JP7828211B2 - 泥水特性測定装置 - Google Patents

泥水特性測定装置

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Description

本発明は、泥水特性測定装置に関する。
泥水式のシールド掘削機を用いたトンネル掘削においては、泥水を流す管が詰まったり、切羽が崩壊したりしてしまうことを防止するために、泥水の粘性を所定範囲内に保つことが重要である。
このため、従来、シールド掘削機と地上に設けられた泥水処理プラントとの間を循環する泥水の粘性を測定するための各種技術が提案されている。
例えば、特許文献1,2には、泥水の差圧を利用して、泥水のファンネル粘度をリアルタイムで測定する装置について記載されている。さらに、特許文献2には、測定した泥水のファンネル粘度から、泥水の降伏値をリアルタイムで求める手法も記載されている。
特許第2673039号公報 特許第3126626号公報
引用文献2では、測定された差圧及び流速の比と、記憶手段に予め記憶されている関係データ(予め測定により求められた管路内を流れる泥水の差圧Δh、流速Vの比Δh/Vと粘性との関係データ)とに基づき泥水のファンネル粘度を求めている。また、当該求めた泥水のファンネル粘度に基づき、記憶手段に予め記憶されている関係データ(泥水の粘性と降伏値との関係データ)から泥水の降伏値を求めている。しかしながら、引用文献2では、予め管路内を流れる泥水の差圧△h及び流速Vの関係を、粘性をパラメータとして測定して、当該管路内を流れる泥水の差圧△H,流速V及び粘性の相関関係を表すデータを作製しておき、その後、当該管路内を流れる泥水の差圧△h及び流速Vを実際に測定し、この測定データと予め求められた相関データとを照合することにより、泥水の粘性を測定するものであります。したがって、測定結果(降伏値やファンネル粘度)が泥水性状の変化に対応していないおそれがある。
すなわち、引用文献2において、記憶手段に記憶されている関係データは、泥水の性状を考慮して作成された関係データではないので、正確なファンネル粘度や正確な降伏値を求めることができないおそれがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、泥水の性状にかかわらず泥水の特性(降伏値やファンネル粘度)をリアルタイムで正確に測定できるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
泥水の特性を測定する泥水特性測定装置であって、
測定管部を流れる泥水の流量を所定の設定流量に調整する流量調整手段と、
前記測定管部を流れる泥水の差圧を測定する差圧測定手段と、
前記測定管部を流れる泥水のずり速度及びずり応力を算出する第一算出手段と、
前記測定管部を流れる泥水の降伏値を算出する第二算出手段と、を備え、
前記設定流量は、複数設けられており、
前記第一算出手段は、前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度及び前記ずり応力を、前記差圧測定手段によって測定された差圧に基づいて算出し、
前記第二算出手段は、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度及び前記ずり応力に基づいて流動曲線を取得し当該取得した流動曲線から前記降伏値を算出することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の泥水特性測定装置において、
泥水の流動曲線と粘性の関係を示す相関式を予め記憶する記憶手段と、
前記測定管部を流れる泥水の粘性を算出する粘性算出手段と、を備え、
記粘性算出手段は、前記記憶手段に記憶されている相関式と、前記第二算出手段によって取得された流動曲線と、に基づいて前記測定管部を流れる泥水の粘性を算出することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載の泥水特性測定装置において、
前記第二算出手段は、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり応力を所定の補正係数を用いて補正した補正ずり応力と、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度と、に基づいて前記降伏値を算出することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、
請求項1~3のいずれか一項に記載の泥水特性測定装置において、
前記設定流量は、前記測定管部を流れる泥水が層流を形成する流量であることを特徴とする。
本発明によれば、泥水の性状にかかわらず泥水の特性(降伏値やファンネル粘度)をリアルタイムで正確に測定することができる。
本発明の実施形態に係る掘削システムを示すブロック図である。 図1の掘削システムが備える泥水処理プラントの一部を示すブロック図である。 図2の泥水処理プラントが備える泥水特性測定装置の電気的構成を示すブロック図である。 泥水特性測定装置を用いた測定によって得られるデータの一例を示すグラフである。 泥水特性測定装置が格納するデータの一例を示すグラフである。 測定結果の表示例を示す図である。 (a)は泥水特性測定処理の一例を示すフローチャートであり、(b)は設定流量の一例を示す図である。 補正ずり応力を説明するための図である。 補正ずり応力を説明するための図である。 補正ずり応力を説明するための図である。 補正ずり応力を説明するための図である。 補正ずり応力を説明するための図である。 補正ずり応力を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施形態や図面に記載されたものに限定されるものではない。
〔1.掘削システム〕
初めに、本実施形態に係る掘削システム100の概略構成について説明する。
図1は掘削システム100を示すブロック図である。
本実施形態に係る掘削システム100は、泥水式シールド工法に用いられるものであり、図1に示すように、シールド掘削機1と、泥水処理プラント2と、送泥部3と、排泥部4と、中央制御室5と、を備えている。
(シールド掘削機)
シールド掘削機1は、地盤Gの中に配置されている。シールド掘削機1は、本体11と、カッターヘッド12と、を備えている。
