JP7828261B2 - 回転電機及びその製造方法 - Google Patents

回転電機及びその製造方法

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Description

本発明は、回転電機及びその製造方法に関する。
特許文献1は、コイルエンド部を冷却可能な冷却装置を備えた回転電機を開示している。回転電機は、ステータにコイルが巻回されたコイルエンド部を備える。コイルエンド部は、樹脂材からなるモールドで覆われる。コイルエンド部及びモールドがケースで覆われる。モールドとケースとの間に冷却流体用流路が配置される。冷却流体用流路には、冷却オイルが流通可能である。回転電機を駆動させたとき、通電によって発熱したコイルは、冷却流体用流路を冷却オイルが流れることで、冷却オイルによってコイルエンド部を介して冷却される。
特開2012-85393号公報
特許文献1の回転電機では、ケースとモールドとの2つの部品から冷却流体用流路を構成しているため、回転電機の部品点数が増加して構造が複雑になる。回転電機の部品点数が増加することで製造コストが増大する。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の態様は、磁石を有するロータと、軸方向に貫通するスロットが形成された円筒状のステータコアと、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイルとを有し、前記ロータを囲むステータと、を備えた回転電機であって、前記コイルは、前記ステータコアの一端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部と、前記ステータコアの他端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部とを有し、前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う冷媒入口部材と、前記第2コイルエンド部を覆う冷媒出口部材とを有し、前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒を供給する供給通路を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通する。
本発明によれば、回転電機において、ステータコアの一端部に供給通路を備えた冷媒入口部材を配置し、ステータコアの他端部に排出通路を備えた冷媒出口部材を配置することで、既存の回転電機に対して簡素な構成の冷却構造を容易に配置することができる。冷却構造を簡素化することで、回転電機の部品点数の増加を抑制して製造コストを削減することが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る回転電機の全体断面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、冷媒入口部材側から見た回転電機の平面図である。 図4Aは、図1の回転電機の冷媒入口部材の供給ポート近傍を示す拡大断面図である。図4Bは、図1の回転電機の冷媒出口部材の排出ポート近傍を示す拡大断面図である。 図5Aは、回転電機に対して冷媒入口部材(冷媒出口部材)を成形する前の状態を示す説明図である。図5Bは、図5Aの第1コイルエンド部(第2コイルエンド部)に第1中子部材(第2中子部材)を載置した成形準備状態を示す説明図である。 図6Aは、図5Bの第1コイルエンド部(第2コイルエンド部)に第1成形型(第2成形型)を型閉めして樹脂材を充填する成形工程を示す説明図である。図6Bは、図6Aの第1成形型(第2成形型)を型開きして冷媒入口部材(冷媒出口部材)を得る工程を示す説明図である。 図7は、第2実施形態に係る回転電機の全体断面図である。 図8Aは、図7の回転電機の冷媒入口部材の供給ポート近傍を示す拡大断面図である。図8Bは、図7の回転電機の冷媒出口部材の排出ポート近傍を示す拡大断面図である。 図9Aは、図5Aの第1コイルエンド部(第2コイルエンド部)に第1通路形成部材(第2通路形成部材)を取り付けた成形準備状態を示す説明図である。図9Bは、図9Aの第1コイルエンド部(第2コイルエンド部)を第1シール部材(第2シール部材)で覆った成形準備状態を示す説明図である。 図10Aは、図9Bの第1コイルエンド部(第2コイルエンド部)に第1成形型(第2成形型)を型閉めして樹脂材を充填する成形工程を示す説明図である。図10Bは、図10Aの第1成形型(第2成形型)を型開きし、冷媒入口部材(冷媒出口部材)に供給ポート(排出ポート)を加工する工程を示す説明図である。
図1に示されるように、第1実施形態に係る回転電機10は、円環状のハウジング11と、ステータ12と、ロータ14と、ステータ12に取り付けられる冷却構造16とを備える。回転電機10は、図示しない電力源から供給される電力によって、ステータ12のコイル28が励磁されてロータ14が回転する。回転電機10は、発電機であってもよい。
ステータ12は、ハウジング11の内部に収容される。ステータ12は、ロータ14を囲む3相Y型結線のステータである。ステータ12は、円筒状のステータコア18と、複数のスロット20とを備える。
ステータコア18は、複数の鋼板22が軸方向に積層されて構成される。複数の鋼板22は、図示しない加締めピンによって軸方向に加締められる。ステータコア18は、円環状に形成され軸方向に延在する。ステータコア18の軸方向一端は、第1端面24を有する。ステータコア18の軸方向他端は、第2端面26を有する。第1及び第2端面24、26の各々は、ステータコア18の軸線と直交する平坦面である。
なお、ステータコア18は、円環状の鋼板22を軸方向に積層させて構成される場合に限定されない。ステータコア18は、周方向に分割された分割体を組み付けて構成してもよい。
複数のスロット20は、ステータコア18の内部に配置される。複数のスロット20は、ステータコア18の周方向に等間隔離間して配置される(図2参照)。スロット20は、ステータコア18の軸方向に延在してステータコア18を貫通する。スロット20は、ステータコア18の第1及び第2端面24、26に開口する。各スロット20には、複数本の導線29が軸方向に沿って挿通される。各スロット20に挿通された複数本の導線29からスロットコイル部30が構成される。スロットコイル部30は、ステータコア18の軸方向に沿って延在する。コイル28は、複数のスロットコイル部30を有する。
図2に示すように、ステータコア18は、コア外周部31と、コア外周部31から径方向内方に突出した複数のティース32とを有する。複数のティース32は周方向に互いに等間隔に配置されている。隣り合うティース32の向かい合う面とコア外周部31の内周面とによってスロット20が形成されている。各ティース32の内端部は、周方向に突出した鍔部32aを有する。隣り合うティース32の一方の鍔部32aと他方の鍔部32aとの間に、ギャップ34が形成される。
スロット20の内部に、ウェッジ36と、絶縁紙38とを備える。ウェッジ36及び絶縁紙38は、それぞれ非導電材料からシート状に形成される。ウェッジ36及び絶縁紙38は、スロット20の内面20aに沿ってそれぞれ配置される。ウェッジ36及び絶縁紙38によってスロット20の内面20aが全て覆われる。ウェッジ36は、スロット20の径方向内方に配置される。ウェッジ36は、ギャップ34に向かい合ってギャップ34を覆う。絶縁紙38は、スロット20の径方向外方、スロット20の周方向の内面20aをそれぞれ覆う。ウェッジ36及び絶縁紙38は、スロット20の内面20aとコイル28(スロットコイル部30)との接触を防止する。
