JP7746112B2 - クライミングクレーン及び工事方法 - Google Patents
クライミングクレーン及び工事方法Info
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Description
本発明では上記事情を鑑み、クレーン本体の高床化に際して、単位マストを簡便かつ安全に搬送可能なクライミングクレーン等を提供することとした。
1.1 基本構成
まず、本実施形態に係るクライミングクレーン1の基本構成を説明する。図1は、クライミングクレーンの実施形態を示す模式図である。図2は、ベースマスト、マスト昇降機構、単位マスト引込機構及び単位マスト起立機構の構成を示す模式図である。なお、図2(a)は、背面図であり、図2(b)は、右側面図である。図3~図6は、クレーン本体を高床化する工程を示す模式図である。
また、以下の説明では、鉛直上方を単に「上方」又は「上側」と、鉛直下方を単に「下方」又は「下側」とも記載する。
マスト2は、クレーン本体3を支持するように構成される。マスト2は、複数の単位マスト21を長手方向に接続することにより組み立てられている。特に、クライミングクレーン1においては、マスト2は、接続する単位マスト21の数を変更することにより、クレーン本体3の高さを建造中の建造物の高さに合わせて調節可能に構成されている。
各単位マスト21は、各図に示されるように、四角筒状をなしている。単位マスト21の4つの側面には、それぞれ長手方向に沿って、複数(図示の構成では、4つ)の楕円形状の貫通孔211が設けられている。
クレーン本体3は、旋回体31と、ジブ32と、巻上ウィンチ33と、巻上ロープ34と、フック35とを備えている。旋回体31は、マスト2の頂部に設けた旋回ベアリング(図示せず)に回転自在に支持される。ジブ32は、旋回体31に支持され、前後に延在するとともに、起伏可能に構成される。巻上ウィンチ33は、旋回体31に固定され、巻上ロープ34を巻上又は巻下可能に構成される。巻上ロープ34の先端には、フック35が設けられている。
ベースマスト4は、マスト2の下側の部分を支持するものであり、ベースフレーム5に対してアンカーボルト(図示せず)等を用いて強固に固定されている。
ベースマスト4は、図2に示されるように、鉛直方向(高さ方向)に延びる4本の支柱41と、支柱41同士を連結する複数のビーム42とにより、直方体状の枠体として構成されている。
ベースマスト4の内側には、マスト2の下側の部分及び単位マスト21を収容可能な収容空間40が形成されている。また、収容空間40には、マスト2の鉛直方向への移動を許容するが、水平方向への移動を規制する複数のローラが設けられている。
また、複数のローラは、図2(b)に示されるように、ベースマスト4の上側においてマスト2との間に配置された2組一対の第3のローラ67a、67bと、一対の第3のローラ67a、67bよりベースマスト4の下方においてマスト2との間に配置された2組一対の第4のローラ68a、68bとを含む。
マスト昇降機構6は、図2(b)に示されるように、ロープウィンチ61と、ワイヤロープ62と、シーブ63と、固定部64とを有する。
ロープウィンチ61は、ベースフレーム5上に固定されている。このロープウィンチ61には、ワイヤロープ62の基端側(一端側)が巻回されている。
ワイヤロープ62は、シーブ63に巻装された後、収容空間40側に引き込まれ、その先端部(他端部)は、固定部64を介してマスト2(最も下側に位置する単位マスト21)の下端部に固定されている。
また、本実施形態では、クライミングクレーン1を背面視したとき、図2(a)に示されるように、固定部64は、鉛直方向に沿った中心線Oより左側(一方側)にズレた位置にオフセットして設けられている。この場合、マスト昇降機構6によりマスト2を上方にせり上げようとすると、マスト2は、図2(a)中右側に傾斜しようとする。
巻上装置71は、モータの作動により回転するドラム(図示せず)と、ドラムに巻回されるワイヤロープ711と、ワイヤロープ711の先端に設けられたフック712とを備える。
単位マスト21には、その長手方向の途中に取付部212が設けられ、取付部212に吊環Rがネジ止め、引掛け、挿通等により、取り付けられている。単位マスト21の搬送時には、吊環Rにフック712を引っ掛け、巻上装置71でワイヤロープ711を巻き上げることにより、単位マスト21を吊り下げることができる。
