以下、本発明の実施形態による建設機械を、クローラ式の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図10を参照しつつ詳細に説明する。なお、実施形態では、油圧ショベルの走行方向を前後方向とし、走行方向と直交する方向を左右方向として説明する。
図1ないし図9は第1の実施形態を示している。図1に示す油圧ショベル1は、前後方向に自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回装置3を介して旋回可能に搭載された上部旋回体4とを備えている。油圧ショベル1の車体は、下部走行体2と上部旋回体4とにより構成されている。下部走行体2は、走行用油圧アクチュエータとしての左走行モータ2Aおよび右走行モータ2Bを有し、左走行モータ2Aによって左クローラ2Cを駆動すると共に右走行モータ2Bによって右クローラ2Dを駆動することにより、不整地等を走行する。上部旋回体4の前側には作業装置5が設けられ、この作業装置5を用いて土砂の掘削作業等が行われる。
作業装置5は、後述する旋回フレーム6の左縦板7Bおよび右縦板7Cに回動可能に取付けられたブーム5Aと、ブーム5Aの先端に回動可能に取付けられたアーム5Bと、アーム5Bの先端に回動可能に取付けられたバケット5Cとを備えている。また、作業装置5を駆動する作業用油圧アクチュエータとして、ブーム5Aを回動させる2本のブームシリンダ5D(ブーム用アクチュエータ)と、アーム5Bを回動させるアームシリンダ5Eと、バケット5Cを回動させるバケットシリンダ5Fとを備えている。
上部旋回体4は、下部走行体2に旋回装置3を介して旋回可能に搭載されている。旋回装置3には、作業用油圧アクチュエータとしての旋回モータ3Aが設けられている。この旋回モータ3Aを回転駆動することにより、上部旋回体4が下部走行体2上で旋回動作を行う。上部旋回体4は、ベースとなる旋回フレーム6を備え、旋回フレーム6には、カウンタウエイト10、エンジン11、油圧ポンプ12、キャブ14、外装カバー18、コントロールバルブ20、電磁弁装置23等が搭載されている。
車体フレームとしての旋回フレーム6は、下部走行体2に旋回装置3を介して取付けられている。図3に示すように、旋回フレーム6は、左右方向の中央部に配置され前後方向に延びるセンタフレーム7と、センタフレーム7の左側に配置された左サイドフレーム8と、センタフレーム7の右側に配置された右サイドフレーム9とにより大略構成されている。
センタフレーム7は、厚肉な平板状の底板7Aと、底板7A上に立設された左縦板7Bおよび右縦板7Cとを有している。左縦板7Bと右縦板7Cとは、左右方向で一定の間隔をもって対向しつつ前後方向に延びている。左縦板7Bと右縦板7Cの前端側には、ブーム取付部7Dおよびブームシリンダ取付部7Eが設けられている。ブーム取付部7Dには、ブーム5Aの基端部(ブームフート部)が上下方向に回動可能にピン結合され、ブームシリンダ取付部7Eには、ブームシリンダ5Dのボトム側が上下方向に回動可能にピン結合されている。一方、左縦板7Bと右縦板7Cの後端側には、カウンタウエイト10が取付けられている。カウンタウエイト10は、作業装置5との重量バランスを保っている。
センタフレーム7には、底板7Aおよび左縦板7Bから左側方に張出す複数の左張出しビーム7Fと、底板7Aおよび右縦板7Cから右側方に張出す複数の右張出しビーム7Gとが設けられている。左張出しビーム7Fの先端には左サイドフレーム8が取付けられ、右張出しビーム7Gの先端には右サイドフレーム9が取付けられている。
左サイドフレーム8は、センタフレーム7の左側に配置されている。左サイドフレーム8は、D字型の断面形状を有する強度に優れたパイプ体を用いて形成されている。左サイドフレーム8は、センタフレーム7から張出した複数の左張出しビーム7Fの先端に取付けられ、センタフレーム7(左縦板7B)に沿って前後方向に延びている。左サイドフレーム8の前端と左縦板7Bとの間には、L字状をなす前側キャブ支持部材8Aが設けられ、左サイドフレーム8の前後方向の中間部と左縦板7Bとの間には、後側キャブ支持部材8Bが設けられている。
右サイドフレーム9は、センタフレーム7の右側に配置されている。右サイドフレーム9は、D字型の断面形状を有する強度に優れたパイプ体を用いて形成され、センタフレーム7から張出した複数の右張出しビーム7Gの先端に取付けられている。右サイドフレーム9は、センタフレーム7(右縦板7C)に沿って前後方向に延びる右フレーム部9Aと、右フレーム部9Aの前端からセンタフレーム7に向けて屈曲した右前フレーム部9Bとを有している。右前フレーム部9Bの先端(左端)は、センタフレーム7の右縦板7Cに連結されている。
センタフレーム7と右サイドフレーム9との間を連結する2本の右張出しビーム7Gには、燃料タンク16および作動油タンク17が搭載される。右フレーム部9Aと右前フレーム部9Bとが交わる右前角部9Cの内側には、底板7Aおよび右サイドフレーム9に溶接等の手段を用いて固定された平板状のバルブ支持板9Dが設けられている。バルブ支持板9Dの上面は、センタフレーム7の底板7Aの上面と同一平面を形成し、バルブ支持板9Dには、コントロールバルブ20および電磁弁装置23等が支持されている。
