JP7828498B2 - 保持装置 - Google Patents

保持装置

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JP7828498B2
JP7828498B2 JP2025102336A JP2025102336A JP7828498B2 JP 7828498 B2 JP7828498 B2 JP 7828498B2 JP 2025102336 A JP2025102336 A JP 2025102336A JP 2025102336 A JP2025102336 A JP 2025102336A JP 7828498 B2 JP7828498 B2 JP 7828498B2
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Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
半導体製造工程において、半導体ウエハを保持するために、静電チャック(保持装置)
が使用されている。このような静電チャックは、載置面に半導体ウエハ(対象物)を保持
するセラミックス部材(板状部材)を有し、そのセラミックス部材の内部にチャック電極
を備えている。そして、チャック電極に電圧を印加して静電引力を発生させることにより
、半導体ウエハを吸着・保持するようになっている(特許文献1,2参照)。
特許第6806051号公報 特許第6894000号公報
しかしながら、上記の静電チャックでは、保持する半導体ウエハに対する各種プロセス
処理中に板状部材が摩耗しないように、板状部材の直径が、半導体ウエハの直径より少し
(数mm程度)小さくなっている。また、板状部材の内部に備わるチャック電極は、絶縁
性を確保するために、板状部材の最外周より少し引き下がった(内側の)位置までしか配
置されていない。
そのため、静電チャックに保持している半導体ウエハの吸着力は、外周部分が内側(中
央部分)より弱くなってしまう。その結果、各種プロセス処理中に、吸着力が低い半導体
ウエハの外周域の熱引きが悪くなることで高温になってしまい、半導体ウエハに対する処
理の速度(例えばエッチングレート等)が低下してしまうおそれがある。
また、近年、静電チャックに対して高バイアス電圧が印加される(ハイパワーで使用さ
れる)ことが増えており、半導体ウエハへの入熱量が増加しているため、対象物の吸着力
が低くなりやすい外周域において温度が急激に上昇することが多く、半導体ウエハの外周
域で処理速度の低下が顕著になってしまう。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、保持する対象
物の外周域における処理速度を向上させることができる保持装置を提供することを目的と
する。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
板状部材と、ベース部材と、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合層と、を
備える保持装置において、
前記板状部材は、面方向中央部の内側部と、面方向外周部の外側部とを有し、
前記接合層は、前記板状部材の内側部と前記ベース部材との間に配置される第1接合層
と、前記板状部材の外側部と前記ベース部との間に配置される第2接合層とを有し、
前記板状部材の外側部の熱抵抗と前記第2接合層の熱抵抗との合計値が、前記板状部材
の内側部の熱抵抗と前記第1接合層の熱抵抗との合計値より小さいことを特徴とする。
この保持装置では、板状部材の外側部の熱抵抗と第2接合層の熱抵抗との合計値が、板
状部材の内側部の熱抵抗と第1接合層の熱抵抗との合計値より小さいため、板状部材の外
側部の温度を低下させやすくなる。そのため、フォーカスリングが配置される板状部材の
外側部における温度を、対象物が載置される板状部材の内側部の温度よりも低く制御する
ことができる。
ここで、プラズマによるドライエッチングのプロセスには、エッチングプロセスとデポ
ジションプロセスがあり、例えばガス種の変更によってプロセスを制御することができる
エッチングプロセスに使用されるガスは、例えばCF、C、Cなどのガ
スを含んでもよく、キャリアガスとして機能するAr、He、Nなどを組み合わせた混
合ガスであってもよい。プラズマ中のエッチングプロセスガスはラジカルとなり、高温に
なるほど反応が進み、ラジカルが消費されるため、高温側へ輸送されやすい性質がある。
エッチングプロセス時に対象物の温度をフォーカスリングの温度よりも高く制御すること
で、対象物側へラジカルが輸送されやすくなり、その結果、局所的に対象物の最外周域(
エッジ)のエッチングレートが向上する。
これに対して、デポジションプロセスに使用されるガスは、例えば、CHF、CH
、CHFなどのガスを含んでもよく、キャリアガスとして機能するAr、He、N