図1に示すように、ウェッジ36の端部及び絶縁紙38の端部は、ステータコア18の第1端面24から軸方向に突出する。ウェッジ36の端部及び絶縁紙38の端部は、ステータコア18の第2端面26から軸方向に突出する。
導線29の断面形状は、円形である。複数本の導線29によってそれぞれ複数相(U相、V相、W相)が構成される。複数本の導線29は、ステータコア18の各スロット20に挿通されて互いに隣接する。スロット20に挿通された複数相(U相、V相、W相)の導線29がステータコア18に巻回される。スロットコイル部30は、スロット20の軸方向端部から軸方向にそれぞれ突出する。
コイル28は、第1コイルエンド部40と、第2コイルエンド部42とを備える。第1及び第2コイルエンド部40、42は、周方向に延在する複数本の導線29から構成される。第1及び第2コイルエンド部40、42は、複数本の導線29が束状に纏められた円環状である(図3参照)。
図4Aに示すように、第1コイルエンド部40は、ステータコア18の第1端面24から軸方向(第1軸方向A1)に突出する。第1コイルエンド部40はステータコア18の円環状の第1端面24に沿って周方向に円環状に延在する。第1コイルエンド部40の外周部は、径方向外方へ張り出した張出部41を有する。張出部41は、第1端面24から軸方向に離間する。
図4Bに示すように、第2コイルエンド部42は、ステータコア18の第2端面26から軸方向(第2軸方向A2)に突出する。第2コイルエンド部42はステータコア18の円環状の第2端面26に沿って周方向に円環状に延在する。第2コイルエンド部42の外周部は、径方向外方へ張り出した張出部43を有する。張出部43は、第2端面26から軸方向に離間する。
各導線29の端部は、第1コイルエンド部40から径方向外方へ相毎に取り出される。複数本の導線29の端部が、それぞれ接続端子(図示せず)によってそれぞれ束ねられる。
図1に示すように、ロータ14は、円筒状に形成されステータ12の中央部に回転可能に配置される。ロータ14は、シャフト44と、ロータ本体46とを備える。シャフト44は、ロータ本体46の軸中心に連結される。ロータ本体46は、複数の収容孔48を有する。複数の収容孔48は、ロータ14の周方向に沿って互いに等間隔離れて配置される(図3参照)。各収容孔48にはそれぞれ磁石50が収容される。すなわち、ロータ本体46は、周方向に沿って複数の磁石50を備える。磁石50は、ロータ本体46の外周部に配置される。
図1に示すように、冷却構造16は、冷媒入口部材52と、冷媒出口部材54とを備える。冷媒入口部材52及び冷媒出口部材54は、樹脂材Rによって形成される。冷媒入口部材52は、ステータコア18の第1端面24に配置される。冷媒入口部材52は、第1コイルエンド部40を覆う。
冷媒出口部材54は、ステータコア18の第2端面26に配置される。冷媒出口部材54は、第2コイルエンド部42を覆う。冷媒入口部材52と冷媒出口部材54とが同一形状である。なお、冷媒入口部材52と冷媒出口部材54とが異なる形状でもよい。
図4Aに示すように、冷媒入口部材52は、第1ボディ56aと、供給通路58aと、第1シール部材60aとを備える。第1ボディ56aは、樹脂材Rからモールド成形によって環状に形成された樹脂部材である。第1ボディ56aは、ステータコア18の第1端面24から軸方向に突出して配置される。第1ボディ56aによって第1コイルエンド部40が覆われる。第1コイルエンド部40に対して第1ボディ56aが成形される。第1ボディ56aを含む冷媒入口部材52が第1コイルエンド部40に固定される。
図4Aに示す断面において、第1ボディ56aの断面形状は略矩形状である。第1ボディ56aは、内周部62と、外周部64と、第1通路構成部66aを有する。内周部62は、第1コイルエンド部40の内周に配置される。内周部62は、第1コイルエンド部40の内周面を覆う。外周部64は、第1コイルエンド部40の外周に配置される。外周部64は、第1コイルエンド部40の張出部41を覆う。
内周部62及び外周部64は、ステータコア18の第1端面24に当接する。
第1通路構成部66aは、内周部62及び外周部64から軸方向に延在する。第1通路構成部66aは、第1コイルエンド部40の軸方向端部から軸方向へ突出する。第1通路構成部66aは、供給通路58aと、供給ポート68aとを備える。
供給通路58aは、第1ボディ56aの内部に形成される。供給通路58aの内部に冷媒Sが流通可能である。供給通路58aは、第1コイルエンド部40の軸方向端部に向かい合う。供給通路58aは、冷媒入口部材52の第1ボディ56aに沿って環状に延在する。供給通路58aは、第1コイルエンド部40を介してステータコア18のスロット20と連通する。供給通路58aは、第1コイルエンド部40に冷媒Sを供給可能である。
供給ポート68aは、第1ボディ56aの軸方向端部に開口する。供給ポート68aを通じて供給通路58aと外部とが連通する。供給ポート68aは、配管を介して図示しない冷媒供給源と接続される。冷媒入口部材52の供給通路58aには、供給ポート68aから冷媒Sが供給される。冷媒Sは、液体である。冷媒Sとしては、例えば、オートマチック・トランスミッション・フルード等の油である。
第1シール部材60aは、成形時に樹脂材Rの透過を遮断可能な材質で形成される。第1シール部材60aはシート状に形成される。第1シール部材60aは、冷媒入口部材52の第1ボディ56aと第1コイルエンド部40の間に配置される。第1シール部材60aは、供給通路58aに向かい合う軸方向端部の通路対向部40aを除いて第1コイルエンド部40の外面を覆う。第1シール部材60aによって覆われる外面は、第1コイルエンド部40の内周部、外周部、張出部41及び軸方向端部の一部となる。
第1シール部材60aは、ウェッジ36及び絶縁紙38の端部の外側を覆う。ウェッジ36及び絶縁紙38の端部は、ステータコア18の第1端面24から軸方向に突出した部位である。第1シール部材60aによって、通路対向部40aを除いた第1コイルエンド部40の外面、ウェッジ36及び絶縁紙38の端部が覆われる。
図4Bに示すように、冷媒出口部材54は、第2ボディ56bと、排出通路58bと、第2シール部材60bとを備える。第2ボディ56bは、樹脂材Rからモールド成形によって環状に形成された樹脂部材である。第2ボディ56bは、ステータコア18の第2端面26から軸方向に突出して配置される。第2ボディ56bによって第2コイルエンド部42が覆われる。第2コイルエンド部42に対して第2ボディ56bが成形される。第2ボディ56bを含む冷媒出口部材54が第2コイルエンド部42に固定される。
排出通路58bは、第2ボディ56bの内部に形成される。排出通路58bの内部に冷媒Sが流通可能である。排出通路58bは、第2コイルエンド部42の軸方向端部に向かい合う。排出通路58bは、冷媒出口部材54の第2ボディ56bに沿って環状に延在する。排出通路58bは、第2コイルエンド部42を介してステータコア18のスロット20と連通する。排出通路58bは、第2コイルエンド部42から流出する冷媒Sを受け入れ可能である。