本体11は、泥水が充填されるチャンバー(図示省略)と、カッターヘッド12を回転させるためのカッター回転機構(図示省略)と、シールド掘削機1を前進させるための推進機構(図示省略)と、を備えている。
カッターヘッド12は、本体11の前端に回転可能に設けられており、本体11のカッター回転機構が駆動することによって回転するようになっている。
(泥水処理プラント)
泥水処理プラント2は、地上に配置されている。泥水処理プラント2は、一次処理部21と、調整槽22と、泥水特性測定装置200と、を備えている。
一次処理部21は、シールド掘削機1から送られてきた土砂成分を多く含む掘削後の泥水から、例えばふるいにかけることにより、粒度の大きい礫や砂を分離するよう構成されている。また、一次処理部21は、礫や砂を分離した後の泥水を調整槽22へ送るよう構成されている。
調整槽22は、一次処理部21から送られてきた泥水(礫や砂が分離した後の泥水)を一時的に貯留しておくものである。この調整槽22に貯留されている泥水に作業者が水道水や増粘剤を添加することで、泥水の粘性等が調整される。また、調整槽22は、貯留している泥水の一部を泥水特性測定装置200へ送るよう構成されている。
泥水特性測定装置200は、シールド掘削機1と泥水処理プラント2との間を循環する泥水(ここでは、調整槽22に貯留されている泥水)の特性として、ファンネル粘度や降伏値(イールドバリュー)等を測定するよう構成されている。泥水特性測定装置200の詳細については後述する。
(送泥部)
送泥部3は、送泥管31と、送泥ポンプ32等と、を備えている。
送泥管31は、泥水処理プラント2の調整槽22から、シールド掘削機1のチャンバーへと続いている。
送泥ポンプ32は、調整槽22から調整後の泥水を汲み上げて、その泥水を、送泥管31を介してシールド掘削機1のチャンバーへ送り込むよう構成されている。
(排泥部)
排泥部4は、排泥管41と、排泥ポンプ42等と、を備えている。
排泥管41は、シールド掘削機1のチャンバーから、泥水処理プラント2の一次処理部
21へと続いている。
排泥ポンプ42は、シールド掘削機1のチャンバー内に溜まっている泥水を、排泥管41を介して一次処理部21へ送り込むよう構成されている。
(中央制御装置)
中央制御室5は、表示部51や、図示しない制御装置、操作部等を備えている。
中央制御室5の制御装置は、カッターヘッド12の回転速度、シールド掘削機1の推進速度、シールド掘削機1のチャンバー内の泥水圧(送泥ポンプ32の送泥量、排泥ポンプ42の排泥量)等を制御するよう構成されている。
中央制御室5の表示部51は、制御対象の状況(各種数値等)を表示するよう構成されている。
なお、図1には、地上に配置された中央制御室5を例示したが、中央制御室5は地盤Gの中(シールド掘削機1の後方等)に配置されていてもよい。
(掘削システムの動作)
以上のように構成された本実施形態に係る掘削システム100においては、中央制御室5の制御に基づいて送泥ポンプ32及び排泥ポンプ42が稼働することによって、シールド掘削機1のチャンバーに泥水が充填されるとともに、当該チャンバー内の泥水圧が切羽から受ける土圧よりも高くなるよう調節される。
そして、中央制御室5の制御に基づいてカッターヘッド12が前進しながら回転することによって、切羽が掘削され、発生した土砂がチャンバー内に取り込まれ、掘削後の泥水として排泥管41を通って地上に排出される。地上に排出された掘削後の泥水は、一次処理部21において礫や砂が分離され、分離後の泥水として調整槽22へ送られる。分離後の泥水は、調整槽22において粘性等の調整が行われ、調整後の泥水として送泥管31を通ってシールド掘削機1のチャンバーへ送られる。
これらの動作が繰り返されることによって、地盤Gの中にトンネルTが形成されていく。
〔2.泥水特性測定装置〕
次に、掘削システム100の泥水処理プラント2が備える泥水特性測定装置200の詳細について説明する。
図2は泥水処理プラント2の一部を示すブロック図であり、図3は泥水特性測定装置200の電気的構成を示すブロック図である。
(泥水特性測定装置の構成)
泥水特性測定装置200は、図1~3に示すように、測定部6と、制御部7と、を備えている。
測定部6は、図2に示すように、給液ポンプ61と、サンドセパレータ62と、給液管部63と、測定器64と、洗浄ポンプ65と、排液管部66と、サンプリング管部67と、を備えている。
給液ポンプ(サンプリングポンプ)61は、調整槽22内の泥水を、サンプリング管61a及びサンドセパレータ62を介して給液管部63へ送り込むよう構成されている。また、給液ポンプ61は、後述する流量制御部71bによる制御に基づいて、給液管部63及びその後に続く測定器64(測定管部641)を流れる泥水の流量を調整することが可能となっている。
サンドセパレータ62は、サンプリング管61aを経由して送られてきた泥水から、例えばサイクロン方式を用いて、粒度の小さい砂を分離するよう構成されている。これにより、測定器64の流路(測定管部641の管内)に砂分が入り込むことを防止可能となっている。
給液管部63は、サンドセパレータ62から測定器64へと続く給液管631と、給液管631を流れる泥水の圧力を測定する圧力計632と、を備えている。
測定器64は、測定管部641と、バルブ642と、流量計643と、第一圧力計644と、第二圧力計645と、を備えている。
測定管部641は、第一管部641aと、第二管部641bと、第三管部641cと、を有している。
第一管部641aは、給液管部63から第二管部641bの入口へと続いている。
第三管部641cは、第二管部641bの出口から排液管部66へと続いている。
第二管部641bは、第一管部641aと第三管部641cとを接続している。
本実施形態の測定管部641(第一管部641a、第二管部641b、第三管部641c)は、透明材料で形成されている。したがって、管内に泥が付着し始めても、それをすぐに発見することが可能となっている。
なお、本実施形態では、測定管部641として、透明な塩化ビニル製のパイプを用いるが、これに限定されず、透明材料はアクリル等であってもよい。
また、本実施形態では、第二管部641bとして直線管を用いるが、これに限定されず、第二管部641bは、例えばU字状に形成された曲線管であってもよい。第二管部641bとして曲線管を用いることで、測定器64の小型化が可能となる。
また、本実施形態では、測定管部641(第一管部641a、第二管部641b、第三管部641c)の管内径を13Aとしている。