原動機としてのエンジン11は、カウンタウエイト10の前側に位置して旋回フレーム6に搭載されている。エンジン11は、センタフレーム7の左縦板7Bと右縦板7Cの後端側に、それぞれ防振マウント(図示せず)を介して支持されている。エンジン11は、クランク軸が左右方向に延びる横置き状態で旋回フレーム6に搭載され、油圧ポンプ12およびパイロットポンプ13を回転駆動する(図8参照)。
キャブ14は、旋回フレーム6の前部左側に配置されている。キャブ14は、内部が運転室となったボックス状に形成され、センタフレーム7と左サイドフレーム8との間に設けられた前側キャブ支持部材8Aと後側キャブ支持部材8Bとに、防振マウント(図示せず)を介して支持されている。キャブ14によって画成された運転室内には、オペレータが座る運転席15と、運転席15の前側に配置された後述の左走行用操作装置29および右走行用操作装置30と、運転席15の左右両側に配置された後述の左作業用操作装置31および右作業用操作装置32とが設けられている。
旋回フレーム6の右側には、油圧ポンプ12の前側に位置して燃料タンク16および作動油タンク17が設けられている。これら燃料タンク16および作動油タンク17は、センタフレーム7と右サイドフレーム9との間を連結する2本の右張出しビーム7Gによって支持されている。燃料タンク16内には、エンジン11に供給される燃料が貯留され、作動油タンク17内には、油圧ショベル1に搭載された各種の油圧アクチュエータに供給される作動油が貯留されている。
外装カバー18は、カウンタウエイト10の前側に配置され、エンジン11、油圧ポンプ12、コントロールバルブ20、電磁弁装置23等を覆っている。外装カバー18は、上面カバー18Aと、左側面カバー18Bと、右側面カバー18Cと、右前カバー18Dと、右前側面カバー18Eと、を含んで構成されている。上面カバー18Aは、キャブ14、燃料タンク16および作動油タンク17とカウンタウエイト10との間に配置され、エンジン11、油圧ポンプ12等を上方から覆っている。左側面カバー18Bは、上面カバー18Aの左端部から下方に延び、エンジン11、熱交換器(図示せず)等を左側方から覆っている。右側面カバー18Cは、上面カバー18Aの右端部から下方に延び、油圧ポンプ12等を右側方から覆っている。
右前カバー18Dは、作業装置5の右側に配置され、燃料タンク16および作動油タンク17の前端から右サイドフレーム9の右前フレーム部9Bまで延びている。右前カバー18Dは、右前側面カバー18Eと共にバルブ収容室19を画成し、バルブ収容室19内にはコントロールバルブ20、電磁弁装置23等が収容されている。右前カバー18Dは、バルブ収容室19を前方および上方から覆い、右前カバー18Dの前面には、作業者が上部旋回体4上に登るときの足場となる複数のステップ18Fが設けられている。
開閉カバーとしての右前側面カバー18Eは、右前カバー18Dの右側に配置され、右前カバー18Dと共にバルブ収容室19を画成している。右前側面カバー18Eの後端側は、旋回フレーム6に設けられたサポート部材にヒンジ機構(いずれも図示せず)を介して取付けられている。これにより、右前側面カバー18Eは、ヒンジ機構を支点として前後方向に回動し、バルブ収容室19を開放して電磁弁装置23等を外部に露出させる開位置(図5の位置)と、電磁弁装置23等をバルブ収容室19内に収容する閉位置(図2の位置)との間で移動(開閉)する。
次に、本実施形態に用いられるコントロールバルブ20、電磁弁装置23等について、図4ないし図8を参照して説明する。
コントロールバルブ20は、取付台座21を介して右サイドフレーム9のバルブ支持板9D上に設けられている。コントロールバルブ20は、弁ケーシング20Aと、弁ケーシング20A内に組込まれた複数の方向制御弁の集合体として構成されている。コントロールバルブ20は、右サイドフレーム9の右前角部9Cの内側に配置され、右前側面カバー18Eを閉位置とすることにより、バルブ収容室19内に収容される。
コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁は、左走行モータ2Aに供給される圧油の流れを制御する左走行モータ2A用の方向制御弁と、右走行モータ2Bに供給される圧油の流れを制御する右走行モータ2B用の方向制御弁と、旋回モータ3Aに供給される圧油の流れを制御する旋回モータ3A用の方向制御弁と、作業装置5を構成する各種シリンダ用の方向制御弁とを有している。シリンダ用の方向制御弁は、作業装置5のブームシリンダ5Dに供給される圧油の流れを制御するブームシリンダ5D用の方向制御弁と、アームシリンダ5Eに供給される圧油の流れを制御するアームシリンダ5E用の方向制御弁と、バケットシリンダ5Fに供給される圧油の流れを制御するバケットシリンダ5F用の方向制御弁とにより構成されている。