などを組み合わせた混合ガスであってもよい。デポジションプロセスとは、エッチングレ
ートを制御するために反応生成物の生成をするプロセスであり、デポジションが多いほど
エッチングプロセス時にエッチングされにくくなる。プラズマ中のデポジションプロセス
ガスはラジカルとなり、低温になるほど反応生成物が生成及び堆積され、ラジカルが輸送
されやすい性質がある。デポジションプロセス時にフォーカスリングの温度を対象物の温
度よりも低く制御することで、フォーカスリング側へラジカルが輸送されやすくなり、そ
の結果、局所的に対象物の最外周域(エッジ)におけるデポジションが生成および堆積し
づらくなる。その結果、エッチングプロセス時にはエッチングレートが向上する。
従って、この保持装置によれば、板状部材の外側部の温度を、板状部材の内側部の温度
よりも低く制御することで、保持する対象物の最外周域(エッジ)における処理速度(例
えばエッチングレート)を向上させることができる。
上記した保持装置において、
前記板状部材の内側部と前記板状部材の外側部とは、異なる部材で形成され、
前記板状部材の外側部の熱抵抗は、前記板状部材の内側部の熱抵抗より小さいことが好
ましい。
このように、板状部材において内側部と外側部を、それぞれ異なる部材で形成すること
により、例えば外側部を内側部より熱伝導率が大きい材料で形成することができる。これ
により、板状部材の外側部の熱抵抗を、板状部材の内側部の熱抵抗をさらに小さくするこ
とができる。従って、フォーカスリングが配置される板状部材の外側部の温度をさらに下
げることができるため、保持する対象物の最外周域(エッジ)における処理速度(例えば
エッチングレート)をより向上させることができる。
また、上記したいずれかの保持装置において、
前記板状部材の内側部と前記第1接合層との接合面は、前記接合面の面方向と直交する
方向において前記板状部材の外側部と前記第2接合層との接合面とは異なる位置に配置さ
れていることが好ましい。
このように、接合面の面方向と直交する方向において、板状部材の内側部と第1接合層
との接合面と、板状部材の外側部と第2接合層との接合面とを異なる位置に配置すること
により、フォーカスリングの載置面(板状部材の外側部の上面)の位置を任意に調整する
ことできる。そのため、フォーカスリングの配置位置を自由に変更することができる。
その結果、フォーカスリングが配置される板状部材の外側部の温度を所望の温度に制御
することができる。これにより、プラズマ中のエッチングプロセスガスの移動を制御する
ことができるため、ラジカルを対象物の最外周域へ輸送しやすくすることで、保持する対
象物の最外周域(エッジ)における処理速度(例えばエッチングレート)を向上させるこ
とができる。
また、上記したいずれかの保持装置において、
前記板状部材の外側部は、その内部に電極を備えていることが好ましい。
このように、板状部材の外側部に電極(直流電源又は交流電源に接続される電極のうち
少なくとも一方)を設けることにより、直流電源に接続されるチャック電極によりフォー
カスリングの吸着力を向上させることができるのでフォーカスリングの抜熱性が向上する
結果、保持する対象物の最外周域(エッジ)における温度の急上昇を防止することができ
る。また、交流電源に接続される電極に、高周波又は低周波を印加することによりプラズ
マを制御し対象物の最外周域へ輸送することができる。従って、保持する対象物の最外周
域(エッジ)における処理速度をさらに向上させることができる。
また、上記したいずれかの保持装置において、
前記板状部材の内側部の厚さは、前記板状部材の外側部の厚さより大きいことが好まし
い。
このように、板状部材において外側部を内側部より薄くすることにより、保持装置に対
して高周波電圧を印加した際、板状部材の外側部において、誘電正接による電気エネルギ
ーの損失を減らすことができる。従って、最外周域のバイアス電圧をより効率的にかける
ことができることにより、プラズマ中のイオンによるエッチング効率を上げることができ
るため、保持する対象物の最外周域(エッジ)における処理速度(例えばエッチングレー
ト)をさらに向上させることができる。
本開示によれば、保持する対象物の外周域における処理速度を向上させることができる
保持装置を提供することができる。
実施形態の静電チャックの概略斜視図である。 実施形態の静電チャックのXZ断面の概略構成図である。 実施例における各部材の具体例を示す図である。
本開示に係る実施形態である保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、保持装置として、例えば、エッチング装置(プラズマエッチング装置な
ど)や成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置など)といった半導体製造装
置に使用される静電チャックを例示して説明する。
そこで、本実施形態の静電チャック1について、図1~図3を参照しながら説明する。
