状態と予測他モータ動作状態とが通信予定期間(時刻Th~Ti)における同時駆動であると判定された場合、他モータの回転数と連動したモータ20の回転数の制御で、各モータ20の回転数を段階的に変化させるノイズ抑制制御を、対応するモータ20に対して実行する。
具体的には、第1制御装置10aのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、通信予定期間(時刻Th~Ti)より前の時刻Txにおいて、実行中のノイズ抑制制御に比べて第1モータ20aによるノイズの発生をより低減させるような回転数(所期の回転数A1より低く、かつ、実行中のノイズ抑制制御における回転数Aa1より低い回転数Aa2)となるように、第1モータ20aに電圧Va2を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B16参照)。
また、第2制御装置10bのモータ制御部44は、同時駆動パターン・駆動制御値データテーブルを参照し、第1モータ20aと連動するように、通信予定期間(時刻Tf~Tg)より前の時刻Txにおいて、実行中のノイズ抑制制御に比べて第2モータ20bによるノイズの発生を増加させるような回転数(所期の回転数A2より低く、かつ、実行中のノイズ抑制制御における回転数Ab1より高い回転数Ab2)となるように、第2モータ20bに電圧Vb2を印加してノイズ抑制制御を実行する(符号B18参照)。また、第1、第2制御装置10a,10bは、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で無線通信を行う。
このように、第5の実施形態の第2変形例において、第1制御装置10aは、第1モータ20aの回転数が、段階的に所期の回転数A1から離れていく値となるように制御してノイズ抑制制御を実行する。一方、第2制御装置10bは、第2モータ20bの回転数が、段階的に所期の回転数A2に近づく値となるように制御してノイズ抑制制御を実行する。
このように、第5の実施形態の第2変形例にあっては、第1、第2モータ20a,20bが同時に駆動する場合、連動した第1、第2モータ20a,20bの回転数の制御で、第1、第2モータ20a,20bの回転数を段階的に変化させるノイズ抑制制御を実行するようにした。
これにより、第5の実施形態の第2変形例にあっては、無線通信が実際に行われるとき、各モータ20の回転数が通常制御時の回転数に比べて低下するとともに、各モータ20の回転数が連動して変化しているため、無線通信に対して影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。また、第1、第2モータ20a,20bは、回転数が段階的に変化するため、つまりモータの回転数が急激に変化せず、それに伴う被駆動部(窓やシート)の動きも徐々に変化するため、例えば第1、第2モータ20a,20bの動作(ここでは、パワーウインドウやパワーシートの動作)についてユーザに違和感を与えにくくすることができる。
次に、第5の実施形態における第3変形例について、図10Dを参照して説明する。図10Dは、第5の実施形態における第3変形例を説明するタイムチャートである。
第5の実施形態の第3変形例に係る制御装置10にあっては、ノイズ抑制制御がモータ20を停止する制御の場合、モータ20の回転数を徐々に低下させて停止させるノイズ抑制制御を実行する。なお、図10Dでは、無線通信中(時刻Th~Ti参照)に、第2モータ20bを駆動停止させる場合を例に挙げて説明する。
図10Dに示すように、第2制御装置10bの取得部41は、無線通信期間(時刻Tc~Td)において、無線通信情報と、第2モータ20bの駆動状態情報と、他のモータである第1モータ20aの駆動状態情報とを取得する。第2モータ20bの駆動状態情報には、シートの移動指示に応じた移動信号が含まれるものとする。
第2制御装置10bのモータ制御部44は、次回の無線通信を開始するタイミング(時刻Tf)より前の時刻Teにおいて、第2モータ20bを始動させ(電圧Vaを印加し)、これにより第2モータ20bの回転数が増加して所期の回転数A2に到達する。
次いで、第2制御装置10bの取得部41は、無線通信期間(時刻Tf~Tg)において、無線通信情報と、第1モータ20aの駆動状態情報と、第2モータ20bの駆動状態情報を取得する。このとき、第2モータ20bの駆動状態情報としてシートの移動指示が無くなったことを示す情報を取得するものとする。
また、第2制御装置10bの予測部42は、無線通信情報や駆動状態情報に基づいて、次回の通信予定期間(時刻Th~Ti)おける予測モータ動作状態などを予測する。ここで予測される予測モータ動作状態は、第2モータ20bの駆動を停止させるとともに、かかる駆動の停止タイミングが次回の通信予定期間(時刻Th~Ti)であるものとする。