コントロールバルブ20に設けられた圧油の流入口は油圧ポンプ12に接続され、コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁(左走行モータ2A用の方向制御弁、右走行モータ2B用の方向制御弁、旋回モータ3A用の方向制御弁、ブームシリンダ5D用の方向制御弁、アームシリンダ5E用の方向制御弁、バケットシリンダ5F用の方向制御弁)は、それぞれ油圧管路22を介して対応する油圧アクチュエータに接続されている。
コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁は、それぞれ油圧パイロット部を有し、パイロットポンプ13から供給されるパイロット圧に応じて、油圧ポンプ12から油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する。ここで、左走行モータ2A用の方向制御弁、および右走行モータ2B用の方向制御弁は、それぞれ前進用と後進用との2個の油圧パイロット部を有している。旋回モータ3A用の方向制御弁は、左旋回用と右旋回用との2個の油圧パイロット部を有している。また、ブームシリンダ5D用の方向制御弁は、ブーム上げ用とブーム下げ用との2個の油圧パイロット部を有している。アームシリンダ5E用の方向制御弁は、クラウド用とダンプ用との2個の油圧パイロット部を有している。バケットシリンダ5F用の方向制御弁は、クラウド用とダンプ用との2個の油圧パイロット部を有している。
電磁弁装置23は、旋回フレーム6を構成する左縦板7Bおよび右縦板7Cのうちブーム取付部7Dよりも前側に配置され、バルブブラケット24を介して右サイドフレーム9のバルブ支持板9D上に設けられている。電磁弁装置23は、上下方向に延びる直方体状をなす2個の弁ケーシング23A,23Bを有し、これら弁ケーシング23A,23B内にそれぞれ設けられた複数の電磁弁(比例電磁弁)の集合体(多連弁)として構成されている。弁ケーシング23A,23B内に設けられた複数の電磁弁は、それぞれ上下方向に複数段に重ねられている。また、弁ケーシング23A,23Bは、弁ケーシング23Bが後側となるように前後方向に並んでいる。これにより、弁ケーシング23A,23B内に設けられた複数の電磁弁は、車体の前後方向に2列に並んで配置されている。
バルブブラケット24は、バルブ支持板9Dに取付けられる底板部24Aと、底板部24Aから上方に立上り前後方向で間隔をもって対向する一対の立上り板部24Bとを有している。電磁弁装置23は、バルブブラケット24の底板部24A上に載置され、一対の立上り板部24Bによって前後方向から挟持された状態で、バルブブラケット24を介してバルブ支持板9D上に取付けられている。
このように、電磁弁装置23は、2個の弁ケーシング23A,23B内に設けられた複数の電磁弁(比例電磁弁)の集合体により構成され、コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁に設けられた油圧パイロット部に対し、パイロットポンプ13からのパイロット圧を選択的に供給する。具体的には、電磁弁装置23は、左走行モータ用電磁弁と、右走行モータ用電磁弁と、旋回モータ用電磁弁と、ブーム用電磁弁と、アーム用電磁弁と、バケット用電磁弁とを含む多連弁として構成されている。
ここで、左走行用電磁弁は、左走行モータ2A用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、左走行モータ2Aを前進回転させる前進用電磁弁と、左走行モータ2Aを後進回転させる後進用電磁弁とにより構成される。右走行用電磁弁は、右走行モータ2B用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、右走行モータ2Bを前進回転させる前進用電磁弁と、右走行モータ2Bを後進回転させる後進用電磁弁とにより構成される。旋回用電磁弁は、旋回モータ用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、旋回モータ3Aを左旋回させる左旋回用電磁弁と、旋回モータ3Aを右旋回させる右旋回用電磁弁とにより構成される。
ブーム用電磁弁は、ブームシリンダ5D用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、ブームシリンダ5Dにブーム5Aを持上げる動作を行わせるブーム上げ用電磁弁25(図7参照)と、ブームシリンダ5Dにブーム5Aを下げる動作を行わせるブーム下げ用電磁弁とにより構成される。ブーム上げ用電磁弁25は、電磁弁装置23を構成する2個の弁ケーシング23A,23Bのうち、前後方向の後側に位置する弁ケーシング23B内に設けられている。即ち、ブーム上げ用電磁弁25は、電磁弁装置23を構成する他の電磁弁の後側に配置されている。
アーム用電磁弁は、アームシリンダ5E用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、アームシリンダ5Eにアーム5Bのクラウド動作を行わせるアームクラウド用電磁弁と、アームシリンダ5Eにアーム5Bのダンプ動作を行わせるアームダンプ用電磁弁とにより構成される。バケット用電磁弁は、バケットシリンダ5F用の方向制御弁に設けられた2個の油圧パイロット部に対応し、バケットシリンダ5Fにバケット5Cのクラウド動作を行わせるバケットクラウド用電磁弁と、バケットシリンダ5Fにバケット5Cのダンプ動作を行わせるバケットダンプ用電磁弁とにより構成される。