本実施形態の静電チャック1は、半導体ウエハW(対象物)を静電引力により吸着して保
持する装置であり、例えば、半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウエハWを固定
するために使用される。図1、図2に示すように、静電チャック1は、板状部材10と、
ベース部材20と、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層30とを有する。
以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示すようにXYZ軸を定義する。ここで
、Z軸は、静電チャック1の軸線方向(図1において上下方向)の軸であり、本開示の「
厚み方向」の一例である。また、X軸とY軸は、静電チャック1の径方向の軸であり、X
Y平面の方向が本開示の「面方向」の一例である。
板状部材10は、図1に示すように、円板状の部材であり、セラミックスにより形成さ
れている。具体的には、板状部材10は、XY平面方向(面方向)中央部の内側部10a
と、XY平面方向(面方向)外周部の外側部10bと有している。そして、板状部材10
の内側部10aの上面11aに半導体ウエハWが載置され、板状部材10の外側部10b
の上面11bに半導体ウエハWを取り囲む環状部材(フォーカスリングFR)が配置され
る。なお、本実施形態では、板状部材10として、内側部10aと外側部10bとが離間
しているもの(別体構造)を例示しているが、板状部材10は内側部10aと外側部10
bが繋がっているもの(一体構造)であってもよい。
なお、板状部材10を形成するセラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられ
るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミ
ナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用い
られることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば
、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
板状部材10の内側部10aは、図1、図2に示すように、円板状であり、半導体ウエ
ハWを保持する保持面である上面11aと、Z軸方向にて上面11aとは反対側に設けら
れる下面12aとを備えている。内側部10aの直径は、例えば150mm~300mm
程度である。また、内側部10aの厚さは、例えば1mm~10mm程度である。なお、
内側部10aの熱伝導率は、10W/mK~50W/mKの範囲内が望ましい。
このような板状部材10の内側部10aは、図2に示すように、その内部にチャック電
極50を備えている。チャック電極50は、Z軸方向視で、例えば略円形をなしており、
導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。このチャッ
ク電極50に対して電圧が印加されることにより静電引力(吸着力)が発生し、この静電
引力により半導体ウエハWが上面11aに吸着固定される。
板状部材10の外側部10bは、図1、図2に示すように、円環状であり、フォーカス
リングFRが配置される上面11bと、Z軸方向にて上面11bとは反対側に設けられる
下面12bとを備えている。この外側部10bは、Z軸方向において内側部10aより下
方に配置されている。つまり、内側部10aと接合層30(第2接合層30b)の接合面
となる下面12bが、外側部10bと接合層30(第1接合層30a)の接合面となる下
面12aとは異なる位置(Z軸方向下側)に配置されている。
また、外側部10bの外径は、例えば180mm~400mm程度である。また、外側
部10bの厚さは、例えば1mm~10mm程度である。つまり、板状部材10の外側部
10bの厚さは、板状部材10の内側部10aの厚さより小さい(薄い)。なお、外側部
10bの熱伝導率は、10W/mK~50W/mKの範囲内が望ましい。
このような板状部材10の外側部10bは、図2に示すように、その内部にチャック電
極51を備えている。チャック電極51は、Z軸方向視で、例えば略円環形をなしており
、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。このチャ
ック電極51に対して電圧が印加されることにより静電引力(吸着力)が発生し、この静
電引力によりフォーカスリングFRが上面11bに吸着固定される。
なお、本実施形態では、板状部材10の外側部10bは、板状部材10の内側部10a
と離間しているが(別体構造)、繋がっていてもよい(一体構造)。また、板状部材10
の外側部10bを形成する材料は、内側部10aを形成する材料と同じ(例えば、両方と