図4Bに示す断面において、第2ボディ56bの断面形状は略矩形状である。第2ボディ56bは、内周部62と、外周部64と、第2通路構成部66bを有する。内周部62は、第2コイルエンド部42の内周に配置される。内周部62は、第2コイルエンド部42の内周面を覆う。外周部64は、第2コイルエンド部42の外周に配置される。外周部64は、第2コイルエンド部42の張出部43を覆う。第2コイルエンド部42の内周部62及び外周部64は、ステータコア18の第2端面26に当接する。
第2通路構成部66bは、内周部62及び外周部64から軸方向に延在する。第2通路構成部66bは、第2コイルエンド部42の軸方向端部から軸方向へ突出する。第2通路構成部66bは、排出通路58bと、排出ポート68bとを備える。
排出ポート68bは、第2ボディ56bの軸方向端部に開口する。排出ポート68bを通じて排出通路58bと外部とが連通する。排出ポート68bは、配管を介して図示しない冷媒貯留部と接続される。冷媒Sがステータコア18内を循環した後、冷媒出口部材54の排出通路58bから排出ポート68bを通じて冷媒貯留部へと排出される。
第2シール部材60bは、成形時に樹脂材Rの透過を遮断可能な材質で形成される。第2シール部材60bはシート状に形成される。第2シール部材60bは、冷媒出口部材54の第2ボディ56bと第2コイルエンド部42の間に配置される。第2シール部材60bは、排出通路58bに向かい合う軸方向端部の通路対向部42aを除いて第2コイルエンド部42の外面を覆う。第2シール部材60bによって覆われる外面は、第2コイルエンド部42の内周部、外周部、張出部43及び軸方向端部の一部となる。
第2シール部材60bは、ウェッジ36及び絶縁紙38の端部の外側を覆う。ウェッジ36及び絶縁紙38の端部は、ステータコア18の第2端面26から軸方向に突出した部位である。
次に、回転電機10に対して冷却構造16をモールド成形によって形成する場合について説明する。
先ず、ステータコア18の第1端面24に冷媒入口部材52を成形する第1モールド工程を行う。第1モールド工程において、図5Aに示す第1コイルエンド部40に対し、第1中子部材70a及び第1シール部材60aを装着する成形準備工程を行う。
第1モールド工程の成形準備工程において、図5Bに示すように、ステータコア18の第1端面24から露出する第1コイルエンド部40の軸方向端部に第1中子部材70aを配置する。第1中子部材70aは、成形後に第1空間部72a(供給通路58a)を形成する第1空間形成部74aである。第1中子部材70aは、加熱することで溶融可能なロウ材から形成される。第1中子部材70aは、円環状に形成され第1コイルエンド部40に沿って配置される。第1中子部材70aの断面形状は、第1コイルエンド部40の径方向に長尺な長方形状である。第1中子部材70aを第1コイルエンド部40の通路対向部40aに面接触させる。
次に、第1コイルエンド部40の外面を第1シール部材60aで囲む。第1シール部材60aは、成形時において溶融した樹脂材R(図6A参照)が第1コイルエンド部40へ浸入することを防止する。第1中子部材70aによって覆われた通路対向部40aを除き、第1シール部材60aによって第1コイルエンド部40の外面が覆われる。第1シール部材60aによって覆われる外面は、第1コイルエンド部40の内周部62、外周部64、張出部41及び軸方向端部の一部となる。第1シール部材60aによって、ウェッジ36及び絶縁紙38の端部が覆われる。
成形準備工程が完了した後、図6Aに示すようにステータコア18の第1端面24に対して第1成形型76aを型閉めする型閉め工程を行う。ここで第1成形型76aについて説明する。第1成形型76aは、ステータコア18の第1端面24に対応した環状である。第1成形型76aは、冷媒入口部材52を成形可能な第1型部78aを有する。第1型部78aは、ステータコア18の第1端面24に向けて開口する。第1成形型76aは、第1型部78aと、第1ポート成形部80aと、湯口82とを有する。第1型部78aの断面形状は、冷媒入口部材52の外形に対応した矩形状である。第1ポート成形部80aは、冷媒入口部材52の供給ポート68aを成形可能である。第1ポート成形部80aは、第1成形型76aの内面20aから第1コイルエンド部40に向けて軸方向に突出する。湯口82は、第1成形型76aの第1型部78aと外部とを連通する。図示しない樹脂材供給部から配管を通じて湯口82へ樹脂材Rが供給される。
図6Aの型閉め工程において、図示しない移動手段によって第1成形型76aを第1コイルエンド部40に向けて移動させ、第1成形型76aの先端部をステータコア18の第1端面24に当接させる。第1コイルエンド部40及び第1中子部材70aが第1成形型76aの第1型部78aに収容される。第1コイルエンド部40及び第1中子部材70aが第1成形型76aによって覆われる。第1ポート成形部80aの先端が第1中子部材70aに当接する。第1型部78aの内面は、第1コイルエンド部40の内面、外面、張出部41、第1中子部材70aに対して離間する。これにより、第1成形型76aの第1型部78aとステータコア18の第1端面24とによって囲まれた第1キャビティ84aが構成される。
次に、第1キャビティ84a内に樹脂材Rを供給して冷媒入口部材52を成形する成形工程を行う。
図6Aに示すように、図示しない樹脂材供給装置から溶融した樹脂材Rを第1成形型76aの湯口82へと供給する。樹脂材Rは、湯口82から第1型部78a内へ流入することで第1キャビティ84aを満たす。具体的には、第1コイルエンド部40の外周部及び張出部41と第1型部78aとの間に樹脂材Rが流入し、第1コイルエンド部40の内周部と第1型部78aとの間に樹脂材Rが流入する。第1コイルエンド部40の軸方向端部及び第1中子部材70aと第1型部78aとの間に樹脂材Rが流入する。
第1キャビティ84a内に充填された樹脂材Rが冷却されることで固化する。固化した樹脂材Rからなる成形体が冷媒入口部材52となる。このとき、ステータコア18の第1端面24に成形体である冷媒入口部材52が固定される。冷媒入口部材52によって第1コイルエンド部40の外面が覆われる。第1ポート成形部80aによって供給ポート68aが成形される。冷媒入口部材52の内部に第1中子部材70aが一体的に成形されている。第1シール部材60aによって樹脂材Rが第1コイルエンド部40に内部に浸入することが防止される。
最後に、成形体である冷媒入口部材52に供給通路58aを形成する工程を行う。
冷媒入口部材52の成形が完了した後、図示しない加熱装置によって成形体である冷媒入口部材52を所定温度に加熱する。冷媒入口部材52の加熱温度は、冷媒入口部材52の樹脂材Rが溶融せず、第1中子部材70aが溶融可能な温度である。加熱装置によって冷媒入口部材52を加熱することで、冷媒入口部材52の内部で第1中子部材70aが溶融する。第1中子部材70aが溶融して液化したロウ材となる。
図6Bに示すように、図示しない移動手段によって第1成形型76aをステータコア18の第1端面24から軸方向に離脱させる。ステータコア18の第1端面24から第1成形型76aが離間することで型開きされる。これにより、第1コイルエンド部40の外部を覆った冷媒入口部材52が外部に露出する。第1ポート成形部80aが冷媒入口部材52から離脱することで、供給ポート68aが開口する。供給ポート68aが冷媒入口部材52の外部と連通する。