このように、電磁弁装置23は、ブームシリンダ5Dにブーム5Aを持上げる動作を行わせるブーム上げ用電磁弁25を含む複数の電磁弁の集合体により構成されている。電磁弁装置23に設けられたパイロット圧の流入口はパイロットポンプ13に接続され、電磁弁装置23を構成する複数の電磁弁は、コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁のうち対応する方向制御弁の油圧パイロット部に、それぞれパイロット管路26を介して接続されている。
ここで、電磁弁装置23を構成する複数の電磁弁のうち、ブーム上げ用電磁弁25は、他の電磁弁に比較して重要度が高い。例えば油圧ショベル1の作動時に、周囲の岩盤などの障害物との衝突、落石との衝突等により電磁弁装置が破損する可能性がある。このとき、バケット5Cの先端が地面よりも低い位置にある状態でブーム上げ用電磁弁25が破損した場合には、バケット5Cの先端を地面より上に持上げることができなくなる。この場合には、バケット5Cが地面に引っ掛かった状態で止まることにより、油圧ショベル1を自走させることも、牽引車を用いて移動させることもできず、油圧ショベル1を迅速に修理工場等に搬送することが困難となる。このため、ブーム上げ用電磁弁25は、外部からの衝撃による破損のリスクが低い場所に配置する必要がある。
このため、ブーム上げ用電磁弁25は、図7中の矢示A方向からの側面視において、旋回フレーム6を構成する右サイドフレーム9に重なる位置に配置されている。具体的には、電磁弁装置23を旋回フレーム6に搭載した状態で、ブーム上げ用電磁弁25は、右サイドフレーム9の上端9Eを通る水平面と交わる高さ位置に配置されている。本実施形態では、ブーム上げ用電磁弁25が配置される上下方向の範囲は、以下のように設定されている。即ち、センタフレーム7の底板7Aの上面からブーム上げ用電磁弁25の下端25Aまでの高さ寸法をH1とし、センタフレーム7の底板7Aの上面から右サイドフレーム9の上端9Eまでの高さ寸法をH2とすると、高さ寸法H1は、高さ寸法H2以下(H1≦H2)に設定されている。
このように、ブーム上げ用電磁弁25を、側面視で旋回フレーム6の右サイドフレーム9に重なる位置に配置することにより、障害物との衝突、落石との衝突等による外部からの衝撃が上部旋回体4に作用したとしても、強度部材である右サイドフレーム9によって、ブーム上げ用電磁弁25を保護することができる。
しかも、ブーム上げ用電磁弁25は、電磁弁装置23を構成し、車体の前後方向に2列に並んだ2個の弁ケーシング23A,23Bのうち、2列の後側に位置する弁ケーシング23B内に設けられている。これにより、ブーム上げ用電磁弁25は、弁ケーシング23A内に設けられた他の電磁弁に比較して、右サイドフレーム9の右前フレーム部9Bから離れた位置に配置される。従って、掘削作業時に上部旋回体4の前側に落石等による衝撃が作用したとしても、右前フレーム部9B、およびブーム上げ用電磁弁25の前側に配置された他の電磁弁によって、ブーム上げ用電磁弁25を保護することができる。
また、電磁弁装置23は、右サイドフレーム9を構成する右フレーム部9Aと右前フレーム部9Bとが交わる右前角部9Cの内側に配置されている。右フレーム部9Aは、前後方向に作用する力に対する強度が大きく、右前フレーム部9Bは、左右方向に作用する力に対する強度が大きい。このため、右サイドフレーム9の右前角部9Cは、外部からの衝撃に対して大きな強度を有し、右前角部9Cの内側に配置された電磁弁装置23を、大きな強度をもって保護することができる。
また、上部旋回体4の右前側には、右前カバー18Dと右前側面カバー18Eによって画成されたバルブ収容室19が設けられ、バルブ収容室19内には、コントロールバルブ20と電磁弁装置23とが収容されている。そして、右前側面カバー18Eは、バルブ収容室19を開放して電磁弁装置23等を外部に露出させる開位置(図5の位置)と、電磁弁装置23等をバルブ収容室19内に収容する閉位置(図2の位置)との間で移動する。従って、右前側面カバー18Eを閉位置とすることにより、掘削作業時の飛び石等から電磁弁装置23を保護することができ、右前側面カバー18Eを開位置とすることにより、電磁弁装置23に対するメンテナンスを行うときの作業性を高めることができる。
しかも、電磁弁装置23は、油圧ショベル1に搭載された複数の油圧アクチュエータの動作を制御する複数の電磁弁の集合体として構成され、右サイドフレーム9の右前角部9Cの内側にまとめて配置されている。従って、例えば複数の電磁弁をそれぞれ個別に旋回フレームに配置する場合に比較して、電磁弁装置23を取付けるときの作業性を高めることができる。また、例えば複数の電磁弁のうちいずれか一の電磁弁に対するメンテナンスを行う場合には、右前側面カバー18Eを開位置として電磁弁装置23にアクセスすることにより、対象となる電磁弁のメンテナンスを迅速に行うことができる。