もアルミナ)であってもよいし、異なっていてもよい(例えば、外側部10bが窒化アル
ミニウムで内側部10aがアルミナ)。
ベース部材20は、図1に示すように、板状部材10の下面側に配置されている。この
ベース部材20は、例えば円柱状に形成されており、本実施形態では板状部材10の内側
部10aと接合される部分が凸状になっている。このようなベース部材20は、例えば金
属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されているが、金属以外(
例えば、セラミックスや金属セラミックス複合材料等)であってもよい。
そして、ベース部材20は、図1、図2に示すように、上面側に内側部10aが接合さ
れる上面21a及び外側部10bが接合される上面21bと、Z軸方向にて上面21a,
21bとは反対側に設けられる下面22と、を備えている。そして、ベース部材20の上
面21a及び21bは、板状部材10の内側部10aの下面12a及び板状部材10の外
側部10bの下面12bと、接合層30(30a,30b)を介して、熱的に接続されて
いる。
ベース部材20の直径は、例えば180mm~400mm程度である。また、ベース部
材20の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば20mm~50mm程度である。なお、ベー
ス部材20(アルミニウムを想定)の熱伝導率は、160W/mK~250W/mK(好
ましくは、230W/mK程度)の範囲内が望ましい。
このようなベース部材20には、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すた
めの冷媒流路23が形成されている。この冷媒流路23内に冷媒を流すことにより、ベー
ス部材20が冷却されて、接合層30を介して板状部材10が冷却されるようになってい
る。これにより、各種プロセス処理中に温度が上昇した半導体ウエハWが冷却され、半導
体ウエハWからの抜熱(熱引き)が行われる。
接合層30は、図1、図2に示すように、板状部材10とベース部材20との間に配置
され、板状部材10とベース部材20とを接合している。この接合層30は、板状部材1
0の内側部10aとベース部材20との間に配置される第1接合層30aと、板状部材1
0の外側部10bとベース部材20との間に配置される第2接合層30bとを有している
第1接合層30aは、図2に示すように、板状部材10の内側部10aの下面12aと
ベース部材20の上面21aとの間に配置され、内側部10aとベース部材20とを熱伝
達可能に接合している。この第1接合層30aは、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系
樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂接着剤により構成されている。
この第1接合層30aの厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.05mm~0.5mm
程度である。第1接合層30aの熱伝導率は、例えば0.1W/mK~2.0W/mK(
好ましくは、0.5W/mK~1.5W/mK)の範囲内が望ましい。
第2接合層30bは、図2に示すように、板状部材10の外側部10bの下面12bと
ベース部材20の上面21bとの間に配置され、板状部材10の外側部10bとベース部
材20とを熱伝達可能に接合している。この第2接合層30bは、例えばシリコーン系樹
脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂接着剤、又は金属材料を主成分とする金属
接合材により構成されている。
なお、金属接合材としては、例えば、金属粉末や金属箔を用いて接合する金属接着剤や
、金属繊維、ポーラス材、網目構造体などの金属メッシュとロウ材で構成されるもの、あ
るいは、複数の柱状金属片とロウ材で構成されるもの等を使用することができる。金属接
着材、金属メッシュや金属片を形成する金属としては、アルミニウム合金、インジウム、
チタン、ニッケル、銅、真鍮、これらの合金、又はステンレス鋼などを使用することがで
きる。
この第2接合層30bの厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.05mm~0.5mm
程度である。また、第2接合層30bの熱伝導率は、例えば100W/mK~200W/
mK(好ましくは、150W/mK~180W/mK)の範囲内が望ましい。
そして、板状部材10の外側部10bの熱抵抗と第2接合層30bの熱抵抗との合計値
が、板状部材10の内側部10aの熱抵抗と第1接合層30aの熱抵抗との合計値より小
さくなっている。なお、熱抵抗は、部材の厚み/部材の熱伝導率で定義される。この熱抵
抗を小さくするには、厚みを薄くする、又は熱伝導率を大きくすればよい。