冷媒入口部材52の供給ポート68aを通じて、溶融したロウ材が外部に排出される。第1中子部材70aが溶融して除去されることで、冷媒入口部材52の内部に第1空間部72aが形成される。第1空間部72aは、断面長方形状であり供給ポート68aと連通する。第1空間部72aが供給通路58aとなる。すなわち、第1中子部材70aを溶融させることで、冷媒入口部材52の内部から第1中子部材70aを除去して供給通路58aとする。
これにより、内部に供給通路58aを有した冷媒入口部材52のモールド成形が完了する。冷媒入口部材52がステータコア18の第1端面24に固定される。冷媒入口部材52によって第1コイルエンド部40が覆われる。なお、第1成形型76aの型開きを行った後に、冷媒入口部材52を加熱して第1中子部材70aを溶融させて供給通路58aを形成してもよい。
ステータコア18の第2端面26に対して冷媒出口部材54を成形する第2モールド工程が行われる。第2モールド工程は、第1モールド工程とは異なるタイミングで行ってもよいし、第1モールド成形と第2モールド成形を同時に行ってもよい。第2モールド工程は、第1モールド工程と同様の工程である。
第2モールド工程において、第2コイルエンド部42に対して第2中子部材70b及び第2シール部材60bを装着する成形準備工程を行う。成形準備工程では、第2コイルエンド部42の軸方向端部に第2中子部材70bを配置する。第2中子部材70bは、成形後に第2空間部72b(排出通路58b)を形成する第2空間形成部74bである。第2中子部材70bは、第1中子部材70aと同様に、加熱することで溶融可能なロウ材から形成される。第2中子部材70bを第2コイルエンド部42の通路対向部42aに面接触させる。
第2コイルエンド部42の外面を第2シール部材60bで囲む。第2シール部材60bは、第1シール部材60aと同一部材である。第2中子部材70bによって覆われた通路対向部42aの一部を除き、第2シール部材60bによって第2コイルエンド部42の外面が覆われる。第2シール部材60bによって覆われる外面は、第2コイルエンド部42の内周部62、外周部64、張出部43及び軸方向端部の一部となる。
成形準備工程が完了した後、ステータコア18の第2端面26に対して第2成形型76bを型閉めする型閉め工程を行う。第2成形型76bは第1成形型76aと同一形状である。第2成形型76bの先端部をステータコア18の第2端面26に当接させる。第2成形型76bによって第2コイルエンド部42及び第2中子部材70bを覆う。これにより、第2成形型76bの第2型部78bとステータコア18の第2端面26とによって囲まれた第2キャビティ84bが構成される。
次に、第2キャビティ84b内に樹脂材Rを供給して冷媒出口部材54を成形する成形工程を行う。
溶融した樹脂材Rを第2成形型76bの湯口82へと供給する。樹脂材Rが第2キャビティ84bを満たす。第2キャビティ84b内で樹脂材Rが冷却されて固化する。固化した樹脂材Rからなる成形体が冷媒出口部材54となる。ステータコア18の第2端面26に成形体である冷媒出口部材54が固定される。冷媒出口部材54によって第2コイルエンド部42の外面が覆われる。第2ポート成形部80bによって排出ポート68bが成形される。このとき、冷媒出口部材54の内部に第2中子部材70bが一体的に成形されている。第2シール部材60bによって樹脂材Rが第2コイルエンド部42に内部に浸入することが防止される。
最後に、成形体である冷媒出口部材54に排出通路58bを形成する工程を行う。
冷媒出口部材54の成形が完了した後、図示しない加熱装置によって冷媒出口部材54を加熱することで、冷媒出口部材54の内部で第2中子部材70bが溶融する。第2中子部材70bが溶融して液化したロウ材となる。冷媒出口部材54の加熱温度は、冷媒入口部材52の加熱温度と同一である。すなわち、第2中子部材70bが溶融可能な温度である。
図6Bに示すように、ステータコア18の第2端面26から第2成形型76bを軸方向に離脱させ型開きする。これにより、第2コイルエンド部42の外部を覆った冷媒出口部材54が外部に露出する。第2ポート成形部80bが冷媒出口部材54から離脱することで、排出ポート68bが開口する。排出ポート68bが冷媒出口部材54の外部と連通する。
冷媒出口部材54の排出ポート68bを通じて、溶融したロウ材が外部に排出される。第2中子部材70bが溶融して除去されることで、冷媒出口部材54の内部に第2空間部72bが形成される。第2空間部72bは、断面長方形状であり排出ポート68bと連通する。第2空間部72bが排出通路58bとなる。すなわち、第2中子部材70bを溶融させることで、冷媒出口部材54の内部から第2中子部材70bを除去して排出通路58bとする。
これにより、内部に排出通路58bを有した冷媒出口部材54のモールド成形が完了する。冷媒出口部材54がステータコア18の第2端面26に固定される。冷媒出口部材54によって第2コイルエンド部42が覆われる。なお、第2成形型76bの型開きを行った後に、冷媒出口部材54を加熱して第2中子部材70bを溶融させて排出通路58bを形成してもよい。
次に、冷却構造16を有した回転電機10の動作について説明する。
図示しない電力源から回転電機10の接続端子に対して電力が供給される。接続端子からステータ12の各コイル28へと電力が供給されると、ステータ12のコイル28が励磁して回転磁界が生じる。ステータ12で生じた回転磁界によって、磁極となる磁石50の装着されたロータ14がステータ12の中心で回転する。
図4Aに示すように、冷媒供給源から冷媒入口部材52の供給ポート68aに冷媒Sが供給される。供給ポート68aから冷媒入口部材52の供給通路58aに冷媒Sが供給される。環状の供給通路58aに沿って冷媒Sが流通し、供給通路58aから第1コイルエンド部40を構成する導線29の間の隙間86に冷媒Sが流入する。第1コイルエンド部40から複数のスロット20の内部に冷媒Sが流入する。
各スロット20内において、スロットコイル部30を構成する導線29の間の隙間86を通じて冷媒Sが冷媒出口部材54に向けて軸方向に流れる。このとき、スロット20内を流れる冷媒Sによって、通電によって発熱したコイル28が好適に冷却される。各スロット20を通じてステータコア18の第2端面26まで冷媒Sが流通した後、図4Bに示すように、第2コイルエンド部42を通じて冷媒出口部材54の排出通路58bへ冷媒Sが流出する。各スロット20を流れた冷媒Sが冷媒出口部材54の排出通路58bに集まる。図1に示すように、排出通路58bから排出ポート68bを介して冷媒Sが回転電機10の外部へ排出される。配管を介して排出ポート68bから図示しない冷媒貯留部へと冷媒Sが排出される。冷媒貯留部に貯留された冷媒Sは、再び冷やされた後、冷媒入口部材52の供給ポート68aへと供給されることで再利用される。
次に、第2実施形態に係る回転電機100について図7~図8Bを参照しながら説明する。なお、上述した第1実施形態に係る回転電機10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図7に示す回転電機100は、冷却構造102を有する。冷却構造102は、冷媒入口部材104と、冷媒出口部材106とを備える。冷媒入口部材104及び冷媒出口部材106は同一形状である。