電磁弁コントローラ27は、電磁弁装置23を構成する複数の電磁弁にケーブル28を介して電気的に接続されている。電磁弁コントローラ27の入力側には、電気式操作装置としての左走行用操作装置29、右走行用操作装置30、左作業用操作装置31、および右作業用操作装置32が電気的に接続されている。
左走行用操作装置29および右走行用操作装置30は、キャブ14内に位置して運転席15の前側に設けられ、左右方向で対向して配置されている。左走行用操作装置29は、左走行モータ2Aを駆動するときに前後方向に傾転操作されるレバーペダル29Aを有している。左走行用操作装置29は、レバーペダル29Aの操作方向および操作量に応じた電気信号を、ケーブル29Bを介して電磁弁コントローラ27に出力する。右走行用操作装置30は、右走行モータ2Bを駆動するときに前後方向に傾転操作されるレバーペダル30Aを有している。右走行用操作装置30は、レバーペダル30Aの操作方向および操作量に応じた電気信号を、ケーブル30Bを介して電磁弁コントローラ27に出力する。
左作業用操作装置31は、キャブ14内に位置して運転席15の左側に設けられている。左作業用操作装置31は、左右方向および前後方向に傾転操作されるレバー31Aを有し、レバー31Aは、例えば旋回モータ3Aを駆動するときには左右方向に傾転操作され、アームシリンダ5Eを駆動するときには前後方向に傾転操作される。左作業用操作装置31は、レバー31Aの操作方向および操作量に応じた電気信号を、ケーブル31Bを介して電磁弁コントローラ27に出力する。
右作業用操作装置32は、キャブ14内に位置して運転席15の右側に設けられている。右作業用操作装置32は、左右方向および前後方向に傾転操作されるレバー32Aを有し、レバー32Aは、例えばバケットシリンダ5Fを駆動するときには左右方向に傾転操作され、ブームシリンダ5Dを駆動するときには前後方向に傾転操作される。右作業用操作装置32は、レバー32Aの操作方向および操作量に応じた電気信号を、ケーブル32Bを介して電磁弁コントローラ27に出力する。
電磁弁コントローラ27は、左走行用操作装置29、右走行用操作装置30、左作業用操作装置31、右作業用操作装置32に対する操作方向および操作量(操作角)に応じて入力された電気信号に基づいて、電磁弁装置23を構成する電磁弁の開度(弁開度)の目標値を演算する。そして、電磁弁コントローラ27は、演算した目標値に応じて電磁弁の電磁パイロット部に出力される電流値を増減させ、電磁弁の弁開度を調整することにより、コントロールバルブ20を構成する方向制御弁の油圧パイロット部に供給されるパイロット圧を制御する。
これにより、左走行用操作装置29のレバーペダル29Aに対する操作に応じて、左走行モータ2Aの回転方向および回転数が制御され、右走行用操作装置30のレバーペダル30Aに対する操作に応じて、右走行モータ2Bの回転方向および回転数が制御される。また、左作業用操作装置31のレバー31Aに対する操作に応じて、旋回モータ3Aの回転方向および回転数が制御され、アームシリンダ5Eの伸縮方向および伸縮量が制御される。さらに、右作業用操作装置32のレバー32Aに対する操作に応じて、バケットシリンダ5Fの伸縮方向および伸縮量が制御され、ブームシリンダ5Dの伸縮方向および伸縮量が制御される。
本実施形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、キャブ14に搭乗したオペレータは、例えば左走行用操作装置29のレバーペダル29A、および右走行用操作装置30のレバーペダル30Aを操作する。左走行用操作装置29は、レバーペダル29Aの操作に応じた電気信号を電磁弁コントローラ27に出力し、右走行用操作装置30は、レバーペダル30Aの操作に応じた電気信号を電磁弁コントローラ27に出力する。電磁弁コントローラ27は、左走行用操作装置29および右走行用操作装置30からの電気信号に基づいて、電磁弁装置23を構成する左走行モータ用電磁弁および右走行モータ用電磁弁の開度(弁開度)の目標値を演算する。
そして、電磁弁コントローラ27は、演算した弁開度の目標値に応じて、左走行モータ用電磁弁および右走行モータ用電磁弁の電磁パイロット部に出力される電流値を増減させる。これにより、左走行モータ用電磁弁および右走行モータ用電磁弁の弁開度が調整され、コントロールバルブ20を構成する方向制御弁のうち、左走行モータ2A用の方向制御弁の油圧パイロット部、および右走行モータ2B用の方向制御弁の油圧パイロット部に供給されるパイロット圧が制御される。
これにより、左走行用操作装置29(レバーペダル29A)に対する操作に応じて、左走行モータ2Aの回転方向および回転数が制御され、右走行用操作装置30(レバーペダル30A)に対する操作に応じて、右走行モータの回転方向および回転数が制御される。この結果、下部走行体2の左クローラ2Cおよび右クローラ2Dが駆動され、油圧ショベル1を作業現場に向けて走行させることができる。