管内径を13Aとしている理由は、以下のとおりである。
管内摩擦圧力損失ΔP(第一圧力計644の測定値と第二圧力計645の測定値との差分に相当)は、下記式(1)を用いて算出することができる。
ΔP=λ×(L/d)×{(ρ×u2)/2}・・・(1)
ただし、λ:管内摩擦係数、L:管長(m)、d:管内径(m)、ρ:流体密度(kg/m3)、u:平均流速(m/sec)
この式(1)は、管内摩擦圧力損失ΔPが管内径dに反比例することを示している。すなわち、管内径dを大きくしすぎると、式(1)によって算出される管内摩擦圧力損失ΔPが小さくなりすぎてしまう(泥水のファンネル粘度や降伏値を求めることが困難になってしまう)。そうならないようにするためには、管長L(第一圧力計644から第二圧力計645までの距離)を長くするか、給液ポンプ61を大型化して平均流速uを上げなければならない。しかし、このようにすると泥水特性測定装置200が大型化してしまう。このような理由に鑑み、本実施形態では、管内径dを、市販の塩化ビニル管の最小管内径である13A(d≒13mm)としている。無論、管内径dは13Aに限定されるものではない。
第一圧力計644は、第一管部641aの出口側(第二管部641b側)に設けられている。第一圧力計644は、第一管部641aを流れる泥水の圧力を測定するよう構成されている。
第二圧力計645は、第三管部641cの入口側(第二管部641b側)に設けられている。第二圧力計645は、第三管部641cを流れる泥水の圧力を測定するよう構成されている。
すなわち、第一圧力計644は、測定管部641を流れる泥水の圧力を、当該測定管部641の上流側において測定するようになっている。また、第二圧力計645は、測定管部641を流れる泥水の圧力を、当該測定管部641の下流側において、すなわち第一圧力計644よりも下流において測定するようになっている。
本実施形態では、管長L(第一圧力計644から第二圧力計645までの距離)を2mとしているが、これに限定されるものではない。
バルブ642は、第一管部641aの入口側(給液管部63側)に設けられている。バルブ642は、後述する流量制御部71bによる制御に基づいて、測定管部641を流れる泥水の流量を調整することが可能となっている。本実施形態では、バルブ642として、精密な流量制御が可能なバルブ(例えば電動比例制御バルブ)を用いる。
流量計643は、第一管部641aの中間部(バルブ642と第一圧力計644との間)に設けられている。流量計643は、測定管部641を流れる泥水の流量を測定するよう構成されている。本実施形態では、流量計643として、管外から流量測定が可能な流量計(例えば電磁流量計)を用いる。
なお、流量計643は、第二管部641bや第三管部641cに設けられていてもよい。
洗浄ポンプ65は、清水槽65a内の水(洗浄水)を、洗浄水管65bを介して測定器64へ送り込むよう構成されている。これにより、測定器64の内部、具体的には測定管部641の管内を洗浄できるようになっている。
洗浄水管65bは、第一管部641aの中間部(バルブ642と流量計643との間)から枝分かれして、清水槽65a内の洗浄ポンプ65まで続いている。洗浄水管65bの出口側(測定器64側)には、バルブ65b1が設けられている。このバルブ65b1は、後述する洗浄制御部71eによる制御に基づいて、開閉するよう構成されている。
測定器64の測定対象は泥水であるので、測定器64の流路(測定管部641の管内)に砂分やシルト粘土分等が蓄積して測定結果に影響するおそれがある。よって、本実施形態では、タイマー設定により定期的に洗浄水を通して測定器64の流路を洗浄する洗浄工程を設けて、測定器64の流路に砂分やシルト粘土分等が蓄積することを防止している。
排液管部66は、背圧調整筒661と、測定器64の出口(第三管部641c)から背圧調整筒661へと続く第一排液管662と、背圧調整筒661から調整槽22へと続く第二排液管663と、背圧調整筒661内の泥水の温度を測定する温度センサ664と、を備えている。排液管部66に背圧調整筒661を設けることによって、測定管部641(細管部)に一定の背圧がかかるので、測定管部641の管内(細管内部)が陰圧になることを防止可能となっている。
サンプリング管部67は、第三管部641cの中間部から枝分かれし、先端が吐出口になっている。
制御部7は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)71と、図示しないRAM(Random Access Memory)と、記憶部72と、を備えている。
CPU71は、記憶部72に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、泥水特性測定装置200各部の動作を集中制御するようになっている。
記憶部72は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成されている。記憶部72は、CPU71が実行する各種プログラム等を記憶している。
CPU71は、機能毎に、差圧演算部71aと、流量制御部71bと、降伏値演算部71cと、粘性演算部71dと、洗浄制御部71eと、に分かれている。
差圧演算部71aは、第一圧力計644が測定した上流側圧力値及び第二圧力計645が測定した下流側圧力値を取得して、差圧(上流側圧力値と下流側圧力値の差分)を算出する。
流量制御部71bは、流量計643が測定した泥水の流量を取得する。また、流量制御
部71bは、測定管部641を流れる泥水の流量が所定の設定流量となるように、給液ポンプ61及びバルブ642の動作を制御する。
本実施形態では、設定流量として、第一設定流量、第二設定流量、第三設定流量、第四設定流量の4つが設けられている。また、本実施形態では、測定管部641の管内での乱流域による影響を考慮し、測定管部641の管内径と設定流量の組合せを、層流域となるような組合せとしている。具体的には、現場施工で想定される泥水(安定液)性状を考慮したラボテストを実施し、測定管部641の管内径が13Aである場合、設定流量が2~14L/minであれば、層流域となることを確認した。よって、本実施形態では、第一設定流量を2.00L/minとし、第二設定流量を6.00L/minとし、第三設定流量を10.00L/minとし、第四設定流量を14.00L/minとする。なお、第一~第四設定流量は、これに限られるものではなく、測定管部641を流れる泥水が層流を形成する流量(例えばレイノルズ数<2000以下となる流量)であればよい。