ここで、例えば仮にモータ20は、想像線B19で示すように、回転数が急激に変化して(減少して)停止すると、回転数の変化に伴う電流の急激な変化によって電界の変化が発生する、つまり無線通信に対して悪影響を与えるノイズが発生することがある。
そこで、第3変形例に係る第2制御装置10bにあっては、無線通信期間(Th~Ti(実際には無線通信期間内のモータ20bの停止制御期間Ty~Ti))においては第2モータ20bの回転数を徐々に低下させて停止させるノイズ抑制制御を実行する(符号B20参照)。言い換えると、第2制御装置10bは、第2モータ20bの回転数を徐々に減少させ、フェードアウトするように停止させる。また、第1、第2制御装置10a,10bは、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で、無線通信期間(ここでは時刻Th~Ti)における無線通信を行う。
このように、第3変形例では、無線通信中に駆動停止させる第2モータ20bにあっては、回転数が徐々に減少して停止するため、無線通信に対して悪影響を与えるノイズを発生しにくくすることができる。これにより、第3変形例にあっては、第2モータ20bを停止させるときの無線通信期間(ここでは時刻Th~Ti)における無線通信は、ノイズの影響を受けにくく、確実に実行することができる。
(第6の実施形態)
次いで、第6の実施形態に係る制御装置10について説明する。制御装置10における無線通信は、内容によってその重要度や緊急度が異なる。第6の実施形態にあっては、無線通信の重要度や緊急度に応じてノイズ抑制制御を実行するようにした。
具体的には、制御装置10は、無線通信の重要度や緊急度を無線通信情報として取得する。なお、制御装置10は、無線通信情報について、予め記憶部50(図3参照)に記憶されたものを取得してもよいし、上位制御装置100から取得してもよい。
ここで、無線通信の重要度について説明すると、例えば車両Cの走行に関する情報(アクセルやブレーキ操作を示す情報、車速情報など)は、迅速な制御に必要な情報で速報性が求められこともあり重要度が比較的高く設定される。また、例えば車載装置に関する情報(パワーウインドウやパワーシート、エアコン、ワイパーなどに関する情報)は、あまり迅速性は求められない制御に用いられる情報でそれほど速報性が求められないこともあり重要度が中程度に設定される。また、例えば車両Cの対人間環境に関する情報(外気温や室内気温、天気などに情報)は、単にドライバー等に参考的に表示等するだけのため速報性も求められず重要度が比較的低く設定される。
無線通信の緊急度について説明すると、例えば異常情報やエラー情報は、緊急度が比較的高く設定される。また、例えば定期的に送受信されるような情報は、緊急度が比較的低く設定される。なお、上記した重要度や緊急度の設定は、あくまでも例示であって限定されるものではない。
上記した重要度や緊急度が比較的高い情報の無線通信は、モータ20において発生するノイズの悪影響を受けずに行われることが好ましい。そこで、第6の実施形態に係る制御装置10にあっては、無線通信の重要度や緊急度が比較的高い情報の無線通信が行われるとき、ノイズ抑制制御を実行するようにした。
具体的には、第6の実施形態において、無線通信情報には、無線通信される情報の重要度を示す情報が含まれている。なお、無線通信情報に無線通信される情報の種別を示す情報が含まれ、制御装置10が当該情報の重要度を示す情報に基づき情報の重要度を判定してもよい。その場合、制御装置10は、例えば、情報の種別と重要度の関係を示すデータテーブルを用いて情報の重要度を判定する。
そして、制御装置10の取得部41は、無線通信される情報の重要度を示す重要度情報を含む無線通信情報を取得する。制御装置10のモータ制御部44は、取得部41が取得した無線通信情報における情報の重要度を用いて、重要情報が送受信される無線通信期間、つまりモータ20のノイズ抑制制御を行うべき期間を算出する。そして、モータ制御部44は、当該算出したノイズ抑制制御を行うべき期間においてモータ20のノイズ抑制制御を行う。なお、当該期間以外の期間については、モータ制御部44は通常のモータ制御を行う。また、モータ20のノイズ抑制制御については、上述したような各種ノイズ抑制制御を適用できる。
また、制御装置10の取得部41は、無線通信される情報の緊急度を示す緊急度情報を含む無線通信情報を取得する。制御装置10のモータ制御部44は、取得部41が取得した無線通信情報における情報の緊急度を用いて、緊急情報が送受信される無線通信期間、つまりモータ20のノイズ抑制制御を行うべき期間を算出し、算出した期間においてモータ20のノイズ抑制制御を行う。
上記した処理について図11を参照しつつ詳説する。図11は、第6の実施形態に係る制御装置10における通信処理状態およびモータ制御処理状態などを説明するタイムチャートである。
図11に示すように、時刻Tf~Tg、Th~Tiの無線通信期間において、重要度や緊急度が比較的高い情報の無線通信が行われるものとする。