かかる単位マスト引込機構7によれば、単位マスト21を長手方向の途中で1つの吊環Rのみを介して吊り下げるので、単位マスト21を自然に水平方向に対して傾斜した状態とし、この状態で搬送可能に構成される。
この場合、単位マスト21を吊り下げると、吊環Rと単位マスト21の重心CGとが鉛直方向に沿った一直線上に位置する姿勢で平衡状態となり、その結果、単位マスト21を容易かつ確実に傾斜させることができる。
かかる構成に代えて、複数の長さの異なる吊環Rを介して単位マスト21を吊り下げることにより、水平方向に対して傾斜した状態とするようにしてもよい。
また、単位マスト21をトラックの荷台に積載する際等には、追加の1つ以上の吊環Rを使用して、単位マスト21を水平方向に対して平行を保持するようにしてもよい。
支持体81は、ベースマスト4に回動可能に取り付けられている。
駆動装置82は、例えば、油圧シリンダ等で構成され、単位マスト引込機構7により搬送された単位マスト21を受け入れる第1の位置(図2~図5参照)と、単位マスト21を起立した状態とする第2の位置(図6参照)とに回動可能に構成される。
そして、支持体81は、第1の位置において水平方向に対して傾斜し、単位マスト21を傾斜した状態で受け入れることができる。
また、支持体81を水平方向と平行になるまで倒さないため、クライミングクレーン1(ベースフレーム5)の周囲に確保すべきスペースを減少させることができる。
ここで、支持体81の上方には、係合部811が設けられている。この係合部811は、支持体81が単位マスト21を受け入れた状態で、1つの貫通孔211の上部に当接(係合)する。これにより、単位マスト21の支持体81に対する位置決めがなされる。
なお、支持体81の単位マスト21との接触面には、摺動性を向上させるための処理や構造物を設けるようにしてもよい。
なお、単位マスト21の支持体81の接触面に対する摺動抵抗(摩擦抵抗)に応じて、第1の位置における支持体81の傾斜角度θ2の好ましい値も変化する。
続いて、コンピュータ9について説明する。
図7は、コンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
コンピュータ9は、例えばクライミングクレーン1に搭載され、工事の進捗や工程を管理するように構成されている。コンピュータ9は、例えば、専用の制御装置であり、図7に示されるように、通信部91と、記憶部92と、制御部93とを有し、これらの構成要素が通信バス90を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
次に、上述のクライミングクレーン1を用いた工事方法(クレーン本体3の高床化)について説明する。図8は、工事方法の流れを示すフローチャートである。以下、図8に示される各ステップに沿って説明をする。
このとき、上述したマスト2の高さが基準値を超えているかを検討し(ステップS003)、超えていない場合は、見積もった高さとなるようにマスト2を継ぎ足して、工事を継続する。
まず、図2(b)に示されるように、マスト昇降機構6により、クレーン本体3を支持するマスト2を、レーン本体3ごと上方に移動させる(ステップS004)。
また、このとき、単位マスト21の取付部212に吊環Rを取り付け、この吊環Rに巻上装置71のフック712を引っ掛ける。
次に、図3に示されるように、巻上装置71のワイヤロープ711を巻き上げる(ステップS005)。このとき、単位マスト21を長手方向の途中で1つの吊環Rのみを介して吊り下げることにより、水平方向に対して傾斜した状態とすることができる。
次に、図4に示されるように、横行装置72により、傾斜した状態で吊り下げられた単位マスト21をベースマスト4に向かって搬送する(ステップS006)。
単位マスト起立工程に先立って、駆動装置82の作動により、図2~図5に示されるように、単位マスト21を支持する支持体81を水平方向に対して傾斜した第1の位置に固定する。
次に、図5に示されるように、巻上装置71のワイヤロープ711を巻き下げ(ステップS007)、単位マスト21を支持体81に接触させ、自重により支持体81に沿ってスライドさせる。これにより、支持体81は、傾斜した状態の単位マスト21を受け入れる。