また、本実施形態では、流量の微量な変化や脈動が最終の測定結果(見掛粘度や換算ファンネル粘度)に影響を与えないよう、バルブ642として、精密な流量制御が可能なバルブ(例えば電動比例制御バルブ)を用いるとともに、流量計643として、管内での流量や圧力に影響を与えないよう、管外から流量測定が可能な流量計(例えば電磁流量計)を用いる。そして、流量制御部71bは、リアルタイムで流量を監視しながらフィードバック制御を行って、誤差±0.01L/min以内の精度で流量をコントロールするよう構成されている。
降伏値演算部71cは、測定管部641を流れる泥水の流量が第一設定流量である場合のずり速度及びずり応力と、第二設定流量である場合のずり速度及びすり応力と、第三設定流量である場合のずり速度及びずり応力と、第四設定流量である場合のずり速度及びすり応力と、を算出する。
ずり速度γは、流量及び測定管部641の断面積(細管内の断面積)から算出することができる。具体的には、ずり速度γは、下記式(2)を用いて算出することができる。
γ=(4Q)/(π×R3)・・・(2)
ただし、Q:流量(m3/sec)、R:管内半径(m)
また、ずり応力fは、式(2)を用いて算出したずり速度γ及びポアズイユ式によって算出した粘度ηから算出することができる。具体的には、ずり応力fは、下記式(3)を用いて算出することができる。
f=γ×η・・・(3)
粘度ηは、測定管部641の寸法(管内半径や管長)、差圧、及び流量からポアズイユ式によって算出することができる。具体的には、粘度ηは、下記式(4)を用いて算出することができる。
η=((π×R4)/8L)×(ΔP/Q)・・・(4)
ただし、R:管内半径(m)、L:管長(m)、ΔP:差圧(Pa)、Q:流量(m3/sec)
したがって、ずり応力fは、下記式(5)を用いて表すことができる。
f=(R×ΔP)/(2L)・・・(5)
ただし、R:管内半径(m)、ΔP:差圧、L:管長(m)
そして、降伏値演算部71cは、図4に示すように、算出した各流量におけるずり速度及びずり応力に基づいて、測定管部641を流れる泥水のずり速度とずり応力の関係を示す関係式(y=ax+b)を算出する。具体的には、図4は、横軸をずり速度、縦軸をずり応力として、各流量における算出データ(ずり速度,ずり応力)をそれぞれプロットした図である。図4に示すように、ずり速度とずり応力との間には直線的な関係があるので、この関係式を表す一次関数(y=ax+b)を最小二乗法によって求める。すなわち、
4点の算出データ(ずり速度,ずり応力)を結ぶ流動曲線を直線(y=ax+b)で近似する式を最小二乗法によって求める。
その後、降伏値演算部71cは、算出した関係式(y=ax+b)におけるxに「0」を代入した時のy値を、測定管部641を流れる泥水の降伏値(イールドバリュー)として算出する。すなわち、算出した関係式(y=ax+b)におけるy切片(b)の値が、測定管部641を流れる泥水の降伏値となる。また、算出した関係式(y=ax+b)における係数a,bは、粘性演算部71dが測定管部641を流れる泥水のファンネル粘度を算出する際に使用される。
粘性演算部71dは、降伏値演算部71cによって算出された関係式(y=ax+b)と、記憶部72に予め記憶されている関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)と、に基づいて測定管部641を流れる泥水のファンネル粘度(換算ファンネル粘度)を算出する。
記憶部72には、例えば図5(a)(b)に示すような、複数種類の泥水を用いて計測した各泥水における実測データ(面積,ファンネル粘度)と、これらの実測データから求めた関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)と、が予め記憶されている。
具体的には、性状等が異なる複数種類の泥水を用意し、測定器64(細管粘度計)の差圧から直線回帰により流動曲線(y=ax+b)を求め、流量ゼロから最大流量(ここでは第四設定流量(14L/min))に相当するずり速度までの積分値(面積)を算出するとともに、ファンネル粘度計を用いて実測ファンネル粘度を計測した。また、水のファンネル粘度を18.5秒と設定した。そして、図5(a)に示すように、泥水の積分値(面積)と、当該泥水の実測ファンネル粘度と、を対応付けた実測データ(面積,ファンネル粘度)を作成した。このようにして作成された実測データが、予め記憶部72に格納されている。
ここで、流量ゼロから最大流量に相当するずり速度までの積分値(面積)xは、下記式(6)を用いて表すことができる。
x=b×q+(a×q2)×0.5・・・(6)
ただし、a及びbは、流動曲線(y=ax+b)の係数a,bであり、qは、最大流量(14L/min)を設定した時に実測された最大流量(流量計643によって測定された最大流量)である。
本実施形態では、計算を簡単にするため、式(6)に示すように、ずり速度に替えて流量q(L/min)を採用した。流量qからずり速度は線形計算で求められるため、ずり速度に替えて流量qを採用しても、ファンネル粘度計算式の係数とも線形の関係にあることより、換算式の係数が異なるのみで本質的な差違はなくなる。式(6)を用いて算出される積分値は、流動曲線を示す直線(y=ax+b)とx軸とy軸とで囲まれた台形の面積に相当する。
さらに、図5(b)に示すように、計測した各泥水における面積及びファンネル粘度に基づいて、泥水の面積とファンネル粘度の関係を示す関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)を算出した。具体的には、図5(b)は、横軸を面積、縦軸をファンネル粘度として、各泥水における実測データ(面積,ファンネル粘度)をそれぞれプロットした図である。図5(b)に示すように、面積とファンネル粘度の関係は三次関数で近似できるので、この関係式を表す三次関数(y=Ax3+Bx2+Cx+D)を最小二乗法によって求めた。このようにして求めた関係式が、予め記憶部72に格納されている。
そして、粘性演算部71dは、予め記憶部72に記憶されている関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)と、降伏値演算部71cによって算出された関係式(y=ax+b)と、に基づいて測定管部641を流れる泥水のファンネル粘度を算出する。具体的には、粘性演算部71dは、まず、降伏値演算部71cによって算出された関係式(y=ax+