具体的には、制御装置10は、時刻Ta~Tb、Tc~Td、Tf~Tg、Th~Ti、Tk~Tlにおいて、上位制御装置100と無線通信を定期的に行う。図11の例では、制御装置10の取得部41は、無線通信期間(時刻Tc~Td)において、無線通信の要求状態を示す情報、重要度情報や緊急度情報などを含む無線通信情報、および、モータ20の駆動状態情報を受信する。かかる無線通信情報には、次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg)において重要度が比較的高い重要情報の通信が行われ、次々回の通信予定期間(時刻Th~Ti)において緊急度が比較的高い緊急情報の通信が行われることを示す情報が含まれるものとする。
また、制御装置10の予測部42は、取得部41が取得した無線通信情報と駆動状態情報とに基づき、次回の通信予定期間(時刻Tf~Tg)および次々回(時刻Tf~Tg)におけるモータ20の回転数を予測モータ動作状態として予測する。
そして、制御装置10のモータ制御部44は、予測モータ動作状態と、重要度情報や緊急度情報に応じてノイズ抑制制御を実行する。具体的には、モータ制御部44は、重要情報や緊急情報が送受信される通信予定期間(ここでは時刻Tf~Tgおよび時刻Tf~Tg)におけるモータ20の回転数(予測モータ動作状態)が無線通信に悪影響を及ぼす回転数(例えば所期の回転数A)となる場合に、無線通信期間(時刻Tf~Tgおよび時刻Tf~Tg)を含む、ノイズ抑制制御を行うべき期間を算出する。
そして、モータ制御部44は、算出した期間においてモータ20のノイズ抑制制御を行う。例えば、モータ制御部44、モータ20の回転数が、通常制御のときの回転数である所期の回転数Aより低い値で一定になるように制御して(電圧Vaを印加し)、ノイズ抑制制御を実行する(符号B21参照)。なお、ここでのモータ20は、回転数が減少することで、発生するノイズが減少する特性を有しているものとする。そして、制御装置10は、かかるノイズ抑制制御を実行した状態で、重要度や緊急度が比較的高い情報の無線通信を行う。
そして、制御装置10は、ノイズ抑制制御を行うべき期間が終了すると、電圧V1を印加してモータ20の回転数を元の回転数(所期の回転数A)に復帰させ、ノイズ抑制制御を終了する(時刻Tj参照)。
このように、第6の実施形態にあっては、重要度や緊急度に応じてノイズ抑制制御を実行する。これにより、例えば重要度や緊急度が比較的高い情報の無線通信を、モータ20において発生するノイズの影響を受けにくい状態で行うことが可能になり、かかる無線通信を確実に行うことができる。
なお、上記では、制御装置10は、無線通信の重要度および緊急度の両方を用いて、ノイズ抑制制御を実行するようにしたが、これに限られず、重要度および緊急度の少なくともいずれかを用いてノイズ抑制制御を実行してもよい。
(第7の実施形態)
次いで、第7の実施形態に係る制御装置10について説明する。例えば、図9に示すような制御システム1において、上位制御装置100をマスタ装置、第1、第2制御装置10a,10bをスレーブ装置として機能させて、無線通信を行う場合がある。
このとき、第1制御装置10aが上位制御装置100と無線通信を行う通信タイミングと、第2制御装置10bが上位制御装置100と無線通信を行う通信タイミングとは、互いに異なることがある。そのため、各制御装置10がノイズ抑制のためのモータ制御を独自に行ったとしても、第1制御装置10aによって駆動する第1モータ20aにおいて発生するノイズが、第2制御装置10bと上位制御装置100との無線通信に対して悪影響を与えるおそれがあった。また逆に、第2制御装置10bによって駆動する第2モータ20bにおいて発生するノイズが、第1制御装置10aと上位制御装置100との無線通信に対して悪影響を与えるおそれがあった。
そこで、第7の実施形態に係る制御装置10にあっては、複数の通信回線における無線通信の要求状態を示す情報、言い換えると、他の制御装置(ここでは第1制御装置10aあるいは第2制御装置10b)の無線通信に関する情報を無線通信情報として取得し、取得した他の制御装置の無線通信に関する情報に応じてノイズ抑制制御を実行するようにした。なお、他の制御装置の無線通信に関する情報には、無線通信の通信タイミングを示す通信スケジュール情報が含まれる。
ここで、上記した通信スケジュール情報は、例えばマスタ装置である上位制御装置100から、スレーブ装置である第1、第2制御装置10a,10bに対して所定時間間隔で一斉に送信されるものとする。なお、上位制御装置100は、通信スケジュール情報通信の確実性を高めるため、第1、第2制御装置10a,10bに通信スケジュール情報を複数回送信する等の通信品質向上処理をしてもよい。