このような構成を有する静電チャック1の使用時には、半導体ウエハWを板状部材10
の上面11a上に保持するとともに、フォーカスリングFRを板状部材10の外側部10
bの上面11b上に保持した状態で、半導体ウエハWに対する各種プロセス処理が実行さ
れる。例えば、半導体ウエハWに対してエッチング処理において、近年、ハイパワーで使
用されることが増えており、半導体ウエハWへの入熱量が増加している。そのため、半導
体ウエハWの吸着力が低くなりやすい外周域において温度が急激に上昇することが多く、
半導体ウエハWの外周域でエッチングレート(処理速度)が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、板状部材10の外側部10bの熱抵抗と第
2接合層30bの熱抵抗との合計値を、板状部材10の内側部10aの熱抵抗と第1接合
層30aの熱抵抗との合計値より小さくしている。このような外側部10bと第2接合層
30b及び内側部10aと第1接合層30aの組み合わせ例(実施例1~5)を、図3に
示す。
図3に示す実施例1~5では、半導体ウエハWの載置側にて、板状部材10の内側部1
0a及び第1接合層30aを同一にして、フォーカスリングFRの載置側にて、板状部材
10の外側部10b又は第2接合層30bの材質を変更している。そこで、実施例1~5
の具体的な組み合わせ例における各部材について、フォーカスリングFR載置側の部材と
、半導体ウエハW載置側の部材とに分けて説明する。
まず、フォーカスリングFR載置側における部材について説明する。実施例1~5のす
べてにおいて、板状部材10の内側部10aが、アルミナで形成されており、その熱伝導
率が32W/mK、厚みが1.5mm、熱抵抗が4.7×10-5K/Wである。ま
た、第1接合層30aが、シリコーン樹脂により形成されており、その熱伝導率が1W/
mK、厚みが0.1mm、熱抵抗が1.0×10-4K/Wである。そして、内側部
10aと第1接合層30aとの熱抵抗の合計値が1.5×10-4K/Wとなってい
る。
次に、半導体ウエハW載置側における部材について説明する。実施例1では、板状部材
10の外側部10bが、アルミナで形成されており、その熱伝導率が32W/mK、厚み
が1mm、熱抵抗が3.1×10-5K/Wである。また、第2接合層30bが、シ
リコーン樹脂により形成されており、その熱伝導率が1W/mK、厚みが0.1mm、熱
抵抗が1.0×10-4K/Wである。そして、外側部10bと第2接合層30bと
の熱抵抗の合計値が1.3×10-4K/Wとなっている。
実施例2では、板状部材10の外側部10bが、アルミナで形成されており、その熱伝
導率が32W/mK、厚みが1mm、熱抵抗が3.1×10-5K/Wである。また
、第2接合層30bが、シリコーン樹脂により形成されており、その熱伝導率が1.4W
/mK、厚みが0.1mm、熱抵抗が7.1×10-5K/Wである。そして、外側
部10bと第2接合層30bとの熱抵抗の合計値が1.0×10-4K/Wとなって
いる。つまり、第2実施例では、熱抵抗の合計値が第1実施例より小さくなっている。
実施例3では、板状部材10の外側部10bが、アルミナで形成されており、その熱伝
導率が32W/mK、厚みが1mm、熱抵抗が3.1×10-5K/Wである。また
、第2接合層30bが、シリコーン樹脂により形成されており、その熱伝導率が1.4W
/mK、厚みが0.07mm、熱抵抗が5.0×10-5K/Wである。そして、外
側部10bと第2接合層30bとの熱抵抗の合計値が8.1×10-5K/Wとなっ
ている。つまり、第3実施例では、熱抵抗の合計値が第2実施例より更に小さくなってい
る。
実施例4では、板状部材10の外側部10bが、窒化アルミニウムで形成されており、
その熱伝導率が170W/mK、厚みが1mm、熱抵抗が5.9×10-6K/Wで
ある。また、第2接合層30bが、シリコーン樹脂により形成されており、その熱伝導率
が1.4W/mK、厚みが0.07mm、熱抵抗が5.0×10-5K/Wである。
そして、外側部10bと第2接合層30bとの熱抵抗の合計値が5.6×10-5
/Wとなっている。つまり、第4実施例では、熱抵抗の合計値が第3実施例より更に小さ
くなっている。
実施例5では、板状部材10の外側部10bが、アルミナで形成されており、その熱伝
導率が32W/mK、厚みが1mm、熱抵抗が3.1×10-5K/Wである。また
、第2接合層30bが、アルミニウム合金により形成されており、その熱伝導率が170
W/mK、厚みが0.3mm、熱抵抗が1.8×10-6K/Wである。そして、外
側部10bと第2接合層30bとの熱抵抗の合計値が3.3×10-5K/Wとなっ
ている。つまり、第5実施例では、熱抵抗の合計値が第4実施例より更に小さくなってい
る。
実施例1~5で例示したように、板状部材10の外側部10bの熱抵抗と第2接合層3
0bの熱抵抗との合計値(フォーカスリングFR載置側)を、板状部材10の内側部10