b)から係数a,bを抽出し、式(6)を用いて、測定管部641を流れる泥水の面積x、すなわち流量ゼロから最大流量(ここでは第四設定流量(14L/min))に相当するずり速度までの積分値(面積)を算出する。次いで、記憶部72に予め記憶されている関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D、具体的には例えばy=17.9824+0.0687427x-0.000166907x2+1.79306×10-73)におけるxに、当該算出した面積xを代入した時のy値を、測定管部641を流れる泥水のファンネル粘度(換算ファンネル粘度)として算出する。
流量制御部71bは、算出した流量を中央制御室5へ送信する。また、差圧演算部71aは、第一圧力計644から取得した上流側圧力値と、第二圧力計645から取得した下流側圧力値と、これらから算出した差圧と、を中央制御室5へ送信する。また、降伏値演算部71cは、算出したずり速度、ずり応力、及び見掛粘度(粘度η)を中央制御室5へ送信する。これにより、図6に示すように、流量制御部71b、差圧演算部71a、降伏値演算部71cから送信された情報が、中央制御室5の表示部51にリアルタイムで表示される。
また、降伏値演算部71cは、各流量における算出データ(ずり速度,ずり応力)と、算出した関係式(y=ax+b)と、測定結果(降伏値)と、を中央制御室5へ送信する。これにより、測定結果(降伏値)とともに、図4に示すようなグラフが中央制御室5の表示部51にリアルタイムで表示される。
また、粘性演算部71dは、測定結果(ファンネル粘度)を中央制御室5へ送信する。これにより、測定結果(ファンネル粘度)が中央制御室5の表示部51にリアルタイムで表示される。あるいは、粘性演算部71dは、記憶部72に予め記憶されている実測データ(面積,ファンネル粘度)及び関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)と、測定結果(ファンネル粘度)と、を中央制御室5へ送信するようにしてもよい。これにより、測定結果(ファンネル粘度)とともに、図5(b)に示すようなグラフが中央制御室5の表示部51にリアルタイムで表示される。
洗浄制御部71eは、洗浄ポンプ65の動作を制御して、定期的に清水槽65a内の水(洗浄水)を測定管部641へ流し込むようになっている。また、洗浄制御部71eは、バルブ65b1を制御して、例えば、洗浄開始時(洗浄ポンプ65の稼働開始前)にバルブ65b1を閉状態から開状態に切り替え、洗浄終了時(洗浄ポンプ65の稼働終了後)にバルブ65b1を開状態から閉状態に切り替えるようになっている。
(泥水特性測定処理)
図7(a)は、泥水特性測定装置200が実行する泥水特性測定処理の一例を示すフローチャートであり、図7(b)は、変数Nに対応する設定流量の一例を示す図である。
図7(a)に示すように、泥水特性測定装置200のCPU71は、まず、変数Nに初期値「4」を設定する(ステップS1)。
次いで、CPU71(流量制御部71b)は、バルブ642を閉状態から開状態へと切り替えた後、給液ポンプ61及びバルブ642を制御して、測定管部641を流れる泥水の流量を、変数Nに対応する設定流量に調整する(ステップS2)。具体的には、図7(b)に示すように、例えば、変数Nが初期値「4」である場合には、測定管部641を流れる泥水の流量が第四設定流量である14.00L/minとなるように、給液ポンプ61及びバルブ642の動作を制御する。また、例えば、変数Nが「2」である場合には、測定管部641を流れる泥水の流量が第二設定流量である6.00L/minとなるように、給液ポンプ61及びバルブ642の動作を制御する。
次いで、CPU71は流量安定待ち時間(例えば1分)を設定して、流量安定待ち時間が経過したか否か判断する(ステップS3)。流量安定待ち時間が経過すると(ステップ
S3;Yes)、CPU71は、測定時間(例えば2分)を設定して、測定時間が経過したか否か判断する(ステップS4)。測定時間が経過すると(ステップS4)、CPU71(流量制御部71b)は、バルブ642を開状態から閉状態へと切り替える。
そして、CPU71(差圧演算部71a)は、測定時間の間に第一圧力計644及び第二圧力計645によって測定された圧力値から、差圧を算出する(ステップS5)。
次いで、CPU71(降伏値演算部71c)は、ステップS5で算出した差圧等に基づいて、ずり速度及びずり応力を算出する(ステップS6)。
次いで、CPU71は、変数Nを-1更新して(ステップS7)、変数Nが0であるか否か判断し(ステップS8)、変数Nが0でない場合(ステップS8;No)には、次回測定待ち時間(例えば30秒後)を設定し、次回測定待ち時間が経過すると、ステップS2の処理へ移行する。
また、変数Nが0である場合(ステップS8;Yes)には、CPU71(降伏値演算部71c)は、変数Nが「4」である場合にステップS6で算出されたずり速度及びずり応力と、変数Nが「3」である場合にステップS6で算出されたずり速度及びずり応力と、変数Nが「2」である場合にステップS6で算出されたずり速度及びずり応力と、変数Nが「1」である場合にステップS6で算出されたずり速度及びずり応力と、に基づいて測定管部641を流れる泥水のずり速度とずり応力の関係を示す関係式(y=ax+b)を求め、当該求めた関係式から泥水の降伏値(イールドバリュー)を算出する(ステップS9)。
次いで、CPU71(粘性演算部71d)は、ステップS10で求めた関係式(y=ax+b)から係数a,bを抽出し、式(6)を用いて、測定管部641を流れる泥水の面積xを算出し、この算出した面積xを、記憶部72に予め記憶されている関係式(例えば図5(b)に示す三次関数(具体的にはy=17.9824+0.0687427x-0.000166907x2+1.79306×10-73)に代入して、ファンネル粘度を算出する(ステップS10)。
この泥水特性測定処理を連続的に行うことによって、泥水の特性(降伏値やファンネル粘度)をリアルタイムで測定することができる。