また、通信スケジュール情報の送信手法は、上記に限定されるものではない。例えば、上位制御装置100は、第1、第2制御装置10a,10bに対して個別にポーリング通信を行って通信スケジュール情報を送信してもよい。
また、通信スケジュール情報は、第1、第2制御装置10a,10b自身が生成(推定)して取得してもよい。例えば、第1制御装置10aは、自身と上位制御装置100との無線通信、および、第2制御装置10bと上位制御装置100との無線通信を受信する。そして、第1制御装置10aは、受信した各無線通信の間隔を測定し、かかる通信間隔に基づいて通信スケジュール情報を生成してもよい。なお、第2制御装置10bについてもも同様な手法で、通信スケジュール情報を生成してもよい。
そして、制御装置10は、上記のようにして取得した通信スケジュール情報に応じて、モータ20のノイズ抑制制御を実行する。具体的には、制御装置10は、無線通信情報に基づき各通信回線の無線通信が行われると予測される期間である各通信予定期間を予測し、駆動状態情報に基づき各通信予定期間におけるモータ20の動作状態である各予測モータ動作状態を予測する。そして、制御装置10は、各予測モータ動作状態に応じて、各無線通信期間におけるモータ20によるノイズの発生を抑制するノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する。詳しくは、制御装置10は、モータ20が無線通信に悪影響を与えるノイズを発生する各無線通信期間において、ノイズ抑制制御をモータ20に対して実行する。
より具体的には、第7の実施形態において、第1制御装置10aは無線通信情報に基づくなどして、第1制御装置10a(自身装置)および第2制御装置10b(他装置)と、上位制御装置100との通信スケジュールを取得する。また、第2制御装置10bは無線通信情報に基づく等して、第1制御装置10a(他装置)および第2制御装置10b(自身装置)の通信スケジュールを取得する。
そして、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bの各モータ制御部44は、取得した通信スケジュールに基づき、第1制御装置10aと上位制御装置100との通信予定期間、および第2制御装置10b(他装置)と上位制御装置100との通信予定期間の両期間を合わせてモータ20のノイズ抑制制御を実行すべき期間として決定する。かかる通信予定期間は、モータ20が無線通信に悪影響を与えるノイズを発生する期間である。
そして、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bの各モータ制御部44は、当該決定したノイズ抑制制御を行うべき期間においてモータ20のノイズ抑制制御を行う。なお、当該期間以外の期間については、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bの各モータ制御部44は通常のモータ制御を行う。また、モータ20のノイズ抑制制御については、上述したような各種ノイズ抑制制御を適用できる。
上記した処理について図12を参照しつつ詳説する。図12は、第7の実施形態に係る制御装置10等が実行する処理シーケンスの一例を示す図である。
図12に示すように、先ず上位制御装置100と第1制御装置10aとが無線通信を実行する(ステップS100)。なお、上位制御装置100と第1制御装置10aとのこの初回無線通信の前は、第1制御装置10aは通信スケジュール情報を取得していない状態で、この通信は上位制御装置100または第1制御装置10aの初回通信要求に基づき行われることになる。この際、無線通信には第1制御装置10aおよび第2制御装置10bと、上位制御装置100との通信スケジュールが含まれるので、第1制御装置10aはこれら通信スケジュールを取得することになる。
次いで、第1制御装置10aは、通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第1モータ20aを通常制御にて駆動させる(ステップS101)。
次いで、上位制御装置100と第2制御装置10bとが無線通信を実行する(ステップS102)。なお、上位制御装置100と第2制御装置10bとのこの初回無線通信の前は、第2制御装置10bは通信スケジュール情報を取得していない状態で、この通信は上位制御装置100または第2制御装置10bの初回通信要求に基づき行われることになる。他方、この無線通信(ステップS102)の際、第1制御装置10aは、取得している通信スケジュール情報に基づきノイズ抑制制御を実行すべき期間と判断し、ノイズ抑制制御を実行する(ステップS103)。
これにより、第1モータ20aにあっては、上位制御装置100と第2制御装置10bとの無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生が抑止されることから、ステップS102の無線通信を確実に行うことができる。