油圧ショベル1が作業現場まで走行した後には、オペレータは、左作業用操作装置31のレバー31A、および右作業用操作装置32のレバー32Aを操作する。左作業用操作装置31は、レバー31Aの操作に応じた電気信号を電磁弁コントローラ27に出力し、右作業用操作装置32は、レバー32Aの操作に応じた電気信号を電磁弁コントローラ27に出力する。電磁弁コントローラ27は、左作業用操作装置31および右作業用操作装置32からの電気信号に基づいて、電磁弁装置23を構成する旋回モータ用電磁弁、ブーム用電磁弁、アーム用電磁弁、バケット用電磁弁の弁開度の目標値を演算する。
そして、電磁弁コントローラ27は、演算した弁開度の目標値に応じて、旋回モータ用電磁弁、ブーム用電磁弁、アーム用電磁弁、バケット用電磁弁の電磁パイロット部に出力される電流値を増減させる。これにより、旋回モータ用電磁弁、ブーム用電磁弁、アーム用電磁弁、バケット用電磁弁の弁開度が調整され、コントロールバルブ20を構成する方向制御弁のうち、旋回モータ3A用の方向制御弁、ブームシリンダ5D用の方向制御弁、アームシリンダ5E用の方向制御弁、バケットシリンダ5F用の方向制御弁のそれぞれの油圧パイロット部に供給されるパイロット圧が制御される。
これにより、左作業用操作装置31(レバー31A)に対する操作に応じて、旋回モータ3Aの回転方向および回転数が制御されると共に、アームシリンダ5Eの伸縮動作および伸縮量が制御される。また、右作業用操作装置32(レバー32A)に対する操作に応じて、ブームシリンダ5Dの伸縮動作および伸縮量が制御されると共に、バケットシリンダ5Fの伸縮動作および伸縮量が制御される。このようにして、上部旋回体4を旋回させつつ、作業装置5を用いて掘削作業等を行うことができる。
油圧ショベル1の作業時には、障害物との衝突、落石等の外部からの衝撃が上部旋回体4に作用することにより、例えば電磁弁コントローラ27等の電装品が破損する可能性がある。電磁弁コントローラ27等の電装品が破損した状態では、油圧ショベル1は正常な動作を行うことができないため、油圧ショベル1をトレーラ等に積載して修理工場等に搬送する必要がある。作業装置5が地面よりも上に出ている状態で電装品が破損した場合には、油圧ショベル1をトレーラまで自走させたり、牽引車を用いて油圧ショベル1をトレーラまで移動させることができる。
しかし、作業装置5の先端(バケット5C)が、地面よりも低い位置にある状態で、電磁弁装置23を構成するブーム上げ用電磁弁25が破損した場合には、ブームシリンダ5Dによってブーム5Aを持上げる動作が行えないため、バケット5Cの先端を地面より上に持上げることができない。この場合には、バケット5Cが地面に引っ掛かることにより、油圧ショベル1をトレーラまで自走させることも、牽引車を用いて油圧ショベル1を移動させることもできなくなる。
これに対し、本実施形態では、電磁弁装置23を構成する複数の電磁弁のうち、ブーム5Aを持上げる動作に係るブーム上げ用電磁弁25を、側面視で旋回フレーム6の右サイドフレーム9に重なる位置に配置している。これにより、落石等による外部からの衝撃が上部旋回体4に作用し、電磁弁装置23の一部、あるいは電磁弁コントローラ27等が破損したとしても、強度部材である右サイドフレーム9によって、ブーム上げ用電磁弁25を保護することができる。
このようにして、ブーム上げ用電磁弁25が保護された状態では、図9に示すように、ブーム上げ用電磁弁25に外部コントローラ33を接続する。これにより、仮にブーム上げ用電磁弁25以外の電磁弁、電磁弁コントローラ27等の電装品が破損した緊急時においても、外部コントローラ33を用いてブーム5Aを持上げることができる。
即ち、電磁弁装置23のブーム上げ用電磁弁25に対し、ケーブル34を介して外部コントローラ33を電気的に接続する。外部コントローラ33にはアクチュエータ駆動レバー35が接続され、外部コントローラ33は、アクチュエータ駆動レバー35に対する操作に応じてブーム上げ用電磁弁の弁開度の目標値を演算する。そして、外部コントローラ33は、演算した弁開度の目標値に応じて、ブーム用電磁弁の電磁パイロット部に出力される電流値を増減させる。これにより、ブーム用電磁弁の弁開度が調整され、コントロールバルブ20を構成する方向制御弁のうち、ブームシリンダ5D用の方向制御弁の油圧パイロット部に供給されるパイロット圧が制御される。
このため、アクチュエータ駆動レバー35に対する操作に応じてブームシリンダ5Dの伸長動作が制御され、ブーム5Aを持上げることにより、バケット5Cと地面との引っ掛かりを防止することができる。この状態で、例えば牽引車を用いて油圧ショベル1をトレーラまで移動させることにより、油圧ショベル1をトレーラに積載して修理工場等に搬送することができる。なお、外部コントローラ33への指示は、外部コントローラ33に接続されたアクチュエータ操作レバー35の操作によって行うことに限らず、例えばアクチュエータ操作レバー35の代わりとして携帯端末を用いた有線通信または無線通信によって行うようにしてもよい。