なお、泥水特性測定処理においては、例えば変数Nが0であると判断した場合(ステップS8;Yes)の後に、測定管部641の管内を洗浄するようにしてもよい。この場合、CPU71(洗浄制御部71e)が、洗浄ポンプ65等を制御して、測定管部641の管内を洗浄することとなる。具体的には、バルブ642が閉状態となるまで待機するバルブ閉待ち時間(例えば10秒)を設定し、バルブ閉待ち時間が経過すると、バルブ65b1を閉状態から開状態へと切り替える。そして、洗浄ポンプ65の稼働を開始するとともに洗浄時間(例えば10秒)を設定し、洗浄時間が経過すると、洗浄ポンプ65の稼働を終了して、バルブ65b1を開状態から閉状態へと切り替える。
また、泥水特性測定装置200では、泥水特性測定処理の繰り返し回数を設定することも可能であるし、泥水特性測定処理を繰り返して実行する場合に泥水特性測定処理を終了してから次の泥水特性測定処理を開始するまでの待機時間を設定することも可能である。
〔3.効果〕
以上説明してきた本実施形態に係る泥水特性測定装置200によれば、測定管部641を流れる泥水の流量を所定の設定流量に調整する流量調整手段(給液ポンプ61、バルブ642、流量制御部71b)と、測定管部641を流れる泥水の差圧を測定する差圧測定手段(第一圧力計644、第二圧力計645、差圧演算部71a)と、測定管部641を流れる泥水のずり速度及びずり応力を算出する第一算出手段(降伏値演算部71c)と、測定管部641を流れる泥水の降伏値(イールドバリュー)を算出する第二算出手段(降伏値演算部71c)と、を備えている。そして、前記設定流量は、複数設けられており、
第一算出手段は、複数の設定流量それぞれに対応するずり速度及びずり応力を、差圧測定手段によって測定された差圧に基づいて算出し、第二算出手段は、第一算出手段によって算出された複数の設定流量それぞれに対応するずり速度及び前記ずり応力に基づいて、降伏値を算出するよう構成されている。
すなわち、実測値(測定管部641を流れる泥水の差圧)に基づいて、測定管部641を流れる泥水のずり速度及びずり応力を算出し、当該算出結果に基づいて降伏値を算出するので、泥水の性状を考慮した降伏値の測定を行うことができる。したがって、泥水の性状にかかわらず泥水の特性(降伏値)をリアルタイムで正確に測定することができるので、例えば、泥水の性状が急変した場合でも、泥水の特性(降伏値)をリアルタイムで正確に測定することが可能となる。
なお、本実施形態では、設定流量として、4つの設定流量(2.00L/min(第一設定流量)、6.00L/min(第二設定流量)、10.00L/min(第三設定流量)、14.00L/min(第四設定流量))を設けたが、これに限られるものではない。設定流量は、測定管部641を流れる泥水が層流を形成する流量(例えばレイノルズ数<2000以下となる流量。すなわち2~14L/min)であればよい。また、設定流量の数も複数であれば、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
また、本実施形態に係る泥水特性測定装置200によれば、泥水の流動曲線と粘性の関係を示す相関式(関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D))を予め記憶する記憶手段(記憶部72)と、測定管部641を流れる泥水の粘性(ファンネル粘度)を算出する粘性算出手段(粘性演算部71d)と、を備えている。そして、記憶手段に記憶されている相関式は、性状が異なる複数種類の泥水を用いて求めた式であり、第二算出手段(降伏値演算部71c)は、第一算出手段(降伏値演算部71c)によって算出された複数の設定流量それぞれに対応するずり速度及びずり応力に基づいて流動曲線(y=ax+b)を取得し、当該取得した流動曲線から降伏値を算出し、粘性算出手段は、記憶手段に記憶されている相関式と、第二算出手段によって取得された流動曲線(具体的には、第二算出手段によって取得された流動曲線を示す直線とx軸とy軸とで囲まれた台形の面積)と、に基づいて測定管部641を流れる泥水の粘性(ファンネル粘度)を算出するよう構成されている。
すなわち、実測値(測定管部641を流れる泥水の差圧)に基づいて、測定管部641を流れる泥水のずり速度及びずり応力を算出し、当該算出結果に基づいて流動曲線を取得し、実測値(測定管部641を流れる泥水の差圧)から求めた流動曲線と、予め求めた相関式と、に基づいて粘性を算出するので、泥水の性状を考慮した粘性(ファンネル粘度)の測定を行うことができる。したがって、泥水の性状にかかわらず泥水の特性(ファンネル粘度)をリアルタイムで正確に測定することができるので、例えば、泥水の性状が急変した場合でも、泥水の特性(ファンネル粘度)をリアルタイムで正確に測定することが可能となる。
また、本実施形態に係る泥水特性測定装置200によれば、前記設定流量は、測定管部641を流れる泥水が層流を形成する流量であるので、管内抵抗等の影響がなく、泥水の特性(降伏値やファンネル粘度)を正確に測定することができる。
なお、設定流量の数は、第一~第四設定流量の4つに限定されず、複数であれば適宜変更可能である。
また、泥水特性測定装置200の測定対象は、泥水式のシールド掘削機で用いる泥水に限定されず、例えば、地中連続壁工法や場所打ち杭等に用いる泥水(安定液)でもよい。すなわち、泥水特性測定装置200は、地中連続壁や場所打ち杭等に用いる泥水(安定液)の品質管理にも適用できる。その場合には、泥水式シールド工法の調整槽22と同様に、地中連続壁や場所打ち杭等で使用する回収槽や良液槽、循環槽など、送泥前の泥水(安定液)の一部を、泥水特性測定装置200に送るよう構成する。
また、降伏値演算部71cは、算出した各流量におけるずり応力を、例えば後述する図13に示す補正係数を用いて補正した補正ずり応力と、算出した各流量におけるずり速度と、に基づいて降伏値を算出するようにしてもよい。すなわち、算出した各流量におけるずり速度及び補正ずり応力に基づいて、測定管部641を流れる泥水のずり速度とずり応力の関係を示す関係式(y=ax+b)を算出するようにしてもよい。ずり応力を補正することによって、泥水の特性(降伏値、ファンネル粘度)をより正確に測定することが可能となる。
以下に、ずり応力の補正について説明する。
(ずり応力の補正)
測定器64(細管粘度計)での測定に使用する泥水を、測定器64での測定時間中にB型粘度計とVGメーターで計測し、その計測値より流動曲線(実測流動曲線)を求めておく。この段階において、B型粘度計で計測されるズリ速度の範囲と、VGメーターで計測されるズリ速度の範囲と、の中間のズリ速度領域で流動曲線が直線で近似可能なことが確認した。また、この場合、細管径は13A、流量は14L/min~2L/minとなった。また、この流量の範囲では計測中に「細管内で層流であること」という条件とも一致した。