次いで、上位制御装置100と第2制御装置10bとの無線通信が完了すると、第1制御装置10aは、通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第1モータ20aを通常制御にて駆動させる(ステップS104)。また、第2制御装置10bは、ステップS102の無線通信で取得した通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第2モータ20bを通常制御にて駆動させる(ステップS105)。
次いで、上位制御装置100と第1制御装置10aとが通信スケジュールに基づき無線通信を実行する(ステップS106)。第1制御装置10aは、取得している通信スケジュール情報に基づき、ステップS106の無線通信期間となったことを判断し、当該無線通信期間での、第1モータ20aのノイズ抑制制御を実行する(ステップS107)。同様に、第2制御装置10bは、取得している通信スケジュール情報に基づき、ステップS106の無線通信期間となったことを判断し、当該無線通信期間での、第2モータ20bのノイズ抑制制御を実行する(ステップS108)。
これにより、第1、第2モータ20a,20bにあっては、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生が抑止されることから、ステップS106の無線通信を確実に行うことができる。
次いで、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信が完了すると、第1制御装置10aは、通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第1モータ20aを通常制御にて駆動させる(ステップS109)。また、第2制御装置10bも、通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第2モータ20bを通常制御にて駆動させる(ステップS110)。
このように、第7の実施形態に係る各制御装置10(ここでは第1制御装置10aあるいは第2制御装置10b)にあっては、他の制御装置(ここでは第2制御装置10bあるいは第1制御装置10a)の無線通信に関する情報に応じてノイズ抑制制御を実行するようにした。これにより、第1、第2モータ20a,20bにおいては、第1制御装置10aや第2制御装置10bの無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
次に、第7の実施形態における変形例について説明する。図9に示すモータ20(第1、第2モータ20a,20b)は、例えば第1制御装置10aや第2制御装置10bとの位置関係、モータ20の取り付け位置などによって、ノイズが無線通信に対して悪影響を与える範囲が変わる場合がある。
一例として、第2モータ20bで発生するノイズが、上位制御装置100と第2制御装置10bとの無線通信に対しては悪影響を与えず、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対して悪影響を与えるなど、ノイズによる悪影響が限定的になる場合がある。
そこで、第7の実施形態の変形例に係る制御装置10にあっては、モータ20の駆動状態に関する駆動状態情報に、各制御装置10(例えば、第1制御装置10aおよび第2制御装置10b)における無線通信に対して悪影響を与えるか否か(あるいは悪影響を与えるモータの駆動状態)の情報を含ませる。そして、制御装置10(例えば、第1制御装置10aおよび第2制御装置10b)は、各制御装置(例えば、第1制御装置10aおよび第2制御装置10b)における無線通信が実際に行われるときに、駆動状態情報(当該無線通信に対して各モータ20の悪影響を与えるか否かの情報)に基づき各モータ20(第1モータ20aおよび第2モータ20b)について対応したノイズ抑制制御を実行する。
上記した処理の一例(ある状況例での処理内容)について図13を参照しつつ詳説する。図13は、第7の実施形態の変形例に係る制御装置10等が実行する処理シーケンスの一例を示す図である。
図13に示すように、先ず上位制御装置100と第2制御装置10bとが無線通信を実行する(ステップS200)。なお、上位制御装置100と第2制御装置10bとのこの初回無線通信の前は、第2制御装置10bは通信スケジュール情報を取得していない状態で、この通信は上位制御装置100または第2制御装置10bの初回通信要求に基づき行われることになる。この際、無線通信には第2制御装置10bおよび第1制御装置10aと、上位制御装置100との通信スケジュールが含まれるので、第2制御装置10bはこれら通信スケジュールを取得することになる。