図8Aに示すように、冷媒入口部材104は、第1ボディ108aと、供給通路110aと、第1シール部材112aと、第1空間形成部114aとを備える。第1空間形成部114aは、成形後に冷媒入口部材104の内部に第1空間部122aを形成する。第1空間形成部114aは、第1通路形成部材116aを有する。
第1通路形成部材116aは、樹脂材Rから形成される。第1通路形成部材116aは、第1コイルエンド部40の軸方向端部に配置される。第1通路形成部材116aの断面形状は矩形状である。第1通路形成部材116aは中空状である。第1通路形成部材116aは、環状であり第1コイルエンド部40に沿って配置される。第1通路形成部材116aは、開口した開口端部117を有する。第1通路形成部材116aの開口端部117が第1コイルエンド部40の軸方向端部に当接した状態で、開口端部117と第1コイルエンド部40とが固定される。第1通路形成部材116aと第1コイルエンド部40とが接着剤によって互いに固定される。第1通路形成部材116aの開口端部117が第1コイルエンド部40によって塞がれる。第1通路形成部材116aの内部には、閉塞された供給通路110aが形成される。
第1通路形成部材116aは、第1連通ポート118aを有する。第1連通ポート118aは、第1コイルエンド部40に向かい合う第1通路形成部材116aの壁部120aを軸方向に貫通する。第1連通ポート118aと冷媒入口部材104の供給ポート68aとが同軸に配置される。第1連通ポート118aと供給ポート68aとが連通する。第1連通ポート118a及び供給ポート68aによって第1通路形成部材116aの供給通路110aと外部とが連通する。供給ポート68aに冷媒Sが供給されたとき、供給ポート68aから第1連通ポート118aを通じて冷媒Sが供給通路110aへ供給される。
図8Bに示すように、冷媒出口部材106は、第2ボディ108bと、排出通路110bと、第2シール部材112bと、第2空間形成部114bとを備える。第2空間形成部114bは、成形後に冷媒出口部材106の内部に第2空間部122bを形成する。第2空間形成部114bは、第2通路形成部材116bを有する。
第2通路形成部材116bは、樹脂材Rから形成される。第2通路形成部材116bは、第2コイルエンド部42の軸方向端部に配置される。第2通路形成部材116bの断面形状は矩形状である。第2通路形成部材116bは中空状である。第2通路形成部材116bは、環状であり第2コイルエンド部42に沿って配置される。第2通路形成部材116bは、開口した開口端部117を有する。第2通路形成部材116bの開口端部117が第2コイルエンド部42の軸方向端部に当接した状態で、開口端部117と第2コイルエンド部42とが固定される。第2通路形成部材116bと第2コイルエンド部42とが接着剤によって互いに固定される。第2通路形成部材116bの開口端部117が第2コイルエンド部42によって塞がれる。第2通路形成部材116bの内部は、閉塞された排出通路110bが形成される。
第2通路形成部材116bは、第2連通ポート118bを有する。第2連通ポート118bは、第2コイルエンド部42に向かい合う第2通路形成部材116bの壁部120bを軸方向に貫通する。第2連通ポート118bと冷媒出口部材106の排出ポート68bとが同軸に配置される。第2連通ポート118bと排出ポート68bとが連通する。第2連通ポート118b及び排出ポート68bによって第2通路形成部材116bの排出通路110bと外部とが連通する。排出通路110bから第2連通ポート118bを通じて冷媒Sが排出ポート68bから外部へと排出される。
次に、回転電機100に対して冷媒入口部材104をモールド成形によって形成する場合について図9A~図10Bを参照しながら説明する。
先ず、ステータコア18の第1端面24に冷媒入口部材104を成形する第1モールド工程を行う。第1モールド工程において、図9Aに示す第1コイルエンド部40に対し、第1通路形成部材116a及び第1シール部材112aを装着する成形準備工程を行う。
成形準備工程において、図9Aに示すように第1端面24から露出する第1コイルエンド部40の軸方向端部に第1通路形成部材116aを配置する。接着剤によって第1コイルエンド部40に対して第1通路形成部材116aの開口端部117を固定する。なお、第1通路形成部材116aの開口端部117は、接着剤で固定される場合に限定されない。これにより、第1コイルエンド部40の軸方向端部から第1通路形成部材116aが軸方向に突出して固定される。接着剤によって第1通路形成部材116aの開口端部117と第1コイルエンド部40の軸方向端部とのシールがなされる。第1通路形成部材116aは、内部に密閉された第1空間部122aを有する。
次に、図9Bに示すように第1コイルエンド部40の外面を第1シール部材112aで囲む。第1通路形成部材116aが固定された軸方向端部の一部を除き、第1シール部材112aによって第1コイルエンド部40の外面が覆われる。このとき、第1通路形成部材116aの開口端部117の接着部位も第1シール部材112aで覆われる。
図10Aに示す成形工程において、第1型部78cを有した第1成形型76cによって型閉めを行う。第1成形型76cは、第1ポート成形部80aを備えていない点で、第1成形型76aとは異なる。第1成形型76cによって型閉めを行った後に、湯口82から溶融した樹脂材Rを供給する。湯口82から樹脂材Rが第1キャビティ84c内に供給されて充填される。第1キャビティ84c内で樹脂材Rが冷却され固化することで、成形体である冷媒入口部材104が得られる。冷媒入口部材104によって第1コイルエンド部40と共に第1通路形成部材116aが覆われる。すなわち、冷媒入口部材104の内部に第1通路形成部材116aが一体的に成形される。第1通路形成部材116aの内部には、樹脂材Rが流入せずに第1空間部122aが確保されている。この第1空間部122aが供給通路110aとなる。
冷媒入口部材104の成形が完了した後、図示しない移動手段によって第1成形型76cをステータコア18から軸方向に離脱させて型開きさせる。これにより、冷媒入口部材104が外部に露出する(図10B参照)。
最後に、図10Bに示すように、冷媒入口部材104及び第1通路形成部材116aに供給ポート68aを形成するための加工工程を行う。
冷媒入口部材104に対して加工工具124を軸方向に接近させる。加工工具124は、例えば、孔加工が可能なドリルである。加工工具124によって冷媒入口部材104の第1ボディ108a及び第1通路形成部材116aを第1コイルエンド部40側に向けて削って孔加工を行う。これにより、第1ボディ108aに供給ポート68aが形成され、第1通路形成部材116aに第1連通ポート118aが形成される。供給ポート68a及び第1連通ポート118aは同軸である。供給ポート68a及び第1連通ポート118aは、回転電機100の軸方向に延在する。供給ポート68a及び第1連通ポート118aを介して第1通路形成部材116aの供給通路110aと冷媒入口部材104の外部とが連通する。加工工程が完了することで、内部に供給通路110aを有した冷媒入口部材104の成形が完了する。
なお、ステータコア18の第2端面26に対して冷媒出口部材106を成形する第2モールド工程の場合も第1モールド工程と同一であるため、詳細な説明は省略する。第1モールド工程による冷媒入口部材104を成形する第1モールド成形と冷媒出口部材106を成形する第2モールド工程とを同時に行ってもよいし、第1モールド工程と第2モールド工程とを異なるタイミングでそれぞれ行ってもよい。