このように、電磁弁装置23のうちブーム上げ用電磁弁25以外の電磁弁、あるいは電磁弁コントローラ27が破損したとしても、ブーム上げ用電磁弁25に外部コントローラ33を接続することにより、ブーム5Aを持上げて油圧ショベル1を移動させることができる。この場合、電磁弁装置23を旋回フレーム6に搭載した状態で、ブーム上げ用電磁弁25は、右サイドフレーム9の上端9Eを通る水平面と交わる高さ位置に配置されている(図7参照)。これにより、ブーム上げ用電磁弁25にケーブル34を介して外部コントローラ33を接続するときに、作業者は、右サイドフレーム9の上端9Eに相当する高さ位置で接続作業を行うことができ、その作業性を高めることができる。
かくして、実施形態では、上部旋回体4は、ベースとなる旋回フレーム6と、油圧ポンプ12から複数の油圧アクチュエータ(左走行モータ2A、右走行モータ2B、旋回モータ3A、ブームシリンダ5D、アームシリンダ5E、バケットシリンダ5F)に供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブ20と、操作に応じた電気信号を出力する電気式操作装置(左走行用操作装置29、右走行用操作装置30、左作業用操作装置31、右作業用操作装置32)と、前記電気式操作装置からの電気信号に基づいてコントロールバルブ20を制御する電磁弁装置23とを備え、旋回フレーム6は、前後方向に延びるセンタフレーム7と、センタフレーム7の左右両側に配置された左サイドフレーム8および右サイドフレーム9とを有してなる建設機械において、前記複数の油圧アクチュエータは、作業装置5の一部を構成するブーム5Aを上部旋回体4に対して上下方向に回動させるブーム用アクチュエータ(ブームシリンダ5D)を含み、電磁弁装置23は、前記ブーム用アクチュエータにブーム5Aを持上げる動作を行わせるブーム上げ用電磁弁25を含む複数の電磁弁の集合体により構成され、ブーム上げ用電磁弁25は、側面視で前記サイドフレーム(右サイドフレーム9)に重なる位置に配置されている。
この構成によれば、障害物との衝突、落石との衝突等による外部からの衝撃が上部旋回体4に作用したとしても、強度部材である右サイドフレーム9によって、ブーム上げ用電磁弁25を保護することができる。このため、例えばブーム上げ用電磁弁25に外部コントローラ33を接続することにより、外部コントローラ33を用いてブーム上げ用電磁弁25を制御し、ブームシリンダ5Dの伸長動作を制御することができる。従って、ブーム5Aを持上げてバケット5Cの先端を地面より上に持上げることにより、油圧ショベル1を移動させることができる。
実施形態では、ブーム上げ用電磁弁25は、右サイドフレーム9の上端9Eを通る水平面と交わる高さ位置に配置されている。この構成によれば、落石等によって上部旋回体4に作用する外部からの衝撃に対し、右サイドフレーム9によってブーム上げ用電磁弁25を保護することに加え、ブーム上げ用電磁弁25以外の電磁弁、電磁弁コントローラ27等の電装品が破損した緊急時において、ブーム上げ用電磁弁25にケーブル34を介して外部コントローラ33を接続するときの作業性を高めることができる。
実施形態では、電磁弁装置23は、旋回フレーム6のブーム5Aとの取付部(ブーム取付部7D)よりも前側に配置され、電磁弁装置23を構成する前記複数の電磁弁は、上下方向に複数段に重なると共に車体前後方向に複数列に並んで配置され、ブーム上げ用電磁弁25は、前記複数列の後側に配置されている。この構成によれば、掘削作業時に上部旋回体4の前側に落石等による衝撃が作用したとしても、右前フレーム部9B、およびブーム上げ用電磁弁25の前側に配置された他の電磁弁によって、ブーム上げ用電磁弁25を保護することができる。
実施形態では、上部旋回体4には、電磁弁装置23を上部旋回体4の外部に露出させる開位置と、上部旋回体4の内部(バルブ収容室19)に収容する閉位置との間で移動する開閉カバー(右前側面カバー18E)が設けられている。この構成によれば、右前側面カバー18Eを閉位置とすることにより、掘削作業時の飛び石等から電磁弁装置23を保護することができる。一方、右前側面カバー18Eを開位置とすることにより、電磁弁装置23に対するメンテナンスを行うときの作業性を高めることができる。
実施形態では、前記サイドフレームは、センタフレーム7の左側に配置された左サイドフレーム8と、センタフレーム7の右側に配置された右サイドフレーム9とにより構成され、右サイドフレーム9は、センタフレーム7に沿って前後方向に延びる右フレーム部9Aと、右フレーム部9Aの前端からセンタフレーム7に向けて屈曲した右前フレーム部9Bとを有し、電磁弁装置23は、右フレーム部9Aと右前フレーム部9Bとが交わる右前角部9Cの内側に配置されている。この構成によれば、右フレーム部9Aは、前後方向に作用する力に対する強度が大きく、右前フレーム部9Bは、左右方向に作用する力に対する強度が大きいため、右サイドフレーム9の右前角部9Cは、外部からの衝撃に対して大きな強度を有している。従って、右前角部9Cの内側に配置された電磁弁装置23を、大きな強度をもって保護することができる。