aの熱抵抗と第1接合層30aの熱抵抗との合計値(半導体ウエハW載置側)より小さく
なっている。そのため、板状部材10の外側部10bの温度を低下させやすくなる。これ
により、フォーカスリングFRが配置される板状部材10の外側部10bにおける温度を
、半導体ウエハWが載置される板状部材10の内側部10aの温度よりも低く制御するこ
とができる。
そして、半導体ウエハWに対するエッチング処理時において、エッチングプロセスでは
、半導体ウエハWの温度をフォーカスリングFRの温度よりも高く制御することで、局所
的に半導体ウエハWの最外周域(エッジ)のエッチングレートを向上させることができる
。プラズマ中のエッチングプロセスガスはラジカルとなり、高温になるほど反応が進み、
ラジカルが消費されるため、高温側へ輸送されやすいからである。一方、デポジションプ
ロセスでは、フォーカスリングFRの温度を半導体ウエハWの温度よりも低く制御するこ
とで、局所的に半導体ウエハWの最外周域(エッジ)におけるデポジションが生成および
堆積しづらくなる。低温になるほど反応生成物が生成及び堆積され、ラジカルが低温側に
輸送されやすいからである。その結果として、エッチング処理時にエッチングレートを向
上させることができる。
従って、実施例1~5によれば、フォーカスリングFRが配置される板状部材10の外
側部10bの温度を、半導体ウエハWが載置される板状部材10の内側部10aの温度よ
りも低く制御することができるため、半導体ウエハWの最外周域(エッジ)におけるエッ
チングレートを向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック1(実施例1~5)では、板状部材10の内側部10
aと第1接合層30aとの接合面(内側部10aの下面12a)が、Z軸方向において、
板状部材10の外側部10bと第2接合層30bとの接合面(外側部10bの下面12b
)と異なる位置に配置されている。
これにより、板状部材10の外側部10bのZ軸方向における配置位置(高さ位置)を
自由に設定することができるため、フォーカスリングFRの載置面(板状部材10の外側
部10bの上面11b)の位置を任意に調整することできる。そのため、フォーカスリン
グFRの配置位置を自由に変更することができる。従って、フォーカスリングFRが配置
される板状部材10の外側部10bの温度を所望の温度に制御することができる。これに
より、プラズマ中のラジカルの移動を制御することができるため、ラジカルを半導体ウエ
ハWの最外周域へ輸送されやすくすることで、半導体ウエハWの最外周域(エッジ)にお
けるエッチングレートを向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック1(実施例1~5)では、板状部材10の外側部10
bにチャック電極51が配置されている。そのため、フォーカスリングFRの吸着力を向
上させることができる。これにより、フォーカスリングFRの抜熱性が向上するため、半
導体ウエハWの最外周域(エッジ)における温度の急上昇を防止することができる。従っ
て、半導体ウエハWの最外周域(エッジ)におけるエッチングレートの低下を防ぐことが
できる。
さらに、本実施形態の静電チャック1(実施例1~5)では、板状部材10において外
側部10bを内側部10aより薄くしている。そのため、静電チャック1に対して高周波
電圧を印加した際、板状部材10の外側部10bにおいて、誘電正接による電気エネルギ
ーの損失を減らすことができる。これにより、プラズマ中のラジカルを半導体ウエハWの
最外周域へ移動しやすくすることができるため、半導体ウエハWの最外周域(エッジ)に
おけるエッチングレートをさらに向上させることができる。
そして、実施例4のように、板状部材10において内側部10aと外側部10bを、そ
れぞれ異なる材料で形成し、外側部10bを内側部10aより熱伝導率が大きい材料で形
成することにより、板状部材10の外側部10bの熱抵抗を、板状部材10の内側部10
aの熱抵抗を、実施例1~3よりもさらに小さくすることができる。従って、実施例4に
よれば、フォーカスリングFRが配置される板状部材10の外側部10bの温度をさらに
下げることができるため、半導体ウエハWの最外周域(エッジ)におけるエッチングレー
トを一層向上させることができる。
ここで、実施例1~3のように、板状部材10において内側部10aと外側部10bが
同じアルミナで形成されている場合であっても、内側部10aを低純度のアルミナ、外側
部10bを高純度のアルミナにすることにより、外側部10bの熱伝導率を内側部10a
の熱伝導より大きくすることができる。低純度のアルミナは、ガラス等の焼結助剤を用い
て焼結することで作成することができる。または、外側部10bを緻密にする(例えば、
外側部をより高温で焼結させる)ことによっても、外側部10bの熱伝導率を内側部10
aの熱伝導率より大きくすることができる。このような対策によっても、フォーカスリン