以上のように、本発明の実施形態では、回転電機10、100におけるステータコア18の第1端面24に冷媒入口部材52、104を配置すると共に、ステータコア18の第2端面26に冷媒出口部材54、106を配置することで、既存の回転電機に対して簡素な構成の冷却構造16、102を容易に構成することができる。これにより、回転電機10、100の冷却構造16、102を簡素な構成で実現することで、回転電機10、100の部品点数の増加を抑制して製造コストを削減できる。
第1コイルエンド部40と冷媒入口部材52、104との間には、供給通路58a、110aに向かい合う通路対向部40aを除いた部分を覆う第1シール部材60a、112aを備える。第2コイルエンド部42と冷媒出口部材54、106との間には、排出通路58b、110bに向かい合う通路対向部42aを除いた部分を覆う第2シール部材60b、112bを備える。これにより、樹脂材Rによって冷媒入口部材52、104及び冷媒出口部材54、106を成形するとき、第1シール部材60a、112a及び第2シール部材60b、112bによって第1及び第2コイルエンド部40、42への樹脂材Rの浸入が防止される。
供給通路58a、110a及び排出通路58b、110bの各々は、冷媒入口部材52、104及び冷媒出口部材54、106の周方向に沿って環状に延在するため、環状の供給通路58a、110aと環状の排出通路58b、110bとによって、ステータ12の全てのスロット20に冷媒Sを流すことができる。そのため、スロット20に収容された各コイル28を冷媒Sによって効率的に冷却できる。
第1モールド工程において、ステータ12の第1端面24の第1コイルエンド部40を覆って冷媒入口部材52を成形する。第2モールド工程において、ステータ12の第2端面26の第2コイルエンド部42を覆って冷媒出口部材54を成形する。これにより、ステータ12の第1及び第2端面24、26に対して冷媒入口部材52と冷媒出口部材54とを容易且つ確実に固定することができる。成形された冷媒入口部材52及び冷媒出口部材54から、第1及び第2中子部材70a、70bをそれぞれ除去することで、供給通路58a及び排出通路58bを容易に形成することができる。
冷媒入口部材52が成形された後、第1成形型76aを型開きすることで、第1ポート成形部80aによって冷媒Sを供給通路58aへ供給するための供給ポート68aを容易に形成することができる。冷媒出口部材54が成形された後、第2成形型76bを型開きすることで、第2ポート成形部80bによって排出通路58bから冷媒Sを排出するための排出ポート68bを容易に形成することができる。
第1及び第2成形型76a、76bによって冷媒入口部材52及び冷媒出口部材54を成形した後に、第1及び第2中子部材70a、70bを加熱して溶融することで、冷媒出口部材54及び冷媒出口部材54の内部にそれぞれ供給通路58a及び排出通路58bを容易に形成できる。
第1モールド工程において、第1通路形成部材116aを固定した状態で樹脂材Rを供給することで、第1通路形成部材116a内に供給通路110aを形成し、第2モールド工程において、第2通路形成部材116bを固定した状態で樹脂材Rを供給することで、第2通路形成部材116b内に排出通路110bを形成する。これにより、冷媒入口部材52及び冷媒出口部材54の内部にそれぞれ供給通路110a及び排出通路110bを容易に形成することができる。
上記の実施形態をまとめると、以下のようになる。
上記の実施形態は、磁石(50)を有するロータ(14)と、
軸方向に貫通するスロット(20)が形成された円筒状のステータコア(18)と、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイル(28)とを有し、前記ロータを囲むステータ(12)と、
を備えた回転電機(10、100)であって、
前記コイルは、前記ステータコアの一端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部(40)と、前記ステータコアの他端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部(42)とを有し、
前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う冷媒入口部材(52、104)と、前記第2コイルエンド部を覆う冷媒出口部材(54、106)とを有し、
前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒(S)を供給する供給通路(58a、110a)を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路(58b、110b)を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通する。
前記冷媒入口部材及び前記冷媒出口部材の各々は、モールド成形された樹脂部材である。
前記第1コイルエンド部と前記冷媒入口部材との間には、前記第1コイルエンド部のうち前記供給通路に向かい合う部位を除いた部分に第1シール部材(60a、112a)が配置され、
前記第2コイルエンド部と前記冷媒出口部材との間には、前記第2コイルエンド部のうち前記排出通路に向かい合う部位を除いた部分に第2シール部材(60b、112b)が配置される。
前記スロットは、前記ステータの周方向に沿って複数配置され、
前記供給通路及び前記排出通路の各々は、前記周方向に沿って環状に延在する。
上記の実施形態は、磁石を有するロータと、
軸方向に貫通するスロットが形成された円筒状のステータコアと、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイルとを有し、前記ロータを囲むステータと、
を備えた回転電機の製造方法であって、
前記コイルは、前記ステータコアの一端面である第1端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部と、前記ステータコアの他端面である第2端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部とを有し、
前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒入口部材と、前記第2コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒出口部材とを有し、
前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒を供給する供給通路を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
前記製造方法は、
前記冷媒入口部材をモールド成形によって形成する第1モールド工程と、
前記冷媒出口部材をモールド成形によって形成する第2モールド工程と、
を有する。
前記第1モールド工程は、
前記第1コイルエンド部の軸方向端部に、前記供給通路を形成するための第1空間形成部(74a)を配置すると共に、前記第1コイルエンド部の外面を第1シール部材(60a)で囲む工程と、
前記ステータの前記第1端面に対して第1型部(78a)を有した第1成形型(76a)を型閉めし、前記第1成形型によって前記第1コイルエンド部を覆う工程と、