さらに、降伏値演算部71が算出した各流量におけるずり応力をそれぞれ補正して各流量における補正ずり応力を取得し、当該各流量における補正ずり応力と、降伏値演算部71が算出したずり速度と、に基づいて関係式(y=ax+b)を求めた。そして、この関係式(すなわち、測定器64から求められる流動曲線)が、B型粘度とVGメーターの計測値から求められる流動曲線(実測流動曲線)に一致することを確認した。
具体的には、以下に示すとおりである。
<B型粘度計を用いた計測>
まず、B型粘度計の回転数からずり速度を求める。B型粘度計では、4種類のローター(1,2,3,4号ローター)を用いて、各回転数(6,12,30,60rpm)における粘性(B型粘度)を計測する。また、各回転数に図8(a)に示す換算係数を乗ずることで、各回転数におけるずり速度を求める。図8(b)に、各条件に応じたずり速度を示す。
次いで、各回転数における粘性(B型粘度)と、各回転数におけるずり速度と、に基づいて各回転数におけるずり応力を求める。
60rpmにおけるB型粘度の値N60(mPa s)は、下記式(7)で表すことができる。また、30rpmにおけるB型粘度の値N30(mPa s)は、下記式(8)で表すことができる。
N60=y(A60)/x(A0)・・・(7)
N30=y(B30)/x(B0)・・・(8)
ただし、y(A60)は60rpmにおけるずり応力であり、x(A0)は60rpmにおけるずり速度である。また、y(B30)は30rpmにおけるずり応力であり、x(B0)は30rpmにおけるずり速度である。
すなわち、60rpmにおけるB型粘度に、60rpmにおけるずり速度をかければ、60rpmにおけるずり応力を求めることができる。また、30rpmにおけるB型粘度に、30rpmにおけるずり速度をかければ、30rpmにおけるずり応力を求めることができる。12rpmにおけるずり応力、及び6rpmにおけるずり応力も同様にして求めることができる。なお、ずり速度は前述したようにローター番号と回転数により定まる定数である。
次いで、流動曲線を求める。ずり速度をx軸に、ずり応力をy軸にプロットし、最小二乗法により近似曲線を求めることで、例えば図9に示す流動曲線を描くことができる。ここでは、y=a+b・x1/2で示されるmodfied power Lawモデルで近似式を表した。この流動曲線の勾配と、ずり速度がゼロの値への外挿値からファンネル粘度では感知できない泥水の劣化が早期に判明する。
<VGメーターを用いた計測>
次に、VGメーターの計測値からずり速度とずり応力を求める。VGメーターの各回転数で得られる計測値は、その回転数におけるずり応力である。VGメーターの計測値(ずり応力)の単位はlb/100ft2である(lb=poundforce)。また、回転数とずり速度には、仕様により以下に述べる対応関係がある。したがって、VGメーターの計測値から流動曲線を求めるには、回転数に対応するずり速度を取得するとともに、計測値(ずり応力)をdyne/cm2に単位変換し、x軸をずり速度、y軸をずり応力としてプロットすればよい。さらに、B型粘度計の計測値から得られる低ずり速度領域のずり速度とずり応力の関係を同一グラフにプロットし、近似曲線を求めることによって、全体としての流動曲線(実測流動曲線)を得ることができる。
VGメーター計測時の回転数とずり速度には、図10(a)に示す対応関係がある(API規格より)。
また、VGメーターの計測値(ずり応力)は、1lb=444822dyne、1ft=30.48cmを使用して単位変換することができる。すなわち、444822/(100×30.482)=4.78802であるので、1lb/100ft2=4.788dyne/cm2となる。したがって、VGメーターの計測値(ずり応力)は、例えば図10(b)に示すように単位変換することができる。
<実測流動曲線>
次に、B型粘度計とVGメーターの計測値を合成して流動曲線(実測流動曲線)を求める。
具体的には、まず、測定器64(細管粘度計)で測定中に、B型粘度計とVGメーターを用いて泥水を計測する。次いで、B型粘度計とVGメーターの計測値から、測定器64で測定中の泥水の流動曲線(実測流動曲線)を求める。実測流動曲線の求め方は、前述したとおりである。実際のデータ(B型粘度計とVGメーターの実測流動曲線の一例)を図11に示す。
実測流動曲線はModified Power Law Modelで求めるが、細管粘度計のずり速度流域では直線として近似しうることが判明している。
そして、B型粘度計で計測されるずり速度範囲と、VGメーターで計測されるずり速度範囲と、の中間のずり速度領域で流動曲線が直線で近似可能なことを確認した。また、この場合、細管径は13A、流量は14L/min~2L/minとなった。さらに、この流量の範囲では計測中に「細管内で層流であること」という条件とも一致した。
<ずり応力の補正>
次に、測定器64の降伏値演算部71が算出した各流量におけるずり応力を補正する。
具体的には、まず、上記式(4)に示すように、測定器64の計測値(差圧・流量から換算したずり速度)と定数(配管径・配管長)からポアズイユ式によって各流量(各ずり速度)における粘度を計算し、上記式(3)に示すように、粘度とずり速度からずり応力(測定器64の計測値に基づくずり応力stress)を計算する。
次いで、B型粘度計とVGメーターの計測値から求めた流動曲線(実測流動曲線)から、測定器64のずり速度に相当するずり応力を取得し、当該取得したずり応力(実測流動曲線に基づくずり応力)と、測定器64の計測値に基づくずり応力stressを比較する。一般的に細管粘度計の計測値に基づくずり応力stressの値は、B型粘度計とVGメーターか
ら求められる実測流動曲線に基づくずり応力の値と一致しない場合があるので、これらを一致させるために補正を行う。
測定器64の計測値(測定値)から計算使用値への単位変換は図12(a)に示すように行う。また、計算に使用するデータとその単位を図12(b)に示す。
見掛粘度ηは、下記式(9)を用いて算出できるので、測定器64の計測値に基づくずり応力stressは、下記式(10)を用いて算出することができる。
η=(π・R4・Δp)/(8・l・q)・・・(9)
stress=shear・η