その後、図6に示されるように、駆動装置82の作動により、支持体81を鉛直方向に沿った第2の位置まで回動させる(ステップS008)。これにより、単位マスト21がマスト2の下方に起立した状態で、収容空間40に収容、配置される。
次に、マスト2の下端部と単位マスト21の上端部とを、例えば、ボルト(不図示)等で接続する(ステップS009)。これにより、マスト2の長さを延ばして、クレーン本体3を高床化することができる。その後、建造中の建築物に対して、クライミングクレーン1を用いて工事を進行させる(ステップS010)。
一方、クレーン本体3を低床化する際には、上述したのと逆の工程を行って、マスト2を順次単位マスト21に分解するようにすればよい。
本実施形態に係るクライミングクレーン1を、次のような態様で実施してもよい。
前記クライミングクレーンにおいて、前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、前記単位マストを前記支持体に接触させた状態で、前記単位マストが自重により前記支持体に沿ってスライド可能に設定されている、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、搬送時の前記単位マストの傾斜角度より大きく設定されている、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、50~80°である、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、前記単位マスト引込機構は、前記単位マストを長手方向の途中で1つの吊環のみを介して吊り下げる、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、前記吊環を取り付ける前記長手方向の位置は、前記単位マストの重心の位置からズレた位置である、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、さらに、ベースマストを備え、前記ベースマストは、前記単位マストを収容可能に構成され、前記単位マスト起立機構の前記支持体は、前記ベースマストに回動可能に取り付けられている、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、さらに、マスト昇降機構を備え、前記マスト昇降機構は、ロープウィンチと、複数のローラとを有し、前記ロープウィンチのロープの先端部は、当該クライミングクレーンを背面視したとき、鉛直方向に沿った中心線より一方側にズレた位置において、前記マストに固定部を介して固定され、前記複数のローラは、前記マストとの間に配置された一対の第1のローラと、前記一対の第1のローラより前記ベースマストの鉛直下方において前記マストとの間に配置された一対の第2のローラとを含み、前記一対の第1のローラのうちの他方側に位置する前記第1のローラの直径が一方側に位置する前記第1のローラの直径より大きく、前記一対の第2のローラのうちの一方側に位置する前記第2のローラの直径が他方側に位置する前記第2のローラの直径より大きくなっている、もの。
前記クライミングクレーンにおいて、前記複数のローラは、前記マストとの間に配置された一対の第3のローラと、前記一対の第3のローラより前記ベースマストの鉛直下方において前記マストとの間に配置された一対の第4のローラとを含み、前記一対の第3のローラのうちの前記固定部と反対側に位置する前記第3のローラの直径が前記固定部と同じ側に位置する前記第3のローラの直径より大きく、前記一対の第4のローラのうちの前記固定部と同じ側に位置する前記第4のローラの直径が前記固定部と反対側に位置する前記第4のローラの直径より大きくなっている、もの。
クライミングクレーンを用いた工事方法であって、次の各工程を備え、マスト上昇工程では、クレーン本体を支持するマストを、前記クレーン本体ごと鉛直上方に移動させ、単位マスト引込工程では、単位マストを吊り下げることにより、水平方向に対して傾斜した状態で搬送し、単位マスト起立工程では、前記単位マストを支持する支持体を水平方向に対して傾斜した第1の位置に固定し、傾斜した状態の前記単位マストを受け入れた後、前記単位マストが起立した状態となる第2の位置まで回動させて、起立した状態の前記単位マストを前記マストの鉛直下方に配置し、単位マスト接続工程では、前記マストと前記単位マストとを接続する、方法。
もちろん、この限りではない。
2 :マスト