前記第1成形型の前記第1型部と前記ステータの前記第1端面とで囲まれ構成される第1キャビティ(84a)内に樹脂材(R)を供給して、前記第1キャビティ内で前記樹脂材を固化させて成形体である前記冷媒入口部材を得る工程と、
前記第1成形型を前記ステータの前記第1端面から離脱させ型開きした後、前記第1空間形成部の少なくとも一部を除去し、前記供給通路を得る工程と、
を有し、
前記第2モールド工程は、
前記第2コイルエンド部の軸方向端部に、前記排出通路を形成するための第2空間形成部(74b)を配置すると共に、前記第2コイルエンド部の外面を第2シール部材(60b)で囲む工程と、
前記ステータの前記第2端面に対して第2型部(78b)を有した第2成形型(76b)を型閉めし、前記第2成形型によって前記第2コイルエンド部を覆う工程と、
前記第2成形型の前記第2型部と前記ステータの前記第2端面とで囲まれ構成される第2キャビティ(84b)内に樹脂材を供給して、前記第2キャビティ内で前記樹脂材を固化させて成形体である前記冷媒出口部材を得る工程と、
前記第2成形型を前記ステータの前記第2端面から離脱させ型開きした後、前記第2空間形成部の少なくとも一部を除去し、前記排出通路を得る工程と、
を有する。
前記第1モールド工程は、前記冷媒入口部材が成形された後、前記冷媒入口部材の内部と外部とを連通させる工程を有し、
前記第2モールド工程は、前記冷媒出口部材が成形された後、前記冷媒出口部材の内部と外部とを連通させる工程を有する。
前記第1空間形成部は、加熱によって溶融するロウ材から円環状に形成された第1中子部材(70a)であり、
前記第2空間形成部は、加熱によって溶融するロウ材から円環状に形成された第2中子部材(70b)であり、
前記第1モールド工程は、前記第1コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第1中子部材を配置した状態で前記第1キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程と、前記冷媒入口部材を成形した後に、前記第1中子部材を溶融して前記冷媒入口部材の内部から前記第1中子部材を除去する工程とを有し、
前記第2モールド工程は、前記第2コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第2中子部材を配置した状態で前記第2キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程と、前記冷媒出口部材を成形した後に、前記第2中子部材を溶融して前記冷媒出口部材の内部から前記第2中子部材を除去する工程とを有する。
前記第1空間形成部は、円環状であり樹脂材から中空に形成された第1通路形成部材(116a)であり、
前記第2空間形成部は、円環状であり樹脂材から中空に形成された第2通路形成部材(116b)であり、
前記第1モールド工程は、前記第1コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第1通路形成部材を固定した状態で前記第1キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程を有し、前記第1通路形成部材内に前記供給通路が形成され、
前記第2モールド工程は、前記第2コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第2通路形成部材を固定した状態で前記第2キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程を有し、前記第2通路形成部材内に前記排出通路が形成される。
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
10、100…回転電機 12…ステータ
14…ロータ 16、102…冷却構造
18…ステータコア 20…スロット
28…コイル 40…第1コイルエンド部
42…第2コイルエンド部 50…磁石
52、104…冷媒入口部材 54、106…冷媒出口部材
58a、110a…供給通路 58b、110b…排出通路

Claims (8)

  1. 磁石を有するロータと、
    軸方向に貫通するスロットが形成された円筒状のステータコアと、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイルとを有し、前記ロータを囲むステータと、
    を備えた回転電機であって、
    前記コイルは、前記ステータコアの一端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部と、前記ステータコアの他端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部とを有し、
    前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う冷媒入口部材と、前記第2コイルエンド部を覆う冷媒出口部材とを有し、
    前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒を供給する供給通路を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記第1コイルエンド部は、径方向外方へ張り出した第1張出部を有し、
    前記第2コイルエンド部は、径方向外方へ張り出した第2張出部を有し、
    前記冷媒入口部材及び前記冷媒出口部材の各々は、モールド成形された樹脂部材であり、
    前記冷媒入口部材の一部は、前記第1コイルエンド部と前記ステータコアとの間において、前記第1張出部の外周面よりも径方向内方に突出し、
    前記冷媒出口部材の一部は、前記第2コイルエンド部と前記ステータコアとの間において、前記第2張出部の外周面よりも径方向内方に突出する、回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、
    前記第1コイルエンド部と前記冷媒入口部材との間には、前記第1コイルエンド部のうち前記供給通路に向かい合う部位を除いた部分に第1シール部材が配置され、
    前記第2コイルエンド部と前記冷媒出口部材との間には、前記第2コイルエンド部のうち前記排出通路に向かい合う部位を除いた部分に第2シール部材が配置される、回転電機。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機において、
    前記スロットは、前記ステータの周方向に沿って複数配置され、
    前記供給通路及び前記排出通路の各々は、前記周方向に沿って環状に延在する、回転電機。
  4. 磁石を有するロータと、
    軸方向に貫通するスロットが形成された円筒状のステータコアと、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイルとを有し、前記ロータを囲むステータと、
    を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記コイルは、前記ステータコアの一端面である第1端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部と、前記ステータコアの他端面である第2端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部とを有し、