次に、図10は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の特徴は、走行用アクチュエータを制御するため、操作に応じたパイロット圧を出力してコントロールバルブを制御する油圧式操作装置が設けられていることにある。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
図10において、左走行用操作装置36および右走行用操作装置37は、油圧式操作装置を構成し、走行用アクチュエータである左走行モータ2Aおよび右走行モータ2Bを制御するときに操作される。左走行用操作装置36および右走行用操作装置37は、第1の実施形態に用いた電気式操作装置としての左走行用操作装置29および右走行用操作装置30に代えて、運転席15の前側に配置される。
左走行用操作装置36は、減圧弁型パイロット弁とレバーペダル36Aとを有し、コントロールバルブ20を構成する左走行モータ2A用の方向制御弁とパイロットポンプ13との間に設けられている。左走行用操作装置36は、レバーペダル36Aに対する操作に応じてパイロット圧を減圧し、このパイロット圧を、左走行モータ2A用の方向制御弁に設けられた油圧パイロット部にパイロット管路36Bを介して供給する。これにより、油圧ポンプ12からの圧油が、レバーペダル36Aの操作に応じて左走行モータ2Aに供給され、左走行モータ2Aが回転駆動される。
右走行用操作装置37は、減圧弁型パイロット弁とレバーペダル37Aとを有し、コントロールバルブ20を構成する右走行モータ2B用の方向制御弁とパイロットポンプ13との間に設けられている。右走行用操作装置37は、レバーペダル37Aに対する操作に応じてパイロット圧を減圧し、このパイロット圧を、右走行モータ2B用の方向制御弁に設けられた油圧パイロット部にパイロット管路37Bを介して供給する。これにより、油圧ポンプ12からの圧油が、レバーペダル37Aの操作に応じて右走行モータ2Bに供給され、右走行モータ2Bが回転駆動される。
電磁弁装置38は、旋回モータ用電磁弁と、ブーム用電磁弁と、アーム用電磁弁と、バケット用電磁弁とを含む多連弁として構成されている。電磁弁装置38は、コントロールバルブ20を構成する複数の方向制御弁のうち、作業用アクチュエータ(旋回モータ3A、ブームシリンダ5D、アームシリンダ5E、バケットシリンダ5F)に対応する方向制御弁の油圧パイロット部に対し、パイロットポンプ13からのパイロット圧を選択的に供給する。
電磁弁コントローラ39は、電磁弁装置38を構成する複数の電磁弁にケーブル28を介して電気的に接続されている。電磁弁コントローラ39の入力側には、電気式操作装置としての左作業用操作装置31、および右作業用操作装置32が電気的に接続されている。電磁弁コントローラ39は、左作業用操作装置31、右作業用操作装置32に対する操作に応じて入力された電気信号に基づいて、電磁弁装置38を構成する電磁弁(旋回モータ用電磁弁、ブーム用電磁弁、アーム用電磁弁、バケット用電磁弁)の弁開度の目標値を演算し、この目標値に応じて電磁弁の電磁パイロット部に出力される電流値を増減させる。
本実施形態による油圧ショベルは、走行用油圧アクチュエータである左走行モータ2Aおよび右走行モータ2Bを制御するときに操作される油圧式操作装置として、左走行用操作装置36および右走行用操作装置37を有するもので、ブーム上げ用電磁弁25を保護する構成および作用効果については、第1の実施形態による油圧ショベル1と格別差異はない。
然るに、第2の実施形態による油圧ショベルは、走行用アクチュエータ(左走行モータ2A、右走行モータ2B)を制御するときに操作される左走行用操作装置36および右走行用操作装置37を、油圧式操作装置によって構成している。このため、例えば電磁弁装置38のうちブーム上げ用電磁弁25以外の電磁弁が破損した場合でも、左走行用操作装置36および右走行用操作装置37に対する操作に応じて、左走行モータ2Aおよび右走行モータ2Bを駆動することができる。従って、外部コントローラ33を用いてブーム5Aを持上げた状態で、左走行用操作装置36および右走行用操作装置37を操作することにより、油圧ショベルをトレーラまで自走させ、トレーラに積載して迅速に修理工場等に搬送することができる。
なお、実施形態では、ブーム上げ用電磁弁25を、右サイドフレーム9の上端9Eを通る水平面と交わる高さ位置に配置した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばセンタフレーム7の底板7Aと右サイドフレーム9の上端9Eとの間の高さ範囲内に、ブーム上げ用電磁弁25を配置する構成としてもよい。
また、実施形態では、電磁弁装置23を、前後方向に2列に配置された弁ケーシング23A,23Bと、これら2個の弁ケーシング23A,23B内にそれぞれ設けられた複数の電磁弁とにより構成し、ブーム上げ用電磁弁25を、後側に配置された弁ケーシング23B内に設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば前後方向に3列以上に配置された複数の弁ケーシングを有する電磁弁を用い、複数の弁ケーシングのうち最も後側に位置する弁ケーシング内にブーム上げ用電磁弁を設ける構成としてもよい。