21 :単位マスト
211 :貫通孔
212 :取付部
213 :端部
3 :クレーン本体
4 :ベースマスト
5 :ベースフレーム
6 :マスト昇降機構
7 :単位マスト引込機構
71 :巻上装置
72 :横行装置
8 :単位マスト起立機構
81 :支持体
811 :係合部
82 :駆動装置
CG :重心
O :中心線
R :吊環
θ1 :傾斜角度
θ2 :傾斜角度
Claims (9)
- クライミングクレーンであって、
クレーン本体と、複数の単位マストと、単位マスト引込機構と、単位マスト起立機構とを備え、
前記複数の単位マストは、長手方向に接続することにより、前記クレーン本体を支持するマストとして組み立てられつつ、前記クレーン本体の高さを調節可能に構成され、
前記単位マスト引込機構は、前記単位マストを吊り下げることにより、水平方向に対して傾斜した状態で搬送可能に構成され、
前記単位マスト起立機構は、搬送された前記単位マストを支持する支持体を有し、
前記支持体は、水平方向に対して傾斜し、前記単位マストを傾斜した状態で受け入れる第1の位置と、前記単位マストを起立した状態とする第2の位置とに回動可能に構成される、もの。 - 請求項1に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、前記単位マストを前記支持体に接触させた状態で、前記単位マストが自重により前記支持体に沿ってスライド可能に設定されている、もの。 - 請求項1又は請求項2に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、搬送時の前記単位マストの傾斜角度より大きく設定されている、もの。 - 請求項1~請求項3の何れか1項に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記第1の位置における前記支持体の傾斜角度は、50~80°である、もの。 - 請求項1~請求項4の何れか1項に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記単位マスト引込機構は、前記単位マストを長手方向の途中で1つの吊環のみを介して吊り下げる、もの。 - 請求項5に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記吊環を取り付ける前記長手方向の位置は、前記単位マストの重心の位置からズレた位置である、もの。 - 請求項1~請求項6の何れか1項に記載のクライミングクレーンにおいて、
さらに、ベースマストを備え、
前記ベースマストは、前記単位マストを収容可能に構成され、
前記単位マスト起立機構の前記支持体は、前記ベースマストに回動可能に取り付けられている、もの。 - 請求項7に記載のクライミングクレーンにおいて、
さらに、マスト昇降機構を備え、
前記マスト昇降機構は、ロープウィンチと、複数のローラとを有し、
前記ロープウィンチのロープの先端部は、当該クライミングクレーンを背面視したとき、鉛直方向に沿った中心線より一方側にズレた位置において、前記マストに固定部を介して固定され、
前記複数のローラは、前記マストとの間に配置された一対の第1のローラと、前記一対の第1のローラより前記ベースマストの鉛直下方において前記マストとの間に配置された一対の第2のローラとを含み、
前記一対の第1のローラのうちの他方側に位置する前記第1のローラの直径が一方側に位置する前記第1のローラの直径より大きく、前記一対の第2のローラのうちの一方側に位置する前記第2のローラの直径が他方側に位置する前記第2のローラの直径より大きくなっている、もの。 - 請求項8に記載のクライミングクレーンにおいて、
前記複数のローラは、前記マストとの間に配置された一対の第3のローラと、前記一対の第3のローラより前記ベースマストの鉛直下方において前記マストとの間に配置された一対の第4のローラとを含み、
前記一対の第3のローラのうちの前記固定部と反対側に位置する前記第3のローラの直径が前記固定部と同じ側に位置する前記第3のローラの直径より大きく、前記一対の第4のローラのうちの前記固定部と同じ側に位置する前記第4のローラの直径が前記固定部と反対側に位置する前記第4のローラの直径より大きくなっている、もの。
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