次いで、上位制御装置100と第1制御装置10aとが無線通信を実行する(ステップS201)。なお、上位制御装置100と第1制御装置10aとのこの初回無線通信の前は、第1制御装置10aは通信スケジュール情報を取得していない状態で、この通信は上位制御装置100または第1制御装置10aの初回通信要求に基づき行われることになる。これにより、第1制御装置10aは、第2制御装置10bと同様、第1制御装置10aおよび第2制御装置10bと、上位制御装置100との通信スケジュールを取得することになる。
また、ステップS200およびステップS201の無線通信では、各制御装置10(例えば、第1制御装置10aおよび第2制御装置10b)における無線通信に対して第1モータ20aおよび第2モータ20bが悪影響を与えるか否かの情報を含む駆動状態情報も送受信される。この例では、第1、第2制御装置10a,10bは、第2モータ20bで発生するノイズが、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対して悪影響を与え、他の無線通信には悪影響を与えないことを示す駆動状態情報を取得することとする。
次いで、第1制御装置10aは、取得している通信スケジュール情報に基づき第1モータ20aを通常制御にて駆動させる(ステップS202)。次いで、第2制御装置10bは、取得している通信スケジュール情報に基づき第2モータ20bを通常制御にて駆動させる(ステップS203)。
この第2モータ20bが通常制御にて駆動しているとき、上位制御装置100と第2制御装置10bとが通信スケジュールに基づき無線通信を実行する(ステップS204)。ここで、駆動状態情報には、第2モータ20bで発生するノイズが、上位制御装置100と第2制御装置10bとの無線通信に対しては悪影響を与えないことを示す情報が含まれることから、第2制御装置10bは、第2モータ20bの通常制御を継続する。
なお、この期間が第1モータ20aの駆動期間であった場合、駆動状態情報には、第1モータ20aで発生するノイズが上位制御装置100と第2制御装置10bとの無線通信に対しては悪影響を与えないことを示す情報が含まれることから、第1制御装置10aは第1モータ20aの通常制御を継続する。
次いで、上位制御装置100と第1制御装置10aとが通信スケジュールに基づき無線通信を実行する(ステップS203)。第2制御装置10bは、取得している通信スケジュール情報に基づき、ステップS203の無線通信期間となったことを判断する。また、駆動状態情報には、第2モータ20bで発生するノイズが、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対しては悪影響を与えることを示す情報が含まれることから、第2制御装置10bは、ステップS203の無線通信期間での、第2モータ20bのノイズ抑制制御を実行する(ステップS206)。
なお、この期間が第1モータ20aの駆動期間であった場合、駆動状態情報には、第1モータ20aで発生するノイズが上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対しては悪影響を与えないことを示す情報が含まれることから、第1制御装置10aは第1モータ20aの通常制御を継続する。
これにより、第2モータ20bにあっては、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信に対して悪影響を与えるノイズの発生が抑止されることから、ステップS205の無線通信を確実に行うことができる。
次いで、上位制御装置100と第1制御装置10aとの無線通信が完了すると、第2制御装置10bは、通信スケジュールに基づき無線通信が無い期間と判断し、第2モータ20bを通常制御にて駆動させる(ステップS207)。
このように、第7の実施形態の変形例に係る各制御装置10(ここでは第1制御装置10aあるいは第2制御装置10b)にあっては、他の制御装置(ここでは第2制御装置10bあるいは第1制御装置10a)における無線通信に対して影響を与えるノイズの発生状態を示す情報が駆動状態情報に含まれる場合、他の制御装置における無線通信が実際に行われるときにノイズ抑制制御を実行するようにした。これにより、モータ20においては、制御装置10の無線通信に対して悪影響を与え得るノイズの発生を適切に抑制することができ、無線通信を確実に行うことができる。
また、第7の実施形態の変形例にあっては、モータ20のノイズが制御装置10の無線通信に対して影響を与えない場合、かかるモータ20においては、ノイズ抑制制御が実行されないようにした。これにより、ノイズ抑制について必要最小限のモータ20に対してノイズ抑制制御が行われることとなり、モータ20の動作に対する影響を低減させることが可能になる。
また、本発明は、上記したような回転型の電磁モータに限らず、リニア駆動型のモータ等、電磁ノイズを発生する各種電磁駆動装置に適用することができ、同様の効果を発揮する。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。