グFRが配置される板状部材10の外側部10bの温度を下げることができるため、半導
体ウエハWの最外周域(エッジ)におけるエッチングレートを向上させることができる。
なお、界面熱抵抗(板状部材10と接合層30の間/接合層30とベース部材20の間
)も、フォーカスリングFR載置側(外側部10b側)が、半導体ウエハW載置側(内側
部10a側)より小さくなっている。このことも、板状部材10の外側部10bの熱抵抗
と第2接合層30bの熱抵抗との合計値を、板状部材10の内側部10aの熱抵抗と第1
接合層30aの熱抵抗との合計値より小さくすることに寄与している。
また、実施例5のように、第2接合層30bを金属接合材(アルミニウム合金)により
形成することにより、実施例1~4と比べて、板状部材10の外側部10bの熱抵抗と第
2接合層30bの熱抵抗との合計値(フォーカスリングFR載置側)を、板状部材10の
内側部10aの熱抵抗と第1接合層30aの熱抵抗との合計値(半導体ウエハW載置側)
よりさらに小さくすることができる。そのため、フォーカスリングFRが配置される板状
部材10の外側部10bの温度をより一層下げることができるため、半導体ウエハWの最
外周域(エッジ)におけるエッチングレートをより一層向上させることができる。
以上のように、本実施形態の静電チャック1によれば、板状部材10の外側部10bの
熱抵抗と第2接合層30bの熱抵抗との合計値が、板状部材10の内側部10aの熱抵抗
と第1接合層30aの熱抵抗との合計値より小さいため、板状部材10の外側部10bの
温度を低下させることができる。そのため、フォーカスリングFRが配置される板状部材
10の外側部10bにおける温度を、半導体ウエハWが載置される板状部材10の内側部
10aの温度よりも低く制御することができる。従って、保持する半導体ウエハWの最外
周域(エッジ)におけるエッチングレートを向上させることができる。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、そ
の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例え
ば、上記の実施形態では、板状部材10の外側部10bの内部に備わる電極がチャック電
極51の場合を例示したが、内部電極はチャック電極に限られることはなく、例えば高周
波電極などであってもよい。高周波電極を設けることにより、プラズマ中のラジカルを半
導体ウエハWの最外周域へ輸送することができるため、半導体ウエハWの最外周域(エッ
ジ)におけるエッチングレートをさらに向上させることができる。
1 静電チャック
10 板状部材
10a 内側部
10b 外側部
20 ベース部材
30 接合層
30a 第1接合層
30b 第2接合層
50 チャック電極
51 チャック電極
FR フォーカスリング
W 半導体ウエハ

Claims (6)

  1. 板状部材と、ベース部材と、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合と、を備える保持装置において、
    前記板状部材は、面方向中央部の内側部と、面方向外周部の外側部とを有し、
    前記接合は、前記板状部材の内側部と前記ベース部材との間に位置する第1接合と、前記板状部材の外側部と前記ベース部との間に位置する第2接合とを含み
    前記板状部材の外側部の熱抵抗と前記第2接合の熱抵抗との合計値が、前記板状部材の内側部の熱抵抗と前記第1接合の熱抵抗との合計値より小さく、かつ、前記板状部材の外側部における材料の純度は、前記板状部材の内側部における材料の純度よりも高い
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記板状部材の内側部と前記板状部材の外側部とは、ともに同じセラミックス材料で形成される
    ことを特徴とする保持装置。
  3. 請求項に記載する保持装置において、
    前記セラミックス材料は、酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムである
    ことを特徴とする保持装置。
  4. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記第1接合部と、前記第2接合部とは、ともに同じ熱抵抗の材料で形成される
    ことを特徴とする保持装置。
  5. 請求項に記載する保持装置において、
    前記第2接合部は、金属接合材である
    ことを特徴とする保持装置。
  6. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記板状部材の外側部および内側部は、ともにその内部に電極を備えている
    ことを特徴とする保持装置。
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