=shear(π・R4・Δp)/(8・l・q)・・・(10)
測定器64(細管粘度計)の計測値から式(10)を用いて求められるずり応力(測定器64の計測値に基づくずり応力stress)を、B型粘度計とVGメーターの計測値から求められるずり応力(実測流動曲線に基づくずり応力)に合致させるために、補正係数αを乗じて、補正ずり応力とする。ここで、下記式(11)に示すように、補正係数αを式(9)で求めた見掛粘度ηに乗ずれば、妥当なηの値を得ることができる。
ずり応力(stress)=ずり速度(shear)・η
=α・shear(π・R4・Δp)/(8・l・q)・・・(11)
また、補正係数αは、例えば図13に示すように設定することができる。
すなわち、測定器64の計測値に基づくずり応力stressに、補正係数αを乗ずることで補正ずり応力を算出することができる。そして、このようにして算出した各流量における補正ずり応力と、各流量におけるずり速度と、に基づいて測定管部641を流れる泥水のずり速度とずり応力の関係を示す関係式(y=ax+b)を算出し、この算出した関係式(流動曲線)が、B型粘度計とVGメーターの計測値から求めた実測流動曲線に一致することを確認した。
<泥水特性測定装置を用いた測定>
次に、測定器64の計測値に基づくずり応力stress(すなわち降伏値演算部71cが算出した各流量におけるずり応力。以下「仮のずり応力」という)を補正する場合における、泥水特性測定装置200による測定手順について説明する。
まず、降伏値演算部71cは、設定された流量と細管の断面積からずり速度を算出する(式(2))。
次いで、降伏値演算部71cは、ハーゲンポアズイユ則により、細管径と長さ、単位時間あたりの流量及び差圧から、その流量(から求められるずり速度)における粘度を算出する(式(4))。
次いで、降伏値演算部71cは、式(2)を用いて算出したずり速度に、式(4)を用いて算出した粘度を乗じて、「仮のずり応力」を算出する(式(3))。
次いで、降伏値演算部71cは、「仮のずり応力」が、B型粘度計とVGメーターから求めた実測流動曲線上のずり速度-ずり応力に対応するように、補正係数αを用いて補正する。具体的には、「仮のずり応力」に補正係数αを乗ずることで補正ずり応力を算出する。
次いで、降伏値演算部71cは、補正ずり応力と、式(2)を用いて算出したずり速度と、のデータセットから最小二乗法により一次近似式(y=ax+b)を求める。この一次近似式は、前述(B型粘度計で計測されるずり速度範囲とVGメーターで計測されるずり速度範囲の中間のずり速度領域で流動曲線が直線で近似可能なことを確認)した直線で近似される流動曲線に相当する。
次いで、降伏値演算部71cは、ずり速度と補正ずり応力から求めた一次近似式(y=ax+b)に基づいて、測定管部641を流れる泥水の降伏値(イールドバリュー)を算出する。具体的には、この一次近似式においてx=0の時、y=bであるが、このbが測定器64(細管粘度計)から求められる降伏値となる。
その後、粘性演算部71dは、降伏値演算部71cが求めた一次近似式(y=ax+b)と、記憶部72に予め記憶されている関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)と、に基づいて測定管部641を流れる泥水のファンネル粘度(換算ファンネル粘度)を算出する。具体的には、ずり速度と補正ずり応力から求めた一次近似式(y=ax+b)に基づいて、流量ゼロから最大流量に相当するずり速度までの積分値(面積)xを算出し(式(6))、算出した面積xを、予め記憶部72に記憶されている関係式(y=Ax3+Bx2+Cx+D)に代入してy値を求める。このyが、測定器64(細管粘度計)から求められる粘性(ファンネル粘度)となる。
61 給液ポンプ(流量調整手段)
71a 差圧演算部(差圧測定手段)
71b 流量制御部(流量調整手段)
71c 降伏値演算部(第一算出手段、第二算出手段)
71d 粘性演算部(粘性算出手段)
72 記憶部(記憶手段)
200 泥水特性測定装置
641 測定管部
642 バルブ(流量調整手段)
644 第一圧力計(差圧測定手段)
645 第二圧力計(差圧測定手段)

Claims (4)

  1. 泥水の特性を測定する泥水特性測定装置であって、
    測定管部を流れる泥水の流量を所定の設定流量に調整する流量調整手段と、
    前記測定管部を流れる泥水の差圧を測定する差圧測定手段と、
    前記測定管部を流れる泥水のずり速度及びずり応力を算出する第一算出手段と、
    前記測定管部を流れる泥水の降伏値を算出する第二算出手段と、を備え、
    前記設定流量は、複数設けられており、
    前記第一算出手段は、前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度及び前記ずり応力を、前記差圧測定手段によって測定された差圧に基づいて算出し、
    前記第二算出手段は、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度及び前記ずり応力に基づいて流動曲線を取得し当該取得した流動曲線から前記降伏値を算出することを特徴とする泥水特性測定装置。
  2. 泥水の流動曲線と粘性の関係を示す相関式を予め記憶する記憶手段と、
    前記測定管部を流れる泥水の粘性を算出する粘性算出手段と、を備え、
    記粘性算出手段は、前記記憶手段に記憶されている相関式と、前記第二算出手段によって取得された流動曲線と、に基づいて前記測定管部を流れる泥水の粘性を算出することを特徴とする請求項1に記載の泥水特性測定装置。
  3. 前記第二算出手段は、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり応力を所定の補正係数を用いて補正した補正ずり応力と、前記第一算出手段によって算出された前記複数の設定流量それぞれに対応する前記ずり速度と、に基づいて前記降伏値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の泥水特性測定装置。
  4. 前記設定流量は、前記測定管部を流れる泥水が層流を形成する流量であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の泥水特性測定装置。
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