    前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒入口部材と、前記第2コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒出口部材とを有し、
    前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒を供給する供給通路を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記第1コイルエンド部は、径方向外方へ張り出した第1張出部を有し、
    前記第2コイルエンド部は、径方向外方へ張り出した第2張出部を有し、
    前記製造方法は、
    前記冷媒入口部材をモールド成形によって形成する第1モールド工程と、
    前記冷媒出口部材をモールド成形によって形成する第2モールド工程と、
    を有し、
    前記第1モールド工程では、前記ステータコアと前記第1張出部との間において、前記第1張出部の外周面よりも径方向内方に突出した部分を有する前記冷媒入口部材を形成し、
    前記第2モールド工程では、前記ステータコアと前記第2張出部との間において、前記第2張出部の外周面よりも径方向内方に突出した部分を有する前記冷媒出口部材を形成する、回転電機の製造方法。
  5. 磁石を有するロータと、
    軸方向に貫通するスロットが形成された円筒状のステータコアと、前記ステータコアの前記スロットに配置されたコイルとを有し、前記ロータを囲むステータと、
    を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記コイルは、前記ステータコアの一端面である第1端面から前記軸方向に突出した第1コイルエンド部と、前記ステータコアの他端面である第2端面から前記軸方向に突出した第2コイルエンド部とを有し、
    前記回転電機は、前記第1コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒入口部材と、前記第2コイルエンド部を覆う樹脂製の冷媒出口部材とを有し、
    前記冷媒入口部材の内部は、前記第1コイルエンド部と向き合い前記第1コイルエンド部に冷媒を供給する供給通路を有し、前記供給通路は、前記第1コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記冷媒出口部材の内部は、前記第2コイルエンド部と向き合い前記第2コイルエンド部から前記冷媒を受け入れる排出通路を有し、前記排出通路は、前記第2コイルエンド部を介して前記スロットと連通し、
    前記製造方法は、
    前記冷媒入口部材をモールド成形によって形成する第1モールド工程と、
    前記冷媒出口部材をモールド成形によって形成する第2モールド工程と、
    を有し、
    前記第1モールド工程は、
    前記第1コイルエンド部の軸方向端部に、前記供給通路を形成するための第1空間形成部を配置すると共に、前記第1コイルエンド部の外面を第1シール部材で囲む工程と、
    前記ステータの前記第1端面に対して第1型部を有した第1成形型を型閉めし、前記第1成形型によって前記第1コイルエンド部を覆う工程と、
    前記第1成形型の前記第1型部と前記ステータの前記第1端面とで囲まれ構成される第1キャビティ内に樹脂材を供給して、前記第1キャビティ内で前記樹脂材を固化させて成形体である前記冷媒入口部材を得る工程と、
    前記第1成形型を前記ステータの前記第1端面から離脱させ型開きした後、前記第1空間形成部の少なくとも一部を除去し、前記供給通路を得る工程と、
    を有し、
    前記第2モールド工程は、
    前記第2コイルエンド部の軸方向端部に、前記排出通路を形成するための第2空間形成部を配置すると共に、前記第2コイルエンド部の外面を第2シール部材で囲む工程と、
    前記ステータの前記第2端面に対して第2型部を有した第2成形型を型閉めし、前記第2成形型によって前記第2コイルエンド部を覆う工程と、
    前記第2成形型の前記第2型部と前記ステータの前記第2端面とで囲まれ構成される第2キャビティ内に樹脂材を供給して、前記第2キャビティ内で前記樹脂材を固化させて成形体である前記冷媒出口部材を得る工程と、
    前記第2成形型を前記ステータの前記第2端面から離脱させ型開きした後、前記第2空間形成部の少なくとも一部を除去し、前記排出通路を得る工程と、
    を有する、回転電機の製造方法。
  6. 請求項4又は5記載の回転電機の製造方法において、
    前記第1モールド工程は、前記冷媒入口部材が成形された後、前記冷媒入口部材の内部と外部とを連通させる工程を有し、
    前記第2モールド工程は、前記冷媒出口部材が成形された後、前記冷媒出口部材の内部と外部とを連通させる工程を有する、回転電機の製造方法。
  7. 請求項5記載の回転電機の製造方法において、
    前記第1空間形成部は、加熱によって溶融するロウ材から円環状に形成された第1中子部材であり、
    前記第2空間形成部は、加熱によって溶融するロウ材から円環状に形成された第2中子部材であり、
    前記第1モールド工程は、前記第1コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第1中子部材を配置した状態で前記第1キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程と、前記冷媒入口部材を成形した後に、前記第1中子部材を溶融して前記冷媒入口部材の内部から前記第1中子部材を除去する工程とを有し、
    前記第2モールド工程は、前記第2コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第2中子部材を配置した状態で前記第2キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程と、前記冷媒出口部材を成形した後に、前記第2中子部材を溶融して前記冷媒出口部材の内部から前記第2中子部材を除去する工程とを有する、回転電機の製造方法。
  8. 請求項5記載の回転電機の製造方法において、
    前記第1空間形成部は、円環状であり樹脂材から中空に形成された第1通路形成部材であり、
    前記第2空間形成部は、円環状であり樹脂材から中空に形成された第2通路形成部材であり、
    前記第1モールド工程は、前記第1コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第1通路形成部材を固定した状態で前記第1キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程を有し、前記第1通路形成部材内に前記供給通路が形成され、
    前記第2モールド工程は、前記第2コイルエンド部の前記軸方向端部に前記第2通路形成部材を固定した状態で前記第2キャビティ内に前記樹脂材を供給する工程を有し、前記第2通路形成部材内に前記排出通路が形成される、回転電機の製造方法。
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